JPH05230914A - 鋼板コンクリート構造の鋼板固定部構造 - Google Patents

鋼板コンクリート構造の鋼板固定部構造

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JPH05230914A
JPH05230914A JP4036043A JP3604392A JPH05230914A JP H05230914 A JPH05230914 A JP H05230914A JP 4036043 A JP4036043 A JP 4036043A JP 3604392 A JP3604392 A JP 3604392A JP H05230914 A JPH05230914 A JP H05230914A
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structural steel
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Kiyoshi Hara
潔 原
Tadafumi Asamura
忠文 浅村
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 構造用鋼板を簡単に固定することができ、ま
た、構造用鋼板を固定した後でも、構造用鋼板の誤差修
正を簡単に行うことがきる鋼板コンクリート構造の鋼板
固定部構造を提供する。 【構成】 対向する内鋼板1と外鋼板2の対向面部に複
数個の連結ナット3を突設し、当該連結ナット3に複数
本のセパレーター4の一端を螺合することによりそれぞ
れ連結し、かつ、前記セパレーター4の他端をタ−ンバ
ックル5によって連結する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、構造用鋼板を型枠と
して構成される鋼板コンクリート構造における鋼板固定
部構造に関する。
【0002】
【従来の技術】構造用鋼板を型枠とする鋼板コンクリー
ト構造の原子力発電所などへの適用においては、コンク
リート打設前の構造用鋼板は所定の間隔を有して平行に
建て付けられ、セパレーターによって固定されている。
【0003】また、原子炉格納容器に鋼板コンクリート
構造を適用する場合においては、原子炉格納容器の気密
性を高めるために、原子炉格納容器の内側に型枠として
設置される構造用鋼板とは別に、ステンレスなどからな
るライニング材を設置する必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、セパレーター
は、多くの場合、構造用鋼板の内側に溶接によって一体
的に取り付けられるため、一旦、取り付けてしまうと、
その後、構造用鋼板の誤差修正が全く出来なくなってし
まうという欠点があった。また、セパレーターは何本も
取り付ける必要があるため、溶接による取り付けは大変
な手間暇がかかり、溶接以外の方法で簡単に取り付ける
方法の開発が望まれていた。
【0005】また、原子炉格納容器の内側にライニング
材を設置するタイプのものにあっては、内側構造用鋼板
とライニング材との間隔が狭く、溶接作業のために中に
入ることが出来ないため、ライニング材を固定する方法
の開発が必要とされた。
【0006】この発明は、このような前記従来の課題を
解消するために提案されたもので、構造用鋼板を簡単に
固定することができ、また、構造用鋼板を固定した後で
も、構造用鋼板の誤差修正を簡単に行うことがきる鋼板
コンクリート構造の鋼板固定部構造を提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明にかかる請求項
第1項の記載の鋼板コンクリート構造の鋼板固定部構造
は、対向する外側構造用鋼板と内側構造用鋼板の対向面
部に複数個の連結ナットを突設し、当該連結ナットに複
数本のセパレーターの一端を螺合することによりそれぞ
れ連結し、かつ、前記セパレーターの他端をタ−ンバッ
クルによって連結してなる。
【0008】また、この発明にかかる請求項第2項の記
載の鋼板コンクリート構造の鋼板固定部構造は、外側構
造用鋼板およびライニング材の内側に複数個の連結ナッ
トを突設し、内側構造用鋼板に貫通孔を設け、当該貫通
孔に楔を取り付け、かつ、複数本のセパレーターのう
ち、一方のセパレーターの一端を前記楔を貫通し、ライ
ニング材の固定ナットに螺合することにより連結し、も
う一本のセパレーターの一端を外側構造用鋼板の固定ナ
ットに螺合して連結し、かつ当該セパレーターの他端を
ターンバックルによって連結してなる。
【0009】
【実施例】図1および図2は、この発明にかかる鋼板コ
ンクリート構造の一部断面図であり、図において、コン
クリート型枠として内側構造用鋼板1(以下「内鋼板
1」という)と外側構造用鋼板2(以下「外鋼板2」と
いう)が所定の間隔を有して平行に建て付けられてい
る。
【0010】内鋼板1と外鋼板2との対向面部には、複
数個の連結ナット3,3 が溶接することにより上下・左右
方向に所定間隔おきに取り付けられている。
【0011】また、内鋼板1と外鋼板2との間には複数
本のセパレーター4が水平に設置され、セパレーター4
の一端は内鋼板1および外鋼板2の連結ナット3に螺合
することによりそれぞれ連結され、他端は内鋼板1と外
鋼板2間の略中央部においてターンバックル5によって
連結されている。
【0012】ターンバックル5の一端にはねじ孔5aが形
成され、他端にはル−ズ孔5bが形成されている。ねじ孔
5aには一方のセパレーター4の他端が螺合することによ
り連結され、ルーズ孔5bには他方のセパレーター4の他
端が挿入されている。セパレーター4のルーズ孔5bに挿
入された側の先端部にはルーズ孔5bより抜けないように
ルーズ孔5bより一回り大きいストッパー4aが形成されて
いる。
【0013】そして、このターンバックル5を適当に締
め付けることにより内鋼板1と外鋼板2間の間隔が調整
され、固定されている。また、左右セパレーター4,4 の
他端には、内鋼板1および外鋼板2の固定後、ターンバ
ックル5が緩まないように固定ナット6,6 がそれぞれ螺
合されている。
【0014】このように構成されていることにより、溶
接によることなく内鋼板1と外鋼板2を固定することが
でき、しかも、誤差修正を容易にすることができる。
【0015】図3、図4および図7は、この発明の他の
実施例を示したものであり、内鋼板1の内側に原子炉の
気密性を高めるためにライニング材を設置する場合に適
用されるものである。 先の実施例と同様にコンクリー
ト型枠として内鋼板1と外鋼板2が所定の間隔を有して
平行に建て付けられている。
【0016】また、内鋼板1の内側にこれより所定間隔
離してステンレスなどからなるライニング材7が内鋼板
1と平行に建て付けられている。
【0017】内鋼板1と外鋼板2との対向側面には複数
個の連結ナット3が上下・左右方向に所定間隔おきに溶
接することにより取り付けられている。
【0018】また、ライニング材7の内鋼板1との対向
側面には、ライニング材7の剛性を高め、変形を阻止す
るためのT形鋼などからなる補強材8が水平若しくは垂
直に、あるいは格子状に取り付けられている。補強材8
には複数個の固定ナット9が溶接することにより取り付
けられている。
【0019】さらに、内鋼板1には複数個の貫通孔10が
上下・左右方向に所定間隔おきに形成されている。貫通
孔10はライニング材7側に徐々に径が細くなるように形
成されている。また、貫通孔10の外鋼板2側端部にはね
じ孔11が形成されている。
【0020】そして、貫通孔10に楔12が挿入され、ねじ
孔11に楔12を貫通孔10に固定しておくための固定ボルト
13が螺入されている(図5参照)。
【0021】楔12および固定ボルト13の中央部には貫通
孔14が形成されている。また、楔12には楔全体が半径方
向に伸縮できるように複数個の切り込み12a,12a が放射
状に形成され、貫通孔10に挿入すると同時に貫通孔10内
に完全に密着するようになっている(図6参照)。
【0022】また、内鋼板1とライニング材7間には複
数本のセパレーター4が水平に設置されている。セパレ
ーター4の一端は楔12および固定ボルト13の貫通孔14を
貫通し、ライニング材7の連結ナット3に螺合して連結
され、他端は外鋼板2の連結ナットに螺合して連結され
ている。
【0023】また、セパレーター4の中間部は内鋼板1
と外鋼板2間の略中間部においてターンバックル5によ
って連結されている。その他の構成は先の実施例と略同
じである。
【0024】このように構成されていることにより、あ
えて、ライニング材7と内鋼板1との間にいかなくと
も、内鋼板1越しにライニング材7にセパレーター4を
連結することができる。
【0025】
【発明の効果】この発明は以上説明したように構成され
ているため、以下に記載するような効果を有する。
【0026】セパレーターは内鋼板および外鋼板にねじ
式によって連結されているため、内鋼板と外鋼板とを簡
単に連結して固定することができる。
【0027】また、セパレーターは、内鋼板と外鋼板と
の中間部においてターンバックルによって連結されてい
るため、一度組み立ててしまった後でも、内鋼板および
外鋼板の位置の変更および誤差修正を簡単に行うことが
できる。
【0028】また、原子炉格納容器への適用において
は、内鋼板の内側に気密用のライニング材を設置する構
造の場合でも、あえて、ライニング材のそばに近づかな
くとも、内鋼板越しにセパレーターをライニング材の連
結ナットに連結することができるため、外鋼板とライニ
ング材とを簡単に連結して固定することができる。
【0029】また、内鋼板にはセパレーターを通すため
の貫通孔が形成され、この貫通孔に楔が取り付けられ、
この楔にセパレーターが通されているため、外鋼板とラ
イニング材とを連結する同時に内鋼板も連結して固定で
きるめ、組み立てがきわめて簡単である。
【0030】また、左右セパレーターはターンバックル
によって連結されているため、ライニング材、内鋼板お
よび外鋼板の位置の変更および誤差修正が可能なことも
いうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】鋼板型枠連結前の鋼板コンクリート構造の一部
断面図である。
【図2】鋼板型枠連結後の鋼板コンクリート構造の一部
断面図である。
【図3】鋼板型枠連結前の鋼板コンクリート構造の一部
断面図である。
【図4】鋼板型枠連結後の鋼板コンクリート構造の一部
断面図である。
【図5】楔の取付状態を示す内鋼板の一部断面図であ
る。
【図6】楔の正面図である。
【図7】鋼板型枠連結後の鋼板コンクリート構造の一部
断面図である。
【符号の説明】
1…内側構造用鋼板1(内鋼板)、2…外側構造用鋼板
(外鋼板)、3…連結ナット、4…セパレーター、5…
ターンバックル、6…固定ナット、7…ライニング材、
8…補強材、9…固定ナット、10…貫通孔、11…ねじ
孔、12…楔、13…固定ボルト、14…貫通孔。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 構造用鋼板を型枠として構成される鋼板
    コンクリート構造において、対向する外側構造用鋼板と
    内側構造用鋼板の対向面部に複数個の連結ナットを突設
    し、当該連結ナットに複数本のセパレーターの一端を螺
    合することによりそれぞれ連結し、かつ、前記セパレー
    ターの他端をタ−ンバックルによって連結してなること
    を特徴とする鋼板コンクリート構造の鋼板固定部構造。
  2. 【請求項2】 構造用鋼板を型枠とし、かつ、内側にラ
    イニング材を設置して構成される鋼板コンクリート構造
    において、外側構造用鋼板およびライニング材の内側に
    複数個の連結ナットを突設し、内側構造用鋼板に貫通孔
    を設け、当該貫通孔に楔を取り付け、かつ、複数本のセ
    パレーターのうち、一方のセパレーターの一端を前記楔
    を貫通し、ライニング材の固定ナットに螺合することに
    より連結し、もう一本のセパレーターの一端を外側構造
    用鋼板の固定ナットに螺合して連結し、かつ当該セパレ
    ーターの他端をターンバックルによって連結してなるこ
    とを特徴とする鋼板コンクリート構造の鋼板固定部構
    造。
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