JPH05232620A - マスクドベンゾトリアゾール安定剤を含有する写真直接ポジ材料 - Google Patents

マスクドベンゾトリアゾール安定剤を含有する写真直接ポジ材料

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JPH05232620A
JPH05232620A JP4233124A JP23312492A JPH05232620A JP H05232620 A JPH05232620 A JP H05232620A JP 4233124 A JP4233124 A JP 4233124A JP 23312492 A JP23312492 A JP 23312492A JP H05232620 A JPH05232620 A JP H05232620A
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photographic direct
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JP4233124A
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Piet Kok
ピエト・コク
Jean-Marie O Dewanckele
ジャン−マリ・オディール・デヴァンクル
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Agfa Gevaert NV
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    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D249/00Heterocyclic compounds containing five-membered rings having three nitrogen atoms as the only ring hetero atoms
    • C07D249/16Heterocyclic compounds containing five-membered rings having three nitrogen atoms as the only ring hetero atoms condensed with carbocyclic rings or ring systems
    • C07D249/18Benzotriazoles
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C1/00Photosensitive materials
    • G03C1/005Silver halide emulsions; Preparation thereof; Physical treatment thereof; Incorporation of additives therein
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    • G03C1/48538Direct positive emulsions non-prefogged, i.e. fogged after imagewise exposure

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 高い最高濃度、低い最小濃度、良好なコント
ラスト及び感度を有し、内部像形成性ハロゲン化銀乳剤
粒子によって作用する写真直接ポジ材料を提供する。 【構成】 前記直接ポジ材料の乳剤層の少なくとも一つ
が下記一般式(I)に相当するマスクド安定剤を更に含
有する: 式中Zは低級アルキル基、ニトロ基、又はハロゲン原子
を表わし、nは2〜4に等しく、Mは正の対イオンを表
わす。好ましい化合物は1−(2−スルホネートベンゾ
イル)−5−メチルベンゾトリアゾール、1−(2−ス
ルホネートベンゾイル)−6−メチルベンゾトリアゾー
ル又は両者の混合物である。マスクド安定剤は乳剤層中
に混入するのが好ましい。材料は更に核生成剤を含有す
るのが好ましい。再反転に遭遇する前に改良された直接
ポジ感度測定特性及び広くなった露光寛容度が得られ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は直接ポジ黒白写真材料に関する。
特に本発明は特定の種類のマスクド安定剤を含有する直
接ポジ材料に関する。
【0002】露光時に受けた放射線に直接関係する濃度
を現像時に生ずる写真黒白材料はネガ作用と称される。
かかるネガ像から、元の記録される情景に類似するポジ
像は、それを別のネガ作用材料上に複写することによっ
て作ることができる。直接ポジ像は、特別に設計された
いわゆる直接ポジ乳剤を含有する写真乳剤層の現像によ
り、ネガ像の介在なしに形成される写真と解されてい
る。
【0003】この写真像形成方法において、主として2
種の乳剤の応用に区別できる、第一のものは通常電子受
容体を含有する外部的にかぶらせた乳剤であり、第二の
ものは、好ましくはいわゆる核生成剤の存在下に、かぶ
り形成現像によるポジ作用であるかぶらせてない内部潜
像形成性乳剤である。
【0004】表面かぶり乳剤は例えば KnedallのUS2
541472、Schouwenaars のGB723019、Il
lingsworthのUS3501307、BerrimanのUS33
67778及びResearch Disclosure 134巻(19
75年6月)13452項に記載されている。
【0005】内部潜像形成性ハロゲン化銀粒子は、例え
ばIvesのUS2563785、Evans のUS37612
76、Knott のUS2456953、及びJouyのUS3
511662に記載されている。別の特許には、Davey
のUS2592250(これは変換によって作った内部
感光性乳剤を記載している)、PorterのUS32063
13(これは特定のコア−シェル型の直接ポジ乳剤を記
載している)、MiltonのUS3761266(これには
塩化銀を多く含んだ直接ポジ乳剤が示されている)、Gi
lmanのUS3761267、AtwellのUS403518
5及びDaubendiekのUS4504570(これらには平
板粒子を含む内部潜像形成型の直接ポジ乳剤が記載され
ている)を含む。
【0006】ネガ作用又は直接ポジ作用の両方の従来の
ハロゲン化銀写真において、いわゆる安定剤又はかぶり
防止剤は、写真材料及び/又は写真現像溶液中に混入で
きる良く知られている成分である。それらの主たる機能
は、露光した写真材料を現像するとき得られるかぶりの
程度を最小にすること及び/又は新しく被覆した材料の
かぶりの程度と比較して、写真材料の長期間保存後の現
像かぶりの上昇を減ずることにある。多くの安定剤の化
学群が写真科学文献及び特許文献に記載されている。好
適な例には、例えば複素環式窒素含有化合物例えばベン
ゾチアゾリウム塩、イミダゾール、ニトロイミダゾー
ル、ベンズイミダゾール、ニトロベンズイミダゾール、
クロロベンズイミダゾール、ブロモベンズイミダゾー
ル、インダゾール、ニトロインダゾール、メルカプトチ
アゾール、メルカプトベンゾチアゾール、メルカプトベ
ンズイミダゾール、メルカプトチアジアゾール、アミノ
トリアゾール、ベンゾトリアゾール(好ましくは5−メ
チル−ベンゾトリアゾール)、ニトロベンゾトリアゾー
ル、メルカプトテトラゾール、特に1−フェニル−5−
メルカプトテトラゾール、メルカプトピリミジン、メル
カプトトリアジン、ベンゾチアゾリン−2−チオン、オ
キサゾリンチオン、トリアザインデン、テトラザインデ
ン及びペンタザインデン、特に Z. Wiss. Phot. 47巻
(1952年)、2〜58頁に記載されたもの、トリア
ゾロピリミジン例えばGB1203757、GB120
9146、特願昭50−39537、及びGB1500
278に記載されたもの、及びUS4727017に記
載されている如き7−ヒドロキシ−s−トリアゾロ−
〔1,5−a〕−ピリミジン、及び他の化合物例えばベ
ンゼンチオスルホン酸、トルエンチオスルホン酸があ
る。有用な化合物の調査はResearch Disclosure No.1
7643(1978年)、VI章に示されている。
【0007】当業者に良く知られている如く、直接ポジ
ハロゲン化銀乳剤は、ネガ作用乳剤と比較したとき種々
の欠点を示す。ネガ乳剤で決まって得ることのできる感
度の高いレベルが、直接ポジ乳剤では容易に達成できな
い。高い最高濃度、良好なコントラスト、低い最小濃度
及び充分な速度の種々な要求を調和させることは容易で
ない。特に内部感光度型の直接ポジ乳剤は、過露光時再
反転として知られる第二の欠点に悩まされる。これは、
直接ポジ感度測定曲線の先を越えた露光レベルから出発
する過露光の増大と共に、ネガ階調度は上昇し始める。
実際的な結果として、反射された光の強度の広い範囲を
含む元のシーンのハイライトは、高度に乱すネガ像とし
て再現される傾向がある。
【0008】直接ポジ材料の特殊な欠点を打消すため、
直接ポジ材料との関連において特に有用な群のかぶり防
止剤又は安定剤が幾つかの特許刊行物に記載されてい
る。例えば特開昭62−229134号には、処理安定
性を改良するためコア−シェル型直接ポジ乳剤を含む材
料の裏面層中のベンゾトリアゾールが記載されている。
内部感光性型の直接ポジ乳剤に数種類のメルカプト置換
N含有複素環式化合物の添加が特開昭63−29752
号、特開平1−197742号、及び特開昭63−40
148号に記載されている。特開昭57−96331号
には、原料ストック安定性を改良するため、物理熟成
後、特殊なメルカプトトリアゾールの直接ポジ乳剤への
添加が記載されている。
【0009】Stauffer のUS2497917では、内
部潜像形成性直接ポジ材料中で使用したとき、一定のか
ぶり防止剤が最小濃度を減ずるばかりでなく最高濃度を
増大させることを認めている。この特殊な群のかぶり防
止剤は、写真材料それ自体中に又は現像溶液中のどれか
で有効であることが知られている。更に最高濃度を増強
するかぶり防止剤の応用は前記 Evans のUS3761
276に示されている。Hoyen のUS4572892に
は、乳剤層間の下塗層中に混入しなければならない最高
濃度増強1,2,3−トリアゾールかぶり防止剤(好ま
しくはベンゾトリアゾール誘導体)及び内部潜像形成性
ハロゲン化銀粒子を含有する一つ以上の乳剤層を含む黒
白直接ポジ写真材料が記載されている;好ましい実施態
様においては、核生成剤例えばアリールヒドラジド誘導
体が存在する。再反転が生ずる前に拡大された過露光マ
ージンと共に改良された直接ポジ感度測定が特許請求さ
れている。しかしながらこの方法の実施は、余分な下塗
層を必要とする技術的及び経済的欠点を示す。更にベン
ゾトリアゾール誘導体の水中での溶解度はかなり限定さ
れ、従って大量の混入のためには環境問題で欠点のある
有機溶媒の使用が必要である。
【0010】本発明はUS4572892の教示の更に
改良に関する。
【0011】本発明の目的は、高い最高濃度、低い最小
濃度、良好なコントラスト及び感度であるすぐれた感度
測定特性を有し、内部像形成性ハロゲン化銀乳剤粒子に
よって作用する写真直接ポジ材料を提供することにあ
る。
【0012】本発明の別の目的は再反転に遭遇する前に
充分な過露光寛容度を有する直接ポジ材料を提供するこ
とにある。
【0013】本発明の更に別の目的は、支持体と乳剤層
の間の中間層(下塗層とも称す)を必要とせずに、かか
る直接ポジ材料の利点を得ることにある。
【0014】本発明の目的は、内部潜像形成性ハロゲン
化銀粒子を含有する一つ以上の放射線感光性乳剤層及び
支持体を含む写真直接ポジ材料であり、前記乳剤層の少
なくとも一つが下記一般式(I)に相当する化合物を更
に含有することによって実現される:
【0015】
【化2】
【0016】式中Zは低級アルキル基、ニトロ基又はハ
ロゲン原子を表わし、nは0〜4であり、Mは正の対イ
オンを表わす。
【0017】本発明の別の観点によれば、前述した直接
ポジ材料を、(a)核生成剤の存在下に又は(b)写真
材料のせん光を用いて表面現像液中で処理すべきことを
意味する。しかしながら、この方法は好ましい実施態様
を構成する。最も好ましくはアリールヒドラジド核生成
剤を使用する、これは乳剤層にも混入するのが好まし
い。
【0018】本発明により使用され、式(I)によって
表わされる1−(2−スルホネートベンゾイル)−ベン
ゾトリアゾール誘導体は、最初1991年8月13日付
にて出願されたヨーロッパ特許出願第9120207
3.2号に記載されたいわゆるマスクド安定剤の群の下
位の群を形成する。「マスクド安定剤」なる語は、これ
らの化合物が、現像工程中に普通に生ずるアルカリ性p
H条件下で、容易に分解(脱マスク)されて遊離の安定
剤分子を形成する事実を称する。
【0019】式(I)による有用なマスクド安定剤(M
S)の例を表1に示す。
【0020】表 1 MS−1 1−(2−スルホネートベンゾイル)−ベ
ンゾトリアゾール MS−2 1−(2−スルホネートベンゾイル)−5
−メチルベンゾトリアゾール MS−3 1−(2−スルホネートベンゾイル)−6
−メチルベンゾトリアゾール MS−4 1−(2−スルホネートベンゾイル)−5
−エチルベンゾトリアゾール MS−5 1−(2−スルホネートベンゾイル)−5
−ブロモベンゾトリアゾール MS−6 1−(2−スルホネートベンゾイル)−5
−クロロベンゾトリアゾール MS−7 1−(2−スルホネートベンゾイル)−5
−ニトロ−6−クロロベンゾトリアゾール MS−8 1−(2−スルホネートベンゾイル)−
5,6−ジクロロベンゾトリアゾール
【0021】最良の結果は後述する実施例から明らかに
なるように、化合物MS−2及び化合物MS−3を用い
て得られる。遊離5−メチルベンゾトリアゾールから出
発したアシル化反応中に、二つの位置異性体1−(2−
スルホネートベンゾイル)−5−メチルベンゾトリアゾ
ール(MS−2)及び1−(2−スルホネートベンゾイ
ル)−6−メチルベンゾトリアゾール(MS−3)の混
合物が形成される。脱マスクすると、それら両者は同じ
メチルベンゾトリアゾールを再び形成する。従って異性
体MS−2とMS−3は混合物として使用できる。
【0022】本発明の実施に当り、マスクド安定剤は乳
剤層(又は乳剤層の一つ)自体内に混入でき、前述した
US4572892に教示されているのとは反対に余分
な下塗層を必要としないことを特に意図している。本発
明者等は、これは本発明により使用する化合物の特別の
マスクド特性によるものと考えている。US45728
92の教示に反して、遊離ベンゾトリアゾール安定剤を
乳剤層中に導入すると、この化合物は早くハロゲン化銀
粒子表面に吸着され、結果として核生成相が妨害され、
現像速度が遅くなり、低い直接ポジ最高濃度を生ぜしめ
る。この問題は、US4572892によれば、遊離安
定剤を余分な下塗中に適用し、それが乳剤層に拡散する
のに或る時間がかかるようにして克服できる。或いは本
発明において提示した如く乳剤層中にマスクした形で安
定剤を混入することによって克服できる。
【0023】対応する遊離安定剤と比較したとき、それ
らの高い溶解度により、マスクド安定剤は被覆溶液に水
性溶液として簡単に加えることができる。乳剤層中のマ
スクドベンゾトリアゾールの濃度は、ハロゲン化銀1モ
ルについて10-4〜5×10-2モルであるのが好まし
い。
【0024】好ましい潜像形成性ハロゲン化銀乳剤は、
同じか又は異なる組成を有するコアと少なくとも一つの
シェルからなるいわゆるコア−シェル乳剤である。シェ
ル及びコアの両者は相互に独立に臭化銀、塩化銀、塩臭
化銀、塩沃化銀、臭沃化銀及び塩臭沃化銀からなること
ができる。乳剤は粗い、中程度又は微細な平均粒度を示
すことができ、(100)、(111)、(110)結
晶面又はその組合せで結合される。US4504570
に記載されている如く、高いアスペクト比の板状コア−
シェル乳剤粒子であることもできる。コア−シェル乳剤
は、露光したとき内部潜像を形成し、各種のものであり
うる内部増感位置を含む。
【0025】第一の種類のコア−シェル乳剤は、明確に
異なるハロゲン化銀組成のコアとシェル、例えば臭化銀
コアと相対的に大なる沃化銀百分率を有する臭沃化銀シ
ェルの間の相境界で結晶不規則性によって形成される内
部物理増感部位を含む。
【0026】内部増感部位を適用するための別の簡単な
方法は、コア粒子の形成中その中に多価金属イオンドー
プ剤を導入することからなる。この金属ドープ剤は沈澱
前に反応容器中に入れることができる、又は沈澱中一部
となる1種以上の溶液中に入れることができる。好まし
い多価金属ドープ剤は周期表の第VIII族の元素、例えば
US3367778に記載されている如きイリジウム、
又はロジウムである。それらは可溶性塩又は配位錯体の
形で使用するのが好ましい。通常の濃度範囲はハロゲン
化銀1モルについて10-8〜10-4モルである。
【0027】内部増感部位を作る最も普通の方法は、コ
アの完了後沈澱を中断し、化学増感を適用し、このコア
にかぶり形成することからなり、その後シェルの沈澱を
再びさせる。硫黄、セレン及びテルルの如き中央カルコ
ゲン元素を含有する通常の化学熟成剤を、例えばUS3
761276に記載されている如く使用できる。好まし
くはそれらは貴金属原子例えば金を含有する化合物と組
合せる。コントラストはUS4035185に記載され
ている如く中央カルコゲン量対金増感剤量の比を最適に
することによって制御できる。
【0028】シェル部分のハロゲン化銀組成の選択は特
定の写真用途の要件によって決まる。急速現像可能性を
達成するためには、高塩化銀含有率を有する乳剤シェル
が最も良く適している。反対に高感度が最重要であると
きには臭化銀又は沃臭化銀粒子シェルが好ましい。内部
増感中心への表面現像液の到達を制限するため、粒子の
シェル部分は全ハロゲン化銀の充分な百分率を含有しな
ければならない。完成したコア−シェル乳剤粒子の表面
は化学的に増感できる又はできない。良好な反転速度及
び最高濃度を得るために、通常の方法を用いて中程度の
表面増感を適用できる。この化学増感度は、内部感度と
表面感度の間の最良のバランスを出現させるそれに限定
され、通内部増感を優勢にしておく。
【0029】感度測定特性を制御するため、被覆前に2
種以上の内部潜像形成性乳剤を混合することができ、同
じ乳剤層に適用することも特別に意図される。或いはパ
ックの形で配置した異なる乳剤層に幾つかの異なる乳剤
をそれぞれ使用できる。しかしながら本発明の最も好ま
しい実施態様においては、一つの直接ポジ乳剤又は幾つ
かの直接ポジ乳剤の混合物を含有する一つの乳剤層を被
覆する。
【0030】所望ならば、内部潜像形成性乳剤は、特別
の写真用途によって使用すべき露光源に従ってスペクト
ル増感することができる。スペクトル増感のため使用で
きる染料には、シアニン染料、メロシアニン染料、錯体
シアニン染料、錯体メロシアニン染料、ヘミシアニン染
料、スチリル染料及びヘミオキソノール染料を含む。特
に価値のある染料は、John Wiley and Sons 196
4年発行、F. M. Hamer 著、The Cyanine Dyes and
Related Compounds に記載されている如きシアニン染
料、メロシアニン染料及び錯体メロシアニン染料に属す
るものである。スペクトル増感の方法は乳剤製造の任意
の段階で生起させることができるが、最も普通にはスペ
クトル増感は、若し行ったときには表面化学増感の完了
に続いて行う。
【0031】好ましい整色性スペクトル増感染料(SD
−1)は下記化学式によって表わされる:
【0032】
【化3】
【0033】直接ポジ像の形成を促進するため、本発明
の写真材料は像に従って露光し、次いで処理中均一せん
光を受けさせることができる。しかしながら、好ましく
は直接ポジ像は、現像を開始させるいわゆる核生成剤
(又は現像核生成剤)の助けで形成する。この核生成剤
は現像溶液中に存在させることができるが、最も好まし
くはそれは写真材料自体中に存在させる。本発明の好ま
しい実施態様においては、下塗非感光性層がないことか
ら、核生成剤は乳剤層中に混入するのが好ましい。ハロ
ゲン化銀乳剤層中で使用するとき、現像核生成剤は好ま
しくはハロゲン化銀1モルについて10-5〜10-1モル
の濃度で存在させる。
【0034】本発明により使用するために好適な現像核
生成剤の第一の群は、下記一般式(N−1)に相当する
ヒドラジド系化合物である:
【0035】 R1 −NH−NH−CO−R2 (N−1)
【0036】式中R1 及びR2 はそれぞれ独立に水素、
アルキル基、置換アルキル基、アリール基又は置換アリ
ール基を表わす。
【0037】本発明により使用するのに好ましい現像核
生成剤にはアリールヒドラジド、例えば1−ホルミル−
2−フェニル−ヒドラジド、1−p−アセトアミドフェ
ニル−2−アセチル−ヒドラジド、及び1−〔2−
(2,4−ジ−t−ペンチルフエノキシ)−プロピオン
アミドフェニル〕−2−ホルミル−ヒドラジドがある。
【0038】好適なヒドラジド系現像核生成剤の別の群
には、複素環式窒素含有核又は置換複素環式窒素含有
核、例えばチオヒダントイン核及びメルカプトテトラゾ
リル核を含有するヒドラジドがある。かかる化合物の例
には下記化合物(N−2)及び(N−3)がある:
【0039】
【化4】
【0040】
【化5】
【0041】複素環式窒素含有核を含む本発明により使
用するのに好ましいヒドラジド系現像核生成剤の群は、
ピラゾリジン−3−オン−イル−フェニル基又は置換ピ
ラゾリジン−3−オン−1−イル−フェニル基を担持す
るヒドラジンである。かかる好ましい現像核生成剤の例
には下記構造式(N−4)及び(N−5)による化合物
がある:
【0042】
【化6】
【0043】
【化7】
【0044】一般式(N−1)に相当する現像核生成剤
の興味ある群は水溶性ポリヒドロキシ部分を含有するア
リールヒドラジドである。この群の代表例は下記一般式
(N−6)に相当する:
【0045】
【化8】
【0046】式中nは1〜10の正の整数であり、R3
は水素、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、置
換アリール基、複素環式基又は置換複素環式基を表わ
す。
【0047】一般式(N−6)においてR3 によって表
わされる複素環式基の好適な例には、ピラゾリジン−3
−オン−1−イル基があり、これは置換されていてもよ
い。
【0048】一般式(N−6)に相当する現像核生成剤
の例には、nが4又は5であり、R3 が水素を表わす化
合物がある。
【0049】芳香族ヒドラジド核生成剤の別の好ましい
群には、芳香族核が、移動性を制限し、好ましくはハロ
ゲン化銀粒子表面へのヒドラジド誘導体の吸着を促進す
る一つ以上の基で置換されているようなものがある。こ
の種の好ましいヒドラジドは下記一般式(N−7)によ
って表わされる:
【0050】
【化9】
【0051】式中Acはアシル基であり、J1 は水素で
ありJ2 はスルフィン酸基であり、又J1 及びJ2 は前
記の逆であり、Phはフェニレン基又は置換フェニレン
基であり、Bはバラスト化の如き移動性を制限できる部
分又は吸着促進部分である。
【0052】この種のヒドラジドは Hess のUS447
8928に記載されている。好ましい種類のスルフィン
酸基は下記によって表わされる:
【0053】
【化10】
【0054】式中Arはアリール基又は置換アリール
基、好ましくはフェニル基又はナフチル基である。
【0055】更に別の好ましい群の芳香族ヒドラジド核
生成剤には LeoneのUS4030925及びUS427
6364に記載されている如きアシルヒドラジノフェニ
ルチオ尿素があり、他の例は Konig のUS41393
87及び Adachi のUS2012443に記載されてい
る。
【0056】ヒドラジド系の更に別の好ましい群の核生
成剤は、Leone のUS4080207に記載されている
如きN−(アシルヒドラジノフェニル)−チオアミド化
合物からなる。更に好ましい化合物には SidhuのUS4
278748に記載されている如きトリアゾロ置換フェ
ニルヒドラジド核生成剤がある。少し広い範囲の吸着促
進基を有する匹敵する核生成剤はGB2011391に
記載されている。
【0057】他の有用なヒドラジン及びヒドラジド核生
成剤は例えば Research Disclosure 235巻、235
10項(1983年11月10日)及びUS42699
29、US4243739、US4272614に記載
されている。最近新規なヒドラジン及びヒドラジド誘導
体又は他の有用な成分との組合せは、例えばEP025
4195、US4915354、DE3829078、
EP0311009、US4816373、US468
6167、EP0351077、US4833064、
US4937160、US4912016、US495
0578、US4975354、US4988604、
EP0399460、US4971890、US499
4365、EP0420005、EP0398355、
US4971888、US4960672、EP039
3711、EP0393720、EP0393721及
び特開昭63−306438号、特開昭63−2342
45号、特開昭63−234244号、特開平1−10
5941号、特開平1−179982号、特開平1−2
01650号、特開平1−235943号、特開平1−
296238号、特開平1−90439号、特開平1−
55549号に記載されている。これらのヒドラジン及
びヒドラジド化合物は同時に本発明において使用でき
る。
【0058】好適な現像核生成剤の第二の一般の群は下
記一般式(N−8)に相当する反応性N−置換シクロア
ンモニウム四級塩からなる:
【0059】
【化11】
【0060】式中Qは複素環式5員又は6員環又は環系
を閉環するのに必要な原子を表わし、R4 及びYは特定
の化学群によって決まる数種の置換基を表わすことがで
きる。
【0061】N−置換シクロアンモニウム誘導体の有用
な群は、例えばUS3615615、US375990
1、US3734738、US3719494、US4
115122、US4471044及び Research Dis
closure 232巻(1983年8月)、23213項に
記載されている。N−置換シクロアンモニウム誘導体の
最近の発表には例えば特開平1−61638号、特開平
1−217338号、特開平1−217339号、特開
平1−20024号、特開平1−179142号を含
む。
【0062】他の群の好適な現像核生成剤には例えば硫
黄化合物例えばチオ尿素ジオキサイド、ホスホニウム塩
例えばテトラ−(ヒドロキシメチル)−ホスホニウムク
ロライド、ヒドロキシルアミン、ビス−(p−アミノエ
チル)−サルファイド及びその水溶性塩、レダクチン酸
及びその誘導体例えば4,4,5,5−テトラメチルレ
ダクチン酸、麹酸、アスコルビン酸、2−ヒドロキシ−
1,3−シクロヘキサンジオン、2−アセトキシ−1,
2−ジ−(2−ピリジル)−エタノン、2−ヒドロキシ
−1,2−ジ−(2−ピリジル)−エタノンがある。
【0063】前述した現像核生成剤の少なくとも2種の
混合物が有利に使用できる。
【0064】少なくとも1種の現像核生成剤を含有する
写真層を形成する組成物の被覆前に、現像核生成剤を有
機溶媒例えばN−メチルピロリドン中に溶解し、前記組
成物に加えることができる。
【0065】或いは現像核生成剤は、前記層を形成する
親水性コロイド組成物に分散した形で加えることができ
る。この場合、この分散液は、これらの核生成剤を先ず
少なくとも1種の水非混和性油型溶媒又は油形成剤に溶
解し、形成された溶液を親水性コロイド好ましくはゼラ
チン及び分散剤を含有する水性相に加え、混合物を均質
化装置中に通し、水性媒体中油状溶液の分散液を形成
し、分散液を親水性コロイド組成物例えばゼラチンハロ
ゲン化銀乳剤と混合し、形成された組成物を通常の方法
で被覆し、油状膜でとりまかれた現像核生成剤の粒子が
ゲルマトリックス全体に分散した系を作ることによって
製造することができる。油形成剤中への現像核生成剤の
溶解は、後で蒸発によって除去される補助低沸点水非混
和性溶媒例えばエチルアセテートの使用によって容易に
することができる。
【0066】写真材料の結合剤、特に使用する結合剤が
ゼラチンであるとき、これは適切な硬化剤例えばエポキ
サイド系のもの、エチレンイミン系のもの、ビニルスル
ホン系のもの例えば1,3−ビニルスルホニル−2−プ
ロパノール、クロム塩例えば酢酸クロム及びクロム明ば
ん、アルデヒド例えばホルムアルデヒド、グリオキサー
ル及びグルタルアルデヒド、N−メチロール化合物例え
ばジメチロール尿素及びメチロールジメチルヒダントイ
ン、ジオキサン誘導体例えば2,3−ジヒドロキシ−ジ
オキサン、活性ビニル化合物例えば1,3,5−トリア
クリロイル−ヘキサヒドロ−s−トリアジン、活性ハロ
ゲン化合物例えば2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−
s−トリアジン、及びムコハロゲン酸例えばムコクロル
酸及びムコフエノキシクロル酸で硬化することができ
る。これらの硬化剤は単独で又は組合せて使用できる。
結合剤は又US4063952に記載されている如きカ
ルバモイルピリジニウム塩の如き急速反応性硬化剤で硬
化することもできる。
【0067】本発明の写真材料は、更に写真乳剤層中又
は少なくとも一つの他の親水性コロイド層中に各種の界
面活性剤を含有できる。好適な界面活性剤には、サポニ
ン、アルキレンオキサイド例えばポリエチレングリコー
ル、ポリエチレングリコール/ポリプロピレングリコー
ル縮合生成物、ポリエチレングリコールアルキルエーテ
ル又はポリエチレングリコールアルキルアリールエーテ
ル、ポリエチレングリコールエステル、ポリエチレング
リコールソルビタンエステル、ポリアルキレングリコー
ルアルキルアミンもしくはアルキルアミド、シリコーン
−ポリエチレンオキサイドアダクト、グリシドール誘導
体、多価アルコールの脂肪酸エステル及びサッカライド
のアルキルエステルの如き非イオン界面活性剤;カルボ
キシ、スルホ、ホスホ、硫酸もしくはリン酸エステル基
の如き酸基を含有するアニオン界面活性剤;アミノ酸、
アミノアルキルスルホン酸、アミノアルキルサルフェー
トもしくはホスフェート、アルキルベタイン、及びアミ
ン−N−オキサイドの如き両性界面活性剤;及びアルキ
ルアミン塩、脂肪族、芳香族もしくは複素環式四級アン
モニウム塩、脂肪族もしくは複素環式環含有ホスホニウ
ムもしくはスルホニウム塩の如きカチオン界面活性剤を
含む。かかる界面活性剤は種々の目的のため、例えば被
覆助剤として帯電防止化合物として、滑性を改良する化
合物として、分散乳化を容易にする化合物として、接着
性を防止又は減ずる化合物として使用できる。好ましい
界面活性剤は過弗素化アルキル基を含有する化合物であ
る。
【0068】本発明の写真材料は更に各種の他の添加
剤、例えば写真材料の寸法安定性を改良する化合物、帯
電防止剤、スペーシング剤、光吸収性染料例えばハレイ
ション防止染料、フィルター染料もしくはアキュータン
ス( acutance )染料、滑剤、不透明化剤例えば二酸化
チタン及び可塑剤を含有できる。
【0069】帯電防止剤は乳剤側の一つ以上の層中で又
は裏塗層中で使用できる。
【0070】写真材料の寸法安定性を改良するのに好適
な添加剤には例えば水不溶性又は殆ど不溶性の合成重合
体例えばアルキル(メタ)アクリレート、アルコキシ
(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレー
ト、(メタ)アクリルアミド、ビニルエステル、アクリ
ロニトリル、オレフィン及びスチレンの重合体、又は前
記のものとアクリル酸、メタクリル酸、α,β−不飽和
ジカルボン酸、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレー
ト、スルホアルキル(メタ)アクリレート、及びスチレ
ンスルホン酸の共重合体がある。
【0071】スペーシング剤は一般に平均粒度が0.2
〜10μであるものを存在させることができる。好適な
スペーシング剤は、例えばポリメチルメタクリレート、
アクリル酸とメチルメタクリレートの共重合体、及びヒ
ドロキシプロピルメチルセルロースヘキサヒドロフタレ
ートから作ることができる。他の好適なスペーシング剤
はUS4614708に記載されている。スペーシング
剤は又艶消剤としても作用する。他の普通の艶消剤はシ
リカ粒子からなり、これは異なる粒度群を使用できる。
【0072】本発明の直接ポジ材料は、非感光性親水性
コロイド層例えば保護層及び一つ以上の裏塗層を存在さ
せうる。前述した如く、マスクド安定剤は乳剤層中に混
入されるから下塗層は必要ない。
【0073】写真材料の支持体は不透明又は透明である
ことができ、例えば紙支持体又は樹脂支持体であること
ができる。紙支持体を使用するとき、一側又は両側を、
場合によってハレイション防止染料又は顔料を含有する
α−オレフィン重合体例えばポリエチレン層で被覆した
ものが好ましい。又有機樹脂支持体例えば硝酸セルロー
スフィルム、酢酸セルロースフィルム、ポリビニルアセ
タールフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリエチレン
テレフタレートフィルム、ポリカーボネートフィルム、
ポリビニルクロライドフィルム又はポリ−α−オレフィ
ンフィルム例えばポリエチレンもしくはポリプロピレン
フィルムも使用できる。かかる有機樹脂支持体の厚さは
0.07〜0.35mmであるのが好ましい。これらの
有機樹脂支持体は、シリカ又は二酸化チタンのごとき水
不溶性粒子を含有できる下塗層で被覆するのが好まし
い。
【0074】本発明の写真直接ポジ材料は、それらの特
定の用途によって好都合な方法で露光できる、例えば日
光又は人造光例えばタングステン光、キセノン、金属ハ
ロゲンランプ、石英−ハロゲンランプにより、レーザー
源又は非可視放射線例えば紫外線、X線及び赤外線で露
光できる。
【0075】本発明の写真材料の処理は、材料の特定の
用途によって決まる明細に従って構成した表面現像液中
に行う。
【0076】現像溶液は1種以上の現像主薬、亜硫酸イ
オン、臭素イオン及びポリアルキレンオキサイドを含有
するのが好ましい。好ましい現像主薬には例えばハイド
ロキノン及び誘導体、3−ピラゾリジノン誘導体例えば
1−フェニル−5−ピラゾリジノン(フエニドン)及び
類似体、アミノフエノール、ヒドロキシルアミン、ヒド
ラジン誘導体、及びアスコルビン酸及び類似体を含有す
るのが好ましい。当業者に良く知られている他の助剤を
本発明の現像液に加えることができる。従来の現像液添
加剤の調査は、ニューヨークの John Wiley and Son
s 1979年発行、Grant Haist 著、Modern Photog
raphic Processing ,220〜224頁に与えられて
いる。かかる添加剤の例には、硬水中に存在するカルシ
ウム及びマグネシウムイオンに対する錯化剤例えばエチ
レンジアミン四酢酸及び類似化合物を含む。更に発泡防
止剤、界面活性剤、殺菌剤、ポリスチレンスルホネート
の如き増粘剤及び酸化防止剤例えばベンゾエート及びシ
クロデキストリンを存在させることができる。現像液
は、現像された写真材料上の汚れた縞を減少させるため
いわゆるスラッジ防止剤を含有できる。現像溶液のアル
カリ性pH値は、好ましくはリン酸塩緩衝剤、炭酸塩緩
衝剤及びボラックス緩衝剤の如き従来の緩衝剤にとって
確立する。pHは追加的にアルカリ金属水酸化物例えば
水酸化ナトリウムもしくはカリウムにより所望の値に調
整できる。最後に溶液は潜在硬化剤を包含する硬化剤を
含有できる。
【0077】処理のためには、処理溶液の自動補給装置
を備えた自動的に操作する装置を使用するのが好まし
い。
【0078】現像工程に続いて洗浄工程、定着溶液及び
別の洗浄又は安定化工程を行うことができる。最後に写
真材料は乾燥する。
【0079】本発明の写真直接ポジ材料は、各種の写真
材料、例えばグラフィックアート、一般アマチュア及び
プロ写真用、映画記録及び複製用、放射線写真記録及び
複製用、及び拡散転写反転写真材料に使用できる。しか
しながら好ましい用途はマイクロ写真記録、例えばコン
ピューター出力用マイクロフィルムである。
【0080】下記実施例は本発明を示すが、これに限定
するものではない。
【0081】実施例 1 撹拌した水性ゼラチン溶液に、等モルの硝酸銀及び臭化
カリウムの溶液を同時添加することによって、0.3μ
の最終平均粒度を示す八面体臭化銀コア−シェル乳剤を
作った。コアの沈澱は6.80のpAgで開始して70
℃で行った。銀全体の15%の添加後、pAgは8.7
1に変化した、沈澱は銀全体の50%が消費されるまで
続け、平均コア直径は0.23μに達した。余分のゼラ
チンを溶解することによりゼラチン/銀比を0.5にも
たらした後、このコアを、ハロゲン化銀1モルについ
て、25.8×10-3ミリモルのチオ硫酸ナトリウム、
16.3×10-3ミリモルの塩化金酸及び27.5×1
-3ミリモルのp−トルエンチオスルホン酸ナトリウム
塩により化学的に増感した。
【0082】シェルはこのコア上に50℃の温度で、
9.47のpAgで沈澱させた。沈澱完了後、ゼラチン
/銀比を再び0.5に調整し、コア−シェル乳剤を、ハ
ロゲン化銀1モルについて、13.8×10-3ミリモル
のチオ硫酸ナトリウム、2.48×10-3ミリモルの塩
化金酸及び26.8×10-3ミリモルのチオシアン酸ア
ンモニウムを用いて化学的に熟成した。
【0083】完成した乳剤を幾つかの試料に分け、各試
料にAgNO3 1モルについて1.65ミリモルのス
ペクトル増感染料SD−1、6.6ミリモルの核生成剤
フェニルホルミルヒドラジドを加えた。最後に表2に示
す如く、種々の量の遊離ベンゾトリアゾール(S−
1)、マスクドベンゾトリアゾール(MS−1)、遊離
5−メチルベンゾトリアゾール(S−2)及びマスクド
メチルベンゾトリアゾール(MS−2とMS−3の混合
物)を加えた。各乳剤試料を、透明支持体上に1m2
ついてAgNO3 4gに相当する被覆量で被覆した。
次いで被覆を、10-5秒のフラッシュ光を用いてEG&
G感光計で連続楔を通して露光し、下記組成の現像液中
で35℃で現像した。
【0084】 N−メチル−p−アミノフエノール 15g 無水亜硫酸ナトリウム 110g 水酸化ナトリウム 19g 炭酸ナトリウム 40g 臭化ナトリウム 3g ハイドロキノン 40g 2−メチルアミノエタノール 40ml 水で 1lにした。
【0085】現像後、被覆を従来の定着浴で処理し、最
後に水洗して乾燥した。直接ポジ感度測定特性を評価
し、表2aに示す。
【0086】同じ被覆の第二セットを、老化特性に擬す
るため、57℃、34%相対湿度で3日間処理した。次
いでこの第二セットを前述した如く露光し、処理し、評
価した。結果を表2bに示す。
【0087】 表 2 a 被覆 No. 安定剤 濃度1 現像時間 感 度 測 定 (秒) min 2 max ΔRR3 1 S-1 10-3 30 0.10 1.60 2.2 1.10 2 MS-1 10-3 45 0.18 1.80 3.0 > 1.2* 3 MS-1 10-2 45 0.11 1.55 2.8 > 1.45* 4 S-2 10-3 30 0.09 1.50 2.4 1.05 5 S-2 10-2 60 0.08 1.35 2.6 1.20 6 MS-2/3 10-3 30 0.08 1.65 2.3 1.20 7 MS-2/3 10-2 45 0.06 1.35 2.4 > 1.65*
【0088】 表 2 b 被覆 No. 安定剤 濃度1 現像時間 感度測定、3日、57℃/34%相対湿度 (秒) min 2 max ΔRR3 1 S-1 10-3 30 0.21 1.75 2.4 0.50 2 MS-1 10-3 45 0.37 1.70 3.2 0.85 3 MS-1 10-2 45 0.14 1.60 2.8 > 1.4* 4 S-2 10-3 30 0.16 1.50 2.2 0.60 5 S-2 10-2 60 0.08 1.30 2.1 0.80 6 MS-2/3 10-3 30 0.18 1.65 2.6 0.90 7 MS-2/3 10-2 45 0.06 1.35 2.2 > 1.65*
【0089】註:1:モル/モルAgNO3 ; 2:S:相対logEt値として表示した相対感度、数
字が小さい程感度大であることを示す; 3:デルタ再反転=直接ポジ濃度0.1+Dmin と再反
転濃度0.1+Dmin の間で測定した過露光寛容度; *:再反転濃度は最高露光レベルでなお0.1+Dmin
以下である。
【0090】表2は遊離安定剤に対して比較して、マス
クド安定剤を用いたとき良好な直接ポジ感度測定を示
し、かつ再反転に遭遇する前により拡大した過露光寛容
度を示している。
【0091】実施例 2 撹拌した水性ゼラチン溶液に、硝酸銀と臭化カリウムの
等モル溶液を同時添加して、最終平均粒度0.3μを示
す立方晶臭化銀コア−シェル乳剤を作った。コアの沈澱
は60℃で7.01のpAgで行った。全体の銀の50
%の添加後、コア粒子を、ハロゲン化銀1モルについて
表示して、25.8×10-3ミリモルのチオ硫酸ナトリ
ウム、16.3×10-3ミリモルの塩化金酸及び27.
5×10-3ミリモルのp−トルエンスルホン酸ナトリウ
ム塩によって化学的に増感した。次いで粒子を、最終平
均粒度に達するまで同じ沈澱条件下で更に生長させた。
余分のゼラチンを加えてゼラチン/銀比を0.5にし
た、そしてコア−シェル乳剤を、ハロゲン化銀1モルに
ついて表示して、1.62×10-3ミリモルのp−トル
エンスルホン酸ナトリウム塩、13.8×10-3ミリモ
ルのチオ硫酸ナトリウム、2.48×10-3の塩化金酸
により表面増感した。
【0092】完成した乳剤を幾つかの試料に分け、各試
料に、AgNO3 1モルについて2.0ミリモルのス
ペクトル増感染料SD−1及び6.6ミリモルの核生成
剤フェニルホルミルヒドラジドを加えた。最後に表3に
示す如く、種々の量の遊離5−メチルベンゾトリアゾー
ル(S−2)又はマスクドメチルベンゾトリアゾール
(MS−2とMS−3の混合物)を加えた。各乳剤試料
を透明支持体上に、1m2 についてAgNO3 4gに
相当する被覆量で被覆した。次いで被覆を実施例1の如
く露光し、異なる時間現像し、定着し、洗浄し、乾燥
し、評価した。結果を表3に示す:
【0093】 表 3 a 被覆 No. 安定剤 濃 度1 現像時間 感 度 測 定 (秒) min 2 max ΔRR3 8 S-2 6×10-3 35 0.04 1.35 1.39 1.35 9 S-2 6×10-3 45 0.08 1.50 1.93 0.90 10 S-2 6×10-3 60 0.15 1.65 2.77 0.60 11 S-2 10-2 35 0.03 1.30 1.16 1.25 12 S-2 10-2 45 0.05 1.35 1.32 1.05 13 S-2 10-2 60 0.11 1.45 2.06 0.90 14 MS-2/3 6×10-3 35 0.05 1.50 2.22 >1.50* 15 MS-2/3 6×10-3 45 0.08 1.55 2.48 1.45 16 MS-2/3 6×10-3 60 0.14 1.60 3.27 0.60 17 MS-2/3 10-2 35 0.04 1.50 1.95 >1.50* 18 MS-2/3 10-2 45 0.05 1.50 2.37 >1.50* 19 MS-2/3 10-2 60 0.07 1.50 2.80 >1.50*
【0094】 表 3 b 被覆 No. 安定剤 濃 度1 現像時間 感度測定、3日、57℃/34%相対湿度 (秒) min 2 max ΔRR3 8 S-2 6×10-3 35 0.06 1.50 1.78 1.25 9 S-2 6×10-3 45 0.11 1.65 2.77 0.60 10 S-2 6×10-3 60 0.53 1.65 3.09 0.40 11 S-2 10-2 35 0.04 1.35 1.40 1.25 12 S-2 10-2 45 0.07 1.40 2.19 1.00 13 S-2 10-2 60 0.16 1.20 2.22 0.90 14 MS-2/3 6×10-3 35 0.06 1.50 2.22 > 1.50* 15 MS-2/3 6×10-3 45 0.09 1.60 2.85 > 1.40* 16 MS-2/3 6×10-3 60 0.13 1.70 3.24 > 1.30* 17 MS-2/3 10-2 35 0.04 1.40 1.50 > 1.60* 18 MS-2/3 10-2 45 0.05 1.50 1.92 > 1.50* 19 MS-2/3 10-2 60 0.07 1.60 2.74 > 1.40*
【0095】註:1,2,3,*は実施例1参照
【0096】表3の結果は再び、遊離5−メチルベンゾ
トリアゾールに対して比較してマスクドメチルベンゾト
リアゾールを用いたとき、良好な直接ポジ感度測定と再
反転に遭遇する前のより拡大された過露光寛容度を示し
ている。又再反転は擬制老化後も良く防止されている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジャン−マリ・オディール・デヴァンクル ベルギー国モートゼール、セプテストラー ト 27 アグファ・ゲヴェルト・ナームロ ゼ・ベンノートチャップ内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部潜像形成性ハロゲン化銀粒子を含有
    する一つ以上の放射線感光性乳剤層及び支持体を含む写
    真直接ポジ材料において、前記乳剤層の少なくとも一つ
    が一般式(I): 【化1】 (式中Zは低級アルキル基、ニトロ基又はハロゲン原子
    を表わし、nは0〜4に等しく、Mは正の対イオンを表
    わす)に相当する化合物を更に含有することを特徴とす
    る写真直接ポジ材料。
  2. 【請求項2】 前記材料が、更に核生成剤を含有するこ
    とを特徴とする請求項1の写真直接ポジ材料。
  3. 【請求項3】 前記核生成剤が、アリールヒドラジド誘
    導体であることを特徴とする請求項2の写真直接ポジ材
    料。
  4. 【請求項4】 前記核生成剤が、N−置換シクロアンモ
    ニウム四級塩であることを特徴とする請求項2の写真直
    接ポジ材料。
  5. 【請求項5】 前記内部潜像形成性ハロゲン化銀が、コ
    ア−シェル粒子であることを特徴とする請求項1〜4の
    何れか1項の写真直接ポジ材料。
  6. 【請求項6】 前記コア−シェル粒子のコアが、化学的
    に熟成されていることを特徴とする請求項5の写真直接
    ポジ材料。
  7. 【請求項7】 前記内部潜像形成性ハロゲン化銀粒子
    が、多価金属ドープ剤で内部的にドープされていること
    を特徴とする請求項1〜6の何れか1項の写真直接ポジ
    材料。
  8. 【請求項8】 前記多価金属ドープ剤が、周期表第VIII
    族から選択されることを特徴とする請求項7の写真直接
    ポジ材料。
  9. 【請求項9】 一般式(I)による前記化合物が、ハロ
    ゲン化銀1モルについて10-4〜5×10-2モルの濃度
    で存在することを特徴とする請求項1〜8の何れか1項
    の写真直接ポジ材料。
  10. 【請求項10】 一般式(I)による前記化合物が、1
    −(2−スルホネートベンゾイル)−5−メチル−ベン
    ゾトリアゾール又は1−(2−スルホネートベンゾイ
    ル)−6−メチル−ベンゾトリアゾール又は両者の混合
    物であることを特徴とする請求項1〜9の何れか1項の
    写真直接ポジ材料。
  11. 【請求項11】 支持体及び乳剤層の間に中間非感光性
    層を含有しないことを特徴とする請求項1〜10の何れ
    か1項の写真直接ポジ材料。
  12. 【請求項12】 (a)核生成剤の存在下に、又は
    (b)処理中前記材料のせん光を用いて、請求項1の像
    に従って露光した写真直接ポジ材料を現像する方法。
JP4233124A 1991-08-13 1992-08-06 マスクドベンゾトリアゾール安定剤を含有する写真直接ポジ材料 Pending JPH05232620A (ja)

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EP91202073A EP0529152B1 (en) 1991-08-13 1991-08-13 A new class of masked stabilizers in photographic materials or developing solutions
NL91203295.0 1991-12-16
NL91202073.2 1991-12-16
EP91203295 1991-12-16

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