JPH05241275A - 写真用支持体の製造方法 - Google Patents

写真用支持体の製造方法

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JPH05241275A
JPH05241275A JP4043588A JP4358892A JPH05241275A JP H05241275 A JPH05241275 A JP H05241275A JP 4043588 A JP4043588 A JP 4043588A JP 4358892 A JP4358892 A JP 4358892A JP H05241275 A JPH05241275 A JP H05241275A
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JP
Japan
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hopper
extruder
vacuum
resin
polyolefin resin
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Pending
Application number
JP4043588A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Uehara
廣 上原
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】押出機のスクリューの焼きこげ状ゲルや樹脂の
酸化劣化によるゲル発生が非常に少ない写真用支持体を
提供する。 【構成】シート状基体の両面にそれぞれ、ポリオレフィ
ン樹脂を主成分とする樹脂被覆層を形成する溶融押出塗
工において、押出機の入り口に真空ホッパーを使用する
ことにより、ゲル発生を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、写真印画紙用樹脂被覆
紙である写真用支持体の製造方法に関するものであり、
更に詳しくは押出機のスクリューの焼けこげ状ゲル及び
樹脂の酸化劣化によるゲルの発生(以下ゲルと称する)
を防止するための製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】写真印画紙はバライタ紙を支持体とし
て、その上にハロゲン化銀写真乳剤層を塗布した印画紙
から、最近では紙の両面にポリオレフィン樹脂を被覆し
た耐水性支持体上にハロゲン化銀写真乳剤層を塗布した
印画紙が使われるようになってきた。このような耐水性
支持体を製造するには、紙に溶融したポリオレフィン樹
脂をダイスを用いて押出し被覆することが一般的であ
り、溶融する温度はポリオレフィン樹脂の融点よりもか
なり高い250℃以上の温度で行う必要がある。
【0003】この250℃以上の温度は加工適性面から
は適度な温度であるが、樹脂投入時には樹脂と共に空気
が押出機中に入り込み、空気中の酸素の存在により酸素
と溶融ポリオレフィン樹脂とが反応を起こし、いわゆる
焼けコゲ状の物質を生成し、フィルムとなって押し出さ
れた時にゲル状の欠点となって現れることがある。この
ようなゲルは、樹脂被覆紙表面の突起となり外観を損な
い機能的にも色々と障害となる。特に写真用支持体の場
合においてはゲルの存在そのものが写真画像としての品
質を低下するばかりでなく、ゲル部分ではその上に塗布
された写真乳剤層が乱れ易いため、正常な写真画像を形
成できず、写真印画紙としての商品価値を失ってしまう
ことが多い。
【0004】この様なゲルの発生を防止する方法とし
て、押出コーティング温度を下げて操業する方法や、酸
化防止剤を増量して加工する方法もあるが、その場合ポ
リオレフィン樹脂と紙との接着性が低下するため、加工
速度が制限される。また接着性を維持するため原紙面へ
のアンカーコートや原紙表面処理としてのコロナ処理設
備の増強も考えられるがランニングコストの増加及び生
産性の低下をまねく。更に樹脂中に酸化防止剤を増量し
てゲルの発生を防止することは接着性の低下ばかりでは
なく、写真乳剤へのカブリやスポットの悪影響のため、
製造が困難となる場合が多かった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の課題
を解決すべくなされたものであり、ポリオレフィン樹脂
を押出塗工する方法において、写真印画紙用樹脂被覆紙
を製造するにあたり、生産性の低下がなく、樹脂被覆層
のゲル発生を防止し、且つ写真印画紙としての性質を損
なうことのない写真用支持体の製造方法を提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに本発明者は鋭意検討した結果、次のような方法を見
いだし本発明に至った。即ち、本発明はポリオレフィン
樹脂を投入する押出機の入り口に真空ホッパーを設置し
て、真空状態でポリオレフィン樹脂を投入することによ
り押出機スクリューへの空気の混入を防止する。この方
法により空気中の酸素と投入されたポリオレフィン樹脂
とが溶融状態で熱化学反応して生成するゲルの発生を防
止することにある。
【0007】更に詳細には、本発明の一実施例を図によ
って説明すると、押出機入り口の真空ホッパーは図1の
様な2段又は3段式ホッパー等により構成され樹脂を押
出機3に供給する際、上段のホッパー1に樹脂を供給し
てから、入り口と出口(下段ホッパーとの境界)の仕切
弁5、6を閉にし、真空ポンプ7で減圧し規定の真空度
に達してから仕切弁6を開いて下段のホッパー2に樹脂
を供給する。真空ホッパーは規定の真空度を保つための
強度及び押出機入り口において樹脂の重量変化による圧
力変動のない安息角と容量があればよい。押出機につい
ては一般的なものでよいが、入り口と真空ホッパー間及
びスクリュウーの駆動側の気密性を保ための構造であれ
ばよい。また押出機ダイスについては、Tダイであれば
マニホールドダイス、コートハンガーダイス、フィッシ
ュテールダイス等シート状に押し出すことができればよ
い。
【0008】この方法によって押出機入り口の真空度を
常に70mmHg以下にして押出機のスクリューに混入
する酸素を防止する。これにより押出機内の溶融した樹
脂と酸素の接触を遮断して溶融樹脂の熱酸化劣化を防止
しゲルの発生を抑えることができる。又この方法により
従来から実施されている樹脂中への酸化防止剤の添加も
減量ができる。酸化防止剤の添加はポリオレフィン樹脂
と紙との接着性を低下させるばかりでなく写真乳剤層に
悪影響を与えるため可能なかぎり少なくする必要があ
る。
【0009】本発明における写真用支持体の製造方法と
して上記方法により真空ホッパーを使用し、その真空度
を70mmHg以下、好ましくは50mmHg以下にす
ることにより樹脂層中の酸化防止剤の添加濃度を200
ppm以下にしても、ゲルの発生しない、しかも酸化防
止剤の添加濃度の減少分だけ接着性の良好な、写真適性
の良いポリオレフィン樹脂被覆紙が得られることを発明
した。
【0010】本発明に用いられるシート状基体として
は、広葉樹パルプ、針葉樹パルプ、広葉樹針葉樹混合パ
ルプ等の、クラフトパルプ、サルファイトパルプ、ソー
ダパルプ等通常使用されているパルプから成る原紙を使
用できる。又必要によっては合成繊維からなる合成紙又
はそれらの混抄紙を使用できる。これらの原紙は、通常
の紙用各種添加剤、例えば乾燥紙力増強剤(カチオン化
澱粉、カチオン化ポリアクリルアミド、アニオン性ポリ
アクリルアミド等)、サイズ剤(脂肪酸塩、ロジン、カ
チオン化サイズ剤)、湿潤紙力増強剤(メラミン樹脂、
エポキシ化ポリアミド樹脂など)などの1種以上を含ん
でいてもよい。また原紙は水溶性高分子添加剤、サイズ
剤、無機電解質、などの1種以上を含む処理液でタブサ
イズ、叉はサイズプレスされたものであってもよい。
【0011】本発明に用いられるポリオレフィン樹脂は
エチレン、αーオレフィン類、例えばプロピレンなどの
単独重合体、前記オレフィンの少なくとも2種の共重合
体、及び、これら各種重合体の少なくとも2種の混合物
などから選ぶことができる。特に好ましいポリオレフィ
ン樹脂は低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直
鎖型低密度ポリエチレンおよび、これらの混合物であ
る。ポリオレフィン樹脂層には二酸化チタン又は二酸化
チタンと他の白色顔料もしくは充填剤を混合してもよ
い。必要によっては有色顔料、染料蛍光増白剤又は他の
公知の添加剤の小量は含有されていてもよい。この支持
紙は、60〜300g/m2(特に70〜200g/
2)の単位面積当りの重量を有することができる。
【0012】本発明に於ける写真用支持体は、通常走行
するシート状基体(紙または合成紙等)上に加熱溶融し
たポリオレフィン樹脂をスリットダイからフィルム状に
溶融押出し、冷却ロールとプレスロール間で冷却接着し
て製造される。通常溶融押出し温度は250℃ないし3
50℃であることが好ましく、又ポリオレフィン樹脂を
シート状基体上にコーティングする前にコロナ放電処
理、火炎処理などの活性化処理を施すのが好ましい。ポ
リオレフィン樹脂層の厚さとして特に制限はないが、5
ミクロンないし50ミクロン程度の厚さに押出コーティ
ングしたものが一般的である。
【0013】本発明に利用される写真用支持体には各種
のハロゲン化銀写真乳剤層を設けることができる。例え
ば塩化銀、臭化銀、塩臭化銀、沃臭化銀、塩沃臭化銀乳
剤層を設けることができる。またハロゲン化銀乳剤層に
カラーカプラーを含有せしめて、多層ハロゲン化銀写真
構成層を設けることができる。これらのハロゲン化銀乳
剤層の結合剤としては、通常のゼラチンの他にポリビニ
ルアルコール、多糖類の硫酸エステル化合物などの親水
性高分子物質を用いることができる。また上記のハロゲ
ン化銀乳剤層には増感色素、化学増感剤、カブリ防止
剤、硬膜剤、塗布助剤、汚染防止剤、現像促進剤、紫外
線吸収剤、蛍光増白剤、鮮鋭度向上剤、帯電防止剤など
の各種添加剤を含有せしめることができる。また発明の
写真用支持体の裏面に目的に応じた裏塗層を設けてもよ
く、また表面にも目的に応じた下引層を設けても良い。
【0014】
【実施例】以下に本発明を実施例にて詳細に説明する。 実施例 1 広葉樹材晒クラフトパルプ(LBKP)と針葉樹材晒サ
ルファイトパルプ(NBSP)の2:1混合物をカナデ
ィアンスタンダードフリーネスで300mlになるまで
叩解し、パルプスラリーを作成した。これにサイズ剤と
してアルキルケテンダイマー(DHC社製、アコーペル
24)を対パルプに0.5重量%、強度剤としてポリア
クリルアミド(星光化学社製 スターガムAー15)を
対パルプに1.0重量%、カチオン化澱粉(王子ナショ
ナル社製 ケイト−F)を対パルプに2.0重量%、ポ
リアミドエピクロロヒドリン(DHC社製 エピノック
スP−1301)を対パルプに0.5重量%添加し、水
で希釈後1%スラリーとした。これらのスラリーを長網
抄紙機で坪量170g/m2になるように抄造した。
【0015】こうして抄造したシート基体に密度0.9
18g/m3の低密度ポリエチレン40重量部と密度
0.962g/m3高密度ポリエチレン20重量部と低
密度ポリエチレンに30重量%の二酸化チタンを練り込
んだマスターバッチ40重量部からなる樹脂組成物にフ
ェノール系酸化防止剤(ペンタエリスリチル−テトラキ
ス等)を100ppm添加して、押出機の入口に図1に
示される真空ホッパーを設置して真空度50mmHgの
押出機を用いて、320℃で溶融し塗布巾を1500m
mとし厚さ30ミクロンになるように150m/min
のスピードで押出コーティングした。またもう一方の面
には密度0.962g/m3の高密度ポリエチレン50
重量部と密度0.918g/m3の低密度ポリエチレン
50重量部よりなる樹脂組成物を同様な方法で押出コー
ティングして写真印画紙用支持体を得た。
【0016】この支持体の二酸化チタンを含有する層の
面にコロナ処理を施した後、カラー印画紙用乳剤を塗布
し、乾燥しカラー印画紙を作成した。このカラー印画紙
を露光後現像処理して写真性を観察した。評価について
は、ゲルの評価は樹脂温度320℃、1時間当たり40
0Kgとなる条件下で押出コーティングを実施して30
00m毎に0.2mm以上のゲル数をレーザー検査器に
より計数し、ゲル数が10個/3000m以上となる加
工時間で評価した。また接着性はポリオレフィン樹脂層
を被覆した後に剥離して、紙の表面の毛羽立ち状態を観
察した。写真性はカブリとポチの発生を観察した。接着
性については〇、△、×で評価した。写真性について
は、カブリ、スポットの影響のないものを 〇とし、や
や影響のあるものを△とし、影響のあるものを×とし
た。これらの結果を表1に示す。
【0017】実施例 2 実施例1における真空ホッパーの真空度を変化させて同
様に加工を実施した。その結果を表1に示す。 実施例 3 実施例1における樹脂被覆層の酸化防止剤の濃度をマス
ターバッチに添加する量を変化させて同様の加工を実施
して評価をおこなった。その結果を表1に示す。 比較例 実施1における真空をなくし大気圧にもどし酸化防止剤
の濃度を変えて同様の加工を行い評価した。結果を表1
に示す。
【0018】
【表1】
【0019】
【発明の効果】実施例から明らかなように、本発明の真
空ホッパーを使用することにより、従来の方法よりもは
るかに、押出機のスクリューの焼きこげ状ゲルおよび樹
脂酸化劣化によるゲル発生の防止に非常に有効であるこ
とが分かる。
【図面の簡単な説明】
【図1】押出機入り口に真空ホッパーが設置され、溶融
押出し樹脂被覆している本発明の写真用支持体の製造の
概略図である。
【符号の説明】
1 真空ホッパー(上段) 2 真空ホッパー(下段) 3 押出機 4 ダイス 5 仕切弁 6 仕切弁 7 真空ポンプ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート状基体の両面のそれぞれに、ポリ
    オレフィン樹脂を主成分とする樹脂被覆層を形成する溶
    融押出塗工に於いて、押出機の入り口に真空ホッパーを
    使用することを特徴とする写真用支持体の製造方法。
  2. 【請求項2】 真空ホッパーの真空度が70mmHg以
    下であることを特徴とする請求項1記載の写真用支持体
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 樹脂被覆層の酸化防止剤濃度が200p
    pm以下であることを特徴とする請求項1記載の写真用
    支持体の製造方法。
JP4043588A 1992-02-28 1992-02-28 写真用支持体の製造方法 Pending JPH05241275A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9228810B2 (en) 2001-12-12 2016-01-05 Action Target Inc. Bullet trap
US10371489B2 (en) 2016-01-15 2019-08-06 Action Target Inc. Bullet deceleration tray damping mechanism

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