JPH05239167A - 熱可塑性ポリウレタンの製造方法 - Google Patents

熱可塑性ポリウレタンの製造方法

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JPH05239167A
JPH05239167A JP4081544A JP8154492A JPH05239167A JP H05239167 A JPH05239167 A JP H05239167A JP 4081544 A JP4081544 A JP 4081544A JP 8154492 A JP8154492 A JP 8154492A JP H05239167 A JPH05239167 A JP H05239167A
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Futoshi Ishimaru
太 石丸
Takumi Miyazaki
巧 宮崎
Masayuki Itabane
昌行 板羽
Hiroshi Imagawa
容 今川
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Toyobo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、溶融粘度の変動幅が少ない均質な
熱可塑性ポリウレタンの製造方法を提供するにある。 【構成】 高分子ジオール、低分子ジオールおよび有機
ジイソシアネートを原料とし、該原料の各々を、溶融状
態で定量ポンプを用いて送液し、該原料の融点以上の一
定温度に保たれた質量流量計を用いて流量を検知し、定
量ポンプにフィードバックすることにより該原料各々の
流量を一定に制御することを特徴とする均質な熱可塑性
ポリウレタンの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溶融粘度の変動幅の少
ない均質な熱可塑性ポリウレタンの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、高分子ジオ−ル、有機ジイソシア
ネ−トおよび活性水素原子を有する低分子化合物より熱
可塑性ポリウレタンを製造する方法としてはバッチ法に
よる重合方法と連続重合法が採用されている。しかしな
がら、バッチ法は実験レベルでの少量生産には適してい
るが、大量生産には向いておらず、工業レベルでの生産
には連続重合法が必須である。
【0003】連続重合法としては、従来より、原料を短
時間で混合し、連続的にベルトコンベア−上に流して、
加熱雰囲気中に通じながら塊状で重合を行い、生成ポリ
ウレタンを粉砕によりフレ−ク状にするいわゆる連続的
塊状重合法、または原料を押出機に連続的に定量供給
し、該押出機内で混練りしながら溶融重合を行い生成ポ
リウレタンをノズルから押し出すいわゆる連続溶融重合
法がある。しかしながら前者の方法は、原料の攪拌が充
分でないため均質なポリウレタンの製造が困難であり、
生成ポリウレタンの均質性の点で後者の方が優れてい
る。
【0004】押出機による連続溶融重合法において、よ
り均質なポリウレタンを得るためには原料またはその反
応中間体、特に化学的活性の極めて高い有機ジイソシア
ネ−トが押出機のスクリュまたは壁に付着するのを防止
すること、反応系の全イソシアネ−ト基と全活性水素基
のモル比を一定に保持すること、および原料の混合度を
高めることが重要である。これらの内、ポリウレタンの
溶融粘度の変動幅を少なくするためには反応系の全イソ
シアネ−ト基と全活性水素基のモル比をいかに一定に保
持するかが極めて重要である。
【0005】このような観点から押出機を用いた熱可塑
性ポリウレタンの製造法として種々の提案がなされてい
る。
【0006】その例としては押出機としてセルフクリ−
ニング性を有する二軸押出機を用い混練度を考慮して滞
留時間を3〜60分とする方法(例えば特公昭44−2
5600号公報参照)、セルフクリ−ニング性を有する
二軸押出機を用い、且つ、スクリュとハウジングの壁の
間のラジアル隙間において2000(秒)-1より大きな
速度勾配となるようにスクリュを高速回転する方法(例
えば特公昭55−46408号公報、同56−5244
号公報参照)が知られている。さらに混合度を高める方
法としては原料を予備混合機で混合した後、押出機に供
給する方法も提案されている(例えば、特公昭49−6
399号公報および同49−12597号公報参照)。
【0007】また反応系の全イソシアネ−ト基と全活性
水素基のモル比を一定に制御する方法としては生成ポリ
ウレタンの溶融粘度の変動を仕込み原料における全水酸
基に対する全イソシアネ−ト基のモル比RをR(1±2
/1000)以内の範囲で調整することにより制御する
方法が提案されている。(特公平3−54963(特開
昭62−15219)公報参照)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記方法のうちで、特
公昭56−5244公報記載のような、押出機としてセ
ルフクリ−ニング性を有する二軸押出機を用い、且つ、
大きな速度勾配となるようスクリュを高速回転する方法
では、比較的高品質のポリウレタンが得られるが、高速
回転を必要とするため大きな回転動力を必要とし、設備
的、また消費電力等コスト的に観て工業的に有利な製造
方法と成りえない。
【0009】また特公昭44−25600公報記載のよ
うな、混練度を高めるために滞留時間を3〜60分間と
する方法では滞留時間が長時間となるため押出機内の溶
融重合中に熱劣化物の発生が顕著となり、正常ポリマ−
に混入し、結果として生成ポリウレタンを押出成形する
とフィッシュアイの発生が顕著となる。また滞留時間を
前記のごとく長くするためには原料の押出機への供給量
を少なくするか、あるいは押出機のスクリュの回転速度
を低下しなければならない。しかしながら前者の場合は
生産性が著しく損なわれ、工業的に不利である。また後
者は混練度が不足し、低分子ジオ−ルの局在化による有
機ジイソシアネ−ト過剰部分が発生し、ゲル状物が発生
したり、粘度の変動幅が大きくなる。
【0010】一方、上記方法のうち、特公平3−549
63公報記載のような全水酸基に対する全イソシアネ−
ト基のモル比RをR(1±2/1000)以内の範囲で
調整することにより生成ポリウレタンの溶融粘度を制御
する方法では、上記の精度で各原料を定量的に送液する
方法は、現在の技術レベルの定量ポンプでは甚だ困難で
あり、仮に実現したとしても、このような精密な機器は
保守が非常に難しい。
【0011】本発明者等は、溶融粘度の変動幅が平均溶
融粘度の±20%以内、好ましくは±15%以内である
均質な熱可塑性ポリウレタンの製造方法を提供する目的
で鋭意検討し、本発明を完成するに到った。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記目
的は平均分子量が500〜3000である高分子ジオ−
ル、分子量が500未満の低分子ジオ−ルおよび有機ジ
イソシアネ−トを原料として用いて熱可塑性ポリウレタ
ンを製造するに際し、該原料の各々を溶融状態で定量ポ
ンプを用いて送液し、該原料の融点以上、好ましくは融
点±10℃以上の一定温度に保たれた質量流量計を用い
て流量を検知し、定量ポンプにフィ−ドバックすること
により該原料各々の流量を一定に制御することを特徴と
する均質な熱可塑性ポリウレタンの製造方法によって達
成させる。
【0013】本発明の製造方法においては、生成ポリウ
レタンの溶融粘度の変動幅を少なくするために、原料各
々を定量ポンプを用いて送液し、該原料各々の流量を質
量流量計によって検知し、定量ポンプにフィ−ドバック
して該原料各々の流量を一定に制御し、反応系の全イソ
シアネ−ト基と全活性水素基とのモル比Rを一定に制御
することが極めて重要である。こうすることにより上記
R値は設定値±0.002以内の精度で制御可能とな
る。特公平3−54963公報によれば生成ポリウレタ
ンの溶融粘度を目標溶融粘度の±20%の範囲で制御す
るためにはR値を設定値±0.002以内に制御しなけ
ればならず本発明はこれを達成している。
【0014】本発明における原料流量の制御方法を更に
詳しく説明すると以下のごとくである。つまり原料の純
度、水分率および分子量などから、目標溶融粘度を達成
し得るR値となるような原料の流量をあらかじめ設定し
ておき、制御機に入力しておく。該制御機は質量流量計
からの信号により、原料流量が設定値になるように定量
ポンプの回転数を制御するようにあらかじめプログラム
されている。このようにして連続的に質量流量計からの
原料流量の信号を制御機に送り込み、定量ポンプの回転
数を制御して原料流量の一定性を確保する。以上の方法
を採用すると特公平3−54963公報記載のような回
転速度が±2/1000の精度を有する定量ポンプを使
用する必要は必ずしもなく、プラスチック工業界で通常
使用されている定量ポンプの使用が可能となり、定量ポ
ンプの保守が簡便化する。また、定量ポンプの回転速度
を±2/1000に制御したとしても、原料流量を一定
に制御するためには、原料供給部と押出部との圧力、原
料貯槽の液深、配管による圧損等を制御することにより
定量ポンプ前後の差圧を常に一定に制御しなければなら
ないが、本発明ではこれらのことに注意を払わなくても
一定流量は制御可能である。
【0015】本発明の製造方法で使用される質量流量計
は、特に限定されるものではないが、高い流量検知精度
を有するものが好ましい。その例としては、振動検知型
質量流量計であるオ−バル社製のマイクロモ−ション流
量計、検知素子にサ−マルチュ−ブを用いた三計エンジ
ニアリング社製の質量流量計等が挙げられる。また本発
明においては、該質量流量計を該原料各々の融点以上、
好ましくは融点±10℃以上の一定温度に保持すること
が重要である。該質量流量計を該原料各々の融点未満の
温度に保持すると該原料が凝固してしまい使用不能とな
る。また融点以上の温度でも一定温度に保持しないと、
該質量流量計の温度依存性により、正確な流量を精度よ
く検知することが不可能となる。このように本発明にお
いて、該質量流量計を該原料各々の融点以上の一定温度
に保持することは必須である。
【0016】本発明の製造方法におけるポリウレタンの
重合方法は、前掲のベルトコンベア−を用いた連続塊状
重合法、押出機を用いた連続溶融重合法いずれでもよ
し。しかし重合工程での混合度を考慮に入れると押出機
を用いた連続溶融重合法の方が好ましい。また押出機と
しては、特に限定されるものではないが、セルフクリ−
ニング性を有する多軸スクリュ、特に同方向回転で混合
要素と推進要素とが直列に配列された二軸スクリュを備
えたタイプの押出機が好ましい。
【0017】図1は本発明に使用される装置の一例を示
した概念図である。
【0018】図1において、高分子ジオ−ル、低分子ジ
オ−ルおよび有機ジイソシアネ−トは貯槽1、2および
3で各々溶融状態で貯蔵されており、貯槽内は不活性気
体で充満されている。所定温度に制御された状態で定量
ポンプ4、5および6で連続的に混合機7に送液され
る。途中、各原料は各原料の融点以上に保温された質量
流量計8、9および10を通過し、流量計からの信号を
各制御機を経由して、定量ポンプ4、5および6にフィ
−ドバックし、各原料の定量供給性を制御している。混
合機7で急速混合された混合物は押出機11に送られ、
攪拌、混練りされながら所定温度に加熱された反応部を
経て、所定温度に加熱された反応終了部に搬送される。
ついで所定温度に加熱されたダイス12よりストラン
ド、シ−トまたはフィルム等所望の形態で押出される。
このようにして得られたポリウレタンは空冷または水冷
により冷却した後、例えばペレタイザ−で切断してもよ
く、また水中ホットカット形式でペレット化してもよ
い。続いてポリウレタンに付着した水分を、例えば、遠
心脱水機などで除去し、且つ、未反応物を完全に消失さ
せるための乾燥、熟成の操作を行なうことが好ましい。
【0019】また、押出機から連続的にでてきたポリウ
レタンを低露点気体雰囲気下で連続的に乾燥、熟成し成
形することもできる。
【0020】以上は本発明に使用される装置の一例であ
って本発明はこれに限られるものではなく、本質的に上
述の機構を有する装置は全て使用できる。また上記の装
置による方法はいわゆるワンショット法による製造方法
であるが、公知の方法によりプレポリマ−法も採用でき
る。
【0021】本発明で使用される高分子ジオ−ルは重縮
合、付加重合または重付加などによって得られる平均分
子量が500〜3000である高分子化合物のジオ−ル
であり、代表的なものとしてはポリエステルジオ−ル、
ポリエ−テルジオ−ル、ポリカ−ボネ−トジオ−ルまた
はこれらの共重合物が挙げられる。これらは単独で使用
してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
【0021】上記ポリエステルジオ−ルとしてはエチレ
ングリコ−ル、プロピレングリコ−ル、1,4−ブタン
ジオ−ル、1,5−ペンタンジオ−ル、3−メチルー
1,5−ペンタンジオ−ル、1,6−ヘキサンジオ−
ル、ネオペンチルグリコ−ル、2−メチルプロパンジオ
−ルなどの炭素数2〜10のアルカンのジオ−ルまたは
これらの混合物とグルタル酸、アジピン酸、ピメリン
酸、スベリン酸、セバシン酸、アゼライン酸、テレフタ
ル酸、イソフタル酸、5−スルホナトリウムイソフタル
酸などの炭素数4〜12の脂肪属もしくは芳香属ジカル
ボン酸またはこれらの混合物とから得られる飽和ポリエ
ステルジオ−ル、あるいはポリカプロラクトンジオ−
ル、ポリプロピオラクトンジオ−ル、ポリバレロラクト
ンジオ−ルなどのポリラクトンジオ−ルが好ましく使用
される。
【0023】また、上記のポリエ−テルジオ−ルとして
はポリエチレンエ−テルグリコ−ル、ポリプロピレンエ
−テルグリコ−ル、ポリテトラメチレンエ−テルグリコ
−ル、ポリヘキサメチレンエ−テルグリコ−ルなどのポ
リアルキレンエ−テルグリコ−ルが好ましく使用され
る。
【0024】さらに上記のカ−ボネ−トジオ−ルとして
は1,4−ブタンジオ−ル、1,5−ペンタンジオ−
ル、1,6−ヘキサンジオ−ル、1,8−オクタンジオ
−ル、1,10−デカンジオ−ルなどの炭素数2〜12
の脂肪属もしくは脂環式ジオ−ルまたはこれらの混合物
に炭酸ジフェニルもしくはホスゲンを作用させて縮重合
して得られるポリカ−ボネ−トジオ−ルが好ましく使用
される。
【0025】本発明で使用される分子量が500未満の
低分子ジオ−ルとしてはエチレングリコ−ル、プロピレ
ングリコ−ル、1,4−ブタンジオ−ル、1,5−ペン
タンジオ−ル、1,6−ヘキサンジオ−ル、3−メチル
ペンタンジオ−ル、ネオペンチルグリコ−ル、1,4−
シクロヘキシレングリコ−ル、ビス(β−ヒドロキシエ
トキシ)ベンゼンなど脂肪属、脂環属または芳香属ジオ
−ルが好ましく使用される。これらは単独で使用しても
2種以上組合わせて使用してもよい。
【0026】本発明で使用される有機ジイソシアネ−ト
としては2,4−トリレンジイソシアネ−ト、2,6−
トリレンジイソシアネ−ト、p−フェニレンジイソシア
ネ−ト、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネ−
ト、2,2’−ジメチル−4,4’−ジフェニルメタン
ジイソシアネ−ト、1,5−ナフタレンジイソシアネ−
ト、テトラメチレンジイソシアネ−ト、ヘキサメチレン
ジイソシアネ−ト、1,3−または1,4−ビス(イソ
シアネ−トメチル)シクロヘキサン、4,4’−ジシク
ロヘキシルメタンジイソシアネ−ト、イソホロンジイソ
シアネ−トなどの芳香属、脂環属または脂肪属ジイソシ
アネ−トが挙げられ、これらの有機ジイソシアネ−トは
単独で用いてもよいし、2種以上混合して用いてもよ
い。
【0027】本発明においては、高分子ジオ−ル、低分
子ジオ−ルおよび有機ジイソシアネ−トの使用割合は、
高分子ジオ−ルと低分子ジオ−ルの全ジオ−ル中の水酸
基に対する有機ジイソシアネ−ト中のイソシアネ−ト基
のモル比で0.90〜1.20となる量の範囲が好まし
い。また高分子ジオ−ルと低分子ジオ−ルとのモル比は
用途に応じて広範囲に変えることができる。
【0028】本発明において熱可塑性ポリウレタンを製
造する場合、必要に応じて有機ジイソシアネ−トとジオ
−ルとの反応を促進する適当な触媒を用いてよい。
【0029】また、本発明においては、目的により各種
の顔料、着色剤、充填剤、ガラス繊維、酸化防止剤、紫
外線吸収剤、滑剤、加水分解防止剤、難燃剤、安定剤、
その他を添加してもよい。
【0030】実施例 以下、実施例および比較例によって本発明を具体的に説
明するが、本発明はこれら実施例に限られるものではな
い。尚、実施例および比較例中の生成ポリウレタンの溶
融粘度は島津製作所製高化式フロ−テスタ−CFT−5
00Cを用いてダイサイズφ1mm×10mmで200
℃で測定した。
【0031】
【実施例 1】ポリブチレンアジペート(OH価:5
6.1、平均分子量2000、以下、PBAと略す)と
1、4−ブタンジオール(以下、BDと略す)を70
℃、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネ−ト(以
下、MDIと略す)を48℃で各々、窒素雰囲気下で貯
槽で貯蔵し、各原料を以下の流量設定値を制御機に入力
した後、定量ポンプを用いて流量で混合機に供給した。 PBA:85.2g/分 BD :14.2g/分 MDI:50.8g/分 R=[全イソシアネート基]/[全水酸基]=1.01
5(モル比)
【0032】各原料の流量はオ−バル製マイクロモーシ
ョン流量計D−12型により検知した。各流量計は、M
DI用が50℃、PBAおよびBD用が70℃で一定に
なるように保持し、流量信号を制御機に送り、更に制御
機より各原料の流量が上記の設定値になるように定量ポ
ンプの回転速度を制御した。
【0033】混合機は荏原製作所製エバラマイルダー1
06型を用いて、剪断速度30000s-1で連続的に急
速混合を行い、次いで混合液を連続的に押出機に供給し
た。
【0034】押出機は同方向回転式の二軸押出機(池貝
鉄工製PCM−30,スクリュ径:φ30mm,L/D
=41.5)を用いて、各バレルゾーンの最高温度を2
40℃とし、滞留時間が90秒となるようにスクリュ構
成および回転数を調整した。
【0035】押出機出口は口径φ4mmのストランドダ
イを設置し、ストランドを水冷後、ペレタイザーでぺレ
ットにし、遠心脱水後、窒素雰囲気下で80℃、16時
間、乾燥、熟成を行った。以上の操作を24時間連続的
に行い、2時間毎の生成ポリウレタンの溶媒粘度の変動
を調べた。(目標溶融粘度:20000ポイズ)
【0036】その結果、R値の変動は1.015±0.
002の範囲であり、生成ポリウレタンの溶融粘度の変
動は後記の表1に示すごとく18000〜23000ポ
イズ、つまりロット内変動は平均粘度20000ポイズ
±15%以内であった。
【0037】
【実施例 2】原料PBA(OH価:54.8、平均分
子量2047)のロットを変え、各原料の流量設定値を
以下のように変更した以外は実施例1の場合と同様の操
作を行った。 PBA:85.2g/分 BD :14.2g/分 MDI:50.5g/分 R=[全イソシアネ−ト基]/[全水酸基]=1.01
5(モル比)
【0038】その結果、R値の変動は1.015±0.
002の範囲であり、生成ポリウレタンの溶融粘度の変
動は表1のごとく16000〜21000ポイズ、つま
りロット内変動は平均粘度18000ポイズ±17%以
内であった。
【0039】
【実施例 3】原料PBA(OH価:57.5、平均分
子量1951)のロットを変え、各原料の流量設定値を
以下のように変更した以外は実施例1の場合と同様の操
作を行なった。 PBA:85.2g/分 BD :14.2g/分 MDI:51.1g/分 R=[全イソシアネ−ト基]/[全水酸基]=1.01
5(モル比)
【0040】その結果、R値の変動は1.015±0.
002の範囲であり、生成ポリウレタンの溶融粘度の変
動は表1のごとく18000〜24000ポイズ、つま
りロット内変動は平均粘度21000ポイズ±14%以
内であった。
【0041】また上記実施例1〜3のロット間変更をみ
ても、16000〜24000ポイズの範囲内にあり、
全平均粘度20000ポイズ±20%以内であった。
【0042】
【比較例 1】原料種、各原料の送液量、製造装置およ
び製造条件を実施例1の場合と同様に行い、流量計から
の各原料の流量信号を定量ポンプにフィ−ドバックせず
に、一定回転速度で実施例1のごとく、24時間連続的
にポリウレタンを製造した。
【0043】その結果、R値の変動は1.015±0.
010の範囲であり、生成ポリウレタンの溶融粘度の変
動は表1のごとく12000〜30000ポイズ、つま
り平均粘度21000ポイズ±43%であった。
【0044】
【発明の効果】本発明の製造方法のより、溶融粘度の変
動幅の少ない均質な熱可塑性ポリウレタンが得られる。
そのため、安定して溶融成形が行なうことができ、さら
に、溶融紡糸を行なった場合でも、溶融粘度が安定して
いるため糸切れ等が大幅に減少し、安定に紡糸でき、産
業に寄与するところ大である。
【図面の簡単な説明】
図1は本発明の製造方法における概念図の一例である。
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今川 容 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均分子量が500〜3000である高
    分子ジオ−ル、分子量が500未満の低分子ジオ−ルお
    よび有機ジイソシアネ−トを原料として用いて熱可塑性
    ポリウレタンを製造するに際し、該原料の各々を、溶融
    状態で定量ポンプを用いて送液し、該原料の融点以上、
    好ましくは融点+10℃以上の一定温度に保たれた質量
    流量計を用いて流量を検知し、定量ポンプにフィ−ドバ
    ックすることにより該原料各々の流量を一定に制御する
    ことを特徴とする均質な熱可塑性ポリウレタンの製造方
    法。
  2. 【請求項2】 一定流量に保たれた該原料を連続的に多
    軸押出機に供給して、混練りしながら重合することを特
    徴とする特許請求の範囲第1項記載の均質な熱可塑性ポ
    リウレタンの製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019183116A (ja) * 2018-03-30 2019-10-24 株式会社カネカ 重合体製造システム及び製造方法
JP2019183117A (ja) * 2018-03-30 2019-10-24 株式会社カネカ 重合体製造システム及び製造方法
US11820895B2 (en) 2017-07-31 2023-11-21 Dow Silicones Corporation Process and apparatus to make liquid silicone rubber compositions

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