JP2022149968A - 重合体製造システム及び製造方法 - Google Patents

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康裕 田多
Yasuhiro Tada
倶透 豊田
Tomoyuki Toyoda
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Abstract

【課題】所望の重合体を連続的に且つ安定的に得ることが可能な重合体製造システム及び製造方法を提供する。【解決手段】第1液供給部112と、第2液供給部122と、第1合流流体を生成する第1合流部J1と、第1合流部の下流側に配置され、第1合流流体の混合を進めて第1管混合流体を生成する第1管型混合部20を持ち、第1合流部J1は、第2流体が流れる内管を挿入する挿入孔を有し、内管が挿入された状態で、内管内側と、内管外壁及び挿入孔の内壁で構築される空間Sとで、二重管が形成され、空間に第1流体が流れる導入口I1が、挿入口に直交する方向で形成され、内管先端と第1管型混合部までの距離をa、管状の空間の直径をd、導入口の最も第1管型混合部に近い部分から第1管型混合部までの距離をbとした場合、a/dが0.3~10、(b-a)/dが4以上の重合体製造システムおよびそれを用いた製造方法。【選択図】図1

Description

本発明は、重合体製造システム及び製造方法に関する。詳細には、本発明は、重合体を連続的に製造可能な重合体製造システム及び製造方法に関する。
従来より、ポリアミック酸(ポリアミド酸)等の重合体の製造方法として、例えば、第1溶液と第2溶液とを混合槽で混合し、混合した混合溶液を管状の管型混合器で更に混合する製造方法が知られている(例えば、特許文献1~3参照)。管型混合器においては、ポンプの駆動により混合溶液が通液されることで、混合溶液は、管の軸方向に移動されながら撹拌される。
特開昭62-214912号公報 特開2017-136558号公報 特開2016-172214号公報
管型混合器によるポリアミック酸(ポリアミド酸)等の重合体の製造方法では、混合溶液の混合不良等で管の軸方向(流れ方向)において混合溶液の粘度ムラがあった場合に、混合溶液が管の軸方向に移動されるため、管の軸方向の混合溶液の粘度ムラを解消することは難しい。特許文献2では、混合効率を維持しつつ、閉塞しにくい2液混合用ミキサーが記載されているが、同様の形態でポリアミック酸に適用すると安定した粘度を得ることが難しかった。特許文献3では、2つの溶液を混合させる際に、ひとつの液の流れ方向に対し90度以上の角度で、もうひとつの液を合流させて均一に混合する方法を示している。しかしながら、反応が完結するまで混合が必要な高粘度の重合体溶液は、合流部以降の混合効果が望めない特許文献3の混合器には不向きである。そのため、従来技術では、所望の重合体を連続的に且つ安定的に得ることが難しいという課題があった。
本発明は、所望の重合体を連続的に且つ安定的に得ることが可能な重合体製造システム及び製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための具体的な手段には、以下の実施態様が含まれる。
1).重付加性の第1重合性化合物を含む第1流体と、前記第1重合性化合物と重付加する重付加性の第2重合性化合物を含む第2流体とを原料として重合体を製造する重合体製造システムであって、
前記第1流体を供給する第1液供給部と、前記第2流体を供給する第2液供給部と、前記第1流体と前記第2流体とを合流させて第1合流流体を生成する第1合流部と、前記第1合流部の下流側に配置され、前記第1合流流体の径方向の混合を進めて第1管混合流体を生成する第1管型混合部を持ち、
第1合流部は、第2流体が流れる内管を挿入するための挿入孔を有し、前記内管が挿入された状態で、前記内管内側と、前記内管外壁及び前記挿入孔の内壁で構築される空間とで、前記二重管が形成され、
前記空間に第1流体が流れる導入口が、前記挿入口に直交する方向で形成されており、
前記空間は管状であり、
前記内管先端と第1管型混合部までの距離をa、管状の前記空間の直径をdとした場合、a/dが0.3~10であり、
前記導入口の最も第1管型混合部に近い部分から第1管型混合部までの距離をbとした場合、(b-a)/dが4以上であることを特徴とする重合体製造システム。
2).前記第1管混合溶液における物理量及び/又は組成に関する反応情報を取得する測定部と、 前記測定部により取得された反応情報に基づいて、前記第1溶液供給部及び/又は前記第2溶液供給部における供給を制御する制御部と、を更に備える1)に記載の重合体製造システム。
3).前記測定部は、粘度計、圧力計、ポンプ圧計、吸光度計、赤外分光計、近赤外分光計、密度計、色差計、屈折率計、分光光度計、導電率計、濁度計、及び蛍光X線分析装置からなる群より選択される1又は2以上を有して構成される2)に記載の重合体製造システム。
4).前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物が下記(a)~(c)のいずれかを満たし、前記重合体としてポリアミック酸を製造する1)~3)のいずれかに記載の重合体製造システム。
(a)前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物のうち、一方がテトラカルボン酸二無水物であり、他方がジアミンである。
(b)前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物のうち、一方が酸無水物基末端又はアミノ基末端のポリアミック酸であり、他方がジアミン又はテトラカルボン酸二無水物である。
(c)前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物のうち、一方が酸無水物基末端又はアミノ基末端のポリアミック酸であり、他方がアミノ基末端又は酸無水物基末端のポリアミック酸である。
5).製造されたポリアミック酸をイミド化するイミド化部を更に備え、前記重合体としてポリイミドを製造する4)に記載の重合体製造システム。
6).重付加性の第1重合性化合物を含む第1流体と、前記第1重合性化合物と重付加する重付加性の第2重合性化合物を含む第2流体とを原料として重合体を製造する重合体製造方法であって、
前記第1流体を供給する第1液供給工程と、前記第2流体を供給する第2液供給工程と、
第1合流部において、前記第1溶液と前記第2溶液とを合流させて第1合流混合溶液を生成する第1合流工程と、
第1管型混合部において、前記第1合流混合溶液を撹拌して重合反応を進行させることで第1管混合溶液を生成する第1管混合工程と、
前記第1合流部は、第2流体が流れる内管を挿入するための挿入孔を有し、前記内管が挿入された状態で、前記内管内側と、前記内管外壁及び前記挿入孔の内壁で構築される空間とで、前記二重管が形成され、
前記空間に第1流体が流れる導入口が、前記挿入口に直交する方向で形成されており、
前記空間は管状であり、
前記内管先端と第1管型混合部までの距離をa、管状の前記空間の直径をdとした場合、a/dが0.3~10であり、
前記導入口の最も第1管型混合部に近い部分から第1管型混合部までの距離をbとした場合、(b-a)/dが4以上であることを特徴とする重合体製造方法。
7).前記第1管混合溶液及び前記第1撹拌槽混合溶液のいずれか1以上における物理量及び/又は組成に関する反応情報を取得する測定工程と、
前記測定工程により取得された反応情報に基づいて、前記第1溶液供給工程及び/又は前記第2溶液供給工程における供給を制御する制御工程と、を更に含む6)に記載の重合体の製造方法。
8).前記測定工程では、粘度計、圧力計、ポンプ圧計、吸光度計、赤外分光計、近赤外分光計、密度計、色差計、屈折率計、分光光度計、導電率計、濁度計、及び蛍光X線分析装置からなる群より選択される1又は2以上により前記反応情報が取得される7)に記載の重合体の製造方法。
9).前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物が下記(a)~(c)のいずれかを満たし、前記重合体としてポリアミック酸を製造する5)~8)のいずれかに記載の重合体の製造方法。
(a)前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物のうち、一方がテトラカルボン酸二無水物であり、他方がジアミンである。
(b)前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物のうち、一方が酸無水物基末端又はアミノ基末端のポリアミック酸であり、他方がジアミン又はテトラカルボン酸二無水物である。
(c)前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物のうち、一方が酸無水物基末端又はアミノ基末端のポリアミック酸であり、他方がアミノ基末端又は酸無水物基末端のポリアミック酸である。
10).製造されたポリアミック酸をイミド化するイミド化工程を更に含み、前記重合体としてポリイミドを製造する9)に記載の重合体の製造方法。
本発明によれば、所望の重合体を連続的に且つ安定的に得ることが可能な重合体製造システム及び製造方法を提供することができる。
第1実施形態における重合体製造システムを示す図である。 第1実施形態における重合体製造システムの第1合流部の拡大図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
第1実施形態は、第1合流部と第1管型混合部を備える重合体製造システムの例である。
<第1実施形態>
図面に基づいて、第1実施形態における重合体製造システムについて説明する。図1は、第1実施形態における重合体製造システムを示す図である。
まず、第1実施形態における重合体製造システム1の概要について説明する。
重合体製造システム1は、重付加性の第1重合性化合物を含む第1溶液A1と、重付加性の第2重合性化合物を含む第2溶液A2とを原料として重合体を製造する製造システムである。第1実施形態は、内管が挿入された第1合流部とその下流側に第1管型混合部が設けられる場合の重合体製造システムの例である。
ここで、「(第1)管型混合部」とは、溶液を流通させながら混合する管状の反応器を有する混合部を意味する。
以下では一例として、第1重合性化合物及び第2重合性化合物のうち、一方がテトラカルボン酸二無水物であり、他方がジアミンであり、重合体としてポリアミック酸を製造する場合について説明する。より具体的には、第1溶液A1に含まれる第1重合性化合物がテトラカルボン酸二無水物であり、第2溶液A2に含まれる第2重合性化合物がジアミンであり、重合体としてポリアミック酸を製造する場合について説明する。
テトラカルボン酸二無水物としては、特に制限されず、従来のポリイミド合成で用いられているものと同様のものを用いることができる。テトラカルボン酸二無水物の具体例としては、3,3',4,4'-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3',4,4'-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3',4'-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、1,3-ビス(2,3-ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン二無水物、1,4-ビス(2,3-ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン二無水物、2,3,3',4'-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2',3,3'-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2',3,3'-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2',6,6'-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ナフタレン-1,2,4,5-テトラカルボン酸二無水物、アントラセン-2,3,6,7-テトラカルボン酸二無水物、フェナンスレン-1,8,9,10-テトラカルボン酸二無水物、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパンジベンゾエート-3,3’,4,4’-テトラカルボン酸酸二無水物等の芳香族テトラカルボン酸二無水物;ブタン-1,2,3,4-テトラカルボン酸二無水物等の脂肪族テトラカルボン酸二無水物;シクロブタン-1,2,3,4-テトラカルボン酸二無水物等の脂環族テトラカルボン酸二無水物;チオフェン-2,3,4,5-テトラカルボン酸二無水物、ピリジン-2,3,5,6-テトラカルボン酸二無水物等の複素環族テトラカルボン酸二無水物;などが挙げられる。テトラカルボン酸二無水物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
第1溶液A1の溶媒としては、テトラカルボン酸二無水物及びポリアミック酸が溶解するものが用いられる。溶媒の具体例としては、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、アセトアニリド等のアミド系溶媒;γ-ブチロラクトン等の環状エステル系溶媒;酢酸エチル等の鎖状エステル系溶媒;2-プロパノン、3-ペンタノン、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒;テトラヒドロフラン、ジオキソラン等のエーテル系溶媒;メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール系溶媒;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒;などが挙げられる。これらの中でも、ポリアミック酸の溶解性が高いアミド系溶媒、環状エステル系溶媒、及びエーテル系溶媒が好ましい。溶媒は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合してもよい。例えば、アセトン、酢酸エチル、メチルエチルケトン、トルエン、キシレン等のポリアミック酸の溶解性が比較的低い溶媒に対して極性の高いアルコ―ル系溶媒を混合することで、ポリアミック酸の溶解性を向上させることも可能である。
第1溶液A1は、テトラカルボン酸二無水物の溶解性を高め、又はジアミンとの反応性を高めるため、トリメチルアミン、トリエチルアミン等の第3級アミンを少量含有していてもよい。
ジアミンとしては、特に制限されず、従来のポリイミド合成で用いられているものと同様のものを用いることができる。ジアミンの具体例としては、4,4'-ジアミノジフェニルメタン、4,4'-ジアミノジフェニルエーテル、2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、4,4'-ビス(4-アミノフェノキシ)ビフェニル、1,4'-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3'-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、o-フェニレンジアミン、m-フェニレンジアミン、p-フェニレンジアミン、3,4'-ジアミノジフェニルエーテル、4,4'-ジアミノジフェニルスルフォン、3,4’-ジアミノジフェニルスルフォン、3,3'-ジアミノジフェニルスルフォン、4,4'-メチレン-ビス(2-クロロアニリン)、3,3'-ジメチル-4,4'-ジアミノビフェニル、4,4'-ジアミノジフェニルスルフィド、2,6-ジアミノトルエン、2,4-ジアミノクロロベンゼン、1,2-ジアミノアントラキノン、1,4-ジアミノアントラキノン、3,3'-ジアミノベンゾフェノン、3,4’-ジアミノベンゾフェノン、4,4'-ジアミノベンゾフェノン、4,4'-ジアミノビベンジル等の芳香族ジアミン;1,2-ジアミノエタン、1,4-ジアミノブタン、テトラメチレンジアミン、1,10-ジアミノドデカン等の脂肪族ジアミン;1,4-ジアミノシクロヘキサン、1,2-ジアミノシクロヘキサン、ビス(4-アミノシクロヘキシル)メタン、4,4'-ジアミノジシクロヘキシルメタン等の脂環族ジアミン;3,4-ジアミノピリジン等の複素環族ジアミン;などが挙げられる。ジアミンは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
第2溶液A2の溶媒としては、ジアミン及びポリアミック酸が溶解するものが用いられる。溶媒の具体例としては、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、アセトアニリド等のアミド系溶媒;γ-ブチロラクトン等の環状エステル系溶媒;酢酸エチル等の鎖状エステル系溶媒;2-プロパノン、3-ペンタノン、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒;テトラヒドロフラン、ジオキソラン等のエーテル系溶媒;メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール系溶媒;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒;などが挙げられる。これらの中でも、ポリアミック酸の溶解性が高いアミド系溶媒、環状エステル系溶媒、及びエーテル系溶媒が好ましい。溶媒は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合してもよい。例えば、アセトン、酢酸エチル、メチルエチルケトン、トルエン、キシレン等のポリアミック酸の溶解性が比較的低い溶媒に対して極性の高いアルコ―ル系溶媒を混合することで、ポリアミック酸の溶解性を向上させることも可能である。
図1に示すように、重合体製造システム1は、原料である第1溶液A1及び第2溶液A2を第1合流部J1において合流させて混合して第1合流溶液Bを生成し、第1合流溶液Bを第1管型混合部20において撹拌して重合反応を進行させることで第1管混合溶液Cを生成して、ポリアミック酸(重合体)を製造するよう構成されている。
また、重合体製造システム1は、後述の第1タンク11及び第2タンク12からクッションタンクCTまでをつなぐ送液ラインLを有する。
続けて、重合体製造システム1の具体的な構成について説明する。
図1に示すように、重合体製造システム1は、第1タンク11と、第1タンク用開閉弁111と、第2タンク12と、第2タンク用開閉弁121と、第1供給ポンプ112(第1溶液供給部)と、第2供給ポンプ122(第2溶液供給部)と、第1合流部J1と、第1管型混合部20と、クッションタンクCTと、送液ラインLと、制御部200と、を備える。第1合流部J1は、第1溶液を供給する導入口I1と第2溶液を供給する内管(I2)と、を有する。上述の送液ラインLは、第1送液部L1と、第2送液部L2と、第3送液部L3と、を有する。また、重合体製造システム1は、第1流量測定部113と、第2流量測定部123と、第1粘度測定部222と、を有する。
第1タンク11は、重付加性の第1重合性化合物が溶解した第1溶液A1を収容する。本実施形態においては、第1タンク11は、テトラカルボン酸二無水物が溶解した第1溶液A1を収容する。第1タンク11に収容された第1溶液A1は、第1送液部L1を介して、第1合流部J1に供給される。
第1送液部L1は、第1タンク11と第1合流部J1とをつなぐラインである。第1送液部L1における第1タンク11と第1合流部J1との間には、第1タンク用開閉弁111、第1供給ポンプ112、及び第1流量測定部113が、上流側から下流側に向かってこの順で配置される。
第1タンク用開閉弁111は、第1送液部L1における第1タンク11の下方近傍に配置され、第1供給ポンプ112の上流側において、第1送液部L1を開閉する。
第1供給ポンプ112(第1溶液供給部)は、第1タンク11に収容されている第1溶液A1を第1合流部J1に供給する。第1供給ポンプ112は、第1溶液A1を所定の流量で吐出する。例えば、第1供給ポンプ112は、所望の性状のポリアミック酸が得られる条件で第1溶液A1を供給するよう調整される。
本実施形態においては、第1供給ポンプ112は、定量ポンプで構成される。
本実施形態においては、第1供給ポンプ112により供給される第1溶液A1と、後述する第2供給ポンプ122により供給される第2溶液A2と、の供給を制御することで、所望の性状のポリアミック酸を得る。そのため、第1溶液A1及び第2溶液A2の供給精度が高いことが好ましく、本実施形態では、第1供給ポンプ112が定量ポンプで構成されるとともに、後述する第2供給ポンプ122も定量ポンプで構成される。
定量ポンプは、容積式のポンプであり、一定量の溶液を高い精度で繰り返し送り出すポンプである。定量ポンプとしては、例えば、プランジャポンプ等の押し出し式の往復ポンプ;歯車を備えたギアポンプ等の回転ポンプ;などが挙げられる。
第1流量測定部113は、第1送液部L1における第1供給ポンプ112の下流側の第1溶液A1の流量を測定する。本実施形態においては、第1流量測定部113は、第1供給ポンプ112と第1合流部J1との間に配置される。第1流量測定部113は、測定した第1溶液A1の流量を後述する制御部200に出力する。
第2タンク12は、第1重合性化合物と重付加する重付加性の第2重合性化合物が溶解した第2溶液A2を収容する。本実施形態においては、第2タンク12は、ジアミンが溶解した第2溶液A2を収容する。第2タンク12に収容された第2溶液A2は、第2送液部L2を介して、第1合流部J1に供給される。
第2送液部L2は、第2タンク12と第1合流部J1とをつなぐラインである。第2送液部L2における第2タンク12と第1合流部J1との間には、第2タンク用開閉弁121、第2供給ポンプ122、及び第2流量測定部123が、上流側から下流側に向かってこの順で配置される。
第2タンク用開閉弁121は、第2送液部L2における第2タンク12の下方近傍に配置され、第2供給ポンプ122の上流側において、第2送液部L2を開閉する。
第2供給ポンプ122(第2溶液供給部)は、第2タンク12に収容されている第2溶液A2を第1合流部J1に供給する。第2供給ポンプ122は、第2溶液A2を所定の流量で吐出する。例えば、第2供給ポンプ122は、所望の性状のポリアミック酸が得られる条件で第2溶液A2を供給するよう調整される。
本実施形態では、第2供給ポンプ122は、上述の第1供給ポンプ112と同様の理由により、定量ポンプで構成される。
第2流量測定部123は、第2送液部L2における第2供給ポンプ122の下流側の第2溶液A2の流量を測定する。本実施形態においては、第2流量測定部123は、第2供給ポンプ122と第1合流部J1との間に配置される。第2流量測定部123は、測定した第2溶液A2の流量を後述する制御部200に出力する。
第1合流部J1は、第1供給ポンプ112及び第2供給ポンプ122の下流側に配置される。図2に示す通り、第1合流部J1は、第1流体が供給される導入口I1と第2溶液A2が流れる内管I2および内管I2を挿入する挿入孔で構成されている。内管I2が挿入された状態で、内管I2内側と、内管I2外壁及び挿入孔の内壁で構築される空間Sとで、二重管が形成されている。第1合流部J1は、第1溶液A1と第2溶液A2とを合流させて、第1合流溶液Bを生成する。第1合流部J1においては、第1溶液A1と第2溶液A2とを気体に接触しない状態で合流させる。
第1管型混合部20は、第1合流部J1の下流側に配置される。第1管型混合部20は、第1合流溶液Bを気体に接触しない状態で撹拌して重合反応を進行させることで第1管混合溶液Cを生成する。
内管I2先端と第1管型混合部までの距離をa、管状の前記空間Sの直径をdとした場合、第1合流部液の層流流れを発達させるため、a/dが0.3以上である。内管I2は長すぎると構造上曲がり易く、内管I2先端が空間Sの中央からずれると第1管式混合部での混合が悪くなるためa/dは10以下である。また、0.4~3であることが好ましく、0.5~2であることがより好まく、0.6~1.5であることが更に好ましい。
なお、内管I2の位置が適切に保たれるようにガイドを設けても良い。例えば、ガイドが内管I2外壁に接合されており、ガイドが挿入口内壁に内接するようにすることができる。あるいは、ガイドが挿入口内壁に接合されるようにすることもできる。
導入口I1の最も第1管型混合部に近い部分から第1管型混合部までの距離をbとした場合、(b-a)/dが4以上であることが、導入口から入る第1流体の層流流れを発達させ、第1合流溶液B中の第2流体を安定的に第1管合流部の中央に供給する点から必要である。第1溶液A1と第2溶液A2とを速やかに混合し反応ムラを生じさせないためには(b-a)/dが10以下であることが好ましい。さらに、(b-a)/dが4~9であることが好ましく、4.5~7.5であることが更に好ましい。
挿入管は変形しないように十分な肉厚の挿入管を用いる。0.25mm以上が好ましい。第1溶液の流路を確保するため、Sの内径と挿入管の外径の比は0.6以下であることが好ましい。
また、安定した層流流れの第1合流溶液を第1管式混合部に供給する点で、第1流体と第2流体の線速比(u1/u2)が0.3~3であることが好ましい。
第1管型混合部20は、所定方向に延びる二重管で構成された管型の反応器を含んで構成される。第1管型混合部20は、径方向の内側に配置される第1管型混合撹拌部21と、径方向の外側に配置される第1温度調整部22と、を有する。第1管型混合部20は、第1合流溶液Bが所望の滞留時間で流通するように形成されている。
第1管型混合撹拌部21は、第1合流溶液Bを撹拌する。本実施形態においては、第1管型混合撹拌部21は、第1温度調整部22により重合反応に適した温度に調整された第1合流溶液Bを撹拌する。
第1管型混合撹拌部21は、例えば、スタティックミキサー、ノズル、オリフィス等の静止型混合器や、遠心ポンプ、渦巻きポンプ、撹拌羽を有するインラインミキサー等の駆動型混合器を含んで構成され、好ましくは静止型混合器を含んで構成され、より好ましくはスタティックミキサーを含んで構成される。なお、ツイストテープの内挿された管(特開2003-314982号公報の[図19]等を参照)でもスタティックミキサーと同様に撹拌促進効果が得られるが、スタティックミキサーの方がより撹拌促進効果が得られるため好ましい。
スタティックミキサーとしては、特に限定されず、例えば、Kenics mixer型、Sulzer SMV型、Sulzer SMX型、Tray Hi-mixer型、Komax mixer型、Lightnin mixer型、Ross ISG型、Bran&Lube mixer型等のスタティックミキサーが挙げられる。これらの中でも、Kenics mixer型のスタティックミキサーは、構造が単純であるためデッドスペースがなく、より好ましい。
第1温度調整部22は、第1管型混合撹拌部21の径方向の外側に配置される配管部である。第1温度調整部22は、第1管型混合撹拌部21を流通する第1合流溶液Bを、所望の温度条件に温調(例えば、冷却)する。第1温度調整部22において、第1合流溶液Bは、重合反応に適した温度に調整され、第1管型混合撹拌部21を流通される。
以上の第1管型混合部20においては、第1合流溶液Bの重合反応を進行させることで第1管混合溶液Cを生成する。本実施形態では、第1管型混合部20においては、第1合流溶液Bの重合反応を所定以上に進行させた状態で、第1管混合溶液Cを生成することが好ましい。例えば、第1管型混合部20における第1合流溶液Bから第1管混合溶液Cを生成する場合の反応率は、50%以上であることが好ましく、70%以上であることがより好ましく、90%以上であることが更に好ましい。
第1粘度測定部222は、第3送液部L3における第1管型混合部20とクッションタンクCTとの間において、第1管混合溶液Cの粘度情報を取得する。重合反応が進行することで粘度が上昇するため、粘度情報は、反応情報として有効な情報である。第1粘度測定部222は、取得した第1管混合溶液Cの粘度情報を後述する制御部200に出力する。
なお、本実施形態の第1粘度測定部222は、第1管混合溶液Cの物理量及び/又は組成に関する反応情報を取得する測定部の一例である。
測定部は、本実施形態の第1粘度測定部222(物理量及び/又は組成の種類、測定方式)に限定されない。測定部は、例えば、粘度計、圧力計、ポンプ圧計、吸光度計、赤外分光計、近赤外分光計、密度計、色差計、屈折率計、分光光度計、導電率計、濁度計、及び蛍光X線分析装置からなる群より選択される1又は2以上を有して構成されてもよい。測定部は、測定対象における物理量及び/又は組成に関する1又は2以上の反応情報を取得するとともに、取得した反応情報を後述する制御部200に出力する。
クッションタンクCTは、第1管型混合部20からの第1管混合溶液Cを収容する。クッションタンクCTは、例えば、重合体であるポリアミック酸をイミド化してポリイミドを製造する際においては原料溶液を収容するタンクになる。
なお、図には明示していないが、クッションタンクCTは、気泡を巻き込まないような工夫をしておくことが好ましい。例えば、クッションタンクCTの下部から第1管型混合液Cを流入させる構成としたり、クッションタンクCTの上部から内挿管を差し込んで第1管型混合液Cを壁面に伝わらせる構成としたり、出口を液中に配置することで、気泡を巻き込みにくくしておくことが好ましい。
本実施形態における重合体製造システム1がポリイミドを製造する場合、重合体製造システム1は、ポリアミック酸をイミド化するイミド化部を更に備える。イミド化部(不図示)は、例えば、熱的に脱水閉環する熱的イミド化方法、脱水剤及びイミド化促進剤を用いる化学的イミド化方法等により、ポリアミック酸をイミド化する。
なお、重合体製造システム1がポリイミドを製造する場合、クッションタンクCTを省略し、第1管型混合部20からイミド化部に送液されるように構成してもよい。
制御部200について説明する。制御部200には、第1供給ポンプ112、第2供給ポンプ122、第1流量測定部113、第2流量測定部123、第1撹拌槽用開閉弁111、第3流量測定部321、及び第1粘度測定部222が電気的に接続されている。なお、本明細書において、制御部200から各ポンプ、各測定部及び各弁への制御線の図示は省略している。
制御部200は、各流量測定部113,123により測定された流量値に基づいて、各供給ポンプ112,122を制御する。制御部200は、例えば、第1供給ポンプ112及び/又は第2供給ポンプ122を制御することにより、第1溶液A1に含まれる第1重合性化合物と第2溶液A2に含まれる第2重合性化合物とのモル比が所定範囲内になるように制御する。上記のモル比は、例えば、所望の性状のポリアミック酸が得られるように設定される。
制御部200は、第1粘度測定部222(測定部)により取得された第1粘度情報(第1反応情報)及びに基づいて、第1供給ポンプ112及び/又は第2供給ポンプ122における供給を制御する。
次に、第1実施形態における重合体製造システム1(ポリアミック酸製造システム)の動作を説明する。まず、重合体製造システム1において、動作を開始することで、第1供給ポンプ112が第1溶液A1を供給し(第1供給工程)、第2供給ポンプ122が第2溶液A2を供給する(第2供給工程)。ここで、第1供給ポンプ112及び第2供給ポンプ122は、第1溶液A1及び第2溶液A2を所望の割合で供給するように、互いの吐出流量が制御部200により制御されている。これにより、第1合流部J1には、第1溶液A1及び第2溶液A2が供給される。第1合流部J1においては、第1供給ポンプ112により導入口I1を通じて供給された第1溶液A1と、第2供給ポンプ122により内管I2を通じて供給された第2溶液A2とが合流して、第1合流溶液Bが生成される。
第1合流部J1において生成された第1合流溶液Bは、第1供給ポンプ112及び第2供給ポンプ122の供給動作により、第1管型混合部20に供給される。
第1管型混合部20においては、第1合流溶液Bの重合反応を進行させることで第1管混合溶液Cが生成される(第1管混合工程)。第1管型混合部20においては、第1合流溶液Bを撹拌して、重合反応を進行させる。第1管型混合部20がスタティックミキサー等の静止型混合器である場合、第1合流溶液Bは通液されるだけで撹拌される。
第1管型混合部20において生成された第1管混合溶液Cは、第3送液部L3を送液されて、クッションタンクCTに供給される。
ここで、上述の重合体製造システム1の動作の途中において、第1粘度測定部222は、粘度情報を取得している(測定工程)。
制御部200は、第1粘度測定部222(測定部)により取得された第1粘度情報(第1反応情報)に基づいて、第1供給ポンプ112及び/又は第2供給ポンプ122における供給を制御する(制御工程)。これにより、所望の性状(粘度)のポリアミック酸を得ることができる。
ここで、例えば、本実施形態におけるポリアミック酸の製造方法がポリイミドの製造方法の一部である場合がある。この場合、ポリイミドの製造方法は、ポリアミック酸をイミド化するイミド化工程を更に含む。
なお、重合体製造システム1がポリイミドを製造する場合、クッションタンクCTを省略し、第1管型混合部20からイミド化部に送液されるように構成してもよい。
本実施形態の重合体製造システム1によれば、以下の効果を奏する。
重合体製造システム1は、第1重合性化合物を含む第1溶液A1を供給する第1供給ポンプ112と、第2重合性化合物を含む第2溶液A2を供給する第2供給ポンプ122と、第1流体が供給される導入口I1と第2溶液A2が流れる内管I2および内管I2を挿入する挿入孔で構成され、内管I2が挿入された状態で、内管I2内側と、内管I2外壁及び挿入孔の内壁で構築される空間Sとで、二重管が形成され、第1溶液A1と第2溶液A2とを合流させて第1合流溶液Bを生成する第1合流部J1と、第1合流部J1の下流側に配置され、第1合流溶液Bを撹拌して重合反応を進行させることで第1管混合溶液Cを生成する第1管型混合部20と、を備える。このように第1合流部J1に内管I2を挿入し、内管I2先端と第1管型混合部までの距離a、管状の前記空間Sの直径dの比a/dと、導入口I1の最も第1管型混合部に近い部分から第1管型混合部までの距離bとaの差とdの比である(b-a)/dを適正な位置に保つことで、合流部で安定した粘度を得ることができる。
また、重合体製造システム1において、第1粘度測定部222(測定部)により取得された第1粘度情報(第1反応情報)に基づいて、第1供給ポンプ112及び/又は第2供給ポンプ122における供給を制御する。これにより、所望の性状(粘度)の重合体を得ることができる。
なお、本実施形態では、第1重合性化合物及び第2重合性化合物のうち、一方がテトラカルボン酸二無水物、他方がジアミンであり、重合体としてポリアミック酸を製造する場合について説明したが、これに制限されるものではない。
例えば、第1重合性化合物及び第2重合性化合物のうち、一方を酸無水物基末端又はアミノ基末端のポリアミック酸(プレポリマー)、他方をジアミン又はテトラカルボン酸二無水物とし、重合体としてポリアミック酸を製造するようにしてもよい。この場合、第1重合性化合物及び第2重合性化合物のうち、一方が酸無水物基末端のポリアミック酸であると、他方はジアミンである。また、第1重合性化合物及び第2重合性化合物のうち、一方がアミノ基末端のポリアミック酸であると、他方はテトラカルボン酸二無水物である。
また、例えば、第1重合性化合物及び第2重合性化合物のうち、一方を酸無水物基末端又はアミノ基末端のポリアミック酸、他方をアミノ基末端又は酸無水物基末端のポリアミック酸とし、重合体としてポリアミック酸を製造するようにしてもよい。この場合、第1重合性化合物及び第2重合性化合物のうち、一方が酸無水物基末端のポリアミック酸であると、他方はアミノ基末端のポリアミック酸である。
また、本実施形態では、第1管型混合部20が第1管型混合撹拌部21と第1温度調整部22との二重管で構成される場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、第1管型混合部20を第1管型混合撹拌部21のみの一重管で構成し、この第1管型混合撹拌部21を温調用の液に浸漬するようにしてもよい。
重合体製造システム1では、重付加性の第1重合性化合物を含む第1溶液A1と、重付加性の第2重合性化合物を含む第2溶液A2とを原料として重合体を製造する製造システムについて説明した。また、第1管型混合部20よりも下流に、第2合流部(図示せず)と第2管型混合部(図示せず)を追加し、第3の重合性化合物と反応できるようにしてもよい。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
実施例1では、図1に示すような構造の重合体製造システム1を用いてポリアミック酸を製造した。第1タンク11には、4,4’-ジアミノジフェニルエーテルとピロメリット酸二無水物との反応により得られた酸無水物基末端のポリアミック酸をN,N-ジメチルホルムアミド中に溶解した第1溶液A1を収容した。また、第2タンク12には、p-フェニレンジアミンをN,N-ジメチルホルムアミド中に溶解した第2溶液A2を収容した。
まず、第1合流部J1において、第1供給ポンプ112により供給された第1溶液A1と、第2供給ポンプ122により供給された第2溶液A2とを合流させて、第1合流溶液Bを生成した。次いで、第1管型混合部20において、第1合流混合溶液Bを気体に接触しない状態で撹拌して重合反応を進行させることで、ポリアミック酸が溶解した第1管混合溶液Cを生成した。
より具体的には、第1合流部J1を、フジトク社製のステンレス製高圧チーズ継ぎ手(Rc1/4)、Swagelok社製のおすコネクター(R1/4,適用配管外径10mm、内径7.1mm)およびボアスルーおすコネクター(R1/4,適用配管外径1/8インチ配管、内径2.3mm)で構成し、内管I2にSUS直管(外径1/8、肉厚1mm)を使用した。内管I2と第1合流部J1の接続にボアスルーおすコネクター、第1合流部J1と流路L1および第1管混合部20の接続におすコネクターを使用した。図2に示す距離aは5mm、b-aは35mmとし、dはおすコネクターの内径7.1mmとした。第1管型混合部20として、Kenics mixer型のスタティックミキサー(内径8mm、102エレメント、エレメントのアスペクト比1.5)を用いて、第1合流混合溶液Bを気体に接触しない状態で撹拌して、重合反応を進行させた。
その際、第1管混合部20の下流側に設置した粘度計により第1管混合溶液Cの粘度を測定した。測定時間中の最大値と最小値の差を平均値で割ったものを粘度の変動率とした。29分間粘度の変動率は1.8%であった。
<実施例2>
第1管型混合部20のKenics mixer型スタティックミキサーを93エレメントとした以外、実施例1と同様の方法、条件によりポリアミック酸を製造した。45分間の粘度の変動率は2.3%であった。
<比較例1>
図2に示す距離aは0mm、b-aは40mm、以外、実施例1と同様の方法、条件によりポリアミック酸を製造した。25分間の安定性は、6.4%であり、比較例1の変動率は実施例1の3.6倍となった。
<比較例2>
図2に示す距離aは15mm、b-aは25mm、99エレメントとした以外、実施例2と同様の方法、条件によりポリアミック酸を製造した。20分間の安定性は、6.6%であり、比較例2の変動率は実施例2の2.9倍となった。

1 重合体製造システム
11 第1タンク
12 第2タンク
20 第1管型混合部
21 第1管型混合撹拌部
22 第1温度調整部
111 第1タンク用開閉弁
112 第1供給ポンプ(第1溶液供給部)
113 第1流量 測定部
122 第2供給ポンプ(第2溶液供給部)
121 第2タンク用開閉弁
123 第2流量測定部123
200、200A 制御部
222 第1粘度測定部
A1 第1溶液
A2 第2溶液
B 第1合流溶液
C 第1管混合溶液
I 内管
I1 第1溶液を供給する導入口
I2 第2溶液A2が流れる内管
J1 第1合流部
L 送液ライン
CT クッションタンク
S 内管外壁及び挿入孔の内壁で構築される空間


















Claims (10)

  1. 重付加性の第1重合性化合物を含む第1流体と、前記第1重合性化合物と重付加する重付加性の第2重合性化合物を含む第2流体とを原料として重合体を製造する重合体製造システムであって、
    前記第1流体を供給する第1液供給部と、前記第2流体を供給する第2液供給部と、前記第1流体と前記第2流体とを合流させて第1合流流体を生成する第1合流部と、前記第1合流部の下流側に配置され、前記第1合流流体の径方向の混合を進めて第1管混合流体を生成する第1管型混合部を持ち、
    第1合流部は、第2流体が流れる内管を挿入するための挿入孔を有し、前記内管が挿入された状態で、前記内管内側と、前記内管外壁及び前記挿入孔の内壁で構築される空間とで、前記二重管が形成され、
    前記空間に第1流体が流れる導入口が、前記挿入口に直交する方向で形成されており、
    前記空間は管状であり、
    前記内管先端と第1管型混合部までの距離をa、管状の前記空間の直径をdとした場合、a/dが0.3~10であり、
    前記導入口の最も第1管型混合部に近い部分から第1管型混合部までの距離をbとした場合、(b-a)/dが4以上であることを特徴とする重合体製造システム。
  2. 前記第1管混合溶液における物理量及び/又は組成に関する反応情報を取得する測定部と、 前記測定部により取得された反応情報に基づいて、前記第1溶液供給部及び/又は前記第2溶液供給部における供給を制御する制御部と、を更に備える請求項1に記載の重合体製造システム。
  3. 前記測定部は、粘度計、圧力計、ポンプ圧計、吸光度計、赤外分光計、近赤外分光計、密度計、色差計、屈折率計、分光光度計、導電率計、濁度計、及び蛍光X線分析装置からなる群より選択される1又は2以上を有して構成される請求項2に記載の重合体製造システム。
  4. 前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物が下記(a)~(c)のいずれかを満たし、前記重合体としてポリアミック酸を製造する請求項1~3のいずれかに記載の重合体製造システム。
    (a)前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物のうち、一方がテトラカルボン酸二無水物であり、他方がジアミンである。
    (b)前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物のうち、一方が酸無水物基末端又はアミノ基末端のポリアミック酸であり、他方がジアミン又はテトラカルボン酸二無水物である。
    (c)前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物のうち、一方が酸無水物基末端又はアミノ基末端のポリアミック酸であり、他方がアミノ基末端又は酸無水物基末端のポリアミック酸である。
  5. 製造されたポリアミック酸をイミド化するイミド化部を更に備え、前記重合体としてポリイミドを製造する請求項4に記載の重合体製造システム。
  6. 重付加性の第1重合性化合物を含む第1流体と、前記第1重合性化合物と重付加する重付加性の第2重合性化合物を含む第2流体とを原料として重合体を製造する重合体製造方法であって、
    前記第1流体を供給する第1液供給工程と、前記第2流体を供給する第2液供給工程と、
    第1合流部において、前記第1溶液と前記第2溶液とを合流させて第1合流混合溶液を生成する第1合流工程と、
    第1管型混合部において、前記第1合流混合溶液を撹拌して重合反応を進行させることで第1管混合溶液を生成する第1管混合工程と、
    前記第1合流部は、第2流体が流れる内管を挿入するための挿入孔を有し、前記内管が挿入された状態で、前記内管内側と、前記内管外壁及び前記挿入孔の内壁で構築される空間とで、前記二重管が形成され、
    前記空間に第1流体が流れる導入口が、前記挿入口に直交する方向で形成されており、
    前記空間は管状であり、
    前記内管先端と第1管型混合部までの距離をa、管状の前記空間の直径をdとした場合、a/dが0.3~10であり、
    前記導入口の最も第1管型混合部に近い部分から第1管型混合部までの距離をbとした場合、(b-a)/dが4以上であることを特徴とする重合体製造方法。
  7. 前記第1管混合溶液及び前記第1撹拌槽混合溶液のいずれか1以上における物理量及び/又は組成に関する反応情報を取得する測定工程と、
    前記測定工程により取得された反応情報に基づいて、前記第1溶液供給工程及び/又は前記第2溶液供給工程における供給を制御する制御工程と、を更に含む請求項6に記載の重合体の製造方法。
  8. 前記測定工程では、粘度計、圧力計、ポンプ圧計、吸光度計、赤外分光計、近赤外分光計、密度計、色差計、屈折率計、分光光度計、導電率計、濁度計、及び蛍光X線分析装置からなる群より選択される1又は2以上により前記反応情報が取得される請求項7に記載の重合体の製造方法。
  9. 前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物が下記(a)~(c)のいずれかを満たし、前記重合体としてポリアミック酸を製造する請求項5~8のいずれかに記載の重合体の製造方法。
    (a)前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物のうち、一方がテトラカルボン酸二無水物であり、他方がジアミンである。
    (b)前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物のうち、一方が酸無水物基末端又はアミノ基末端のポリアミック酸であり、他方がジアミン又はテトラカルボン酸二無水物である。
    (c)前記第1重合性化合物及び前記第2重合性化合物のうち、一方が酸無水物基末端又はアミノ基末端のポリアミック酸であり、他方がアミノ基末端又は酸無水物基末端のポリアミック酸である。
  10. 製造されたポリアミック酸をイミド化するイミド化工程を更に含み、前記重合体としてポリイミドを製造する請求項9に記載の重合体の製造方法。
















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