JPH0523978A - シール構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 容易にシールすることを可能とする。 【構成】 分割自在な外枠１、２間に設けられた凹形溝
４、凸形リブ５ａ間に弾性体が配設されているシール構
造で、弾性体が中空弾性体６ａで形成されたものである
ことを特徴とする。 【効果】 中空弾性体は従来の中実弾性体よりも凹形
溝、凸形リブ間の隙間に沿って大きく変形するようにな
り、シール効果を向上できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はシール構造に関するもの
である。

【０００２】

【従来の技術】図４〜図７には電動工具の外枠のように
分割されている部分のシール構造の従来例が示されてい
る。図４には電動工具の本体が示されているが、外枠
１、２により外郭部が形成されている。外郭部の内部に
はギヤ減速機構等が潤滑油と共に収納されており、外枠
１、２は複数のねじ３で固定される。

【０００３】外枠１、２の合わせ部には外枠１側に凹形
溝４を、外枠２側にはＶ形リブ５を形成し、その間に中
実弾性体６を配設し、中実弾性体６を凹形溝４とＶ形溝
５とにより適正量変形させることで密着させ、外枠１、
２内に収納された潤滑油をシールしている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、次に
述べるような問題がある。中実弾性体６を適正量変形さ
せないと外枠１、２間の外側に隙間が生じ、外観が悪く
なる。また、外観が悪くなるのみならず凹形溝４、Ｖ形
リブ５間に隙間が生じ潤滑油が漏れるため、凹形溝４、
Ｖ形リブ５及び中実弾性体６の寸法精度を高くしなけれ
ばならず、原価高になる。また、電動工具本体を使用
中、振動等により外枠１、２間が開くため、外枠１、２
間が開いても中実弾性体６が凹形溝４、Ｖ形リブ５に密
着してないとシールできないので、中実弾性体６は弾性
特性がよい高価な材質を使用しなければならない。本発
明は以上の点に鑑みなされたものであり、容易にシール
することを可能としたシール構造を提供することを目的
とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的は、弾性体を中
空弾性体で形成することにより達成される。

【０００６】

【作用】上記手段を設けたので、中空弾性体は従来の中
実弾性体よりも凹形溝、凸形リブ間の隙間に沿って大き
く変形するようになる。

【０００７】

【実施例】次に本発明を実施例により具体的に説明す
る。図１〜図３には本発明の一実施例が示されている。
なお、従来と同じ部品には同じ符号を付し説明を省略す
る。本実施例では弾性体を、中空弾性体６ａで形成し
た。このようにすることにより、中空弾性体６ａは従来
の中実弾性体６よりも凹形溝４、凸形リブ５ａ間の隙間
に沿って大きく変形するようになって、高価な材質を使
用したり、凹形溝４、凸形リブ５ａ及び中空弾性体６ａ
の寸法精度を高くしたり必要がなくなり、容易にシール
することを可能としたシール構造を得ることができる。

【０００８】すなわち外枠１、２の合わせ部には、外枠
１側に凹形溝４を、外枠２側には凸形リブ５ａを形成
し、その間に中空弾性体６ａを配設し、凹形溝４と凸形
リブ５ａの隙間に配設した中空弾性体６ａは中空のた
め、隙間が隙間Ａ（図１参照）または隙間Ｂ（図２参
照）のように大きくばらついていても、中央の空間部分
の面積を容易に大きく変化することができる。従って、
隙間寸法Ａ、Ｂに合わせて凹形溝４と凸形リブ５ａに密
着することができ、外枠１、２内に収納されている潤滑
油をシールすることができる。また、電動工具本体を使
用中、振動等により外枠１、２間が開いても、その隙間
の寸法変化に合わせて中空弾性体６ａの中央空間部分の
面積が容易に変化するので、凹形溝４と凸形リブ５ａに
密着するようになりシールできる。

【０００９】このように本実施例によればシール材の弾
性体を中空弾性体としたので、外枠間に設けた凹形溝、
凸形リブ部の寸法精度があまりよくなく、隙間寸法がば
らついていてもその隙間に沿って中空弾性体が中央部空
間の面積を大きく変化させて対応するため、外枠間の凹
形溝と凸形リブに密着しシールすることができる。従っ
て、外枠間の凹形溝、凸形リブ及び中空弾性体の製作精
度を高くする必要がないので安価に提供することがで
き、また中空弾性体は薄肉形状のため、特別大きな体積
変化が必要な弾性体を使用する必要がない。

【００１０】なお上記実施例では、外枠１に凹形溝４、
外枠２に凸形リブ５ａを設けるようにしたが、これのみ
に限るものではなく外枠１に凸形リブ５ａ、外枠２に凹
形溝４を設けるようにしてもよい。

【００１１】

【発明の効果】以上のように本発明は、弾性体を中空弾
性体で形成したので、中空弾性体は従来の中実弾性体よ
りも凹形溝、凸形リブ間の隙間に沿って大きく変形する
ようになって、高価な材質を使用したり、凹形溝、凸形
リブ及び中空弾性体の寸法精度を高くしたりする必要が
なくなり、容易にシールすることを可能としたシール構
造を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明シール構造の一実施例の図５のＹ枠部
相当の拡大縦断側面図である。

【図２】 同じく一実施例の図５のＹ枠部相当の拡大縦
断側面図である。

【図３】 同じく一実施例の中空弾性体の断面図であ
る。

【図４】 従来の電動工具の斜視図である。

【図５】 図４のＸ枠部の拡大縦断側面図である。

【図６】 図５のＹ枠部の拡大縦断側面図である。

【図７】 同じく従来の中実弾性体の断面図である。

【符号の説明】 １は外枠、２は外枠、４は凹形溝、５ａは凸形リブ、６
ａは中空弾性体である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 【請求項１】 分割自在な外枠間に設けられた凹形溝、
   突起したリブ間に弾性体が配設されているシール構造に
   おいて、前記弾性体が、中空弾性体で形成されたもので
   あることを特徴とするシール構造。