JP2021017542A - 重合体製造システム及び製造方法 - Google Patents

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倶透 豊田
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Abstract

【課題】所望の重合体を連続的に且つ安定的に得ることが可能な重合体製造システム及び製造方法を提供する。【解決手段】重合体製造システム1は、第1重合性化合物を含む第1溶液A1を供給する第1溶液供給部112と、第2重合性化合物を含む第2溶液A2を供給する第2溶液供給部122と第1溶液A1と第2溶液A2とを合流させて第1合流混合溶液Bを生成する第1合流部J1と、第1合流部J1の下流側に配置され、第1合流混合溶液Bを撹拌して重合反応を進行させることで第1管混合溶液Cを生成する第1管型混合部20と、第1管型混合部220の下流側に配置され、第1管混合溶液Cを撹拌して第1撹拌槽混合溶液Dを生成し、第1管混合溶液Cの受け入れと第1撹拌槽混合溶液Dの取り出しとを連続的に行う第1流通式撹拌槽型混合部30と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、重合体製造システム及び製造方法に関する。詳細には、本発明は、重合体を連続的に製造可能な重合体製造システム及び製造方法に関する。
従来より、ポリアミック酸(ポリアミド酸)等の重合体の製造方法として、例えば、第1溶液と第2溶液とを混合槽で混合し、混合した混合溶液を管状の管型混合器で更に混合する製造方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。管型混合器においては、ポンプの駆動により混合溶液が通液されることで、混合溶液は、管の軸方向に移動されながら撹拌される。
特開昭62−214912号公報
管型混合器により混合溶液が管の軸方向に移動されながら撹拌されるポリアミック酸(ポリアミド酸)等の重合体の製造方法では、管の軸方向において混合溶液の粘度ムラがあった場合に、混合溶液が管の軸方向に移動されるため、管の軸方向の混合溶液の粘度ムラを解消することは難しい。そのため、所望の重合体を連続的に且つ安定的に得ることが難しいという課題があった。
本発明は、所望の重合体を連続的に且つ安定的に得ることが可能な重合体製造システム及び製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための具体的な手段には、以下の実施態様が含まれる。
<1> 重付加性の第1重合性化合物を含む第1溶液と、重付加性の第2重合性化合物を含む第2溶液とを原料として重合体を製造する重合体製造システムであって、
前記第1溶液を供給する第1溶液供給部と、
前記第2溶液を供給する第2溶液供給部と
前記第1溶液と前記第2溶液とを合流させて第1合流混合溶液を生成する第1合流部と、
前記第1合流部の下流側に配置され、前記第1合流混合溶液を撹拌して重合反応を進行させることで第1管混合溶液を生成する第1管型混合部と、
前記第1管型混合部の下流側に配置され、前記第1管混合溶液を撹拌して第1撹拌槽混合溶液を生成し、前記第1管混合溶液の受け入れと前記第1撹拌槽混合溶液の取り出しとを連続的に行う第1流通式撹拌槽型混合部と、を備える重合体製造システム。
<2> 前記第1流通式撹拌槽型混合部は、前記第1管混合溶液を気体に接触した状態で撹拌して前記第1撹拌槽混合溶液を生成する<1>に記載の重合体製造システム。
<3> 前記第1撹拌槽混合溶液を供給する第1撹拌槽混合溶液供給部と、
重付加性の第3重合性化合物を含む第3溶液を供給する第3溶液供給部と、
前記第1撹拌槽混合溶液と前記第3溶液とを合流させて第2合流混合溶液を生成する第2合流部と、
前記第2合流部の下流側に配置され、前記第2合流混合溶液を撹拌して重合反応を進行させることで第2管混合溶液を生成する第2管型混合部と、
前記第2管型混合部の下流側に配置され、前記第2管混合溶液を撹拌して第2撹拌槽混合溶液を生成し、前記第2管混合溶液の受け入れと前記第2撹拌槽混合溶液の取り出しとを連続的に行う第2流通式撹拌槽型混合部と、を更に備える<1>又は<2>に記載の重合体製造システム。
<4> 前記第2流通式撹拌槽型混合部は、前記第2管混合溶液を気体に接触した状態で撹拌して前記第2撹拌槽混合溶液を生成する<3>に記載の重合体製造システム。
<5> 前記第1管混合溶液及び前記第1撹拌槽混合溶液のいずれか1以上における物理量及び/又は組成に関する反応情報を取得する測定部と、
前記測定部により取得された反応情報に基づいて、前記第1溶液供給部及び/又は前記第2溶液供給部における供給を制御する制御部と、を更に備える<1>〜<4>のいずれか1項に記載の重合体製造システム。
<6> 前記測定部は、粘度計、圧力計、ポンプ圧計、吸光度計、赤外分光計、近赤外分光計、密度計、色差計、屈折率計、分光光度計、導電率計、濁度計、及び蛍光X線分析装置からなる群より選択される1又は2以上を有して構成される<5>に記載の重合体製造システム。
<7> 前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物が下記(a)〜(c)のいずれかを満たし、前記重合体としてポリアミック酸を製造する<1>又は<2>に記載の重合体製造システム。
(a)前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物のうち、一方がテトラカルボン酸二無水物であり、他方がジアミンである。
(b)前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物のうち、一方が酸無水物基末端又はアミノ基末端のポリアミック酸であり、他方がジアミン又はテトラカルボン酸二無水物である。
(c)前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物のうち、一方が酸無水物基末端又はアミノ基末端のポリアミック酸であり、他方がアミノ基末端又は酸無水物基末端のポリアミック酸である。
<8> 前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物が下記(a)〜(c)のいずれかを満たし、前記第3重合性化合物がテトラカルボン酸二無水物又はジアミンであり、前記重合体としてポリアミック酸を製造する<3>又は<4>に記載の重合体製造システム。
(a)前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物のうち、一方がテトラカルボン酸二無水物であり、他方がジアミンである。
(b)前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物のうち、一方が酸無水物基末端又はアミノ基末端のポリアミック酸であり、他方がジアミン又はテトラカルボン酸二無水物である。
(c)前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物のうち、一方が酸無水物基末端又はアミノ基末端のポリアミック酸であり、他方がアミノ基末端又は酸無水物基末端のポリアミック酸である。
<9> 前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物が下記(a)〜(c)のいずれかを満たし、前記第3重合性化合物が酸無水物基末端又はアミノ基末端のポリアミック酸であり、前記重合体としてポリアミック酸を製造する<3>又は<4>に記載の重合体製造システム。
(a)前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物のうち、一方がテトラカルボン酸二無水物であり、他方がジアミンである。
(b)前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物のうち、一方が酸無水物基末端又はアミノ基末端のポリアミック酸であり、他方がジアミン又はテトラカルボン酸二無水物である。
(c)前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物のうち、一方が酸無水物基末端又はアミノ基末端のポリアミック酸であり、他方がアミノ基末端又は酸無水物基末端のポリアミック酸である。
<10> 製造されたポリアミック酸をイミド化するイミド化部を更に備え、前記重合体としてポリイミドを製造する<7>〜<9>のいずれか1項に記載の重合体製造システム。
<11> 重付加性の第1重合性化合物を含む第1溶液と、重付加性の第2重合性化合物を含む第2溶液とを原料として重合体を製造する重合体の製造方法であって、
前記第1溶液を供給する第1溶液供給工程と、
前記第2溶液を供給する第2溶液供給工程と、
第1合流部において、前記第1溶液と前記第2溶液とを合流させて第1合流混合溶液を生成する第1合流工程と、
第1管型混合部において、前記第1合流混合溶液を撹拌して重合反応を進行させることで第1管混合溶液を生成する第1管混合工程と、
第1流通式撹拌槽型混合部において、前記第1管混合溶液を撹拌して第1撹拌槽混合溶液を生成し、前記第1管混合溶液の受け入れと前記第1撹拌槽混合溶液の取り出しとを連続的に行う第1撹拌槽混合工程と、を含む重合体の製造方法。
<12> 前記第1撹拌槽混合工程では、前記第1管混合溶液を気体に接触した状態で撹拌して前記第1撹拌槽混合溶液を生成する<11>に記載の重合体の製造方法。
<13> 前記第1撹拌槽混合溶液を供給する第1撹拌槽混合溶液供給工程と、
重付加性の第3重合性化合物を含む第3溶液を供給する第3溶液供給工程と、
第2合流部において、前記第1撹拌槽混合溶液と前記第3溶液とを合流させて第2合流混合溶液を生成する第2合流工程と、
第2管型混合部において、前記第2合流混合溶液を撹拌して重合反応を進行させることで第2管混合溶液を生成する第2管混合工程と、
第2流通式撹拌槽型混合部において、前記第2管混合溶液を撹拌して第2撹拌槽混合溶液を生成し、前記第2管混合溶液の受け入れと前記第2撹拌槽混合溶液の取り出しとを連続的に行う第2撹拌槽混合工程と、を更に含む<11>又は<12>に記載の重合体の製造方法。
<14> 前記第2撹拌槽混合工程では、前記第2管混合溶液を気体に接触した状態で撹拌して前記第2撹拌槽混合溶液を生成する<13>に記載の重合体製造システム。
<15> 前記第1管混合溶液及び前記第1撹拌槽混合溶液のいずれか1以上における物理量及び/又は組成に関する反応情報を取得する測定工程と、
前記測定工程により取得された反応情報に基づいて、前記第1溶液供給工程及び/又は前記第2溶液供給工程における供給を制御する制御工程と、を更に含む<11>〜<14>のいずれか1項に記載の重合体の製造方法。
<16> 前記測定工程では、粘度計、圧力計、ポンプ圧計、吸光度計、赤外分光計、近赤外分光計、密度計、色差計、屈折率計、分光光度計、導電率計、濁度計、及び蛍光X線分析装置からなる群より選択される1又は2以上により前記反応情報が取得される<15>に記載の重合体の製造方法。
<17> 前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物が下記(a)〜(c)のいずれかを満たし、前記重合体としてポリアミック酸を製造する<11>又は<12>に記載の重合体の製造方法。
(a)前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物のうち、一方がテトラカルボン酸二無水物であり、他方がジアミンである。
(b)前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物のうち、一方が酸無水物基末端又はアミノ基末端のポリアミック酸であり、他方がジアミン又はテトラカルボン酸二無水物である。
(c)前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物のうち、一方が酸無水物基末端又はアミノ基末端のポリアミック酸であり、他方がアミノ基末端又は酸無水物基末端のポリアミック酸である。
<18> 前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物が下記(a)〜(c)のいずれかを満たし、前記第3重合性化合物がテトラカルボン酸二無水物又はジアミンであり、前記重合体としてポリアミック酸を製造する<13>又は<14>に記載の重合体の製造方法。
(a)前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物のうち、一方がテトラカルボン酸二無水物であり、他方がジアミンである。
(b)前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物のうち、一方が酸無水物基末端又はアミノ基末端のポリアミック酸であり、他方がジアミン又はテトラカルボン酸二無水物である。
(c)前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物のうち、一方が酸無水物基末端又はアミノ基末端のポリアミック酸であり、他方がアミノ基末端又は酸無水物基末端のポリアミック酸である。
<19> 前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物が下記(a)〜(c)のいずれかを満たし、前記第3重合性化合物が酸無水物基末端又はアミノ基末端のポリアミック酸であり、前記重合体としてポリアミック酸を製造する<13>又は<14>に記載の重合体の製造方法。
(a)前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物のうち、一方がテトラカルボン酸二無水物であり、他方がジアミンである。
(b)前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物のうち、一方が酸無水物基末端又はアミノ基末端のポリアミック酸であり、他方がジアミン又はテトラカルボン酸二無水物である。
(c)前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物のうち、一方が酸無水物基末端又はアミノ基末端のポリアミック酸であり、他方がアミノ基末端又は酸無水物基末端のポリアミック酸である。
<20> 製造されたポリアミック酸をイミド化するイミド化工程を更に含み、前記重合体としてポリイミドを製造する<17>〜<19>のいずれか1項に記載の重合体の製造方法。
本発明によれば、所望の重合体を連続的に且つ安定的に得ることが可能な重合体製造システム及び製造方法を提供することができる。
第1実施形態における重合体製造システムを示す図である。 第2実施形態における重合体製造システムを示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
第1実施形態は、第1管型混合部と第1流通式撹拌槽型混合部とを備え、送液ラインLの途中において溶液を追加しない場合の重合体製造システムの例である。第2実施形態は、第1管型混合部及び第1流通式撹拌槽型混合部の下流側に、第2管型混合部及び第2流通式撹拌槽型混合部を更に備え、送液ラインLの途中において溶液を追加する場合の重合体製造システムの例である。
<第1実施形態>
図1により、第1実施形態における重合体製造システムについて説明する。図1は、第1実施形態における重合体製造システムを示す図である。
まず、第1実施形態における重合体製造システム1の概要について説明する。
重合体製造システム1は、重付加性の第1重合性化合物を含む第1溶液A1と、重付加性の第2重合性化合物を含む第2溶液A2とを原料として重合体を製造する製造システムである。第1実施形態は、第1管型混合部と第1流通式撹拌槽型混合部とが連続して設けられる場合の重合体製造システムの例である。
ここで、「(第1)管型混合部」とは、溶液を流通させながら混合する管状の反応器を有する混合部を意味する。また、「(第1)流通式撹拌槽型混合部」とは、溶液の受け入れと溶液の取り出しとを連続的に行いながら混合を行う撹拌槽型の反応器を有する混合部を意味する。
以下では一例として、第1重合性化合物及び第2重合性化合物のうち、一方がテトラカルボン酸二無水物であり、他方がジアミンであり、重合体としてポリアミック酸を製造する場合について説明する。より具体的には、第1溶液A1に含まれる第1重合性化合物がテトラカルボン酸二無水物であり、第2溶液A2に含まれる第2重合性化合物がジアミンであり、重合体としてポリアミック酸を製造する場合について説明する。
テトラカルボン酸二無水物としては、特に制限されず、従来のポリイミド合成で用いられているものと同様のものを用いることができる。テトラカルボン酸二無水物の具体例としては、3,3',4,4'−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3',4,4'−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3',4'−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、1,3−ビス(2,3−ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン二無水物、1,4−ビス(2,3−ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン二無水物、2,3,3',4'−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2',3,3'−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2',3,3'−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2',6,6'−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,2,4,5−テトラカルボン酸二無水物、アントラセン−2,3,6,7−テトラカルボン酸二無水物、フェナンスレン−1,8,9,10−テトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンジベンゾエート−3,3’,4,4’−テトラカルボン酸二無水物等の芳香族テトラカルボン酸二無水物;ブタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物等の脂肪族テトラカルボン酸二無水物;シクロブタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物等の脂環族テトラカルボン酸二無水物;チオフェン−2,3,4,5−テトラカルボン酸二無水物、ピリジン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物等の複素環族テトラカルボン酸二無水物;などが挙げられる。テトラカルボン酸二無水物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
第1溶液A1の溶媒としては、テトラカルボン酸二無水物及びポリアミック酸が溶解するものが用いられる。溶媒の具体例としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、アセトアニリド等のアミド系溶媒;γ−ブチロラクトン等の環状エステル系溶媒;酢酸エチル等の鎖状エステル系溶媒;2−プロパノン、3−ペンタノン、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒;テトラヒドロフラン、ジオキソラン等のエーテル系溶媒;メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール系溶媒;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒;などが挙げられる。これらの中でも、ポリアミック酸の溶解性が高いアミド系溶媒、環状エステル系溶媒、及びエーテル系溶媒が好ましい。溶媒は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合してもよい。例えば、アセトン、酢酸エチル、メチルエチルケトン、トルエン、キシレン等のポリアミック酸の溶解性が比較的低い溶媒に対して極性の高いアルコ―ル系溶媒を混合することで、ポリアミック酸の溶解性を向上させることも可能である。
第1溶液A1は、テトラカルボン酸二無水物の溶解性を高め、又はジアミンとの反応性を高めるため、トリメチルアミン、トリエチルアミン等の第3級アミンを少量含有していてもよい。
ジアミンとしては、特に制限されず、従来のポリイミド合成で用いられているものと同様のものを用いることができる。ジアミンの具体例としては、4,4'−ジアミノジフェニルメタン、4,4'−ジアミノジフェニルエーテル、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、4,4'−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、1,4'−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3'−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、o−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、3,4'−ジアミノジフェニルエーテル、4,4'−ジアミノジフェニルスルフォン、3,4’−ジアミノジフェニルスルフォン、3,3'−ジアミノジフェニルスルフォン、4,4'−メチレン−ビス(2−クロロアニリン)、3,3'−ジメチル−4,4'−ジアミノビフェニル、4,4'−ジアミノジフェニルスルフィド、2,6−ジアミノトルエン、2,4−ジアミノクロロベンゼン、1,2−ジアミノアントラキノン、1,4−ジアミノアントラキノン、3,3'−ジアミノベンゾフェノン、3,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4'−ジアミノベンゾフェノン、4,4'−ジアミノビベンジル等の芳香族ジアミン;1,2−ジアミノエタン、1,4−ジアミノブタン、テトラメチレンジアミン、1,10−ジアミノドデカン等の脂肪族ジアミン;1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,2−ジアミノシクロヘキサン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、4,4'−ジアミノジシクロヘキシルメタン等の脂環族ジアミン;3,4−ジアミノピリジン等の複素環族ジアミン;などが挙げられる。ジアミンは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
第2溶液A2の溶媒としては、ジアミン及びポリアミック酸が溶解するものが用いられる。溶媒の具体例としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、アセトアニリド等のアミド系溶媒;γ−ブチロラクトン等の環状エステル系溶媒;酢酸エチル等の鎖状エステル系溶媒;2−プロパノン、3−ペンタノン、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒;テトラヒドロフラン、ジオキソラン等のエーテル系溶媒;メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール系溶媒;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒;などが挙げられる。これらの中でも、ポリアミック酸の溶解性が高いアミド系溶媒、環状エステル系溶媒、及びエーテル系溶媒が好ましい。溶媒は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合してもよい。例えば、アセトン、酢酸エチル、メチルエチルケトン、トルエン、キシレン等のポリアミック酸の溶解性が比較的低い溶媒に対して極性の高いアルコ―ル系溶媒を混合することで、ポリアミック酸の溶解性を向上させることも可能である。
図1に示すように、重合体製造システム1は、原料である第1溶液A1及び第2溶液A2を第1合流部J1において合流させて混合して第1合流混合溶液Bを生成し、第1合流混合溶液Bを第1管型混合部20において撹拌して重合反応を進行させることで第1管混合溶液Cを生成し、第1管混合溶液Cを第1流通式撹拌槽型混合部30において撹拌して第1撹拌槽混合溶液Dを生成して、ポリアミック酸(重合体)を製造するよう構成されている。
また、重合体製造システム1は、後述の第1タンク11及び第2タンク12からクッションタンクCTまでをつなぐ送液ラインLを有する。
続けて、重合体製造システム1の具体的な構成について説明する。
図1に示すように、重合体製造システム1は、第1タンク11と、第1タンク用開閉弁111と、第2タンク12と、第2タンク用開閉弁121と、第1供給ポンプ112(第1溶液供給部)と、第2供給ポンプ122(第2溶液供給部)と、第1合流部J1と、第1管型混合部20と、第1流通式撹拌槽型混合部30と、第1撹拌槽用開閉弁31と、第3供給ポンプ32と、クッションタンクCTと、送液ラインLと、制御部200と、を備える。上述の送液ラインLは、第1送液部L1と、第2送液部L2と、第3送液部L3と、第4送液部L4と、第5送液部L5と、を有する。また、重合体製造システム1は、第1流量測定部113と、第2流量測定部123と、第3流量測定部321と、第1粘度測定部222と、第2粘度測定部322と、を有する。
第1タンク11は、重付加性の第1重合性化合物が溶解した第1溶液A1を収容する。本実施形態においては、第1タンク11は、テトラカルボン酸二無水物が溶解した第1溶液A1を収容する。第1タンク11に収容された第1溶液A1は、第1送液部L1を介して、第1合流部J1に供給される。
第1送液部L1は、第1タンク11と第1合流部J1とをつなぐラインである。第1送液部L1における第1タンク11と第1合流部J1との間には、第1タンク用開閉弁111、第1供給ポンプ112、及び第1流量測定部113が、上流側から下流側に向かってこの順で配置される。
第1タンク用開閉弁111は、第1送液部L1における第1タンク11の下方近傍に配置され、第1供給ポンプ112の上流側において、第1送液部L1を開閉する。
第1供給ポンプ112(第1溶液供給部)は、第1タンク11に収容されている第1溶液A1を第1合流部J1に供給する。第1供給ポンプ112は、第1溶液A1を所定の流量で吐出する。例えば、第1供給ポンプ112は、所望の性状のポリアミック酸が得られる条件で第1溶液A1を供給するよう調整される。
本実施形態においては、第1供給ポンプ112は、定量ポンプで構成される。
本実施形態においては、第1供給ポンプ112により供給される第1溶液A1と、後述する第2供給ポンプ122により供給される第2溶液A2と、の供給を制御することで、所望の性状のポリアミック酸を得る。そのため、第1溶液A1及び第2溶液A2の供給精度が高いことが好ましく、本実施形態では、第1供給ポンプ112が定量ポンプで構成されるとともに、後述する第2供給ポンプ122も定量ポンプで構成される。
定量ポンプは、容積式のポンプであり、一定量の溶液を高い精度で繰り返し送り出すポンプである。定量ポンプとしては、例えば、プランジャポンプ等の押し出し式の往復ポンプ;歯車を備えたギアポンプ等の回転ポンプ;などが挙げられる。
第1流量測定部113は、第1送液部L1における第1供給ポンプ112の下流側の第1溶液A1の流量を測定する。本実施形態においては、第1流量測定部113は、第1供給ポンプ112と第1合流部J1との間に配置される。第1流量測定部113は、測定した第1溶液A1の流量を後述する制御部200に出力する。
第2タンク12は、第1重合性化合物と重付加する重付加性の第2重合性化合物が溶解した第2溶液A2を収容する。本実施形態においては、第2タンク12は、ジアミンが溶解した第2溶液A2を収容する。第2タンク12に収容された第2溶液A2は、第2送液部L2を介して、第1合流部J1に供給される。
第2送液部L2は、第2タンク12と第1合流部J1とをつなぐラインである。第2送液部L2における第2タンク12と第1合流部J1との間には、第2タンク用開閉弁121、第2供給ポンプ122、及び第2流量測定部123が、上流側から下流側に向かってこの順で配置される。
第2タンク用開閉弁121は、第2送液部L2における第2タンク12の下方近傍に配置され、第2供給ポンプ122の上流側において、第2送液部L2を開閉する。
第2供給ポンプ122(第2溶液供給部)は、第2タンク12に収容されている第2溶液A2を第1合流部J1に供給する。第2供給ポンプ122は、第2溶液A2を所定の流量で吐出する。例えば、第2供給ポンプ122は、所望の性状のポリアミック酸が得られる条件で第2溶液A2を供給するよう調整される。
本実施形態では、第2供給ポンプ122は、上述の第1供給ポンプ112と同様の理由により、定量ポンプで構成される。
第2流量測定部123は、第2送液部L2における第2供給ポンプ122の下流側の第2溶液A2の流量を測定する。本実施形態においては、第2流量測定部123は、第2供給ポンプ122と第1合流部J1との間に配置される。第2流量測定部123は、測定した第2溶液A2の流量を後述する制御部200に出力する。
第1合流部J1は、第1供給ポンプ112及び第2供給ポンプ122の下流側に配置される。第1合流部J1は、第1溶液A1と第2溶液A2とを合流させて混合して第1合流混合溶液Bを生成する。第1合流部J1においては、第1溶液A1と第2溶液A2とを気体に接触しない状態で合流させる。第1合流部J1は、第1供給ポンプ15により供給される第1溶液A1と、第2供給ポンプ16により供給される第2溶液A2とを合流させる合流弁により構成される。
第1管型混合部20は、第1合流部J1の下流側に配置される。第1管型混合部20は、第1合流混合溶液Bを気体に接触しない状態で撹拌して重合反応を進行させることで第1管混合溶液Cを生成する。
第1管型混合部20は、所定方向に延びる二重管で構成された管型の反応器を含んで構成される。第1管型混合部20は、径方向の内側に配置される第1管型混合撹拌部21と、径方向の外側に配置される第1温度調整部22と、を有する。第1管型混合部20は、第1合流混合溶液Bが所望の滞留時間で流通するように形成されている。
第1管型混合撹拌部21は、第1合流混合溶液Bを撹拌する。本実施形態においては、第1管型混合撹拌部21は、第1温度調整部22により重合反応に適した温度に調整された第1合流混合溶液Bを撹拌する。
第1管型混合撹拌部21は、例えば、スタティックミキサー、ノズル、オリフィス等の静止型混合器や、遠心ポンプ、渦巻きポンプ、撹拌羽を有するインラインミキサー等の駆動型混合器を含んで構成され、好ましくは静止型混合器を含んで構成され、より好ましくはスタティックミキサーを含んで構成される。なお、ツイストテープの内挿された管(特開2003−314982号公報の[図19]等を参照)でもスタティックミキサーと同様に撹拌促進効果が得られるが、スタティックミキサーの方がより撹拌促進効果が得られるため好ましい。
スタティックミキサーとしては、特に限定されず、例えば、Kenics mixer型、Sulzer SMV型、Sulzer SMX型、Tray Hi−mixer型、Komax mixer型、Lightnin mixer型、Ross ISG型、Bran&Lube mixer型等のスタティックミキサーが挙げられる。これらの中でも、Kenics mixer型のスタティックミキサーは、構造が単純であるためデッドスペースがなく、より好ましい。
第1温度調整部22は、第1管型混合撹拌部21の径方向の外側に配置される配管部である。第1温度調整部22は、第1管型混合撹拌部21を流通する第1合流混合溶液Bを、所望の温度条件に温調(例えば、冷却)する。第1温度調整部22において、第1合流混合溶液Bは、重合反応に適した温度に調整され、第1管型混合撹拌部21を流通される。
以上の第1管型混合部20においては、第1合流混合溶液Bの重合反応を進行させることで第1管混合溶液Cを生成する。本実施形態では、第1管型混合部20においては、第1合流混合溶液Bの重合反応を所定以上に進行させた状態で、第1管混合溶液Cを生成することが好ましい。例えば、第1管型混合部20における第1合流混合溶液Bから第1管混合溶液Cを生成する場合の反応率は、50%以上であることが好ましく、70%以上であることがより好ましく、90%以上であることが更に好ましい。
生成された第1管混合溶液Cは、第4送液部L4を介して、第1流通式撹拌槽型混合部30に供給される。
第1粘度測定部222は、第4送液部L4における第1管型混合部20と第1流通式撹拌槽型混合部30との間において、第1管混合溶液Cの粘度情報を取得する。重合反応が進行することで粘度が上昇するため、粘度情報は、反応情報として有効な情報である。第1粘度測定部222は、取得した第1管混合溶液Cの粘度情報を後述する制御部200に出力する。
第1流通式撹拌槽型混合部30は、第1管型混合部20の下流側に配置される。第1流通式撹拌槽型混合部30は、第1管混合溶液Cを気体に接触した状態で撹拌して第1撹拌槽混合溶液Dを生成する。第1流通式撹拌槽型混合部30は、第1管混合溶液Cの受け入れと、第1撹拌槽混合溶液Dの取り出しとを連続的に行う。なお、本実施形態において、第1流通式撹拌槽型混合部30は、第1管混合溶液Cを気体に接触した状態で撹拌するものとしたが、第1管混合溶液Cを気体に接触しない状態で撹拌するものとしてもよい。
第1流通式撹拌槽型混合部30は、撹拌槽型の反応器301と、複数の第1撹拌翼302(第1撹拌部材)と、を有する。反応器301は、温度調節用のジャケットが設けられた撹拌槽により構成される。第1撹拌翼302は、反応器301に導入された第1管混合溶液Cを撹拌して、第1撹拌槽混合溶液Dを生成する。本実施形態においては、第1流通式撹拌槽型混合部30は、第1管型混合部20と第1流通式撹拌槽型混合部30とが連続して設けられているうちの後段に配置されており、粘度が高い状態の溶液であるため、第1撹拌翼302として、高粘度用の撹拌部材を用いる。ここで、高粘度用の撹拌部材としては、例えば、アンカー翼;ヘリカルリボン翼;スクリュー翼;広幅パドル翼;ログボーン翼などが挙げられる。しかし、これらの撹拌部材は例示であり、これらに制限されない。
なお、図には明示していないが、第1流通式撹拌槽型混合部30は、気泡を巻き込まないような工夫をしておくことが好ましい。例えば、反応器301の下部から第1管混合溶液Cを流入させる構成としたり、反応器301の上部から内挿管を差し込んで第1管混合溶液Cを壁面に伝わらせる構成としたり、出口を液中に配置することで、気泡を巻き込みにくくしておくことが好ましい。あるいは、気相との接触が無くなるように反応器301の内部全体に液を充填する構成としてもよい。
第1撹拌翼302は、気泡の巻き込みの無い条件で撹拌されることが好ましい。例えば、第1撹拌翼302は、気泡の巻き込みが無いように、低速で回転されることが好ましい。また、第1撹拌翼302の撹拌のフルード数を、例えば、0.02〜200とすることが好ましい。ここで、フルード数(Fr=n・d/g、n:回転数、d:翼径、g:重力加速度)は、慣性力と重力の比である。例えば、n=20rpm、d=0.5mの場合には、Fr=20×0.5/9.8=32となる。
以上の第1流通式撹拌槽型混合部30においては、開放状態で、第1管混合溶液Cの受け入れと、第1撹拌槽混合溶液Dの取り出しとを連続的に行いながら、反応器301に供給された第1管混合溶液Cを、第1撹拌翼302により撹拌する。
以上の第1管型混合部20及び第1流通式撹拌槽型混合部30においては、第1管型混合部20を前段に配置し、第1流通式撹拌槽型混合部30を後段に配置することで、前段の第1管型混合部20において管の軸方向に粘度ムラがあった場合に、後段の第1流通式撹拌槽型混合部30において管の軸方向の粘度ムラを解消できる。
例えば、第1溶液A1と第2溶液A2との比率の変動によって混合溶液に粘度ムラが生じた場合に、第1管型混合部20においては、混合溶液が管の軸方向に移動されるため、管の軸方向の混合溶液の粘度ムラを解消することができない。これに対して、第1管型混合部20を前段に配置し、第1流通式撹拌槽型混合部30を後段に配置することで、前段の第1管型混合部20で混合溶液の重合反応を進行させた後に、後段の第1流通式撹拌槽型混合部30で混合溶液を撹拌することにより、前段の第1管型混合部20では解消することができなかった第1管混合溶液Cの管の軸方向における粘度ムラを、後段の第1流通式撹拌槽型混合部30において解消することができる。
第1管混合溶液Cを撹拌して生成された第1撹拌槽混合溶液Dは、第5送液部L5を介して、クッションタンクCTに供給される。
第5送液部L5は、第1流通式撹拌槽型混合部30とクッションタンクCTとをつなぐラインである。第5送液部L5における第1流通式撹拌槽型混合部30とクッションタンクCTとの間には、第1撹拌槽用開閉弁31、第3供給ポンプ32、及び第3流量測定部321が、上流側から下流側に向かってこの順で配置される。
第1撹拌槽用開閉弁31は、第5送液部L5における第1流通式撹拌槽型混合部30の下方近傍に配置され、第3供給ポンプ32の上流側において、第5送液部L5を開閉する。後述する制御部200は、第1撹拌槽用開閉弁31の開閉動作や第3供給ポンプ32の吐出流量を制御することで、溶液が第1流通式撹拌槽型混合部30に滞留する滞留時間を制御する。
第3供給ポンプ32は、第1流通式撹拌槽型混合部30に収容されている第1撹拌槽混合溶液DをクッションタンクCTに供給する。第3供給ポンプ32は、第1撹拌槽混合溶液Dを所定の流量で吐出する。必要に応じて、第3供給ポンプ32の上流にインラインの脱泡装置を設置してもよい。
本実施形態では、第3供給ポンプ32は、定量ポンプでなくてもよい。なお、第3供給ポンプ32が定量ポンプであることが排除されるものではなく、第3供給ポンプ32は定量ポンプであってもよい。また、詳細は後述するが、第2実施形態では、第3供給ポンプ32(第1撹拌槽混合溶液供給部)は、定量ポンプで構成される。
第3流量測定部321は、第5送液部L5における第3供給ポンプ32の下流側の第1撹拌槽混合溶液Dの流量を測定する。本実施形態においては、第3流量測定部321は、第3供給ポンプ32とクッションタンクCTとの間に配置される。第3流量測定部321は、測定した第1撹拌槽混合溶液Dの流量を後述する制御部200に出力する。
第2粘度測定部322は、第5送液部L5における第3流量測定部321とクッションタンクCTとの間において、第1撹拌槽混合溶液Dの粘度情報を取得する。重合反応が進行することで粘度が上昇するため、粘度情報は、反応情報として有効な情報である。第2粘度測定部322は、取得した第1撹拌槽混合溶液Dの粘度情報を後述する制御部200に出力する。
なお、本実施形態の第1粘度測定部222及び第2粘度測定部322は、第1管混合溶液C及び第1撹拌槽混合溶液Dのいずれか1以上における物理量及び/又は組成に関する反応情報を取得する測定部の一例である。
測定部は、本実施形態の第1粘度測定部222及び第2粘度測定部322(物理量及び/又は組成の種類、測定方式)に限定されない。測定部は、例えば、粘度計、圧力計、ポンプ圧計、吸光度計、赤外分光計、近赤外分光計、密度計、色差計、屈折率計、分光光度計、導電率計、濁度計、及び蛍光X線分析装置からなる群より選択される1又は2以上を有して構成されてもよい。測定部は、測定対象における物理量及び/又は組成に関する1又は2以上の反応情報を取得するとともに、取得した反応情報を後述する制御部200に出力する。
クッションタンクCTは、第1流通式撹拌槽型混合部30からの第1撹拌槽混合溶液Dを収容する。クッションタンクCTは、例えば、重合体であるポリアミック酸をイミド化してポリイミドを製造する際においては原料溶液を収容するタンクになる。
なお、図には明示していないが、クッションタンクCTは、気泡を巻き込まないような工夫をしておくことが好ましい。例えば、クッションタンクCTの下部から第1撹拌槽混合溶液Dを流入させる構成としたり、クッションタンクCTの上部から内挿管を差し込んで第1撹拌槽混合溶液Dを壁面に伝わらせる構成としたり、出口を液中に配置することで、気泡を巻き込みにくくしておくことが好ましい。
本実施形態における重合体製造システム1がポリイミドを製造する場合、重合体製造システム1は、ポリアミック酸をイミド化するイミド化部を更に備える。イミド化部(不図示)は、例えば、熱的に脱水閉環する熱的イミド化方法、脱水剤及びイミド化促進剤を用いる化学的イミド化方法等により、ポリアミック酸をイミド化する。
なお、重合体製造システム1がポリイミドを製造する場合、クッションタンクCTを省略し、第1流通式撹拌槽型混合部30からイミド化部に送液されるように構成してもよい。
制御部200について説明する。制御部200には、第1供給ポンプ112、第2供給ポンプ122、第1流量測定部113、第2流量測定部123、第1撹拌槽用開閉弁31、第3供給ポンプ32、第3流量測定部321、第1粘度測定部222、及び第2粘度測定部322が電気的に接続されている。なお、本明細書において、制御部200から各ポンプ、各測定部及び各弁への制御線の図示は省略している。
制御部200は、各流量測定部113,123,321により測定された流量値に基づいて、各供給ポンプ112,122,32を制御する。
制御部200は、例えば、第1供給ポンプ112及び/又は第2供給ポンプ122を制御することにより、第1溶液A1に含まれる第1重合性化合物と第2溶液A2に含まれる第2重合性化合物とのモル比が所定範囲内になるように制御する。上記のモル比は、例えば、所望の性状のポリアミック酸が得られるように設定される。
制御部200は、第1粘度測定部222(測定部)により取得された第1粘度情報(第1反応情報)及び/又は第2粘度測定部322(測定部)により取得された第2粘度情報(第2反応情報)に基づいて、第1供給ポンプ112及び/又は第2供給ポンプ122における供給を制御する。
次に、第1実施形態における重合体製造システム1(ポリアミック酸製造システム)の動作を説明する。
まず、重合体製造システム1において、動作を開始することで、第1供給ポンプ112が第1溶液A1を供給し(第1供給工程)、第2供給ポンプ122が第2溶液A2を供給する(第2供給工程)。ここで、第1供給ポンプ112及び第2供給ポンプ122は、第1溶液A1及び第2溶液A2を所望の割合で供給するように、互いの吐出流量が制御部200により制御されている。これにより、第1合流部J1には、第1溶液A1及び第2溶液A2が供給される。第1合流部J1においては、第1供給ポンプ112により供給された第1溶液A1と、第2供給ポンプ122により供給された第2溶液A2とが合流して混合され、第1合流混合溶液Bが生成される。
第1合流部J1において生成された第1合流混合溶液Bは、第1供給ポンプ112及び第2供給ポンプ122の供給動作により第3送液部L3を送液されて、第1管型混合部20に供給される。
第1管型混合部20においては、第1合流混合溶液Bの重合反応を進行させることで第1管混合溶液Cが生成される(第1管混合工程)。第1管型混合部20においては、第1合流混合溶液Bを撹拌して、重合反応を進行させる。第1管型混合部20がスタティックミキサー等の静止型混合器である場合、第1合流混合溶液Bは通液されるだけで撹拌される。ここで、第1管型混合部20においては、管の軸方向において第1合流混合溶液Bの粘度ムラがあった場合に、第1合流混合溶液Bが管の軸方向に移動されるため、第1合流混合溶液Bの管の軸方向の粘度ムラを解消することができない。
第1管型混合部20において生成された第1管混合溶液Cは、第4送液部L4を送液されて、第1流通式撹拌槽型混合部30に供給される。
第1流通式撹拌槽型混合部30においては、第1管混合溶液Cを気体に接触した状態で第1撹拌翼302により撹拌して第1撹拌槽混合溶液Dが生成される(第1撹拌槽混合工程)。第1撹拌翼302は、高粘度用の撹拌部材である。第1流通式撹拌槽型混合部30においては、第1管混合溶液Cの受け入れと、第1撹拌槽混合溶液Dの取り出しとが連続的に行われている。これにより、前段の第1管型混合部20では解消することができない第1管混合溶液Cの管の軸方向における粘度ムラを、後段の第1流通式撹拌槽型混合部30において解消することができる。よって、所望の重合体を連続的に且つ安定的に得ることができる。
第1流通式撹拌槽型混合部30において生成された第1管混合溶液Cは、第5送液部L5を送液されて、クッションタンクCTに供給される。
ここで、上述の重合体製造システム1の動作の途中において、第1粘度測定部222及び第2粘度測定部322は、粘度情報を取得している(測定工程)。
制御部200は、第1粘度測定部222(測定部)により取得された第1粘度情報(第1反応情報)及び/又は第2粘度測定部322(測定部)により取得された第2粘度情報(第2反応情報)に基づいて、第1供給ポンプ112及び/又は第2供給ポンプ122における供給を制御する(制御工程)。これにより、所望の性状(粘度)のポリアミック酸を得ることができる。
ここで、例えば、本実施形態におけるポリアミック酸の製造方法がポリイミドの製造方法の一部である場合がある。この場合、ポリイミドの製造方法は、ポリアミック酸をイミド化するイミド化工程を更に含む。
なお、重合体製造システム1がポリイミドを製造する場合、クッションタンクCTを省略し、第1流通式撹拌槽型混合部30からイミド化部に送液されるように構成してもよい。
本実施形態の重合体製造システム1によれば、以下の効果を奏する。
重合体製造システム1は、第1重合性化合物を含む第1溶液A1を供給する第1供給ポンプ112と、第2重合性化合物を含む第2溶液A2を供給する第2供給ポンプ122と第1溶液A1と第2溶液A2とを合流させて第1合流混合溶液Bを生成する第1合流部J1と、第1合流部J1の下流側に配置され、第1合流混合溶液Bを撹拌して重合反応を進行させることで第1管混合溶液Cを生成する第1管型混合部20と、第1管型混合部220の下流側に配置され、第1管混合溶液Cを撹拌して第1撹拌槽混合溶液Dを生成し、第1管混合溶液Cの受け入れと第1撹拌槽混合溶液Dの取り出しとを連続的に行う第1流通式撹拌槽型混合部30と、を備える。このように、前段に配置される第1管型混合部20において混合された第1管混合溶液Cを、後段に配置される第1流通式撹拌槽型混合部30において撹拌して混合するため、前段の第1管型混合部20では解消することができない第1管混合溶液Cの管の軸方向における粘度ムラを、後段の第1流通式撹拌槽型混合部30において解消することができる。よって、所望の重合体を連続的に且つ安定的に得ることができる。
また、重合体製造システム1において、第1粘度測定部222(測定部)により取得された第1粘度情報(第1反応情報)及び/又は第2粘度測定部322(測定部)により取得された第2粘度情報(第2反応情報)に基づいて、第1供給ポンプ15及び/又は第2供給ポンプ16における供給を制御する。これにより、所望の性状(粘度)の重合体を得ることができる。
なお、本実施形態では、第1重合性化合物及び第2重合性化合物のうち、一方がテトラカルボン酸二無水物、他方がジアミンであり、重合体としてポリアミック酸を製造する場合について説明したが、これに制限されるものではない。
例えば、第1重合性化合物及び第2重合性化合物のうち、一方を酸無水物基末端又はアミノ基末端のポリアミック酸(プレポリマー)、他方をジアミン又はテトラカルボン酸二無水物とし、重合体としてポリアミック酸を製造するようにしてもよい。この場合、第1重合性化合物及び第2重合性化合物のうち、一方が酸無水物基末端のポリアミック酸であると、他方はジアミンである。また、第1重合性化合物及び第2重合性化合物のうち、一方がアミノ基末端のポリアミック酸であると、他方はテトラカルボン酸二無水物である。
また、例えば、第1重合性化合物及び第2重合性化合物のうち、一方を酸無水物基末端又はアミノ基末端のポリアミック酸、他方をアミノ基末端又は酸無水物基末端のポリアミック酸とし、重合体としてポリアミック酸を製造するようにしてもよい。この場合、第1重合性化合物及び第2重合性化合物のうち、一方が酸無水物基末端のポリアミック酸であると、他方はアミノ基末端のポリアミック酸である。
また、本実施形態では、第1管型混合部20が第1管型混合撹拌部21と第1温度調整部22との二重管で構成される場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、第1管型混合部20を第1管型混合撹拌部21のみの一重管で構成し、この第1管型混合撹拌部21を温調用の液に浸漬するようにしてもよい。
<第2実施形態>
次に、図2により、第2実施形態における重合体製造システムについて説明する。図2は、第2実施形態における重合体製造システムを示す図である。第2実施形態は、第1実施形態が第1管型混合部20と第1流通式撹拌槽型混合部30とを備えるのに対して、第1実施形態の構成に加えて、その下流側に、第2管型混合部40と第2流通式撹拌槽型混合部50とを備え、第1実施形態の重合体製造システム1において生成された第1撹拌槽混合溶液Dに、第3溶液A3を追加供給する点において、第1実施形態と主に相違する。なお、第1実施形態の第1合流部J1、第1管型混合部20、及び第1流通式撹拌槽型混合部30の説明は、第2実施形態の第2合流部J2、第2管型混合部40、及び第2流通式撹拌槽型混合部50の説明に援用できる。第2実施形態において、第1実施形態と同様の構成については詳細な説明を省略する。
図2により、第2実施形態における重合体製造システム1Aについて説明する。
第2実施形態の重合体製造システム1Aは、第1実施形態の重合体製造システム1において生成された第1撹拌槽混合溶液D及び原料である第3溶液A3を、第2合流部J2において合流させて混合して第2合流混合溶液Eを生成し、第2合流混合溶液Eを第2管型混合部40において撹拌して重合反応進行させることで第2管混合溶液Fを生成し、第2管混合溶液Fを第2流通式撹拌槽型混合部50において撹拌して第2撹拌槽混合溶液Gを生成して、ポリアミック酸(重合体)を製造するよう構成されている。
第2実施形態の重合体製造システム1Aは、第5送液部L5の下流側の端部に、クッションタンクCTを設けずに、第2合流部J2を配置して、第2合流部J2において第3溶液A3を追加供給する。
第2実施形態の重合体製造システム1Aにおいては、第3供給ポンプ32(第1撹拌槽混合溶液供給部)は、定量ポンプで構成される。第2実施形態においては、第3供給ポンプ32により供給される第1撹拌槽混合溶液Dと、追加溶液用供給ポンプ132より追加供給される第3溶液A3と、の供給を制御することで、所望の性状のポリアミック酸を得る。そのため、第1撹拌槽混合溶液D及び第3溶液A3の供給精度が高いことが好ましく、第2実施形態では、第3供給ポンプ32が定量ポンプで構成されるとともに、後述する追加溶液用供給ポンプ132も定量ポンプで構成される。
第2実施形態の重合体製造システム1Aは、第1実施形態の重合体製造システム1に加えて、第3タンク13と、第3タンク用開閉弁131と、追加溶液用供給ポンプ132(第3溶液供給部)と、第2管型混合部40と、第2流通式撹拌槽型混合部50と、第2撹拌槽用開閉弁51と、第4供給ポンプ52と、クッションタンクCTと、制御部200Aと、を更に備える。また、送液ラインLは、第5送液部L5と、第6送液部L6と、第7送液部L7と、第8送液部L8と、第9送液部L9と、を有する。また、第2実施形態の重合体製造システム1Aは、追加溶液用流量測定部133と、第4流量測定部521と、第3粘度測定部422と、第4粘度測定部522と、を更に有する。
第3タンク13は、重付加性の第3重合性化合物を含む第3溶液A3を収容する。第1重合性化合物及び第2重合性化合物が下記(a)〜(c)のいずれかを満たす場合、第3重合性化合物は、テトラカルボン酸二無水物又はジアミンであってもよく、酸無水物基末端又はアミノ基末端のポリアミック酸であってもよい。
(a)第1重合性化合物及び第2重合性化合物のうち、一方がテトラカルボン酸二無水物であり、他方がジアミンである。
(b)第1重合性化合物及び第2重合性化合物のうち、一方が酸無水物基末端又はアミノ基末端のポリアミック酸であり、他方がジアミン又はテトラカルボン酸二無水物である。
(c)第1重合性化合物及び第2重合性化合物のうち、一方が酸無水物基末端又はアミノ基末端のポリアミック酸であり、他方がアミノ基末端又は酸無水物基末端のポリアミック酸である。
第3重合性化合物は、所望のポリアミック酸(重合体)が製造されるように適宜選択される。例えば、第1重合性化合物がテトラカルボン酸二無水物又は酸無水物基末端のポリアミック酸であり、第2重合性化合物がジアミン又はアミノ基末端のポリアミック酸である場合、第1重合性化合物が多いと、第3重合性化合物はジアミン又はアミノ基末端のポリアミック酸であり、第2重合性化合物が多いと、第3重合性化合物はテトラカルボン酸二無水物又は酸無水物基末端のポリアミック酸である。
第6送液部L6における第3タンク13と第2合流部J2との間には、第3タンク用開閉弁131、追加溶液用供給ポンプ132、及び追加溶液用流量測定部133が、上流側から下流側に向かってこの順で配置される。
第3タンク用開閉弁131は、第6送液部L6における第3タンク13の下方近傍に配置され、追加溶液用供給ポンプ132の上流側において、第6送液部L6を開閉する。
追加溶液用供給ポンプ132(第3溶液供給部)は、第3タンク13に収容されている第3溶液A3を第2合流部J2に供給する。追加溶液用供給ポンプ132は、第3溶液A3を所定の流量で吐出する。例えば、追加溶液用供給ポンプ132は、所望の性状のポリアミック酸が得られる条件で第3溶液A3を供給するよう調整される。追加溶液用供給ポンプ17における供給量は、第1撹拌槽混合溶液Dにおける性状や組成に応じて設定できる。
第2実施形態では、追加溶液用供給ポンプ132は、上述の第3供給ポンプ32と同様の理由により、定量ポンプで構成される。
追加溶液用流量測定部133は、第6送液部L6における追加溶液用供給ポンプ132の下流側の第3溶液A3の流量を測定する。本実施形態においては、追加溶液用流量測定部133は、第3タンク13と第2合流部J2との間に配置される。追加溶液用流量測定部133は、測定した第3溶液A3の流量を後述する制御部200Aに出力する。
追加溶液用流量測定部133の下流側には、第2合流部J2が配置される。
第2合流部J2は、第1流通式撹拌槽型混合部30及び第3供給ポンプ32の下流側に配置される。第2合流部J2は、第1流通式撹拌槽型混合部30からの第1撹拌槽混合溶液Dと、追加溶液用供給ポンプ132からの第3溶液A3とを混合して第2合流混合溶液Eを生成する。第2合流部J2においては、第1撹拌槽混合溶液Dと第3溶液A3とを気体に接触しない状態で合流させる。第2合流部J2は、第1流通式撹拌槽型混合部30からの第1撹拌槽混合溶液Dと、追加溶液用供給ポンプ132からの第3溶液A3とを合流させる合流弁により構成される。
第2管型混合部40は、第2合流部J2の下流側に配置される。第2管型混合部40は、第2合流混合溶液Eを気体に接触しない状態で撹拌して第2管混合溶液Fを生成する。
第2管型混合部40は、所定方向に延びる二重管で構成された管型の反応器を含んで構成される。第2管型混合部40は、径方向の内側に配置される第2管型混合撹拌部41と、径方向の外側に配置される第2温度調整部42と、を有する。第2管型混合部40は、第2合流混合溶液Eが所望の滞留時間で流通するように形成されている。
第2管型混合撹拌部41は、第2合流混合溶液Eを撹拌する。本実施形態においては、第2管型混合撹拌部41は、第2温度調整部42により重合反応に適した温度に調整された第2合流混合溶液Eを撹拌する。
第2管型混合撹拌部41の構成及び構成の具体例は、上述の第1管型混合撹拌部21と同様の構成及び構成の具体例を適用できる。
第2温度調整部42は、第2管型混合撹拌部41の径方向の外側に配置される配管部である。第2温度調整部42は、第2管型混合撹拌部41を流通する第2合流混合溶液Eを、所望の温度条件に温調(例えば、冷却)する。第2温度調整部42において、第2合流混合溶液Eは、重合反応に適した温度に調整され、第2管型混合撹拌部41を流通される。
以上の第2管型混合部40においては、第2合流混合溶液Eの重合反応を進行させることで第2管混合溶液Fを生成する。本実施形態では、第2管型混合部40においては、第2合流混合溶液Eの重合反応を所定以上に進行させた状態で、第2管混合溶液Fを生成することが好ましい。例えば、第2管型混合部40における第2合流混合溶液Eから第2管混合溶液Fを生成する場合の反応率は、50%以上であることが好ましく、70%以上であることがより好ましく、90%以上であることが更に好ましい。
生成された第2管混合溶液Fは、第8送液部L8を介して、第2流通式撹拌槽型混合部50に供給される。
第3粘度測定部422は、第8送液部L8において、第2管混合溶液Fの粘度情報を取得する。重合反応が進行することで粘度が上昇するため、粘度情報は、反応情報として有効な情報である。第3粘度測定部422は、取得した第2管混合溶液Fの粘度情報を後述する制御部200Aに出力する。
第2流通式撹拌槽型混合部50は、第2管型混合部40の下流側に配置される。第2流通式撹拌槽型混合部50は、第2管混合溶液Fを気体に接触した状態で撹拌して第2撹拌槽混合溶液Gを生成する。第2流通式撹拌槽型混合部50は、第2管混合溶液Fの受け入れと、第2撹拌槽混合溶液Gの取り出しとを連続的に行う。なお、本実施形態において、第2流通式撹拌槽型混合部50は、第2管混合溶液Fを気体に接触した状態で撹拌するものとしたが、第2管混合溶液Fを気体に接触しない状態で撹拌するものとしてもよい。
第2流通式撹拌槽型混合部50は、撹拌槽型の反応器501と、複数の第2撹拌翼502(第2撹拌部材)と、を有する。反応器501は、温度調節用のジャケットが設けられた撹拌槽により構成される。第2撹拌翼502は、反応器501に導入された第2管混合溶液Fを撹拌して第2撹拌槽混合溶液Gを生成する。本実施形態においては、第2流通式撹拌槽型混合部50が第2管型混合部40の下流側に配置されており、粘度が高い状態の溶液であるため、第2撹拌翼502として、高粘度用の撹拌部材を用いる。高粘度用の撹拌部材の一例としては第1実施形態に示したものと同様のものを挙げることができる。また、第2撹拌翼502は、第1実施形態の第1撹拌翼302と同様に、気泡の巻き込みが無い条件で撹拌されることが好ましい。
なお、図には明示していないが、第2流通式撹拌槽型混合部50は、上述の第1流通式撹拌槽型混合部30と同様に、気泡を巻き込まないような工夫をしておくことが好ましい。例えば、反応器501の下部から第2管混合溶液Fを流入させる構成としたり、反応器501の上部から内挿管を差し込んで第2管混合溶液Fを壁面に伝わらせる構成としたり、出口を液中に配置することで、気泡を巻き込みにくくしておくことが好ましい。あるいは、気相との接触が無くなるように反応器501の内部全体に液を充填する構成としてもよい。
以上の第2流通式撹拌槽型混合部50においては、開放状態で、第2管混合溶液Fの受け入れと、第2撹拌槽混合溶液Gの取り出しとを連続的に行いながら、反応器501に供給された第2管混合溶液Fを、第2撹拌翼502により撹拌する。
以上の第2管型混合部40及び第2流通式撹拌槽型混合部50においては、第2管型混合部40を前段に配置し、第2流通式撹拌槽型混合部50を後段に配置することで、前段の第2管型混合部40において管の軸方向に粘度ムラがあった場合に、後段の第2流通式撹拌槽型混合部50において管の軸方向の粘度ムラを解消できる。
例えば、第1撹拌槽混合溶液Dと第3溶液A3との比率の変動によって混合溶液に粘度ムラが生じた場合に、第2管型混合部40においては、混合溶液が管の軸方向に移動されるため、管の軸方向の混合溶液の粘度ムラを解消することができない。これに対して、第2管型混合部40を前段に配置し、第2流通式撹拌槽型混合部50を後段に配置することで、前段の第2管型混合部40で混合溶液の重合反応を進行させた後に、後段の第2流通式撹拌槽型混合部50で混合溶液を撹拌することにより、前段の第2管型混合部40では解消することができなかった第2管混合溶液Fの管の軸方向における粘度ムラを、後段の第2流通式撹拌槽型混合部50において解消することができる。
第2管混合溶液Fを撹拌して重合反応を進行させて生成された第2撹拌槽混合溶液Gは、第9送液部L9を介して、クッションタンクCTに供給される。
第9送液部L9は、第2流通式撹拌槽型混合部50とクッションタンクCTとをつなぐラインである。第9送液部L9における第2流通式撹拌槽型混合部50とクッションタンクCTとの間には、第2撹拌槽用開閉弁51、第4供給ポンプ52、及び第4流量測定部521が、上流側から下流側に向かってこの順で配置される。
第2撹拌槽用開閉弁51は、第9送液部L9における第2流通式撹拌槽型混合部50の下方近傍に配置され、第4供給ポンプ52の上流側において、第9送液部L9を開閉する。後述する制御部200Aは、第2撹拌槽用開閉弁51の開閉動作や第4供給ポンプ52の吐出流量を制御することで、溶液が第2流通式撹拌槽型混合部50に滞留する滞留時間を制御する。
第4供給ポンプ52は、第2流通式撹拌槽型混合部50に収容されている第2撹拌槽混合溶液GをクッションタンクCTに供給する。第4供給ポンプ52は、第2撹拌槽混合溶液Gを所定の流量で吐出する。必要に応じて、第4供給ポンプ52の上流にインラインの脱泡装置を設置してもよい。
本実施形態では、第4供給ポンプ52は、定量ポンプでなくてもよい。なお、第4供給ポンプ52が定量ポンプであることが排除されるものではなく、第4供給ポンプ52は定量ポンプであってもよい。
第4流量測定部521は、第9送液部L9における第4供給ポンプ52の下流側の第2撹拌槽混合溶液Gの流量を測定する。本実施形態においては、第4流量測定部521は、第4供給ポンプ52とクッションタンクCTとの間に配置される。第4流量測定部521は、測定した第2撹拌槽混合溶液Gの流量を後述する制御部200Aに出力する。
第4粘度測定部522は、第9送液部L9における第4流量測定部521とクッションタンクCTとの間において、第2撹拌槽混合溶液Gの粘度情報を取得する。重合反応が進行することで粘度が上昇するため、粘度情報は、反応情報として有効な情報である。第4粘度測定部522は、取得した第2撹拌槽混合溶液Gの粘度情報を後述する制御部200Aに出力する。
なお、本実施形態の第3粘度測定部422及び第4粘度測定部522は、第1実施形態の第1粘度測定部222及び第2粘度測定部322と同様に、第2管混合溶液F及び第2撹拌槽混合溶液Gのいずれか1以上における物理量及び/又は組成に関する反応情報を取得する測定部の一例である。
制御部200Aについて説明する。制御部200Aには、第1実施形態の制御部200に接続される構成に加えて、追加溶液用供給ポンプ132(第3溶液供給部)、第4供給ポンプ52、追加溶液用流量測定部133、第4流量測定部521、第2撹拌槽用開閉弁51、第3粘度測定部422、及び第4粘度測定部522が電気的に接続されている。なお、本明細書において、制御部200Aから各ポンプ、各測定部及び各弁への制御線の図示は省略している。
制御部200Aは、第1粘度測定部222(測定部)により取得された第1粘度情報(第1反応情報)、第2粘度測定部322(測定部)により取得された第2粘度情報(第2反応情報)、第3粘度測定部422(測定部)により取得された第3粘度情報(第3反応情報)及び/又は第4粘度測定部522(測定部)により取得された第4粘度情報(第3反応情報)に基づいて、第3供給ポンプ32及び/又は追加溶液用供給ポンプ132における供給を制御する。これにより、所望の性状(粘度)のポリアミック酸を得ることができる。
なお、制御部200Aは、第1実施形態における制御部200の機能も有するが、制御部200と共通する部分については詳細な説明を省略する。
次に、第2実施形態における重合体製造システム1Aの動作を説明する。なお、第1実施形態における重合体製造システム1と同様の動作については説明を省略する。
重合体製造システム1Aにおいて、第1実施形態で説明した第1流通式撹拌槽型混合部30において生成された第1撹拌槽混合溶液Dは、第3供給ポンプ32の供給動作により第5送液部L5を送液されて、第2合流部J2に供給される(第1撹拌槽混合溶液供給工程)。
また、追加溶液用供給ポンプ132は、第3溶液A3を第2合流部J2に供給する(第3溶液供給工程)。
ここで、第3供給ポンプ32及び追加溶液用供給ポンプ132は、第1粘度測定部222(測定部)により取得された第1粘度情報(第1反応情報)、第2粘度測定部322(測定部)により取得された第2粘度情報(第2反応情報)、第3粘度測定部422(測定部)により取得された第3粘度情報(第3反応情報)及び/又は第4粘度測定部522(測定部)により取得された第4粘度情報(第4反応情報)に基づいて、第1撹拌槽混合溶液D及び第3溶液A3を所望の割合で供給するように、互いの吐出流量が制御部200Aにより制御されている。追加溶液用供給ポンプ132は、第3溶液A3を所望の割合で供給するように、吐出流量が制御部200Aにより制御されている。
これにより、第2合流部J2には、第1撹拌槽混合溶液D及び第3溶液A3が供給される。第2合流部J2においては、第3供給ポンプ32により供給された第1撹拌槽混合溶液Dと、追加溶液用供給ポンプ132により供給された第3溶液A3とが合流して混合され、第2合流混合溶液Eが生成される。
第2合流部J2において生成された第2合流混合溶液Eは、第3供給ポンプ32及び追加溶液用供給ポンプ132の供給動作により第7送液部L7を送液されて、第2管型混合部40に供給される。
第2管型混合部40においては、第2合流混合溶液Eの重合反応を進行させることで第2管混合溶液Fが生成される(第2管混合工程)。第2管型混合部40においては、第2合流混合溶液Eを撹拌して、重合反応を進行させる。第2管型混合部40がスタティックミキサー等の静止型混合器である場合、第2合流混合溶液Eは通液されるだけで撹拌される。ここで、第2管型混合部40においては、管の軸方向において第2合流混合溶液Eの粘度ムラがあった場合に、第2合流混合溶液Eが管の軸方向に移動されるため、第2合流混合溶液Eの管の軸方向の粘度ムラを解消することができない。
第2管型混合部40において生成された第2管混合溶液Fは、第8送液部L8を送液されて、第2流通式撹拌槽型混合部50に供給される。
第2流通式撹拌槽型混合部50においては、第2管混合溶液Fを気体に接触した状態で第2撹拌翼502により撹拌して第2撹拌槽混合溶液Gが生成される(第2撹拌槽混合工程)。第2撹拌翼502は、高粘度用の撹拌部材である。第2流通式撹拌槽型混合部50においては、第2管混合溶液Fの受け入れと、第2撹拌槽混合溶液Gの取り出しとが連続的に行われている。これにより、前段の第2管型混合部40では解消することができない第2管混合溶液Fの管の軸方向における粘度ムラを、後段の第2流通式撹拌槽型混合部50において解消することができる。よって、所望の重合体を連続的に且つ安定的に得ることができる。
第2流通式撹拌槽型混合部50において生成された第2撹拌槽混合溶液Gは、第9送液部L9を送液されて、クッションタンクCTに供給される。
本実施形態の重合体製造システム1Aによれば、上述の第1実施形態における効果のほか、以下の効果を奏する。
重合体製造システム1Aは、1段階目の処理を行う第1管型混合部20と第1流通式撹拌槽型混合部30とを備え、その下流側に、2段階目の処理を行う第2管型混合部40と第2流通式撹拌槽型混合部50とを備える。そのため、重合体製造システム1Aは、重合反応を2段階で行うように構成されている。これにより、重合体製造システム1Aによれば、目標とする反応率等を達成することがより容易になり、製造されるポリアミック酸の品質や歩留まり等をより向上させることができる。
また、1段階目の処理において、前段の第1管型混合部20では解消することができない第1管混合溶液Cの管の軸方向における粘度ムラを、後段の第1流通式撹拌槽型混合部30において解消することができるとともに、2段階目の処理において、前段の第2管型混合部40では解消することができない第2管混合溶液Fの管の軸方向における粘度ムラを、後段の第2流通式撹拌槽型混合部50において解消することができる。よって、所望の重合体を連続的に且つ安定的に得ることができる。
また、重合体製造システム1Aにおいて第1粘度測定部222(測定部)により取得された第1粘度情報(第1反応情報)、第2粘度測定部322(測定部)により取得された第2粘度情報(第2反応情報)、第3粘度測定部422(測定部)により取得された第3粘度情報(第3反応情報)及び/又は第4粘度測定部522(測定部)により取得された第4粘度情報(第3反応情報)に基づいて、第3供給ポンプ32及び/又は追加溶液用供給ポンプ132における供給を制御する。これにより、所望の性状(粘度)の重合体を得ることができる。
<変形例>
以上、2つの実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲内での変形、改良等は本発明に含まれる。
例えば、上述の実施形態では、重合体製造システムが、第1実施形態では第1管型混合部及び第1流通式撹拌槽型混合部において溶液を撹拌して混合を行うように構成し、第2実施形態では第1管型混合部及び第1流通式撹拌槽型混合部における溶液を撹拌して混合した後に、第2管型混合部及び第2流通式撹拌槽型混合部において溶液を撹拌して混合を行うように構成した。しかし、これに限定されない。第1実施形態の構成の下流側に、1段又は複数段の流通式撹拌槽型混合部又は管型混合部を設けてもよいし、第2実施形態の構成の後に、1段又は複数段の流通式撹拌槽型混合部又は管型混合部を設けてもよい。また、第1実施形態の第1管型混合部及び第1流通式撹拌槽型混合部と、第2実施形態の第2管型混合部及び第2流通式撹拌槽型混合部との間に、1段又は複数段の流通式撹拌槽型混合部又は管型混合部を設けてもよい。
また、上述の実施形態では、ポリアミック酸又はポリイミドを製造する重合体製造システムについて説明したが、製造する重合体はこれらに限定されない。例えば、重合体製造システムは、ウレタンモノマー、エポキシモノマー等の重付加性モノマーを用いて重合体を製造するものであってもよい。
また、上述の実施形態では、粘度測定部により第1管混合溶液C、第1撹拌槽混合溶液D、第2管混合溶液F、及び/又は第2撹拌槽混合溶液Gの粘度に関する粘度情報を取得して、取得した粘度情報に基づいて、滞留時間の制御や、溶液A1,A2,A3の供給量を制御したが、これに限定されない。例えば、第1管混合溶液C、第1撹拌槽混合溶液D、第2管混合溶液F、及び/又は第2撹拌槽混合溶液Gの吸光度に関する吸光度情報を取得して、取得した吸光度情報に基づいて、滞留時間の制御や、溶液A1,A2,A3の供給量を制御してもよい。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
実施例1では、図1に示すような構造の重合体製造システム1を用いてポリアミック酸を製造した。第1タンク11には、4,4’−ジアミノジフェニルエーテルとピロメリット酸二無水物との反応により得られた酸無水物基末端のポリアミック酸をN,N−ジメチルホルムアミド中に溶解した第1溶液A1を収容した。また、第2タンク12には、p−フェニレンジアミンをN,N−ジメチルホルムアミド中に溶解した第2溶液A2を収容した。
まず、第1合流部J1において、第1供給ポンプ112により供給された第1溶液A1と、第2供給ポンプ122により供給された第2溶液A2とを合流させて混合し、第1合流混合溶液Bを生成した。次いで、第1管型混合部20において、第1合流混合溶液Bを気体に接触しない状態で撹拌して重合反応を進行させることで、ポリアミック酸が溶解した第1管混合溶液Cを生成し、第1流通式撹拌槽型混合部30において、第1管混合溶液Cを気体に接触した状態で撹拌することで、第1撹拌槽混合溶液Dを生成した。
より具体的には、第1管型混合部20として、Kenics mixer型のスタティックミキサー(内径8mm、長さ670mm)を用いて、第1合流混合溶液Bを気体に接触しない状態で撹拌して、重合反応を進行させた。
また、第1流通式撹拌槽型混合部30の第1撹拌翼302として、ダブルヘリカルリボン翼を用いて撹拌し、平均滞留時間10分、撹拌のフルード数を28とし、気泡の巻き込みの無い条件で撹拌した。
その際、E型粘度計を用いて、得られた第1撹拌槽混合溶液Dが23℃の場合において、第1粘度測定部222及び第2粘度測定部322により、第1管型混合部20の下流側に配置された第1流通式撹拌槽型混合部30に流入する前の第1管混合溶液Cの粘度と、第1管型混合部20の下流側に配置された第1流通式撹拌槽型混合部30から流出した後の第1撹拌槽混合溶液Dの粘度とを測定した。
第1流通式撹拌槽型混合部30に流入する前の第1管混合溶液Cの粘度は、所定時間間隔で10点測定した場合の値が、2100±250ポアズであった。
また、第1流通式撹拌槽型混合部30から流出した後の第1撹拌槽混合溶液Dの粘度は、所定時間間隔で10点測定した場合の値が、2050±100ポアズであった。
これにより、第1流通式撹拌槽型混合部30への溶液の流入の前後により、溶液の粘度値の変化幅が小さくなっており、第1流通式撹拌槽型混合部30を設けることで、第1管型混合部20における管の軸方向における溶液の粘度ムラが低減されることが分かった。
1、1A 重合体製造システム
20 第1管型混合部
30 第1流通式撹拌槽型混合部
32 第3供給ポンプ(第1撹拌槽混合溶液供給部)
40 第2管型混合部
50 第2流通式撹拌槽型混合部
112 第1供給ポンプ(第1溶液供給部)
122 第2供給ポンプ(第2溶液供給部)
132 追加溶液用供給ポンプ(第3溶液供給部)
200、200A 制御部
222 第1粘度測定部
322 第2粘度測定部
A1 第1溶液
A2 第2溶液
A3 第3溶液
B 第1合流混合溶液
C 第1管混合溶液
D 第1撹拌槽混合溶液
E 第2合流混合溶液
F 第2管混合溶液
G 第2撹拌槽混合溶液
L 送液ライン

Claims (20)

  1. 重付加性の第1重合性化合物を含む第1溶液と、重付加性の第2重合性化合物を含む第2溶液とを原料として重合体を製造する重合体製造システムであって、
    前記第1溶液を供給する第1溶液供給部と、
    前記第2溶液を供給する第2溶液供給部と
    前記第1溶液と前記第2溶液とを合流させて第1合流混合溶液を生成する第1合流部と、
    前記第1合流部の下流側に配置され、前記第1合流混合溶液を撹拌して重合反応を進行させることで第1管混合溶液を生成する第1管型混合部と、
    前記第1管型混合部の下流側に配置され、前記第1管混合溶液を撹拌して第1撹拌槽混合溶液を生成し、前記第1管混合溶液の受け入れと前記第1撹拌槽混合溶液の取り出しとを連続的に行う第1流通式撹拌槽型混合部と、を備える重合体製造システム。
  2. 前記第1流通式撹拌槽型混合部は、前記第1管混合溶液を気体に接触した状態で撹拌して前記第1撹拌槽混合溶液を生成する請求項1に記載の重合体製造システム。
  3. 前記第1撹拌槽混合溶液を供給する第1撹拌槽混合溶液供給部と、
    重付加性の第3重合性化合物を含む第3溶液を供給する第3溶液供給部と、
    前記第1撹拌槽混合溶液と前記第3溶液とを合流させて第2合流混合溶液を生成する第2合流部と、
    前記第2合流部の下流側に配置され、前記第2合流混合溶液を撹拌して重合反応を進行させることで第2管混合溶液を生成する第2管型混合部と、
    前記第2管型混合部の下流側に配置され、前記第2管混合溶液を撹拌して第2撹拌槽混合溶液を生成し、前記第2管混合溶液の受け入れと前記第2撹拌槽混合溶液の取り出しとを連続的に行う第2流通式撹拌槽型混合部と、を更に備える請求項1又は2に記載の重合体製造システム。
  4. 前記第2流通式撹拌槽型混合部は、前記第2管混合溶液を気体に接触した状態で撹拌して前記第2撹拌槽混合溶液を生成する請求項3に記載の重合体製造システム。
  5. 前記第1管混合溶液及び前記第1撹拌槽混合溶液のいずれか1以上における物理量及び/又は組成に関する反応情報を取得する測定部と、
    前記測定部により取得された反応情報に基づいて、前記第1溶液供給部及び/又は前記第2溶液供給部における供給を制御する制御部と、を更に備える請求項1〜4のいずれか1項に記載の重合体製造システム。
  6. 前記測定部は、粘度計、圧力計、ポンプ圧計、吸光度計、赤外分光計、近赤外分光計、密度計、色差計、屈折率計、分光光度計、導電率計、濁度計、及び蛍光X線分析装置からなる群より選択される1又は2以上を有して構成される請求項5に記載の重合体製造システム。
  7. 前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物が下記(a)〜(c)のいずれかを満たし、前記重合体としてポリアミック酸を製造する請求項1又は2に記載の重合体製造システム。
    (a)前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物のうち、一方がテトラカルボン酸二無水物であり、他方がジアミンである。
    (b)前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物のうち、一方が酸無水物基末端又はアミノ基末端のポリアミック酸であり、他方がジアミン又はテトラカルボン酸二無水物である。
    (c)前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物のうち、一方が酸無水物基末端又はアミノ基末端のポリアミック酸であり、他方がアミノ基末端又は酸無水物基末端のポリアミック酸である。
  8. 前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物が下記(a)〜(c)のいずれかを満たし、前記第3重合性化合物がテトラカルボン酸二無水物又はジアミンであり、前記重合体としてポリアミック酸を製造する請求項3又は4に記載の重合体製造システム。
    (a)前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物のうち、一方がテトラカルボン酸二無水物であり、他方がジアミンである。
    (b)前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物のうち、一方が酸無水物基末端又はアミノ基末端のポリアミック酸であり、他方がジアミン又はテトラカルボン酸二無水物である。
    (c)前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物のうち、一方が酸無水物基末端又はアミノ基末端のポリアミック酸であり、他方がアミノ基末端又は酸無水物基末端のポリアミック酸である。
  9. 前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物が下記(a)〜(c)のいずれかを満たし、前記第3重合性化合物が酸無水物基末端又はアミノ基末端のポリアミック酸であり、前記重合体としてポリアミック酸を製造する請求項3又は4に記載の重合体製造システム。
    (a)前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物のうち、一方がテトラカルボン酸二無水物であり、他方がジアミンである。
    (b)前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物のうち、一方が酸無水物基末端又はアミノ基末端のポリアミック酸であり、他方がジアミン又はテトラカルボン酸二無水物である。
    (c)前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物のうち、一方が酸無水物基末端又はアミノ基末端のポリアミック酸であり、他方がアミノ基末端又は酸無水物基末端のポリアミック酸である。
  10. 製造されたポリアミック酸をイミド化するイミド化部を更に備え、前記重合体としてポリイミドを製造する請求項7〜9のいずれか1項に記載の重合体製造システム。
  11. 重付加性の第1重合性化合物を含む第1溶液と、重付加性の第2重合性化合物を含む第2溶液とを原料として重合体を製造する重合体の製造方法であって、
    前記第1溶液を供給する第1溶液供給工程と、
    前記第2溶液を供給する第2溶液供給工程と、
    第1合流部において、前記第1溶液と前記第2溶液とを合流させて第1合流混合溶液を生成する第1合流工程と、
    第1管型混合部において、前記第1合流混合溶液を撹拌して重合反応を進行させることで第1管混合溶液を生成する第1管混合工程と、
    第1流通式撹拌槽型混合部において、前記第1管混合溶液を撹拌して第1撹拌槽混合溶液を生成し、前記第1管混合溶液の受け入れと前記第1撹拌槽混合溶液の取り出しとを連続的に行う第1撹拌槽混合工程と、を含む重合体の製造方法。
  12. 前記第1撹拌槽混合工程では、前記第1管混合溶液を気体に接触した状態で撹拌して前記第1撹拌槽混合溶液を生成する請求項11に記載の重合体の製造方法。
  13. 前記第1撹拌槽混合溶液を供給する第1撹拌槽混合溶液供給工程と、
    重付加性の第3重合性化合物を含む第3溶液を供給する第3溶液供給工程と、
    第2合流部において、前記第1撹拌槽混合溶液と前記第3溶液とを合流させて第2合流混合溶液を生成する第2合流工程と、
    第2管型混合部において、前記第2合流混合溶液を撹拌して重合反応を進行させることで第2管混合溶液を生成する第2管混合工程と、
    第2流通式撹拌槽型混合部において、前記第2管混合溶液を撹拌して第2撹拌槽混合溶液を生成し、前記第2管混合溶液の受け入れと前記第2撹拌槽混合溶液の取り出しとを連続的に行う第2撹拌槽混合工程と、を更に含む請求項11又は12に記載の重合体の製造方法。
  14. 前記第2撹拌槽混合工程では、前記第2管混合溶液を気体に接触した状態で撹拌して前記第2撹拌槽混合溶液を生成する請求項13に記載の重合体製造システム。
  15. 前記第1管混合溶液及び前記第1撹拌槽混合溶液のいずれか1以上における物理量及び/又は組成に関する反応情報を取得する測定工程と、
    前記測定工程により取得された反応情報に基づいて、前記第1溶液供給工程及び/又は前記第2溶液供給工程における供給を制御する制御工程と、を更に含む請求項11〜14のいずれか1項に記載の重合体の製造方法。
  16. 前記測定工程では、粘度計、圧力計、ポンプ圧計、吸光度計、赤外分光計、近赤外分光計、密度計、色差計、屈折率計、分光光度計、導電率計、濁度計、及び蛍光X線分析装置からなる群より選択される1又は2以上により前記反応情報が取得される請求項15に記載の重合体の製造方法。
  17. 前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物が下記(a)〜(c)のいずれかを満たし、前記重合体としてポリアミック酸を製造する請求項11又は12に記載の重合体の製造方法。
    (a)前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物のうち、一方がテトラカルボン酸二無水物であり、他方がジアミンである。
    (b)前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物のうち、一方が酸無水物基末端又はアミノ基末端のポリアミック酸であり、他方がジアミン又はテトラカルボン酸二無水物である。
    (c)前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物のうち、一方が酸無水物基末端又はアミノ基末端のポリアミック酸であり、他方がアミノ基末端又は酸無水物基末端のポリアミック酸である。
  18. 前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物が下記(a)〜(c)のいずれかを満たし、前記第3重合性化合物がテトラカルボン酸二無水物又はジアミンであり、前記重合体としてポリアミック酸を製造する請求項13又は14に記載の重合体の製造方法。
    (a)前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物のうち、一方がテトラカルボン酸二無水物であり、他方がジアミンである。
    (b)前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物のうち、一方が酸無水物基末端又はアミノ基末端のポリアミック酸であり、他方がジアミン又はテトラカルボン酸二無水物である。
    (c)前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物のうち、一方が酸無水物基末端又はアミノ基末端のポリアミック酸であり、他方がアミノ基末端又は酸無水物基末端のポリアミック酸である。
  19. 前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物が下記(a)〜(c)のいずれかを満たし、前記第3重合性化合物が酸無水物基末端又はアミノ基末端のポリアミック酸であり、前記重合体としてポリアミック酸を製造する請求項13又は14に記載の重合体の製造方法。
    (a)前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物のうち、一方がテトラカルボン酸二無水物であり、他方がジアミンである。
    (b)前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物のうち、一方が酸無水物基末端又はアミノ基末端のポリアミック酸であり、他方がジアミン又はテトラカルボン酸二無水物である。
    (c)前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物のうち、一方が酸無水物基末端又はアミノ基末端のポリアミック酸であり、他方がアミノ基末端又は酸無水物基末端のポリアミック酸である。
  20. 製造されたポリアミック酸をイミド化するイミド化工程を更に含み、前記重合体としてポリイミドを製造する請求項17〜19のいずれか1項に記載の重合体の製造方法。
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