JPH05230192A - ラクトン変性不飽和化合物の製造方法 - Google Patents
ラクトン変性不飽和化合物の製造方法Info
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- JPH05230192A JPH05230192A JP3606292A JP3606292A JPH05230192A JP H05230192 A JPH05230192 A JP H05230192A JP 3606292 A JP3606292 A JP 3606292A JP 3606292 A JP3606292 A JP 3606292A JP H05230192 A JPH05230192 A JP H05230192A
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- caprolactone
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】着色度が改善された末端カルボキシル基を有す
るラクトン変性不飽和化合物を提供する。 【構成】カルボキシル基を有する不飽和単量体とラクト
ンモノマ−またはラクトン重合体とをリンタングステン
酸触媒の存在下で反応させる。
るラクトン変性不飽和化合物を提供する。 【構成】カルボキシル基を有する不飽和単量体とラクト
ンモノマ−またはラクトン重合体とをリンタングステン
酸触媒の存在下で反応させる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は末端カルボキシル基を有
するポリエステル不飽和化合物の製造方法に関するもの
である。
するポリエステル不飽和化合物の製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来技術】従来、カルボキシル基を有する不飽和単量
体としてアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレ
イン酸、β−メタクリロイルオキシエチルコハク酸、β
−メタクリロイルオキシエチルマレイン酸、β−メタク
リロイルオキシエチルフタル酸、β−アクリロイルオキ
シエチルコハク酸、β−アクリロイルオキシエチルマレ
イン酸、β−アクリロイルオキシエチルフタル酸、ビニ
ル酢酸、2−ビニルプロピオン酸、ビニル酪酸などが知
られている。
体としてアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレ
イン酸、β−メタクリロイルオキシエチルコハク酸、β
−メタクリロイルオキシエチルマレイン酸、β−メタク
リロイルオキシエチルフタル酸、β−アクリロイルオキ
シエチルコハク酸、β−アクリロイルオキシエチルマレ
イン酸、β−アクリロイルオキシエチルフタル酸、ビニ
ル酢酸、2−ビニルプロピオン酸、ビニル酪酸などが知
られている。
【0003】これらのカルボキシル基を有する不飽和単
量体は種々の他のビニルモノマ−と共重合され、熱硬化
性塗料、接着剤、紙加工用ポリマ−の改質剤、架橋剤、
繊維処理剤、アニオン電着塗料などの原料又は中間体と
して、あるいは成型用プラスチックス、合成ゴム、吸水
性ポリマ−等、広範囲の用途に用いられている。
量体は種々の他のビニルモノマ−と共重合され、熱硬化
性塗料、接着剤、紙加工用ポリマ−の改質剤、架橋剤、
繊維処理剤、アニオン電着塗料などの原料又は中間体と
して、あるいは成型用プラスチックス、合成ゴム、吸水
性ポリマ−等、広範囲の用途に用いられている。
【0004】一般に末端にカルボキシル基を有するポリ
エステル不飽和単量体を合成する方法としては、ω−ヒ
ドロキシカルボン酸とカルボキシル基を有する不飽和単
量体を反応させる方法、α、ω−ポリエステルジカルボ
ン酸とヒドロキシル基を有する不飽和単量体を反応させ
る方法、酸無水物、カルボキシル基を有する不飽和単量
体およびエポキシ化合物を反応させる方法などが知られ
ている。
エステル不飽和単量体を合成する方法としては、ω−ヒ
ドロキシカルボン酸とカルボキシル基を有する不飽和単
量体を反応させる方法、α、ω−ポリエステルジカルボ
ン酸とヒドロキシル基を有する不飽和単量体を反応させ
る方法、酸無水物、カルボキシル基を有する不飽和単量
体およびエポキシ化合物を反応させる方法などが知られ
ている。
【0005】しかし、これらの方法は不飽和結合の全く
ないもの、または、2個入ったものなどが副生成物とし
て多量に生じる欠点を有している。
ないもの、または、2個入ったものなどが副生成物とし
て多量に生じる欠点を有している。
【0006】また、別の方法としてカルボキシル基を有
する不飽和単量体の金属塩例えば、アクリル酸ナトリウ
ムとω−ハロゲノカルボン酸、例えばε−クロルカプロ
ン酸を反応させる方法もあるが、この方法は原料となる
ω−ハロゲノカルボン酸の製造工程が多くまた、不飽和
結合を2個以上導入するには複数の工程を必要とし、さ
らに副生するハロゲン化金属塩との分離工程も必要とな
り、工業的製造方法に至っていないのが現状である。
する不飽和単量体の金属塩例えば、アクリル酸ナトリウ
ムとω−ハロゲノカルボン酸、例えばε−クロルカプロ
ン酸を反応させる方法もあるが、この方法は原料となる
ω−ハロゲノカルボン酸の製造工程が多くまた、不飽和
結合を2個以上導入するには複数の工程を必要とし、さ
らに副生するハロゲン化金属塩との分離工程も必要とな
り、工業的製造方法に至っていないのが現状である。
【0007】また、特開昭60−67446号公報に示
されているように、アクリル酸、メタクリル酸などのラ
ジカル重合性不飽和単量体とε−カプロラクトンを酸性
触媒下での反応により、末端カルボン酸を有するラクト
ン変性不飽和化合物を製造する方法がある。しかし、こ
の方法において、生成したポリエステルは著しく着色し
たものであった。
されているように、アクリル酸、メタクリル酸などのラ
ジカル重合性不飽和単量体とε−カプロラクトンを酸性
触媒下での反応により、末端カルボン酸を有するラクト
ン変性不飽和化合物を製造する方法がある。しかし、こ
の方法において、生成したポリエステルは著しく着色し
たものであった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは従来のこ
れらの欠点のない新規な合成法について鋭意研究した結
果、カルボキシル基を有する不飽和単量体とラクトンモ
ノマ−またはラクトン高重合体をリンタングステン酸触
媒の存在下で反応させることにより末端カルボキシル基
を有するラクトン変性不飽和化合物が得られ、また生成
物の着色度が改善されることを見出し、本発明を完成す
るに至ったものである。
れらの欠点のない新規な合成法について鋭意研究した結
果、カルボキシル基を有する不飽和単量体とラクトンモ
ノマ−またはラクトン高重合体をリンタングステン酸触
媒の存在下で反応させることにより末端カルボキシル基
を有するラクトン変性不飽和化合物が得られ、また生成
物の着色度が改善されることを見出し、本発明を完成す
るに至ったものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は「カ
ルボキシル基を有する不飽和単量体とラクトンモノマ−
またはラクトン重合体とをリンタングステン酸触媒の存
在下で反応させることを特徴とする末端カルボキシル基
を有するラクトン変性不飽和化合物の製造方法」であ
る。
ルボキシル基を有する不飽和単量体とラクトンモノマ−
またはラクトン重合体とをリンタングステン酸触媒の存
在下で反応させることを特徴とする末端カルボキシル基
を有するラクトン変性不飽和化合物の製造方法」であ
る。
【0010】本発明によれば、原料として用いるカルボ
キシル基を有するラジカル重合性不飽和単量体がもつラ
ジカル重合性官能基の数と同一のラジカル重合性官能基
を有する末端カルボキシル基を有するカプロラクトン変
性不飽和化合物を製造することができ、特にカルボキシ
ル基を有するラジカル重合性不飽和化合物としてアクリ
ル酸、メタクリル酸を用いた場合には、ラジカル重合性
官能基を全く含まない化合物や2個以上含む化合物を生
成させることなく、ラジカル重合性官能基を必ず1個含
むカプロラクトン変性不飽和化合物を製造することがで
きる。
キシル基を有するラジカル重合性不飽和単量体がもつラ
ジカル重合性官能基の数と同一のラジカル重合性官能基
を有する末端カルボキシル基を有するカプロラクトン変
性不飽和化合物を製造することができ、特にカルボキシ
ル基を有するラジカル重合性不飽和化合物としてアクリ
ル酸、メタクリル酸を用いた場合には、ラジカル重合性
官能基を全く含まない化合物や2個以上含む化合物を生
成させることなく、ラジカル重合性官能基を必ず1個含
むカプロラクトン変性不飽和化合物を製造することがで
きる。
【0011】得られたカプロラクトン変性不飽和化合物
は、反応性に富むカルボキシル基を片末端に有し、さら
に、このカルボキシル基から遠く離れたところにラジカ
ル重合性不飽和基があるという特徴をもっている。
は、反応性に富むカルボキシル基を片末端に有し、さら
に、このカルボキシル基から遠く離れたところにラジカ
ル重合性不飽和基があるという特徴をもっている。
【0012】本発明で使用されるカルボキシル基を有す
るラジカル重合性不飽和単量体としては、アクリル酸、
β−アクリロイルオキシエチルコハク酸、β−アクリロ
イルオキシエチルフタル酸、β−アクリロイルオキシエ
チルマレイン酸、メタクリル酸、β−メタクリロイルオ
キシエチルコハク酸、β−メタクリロイルオキシエチル
フタル酸、β−メタクリロイルオキシエチルマレイン
酸、イタコン酸、マレイン酸、マレイン酸モノアルキル
エステル(アルキル基の炭素数1〜12)などが挙げら
れる。
るラジカル重合性不飽和単量体としては、アクリル酸、
β−アクリロイルオキシエチルコハク酸、β−アクリロ
イルオキシエチルフタル酸、β−アクリロイルオキシエ
チルマレイン酸、メタクリル酸、β−メタクリロイルオ
キシエチルコハク酸、β−メタクリロイルオキシエチル
フタル酸、β−メタクリロイルオキシエチルマレイン
酸、イタコン酸、マレイン酸、マレイン酸モノアルキル
エステル(アルキル基の炭素数1〜12)などが挙げら
れる。
【0013】ラクトンモノマ−としては、ε−カプロラ
クトンの他にトリメチルカプロラクトン、β−メチル−
δ−バレロラクトンなどが挙げられる。
クトンの他にトリメチルカプロラクトン、β−メチル−
δ−バレロラクトンなどが挙げられる。
【0014】これらのラクトンモノマ−は、単独で用い
ることもできるし、併用して用いることも可能である。
また、カプロラクトン重合体としては、分子量1000
0〜100000であるダイセル化学工業(株)品のP
CL−Hを用いることができる。 さらに、δ−バレロ
ラクトン等他のラクトン化合物の重合体、カプロラクト
ンと他のラクトンとの共重合体を用いることができる。
またポリカプロラクトンと併用して用いることも可能で
ある。その使用量は、目的物の分子量に応じて決まり、
また触媒量、触媒の種類によって影響をうけるがカルボ
キシル基を有する不飽和単量体100重量部(以下、単
に部と称する)に対して50〜2000部が好ましい。
ることもできるし、併用して用いることも可能である。
また、カプロラクトン重合体としては、分子量1000
0〜100000であるダイセル化学工業(株)品のP
CL−Hを用いることができる。 さらに、δ−バレロ
ラクトン等他のラクトン化合物の重合体、カプロラクト
ンと他のラクトンとの共重合体を用いることができる。
またポリカプロラクトンと併用して用いることも可能で
ある。その使用量は、目的物の分子量に応じて決まり、
また触媒量、触媒の種類によって影響をうけるがカルボ
キシル基を有する不飽和単量体100重量部(以下、単
に部と称する)に対して50〜2000部が好ましい。
【0015】カルボキシル基を有する不飽和単量体とカ
プロラクトンモノマ−またはカプロラクトン重合体との
反応は0〜150℃、好ましくは60〜120℃で行な
う。50℃より低い温度では反応速度が小さく、また1
50℃以上の温度では着色の度合いが大きく、さらに不
飽和結合の重合等の副反応が起こり易くなり好ましくな
い。
プロラクトンモノマ−またはカプロラクトン重合体との
反応は0〜150℃、好ましくは60〜120℃で行な
う。50℃より低い温度では反応速度が小さく、また1
50℃以上の温度では着色の度合いが大きく、さらに不
飽和結合の重合等の副反応が起こり易くなり好ましくな
い。
【0016】本発明で使用される触媒は、リンタングス
テン酸である。リンタングステン酸としては、ドデカウ
ォルフラモリン(V)酸、オクタデカウォルフラモ二リ
ン(V)酸などが挙げられる。触媒の使用量は0.01
%〜10%、好ましくは0.1〜5%である。
テン酸である。リンタングステン酸としては、ドデカウ
ォルフラモリン(V)酸、オクタデカウォルフラモ二リ
ン(V)酸などが挙げられる。触媒の使用量は0.01
%〜10%、好ましくは0.1〜5%である。
【0017】また、触媒の使用量により目的物の分子量
を調節することができる。
を調節することができる。
【0018】この反応にはカルボキシル基を有する不飽
和単量体の二重結合の重合を阻止する適当な禁止剤の存
在下に行うことが好ましい。
和単量体の二重結合の重合を阻止する適当な禁止剤の存
在下に行うことが好ましい。
【0019】禁止剤としてはヒドロキノンモノメチルエ
−テル、ベンゾキノン、フェノチアジン、メチルヒドロ
キノン、2,5−ジ−t−ブチルキノン、ヒドロキノン
等が含まれる。
−テル、ベンゾキノン、フェノチアジン、メチルヒドロ
キノン、2,5−ジ−t−ブチルキノン、ヒドロキノン
等が含まれる。
【0020】また、重合を防止するため、反応系内に酸
素または空気を吹き込みながら、反応を行うことが好ま
しい。
素または空気を吹き込みながら、反応を行うことが好ま
しい。
【0021】反応は無溶剤で行っても良いし、酸触媒、
ラクトン高重合体、およびカルボキシル基を有する不飽
和単量体と反応しないもの、すなわちベンゼン、トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素中で行っても良い。
ラクトン高重合体、およびカルボキシル基を有する不飽
和単量体と反応しないもの、すなわちベンゼン、トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素中で行っても良い。
【0022】溶剤を使用するのは反応終了後の系内の反
応粗液の粘度を低下させる効果があり、かつ、反応中の
温度コントロ−ルなどを容易にするためである。
応粗液の粘度を低下させる効果があり、かつ、反応中の
温度コントロ−ルなどを容易にするためである。
【0023】不活性な溶剤の使用の有無は本発明の反応
性単量体組成物の使用目的に応じて任意に選定できる。
すなわち、塗料等溶剤が含まれていても良いような製品
向けの場合には使用可能である。また、当然のことなが
ら、不活性な溶剤は反応終了後の反応粗液に添加しても
良い。
性単量体組成物の使用目的に応じて任意に選定できる。
すなわち、塗料等溶剤が含まれていても良いような製品
向けの場合には使用可能である。また、当然のことなが
ら、不活性な溶剤は反応終了後の反応粗液に添加しても
良い。
【0024】不活性な溶剤の使用量は5〜80重量%、
好ましくは10〜50重量%である。 以上のようにし
て生成した末端にカルボキシル基を有するラクトン変性
不飽和化合物を含む反応液から、中和、吸着等の処理に
より触媒を除去し、また、必要に応じて、水洗、蒸留等
の操作により末端にカルボキシル基を有するラクトン変
性不飽和化合物の単一品またはε−カプロラクトンの付
加モル数の異なる混合物が得られる。
好ましくは10〜50重量%である。 以上のようにし
て生成した末端にカルボキシル基を有するラクトン変性
不飽和化合物を含む反応液から、中和、吸着等の処理に
より触媒を除去し、また、必要に応じて、水洗、蒸留等
の操作により末端にカルボキシル基を有するラクトン変
性不飽和化合物の単一品またはε−カプロラクトンの付
加モル数の異なる混合物が得られる。
【0025】また、特開昭60−67446号公報に示
されているようなラクトンとカルボン酸を酸触媒存在下
反応することにより末端カルボキシル基を有するラクト
ン変性不飽和化合物を得ることができるが、この反応で
は、時間とともに反応生成物がかっ色へと着色してい
く。 ここに述べた製法では、リンタングステン酸触媒
を用いることにより、末端カルボキシル基を有するラク
トン変性不飽和化合物の着色度を、特開昭60−674
46号公報に示されているような酸触媒を用いた場合よ
り減少させることができる。
されているようなラクトンとカルボン酸を酸触媒存在下
反応することにより末端カルボキシル基を有するラクト
ン変性不飽和化合物を得ることができるが、この反応で
は、時間とともに反応生成物がかっ色へと着色してい
く。 ここに述べた製法では、リンタングステン酸触媒
を用いることにより、末端カルボキシル基を有するラク
トン変性不飽和化合物の着色度を、特開昭60−674
46号公報に示されているような酸触媒を用いた場合よ
り減少させることができる。
【0026】以下に実施例および比較例をあげて本発明
の具体例を説明するが、本発明はこれらの実施例により
限定されるのものではない。
の具体例を説明するが、本発明はこれらの実施例により
限定されるのものではない。
【0027】比較例1 空気導入管、温度計、冷却器、撹拌装置を備えたフラス
コにアクリル酸720.6g、ε−カプロラクトン11
41.8g、重合禁止剤としてハイドロキノンモノメチ
ルエ−テル0.4084gおよび、触媒としてp−トル
エンスルホン酸1水塩55.9gを入れ空気を通じなが
ら、80℃で27時間加熱した。
コにアクリル酸720.6g、ε−カプロラクトン11
41.8g、重合禁止剤としてハイドロキノンモノメチ
ルエ−テル0.4084gおよび、触媒としてp−トル
エンスルホン酸1水塩55.9gを入れ空気を通じなが
ら、80℃で27時間加熱した。
【0028】その後、1.05当量の10%水酸化ナト
リウム/メタノ−ル溶液を加え中和し、減圧下、80℃
で加熱しながら、未反応のアクリル酸を除去し、ろ過
し、カプロラクトン変性アクリレ−トを得た。
リウム/メタノ−ル溶液を加え中和し、減圧下、80℃
で加熱しながら、未反応のアクリル酸を除去し、ろ過
し、カプロラクトン変性アクリレ−トを得た。
【0029】このものの性状を調べた結果以下の通りで
ある。
ある。
【0030】 酸価(mgKOH/g) 214.17 粘度(cp、45℃) 40.5 色相(ガ−ドナ−) 14 水分(%) 0.0781 H・NMRスペクトル 図1 実施例1 空気導入管、温度計、冷却器、撹拌装置を備えたフラス
コに、アクリル酸558.0g、ε−カプロラクトン4
42.0g、禁止剤としてハイドロキノンモノメチルエ
−テル0.0299gおよび触媒としてリンタングステ
ン酸30.01gを入れ空気を通じながら80℃で20
時間加熱した。
コに、アクリル酸558.0g、ε−カプロラクトン4
42.0g、禁止剤としてハイドロキノンモノメチルエ
−テル0.0299gおよび触媒としてリンタングステ
ン酸30.01gを入れ空気を通じながら80℃で20
時間加熱した。
【0031】その後、水洗により、リンタングステン酸
を除去し、減圧下、80℃で加熱しながら未反応のアク
リル酸を除去し、カプロラクトン変性アクリレ−トを得
た。
を除去し、減圧下、80℃で加熱しながら未反応のアク
リル酸を除去し、カプロラクトン変性アクリレ−トを得
た。
【0032】 酸価(mgKOH/g) 201.8 粘度(cp、25℃) 90.5 色相(ガ−ドナ−) 3 水分(%) 0.060 1 H・NMRスペクトル 図2 ゲルパ−ミエイションクロマトグラフィ− 図31 H・NMRは日本電子(株)のJNM−EX90分光
機を用い、CDCl3中、室温で測定することにより得
られた。
機を用い、CDCl3中、室温で測定することにより得
られた。
【0033】このスペクトルでδ5.6〜6.7の多重
線はアクリル基の水素Haにδ3.9〜4.5の多重線
はε−カプロラクトンに由来する酸素に隣接しているメ
チレン水素Hbに、δ2.2〜2.6の多重線はカルボ
ニル基に隣接するメチレン水素Hdに、δ10.6の一
重線は、カルボキシル基の酸性水素Heにそれぞれ、帰
属できる。
線はアクリル基の水素Haにδ3.9〜4.5の多重線
はε−カプロラクトンに由来する酸素に隣接しているメ
チレン水素Hbに、δ2.2〜2.6の多重線はカルボ
ニル基に隣接するメチレン水素Hdに、δ10.6の一
重線は、カルボキシル基の酸性水素Heにそれぞれ、帰
属できる。
【0034】触媒としてp−トルエンスルホン酸を用い
て比較例で得られたカプロラクトン変性アクリレ−ト
(図1)と非常によく一致しており、同一の化合物と考
えられる。また、GPCにおいても比較例と同様の分子
量分布を持つことから、カプロラクトン変性アクリレ−
トの生成が示唆できる。以上のことから得られた末端カ
ルボン酸を有するポリエステルの示性式は次のような構
造を有していることが明らかである。
て比較例で得られたカプロラクトン変性アクリレ−ト
(図1)と非常によく一致しており、同一の化合物と考
えられる。また、GPCにおいても比較例と同様の分子
量分布を持つことから、カプロラクトン変性アクリレ−
トの生成が示唆できる。以上のことから得られた末端カ
ルボン酸を有するポリエステルの示性式は次のような構
造を有していることが明らかである。
【0035】 実施例2 実施例1と同様の装置を備えたフラスコにアクリル酸1
11.60g、ε−カプロラクトン88.41g、禁止
剤としてハイドロキノンモノメチルエ−テル0.059
gおよび触媒としてリンタングステン酸2.01gを入
れ空気を通じながら、80℃で20時間加熱した。
11.60g、ε−カプロラクトン88.41g、禁止
剤としてハイドロキノンモノメチルエ−テル0.059
gおよび触媒としてリンタングステン酸2.01gを入
れ空気を通じながら、80℃で20時間加熱した。
【0036】その後、水洗により、リンタングステン酸
を除去し、減圧下、80℃で加熱しながら未反応アクリ
ル酸を除去し、カプロラクトン変性アクリレ−トを得
た。このものの性状を調べた結果以下の通りである。
を除去し、減圧下、80℃で加熱しながら未反応アクリ
ル酸を除去し、カプロラクトン変性アクリレ−トを得
た。このものの性状を調べた結果以下の通りである。
【0037】 酸価(mgKOH/g) 160.3 粘度(cp、25℃) 130 色相(ガ−ドナ−) 2 水分(%) 0.063 実施例3 実施例1と同様の装置を備えたフラスコにアクリル酸1
11.61g、ε−カプロラクトン88.39g、禁止
剤としてハイドロキノンモノメチルエ−テル0.060
gおよび触媒としてリンタングステン酸0.203gを
入れ空気を通じながら、80℃で20時間加熱した。そ
の後、水洗により、リンタングステン酸を除去し、減圧
下、80℃で加熱しながら、未反応アクリル酸を除去
し、カプロラクトン変性アクリレ−トを得た。
11.61g、ε−カプロラクトン88.39g、禁止
剤としてハイドロキノンモノメチルエ−テル0.060
gおよび触媒としてリンタングステン酸0.203gを
入れ空気を通じながら、80℃で20時間加熱した。そ
の後、水洗により、リンタングステン酸を除去し、減圧
下、80℃で加熱しながら、未反応アクリル酸を除去
し、カプロラクトン変性アクリレ−トを得た。
【0038】このものの性状を調べた結果以下の通りで
あった。
あった。
【0039】 酸価(mgKOH/g) 129.3 粘度(cp、25℃) 220 色相(ガ−ドナ−) 1 水分(%) 0.072 実施例4 実施例1と同様の装置を備えたフラスコにアクリル酸1
11.60g、ε−カプロラクトン66.31g、トリ
メチルカプロラクトン22.10g、禁止剤としてハイ
ドロキノンモノメチルエ−テル0.060gおよび触媒
としてリンタングステン酸6.03gを入れ、空気を通
じながら、80℃で20時間加熱した。その後、水洗に
より、リンタングステン酸を除去し、カプロラクトン変
性アクリレ−トを得た。
11.60g、ε−カプロラクトン66.31g、トリ
メチルカプロラクトン22.10g、禁止剤としてハイ
ドロキノンモノメチルエ−テル0.060gおよび触媒
としてリンタングステン酸6.03gを入れ、空気を通
じながら、80℃で20時間加熱した。その後、水洗に
より、リンタングステン酸を除去し、カプロラクトン変
性アクリレ−トを得た。
【0040】このものの性状を調べた結果以下の通りで
あった。
あった。
【0041】 酸価(mgKOH/g) 193.2 粘度(cp、25℃) 115 色相(ガ−ドナ−) 3 水分(%) 0.054 実施例5 実施例1と同様の装置を備えたフラスコにアクリル酸1
8.61g、カプロラクトン重合体としてPCL−H7
[ダイセル化学工業(株)製]28.70g、禁止剤と
してハイドロキノンモノメチルエ−テル0.0158g
および触媒としてリンタングステン酸1.42gを入
れ、空気を通じながら、80℃で5時間加熱した。
8.61g、カプロラクトン重合体としてPCL−H7
[ダイセル化学工業(株)製]28.70g、禁止剤と
してハイドロキノンモノメチルエ−テル0.0158g
および触媒としてリンタングステン酸1.42gを入
れ、空気を通じながら、80℃で5時間加熱した。
【0042】これを室温まで、冷却し、性状を調べた結
果以下の通りであった。
果以下の通りであった。
【0043】 酸価(mgKOH/g) 293.8 色相(ガ−ドナ−) 1 粘度(cp、45℃) 150 水分(%) 0.076
【図1】図1は比較例1において得られたカプロラクト
ン変性アクリレ−トの1 H・NMRスペクトルである。
ン変性アクリレ−トの1 H・NMRスペクトルである。
【図2】図2は実施例1において得られたカプロラクト
ン変性アクリレ−トの1 H・NMRスペクトルである。
ン変性アクリレ−トの1 H・NMRスペクトルである。
【図3】図3は実施例1において得られたカプロラクト
ン変性アクリレ−トのゲルパ−ミエイションクロマトグ
ラムである。
ン変性アクリレ−トのゲルパ−ミエイションクロマトグ
ラムである。
なし
Claims (2)
- 【請求項1】 カルボキシル基を有する不飽和単量体存
在下ラクトンモノマ−を開環重合する際、リンタングス
テン酸を触媒として使用することを特徴とする末端カル
ボキシル基を有するラクトン変性不飽和化合物の製造方
法。 - 【請求項2】 カルボキシル基を有する不飽和単量体と
分子量10000〜100000のカプロラクトン重合
体とをリンタングステン酸触媒の存在下で反応させるこ
とを特徴とする末端カルボキシル基を有するラクトン変
性不飽和化合物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04036062A JP3140537B2 (ja) | 1992-02-24 | 1992-02-24 | ラクトン変性不飽和化合物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04036062A JP3140537B2 (ja) | 1992-02-24 | 1992-02-24 | ラクトン変性不飽和化合物の製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05230192A true JPH05230192A (ja) | 1993-09-07 |
JP3140537B2 JP3140537B2 (ja) | 2001-03-05 |
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ID=12459234
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04036062A Expired - Fee Related JP3140537B2 (ja) | 1992-02-24 | 1992-02-24 | ラクトン変性不飽和化合物の製造方法 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3140537B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002220407A (ja) * | 2001-01-24 | 2002-08-09 | Daicel Chem Ind Ltd | 光硬化性樹脂組成物 |
EP1632469A1 (en) * | 2003-06-06 | 2006-03-08 | DAICEL CHEMICAL INDUSTRIES, Ltd. | Process for producing carboxy-terminated lactone polyester/unsaturated monomer |
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PL71359Y1 (pl) * | 2017-06-22 | 2020-04-30 | Tuszynski Waclaw Aleksander | Ramka do cel gniazdowych gołębników |
-
1992
- 1992-02-24 JP JP04036062A patent/JP3140537B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002220407A (ja) * | 2001-01-24 | 2002-08-09 | Daicel Chem Ind Ltd | 光硬化性樹脂組成物 |
JP4603175B2 (ja) * | 2001-01-24 | 2010-12-22 | ダイセル化学工業株式会社 | 光硬化性樹脂組成物 |
EP1632469A1 (en) * | 2003-06-06 | 2006-03-08 | DAICEL CHEMICAL INDUSTRIES, Ltd. | Process for producing carboxy-terminated lactone polyester/unsaturated monomer |
EP1632469A4 (en) * | 2003-06-06 | 2006-10-04 | Daicel Chem | PROCESS FOR PREPARING A CARBOXYTERMINATED LACTON POLYESTER / UNSATURATED MONOMER |
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JP3140537B2 (ja) | 2001-03-05 |
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