JP2019183117A - 重合体製造システム及び製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】所望の重合体を連続的且つ安定的に得ることが可能な重合体製造システム及び製造方法を提供する。【解決手段】重合体製造システム1は、第1重合性化合物を含む第1溶液A1を供給する第1供給部と、第2重合性化合物を含む第2溶液A2を供給する第2供給部と、第1溶液A1及び第2溶液A2を混合して第1混合溶液Bを生成する第1混合部20と、重合反応を進行させて第1重合体を含む第1重合溶液Cを生成する第1反応部30と、第1制御部200とを備える。第1制御部200は、第1溶液A1及び第2溶液A2の流量変動を同期するように制御し、且つ、第1溶液A1の流量変動率と第2溶液A2の流量変動率との差が小さくなるように、第1溶液及び/又は第2溶液の流量変動率を制御する。【選択図】図1

Description

本発明は、重合体製造システム及び製造方法に関する。詳細には、本発明は、重合体を連続的に製造可能な重合体製造システム及び製造方法に関する。
連続的なポリアミック酸の合成方法として、例えば、特許文献1に記載の方法が知られている。特許文献1には、チューブ反応器を用いてポリアミック酸(ポリアミド酸)及びポリイミドを作製する方法が記載されている。特許文献1には、所定の狭い範囲内の比率で2種の原料溶液を混合することにより、得られるポリアミド酸微粒子及びポリイミド微粒子の収率低下が抑制できること、2種の原料溶液を所定範囲の比率とするために、脈動の少ない容積式ポンプを用いるのが好ましいことが記載されている。また、混合溶液の反応を進行させるために、超音波照射による撹拌を行うことが記載されている。
特開2006−249380号公報
しかし、特許文献1のような脈動の小さいポンプを用いる場合、高価な設備が必要になるという課題がある。また、超音波照射を行うためには、特殊な装置形状の反応器を構築する必要がある。
本発明は、高価な設備を用いることなく、所望の重合体を連続的且つ安定的に得ることが可能な重合体製造システム及び製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための具体的な手段には、以下の実施態様が含まれる。
<1> 重付加性の第1重合性化合物を含む第1溶液と、前記第1重合性化合物と重付加する重付加性の第2重合性化合物を含む第2溶液とを原料として重合体を製造する重合体製造システムであって、
前記第1溶液を供給する第1供給部と、
前記第2溶液を供給する第2供給部と、
前記第1溶液及び前記第2溶液を混合して第1混合溶液を生成する第1混合部と、
前記第1溶液の流量を測定する第1流量測定部と、
前記第2溶液の流量を測定する第2流量測定部と、
前記第1混合部の下流側に連続して配置され、前記第1混合溶液に含まれる前記第1重合性化合物と前記第2重合性化合物との重合反応を進行させて第1重合体を含む第1重合溶液を生成する第1反応部と、
前記第1溶液及び前記第2溶液の流量変動を同期するように制御し、且つ、前記第1溶液の流量変動率と前記第2溶液の流量変動率との差が小さくなるように、前記第1溶液及び/又は前記第2溶液の流量変動率を制御する第1制御部と、を備える重合体製造システム。
<2> 前記第1溶液の流量を調整可能な第1流量調整部と、
前記第2溶液の流量を調整可能な第2流量調整部と、を更に備え、
前記第1制御部は、前記第1溶液の流量変動率と前記第2溶液の流量変動率との差が小さくなるように、前記第1流量調整部及び/又は前記第2流量調整部により流量を調整する<1>に記載の重合体製造システム。
<3> 前記第1反応部が、前記第1混合溶液を気体に接触しない状態で撹拌する第1反応撹拌部を有する<1>又は<2>に記載の重合体製造システム。
<4> 前記第1重合体が重付加性の重合体であり、
前記第1重合体に重付加する重付加性の第3重合性化合物を含む第3溶液を供給する第3供給部と、
前記第1重合溶液及び前記第3溶液を混合して第2混合溶液を生成する第2混合部と、
前記第1重合溶液の流量を測定する重合溶液流量測定部と、
前記第3溶液の流量を測定する第3流量測定部と、
前記第2混合部の下流側に連続して配置され、前記第2混合溶液に含まれる前記第1重合溶液からの前記第1重合体と、前記第3溶液からの前記第3重合性化合物との重合反応を進行させて第2重合体を含む第2重合溶液を生成する第2反応部と、
前記第1重合溶液及び前記第3溶液の流量変動を同期するように制御し、且つ、前記第1重合溶液の流量変動率と前記第3溶液の流量変動率との差が小さくなるように、前記第3溶液の流量変動率を制御する第2制御部と、を更に備える<1>〜<3>のいずれか1項に記載の重合体製造システム。
<5> 前記第2反応部が、前記第2混合溶液を気体に接触しない状態で撹拌する第2反応撹拌部を有する<4>に記載の重合体製造システム。
<6> 前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物のうち、一方がテトラカルボン酸二無水物、他方がジアミンであり、
前記第1重合体としてポリアミック酸を製造する<1>〜<5>のいずれか1項に記載の重合体製造システム。
<7> 前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物のうち、一方が酸無水物基末端又はアミノ基末端のポリアミック酸、他方がジアミン又はテトラカルボン酸二無水物であり、
前記第1重合体としてポリアミック酸を製造する<1>〜<5>のいずれか1項に記載の重合体製造システム。
<8> 前記第1重合体が酸無水物基末端又はアミノ基末端のポリアミック酸であり、
前記第3重合性化合物がジアミン又はテトラカルボン酸二無水物であり、
前記第2重合体としてポリアミック酸を製造する<4>又は<5>に記載の重合体製造システム。
<9> 製造されたポリアミック酸をイミド化するイミド化部を更に備える<6>〜<8>のいずれか1項に記載の重合体製造システム。
<10> 重付加性の第1重合性化合物を含む第1溶液と、前記第1重合性化合物と重付加する重付加性の第2重合性化合物を含む第2溶液とを原料として重合体を製造する重合体の製造方法であって、
前記第1溶液を供給する第1供給工程と、
前記第2溶液を供給する第2供給工程と、
前記第1溶液及び前記第2溶液を混合して第1混合溶液を生成する第1混合工程と、
前記第1溶液の流量を測定する第1測定工程と、
前記第2溶液の流量を測定する第2測定工程と、
前記第1混合溶液に含まれる前記第1重合性化合物と前記第2重合性化合物との重合反応を進行させて第1重合体を含む第1重合溶液を生成する第1反応工程と、
前記第1溶液及び前記第2溶液の流量変動を同期するように制御し、且つ、前記第1溶液の流量変動率と前記第2溶液の流量変動率との差が小さくなるように、前記第1溶液及び/又は前記第2溶液の流量変動率を制御する第1制御工程と、を含む重合体の製造方法。
<11> 前記第1溶液の流量を調整可能な第1流量調整工程と、
前記第2溶液の流量を調整可能な第2流量調整工程と、を更に含み、
前記第1制御工程において、前記第1溶液の流量変動率と前記第2溶液の流量変動率との差が小さくなるように、前記第1流量調整工程及び/又は前記第2流量調整工程により流量を調整する<10>に記載の重合体の製造方法。
<12> 前記第1反応工程が、前記第1混合溶液を気体に接触しない状態で撹拌する第1反応撹拌工程を含む<10>又は<11>に記載の重合体の製造方法。
<13> 前記第1重合体が重付加性の重合体であり、
前記第1重合体に重付加する重付加性の第3重合性化合物を含む第3溶液を供給する第3供給工程と、
前記第1重合溶液及び前記第3溶液を混合して第2混合溶液を生成する第2混合工程と、
前記第1重合溶液の流量を測定する重合溶液流量測定工程と、
前記第3溶液の流量を測定する第3流量測定工程と、
前記第2混合溶液に含まれる前記第1重合溶液からの前記第1重合体と、前記第3溶液からの前記第3重合性化合物との重合反応を進行させて第2重合体を含む第2重合溶液を生成する第2反応工程と、
前記第1重合溶液及び前記第3溶液の流量変動を同期するように制御し、且つ、前記第1重合溶液の流量変動率と前記第3溶液の流量変動率との差が小さくなるように、前記第3溶液の流量変動率を制御する第2制御工程と、を更に含む<10>〜<12>のいずれか1項に記載の重合体の製造方法。
<14> 前記第2反応工程が、前記第2混合溶液を気体に接触しない状態で撹拌する第2反応撹拌工程を含む<13>に記載の重合体の製造方法。
<15> 前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物のうち、一方がテトラカルボン酸二無水物、他方がジアミンであり、
前記第1重合体としてポリアミック酸を製造する<10>〜<14>のいずれか1項に記載の重合体の製造方法。
<16> 前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物のうち、一方が酸無水物基末端又はアミノ基末端のポリアミック酸、他方がジアミン又はテトラカルボン酸二無水物であり、
前記第1重合体としてポリアミック酸を製造する<10>〜<14>のいずれか1項に記載の重合体の製造方法。
<17> 前記第1重合体が酸無水物基末端又はアミノ基末端のポリアミック酸であり、
前記第3重合性化合物がジアミン又はテトラカルボン酸二無水物であり、
前記第2重合体としてポリアミック酸を製造する<13>又は<14>に記載の重合体の製造方法。
<18> 製造されたポリアミック酸をイミド化するイミド化工程を更に含む<15>〜<17>のいずれか1項に記載の重合体の製造方法。
本発明によれば、所望の重合体を連続的且つ安定的に得ることが可能な重合体製造システム及び製造方法を提供することができる。
第1実施形態における重合体製造システムを示す図である。 第1流量変動率及び第2流量変動率を制御した流量波形を示す図である。 第1実施形態における重合体製造システムの動作を説明するフロー図である。 第2実施形態における重合体製造システムを示す図である。 第2実施形態における重合体製造システムの動作を説明するフロー図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
第1実施形態は、反応部が1段である重合体製造システムの例である。第2実施形態は、反応部が2段である重合体製造システムの例である。
<第1実施形態>
図1〜図3により、第1実施形態における重合体製造システムについて説明する。図1は、第1実施形態における重合体製造システムを示す図である。図2は、第1流量変動率及び第2流量変動率を制御した流量波形を示す図である。図3は、第1実施形態における重合体製造システムの動作を説明するフロー図である。
まず、第1実施形態における重合体製造システム1の概要について説明する。
重合体製造システム1は、重付加性の第1重合性化合物が溶解した第1溶液A1と、第1重合性化合物と重付加する重付加性の第2重合性化合物が溶解した第2溶液A2とを原料として第1重合体を製造する製造システムである。第1実施形態は、反応部が1段である重合体製造システムの例である。
以下では一例として、第1重合性化合物及び第2重合性化合物のうち、一方がテトラカルボン酸二無水物、他方がジアミンであり、第1重合体としてポリアミック酸を製造する場合について説明する。より具体的には、第1溶液A1に含まれる第1重合性化合物がテトラカルボン酸二無水物であり、第2溶液A2に含まれる第2重合性化合物がジアミンであり、第1重合体としてポリアミック酸を製造する場合について説明する。
テトラカルボン酸二無水物としては、特に制限されず、従来のポリイミド合成で用いられているものと同様のものを用いることができる。テトラカルボン酸二無水物の具体例としては、3,3',4,4'−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3',4,4'−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3',4'−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、1,3−ビス(2,3−ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン二無水物、1,4−ビス(2,3−ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン二無水物、2,3,3',4'−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2',3,3'−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2',3,3'−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2',6,6'−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,2,4,5−テトラカルボン酸二無水物、アントラセン−2,3,6,7−テトラカルボン酸二無水物、フェナンスレン−1,8,9,10−テトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンジベンゾエート−3,3’,4,4’−テトラカルボン酸二無水物等の芳香族テトラカルボン酸二無水物;ブタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物等の脂肪族テトラカルボン酸二無水物;シクロブタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物等の脂環族テトラカルボン酸二無水物;チオフェン−2,3,4,5−テトラカルボン酸二無水物、ピリジン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物等の複素環族テトラカルボン酸二無水物;などが挙げられる。テトラカルボン酸二無水物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
第1溶液A1の溶媒としては、テトラカルボン酸二無水物及びポリアミック酸が溶解するものが用いられる。溶媒の具体例としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、アセトアニリド等のアミド系溶媒;γ−ブチロラクトン等の環状エステル系溶媒;酢酸エチル等の鎖状エステル系溶媒;2−プロパノン、3−ペンタノン、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒;テトラヒドロフラン、ジオキソラン等のエーテル系溶媒;メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール系溶媒;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒;などが挙げられる。これらの中でも、ポリアミック酸の溶解性が高いアミド系溶媒、環状エステル系溶媒、及びエーテル系溶媒が好ましい。溶媒は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合してもよい。例えば、アセトン、酢酸エチル、メチルエチルケトン、トルエン、キシレン等のポリアミック酸の溶解性が比較的低い溶媒に対して極性の高いアルコ―ル系溶媒を混合することで、ポリアミック酸の溶解性を向上させることも可能である。
第1溶液A1は、テトラカルボン酸二無水物の溶解性を高め、又はジアミンとの反応性を高めるため、トリメチルアミン、トリエチルアミン等の第3級アミンを少量含有していてもよい。
ジアミンとしては、特に制限されず、従来のポリイミド合成で用いられているものと同様のものを用いることができる。ジアミンの具体例としては、4,4'−ジアミノジフェニルメタン、4,4'−ジアミノジフェニルエーテル、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、4,4'−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、1,4'−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3'−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、o−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、3,4'−ジアミノジフェニルエーテル、4,4'−ジアミノジフェニルスルフォン、3,4’−ジアミノジフェニルスルフォン、3,3'−ジアミノジフェニルスルフォン、4,4'−メチレン−ビス(2−クロロアニリン)、3,3'−ジメチル−4,4'−ジアミノビフェニル、4,4'−ジアミノジフェニルスルフィド、2,6−ジアミノトルエン、2,4−ジアミノクロロベンゼン、1,2−ジアミノアントラキノン、1,4−ジアミノアントラキノン、3,3'−ジアミノベンゾフェノン、3,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4'−ジアミノベンゾフェノン、4,4'−ジアミノビベンジル等の芳香族ジアミン;1,2−ジアミノエタン、1,4−ジアミノブタン、テトラメチレンジアミン、1,10−ジアミノドデカン等の脂肪族ジアミン;1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,2−ジアミノシクロヘキサン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、4,4'−ジアミノジシクロヘキシルメタン等の脂環族ジアミン;3,4−ジアミノピリジン等の複素環族ジアミン;などが挙げられる。ジアミンは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
第2溶液A2の溶媒としては、ジアミン及びポリアミック酸が溶解するものが用いられる。溶媒の具体例としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、アセトアニリド等のアミド系溶媒;γ−ブチロラクトン等の環状エステル系溶媒;酢酸エチル等の鎖状エステル系溶媒;2−プロパノン、3−ペンタノン、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒;テトラヒドロフラン、ジオキソラン等のエーテル系溶媒;メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール系溶媒;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒;などが挙げられる。これらの中でも、ポリアミック酸の溶解性が高いアミド系溶媒、環状エステル系溶媒、及びエーテル系溶媒が好ましい。溶媒は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合してもよい。例えば、アセトン、酢酸エチル、メチルエチルケトン、トルエン、キシレン等のポリアミック酸の溶解性が比較的低い溶媒に対して極性の高いアルコ―ル系溶媒を混合することで、ポリアミック酸の溶解性を向上させることも可能である。
図1に示すように、重合体製造システム1は、原料である第1溶液A1及び第2溶液A2を第1混合部20において混合して第1混合溶液Bを生成し、第1反応部30において重合反応を進行させて第1重合溶液Cを生成することで、ポリアミック酸(第1重合体)を製造するよう構成されている。
ここで、重合体製造システム1は、後述の第1タンク11及び第2タンク12から第1クッションタンク40までを密閉した状態でつなぐ管状の送液ラインLを有する。これにより、重合体製造システム1は、第1混合溶液Bや第1重合溶液Cに気泡を発生させない状態で連続的に重合体を製造することができる。
続けて、重合体製造システム1の具体的な構成について説明する。
図1に示すように、重合体製造システム1は、第1タンク11と、第2タンク12と、第1供給ポンプ15(第1供給部)と、第2供給ポンプ16(第2供給部)と、第1混合部20と、第1反応部30と、第1クッションタンク40と、送液ラインLと、第1制御部200と、を備える。上述の送液ラインLは、第1送液部L1と、第2送液部L2と、第3送液部L3と、を有する。また、重合体製造システム1は、第1流量調整部151と、第1流量測定部152と、第2流量調整部161と、第2流量測定部162と、を有する。
第1タンク11は、重付加性の第1重合性化合物を含む第1溶液A1を収容する。本実施形態においては、第1タンク11は、テトラカルボン酸二無水物を含む第1溶液A1を収容する。第1タンク11に収容された第1溶液A1は、第1送液部L1を介して、第1混合部20に供給される。
第1送液部L1における第1タンク11と第1混合部20との間には、第1供給ポンプ15及び第1流量測定部152が、上流側から下流側に向かってこの順で配置される。
第1供給ポンプ15(第1供給部)は、第1タンク11に収容されている第1溶液A1を第1混合部20に供給する。第1供給ポンプ15は、第1溶液A1を所定の送液量で供給するように、第1溶液A1を吐出する。例えば、第1供給ポンプ15は、所望の性状のポリアミック酸(第1重合体)が得られる条件で第1溶液A1を供給するよう調整される。
本実施形態では、第1供給ポンプ15は、容積式のポンプで構成される。容積式のポンプとしては、例えば、プランジャポンプ等の押し出し式の往復ポンプ;歯車を備えたギアポンプ等の回転ポンプ;などが挙げられる。
第1供給ポンプ15としては、固有の脈動率(流量変動率)が小さいものを選択することが好ましい。なお、第1供給ポンプ15として固有の脈動率(流量変動率)が小さいものを選択する代わりに、あるいは、第1供給ポンプ15として固有の脈動率(流量変動率)が小さいものを選択することに加えて、送液ラインLに流量変動の緩衝装置(例えば、アキュムレータ)を配置することも好ましい。アキュムレータ等の緩衝装置を配置することで、流量変動率をより低減することができる。
第1流量調整部151は、第1供給ポンプ15と電気的に接続されており、第1溶液A1の流量を調整する。第1流量調整部151は、後述する第1制御部200により制御される。
第1流量測定部152は、第1送液部L1における第1供給ポンプ15の下流側の第1溶液A1の流量を測定する。本実施形態においては、第1流量測定部152は、第1供給ポンプ15と第1混合部20との間に配置される。第1流量測定部152は、測定した第1溶液A1の流量を後述する第1制御部200に出力する。
第2タンク12は、第1重合性化合物と重付加する重付加性の第2重合性化合物を含む第2溶液A2を収容する。本実施形態においては、第2タンク12は、ジアミンを含む第2溶液A2を収容する。第2タンク12に収容された第2溶液A2は、第2送液部L2を介して、第1混合部20に供給される。
第2送液部L2における第2タンク12と第1混合部20との間には、第2供給ポンプ16及び第2流量測定部162が、上流側から下流側に向かってこの順で配置される。
第2供給ポンプ16(第2供給部)は、第2タンク12に収容されている第2溶液A2を第1混合部20に供給する。第2供給ポンプ16は、第2溶液A2を所定の送液量で供給するように、第2溶液A2を吐出する。例えば、第2供給ポンプ16は、所望の性状のポリアミック酸(第1重合体)が得られる条件で第2溶液A2を供給するよう調整される。
本実施形態では、第2供給ポンプ16は、上述した第1供給ポンプ15と同様に、容積式のポンプで構成される。
第2供給ポンプ16としては、固有の脈動率(流量変動率)が小さいものを選択することが好ましい。なお、第2供給ポンプ16として固有の脈動率(流量変動率)が小さいものを選択する代わりに、あるいは、第2供給ポンプ16として固有の脈動率(流量変動率)が小さいものを選択することに加えて、送液ラインLに流量変動の緩衝装置(例えば、アキュムレータ)を配置することも好ましい。アキュムレータ等の緩衝装置を配置することで、流量変動率をより低減することができる。
第2流量調整部161は、第2供給ポンプ16と電気的に接続されており、第2溶液A2の流量を調整する。第2流量調整部161は、後述する第1制御部200により制御される。
第2流量測定部162は、第2送液部L2における第2供給ポンプ16の下流側の第2溶液A2の流量を測定する。本実施形態においては、第2流量測定部162は、第2供給ポンプ16と第1混合部20との間に配置される。第2流量測定部162は、測定した第2溶液A2の流量を後述する第1制御部200に出力する。
第1混合部20は、第1供給ポンプ15及び第2供給ポンプ16の下流側に配置される。第1混合部20は、第1溶液A1と第2溶液A2とを混合して第1混合溶液Bを生成する。第1混合部20は、第1供給ポンプ15により供給される第1溶液A1と、第2供給ポンプ16により供給される第2溶液A2とを合流させる合流弁により構成される。
本実施形態において、第1溶液A1及び第2溶液A2は、第1制御部200、第1流量調整部151、及び第2流量調整部161により、流量のピーク値が同期して変動するように送液される(図2参照)。ここで、流量値のピーク値が同期して変動するとは、流量変動の周期が実質的に同じであればよく、位相については若干の差異が許容される。例えば、第1溶液A1の流量値の隣接するピーク(山)間の距離をLとし、第1溶液A1の流量値及び第2溶液A2の流量値の隣接するピーク(山)間の距離(すなわち、位相のずれ)をMとしたとき、L及びMが以下の式(1)を満たすことが好ましい。
0≦(M/L)≦0.1 ・・・(1)
なお、図2では、第1溶液A1の流量変動の周期が一定である場合について図示しているが、第1溶液A1の流量変動の周期は必ずしも一定でなくてもよい。すなわち、第1溶液A1の流量値の隣接するピーク(山)間の距離は必ずしも一定でなくてもよい。同様に、図2では、第2溶液A2の流量変動の周期が一定である場合について図示しているが、第2溶液A2の流量変動の周期は必ずしも一定でなくてもよい。すなわち、第2溶液A2の流量値の隣接するピーク(山)間の距離は必ずしも一定でなくてもよい。
第1反応部30は、第1混合部20の下流側に連続して配置される。第1反応部30は、第1混合溶液Bに含まれる第1重合性化合物と第2重合性化合物との重合反応を進行させる部分である。第1反応部30において、第1混合溶液Bに含まれる第1重合性化合物と第2重合性化合物との重合反応が徐々に進行し、第1重合溶液Cが得られる。
第1反応部30は、所定方向に延びる二重管で構成され、径方向の内側に配置される第1反応撹拌部31と、径方向の外側に配置される第1反応温度調整部32と、を有する。第1反応部30は、第1混合溶液Bが所望の滞留時間で流通するように形成されている。
第1反応撹拌部31は、第1溶液A1及び第2溶液A2が混合された第1混合溶液Bを気体に接触しない状態で撹拌する。本実施形態において、第1反応撹拌部31は、第1反応温度調整部32により重合反応に適した温度に調整された第1混合溶液Bを気体に接触しない状態で撹拌する。
第1反応撹拌部31は、例えば、スタティックミキサー、ノズル、オリフィス等の静止型混合器や、遠心ポンプ、渦巻きポンプ、撹拌羽を有するインラインミキサー等の駆動型混合器を含んで構成され、好ましくは静止型混合器を含んで構成され、より好ましくはスタティックミキサーを含んで構成される。なお、ツイストテープの内挿された管(特開2003−314982号公報の[図19]等を参照)でもスタティックミキサーと同様に撹拌促進効果が得られるが、スタティックミキサーの方がより撹拌促進効果が得られるため好ましい。
スタティックミキサーとしては、特に限定されず、例えば、Kenics mixer型、Sulzer SMV型、Sulzer SMX型、Tray Hi−mixer型、Komax mixer型、Lightnin mixer型、Ross ISG型、Bran&Lube mixer型等のスタティックミキサーが挙げられる。これらの中でも、Kenics mixer型のスタティックミキサーは、構造が単純であるためデッドスペースがなく、より好ましい。
第1反応温度調整部32は、第1反応撹拌部31の径方向の外側に配置される配管部である。第1反応温度調整部32は、第1反応撹拌部31を流通する第1混合溶液Bを、所望の温度条件に温調(例えば、冷却)する。第1反応温度調整部32において、第1混合溶液Bは、重合反応に適した温度に調整され、第1反応撹拌部31を流通される。
第1クッションタンク40は、第1反応部30からの第1重合溶液Cを収容する。第1クッションタンク40は、例えば、第1重合体であるポリアミック酸をイミド化してポリイミドを製造する際においては原料溶液を収容するタンクになる。
本実施形態における重合体製造システム1がポリイミドを製造する場合、重合体製造システム1は、ポリアミック酸をイミド化するイミド化部を更に備える。イミド化部(不図示)は、例えば、熱的に脱水閉環する熱的イミド化方法、脱水剤及びイミド化促進剤を用いる化学的イミド化方法等により、ポリアミック酸をイミド化する。
なお、重合体製造システム1がポリイミドを製造する場合、第1クッションタンク40を省略し、第1反応部30からイミド化部に送液されるように構成してもよい。ただし、上記のように、ポリアミック酸を一旦、第1クッションタンク40に収容しておく方が好ましい。
第1制御部200について説明する。第1制御部200には、第1流量調整部151、第1流量測定部152、第2流量調整部161、及び第2流量測定部162が電気的に接続されている。
第1制御部200は、第1溶液A1の流量変動率(以下、「第1流量変動率」ともいう。)と第2溶液A2の流量変動率(以下、「第2流量変動率」ともいう。)との差が小さくなるように、第1流量変動率及び/又は第2流量変動率を制御する。本実施形態においては、第1流量変動率と第2流量変動率との差は、例えば、3%以下であることが好ましく、1%以下であることがより好ましい。第1流量変動率と第2流量変動率との差の下限値は0%であってもよいが、0.001%以上であることが好ましい。第1流量変動率と第2流量変動率との差を0.001%以上とし、第1溶液A1と第2溶液A2との混合の割合を僅かにずらすことで、第1溶液A1と第2溶液A2とを良好に混合することができる傾向にある。
本実施形態においては、例えば、図2の制御前の流量波形に示すように、第1流量変動率Haを、流量変動の振幅の中心の流量値Kaに対する流量変動の振幅の半分の流量Saの割合と定義する(Ha=(Sa/Ka)×100[%])。また、例えば、第2流量変動率Hbを、流量変動の振幅の中心の流量値Kbに対する流量変動の振幅の半分の流量Sbの割合と定義する(Hb=(Sb/Kb)×100[%])。
また、第1流量変動率Haと第2流量変動率Hbとの差xとしては、第1流量変動率Ha及び第2流量変動率Hbの差の絶対値を用いる(x=|Ha−Hb|)。
図2の制御前の流量波形においては、第1溶液A1と第2溶液A2とは、流量変動が同期していない。また、例えば、図2の制御前の流量波形においては、第1流量変動率Haは、第2溶液A2の第2流量変動率Hbよりも大きい(Ha>Hb)。
第1制御部200は、例えば、第1溶液A1及び第2溶液A2の流量変動が同期するように、第1流量調整部151及び/又は第2流量調整部161を介して第1供給ポンプ15及び/又は第2供給ポンプ16の動作を調整する。また、第1制御部200は、例えば、第1流量変動率Haと第2流量変動率Hbとの差が所定範囲外である場合に、第1流量変動率Haと第2流量変動率Hbとの差が小さくなるように、第1流量調整部151及び/又は第2流量調整部161により流量を調整する。本実施形態においては、第1流量変動率Haと第2流量変動率Hbとの差における所定範囲は、例えば、3%以下に設定される。
第1制御部200は、第1流量変動率Haと第2流量変動率Hbとの差が小さくなるように制御する場合に、第1流量変動率Haが小さくなるように制御してもよいし、大きくなるように制御してもよい。また、第2流量変動率Hbが小さくなるように制御してもよいし、大きくなるように制御してもよい。
これは、第1溶液A1の流量値及び第2溶液A2の流量値のピーク値が同期して変動している場合には、第1流量変動率Haと第2流量変動率Hbとの差が小さければ、第1流量変動率Ha及び第2流量変動率Hbの大小にかかわらずに、第1溶液A1及び第2溶液A2の流量変動の山谷において、流量値の山同士及び谷同士が重なるためである。すなわち、第1溶液A1と第2溶液A2とを混合した場合に、流量値の山同士が混合され、流量値の谷同士が混合されるためである。したがって、第1流量変動率Haと第2流量変動率Hbとの差を小さくする制御を実行することで、第1流量変動率Ha及び第2流量変動率Hbの大小にかかわらずに、第1溶液A1と第2溶液A2との混合の割合を同じ割合に近づけることができる。
例えば、図2に示すように、第1制御部200は、第1流量変動率Haと第2流量変動率Hbとの差を小さくする場合に、制御前において流量変動率が小さい第2流量変動率Hbに合わせて、第1流量変動率Haを小さくするように制御する。流量変動率が小さい第2流量変動率Hbに合わせて第1流量変動率Haを小さくすることで、何らかの要因により、仮に第1流量変動率Ha及び第2流量変動率Hbの同期がずれた場合においても、第1溶液A1と第2溶液A2との混合の割合の変動を最小限に抑制して、第1溶液A1及び第2溶液A2の混合の割合を安定させることができる。
具体的には、図2の制御前の流量波形において、第1流量変動率Haは第2流量変動率Hbよりも大きい(Ha>Hb)。そのため、第1制御部200は、第1流量変動率Haを小さくするように第1流量調整部151を制御する。その結果、第1流量変動率Haと第2流量変動率Hbとの差x(=|Ha−Hb|)が小さくなる。
なお、第1制御部200は、流量変動率が小さい第2流量変動率Hbに合わせて第1流量変動率Haを小さくするように制御することに限定されず、流量変動率が大きい第1流量変動率Haに合わせて、第2流量変動率Hbを大きくするように制御してもよい。
次に、図3により、第1実施形態における重合体製造システム1の動作を説明する。
まず、重合体製造システム1において、動作を開始することで、第1流量調整部151の制御により第1供給ポンプ15が第1溶液A1を供給し(第1供給工程)、第2流量調整部161の制御により第2供給ポンプ16が第2溶液A2を供給する(第2供給工程)。ここで、第1流量調整部151及び第2流量調整部161は、第1溶液A1及び第2溶液A2を所望の割合で供給するように、第1制御部200により制御されている。
次いで、図3に示すように、ステップST11において、第1流量測定部152は、第1溶液A1の流量を測定して取得する(第1測定工程)。また、第2流量測定部162は、第2溶液A2の流量を測定して取得する(第2測定工程)。本実施形態においては、第1溶液A1の流量値及び第2溶液A2の流量値のピーク値は、第1制御部200に制御された第1流量調整部151及び第2流量調整部161により同期するように制御される。
次いで、ステップST12において、第1制御部200は、第1流量変動率と第2流量変動率との差が所定範囲外であるか否かを判定する。
図2に示すように、制御前の流量波形においては、第1溶液A1と第2溶液A2とは、流量変動が同期していない。また、第1流量変動率Haと第2流量変動率Hbとの差xは、|Ha−Hb|(>0)である。本実施形態においては、第1流量変動率Haと第2流量変動率Hbとの差xにおける所定範囲は、例えば、3%以下に設定される。第1流量変動率Haと第2流量変動率Hbとの差が、例えば、3%以下である場合に、所望の重合体を安定して得ることが可能であるためである。
そして、第1制御部200は、第1流量変動率と第2流量変動率との差が所定範囲外であると判定した場合(YES)、処理をステップST13に進める。また、第1制御部200は、第1流量変動率と第2流量変動率との差が所定範囲外でないと判定した場合(NO)、処理をステップST11に戻す。
次いで、ステップST13において、第1制御部200は、例えば、第1流量変動率と第2流量変動率との差が所定範囲外である場合に、第1流量変動率と第2流量変動率との差が小さくなるように、第1流量調整部151及び/又は第2流量調整部161に指示を出す(第1制御工程)。
これにより、図2に示すように、制御後には、第1流量変動率Haが小さくなるように調整され、第1流量変動率Haと第2流量変動率Hbとの差x(=|Ha−Hb|)が所定範囲内になるように小さくなる。
ここで、第1溶液A1と第2溶液A2とは、第1溶液A1の流量値のピーク値及び第2溶液A2の流量値のピーク値が同期して変動しているため、第1溶液A1と第2溶液A2とは、流量変動の山谷が一致した状態で混合されることになる。したがって、第1流量変動率と第2流量変動率との差が小さくなるように制御することで、第1溶液A1と第2溶液A2とを同じ割合に近づけて混合することができ、所望の重合体を安定して得ることができる。なお、重合体製造システム1がポリイミドを製造する場合、第1重合溶液Cの粘度が安定になると、イミド化したフィルム製品の所望の品質が容易に達成できる。
次いで、第1制御部200における第1流量変動率と第2流量変動率との差を小さくする制御は、待機状態となる(ステップST14)。その後、処理は、ステップST11に戻される。
本実施形態の重合体製造システム1によれば、以下の効果を奏する。
重合体製造システム1は、流量値のピーク値が変動する第1溶液A1と第2溶液A2とを混合して第1混合溶液Bを生成する第1混合部20を備えるシステムにおいて、第1溶液A1及び第2溶液A2の流量変動を同期させ、且つ、第1流量変動率と第2流量変動率との差が小さくなるように第1流量変動率及び/又は第2流量変動率を制御する第1制御部200を備える。このような重合体製造システム1によれば、第1流量変動率と第2流量変動率との差を小さくできるため、所望の重合体を連続的且つ安定的に得ることが可能である。
また、重合体製造システム1において、第1制御部200は、第1流量変動率と第2流量変動率との差が小さくなるように、第1流量調整部151及び/又は第2流量調整部161により流量を調整する。これにより、重合体製造システム1は、第1流量変動率と第2流量変動率との差を小さくでき且つ流量を変化させずに第1溶液A1及び第2溶液A2を流通させることができるため、所望の重合体を連続的且つより安定的に得ることが可能である。
なお、本実施形態では、第1重合性化合物及び第2重合性化合物のうち、一方がテトラカルボン酸二無水物、他方がジアミンであり、第1重合体としてポリアミック酸を製造する場合について説明したが、これに制限されるものではない。例えば、第1重合性化合物及び第2重合性化合物のうち、一方を酸無水物基末端又はアミノ基末端のポリアミック酸(プレポリマー)、他方をジアミン又はテトラカルボン酸二無水物とし、第1重合体としてポリアミック酸を製造するようにしてもよい。この場合、第1重合性化合物及び第2重合性化合物のうち、一方が酸無水物基末端のポリアミック酸であると、他方はジアミンである。また、第1重合性化合物及び第2重合性化合物のうち、一方がアミノ基末端のポリアミック酸であると、他方はテトラカルボン酸二無水物である。
また、本実施形態では、第1反応部30が第1反応撹拌部31と第1反応温度調整部32との二重管で構成される場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、第1反応部30を第1反応撹拌部31のみの一重管で構成し、この第1反応撹拌部31を温調用の液に浸漬するようにしてもよい。
<第2実施形態>
次に、図4及び図5により、第2実施形態における重合体製造システムについて説明する。図4は、第2実施形態における重合体製造システムを示す図である。図5は、第2実施形態における重合体製造システムの動作を説明するフロー図である。第2実施形態は、処理部(反応部)が2段である重合体製造システムの例である。
まず、図4により、第2実施形態における重合体製造システム1Aについて説明する。
図4に示すように、重合体製造システム1Aは、第1処理部K1と、第2処理部K2と、を有する。
第1処理部K1は、第1実施形態における重合体製造システム1と同様の構成であるため、本実施形態での詳細な説明を省略する。第1処理部K1における構成要件や動作等については、第1実施形態における説明を援用できる。ただし、第1処理部K1で製造される第1重合溶液Cは、第1重合体として、酸無水物基末端又はアミノ基末端のポリアミック酸(プレポリマー)を含むものとする。
第2処理部K2は、第1処理部K1(第1実施形態における重合体製造システム1)により製造された第1重合溶液Cと、第3溶液A3とを原料として重合反応を更に進行させ、ポリアミック酸(第2重合体)を製造する。第2処理部K2は、基本的な構成は第1処理部K1と同様であるが、第1処理部K1により製造された第1重合溶液Cを原料としてポリアミック酸(第2重合体)を製造する点で第1処理部K1と相違する。
第2処理部K2は、第3タンク13と、第3供給ポンプ17(第3供給部)と、第2混合部50と、第2反応部60と、第2クッションタンク70と、送液ラインLの一部と、を備える。上述の送液ラインLの一部は、第4送液部L4と、第5送液部L5と、を有する。また、第2処理部K2は、第3流量調整部171と、第3流量測定部172と、第4流量測定部182(重合溶液流量測定部)と、を有する。
第4流量測定部182は、第3送液部L3における第1反応部30の下流側において、第1重合溶液Cの流量を測定する。第4流量測定部182は、測定した第1重合溶液Cの流量を後述する第2制御部200Aに出力する。
第3タンク13は、第1重合溶液Cに含まれる第1重合体に重付加する重付加性の第3重合性化合物を含む第3溶液A3を収容する。本実施形態の場合、第3タンク13は、第1重合溶液Cに含まれる酸無水物基末端又はアミノ基末端のポリアミック酸に重付加するジアミン又はテトラカルボン酸二無水物が溶解した第3溶液A3を収容する。第3タンク13に収容された第3溶液A3は、第4送液部L4を介して、第2混合部50に供給される。
以下では一例として、第1重合溶液Cが酸無水物基末端のポリアミック酸を含み、第3溶液A3がジアミンを含む場合について説明する。
第4送液部L4における第3タンク13と第2混合部50との間には、第3供給ポンプ17及び第3流量測定部172が、上流側から下流側に向かってこの順で配置される。
第3供給ポンプ17(第3供給部)は、第3タンク13に収容されている第3溶液A3を第2混合部50に供給する。第3供給ポンプ17は、第3溶液A3を所定の送液量で供給するように、第3溶液A3を吐出する。例えば、第3供給ポンプ17は、所望の性状のポリアミック酸(第2重合体)が得られる条件で第3溶液A3を供給するよう調整される。第3供給ポンプ17における供給量は、第1重合溶液Cにおける性状や組成に応じて設定できる。また、第3供給ポンプ17における供給量は、第1重合溶液Cにおける反応率等に応じて設定できる。言い換えると、第3供給ポンプ17における供給量は、目標とする性状、組成や反応率になるような供給量に調整できる。
本実施形態では、第3供給ポンプ17は、上述の第1供給ポンプ15と同様に、容積式のポンプで構成される。
第3供給ポンプ17としては、固有の脈動率(流量変動率)が小さいものを選択することが好ましい。なお、第3供給ポンプ17として固有の脈動率(流量変動率)が小さいものを選択する代わりに、あるいは、第3供給ポンプ17として固有の脈動率(流量変動率)が小さいものを選択することに加えて、送液ラインLに流量変動の緩衝装置(例えば、アキュムレータ)を配置することも好ましい。アキュムレータ等の緩衝装置を配置することで、流量変動率をより低減することができる。
第3流量調整部171は、第3供給ポンプ17と電気的に接続されており、第3溶液A3の流量を調整する。第3流量調整部171は、後述する第2制御部200Aにより制御される。
第3流量測定部172は、第4送液部L4における第3供給ポンプ17の下流側の第3溶液A3の流量を測定する。本実施形態においては、第3流量測定部172は、第3供給ポンプ17と第2混合部50との間に配置される。第3流量測定部172は、測定した第3溶液A3の流量を後述する第2制御部200Aに出力する。
第2混合部50は、第1処理部K1の第1反応部30及び第3供給ポンプ17の下流側に配置される。第2混合部50は、第1反応部30からの第1重合溶液Cと、第3供給ポンプ17からの第3溶液A3とを混合して第2混合溶液Dを生成する。第2混合部50は、第1反応部30からの第1重合溶液Cと、第3供給ポンプ17からの第3溶液A3とを合流させる合流弁により構成される。
本実施形態において、第1重合溶液C及び第3溶液A3は、第1実施形態の第1溶液A1及び第2溶液A2(図2参照)と同様に、流量値のピーク値が同期するように送液される。ここで、流量値のピーク値が同期して変動するとは、流量変動の周期が実質的に同じであればよく、位相については若干の差異が許容される。例えば、第1重合溶液Cの流量値の隣接するピーク(山)間の距離をLとし、第1重合溶液Cの流量値及び第3溶液A3の流量値の隣接するピーク(山)間の距離(すなわち、位相のずれ)をMとしたとき、L及びMが以下の式(2)を満たすことが好ましい。
0≦(M/L)≦0.1 ・・・(2)
なお、第1実施形態と同様に、第1重合溶液Cの流量変動の周期及び第3溶液A3の流量変動の周期は、必ずしも一定でなくてもよい。
第2反応部60は、第2混合部50の下流側に連続して配置される。本実施形態において、第2反応部60は、第2混合溶液Dに含まれる第1重合溶液Cからの酸無水物基末端のポリアミック酸(第1重合体)と、第3溶液A3からのジアミン(第3重合性化合物)との重合反応を進行させる部分である。第2反応部60において、第2混合溶液Dに含まれる第1重合溶液Cからの酸無水物基末端のポリアミック酸(第1重合体)と、第3溶液A3からのジアミン(第3重合性化合物)との重合反応が徐々に進行し、第2重合溶液Eが得られる。
第2反応部60は、所定方向に延びる二重管で構成され、径方向の内側に配置される第2反応撹拌部61と、径方向の外側に配置される第2反応温度調整部62と、を有する。第2反応部60は、第2混合溶液Dが所望の滞留時間で流通するように形成されている。
第2反応撹拌部61は、第1重合溶液C及び第3溶液A3が混合された第2混合溶液Dを気体に接触しない状態で撹拌する。本実施形態において、第2反応撹拌部61は、第2反応温度調整部62により重合反応に適した温度に調整された第2混合溶液Dを気体に接触しない状態で撹拌する。
第2反応撹拌部61は、例えば、スタティックミキサー、ノズル、オリフィス等の静止型混合器や、遠心ポンプ、渦巻きポンプ、撹拌羽を有するインラインミキサー等の駆動型混合器を含んで構成され、好ましくは静止型混合器を含んで構成され、より好ましくはスタティックミキサーを含んで構成される。なお、上述の通り、ツイストテープの内挿された管でもスタティックミキサーと同様に撹拌促進効果が得られるが、スタティックミキサーの方がより撹拌促進効果が得られるため好ましい。
スタティックミキサーとしては、特に限定されず、例えば、Kenics mixer型、Sulzer SMV型、Sulzer SMX型、Tray Hi−mixer型、Komax mixer型、Lightnin mixer型、Ross ISG型、Bran&Lube mixer型等のスタティックミキサーが挙げられる。これらの中でも、Kenics mixer型のスタティックミキサーは、構造が単純であるためデッドスペースがなく、より好ましい。
第2反応温度調整部62は、第2反応撹拌部61の径方向の外側に配置される配管部である。第2反応温度調整部62は、第2反応撹拌部61を流通する第2混合溶液Dを、所望の温度条件に温調(例えば、冷却)する。第2反応温度調整部62において、第2混合溶液Dは、重合反応に適した温度に調整され、第2反応撹拌部61を流通される。
第2クッションタンク70は、第2反応部60からの第2重合溶液Eを収容する。第2クッションタンク70は、例えば、第2重合体であるポリアミック酸をイミド化してポリイミドを製造する際においては原料溶液を収容するタンクになる。
本実施形態における重合体製造システム1Aがポリイミドを製造する場合、重合体製造システム1Aは、ポリアミック酸をイミド化するイミド化部を更に備える。イミド化部(不図示)は、例えば、熱的に脱水閉環する熱的イミド化方法、脱水剤及びイミド化促進剤を用いる化学的イミド化方法等により、ポリアミック酸をイミド化する。
なお、重合体製造システム1Aがポリイミドを製造する場合、第2クッションタンク70を省略し、第2反応部60からイミド化部に送液されるように構成してもよい。ただし、上記のように、ポリアミック酸を一旦、第2クッションタンク70に収容しておく方が好ましい。
第2制御部200Aについて説明する。第2制御部200Aには、第1流量調整部151、第1流量測定部152、第2流量調整部161、第2流量測定部162、第3流量調整部171、第3流量測定部172、及び第4流量測定部182が電気的に接続されている。
なお、第2制御部200Aは、第1実施形態における第1制御部200の機能も有するが、以下では第1制御部200と共通する部分については詳細な説明を省略する。
第2制御部200Aは、第1重合溶液Cの流量変動率(以下、「重合溶液流量変動率」ともいう。)と、第3溶液A3の流量変動率(以下、「第3流量変動率」ともいう。)との差が小さくなるように、第3溶液A3の流量変動率を制御する。本実施形態においては、重合溶液流量変動率と第3流量変動率との差は、例えば、3%以下であることが好ましく、1%以下であることがより好ましい。重合溶液流量変動率と第3流量変動率との差の下限値は0%であってもよいが、0.001%以上であることが好ましい。重合溶液流量変動率と第3流量変動率との差を0.001%以上とし、第1重合溶液Cと第3溶液A3との混合の割合を僅かにずらすことで、第1重合溶液Cと第3溶液A3とを良好に混合することができる傾向にある。
本実施形態においては、第1実施形態の第1流量変動率Ha及び第2流量変動率Hbと同様の考え方により、例えば、重合溶液流量変動率Hcを、流量変動の振幅の中心の流量値Kcに対する流量変動の振幅の半分の流量Scの割合と定義する(Hc=(Sc/Kc)×100[%])。また、例えば、第3流量変動率Hdを、流量変動の振幅の中心の流量値Kdに対する流量変動の振幅の半分の流量Sdの割合と定義する(Hd=(Sd/Kd)×100[%])。
また、重合溶液流量変動率Hcと第3流量変動率Hdとの差yとしては、第1実施形態の第1流量変動率Haと第2流量変動率Hbとの差xと同様の考え方により、重合溶液流量変動率Hcと第3流量変動率Hdとの差の絶対値を用いる(y=|Hc−Hd|)。
本実施形態の制御前においては、第1重合溶液Cと第3溶液A3とは、流量変動が同期していない。
第2制御部200Aは、例えば、第1重合溶液C及び第3溶液A3の流量変動が同期するように、第3流量調整部171を介して第3供給ポンプ17の動作を調整する。また、第2制御部200Aは、例えば、重合溶液流量変動率Hcと第3流量変動率Hdとの差が所定範囲外である場合に、重合溶液流量変動率Hcと第3流量変動率Hdとの差が小さくなるように、第3流量調整部171により第3溶液A3の流量を調整する。本実施形態においては、重合溶液流量変動率Hcと第3流量変動率Hdとの差における所定範囲は、例えば、3%以下に設定される。
第2制御部200Aは、重合溶液流量変動率Hcと第3流量変動率Hdとの差が小さくなるように制御する場合に、第3流量変動率Hdが小さくなるように制御してもよいし、大きくなるように制御してもよい。
これは、重合溶液流量変動率Hc及び第3流量変動率Hdの流量値のピーク値が同期して変動している場合には、重合溶液流量変動率Hcと第3流量変動率Hdとの差が小さければ、重合溶液流量変動率Hc及び第3流量変動率Hdの大小にかかわらずに、第1重合溶液C及び第3溶液A3の流量変動の山谷において、流量値の山同士及び谷同士が重なるためである。すなわち、第1重合溶液Cと第3溶液A3とを混合した場合に、流量値の山同士が混合され、流量値の谷同士が混合されるためである。したがって、重合溶液流量変動率Hcと第3流量変動率Hdとの差を小さくする制御を実行することで、重合溶液流量変動率Hc及び第3流量変動率Hdの大小にかかわらずに、第1重合溶液Cと第3溶液A3との混合の割合を同じ割合に近づけることができる。
次に、図5により、第2実施形態における重合体製造システム1Aの動作を説明する。
まず、重合体製造システム1Aにおいて、動作を開始することで、第1流量調整部151の制御により第1供給ポンプ15が第1溶液A1を供給し(第1供給工程)、第2流量調整部161の制御により第2供給ポンプ16が第2溶液A2を供給し(第2供給工程)、第3流量調整部171の制御により第3供給ポンプ17が第3溶液A3を供給する(第3供給工程)。ここで、第1流量調整部151及び第2流量調整部161は、第1溶液A1及び第2溶液A2を所望の割合で供給するように、第2制御部200Aにより制御されている。第3流量調整部171は、第3溶液A3を所望の割合で供給するように、第2制御部200Aにより制御されている。
次いで、図5に示すように、ステップST21において、第4流量測定部182は、第1重合溶液Cの流量を測定して取得する(重合溶液流量測定工程)。また、第3流量測定部172は、第3溶液A3の流量を測定して取得する(第3測定工程)。本実施形態においては、第1重合溶液Cの流量値及び第3溶液A3の流量値のピーク値は、第2制御部200Aに制御された第3流量調整部171により同期するように制御される。
次いで、ステップST22において、第2制御部200Aは、重合溶液流量変動率と第3流量変動率との差が所定範囲外であるか否か判定する。本実施形態においては、重合溶液流量変動率と第3流量変動率との差における所定範囲は、例えば、3%以下に設定される。重合溶液流量変動率と第3流量変動率との差が、例えば、3%以下である場合に、所望の重合体を安定して得ることが可能であるためである。
そして、第2制御部200Aは、重合溶液流量変動率と第3流量変動率との差が所定範囲外であると判定した場合(YES)、処理をステップST23に進める。また、第2制御部200Aは、重合溶液流量変動率と第3流量変動率との差が所定範囲外でないと判定した場合(NO)、処理をステップST21に戻す。
次いで、ステップST23において、第2制御部200Aは、例えば、重合溶液流量変動率と第3流量変動率との差が所定範囲外である場合に、重合溶液流量変動率と第3流量変動率との差が小さくなるように、第3流量調整部171に指示を出す(第2制御工程)。
これにより、制御後には、第3流量変動率が小さくなるように又は大きくなるように調整され、重合溶液流量変動率と第3流量変動率との差yが所定範囲内になるように小さくなる。
ここで、第1重合溶液Cと第3溶液A3とは、第1重合溶液Cの流量値のピーク値及び第3溶液A3の流量値のピーク値が同期して変動しているため、第1重合溶液Cと第3溶液A3とは、流量変動の山谷が一致した状態で混合されることになる。したがって、重合溶液流量変動率と第3流量変動率との差が小さくなるように制御することで、第1重合溶液Cと第3溶液A3とを同じ割合に近づけて混合することができ、所望の重合体を安定して得ることができる。
次いで、第2制御部200Aにおける重合溶液流量変動率と第3流量変動率との差を小さくする制御は、待機状態となる(ステップST24)。その後、処理は、ステップST21に戻される。
本実施形態の重合体製造システム1Aによれば、上述の第1実施形態における効果のほか、以下の効果を奏する。
重合体製造システム1Aは、流量値のピーク値が変動する第1重合溶液Cと第3溶液A3とを混合して第2混合溶液Dを生成する第2混合部50を備えるシステムにおいて、第1重合溶液C及び第3溶液A3の流量変動を同期させ、且つ、重合溶液流量変動率と第3流量変動率との差が小さくなるように第3流量変動率を制御する第2制御部200Aを備える。このような重合体製造システム1Aによれば、重合溶液流量変動率と第3流量変動率との差を小さくできるため、所望の重合体を連続的且つ安定的に得ることが可能である。
また、重合体製造システム1Aにおいて、第2制御部200Aは、重合溶液流量変動率と第3流量変動率との差が小さくなるように、第3流量調整部171により流量を調整する。これにより、重合体製造システム1Aは、重合溶液流量変動率と第3流量変動率との差を小さくでき且つ流量を変化させずに第1重合溶液C及び第3溶液A3を流通させることができるため、所望の重合体を連続的且つより安定的に得ることが可能である。
なお、本実施形態では、第2反応部60が第2反応撹拌部61と第2反応温度調整部62との二重管で構成される場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、第2反応部60を第2反応撹拌部61のみの一重管で構成し、この第2反応撹拌部61を温調用の液に浸漬するようにしてもよい。
<制御の具体例>
以下、重合体製造システム1及び重合体製造システム1Aにおける制御の具体例について説明する。ただし、以下の具体例に限定されるものではない。
(1)例1
第1供給ポンプ15及び第2供給ポンプ16としてプランジャポンプを用いる。また、第1溶液A1及び第2溶液A2の流量を測定するため、第1流量測定部152及び第2流量測定部162としてコリオリ式質量流量計を用いる。第1制御部200は、第1溶液A1の流量変動と第2溶液A2の流量変動とが同期するように、得られた流量の情報に基づいて、第1流量調整部151に第1供給ポンプ15の新たなストローク及び回転数の設定情報を指示する。そして、第1流量調整部151は、第1供給ポンプ15のストローク及び回転数の変更を行う。このようにすることで、第1溶液A1の流量変動と第2溶液A2の流量変動とが同期するように制御することができる。
なお、第1制御部200は、第2溶液A2の流量変動が第1溶液A1の流量変動と同期するように、得られた流量の情報に基づいて、第2流量調整部161に指示を出してもよい。
(2)例2
第1供給ポンプ15、第2供給ポンプ16、及び第3供給ポンプ17としてプランジャポンプを用いる。第1溶液A1及び第2溶液A2の流量の制御は例1に示すように実施する。第1重合溶液C及び第3溶液A3の流量を測定するために第4流量測定部182及び第3流量測定部172としてコリオリ式質量流量計を用いる。第2制御部200Aは、第3溶液A3の流量変動と第1重合溶液Cの流量変動とが同期するように、得られた流量の情報に基づいて、第3流量調整部171に第3供給ポンプ17の新たなストローク及び回転数の設定情報を指示する。そして、第3流量調整部171は、第3供給ポンプ17のストローク及び回転数の変更を行う。このようにすることで、第3溶液A3の流量変動と第1重合溶液Cの流量変動とが同期するように制御することができる。
なお、第2制御部200Aは、第1重合溶液Cの流量変動が第3溶液A3の流量変動と同期するように、得られた流量の情報に基づいて、第1流量調整部151及び/又は第2流量調整部161に指示を出してもよい。ただし、例2の場合、指示及び調整を容易に行える観点から、第3溶液A3の流量変動を調整するために第3流量調整部171に指示を出すことが好ましい。
<変形例>
以上、2つの実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲内での変形、改良等は本発明に含まれる。
例えば、上述の実施形態では、重合体製造システムが1つ又は2つの反応部(処理部)を有して構成されるものとしたが、これに限定されず、3つ以上の反応部(処理部)を有して構成されていてもよい。すなわち、重合体製造システムは、1段又は2段の反応を行うものに限定されず、3段以上の反応を行うものであってもよい。例えば、重合体製造システムは、混合部と反応部とのセットを3セット以上有するように構成されていてもよい。重合体製造システムは、各反応部(処理部)を経るごとに目標とする反応率や品質に近づくように多段的に供給量等を調整可能である。
また、上述の実施形態では、ポリアミック酸又はポリイミドを製造する重合体製造システムについて説明したが、製造する重合体はこれらに限定されない。例えば、重合体製造システムは、ウレタンモノマー、エポキシモノマー等の重付加性モノマーを用いて重合体を製造するものであってもよい。
また、重合体製造システムは、第1溶液A1及び/又は第2溶液A2がフィラーを含有するものであってもよい。第1溶液A1及び/又は第2溶液A2にフィラーを添加することにより、製造される重合体に簡便にフィラーを導入することが可能である。
1、1A 重合体製造システム
15 第1供給ポンプ(第1供給部)
16 第2供給ポンプ(第2供給部)
17 第3供給ポンプ(第3供給部)
20 第1混合部
30 第1反応部
50 第2混合部
60 第2反応部
151 第1流量調整部
152 第1流量測定部
161 第2流量調整部
162 第2流量測定部
171 第3流量調整部
172 第3流量測定部
182 第4流量測定部(重合溶液流量測定部)
200 第1制御部
200A 第2制御部
A1 第1溶液
A2 第2溶液
A3 第3溶液
B 第1混合溶液
C 第1重合溶液
D 第2混合溶液
E 第2重合溶液
L 送液ライン

Claims (18)

  1. 重付加性の第1重合性化合物を含む第1溶液と、前記第1重合性化合物と重付加する重付加性の第2重合性化合物を含む第2溶液とを原料として重合体を製造する重合体製造システムであって、
    前記第1溶液を供給する第1供給部と、
    前記第2溶液を供給する第2供給部と、
    前記第1溶液及び前記第2溶液を混合して第1混合溶液を生成する第1混合部と、
    前記第1溶液の流量を測定する第1流量測定部と、
    前記第2溶液の流量を測定する第2流量測定部と、
    前記第1混合部の下流側に連続して配置され、前記第1混合溶液に含まれる前記第1重合性化合物と前記第2重合性化合物との重合反応を進行させて第1重合体を含む第1重合溶液を生成する第1反応部と、
    前記第1溶液及び前記第2溶液の流量変動を同期するように制御し、且つ、前記第1溶液の流量変動率と前記第2溶液の流量変動率との差が小さくなるように、前記第1溶液及び/又は前記第2溶液の流量変動率を制御する第1制御部と、を備える重合体製造システム。
  2. 前記第1溶液の流量を調整可能な第1流量調整部と、
    前記第2溶液の流量を調整可能な第2流量調整部と、を更に備え、
    前記第1制御部は、前記第1溶液の流量変動率と前記第2溶液の流量変動率との差が小さくなるように、前記第1流量調整部及び/又は前記第2流量調整部により流量を調整する請求項1に記載の重合体製造システム。
  3. 前記第1反応部が、前記第1混合溶液を気体に接触しない状態で撹拌する第1反応撹拌部を有する請求項1又は2に記載の重合体製造システム。
  4. 前記第1重合体が重付加性の重合体であり、
    前記第1重合体に重付加する重付加性の第3重合性化合物を含む第3溶液を供給する第3供給部と、
    前記第1重合溶液及び前記第3溶液を混合して第2混合溶液を生成する第2混合部と、
    前記第1重合溶液の流量を測定する重合溶液流量測定部と、
    前記第3溶液の流量を測定する第3流量測定部と、
    前記第2混合部の下流側に連続して配置され、前記第2混合溶液に含まれる前記第1重合溶液からの前記第1重合体と、前記第3溶液からの前記第3重合性化合物との重合反応を進行させて第2重合体を含む第2重合溶液を生成する第2反応部と、
    前記第1重合溶液及び前記第3溶液の流量変動を同期するように制御し、且つ、前記第1重合溶液の流量変動率と前記第3溶液の流量変動率との差が小さくなるように、前記第3溶液の流量変動率を制御する第2制御部と、を更に備える請求項1〜3のいずれか1項に記載の重合体製造システム。
  5. 前記第2反応部が、前記第2混合溶液を気体に接触しない状態で撹拌する第2反応撹拌部を有する請求項4に記載の重合体製造システム。
  6. 前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物のうち、一方がテトラカルボン酸二無水物、他方がジアミンであり、
    前記第1重合体としてポリアミック酸を製造する請求項1〜5のいずれか1項に記載の重合体製造システム。
  7. 前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物のうち、一方が酸無水物基末端又はアミノ基末端のポリアミック酸、他方がジアミン又はテトラカルボン酸二無水物であり、
    前記第1重合体としてポリアミック酸を製造する請求項1〜5のいずれか1項に記載の重合体製造システム。
  8. 前記第1重合体が酸無水物基末端又はアミノ基末端のポリアミック酸であり、
    前記第3重合性化合物がジアミン又はテトラカルボン酸二無水物であり、
    前記第2重合体としてポリアミック酸を製造する請求項4又は5に記載の重合体製造システム。
  9. 製造されたポリアミック酸をイミド化するイミド化部を更に備える請求項6〜8のいずれか1項に記載の重合体製造システム。
  10. 重付加性の第1重合性化合物を含む第1溶液と、前記第1重合性化合物と重付加する重付加性の第2重合性化合物を含む第2溶液とを原料として重合体を製造する重合体の製造方法であって、
    前記第1溶液を供給する第1供給工程と、
    前記第2溶液を供給する第2供給工程と、
    前記第1溶液及び前記第2溶液を混合して第1混合溶液を生成する第1混合工程と、
    前記第1溶液の流量を測定する第1測定工程と、
    前記第2溶液の流量を測定する第2測定工程と、
    前記第1混合溶液に含まれる前記第1重合性化合物と前記第2重合性化合物との重合反応を進行させて第1重合体を含む第1重合溶液を生成する第1反応工程と、
    前記第1溶液及び前記第2溶液の流量変動を同期するように制御し、且つ、前記第1溶液の流量変動率と前記第2溶液の流量変動率との差が小さくなるように、前記第1溶液及び/又は前記第2溶液の流量変動率を制御する第1制御工程と、を含む重合体の製造方法。
  11. 前記第1溶液の流量を調整可能な第1流量調整工程と、
    前記第2溶液の流量を調整可能な第2流量調整工程と、を更に含み、
    前記第1制御工程において、前記第1溶液の流量変動率と前記第2溶液の流量変動率との差が小さくなるように、前記第1流量調整工程及び/又は前記第2流量調整工程により流量を調整する請求項10に記載の重合体の製造方法。
  12. 前記第1反応工程が、前記第1混合溶液を気体に接触しない状態で撹拌する第1反応撹拌工程を含む請求項10又は11に記載の重合体の製造方法。
  13. 前記第1重合体が重付加性の重合体であり、
    前記第1重合体に重付加する重付加性の第3重合性化合物を含む第3溶液を供給する第3供給工程と、
    前記第1重合溶液及び前記第3溶液を混合して第2混合溶液を生成する第2混合工程と、
    前記第1重合溶液の流量を測定する重合溶液流量測定工程と、
    前記第3溶液の流量を測定する第3流量測定工程と、
    前記第2混合溶液に含まれる前記第1重合溶液からの前記第1重合体と、前記第3溶液からの前記第3重合性化合物との重合反応を進行させて第2重合体を含む第2重合溶液を生成する第2反応工程と、
    前記第1重合溶液及び前記第3溶液の流量変動を同期するように制御し、且つ、前記第1重合溶液の流量変動率と前記第3溶液の流量変動率との差が小さくなるように、前記第3溶液の流量変動率を制御する第2制御工程と、を更に含む請求項10〜12のいずれか1項に記載の重合体の製造方法。
  14. 前記第2反応工程が、前記第2混合溶液を気体に接触しない状態で撹拌する第2反応撹拌工程を含む請求項13に記載の重合体の製造方法。
  15. 前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物のうち、一方がテトラカルボン酸二無水物、他方がジアミンであり、
    前記第1重合体としてポリアミック酸を製造する請求項10〜14のいずれか1項に記載の重合体の製造方法。
  16. 前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物のうち、一方が酸無水物基末端又はアミノ基末端のポリアミック酸、他方がジアミン又はテトラカルボン酸二無水物であり、
    前記第1重合体としてポリアミック酸を製造する請求項10〜14のいずれか1項に記載の重合体の製造方法。
  17. 前記第1重合体が酸無水物基末端又はアミノ基末端のポリアミック酸であり、
    前記第3重合性化合物がジアミン又はテトラカルボン酸二無水物であり、
    前記第2重合体としてポリアミック酸を製造する請求項13又は14に記載の重合体の製造方法。
  18. 製造されたポリアミック酸をイミド化するイミド化工程を更に含む請求項15〜17のいずれか1項に記載の重合体の製造方法。
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