JPH05230195A - 制振材料用粘弾性樹脂およびそれを用いた制振性金属積層板 - Google Patents

制振材料用粘弾性樹脂およびそれを用いた制振性金属積層板

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JPH05230195A
JPH05230195A JP4037831A JP3783192A JPH05230195A JP H05230195 A JPH05230195 A JP H05230195A JP 4037831 A JP4037831 A JP 4037831A JP 3783192 A JP3783192 A JP 3783192A JP H05230195 A JPH05230195 A JP H05230195A
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JP
Japan
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vibration
mol
acid
resin
heat
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JP4037831A
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Junichi Goto
純一 後藤
Yasuaki Miki
康彰 三木
Yoshihiro Koya
美廣 小屋
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Mitsubishi Kasei Corp
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Mitsubishi Kasei Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 広い温度領域における制振性と、金属への
接着性、加工性をバランス良くみたし、かつ耐熱性にも
優れた制振材料用粘弾性樹脂を提供すること。 【構成】 (1) ジカルボン酸残基のうち60〜90モ
ル%がテレフタル酸であり、ジオール成分のうち75〜
100モル%がエチレングリコールであるポリエチレン
テレフタレート系共重合体であって、100〜250℃
の範囲に、5〜50J/gの融解熱をもつ部分結晶性共
重合ポリエステルであることを特徴とする制振材料用粘
弾性樹脂。 (2) 上記樹脂を金属板に積層してなる制振性金属積層
板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、制振材料用粘弾性樹脂
に関する。さらに詳しくは、機械、音響機器、乗物、建
造物などの各種金属製部材に積層することにより、その
振動を吸収し、騒音を低減することのできる制振材料用
粘弾性樹脂に関する。
【0002】
【従来の技術】構造材料から発生する振動、騒音を低減
する手法として、金属と樹脂を複合化した制振材料は、
自動車、船舶、機械、音響機器などの様々な分野で広く
使用されている。
【0003】非晶性の高分子材料は、いずれもその粘弾
性挙動から、制振材としての利用は可能であり、これま
でに報告されたものは、ポリウレタン、ポリエステル、
ポリビニルブチラール、ポリアミド、ポリオレフィンな
ど、多岐にわたっている。これらの樹脂は、いずれもガ
ラス転移領域に制振性のピークを有し、使用温度範囲
と、基材との接着性などに応じて、適当な素材が選定さ
れる。しかし、一般に制振材として単一の非晶性樹脂を
用いたのでは、その樹脂固有のガラス転移温度を中心と
した、狭い温度領域においてのみ、高い制振性を発揮す
るものしか得ることができない。また、このような非晶
性樹脂を用いた系では、そのガラス転移温度領域を越え
ると、樹脂の弾性率は急激に低下し、流動するようにな
るため、高温においては、制振性、接着性ともに甚だし
く劣るものしか得られない。幅広い温度領域で安定した
性能、すなわち、高い制振性と金属への接着性を保つこ
とを目的として、架橋、複数の樹脂のブレンド、積層複
合化などの手法が検討されてきた。
【0004】たとえば、制振性を発揮する温度範囲を広
げるため、従来から、複数の樹脂をブレンド、ないしは
積層して併用し、見掛けの転移温度領域を広げるなどの
手法が検討されてきた。また、特に、高温における接着
性、制振性を維持する方法として、しばしば多官能エポ
キシ化合物、多官能イソシアネート化合物、多官能酸無
水物などを用いて、非晶性樹脂を架橋することも行われ
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】複数の非晶性樹脂のブ
レンドないしは積層系においては、各成分が相溶した場
合、その樹脂は、各成分の平均的な性質を有するものと
なるため、制振性も、単一の非晶性樹脂と同様の挙動を
とり、温度範囲を拡げることはできない。一方、本質的
に非相溶である樹脂同士のブレンドは、一般に困難であ
り、流動性が劣るものとなりやすく、成型性に問題が生
ずるおそれがある。また、実用的な耐熱性は、しばしば
ガラス転移点の低い成分によって支配されるため、高い
転移点をもつ成分をブレンドしても、一般に、その耐熱
性を十分生かすことができない。
【0006】一方、架橋性の樹脂を用いる系は、高温領
域の制振性と接着性を改善できるものの、架橋工程が繁
雑で作業性が劣るばかりでなく、積層板製造後の加工性
が困難になるといった欠点を有する。
【0007】本発明は、上記のような状況に鑑み、広い
温度領域における制振性と、金属への接着性、加工性を
バランス良くみたし、かつ耐熱性にも優れた制振材料用
粘弾性樹脂及びそれを用いた制振性金属積層板を提供す
ることを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
した結果、特定のポリエチレンテレフタレート系部分結
晶性共重合ポリエステルが、常温から130℃以上の広
い温度範囲にわたって一定の高い制振性を発揮すること
を見出して、本発明に至った。すなわち、本発明は、ジ
カルボン酸残基のうち60〜90モル%がテレフタル酸
であり、ジオール成分のうち75〜100モル%がエチ
レングリコールであるポリエチレンテレフタレート系共
重合体であって、100〜250℃の範囲に、5〜50
J/gの融解熱をもつ部分結晶性共重合ポリエステルで
あることを特徴とする制振材料用粘弾性樹脂、およびそ
の樹脂を用いた制振性金属積層板を提供するものであ
る。本発明で用いる部分結晶性ポリエステルとは、60
〜90モル%のテレフタル酸残基、および、炭素数6〜
40の脂肪族ないしはテレフタル酸以外の芳香族ジカル
ボン酸残基40〜10モル%よりなるものである。テレ
フタル酸残基が60モル%未満では、結晶性が不足する
ため、耐熱性が不十分となる。また、90モル%を越え
ると、結晶性が高くなりすぎるため、十分な制振性が得
られない。炭素数6〜40の脂肪族ジカルボン酸として
は、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ドデカン
ジカルボン酸、オクタデカンジカルボン酸、1,4−シ
クロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジ
カルボン酸、ダイマー酸などの脂肪族ないしは脂環式ジ
カルボン酸類およびそれらのエステル形成性誘導体が挙
げられる。また、テレフタル酸以外の芳香族ジカルボン
酸としては、フタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタ
レンジカルボン酸などおよびそれらのエステル形成性誘
導体が挙げられる。これらのうち、特に好ましいもの
は、アジピン酸、イソフタル酸及びダイマ−酸である。
【0009】さらに、本発明においては、ジオール成分
のうち75〜100モル%がエチレングリコールであ
る。エチレングリコールが75モル%未満では、結晶性
が不足し、耐熱性、高温時の接着性が劣るため、好まし
くない。エチレングリコール以外のジオール成分として
は、1,2−プロパンジオール、1,4−ブタンジオー
ル、2−メチル−1,3−プロパンジオール、ネオペン
チルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,10
−デカンジオールなどの脂肪族グリコールおよび、1,
4−シクロヘキサンジオール、ダイマー酸ジオールなど
の脂環式ジオールが挙げられる。これらのうち、特に好
ましいものは、1,4−ブタンジオ−ル、ネオペンチル
グリコ−ル及びモノエポキシ化合物を用いる場合であ
る。また、脂肪族グリコール成分のうち特に長い分岐を
有する成分をポリエステル骨格中に導入する他の手法と
しては、炭素数3〜40のモノエポキシ化合物とジカル
ボン酸の付加反応生成物を共重合する方法が挙げられ
る。
【0010】本発明における部分結晶性共重合ポリエス
テルは、テトラクロロエタン/フェノール=50/50
(重量比)中、30℃で測定した対数粘度ηinhが、好
ましくは、0.1〜2.0dl/gの範囲にあるもので
ある。ηinhが、0.1dl/g未満の場合は、接着性
が劣るばかりか、十分な制振性を得ることができない。
一方、2.0dl/gを越えた場合は、加工性が不良と
なる。
【0011】また、本発明の部分結晶性共重合ポリエス
テルは、示差走査熱量計(DSC)において100〜2
50℃の範囲に融点を示し、その融解熱が5〜50J/
g、好ましくは5〜30J/gの範囲にあるものであ
る。融点および融解熱がこの範囲を下回ると、高温にお
いて、制振性、接着力とも不足し、実用に耐えなくな
る。また、融点、融解熱がこの範囲を上回ると、結晶性
が高くなり過ぎるため、制振性が不十分となる。
【0012】本発明の部分結晶性ポリエステルの合成
は、通常公知の方法で製造することができる。例えば、
窒素雰囲気下に保った反応容器に、ジカルボン酸成分と
グリコール成分を仕込み、約120〜230℃の温度で
エステル化及び/又はエステル交換せしめ、ついで、さ
らに170〜300℃において高真空下で重縮合する方
法が挙げられる。この重縮合反応は、無触媒でも進行可
能であるが、一般に、1〜5,000ppmの範囲の触
媒を添加して実施される。用いられる触媒としては、ジ
メチルアミノピリジン等の第3級アミンないしは、三酸
化アンチモン、テトラブトキシチタン、酢酸マグネシウ
ムなどの金属系触媒を挙げることができる。このように
して得られた部分結晶性ポリエステルには、公知の範囲
の酸化防止剤、熱安定剤、結晶化促進剤などを含有せし
めることができる。さらに、本発明の目的を損なわない
範囲で、無機充填剤を含有せしめることもできる。この
ような無機充填剤としては、カーボンブラック、シリ
カ、マイカ、タルク、炭酸カルシウム、ガラスビーズ、
ガラス繊維、炭素繊維などが挙げられる。また、より低
温における制振性を向上させるために、可塑剤を配合し
てもよい。使用しうる可塑剤としては、フタル酸ジエス
テル、セバシン酸ジエステル、トリメリット酸トリエス
テル等のカルボン酸エステル系、リン酸トリフェニルな
どのリン酸エステル系、高分子量ポリエステル系、塩素
化パラフィン等を挙げることができる。また、得られた
制振材料にスポット溶接性を与えるために、導電性固体
物質を配合することもできる。このような目的で使用さ
れる導電性物質としては、ステンレス、銅、黄銅等の金
属を粉末状、フレーク状、繊維状に加工したもの、カー
ボンブラック、炭素繊維、グラファイトなどが挙げられ
る。
【0013】本発明の部分結晶性共重合ポリエステルを
使用して複合型制振材料を製造する方法については、特
に制限されるものではなく、トルエン、テトラヒドロフ
ランなどを溶媒として、塗料状にした樹脂を金属材料に
塗布した後、溶媒を乾燥して金属材料を加熱圧着するこ
とにより貼り合わせる方法、シート状ないしはペレット
状の樹脂を直接2枚の金属板に挾み、熱プレスにより熱
圧着する方法、あるいは、樹脂を押出機などを用いて、
金属板表面に溶融ラミネートし、ついで他の金属板を熱
圧着する方法などが挙げられる。
【0014】本発明の粘弾性樹脂は、結晶部分を十分に
結晶させることが必須であるため、必要に応じて、50
〜150℃で1〜24時間アニーリングし、結晶化を促
すことにより、常温付近から130℃以上の広い範囲に
わたって安定した制振性を発揮することができる。好ま
しい本発明の制振材料用粘弾性樹脂は、後記する制振性
能を表わす損失係数が少なくとも50〜130℃の温度
範囲において0.1より大きい値を示す。
【0015】なお、成型時間を短縮するため、公知の結
晶化促進剤、可塑剤を配合して、結晶化速度を速めても
よい。使用される粘弾性樹脂の厚みは、10〜500μ
m 、好ましくは、50〜200μm である。金属板の種
類は、特に限定されるものではなく、同一、あるいは異
なっていてもよく、具体例としては、鋼板、アルミニウ
ム板、銅板などが挙げられる。
【0016】
【実施例】以下実施例に基づいて、本発明を具体的に説
明するが、これらの実施例によって本発明が限定される
ものではない。
【0017】なお、実施例の記述で、単に部とあるの
は、重量部を示す。また、実施例、比較例で用いたポリ
エステルおよび制振鋼板の特性値の測定方法は以下の通
りである。
【0018】(1) 対数粘度 フェノール/テトラクロロエタン=50/50(重量
比)混合溶媒を使用し、30℃において測定し、下記式
により計算した。
【0019】
【数1】
【0020】(2) 融点および融解熱 セイコー電子社製DSC−20を使用し、窒素雰囲気
下、昇温速度10℃/minにおいて測定した。
【0021】(3) 制振性能 損失係数(Q~1)を、機械インピーダンス法により測定
し、1000HzにおけるQ~1の値をもって制振性の評
価とした。なお、測定は、恒温槽を用い、−20〜20
0℃の範囲において行った。
【0022】(4) 実用耐熱温度 Q~1測定時に、樹脂が、金属板の間から流れ出す温度を
もって実用上の耐熱温度とした。
【0023】実施例1 撹拌翼、窒素導入口、減圧口に備えたガラス製重合管
に、ジメチルテレフタレート73.3g(0.377モ
ル)、ジメチルイソフタレート18.3g(0.094
2モル)、エチレングリコール70.0g(1.13モ
ル)、テトラブトキシチタンの1%エチレングリコール
溶液3gを仕込み、減圧−窒素置換を3回繰り返した。
重合管を150℃に加熱し、発生するメタノールを留去
しつつ、さらに210℃まで昇温、そのまま3時間反応
させた。その後、水添ダイマー酸(EMPOL1010
(エメリー社製))40.0g(0.0708モル)を
加え、210℃で1時間反応させた。さらに、テトラブ
トキシチタン0.02gを添加して、昇温しつつ減圧
し、230℃、0.5mmHgの条件下で2時間反応を
続け、エチレングリコールを留去した。その後、系内を
窒素ガスで復圧し、重合管底部より生成物を抜き出し
た。仕込み組成から、この共重合体は、酸成分の内、6
9.6モル%がテレフタル酸からなり、グリコール成分
は、100%エチレングリコールからなるものである。
得られたポリマーの対数粘度ηinhは、0.61dl/
gであった。
【0024】実施例2 実施例1で用いた重合管に、ビスヒドロキシエチルテレ
フタレート80.0g(0.315モル)、アジピン酸
8.00g(0.0548モル)、線状モノエポキシ化
合物(ダイセル(株)製、商品名:AOEX−68)
(注)16.0g(0.0632)を仕込み、減圧−窒
素置換を3回繰り返した。
【0025】
【化1】
【0026】重合管を230℃に加熱し、常圧で3時間
反応させた後、1.4gの三酸化アンチモン−1%エチ
レングリコール溶液を加え、反応温度を230℃に保っ
たまま、徐々に減圧を行い、内圧を0.5mmHgに保
った。そのまま6時間重合し、その後重合管内に窒素を
導入して常圧に戻し、生成物を重合管底部より抜き出し
た。仕込み組成から、この共重合体は、酸成分の85.
2モル%がテレフタル酸から成り、グリコール成分の、
83モル%がエチレングリコールからなるものである。
得られたポリマーの対数粘度ηinhは、0.54dl/
gであった。
【0027】実施例3 実施例1で合成したポリエステルを、200℃で熱プレ
スして、100μm 厚のシートを得た。このシートを
0.9mm厚の鋼板に挾み、200℃で3分間プレスし
て、接着させた。さらに、この複合板を、70℃で24
時間熱処理し、結晶化を促進させた。このものの損失係
数を測定し、さらにポリエステルを一部をサンプリング
して、結晶融解熱を測定した。結果を表1に示す。
【0028】実施例4 実施例2で合成したポリエステルを、200℃で熱プレ
スして、100μm 厚のシートを得た。このシートを
0.9mm厚の鋼板に挾み、200℃で3分間プレスし
て、接着させた。このものの損失係数およびポリエステ
ルの結晶融解熱を測定した。結果を表1に示す。
【0029】実施例5 ブラベンダーを用い、実施例2で合成したポリエステル
80部に対して、ジオクチルフタレート20部を添加し
て、200℃で5分間混合した。得られた可塑化ポリエ
ステルを使用して、実施例2と同様にして複合板を作成
し、損失係数を測定した。結果を表1に示す。
【0030】比較例1 アジピン酸を16.0g(0.1096モル)、AOE
X−68を32.0g(0.1264モル)使用する以
外は、実施例2と同様にして、ポリエステルを合成し
た。共重合体の組成は、酸成分の74.2モル%がテレ
フタル酸から成り、グリコール成分の、70.2モル%
がエチレングリコールからなるものである。得られたポ
リマーの対数粘度ηinhは、0.52dl/gであっ
た。
【0031】比較例2 実施例1で使用した重合管に、ビスヒドロキシエチルテ
レフタレート80.0g(0.315モル)、アジピン
酸16.0g(0.110モル)、ネオペンチルグリコ
ール40.0g(0.385モル)を仕込み、減圧−窒
素置換を3回繰り返した。重合管を230℃に加熱し、
3.5時間常圧に反応させた後、0.05gのテトラブ
トキシチタンを加え、徐々に減圧を行い、0.5mmH
gで2時間重合させた。重合後、重合管内に窒素を導入
して常圧に戻し、重合管底部より生成物を抜き出した。
共重合体の組成は、酸成分の74.1モル%がテレフタ
ル酸からなり、グリコール成分の、9.4モル%がエチ
レングリコールからなるものである。得られたポリマー
の対数粘度は、0.49dl/gであった。
【0032】比較例3 実施例3と同様にして複合板を作成し、70℃×24時
間の熱処理を行わずに、損失係数およびポリエステルの
融解熱を測定した。結果を表1に示す。
【0033】比較例4 比較例1で合成したポリエステルを使用する以外は、実
施例3と全く同様にして複合板を作成した。損失係数お
よびポリエステルの融解熱の測定結果を表1に示す。
【0034】比較例5 比較例2で合成したポリエステルを使用する以外は、実
施例3と全く同様にして複合板を作成した。損失係数お
よびポリエステルの融解熱の測定結果を表1に示す。
【0035】
【表1】
【0036】以上の結果から、本発明の特定の組成を有
するテレフタル酸系ポリエステルが、高い制振性能を示
すことは、明らかである。さらに、この性能は、たとえ
組成が同一でも、複合板の作成条件等によって十分な結
晶化が行われない場合は、100℃以下の実用耐熱温度
しか得ることができなかった。このように、本発明の特
定の組成と特定の範囲の結晶性を組み合わせることによ
って、はじめて、極めて広い温度領域における安定した
制振性能を得ることが可能となった。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の粘弾性樹
脂は極めて広い温度範囲にわたって、十分な制振性能を
有し、かつ耐熱性にも優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F16F 15/02 Q 9138−3J

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジカルボン酸残基のうち60〜90モル
    %がテレフタル酸であり、ジオール成分のうち75〜1
    00モル%がエチレングリコールであるポリエチレンテ
    レフタレート系共重合体であって、100〜250℃の
    範囲に、5〜50J/gの融解熱をもつ部分結晶性共重
    合ポリエステルであることを特徴とする制振材料用粘弾
    性樹脂。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の共重合ポリエステルであ
    って、50〜130℃の温度範囲において、損失係数が
    0.1より大きいことを特徴とする制振材料用粘弾性樹
    脂。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の粘弾性樹脂を金属板に積
    層してなることを特徴とする制振性金属積層板。
JP4037831A 1992-02-25 1992-02-25 制振材料用粘弾性樹脂およびそれを用いた制振性金属積層板 Pending JPH05230195A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009063837A1 (ja) 2007-11-13 2009-05-22 Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. 制振材料
JP2010037409A (ja) * 2008-08-04 2010-02-18 Honda Motor Co Ltd 水性制振塗料組成物

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