JPH05231223A - 内燃エンジンの燃料噴射制御装置 - Google Patents

内燃エンジンの燃料噴射制御装置

Info

Publication number
JPH05231223A
JPH05231223A JP6950692A JP6950692A JPH05231223A JP H05231223 A JPH05231223 A JP H05231223A JP 6950692 A JP6950692 A JP 6950692A JP 6950692 A JP6950692 A JP 6950692A JP H05231223 A JPH05231223 A JP H05231223A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel injection
injection
crank angle
fuel
angle position
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6950692A
Other languages
English (en)
Inventor
Naosuke Akasaki
修介 赤崎
Hidehito Ikebe
秀仁 池辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP6950692A priority Critical patent/JPH05231223A/ja
Publication of JPH05231223A publication Critical patent/JPH05231223A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、エンジンが過渡状態にあるときで
も有害成分の排出を極力抑制し、かつ燃焼の安定性を確
保することができる内燃エンジンの燃料噴射制御装置を
提供することを目的とする。 【構成】 エンジンの運転状態に基づき1サイクル中に
少くとも2回以上の燃料噴射時期を設定して分割噴射す
る分割噴射手段を備え、現在のクランク角位置が第1回
目の燃料噴射開始時期を過ぎていると判別されたとき
は、エンジンの運転状態やその超過分に応じ、該超過分
を第2回目の燃料噴射時期に加算して燃料噴射するか、
又は第2回目の燃料噴射時期を変更することなく第1回
目の燃料噴射時期をずらせて燃料噴射するか、或いは分
割噴射を禁止して一括噴射する燃料噴射手段を有する構
成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃エンジンの燃料噴
射制御装置、より詳しくは内燃エンジンの各気筒毎に設
けられた燃料噴射弁から噴射される燃料の噴射時期を制
御する内燃エンジンの燃料噴射制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】多気筒を有する内燃エンジンにおいて、
少なくとも吸入行程中に燃料噴射が終了するように燃料
の噴射時期を設定したものがある。燃料量が少なくて済
む希薄燃焼運転の場合は、このように吸入行程中に燃料
噴射を行うことにより、燃焼が安定し、運転性能の向上
を図ることができる。
【0003】しかし、多量の燃料量を必要とする高負荷
・高回転運転の場合は、1回の吸入行程中に必要な全燃
料量を噴射することが困難であり、吸入行程中に所要燃
料量の噴射を完了させるためには吸入行程突入前、すな
わち、排気行程等他の行程中にも燃料噴射を行う必要が
ある。
【0004】一方、前記内燃エンジンにおいては、その
各気筒において排気行程から吸入行程に移行するときに
排気弁の開弁時期と吸気弁の開弁時期とがオーバラップ
するオーバラップ期間の存在が知られている。
【0005】したがって、吸入行程突入前に燃料噴射を
開始した場合、オーバラップ期間中にも燃料が噴射され
る虞があり、かかる場合には所謂燃料の噴き抜けが生
じ、HC等多量の有害成分が大気に排出されるという欠
点がある。
【0006】そこで、本願出願人は、オーバラップ期間
突入前に第1回目の噴射を行い、オーバラップ期間経過
後の吸入行程中に第2回目の噴射を行う分割噴射方式の
燃料噴射制御装置を既に提案している(特願平3−13
9651号)。
【0007】この先願技術によれば、第1回目の噴射終
了時期と第2回目の噴射開始時期とがオーバラップ期間
と重畳しないように燃料噴射時期が設定されており、燃
料の噴き抜けを防止することが可能である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記燃料噴射
制御装置においては、スロットル弁開度が急変したとき
等エンジンの運転状態が過渡時にあるときは燃料噴射時
期が急変する虞がある。そして、このような燃料噴射時
期の急変が生じると、図12に示すように、実際の燃料
噴射開始時期t1が予め計算により求められた(目標)
燃料噴射時期t2を過ぎてしまい、図中斜線部に示すよ
うに、第1回目の燃料噴射がオーバーラップ期間TOV
中にも行われることとなり、燃料の噴き抜けが生じ、H
C等の大量の有害成分が大気中に排出されるという問題
点があることが判明した。
【0009】本発明はこのような問題点に鑑みなされた
ものであって、エンジンが過渡状態にあるときでも有害
成分の排出を極力抑制し、かつ燃焼の安定性を確保する
ことができる内燃エンジンの燃料噴射制御装置を提供す
ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明はエンジンの運転状態を検出する運転状態検出
手段と、該運転状態検出手段の検出結果に基づいて燃料
噴射量を決定する燃料噴射量決定手段とを備えた内燃エ
ンジンの燃料噴射制御装置において、前記運転状態検出
手段の検出結果に基づき1サイクル中に少くとも2回以
上の燃料噴射時間を設定して分割噴射する分割噴射手段
と、所定クランク角度毎にクランク角位置を検出するク
ランク角位置検出手段と、該クランク角位置検出手段に
より検出された現在のクランク角位置が前記分割噴射手
段により設定された第1回目の燃料噴射時期を過ぎてい
るか否かを判別する判別手段とを備え、前記判別手段に
より現在のクランク角位置が前記分割噴射手段により設
定された第1回目の燃料噴射開始時期を過ぎていると判
別されたときは、その超過分を前記分割噴射手段により
設定された第2回目の燃料噴射時期に加算して燃料噴射
する燃料噴射手段を有していることを第1の特徴として
いる。
【0011】また、本発明は、前記判別手段により現在
のクランク角位置が前記分割噴射手段により設定された
第1回目の燃料噴射開始時期を過ぎていると判別された
ときは、前記現在のクランク角位置を第1回目の燃料噴
射時期の開始位置に設定して第1回目の燃料噴射を行う
と共に、第2回目の燃料噴射を前記分割噴射手段により
設定された第2回目の燃料噴射時期で行う燃料噴射手段
を有していることを第2の特徴としている。
【0012】さらに、本発明は、前記判別手段により現
在のクランク角位置が前記分割噴射手段により設定され
た第1回目の燃料噴射開始時期を過ぎていると判別され
たときは、前記分割噴射手段による分割噴射を禁止し、
前記現在のクランク角位置を燃料噴射の開始位置として
1回の燃料噴射時期で必要燃料量を全量噴射する燃料噴
射手段を有していることを第3の特徴としている。
【0013】また、上記第1〜第3の特徴において、前
記判別手段は、所定クランク角毎に実行される。
【0014】
【作用】上記第1の特徴によれば、現在のクランク角位
置が第1回目の燃料噴射開始時期を過ぎているときは、
その超過分を第2回目の燃料噴射時期に加算して燃料噴
射が行なわれる。
【0015】また、第2の特徴によれば、現在のクラン
ク角位置が第1回目の燃料噴射開始時期を過ぎていると
きは、その超過分だけずらせて第1回目の燃料噴射を行
う一方、第2回目の燃料噴射はその燃料噴射時期を変動
することなく行なわれる。
【0016】さらに、第3の特徴によれば、現在のクラ
ンク角位置が第1回目の燃料噴射開始時期を過ぎている
ときは、分割噴射を禁止して必要燃料量が一括噴射され
る。
【0017】また、上記第1〜第3の特徴において、現
在のクランク角位置が第1回目の燃料噴射開始時期を過
ぎているか否かの判別は、所定クランク角毎に実行され
る。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき詳説す
る。
【0019】図1は本発明に係る内燃エンジンの燃料噴
射制御装置の一実施例を示す全体構成図である。
【0020】図中、1は各シリンダに吸気弁と排気弁
(図示せず)とを各1対宛設けたDOHC直列4気筒の
内燃エンジン(以下、単に「エンジン」という)であ
る。このエンジン1は、吸気弁及び排気弁のバルブタイ
ミングが、エンジンの高速回転領域に適した高速バルブ
タイミング(高速V/T)と、低速回転領域に適した低
速バルブタイミング(低速V/T)との2段階に切換可
能に構成されている。
【0021】エンジン1の吸気管2の途中にはスロット
ルボディ3が設けられ、その内部にはスロットル弁3′
が配されている。また、スロットル弁3′にはスロット
ル弁開度(θTH)センサ4が連結されており、スロッ
トル弁3′の開度に応じた電気信号を出力して電子コン
トロールユニット(以下「ECU」という)5に供給す
る。
【0022】燃料噴射弁6はエンジン1とスロットル弁
3′との間且つ吸気管2の図示しない燃料ポンプに接続
されるとともにECU5に電気的に接続され、当該EC
U5からの信号により燃料噴射の開弁時間が制御され
る。
【0023】また、吸気管2のスロットル弁3′の下流
側には分岐管7が設けられ、該分岐管7の先端には絶対
圧(PBA)センサ8が取付けられている。該PBAセ
ンサ8はECU5に電気的に接続されており、吸気管2
内の絶対圧PBAは前記PBAセンサ8により電気信号
に変換されてECU5に供給される。
【0024】また、分岐管7の下流側の吸気管2の管壁
には吸気温(TA)センサ9が装着され、該TAセンサ
9により検出された吸気温TAは電気信号に変換され、
ECU5に供給される。
【0025】エンジン1のシリンダブロックの冷却水が
充満した気筒周壁にはサーミスタ等からなるエンジン水
温(TW)センサ10が挿着され、該TWセンサ10に
より検出されたエンジン冷却水温TWは電気信号に変換
されてECU5に供給される。
【0026】また、エンジン1の図示しないカム軸周囲
又はクランク軸周囲の所定位置には気筒判別(CYL)
センサ11、TDCセンサ12、クランク角(CRK)
センサ13が夫々取付けられている。
【0027】CYLセンサ11は、クランク軸2回転毎
に特定の気筒の所定のクランク角度位置でパルス信号
(以下、「CYL信号パルス」という)を出力し、該C
YL信号パルスをECU5に供給する。
【0028】TDCセンサ12は、エンジン1のクラン
ク軸の180°回転毎に所定のクランク角度位置で信号
パルス(以下、「TDC信号パルス」という)を出力
し、該TDC信号パルスをECU5に供給する。
【0029】CRKセンサ13は、TDC信号パルスの
周期、すなわち180°より短い一定のクランク角周期
(例えば、45°周期)でパルス信号(以下、「CRK
信号パルス」という)を出力し、該CRK信号パルスを
ECU5に供給する。
【0030】エンジン1の各気筒の点火プラグ14は、
ECU5に電気的に接続され、ECU5により点火時期
が制御される。
【0031】変速機15は、車輪(図示せず)とエンジ
ン1との間に介装され、前記車輪は変速機15を介して
エンジン1により駆動される。
【0032】また、前記車輪には車速(VSP)センサ
16が取り付けられ、該VSPセンサ16により検出さ
れた車速VSPは電気信号に変換され、ECU5に供給
される。
【0033】また、エンジン1の排気管17の途中には
広域酸素濃度センサ(以下、「LAFセンサ」と称す
る)18が設けられており、該LAFセンサ18により
検出された排気ガス中の酸素濃度は電気信号に変換され
てECU5に供給される。
【0034】また、ECU5の出力側には、前記バルブ
タイミングの切換制御を行うための電磁弁19が接続さ
れ、該電磁弁19の開閉作動がECU5により制御され
る。電磁弁19は、バルブタイミングの切換を行う切換
機構(図示せず)の油圧を高/低に切換えるものであ
り、該油圧の高/低に対応してバルブタイミングが高速
V/Tと低速V/Tに切換えられる。前記切換機構の油
圧は、油圧(POIL)センサ20によって検出され、
その検出信号がECU5に供給される。
【0035】ECU5は、上述の各種センサからの入力
信号波形を整形し、電圧レベルを所定レベルに修正し、
アナログ信号値をデジタル信号値に変換する等の機能を
有する入力回路5aと、中央演算処理回路(以下「CP
U」という)5bと、該CPU5bで実行される各種演
算プログラムや後述する各種マップ及び演算結果等を記
憶するROM及びRAMからなる記憶手段5cと、前記
燃料噴射弁6、点火プラグ14及び電磁弁19に駆動信
号を供給する出力回路5dとを備えている。
【0036】図2は、CYLセンサ11から出力される
CYL信号パルス、TDCセンサ12から出力されるT
DC信号パルス、CRKセンサ13から出力されるCR
K信号パルスの発生タイミングを夫々示すタイムチャー
トである。
【0037】TDC信号パルスは、各気筒(#1〜#4
CYL)の圧縮行程開始時のTDC(上死点)前の所定
クランク角度位置(例えば、10°BTDC)で発生す
る。すなわち、TDC信号パルスは各気筒の基準クラン
ク角度位置を表わすものであって、クランク軸の180
°回転毎に発生する。そして、ECU5はTDC信号パ
ルスの発生間隔を計測してエンジン回転数NEの逆数で
あるME値を算出する。
【0038】CYL信号パルスは、特定の気筒(例え
ば、#1CYL)の圧縮行程開始を示すTDC信号パル
ス発生位置よりも前の所定クランク角度位置(例えば、
20°BTDC)で発生し、CYL信号パルス発生直後
のTDC信号発生に特定の気筒番号(例えば、#1CY
L)をセットする。
【0039】CRK信号パルスは、クランク軸が2回転
する間に等間隔で例えば16個の信号パルス、すなわ
ち、例えば45°のクランク角間隔で信号パルスを発生
する。そして、ECU5はCRK信号パルスの発生間隔
を計測してクランク回転数CRNEの逆数であるCRM
E値を算出する。
【0040】さらに、ECU5は、TDC信号パルス、
CRK信号パルスに基づき各気筒の基準クランク角度位
置からのクランク角度ステージSTG(以下、「ステー
ジ」という)を検出する。すなわち、TDC信号パルス
T1が発生した直後に検出されるCRK信号パルスC1
がCYL信号パルスにより判別される吸気工程終了時の
下死点(BDC)位置で発生した場合、ECU5は該C
RK信号パルスC1により#1CYLの#0ステージ
(#0STG)を検出し、さらにその後に出力されるC
RK信号パルスにより#1STG、#2STG、…、#
15STGを順次検出する。
【0041】しかして、上記燃料噴射制御装置において
は、図3に示すフローチャート(メインルーチン)にし
たがって燃料噴射が制御される。
【0042】すなわち、まずステップS1において、各
気筒(#1〜#4CYL)毎に燃料噴射弁6の燃料噴射
時間TOUTを演算し、記憶手段5c(RAM)に記憶
する。すなわち、CPU5bは、エンジンの運転状態に
応じ、基本モードの場合は数式1に基づき、また始動モ
ードの場合は数式2に基づき前記TDC信号パルスに同
期する燃料噴射弁6の燃料噴射時間TOUTを演算し、
その結果を記憶手段5c(RAM)に記憶する。
【0043】
【数1】 TOUT=TiM×KCMDM×KLAF×K1+K2+TV
【0044】
【数2】TOUT=TiCR×K3+K4+TV ここに、TiMは基本モード時の基本燃料量、具体的に
はエンジン回転数NEと吸気管内絶対圧PBAとに応じ
て設定される基本燃料噴射時間であり、このTiM値を
決定するためのTiMマップとして、低速V/T用(T
iMLマップ)と高速V/T用(TiMHマップ)の2
つのマップが記憶手段5c(ROM)に記憶されてい
る。
【0045】TiCRは始動モード時の基本燃料量であ
って、TiM値と同様、エンジン回転数NEと吸気管内
絶対圧PBAに応じて設定され、該TiCR値を決定す
るためのTiCRマップが記憶手段5c(ROM)に記
憶されている。
【0046】KCMDMは、修正目標空燃比係数であ
り、エンジンの運転状態に応じて設定され、目標空燃比
を表わす目標空燃比係数KCMDに燃料冷却補正係数K
ETCを乗算することによって算出される。また、該燃
料冷却補正係数KETCは、燃料を実際に噴射すること
による冷却効果によって吸入空気量が変化することを考
慮して燃料噴射量を予め補正するための係数であり、目
標空燃比係数KCMDの値に応じて設定される。
【0047】KLAFは空燃比補正係数であり、空燃比
フィードバック制御中はLAFセンサ18によって検出
された空燃比が目標空燃比に一致するように設定され、
オープンループ制御中はエンジン運転状態に応じた所定
値に設定される。
【0048】K1、K2、K3及びK4は夫々各種エン
ジンパラメータ信号に応じて演算される補正係数及び補
正変数であって、各気筒毎にエンジン運転状態に応じた
燃費特性や加速特性等の諸特性の最適化が図られるよう
な所定値に設定される。
【0049】TVは燃料噴射弁6の無効時間であって、
通電開始後から燃料噴射弁6が開弁するまでの遅延時間
を示す。該無効時間TVは、バッテリー電圧VBに応じ
て設定され、具体的には予め記憶手段5c(ROM)に
記憶されたTV〜VBマップ(図示せず)をバックグラ
ウンド時に検索することにより設定される。尚、該無効
時間TVはバッテリー電圧VBが低下するに伴い大きな
数値に設定される。
【0050】次に、ステップS2において、燃料が各気
筒毎に順次噴射されているか否かを判別する。この順次
噴射か否かはエンジンが斉次噴射モードにあるか否か、
すなわちスタータスイッチがオンした後、例えばTDC
信号パルスの発生回数が3回を越えたか否かにより判断
する。
【0051】そして、ステップS2の答が否定(NO)
の場合は、燃料が順次噴射しておらず斉次噴射をしてい
ると判断し、そのまま本プログラムを終了する。
【0052】一方、ステップS2の答が肯定(YES)
の場合はエンジンが斉次噴射モードでなく順次噴射モー
ドに移行した場合であり、ステップS3に進み後述する
分割噴射判別のサブルーチンを実行し、分割噴射をすべ
きか一括噴射をすべきかを決定する。
【0053】次いで、ステップS4に進み、ステップS
3で決定された燃料噴射モード(分割噴射か一括噴射
か)に応じて燃料噴射を開始する噴射ステージFIST
Gの決定を行う。
【0054】次いで、ステップS5に進み、燃料の噴射
時期を決定する。すなわち、ステップS3で決定された
噴射方式(一括噴射か分割噴射)及びステップS1で算
出された燃料噴射時間TOUTに応じて後述する噴射時
期のタイマモードを選択し、タイマモードを決定する。
【0055】次に、ステップS6に進み、上記タイマモ
ードに応じてタイマ値を設定し、燃料噴射弁6を開弁し
て燃料を噴射し、本プログラムを終了する。すなわち、
現在のステージSTGが噴射ステージFISTGのとき
はステップS5で選択されたタイマモードにタイマ値を
設定し、所定時間経過後燃料噴射弁6を開弁して燃料を
噴射し、本プログラムを終了する。また、スロットル弁
3の弁開度急変時などエンジンの過渡時等において現在
のステージSTGが噴射ステージFISTGを追い越し
てしまったときは、エンジンの運転性能を確保しつつ燃
料の噴き抜け等を極力回避するために、前記タイマ値を
その超過分が補正された所定値にセットし、かかるタイ
マ値に基づいて燃料噴射弁6を開弁して燃料を噴射し、
本プログラムを終了する。
【0056】以下、分割噴射判別(ステップS3)〜燃
料噴射弁出力(ステップS6)の各ステップについて詳
述する。
【0057】 (1)分割噴射判別(図3、ステップS3) 図4は分割噴射判別(ステップS3)のサブルーチンを
示すフローチャートであって、本プログラムはTDC信
号パルスの発生と同期して実行される。
【0058】まず、エンジンがアイドル運転状態にある
か否か、すなわちフラグFIDLが「1」にセットされ
ているか否かを判別する(ステップS301)。ここ
で、アイドル運転状態にあるか否かは、エンジン回転数
NEが低回転数(例えば900rpm以下)であってス
ロットル弁3′の弁開度θTH(θTHセンサ4により
検出される)がアイドル時の所定弁開度θidl以下に
あるか、あるいはエンジン回転数NEが前記低回転数で
あって吸気管2内の絶対圧PBA(PBAセンサ8によ
り検出される)が所定値よりも低負荷側にあるときアイ
ドル運転状態にあると判別される。そして、ステップS
301の答が肯定(YES)の場合は、分割噴射を禁止
すべくフラグFDIVを「0」にセットして(ステップ
S302)メインルーチンに戻る。
【0059】一方、ステップS301の答が否定(N
O)の場合は、ステップS303に進み、車速VSPが
所定の車速VX(例えば、7km/h)より低いか否かを
VSPセンサ16により判別する。そして、その答が肯
定(YES)の場合は、フラグFDIVを「0」にセッ
トして(ステップS302)メインルーチンに戻る。す
なわち、低車速時においては発進時におけるスロットル
弁3′の弁開度θTH(及び絶対圧PBA)の急激な変
化によって気筒内に燃料が確実に吸入されるため、今回
サイクルが吸入行程に突入する前(すなわち、BTD
C)に燃料噴射が終了するように燃料噴射時期を設定
し、分割噴射を禁止する。
【0060】一方、ステップS303の答が否定(N
O)の場合は、ステップS304に進み、TDCセンサ
12の出力に基づいて算出されるエンジン回転数NEが
第1の所定回転数NXH(例えば、3800rpm)よ
り高いか否かを判別する。そして、その答が肯定(YE
S)の場合は、フラグFDIVを「0」にセットして
(ステップS302)メインルーチンに戻る。すなわ
ち、エンジン回転数NEが第1の所定回転数NXHより
高い高回転数の場合は、吸入行程における噴射時間が短
いためにBTDCに燃料噴射を終了した方が、今回サイ
クル時における燃料の気筒への吸入が確実に行われ、安
定した燃焼が得られる。このため、エンジン回転数NE
が第1の所定回転数NXHより高いときは分割噴射を禁
止する。
【0061】一方、ステップS304の答が否定(N
O)の場合は、ステップS305に進み、エンジン回転
数NEが第2の所定回転数NXL(例えば、1000r
pm)より低いか否かを判別する。そして、その答が肯
定(YES)の場合はフラグFDIVを「0」にセット
して(ステップS302)メインルーチンに戻る。すな
わち、エンジン回転数NEが第2の所定回転数NXLよ
り低い低回転数の場合は、空気の流れが遅いため、BT
DCに燃料噴射を終了した方が今回サイクル時における
燃料の気筒への吸入が確実に行われ、安定した燃焼が得
られる。このため、エンジン回転数NEが第2の所定回
転数NXLより低いときは分割噴射を禁止する。
【0062】一方、ステップS305の答が否定(N
O)の場合は、ステップS306に進み、TWセンサ1
0により検出されるエンジン冷却水温TWが所定温度T
WX(例えば、40℃)より高いか否かを判別する。そ
して、その答が肯定(YES)の場合は、ステップS3
07に進み、上記したTiMマップを検索して得られる
基本燃料噴射時間Tiが第1の所定基本噴射時間Ti1
(例えば、2ms)よりも短いか否かを判別する。そし
て、その答が否定(NO)の場合は、ステップS309
に進む一方、その答が肯定(YES)の場合はフラグF
DIVを「0」にセットして(ステップS302)メイ
ンルーチンに戻る。すなわち、高水温時であっても基本
燃料噴射時間Tiが第1の所定基本噴射時間Ti1より
短い場合は燃料噴射量も少ないため、分割噴射を禁止し
て一括噴射を行う。
【0063】また、ステップS306の答が否定(N
O)の場合は、ステップS308に進み前記基本燃料噴
射時間Tiが第2の所定基本噴射時間Ti2(例えば、
7ms)より短いか否かを判別する。そして、その答が
否定(NO)の場合はステップS309に進む一方、そ
の答が肯定(YES)の場合は、フラグFDIVを
「0」にセットして(ステップS302)メインルーチ
ンに戻る。すなわち、エンジン冷却水温TWが所定温度
TWXよりも低く基本燃料噴射時間Tiが第2の所定基
本噴射時間Ti2よりも短い場合は、吸入行程開始前に
全燃料量を噴射して吸気弁の熱で気化した方が燃焼が良
化するため、BTDCで燃料噴射を終了し、分割噴射を
禁止する。
【0064】このようにステップS301〜ステップS
308を実行することにより、エンジンの運転状態に応
じて分割噴射すべきか否かが判別される。すなわち、燃
料の分割噴射は、エンジン1がアイドル運転状態になく
車速VSPが所定速度VX以上であって、エンジン回転
数NEが所定回転数の範囲内(NXH〜NXL)にあ
り、かつ基本燃料噴射時間Tiがエンジン水温TWに応
じて決定される第1又は第2の所定基本噴射時間Ti
1,Ti2よりも長いときに行われることとなる。
【0065】しかして、ステップS309では排気弁の
開弁時期と吸気弁の開弁時期とがオーバラップするオー
バラップ時間の算出を行う。すなわち、バルブタイミン
グの設定状態に応じた(高速V/T又は低速V/T)オ
ーバーラップ角ZOVを使用して数式3に基づき角度・
時間変換を行ない、オーバーラップ時間TOVを算出し
て記憶手段5c(RAM)に記憶する。
【0066】
【数3】 次に、上述の如くオーバラップ時間TOVの算出が終了
するとステップS310に進み、記憶手段5cに記憶さ
れた前記オーバラップ時間TOVと燃料噴射弁6の無効
時間TVとを比較し、TOV<TVが成立するか否かを
判別する。
【0067】そして、その答が否定(NO)の場合は、
分割噴射すべくフラグFDIVを「1」にセットしてメ
インルーチンに戻る一方、その答が肯定(YES)の場
合は分割噴射を禁止すべくフラグFDIVを「0」にセ
ットして(ステップS302)メインルーチンに戻る。
すなわち、無効時間TVがオーバラップ時間TOVより
も長い場合、すなわちTOV<TVのときは、オーバラ
ップ時間TOVが経過しても燃料噴射弁6からは燃料が
噴射されないため噴射時期が遅れ、必要量の燃料量を吸
入行程中に噴射することができなくなる虞が生じるた
め、燃料を一括噴射し、分割噴射を禁止する。
【0068】 (2)噴射ステージ決定(図3、ステップS4) 図5は噴射ステージFISTGの設定手順を示すフロー
チャートであって、本プログラムはTDC信号パルスの
発生と同期として実行され、各気筒毎に処理される。
【0069】まず、フラグFHICが「1」にセットさ
れているか否かを判別し、バルブタイミングが高速V/
Tに設定されているか否かを判断する(ステップS40
1)。そして、その答が肯定(YES)の場合は、以下
の手順において、第1回目の噴射用タイマT1,オーバ
ラップ時間TOV、第2回目の噴射用タイマT2等の各
データについて高速V/T用のデータ使用を指示してス
テップS404に進む。一方、ステップS401の答が
否定(NO)の場合は、以下の手順において、第1回目
の噴射用タイマT1、オーバラップ時間TOV、第2回
目の噴射用タイマT2等の各データについて低速V/T
用のデータ使用を指示してステップS404に進む。
【0070】次いで、ステップS404では、分割噴射
判別サブルーチン(図4)においてフラグFDIVが
「1」にセットされたか否かを判別する。そして、その
答が肯定(YES)の場合は、分割噴射を行う場合であ
り、数式4に基づき噴射時間TOUTCLを算出してス
テップS407に進む。
【0071】
【数4】 TOUTCL=TOUT−(T01+T02) ここで、TO1は後述する基準ステージSTGMからオ
ーバラップ期間TOVに突入するまでの時間、TO2は
オーバラップ期間TOV経過後第2回目の噴射が終了す
るまでの時間である。
【0072】一方、ステップS404の答が否定(N
O)の場合は、一括噴射を行う場合であり、数式5に基
づき噴射時間TOUTCLを算出してステップS407
に進む。
【0073】
【数5】TOUTCL=TOUT−T01 次に、ステップS407では上記噴射時間TOUTCL
が「0」より小さいか否かを判別する。そして、その答
が肯定(YES)の場合は噴射ステージFISTGを基
準ステージSTGM(例えば、#10ステージ)に設定
し(ステップS408)、さらにステップS407で負
値とされた噴射時間TOUTCLを正値に変換して記憶
手段5c(RAM)に記憶し(TSTG=−TOUTC
L)、後述するフラグFTOVERを「0」にセットし
て(ステップS416)メインルーチンに戻る。これに
より、基準ステージSTGMによりディレータイマTO
FFがスタートし、所定時間TSTG後に第1回目の噴
射用タイマT1がスタートする。例えば、基準ステージ
STGMが#10ステージに設定されている場合、#1
0ステージでディレータイマTOFFがスタートし、噴
射時間TOUTCLを正値に変換した所定時間TSTG
後に第1回目の噴射用タイマT1がスタートすることと
なる。一方、ステップS407の答が否定(NO)の場
合は、数式6に基づき噴射ステージ数FICLを算出す
る(ステップS410)。
【0074】
【数6】 そして、数式6の商をCSTG、余りをTSTGとして
夫々記憶手段5c(RAM)に記憶する(ステップS4
11)。
【0075】次に、数式7に基づき噴射ステージFIS
TGを算出する(ステップS412)。
【0076】
【数7】FISTG=STGM−(CSTG+1) これにより例えば、基準ステージSTGMが#10ステ
ージであり、CSTGが「3」の場合は、FISTG=
6に設定され、#6ステージからディレータイマTOF
Fがスタートし、次に第1回目の噴射用タイマT1がス
タートし、噴射が行なわれることとなる。
【0077】次に、ステップS413に進み、噴射ステ
ージFISTGが「1」より大きいか否かを判別する。
そして、その答が肯定(YES)の場合、すなわち先の
例のようにFISTG=6のような場合はステップS4
16に進みフラグFTOVERを「0」にセットしてメ
インルーチン(図3)に戻る。一方、ステップS413
の答が否定(NO)の場合は噴射ステージFISTGを
「1」に設定し(ステップS414)、フラグFTOV
ERを「1」にセットして(ステップS415)メイン
ルーチン(図3)に戻る。このフラグFTOVERはリ
ミット発生フラグであって噴射ステージFISTGが
「1」より小さくなると燃料の噴射が連続してしまう可
能性があるため、#0ステージ及び前行程のステージへ
の割り込みを禁止する。すなわち、燃料噴射時期が連続
してしまうと噴射タイマの更新ができなくなり噴射状態
を維持することとなる。このため#0ステージでは噴射
を必らず停止して割り込みによるデータの更新を行うこ
ととし、噴射ステージFISTGがFISTG<1のと
きは燃料噴射時期を#1ステージに固定する。このよう
にして噴射ステージFISTGの決定がなされる。
【0078】 (3)噴射時期の決定(図3、ステップS5) まず、噴射タイマにより燃料噴射時間TOUTに応じた
噴射時間のタイマ設定を行う。
【0079】表1は各噴射モード及び各噴射領域におけ
る噴射タイマのタイマ設定値の一覧表である。表中、各
記号は以下の意味を示す。
【0080】 FISTG:噴射ステージ、STGM:基準ステージ、 CSTG:TOUTCL/CRMEの商、 TSTG:TOUTCL/CRMEの余り、 TOUT:数式1に基づいて算出された燃料噴射時間、 TOV:オーバラップ期間、TV:燃料噴射弁の無効時
間、 TO1:基準ステージSTGMからオーバラップ期間T
OVに突入するまでの時間、 TO2:オーバラップ期間TOV経過後第2回目の噴射
が終了するまでの時間、 TOFF:噴射ステージFISTGから第1回目の噴射
用タイマT1がスタートするまでのディレータイマ(噴
射待ち時間)、 T1:第1回目の噴射用タイマ、TOVT:オーバーラ
ップ時間だけ噴射を休止するための噴射休止タイマ、 T2:第2回目の噴射用タイマ また、図8(a)〜(g)は燃料噴射弁6の噴射時期を
示すタイムチャートであって、CRK信号パルスは圧縮
行程の開始ステージが#0ステージとされ、排気行程の
#10ステージが基準ステージSTGMとされている。
また、図中はTOFF、はT1、はTOVT、
はT2を夫々示している。
【0081】以下、表1及び図6に基づき噴射時期のタ
イマ値設定について詳説する。 (以下、余白)
【0082】
【表1】 A.一括噴射の場合 図4の分割判別サブルーチンでFDIV=0に設定され
ている一括噴射の場合は、以下の3種類がある。
【0083】 (a)TOUT≦TO1が成立するとき[図6(a)] 図5のフローチャートにおいてS406→S407→S
408→S409→S416のフローが実行される場合
である。この場合は、噴射ステージFISTGを基準ス
テージSTGMとすべくそのディレータイマTOFF
を(TO1−TOUT)に設定し、第1回目の噴射用タ
イマT1をTOUTに設定する。
【0084】これにより、基準ステージSTGM(#1
0ステージ)からディレータイマTOFFが経過後に燃
料の一括噴射を開始し、TOUT経過時に今回サイクル
時の燃料噴射が終了する。
【0085】 (b)TO1<TOUTが成立するとき[図6(b)] 図5のフローチャートにおいてS406→S407→S
410→…→S413→S416のフローが実行される
場合である。
【0086】このときはディレータイマTOFFを
(CRME−TSTG)に設定し、第1回目の噴射用タ
イマT1をTOUTに設定する。すなわち、CRME
は1ステージを経過するのに要する時間であり、(TO
UTCL/CRME)の余りであるTSTGをCRME
から減算した値をTOFFに設定する。
【0087】これにより、例えば、CSTG=3,TS
TG=0.25,CRME=1.25ms(Ne=30
00rpm相当)とすると、TOFF=(1.25−
0.25)=1ms,FISTG=10−(3+1)=
6となり、#6ステージからディレータイマTOFFの
設定時間経過後に燃料の一括噴射を開始し、燃料噴射時
間TOUTが経過する目標噴き終り時期(基準ステージ
STGM(#10ステージ)よりT01後)で噴射が終
了する。
【0088】(c)#1ステージ噴射[図6(c)] 図5のフローチャートにおいてS406→S407→S
410→…→S413→S414→S415のフローが
実行される場合である。
【0089】このときは、噴射ステージが#1ステージ
とされるため、第1回目の噴射用タイマT1をTOU
Tに設定して、燃料の一括噴射を行う。
【0090】B.分割噴射の場合 図4の分割判別サブルーチンでFDIV=1に設定され
ている分割噴射の場合は、以下の4種類がある。
【0091】(d)TOUT−TV≦TO2が成立する
とき[図6(d)] このときはディレータイマTOFFをTO1に設定
し、噴射休止タイマTOVTを(TOV−TV)に設
定し、第2回目の噴射用タイマT2をTOUTに設定
する。
【0092】これにより、オーバラップ期間TOV経過
直後に吸入行程での燃料噴射を開始することができる。
【0093】(e)TO2<TOUT−TV≦TO1+
TO2が成立するとき[図6(e)] 図5のフローチャートにおいてS405→S407→S
408→S409のフローが実行される場合である。
【0094】このときはディレータイマTOFFを
(TO1+TO2−TOUT)に設定し第1回目の噴射
用タイマT1を(TOUT−TO2)に設定する。ま
た、噴射休止タイマTOVTを(TOV−TV)に設
定し、第2回目の噴射用タイマT2を(TO2+T
V)に設定する。
【0095】これにより、オーバラップ時間TOVを挟
んで分割噴射され、今回サイクル時に必要な燃料量がエ
ンジン1に供給される。
【0096】(f)TO1+TO2<TOUT−TVが
成立するとき[図6(f)] 図5のフローチャートにおいてS405→S407→S
410→…→S413→S416のフローが実行される
場合である。
【0097】この場合はディレータイマTOFFを
(b)の場合と同様(CRME−TSTG)に設定する
他はタイマ設定値は(e)の場合と同様である。
【0098】これにより、第1回目の燃料噴射は基準ス
テージSTGMで終了するとともにオーバラップ期間T
OV経過直後に第2回目の噴射が行われ、かかる分割噴
射により今回サイクル時に必要な燃料量がエンジン1に
供給される。
【0099】(g)#1ステージ噴射[図6(g)] 図5のフローチャートにおいて、S405→S407→
S410→…→S413→S414→S415のフロー
が実行される場合である。
【0100】この場合は噴射ステージが#1ステージで
あるので第1回目の噴射用タイマT1を{(STGM
×CRME)+TO1+TV}に設定する。すなわち、
#1ステージからの基準ステージまでの経過時間(ST
GM×CRME)を算出し、これにTO1とTVとを加
算して第1回目の噴射用タイマT1を設定する。
【0101】さらに、噴射休止タイマTOVTを(T
OV−TV)に設定し、第2回目の噴射用タイマT2
を(TOUT−T1+TV)に設定する。
【0102】これにより#1ステージから噴射を開始
し、オーバラップ期間TOVを回避して分割噴射するこ
とができる。
【0103】図7は噴射モード選択ルーチンのフローチ
ャートである。
【0104】まず、ステップS501において、図5の
フローチャートでフラグFTOVERが「1」に設定さ
れているか否かを判別する。そして、その答が否定(N
O)の場合は、ステップS502に進み、フラグFDI
Vが「1」にセットされているか否かを判別し、分割噴
射モードにあるか否かを判断する。そして、その答が否
定(NO)の場合は一括噴射モードにある場合であり、
表1の[I]の噴射タイマモードを選択して(ステップ
S503)本プログラムを終了する。また、ステップS
502の答が肯定(YES)の場合は分割噴射モードに
ある場合であり、表1の[III]の噴射タイマモードを
選択して(ステップS504)本プログラムを終了す
る。
【0105】一方、ステップS501の答が肯定(YE
S)の場合は、#1ステージ噴射とされている場合であ
り、次いでフラグFDIVが「1」に設定されているか
否かを判別する(ステップS505)。そして、その答
が否定(NO)の場合は表1の[II]の噴射タイマモー
ドを選択し、本プログラムを終了する。
【0106】また、ステップS505の答が肯定(YE
S)の場合は、表1の[IV]の噴射タイマモードを選択
し(ステップS505)、次いでステップS507で選
択された第2回目の噴射用タイマT2の設定値(=TO
UT−T1+TV)が所定の限界噴射時間TLMTより
大きいか否かを判別する(ステップS508)。この所
定の限界噴射時間TLMTは噴射時間の連続化を抑制す
るための限界時間であって、第2回目の噴射開始時期か
ら次行程の#0ステージを経過するまでの所定時間(例
えば、高速V/Tにあっては3.89msec(クランク
角140°相当)、低速V/Tにあっては2.78mse
c(クランク角100°相当))に設定される。
【0107】そして、ステップS508の答が肯定(Y
ES)の場合は第2回目の噴射用タイマT2の設定値が
限界噴射時間TLMTを越えている場合であり、ステッ
プS506に進み一括噴射すべく噴射タイマモードを表
1の[II]に設定変更して本プログラムを終了する。一
方、ステップS508の答が否定(NO)の場合は、表
1の[IV]で設定された噴射時間で分割噴射すべくその
まま本プログラムを終了する。
【0108】このように燃料噴射方式(分割噴射、又は
一括噴射)に応じて適宜表1の[I]〜[IV]の噴射タ
イマモードが選択される。例えば、図4の分割噴射判別
ルーチンでTOV<TVと判別されたときはFDIV=
0にセットされているので、表1の[I]又は[II]の
噴射時期が選択され、また、FDIV=1にセットされ
ているときは表1の[III]又は[IV]の噴射時期が選
択される。
【0109】 (4)燃料噴射弁の出力(図3、ステップS6) 図8は燃料噴射弁6の出力ルーチンを示すフローチャー
トであって、本プログラムはCRK信号パルスの発生と
同期して実行される。
【0110】まず、現在のステージが#1STGか否か
を判別する(ステップS601)。そして、その答が否
定(NO)のときはステップS603に進む一方、その
答が肯定(YES)のときはフラグFINJを「0」に
セットして(ステップS602)燃料噴射を中止し、ス
テップS603に進む。すなわち、現在のステージが#
1STGのときに燃料噴射が続行すると、前述したよう
に、燃料の噴射が連続してしまう可能性がある。そし
て、燃料噴射時期が連続してしまうと噴射タイマの更新
ができなくなる虞があるためFINJ=0として燃料噴
射を必ず停止し、割り込みによるデータの更新を行う。
【0111】次に、ステップS603では現在のステー
ジSTGがステップS4(図3、図5)で算出された噴
射ステージFISTGに等しいか否かを判別し、その答
が肯定(YES)のときはフラグFINJが「1」か否
かを判別する(ステップS604)。そして、その答が
肯定(YES)のときはそのまま本プログラムを終了す
る一方、その答が否定(NO)のとき、すなわちプログ
ラムがステップS601→S602→S603を通過し
た場合は、噴射タイマのタイマモードを図7の噴射モー
ド選択ルーチンで選択されたタイマモードに設定した後
(ステップS605)、フラグFINJを「1」にセッ
トして燃料噴射弁6を開弁し、本プログラムを終了す
る。これにより所定のタイマモードで燃料噴射が行われ
る。
【0112】一方、ステップS603の答が否定(N
O)となったときは、ステップS607に進み、現在の
ステージSTGが噴射ステージFISTGより大きいか
否かを判別する。すなわち、現在のステージSTGが噴
射ステージFISTGを追い越してしまったか否かを判
別する。そして、その答が否定(NO)、例えば噴射ス
テージFISTGがFISTG=#10であるのに対し
現在のステージSTGがSTG=#4のときはそのまま
本プログラムを終了する一方、その答が肯定(YE
S)、例えば噴射ステージFISTGがFISTG=#
10であるのに対し、現在のステージSTGがSTG=
#12であるときは、ステップS608に進み、フラグ
FINJが「1」にセットされているか否かを判別す
る。そして、その答が肯定(YES)のときは燃料噴射
中にステージSTGが順次更新されなかったと判断して
本プログラムを終了する。一方、ステップS608の答
が否定(NO)のときは現在のステージSTGが噴射ス
テージFISTGを追い越したと判断して後述する遅れ
補正処理を行った後(ステップS609)、噴射タイマ
をかかる遅れ補正処理の処理結果に基づくタイマモード
に設定し(ステップS605)、フラグFINJを
「1」にセットし(ステップS606)本プログラムを
終了する。
【0113】以下、ステップS609(図8)で実行さ
れる遅れ補正処理について詳述する。
【0114】本実施例においては、エンジンの運転状態
の過渡時等噴射時間の急変により現在のステージSTG
が計算により求められた(目標)噴射ステージFIST
Gを過ぎてしまった場合にはエンジン回転数NEに応じ
て図9のパターン(1)〜(3)に示す如く遅れ補正処
理が行われる。
【0115】すなわち、エンジン回転数が比較的低く処
理時間に余裕があるときはパターン(1)に示すよう
に、現在のステージSTGまで追い越してしまった結果
第1回目に燃料噴射されなかった燃料噴射不足時間ΔT
(以下、「不足時間」という)(斜線部Aで示す)を第
2回目の噴射時間(T2)に加算して(斜線部A′で示
す)燃料噴射を行い、第1回目の燃料噴射終了時期の変
更を回避しオーバーラップ期間TOVで燃料が噴射され
るのを防ぐ。
【0116】また、エンジン回転数が比較的高く、処理
時間に余裕がないときはパターン(2)、又は(3)に
従って燃料噴射を行う。すなわち、(目標)噴射ステー
ジFISTGから現在のステージSTGまで追い越して
しまった追い越し時間TDLYが比較的短い場合は不足
時間ΔT(斜線部Bで示す)も短く、オーバーラップ期
間TOVと重なる燃料噴射時間も比較的短いと判断して
第1回目の燃料噴射時間T1自体は変更せず、不足時間
ΔTだけ燃料噴射時期をずらして燃料を噴射(斜線部
B′)し、第2回目の燃料噴射時期は変更しない。
【0117】一方、前記追い越し時間TDLYが比較的
長い場合は不足時間ΔTも長くなるため(図中、斜線部
Cで示す)、分割噴射を禁止して一括噴射を行い必要燃
料量を噴射して燃焼性を確保する。
【0118】しかして、図10、図11は遅れ補正処理
ルーチンのフローチャートであって、本プログラムはC
RK信号パルスの発生と同期して実行される。
【0119】まず、ステップS610は数式8に基づき
追い越し時間TDLYを算出する。
【0120】
【数8】 TDLY=(STG−FISTG)×CRME 次に、ステップS611に進み、フラグFDIVが
「0」か否か、すなわち燃料噴射方式が分割噴射モード
にあるか否かを判別する。そして、その答が肯定(YE
S)のときはディレータイマTOFFを「0」にリセッ
トして図8のルーチンに戻る。すなわち、この場合は各
噴射タイマを表1に示す所定時間にセットして燃料噴射
を行う。
【0121】一方、ステップS611の答が否定(N
O)のときはステップS613に進み、ディレータイマ
TOFFの設定値が追い越し時間TDLYより小さいか
否かを判別する。そしてその答が否定(NO)のときは
ディレータイマTOFFの設定値から追い越し時間TD
LYを減算した値を新たなディレータイマTOFFの設
定値とし(ステップS614)、本プログラムを終了す
る。すなわちTOFF<TDLYが成立しているときは
現在のステージSTGが(目標)噴射ステージFIST
Gを追い越しているものの第1回目の燃料噴射開始時期
には到達していないため、ディレータイマTOFFの設
定値のみを修正して本プログラムを終了し、所望の分割
噴射を行う。
【0122】一方、ステップS613の答が肯定(YE
S)のときは、数式9に基づき不足時間ΔTを算出し、
記憶手段5cに記憶する(ステップS616)。
【0123】
【数9】ΔT=TDLY−TOFF 次に、ステップS617では、エンジン回転数NEが基
準回転数NREF(例えば、1500rpm)以下か否
かを判別する。そして、その答が肯定(YES)、すな
わちエンジン回転数NEが比較的低い場合は噴射タイマ
のタイマモード変更処理を行う時間的余裕があると判断
してステップS618〜S624の各ステップを実行す
る。
【0124】すなわち、第1回目の噴射用タイマT1の
設定値から不足時間ΔTを減算した時間を新たに第1回
目の噴射用タイマT1のタイマ値として設定し(ステッ
プS618)、次いで第2回目の噴射用タイマT2の設
定値に不足時間ΔTを加算した時間を新たな第2回目の
噴射用タイマT2のタイマ値にて設定する(ステップS
619)。次に、ステップS620に進み、第1回目の
噴射用タイマT1の設定値が燃料噴射弁6の無効時間T
Vより小さいか否かを判別する。そして、その答が肯定
(YES)のときは無効時間TVが第1回目の燃料噴射
時間よりも大きい場合であり、第1回目の噴射用タイマ
T1の設定値を「0」にリセットし(ステップS62
1)、さらに、第2回目の噴射用タイマT2のタイマ値
を、所定の燃料噴射時期TOUTに設定した後(ステッ
プS622)、ステップS623に進む。一方、ステッ
プS620の答が否定(NO)のときは無効時間TVが
第1回目の燃料噴射時間よりも小さい場合であり、直接
ステップS623に進む。
【0125】そして、ステップS623ではリミットチ
ェックを行う。すなわち、第2回目の燃料噴射時間が所
定限界値TLMT(例えば20ms)より大きいか否か
を判別する。そして、その答が否定(NO)のときはそ
のまま本プログラムを終了する一方、その答が肯定(Y
ES)のときは第2回目の燃料噴射時間を前記所定限界
値TLMTに設定して(ステップS624)本プログラ
ムを終了する。
【0126】一方、ステップS617の答が否定(N
O)、すなわち、エンジン回転数NEが基準回転数NR
EFより大きい場合は、ステップS625(図11)に
進み、追い越し時間TDLYが所定時間TLMT(例え
ば、0.83ms)より大きいか否かを判別する。そし
て、その答が否定(NO)、すなわち、追い越し時間T
DLYが比較的短いときはステップS626に進み、噴
射休止タイマTOVTのタイマ値から不足時間ΔTを減
算した値を新たな噴射休止タイマTOVTのタイマ値に
設定し、前記噴射休止タイマTOVTのタイマ値が所定
限界オーバーラップ期間TOVLMT(例えば、0.8
3ms)より小さいか否かを判別する(ステップS62
7)。そして、その答が肯定(YES)のときはステッ
プS628に進む一方、その答が否定(NO)のときは
そのまま本プログラムを終了する。すなわち、ステップ
S627の答えが否定(NO)のときは、噴射休止タイ
マTOVTの設定値のみを変更して各噴射タイマをスタ
ートさせて所望の燃料噴射を行う。
【0127】また、ステップS625の答が肯定(YE
S)のとき、すなわち、追い越し時間TDLYが所定時
間TLMTより大きいときはステップS628に進む。
【0128】しかして、ステップS628ではディレー
タイマTOFFの設定値を「0」にリセットし、次いで
第1回目の噴射用タイマT1をTOUT値に設定し(ス
テップS629)、さらに噴射休止タイマTOVTを
「0」に設定し(ステップS630)、最後に第2回目
の噴射用タイマT2を「0」にセットして本プログラム
を終了する。すなわちステップS625及びステップS
627の答が共に肯定(YES)のときは、一括噴射に
より必要燃料量の全量噴射を行う。
【0129】
【発明の効果】以上詳述したように本発明は、エンジン
の運転状態を検出する運転状態検出手段と、該運転状態
検出手段の検出結果に基づいて燃料噴射量を決定する燃
料噴射量決定手段とを備えた内燃エンジンの燃料噴射制
御装置において、前記運転状態検出手段の検出結果に基
づき1サイクル中に少くとも2回以上の燃料噴射時間を
設定して分割噴射する分割噴射手段と、所定クランク角
度毎にクランク角位置を検出するクランク角位置検出手
段と、該クランク角位置検出手段により検出された現在
のクランク角位置が前記分割噴射手段により設定された
第1回目の燃料噴射時期を過ぎているか否かを判別する
判別手段とを備え、前記判別手段により現在のクランク
角位置が前記分割噴射手段により設定された第1回目の
燃料噴射開始時期を過ぎていると判別されたときは、そ
の超過分を前記分割噴射手段により設定された第2回目
の燃料噴射時期に加算して燃料噴射する燃料噴射手段を
有しているので、エンジンの運転状態の過渡時等燃料噴
射時期が急変してもオーバーラップ期間中に燃料を噴射
するのを回避することができ、HC等有害成分の大気中
への排出を抑制することができる。
【0130】また、本発明は、前記判別手段により現在
のクランク角位置が前記分割噴射手段により設定された
第1回目の燃料噴射開始時期を過ぎていると判別された
ときは、前記現在のクランク角位置を第1回目の燃料噴
射時期の開始位置に設定して第1回目の燃料噴射を行う
と共に、第2回目の燃料噴射を前記分割噴射手段により
設定された第2回目の燃料噴射時期で行う燃料噴射手段
を有しているので、燃料噴射時期とオーバーラップ期間
との重畳時間が短い超過分の少ないときは、エンジン回
転数が高く燃料噴射時期を変更するための処理時間に余
裕がないときでも吸入行程終了までに必要燃料の噴射を
行うことができ、燃焼の安定性を確保することができ
る。
【0131】さらに、本発明は、前記判別手段により現
在のクランク角位置が前記分割噴射手段により設定され
た第1回目の燃料噴射開始時期を過ぎていると判別され
たときは、前記分割噴射手段による分割噴射を禁止し、
前記現在のクランク角位置を燃料噴射の開始位置として
1回の燃料噴射時期で必要燃料量を全量噴射する燃料噴
射手段を有しているので、前記超過分が多いときは燃料
を一括噴射することにより、必要燃料を確実に噴射する
ことができ、燃焼の安定性を確保することができる。
【0132】さらに、前記判別手段は、所定クランク角
毎に実行されるので、エンジン回転数の変動に応じて逐
次前記超過分をモニタすることができる。
【0133】このように本発明によれば、オーバーラッ
プ期間中の燃料噴射を極力回避すると共に可能な限り吸
入行程噴射を優先しているので、有害成分の排出を極力
抑制することができると共に燃料の安定性を確保するこ
とができるという顕著な効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る内燃エンジンの燃料噴射制御装置
の一実施例を示す全体構成図である。
【図2】CYL信号パルスとTDC信号パルスとCRK
信号パルスの発生タイミングを示すフローチャートであ
る。
【図3】本発明に係る内燃エンジンの燃料噴射制御装置
のメインルーチンを示すフローチャートである。
【図4】分割噴射判別ルーチンのフローチャートであ
る。
【図5】噴射ステージ決定ルーチンのフローチャートで
ある。
【図6】燃料噴射弁の噴射時期を示すタイムチャートで
ある。
【図7】噴射モード選択ルーチンのフローチャートであ
る。
【図8】燃料噴射弁の出力ルーチンを示すフローチャー
トである。
【図9】遅れ補正処理の概念を説明するための説明図で
ある。
【図10】遅れ補正処理ルーチンのフローチャート(1
/2)である。
【図11】遅れ補正処理ルーチンのフローチャート(2
/2)である。
【図12】従来技術を説明するための説明図である。
【符号の説明】
1 エンジン 5 ECU(燃料噴射量決定手段、分割噴射手段、判別
手段、燃料噴射手段) 8 PBAセンサ(運転状態検出手段) 10 TWセンサ(運転状態検出手段) 11 TDCセンサ(運転状態検出手段) 13 CRKセンサ(クランク角位置検出手段) 16 VSPセンサ(運転状態検出手段)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの運転状態を検出する運転状態
    検出手段と、該運転状態検出手段の検出結果に基づいて
    燃料噴射量を決定する燃料噴射量決定手段とを備えた内
    燃エンジンの燃料噴射制御装置において、 前記運転状態検出手段の検出結果に基づき1サイクル中
    に少くとも2回以上の燃料噴射時間を設定して分割噴射
    する分割噴射手段と、所定クランク角度毎にクランク角
    位置を検出するクランク角位置検出手段と、該クランク
    角位置検出手段により検出された現在のクランク角位置
    が前記分割噴射手段により設定された第1回目の燃料噴
    射時期を過ぎているか否かを判別する判別手段とを備
    え、前記判別手段により現在のクランク角位置が前記分
    割噴射手段により設定された第1回目の燃料噴射開始時
    期を過ぎていると判別されたときは、その超過分を前記
    分割噴射手段により設定された第2回目の燃料噴射時期
    に加算して燃料噴射する燃料噴射手段を有していること
    を特徴とする内燃エンジンの燃料噴射制御装置。
  2. 【請求項2】 エンジンの運転状態を検出する運転状態
    検出手段と、該運転状態検出手段の検出結果に基づいて
    燃料噴射量を決定する燃料噴射量決定手段とを備えた内
    燃エンジンの燃料噴射制御装置において、 前記運転状態検出手段の検出結果に基づき1サイクル中
    に少くとも2回以上の燃料噴射時間を設定して分割噴射
    する分割噴射手段と、所定クランク角度毎にクランク角
    位置を検出するクランク角位置検出手段と、該クランク
    角位置検出手段により検出された現在のクランク角位置
    が前記分割噴射手段により設定された第1回目の燃料噴
    射時期を過ぎているか否かを判別する判別手段とを備
    え、前記判別手段により現在のクランク角位置が前記分
    割噴射手段により設定された第1回目の燃料噴射開始時
    期を過ぎていると判別されたときは、前記現在のクラン
    ク角位置を第1回目の燃料噴射時期の開始位置に設定し
    て第1回目の燃料噴射を行うと共に、第2回目の燃料噴
    射を前記分割噴射手段により設定された第2回目の燃料
    噴射時期で行う燃料噴射手段を有していることを特徴と
    する内燃エンジンの燃料噴射制御装置。
  3. 【請求項3】 エンジンの運転状態を検出する運転状態
    検出手段と、該運転状態検出手段の検出結果に基づいて
    燃料噴射量を決定する燃料噴射量決定手段とを備えた内
    燃エンジンの燃料噴射制御装置において、 前記運転状態検出手段の検出結果に基づき1サイクル中
    に少くとも2回以上の燃料噴射時間を設定して分割噴射
    する分割噴射手段と、所定クランク角度毎にクランク角
    位置を検出するクランク角位置検出手段と、該クランク
    角位置検出手段により検出された現在のクランク角位置
    が前記分割噴射手段により設定された第1回目の燃料噴
    射時期を過ぎているか否かを判別する判別手段とを備
    え、前記判別手段により現在のクランク角位置が前記分
    割噴射手段により設定された第1回目の燃料噴射開始時
    期を過ぎていると判別されたときは、前記分割噴射手段
    による分割噴射を禁止し、前記現在のクランク角位置を
    燃料噴射の開始位置として1回の燃料噴射時期で必要燃
    料量を全量噴射する燃料噴射手段を有していることを特
    徴とする内燃エンジンの燃料噴射制御装置。
  4. 【請求項4】 前記判別手段は、所定クランク角毎に実
    行されることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいず
    れかに記載の内燃エンジンの燃料噴射制御装置。
JP6950692A 1992-02-19 1992-02-19 内燃エンジンの燃料噴射制御装置 Pending JPH05231223A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6950692A JPH05231223A (ja) 1992-02-19 1992-02-19 内燃エンジンの燃料噴射制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6950692A JPH05231223A (ja) 1992-02-19 1992-02-19 内燃エンジンの燃料噴射制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05231223A true JPH05231223A (ja) 1993-09-07

Family

ID=13404698

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6950692A Pending JPH05231223A (ja) 1992-02-19 1992-02-19 内燃エンジンの燃料噴射制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05231223A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0691463A2 (en) 1994-07-06 1996-01-10 Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha Fuel injection control system for internal combustion engines
FR2921975A1 (fr) * 2007-10-05 2009-04-10 Renault Sas Procede d'injection fractionnee de carburant dans une tubulure d'admission d'un moteur thermique

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0691463A2 (en) 1994-07-06 1996-01-10 Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha Fuel injection control system for internal combustion engines
US5568799A (en) * 1994-07-06 1996-10-29 Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha Fuel injection control system for internal combustion engines
FR2921975A1 (fr) * 2007-10-05 2009-04-10 Renault Sas Procede d'injection fractionnee de carburant dans une tubulure d'admission d'un moteur thermique

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3815006B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP3045921B2 (ja) 内燃エンジンの燃料噴射制御装置
JPH0821273A (ja) 内燃エンジンの燃料噴射制御装置
JPH1182135A (ja) 直噴ガソリンエンジンの燃料噴射制御装置
JPH11107823A (ja) 内燃機関の停止位置推定装置
JPH0224550A (ja) ヒータ付き酸素濃度センサのヒータ電力制御装置
JP2934991B2 (ja) 内燃エンジンの燃料噴射制御装置
EP1284354A2 (en) Fuel injection control for internal combustion engine
JP3819494B2 (ja) 内燃機関の燃料供給制御装置
JP3836287B2 (ja) 内燃機関の燃料供給制御装置
JP2007107405A (ja) 内燃機関の燃料噴射制御装置
JPH05231223A (ja) 内燃エンジンの燃料噴射制御装置
JPH0893529A (ja) 内燃機関の燃料噴射制御装置
JP2879993B2 (ja) 内燃エンジンの燃料噴射制御装置
JPH11107793A (ja) 内燃機関の停止位置制御装置
EP1284353B1 (en) Fuel injection control for start-up of internal combustion engine
JPH11101144A (ja) 内燃機関の燃料供給制御装置
JPH0799110B2 (ja) 内燃エンジンの空燃比フィ−ドバック制御方法
JPH1122525A (ja) エンジンのアイドル回転学習制御装置
JP2001073845A (ja) 内燃機関の燃焼制御装置
JPH04231634A (ja) 内燃エンジンの空燃比制御方法
JP2696444B2 (ja) 内燃機関の燃料供給制御装置
JP3197642B2 (ja) 多気筒内燃エンジンの制御装置
JP2000205019A (ja) 内燃機関の制御装置
JPH11303721A (ja) 内燃機関の点火装置