JPH09176146A - 酸無水物基含有重合性化合物、その製造方法及びその重合体組成物 - Google Patents

酸無水物基含有重合性化合物、その製造方法及びその重合体組成物

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JPH09176146A
JPH09176146A JP33891395A JP33891395A JPH09176146A JP H09176146 A JPH09176146 A JP H09176146A JP 33891395 A JP33891395 A JP 33891395A JP 33891395 A JP33891395 A JP 33891395A JP H09176146 A JPH09176146 A JP H09176146A
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Kazuya Okano
一哉 岡野
Hiroshi Iwane
寛 岩根
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Publication date
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F20/00Homopolymers and copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and only one being terminated by only one carboxyl radical or a salt, anhydride, ester, amide, imide or nitrile thereof
    • C08F20/02Monocarboxylic acids having less than ten carbon atoms, Derivatives thereof
    • C08F20/52Amides or imides
    • C08F20/54Amides, e.g. N,N-dimethylacrylamide or N-isopropylacrylamide
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 分解反応が少なく安定で反応性に富む酸無水
物基を有する重合性化合物及びその重合体組成物。 【解決手段】 下記一般式(1)で表される酸無水物基
含有重合性化合物及びその重合体。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明の化合物は重合性の
(メタ)アクリル基と酸無水物基を同時に有しており、
ポリマー原料、塗料改質剤、ポリマー架橋剤等に用いら
れる。
【0002】
【従来の技術】従来、スチレン、エチレン、プロピレ
ン、アクリル酸、各種アクリル酸エステルなどを原料と
するポリマーにおいて、樹脂の改質、架橋等を目的とし
て共重合反応により酸無水物基を導入することがしばし
ば行われる。このために用いられる重合性の酸無水物と
して、これまでは無水マレイン酸が用いられてきた(高
分子辞典、p1141、丸善(1994))。
【0003】しかしながら従来これらの化合物を用いる
場合には、以下に述べるような問題点が生じていた。す
なわちこれらの化合物は一般に重合性が低く、また共重
合性の違いから分子鎖内の酸無水物基の分布が不均一と
なりやすい。またポリマー鎖の立体的影響により、架橋
反応の際のヒドロキシ基やアミノ基などとの反応性が悪
い。また2級炭素上のカルボキシル基であるため脱炭酸
等の分解反応によりポリマー鎖からはずれやすく、また
しばしば塩基性化合物との影響により着色が起こる。
【0004】特開平7−53540号公報において、酸
無水物基とアクリル酸エステル基を有する化合物が開示
されている。しかしながら工程が多段であり、また酸無
水物基がヒドロフタル酸構造を有しているため、上記の
マレイン酸重合物において発生した脱炭酸や酸無水物基
の反応性などの問題がこの場合においても起こり得る。
米国特許5364945号公報において、リンゴ酸を原
料とする酸無水物基含有(メタ)アクリル酸エステルが
開示されている。しかしながらリンゴ酸骨格は熱により
マレイン酸に分解しやすく、この結果ポリマー鎖に導入
された酸無水物基が脱離することになり、安定性に問題
が残る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】分解反応が少なく安定
で、反応性に富む酸無水物基を有する(メタ)アクリレ
ート化合物、その製造法及びその重合体を開発すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこれらの欠
点を解決するため鋭意検討した結果、重合基としてアク
リルアミド基を有する酸無水物化合物が従来の欠点を克
服し、極めて優れた性能を有することを見いだし、本発
明を完成した。すなわち本発明は、下記一般式(1)で
表される酸無水物基含有重合性化合物に関する。
【0007】
【化5】
【0008】(式中、Rは水素原子またはメチル基を示
す) また本発明は下記一般式(2)で表されるジカルボン酸
を酸無水物もしくは酸ハライドで接触処理することを特
徴とする一般式(1)で表される酸無水物基含有重合性
化合物の製造方法。
【0009】
【化6】
【0010】(式中、Rは水素原子またはメチル基を示
す)およびアスパラギン酸を(メタ)アクリル酸無水物
もしくは(メタ)アクリル酸ハライドと反応させること
を特徴とする一般式(1)で表される酸無水物基含有重
合性化合物の製造方法に関する。また本発明は一般式
(1)で表される酸無水物基含有重合性化合物から得ら
れる単独重合体組成物または共重合体組成物に関する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明における一般式(1)で表される化合物は、一般
式(2)で表されるN−(メタ)アクリロイルアスパラ
ギン酸を閉環することにより得られる(以下A法とす
る)。閉環反応は通常の環状酸無水物を合成する方法を
用いることができる。すなわち、一つの閉環方法は熱に
よる脱水環化反応である。この方法は不活性溶媒の存在
下または不存在下、通常100℃以上の温度で実施し、
好ましくは120℃から140℃で実施される。反応は
通常1から24時間、多くの場合2から10時間で終了
する。この場合に生じる水を共沸的に除去することも有
効である。
【0012】もう一つの閉環方法は一方のカルボン酸に
適当な脱離基を導入し、分子内反応により閉環する方法
である。用いる脱離基としては活性化された酸誘導体が
用いられ、通常はカルボン酸誘導体、好ましくはカルボ
ン酸無水物またはカルボン酸ハライドが用いられる。カ
ルボン酸無水物としては酢酸無水物、トリフルオロ酢酸
無水物、アクリル酸無水物、メタアクリル酸無水物等の
カルボン酸無水物もしくはこれらの混合物が挙げられ
る。カルボン酸ハライドとしては塩化アセチル、臭化ア
セチル、塩化アクリロイル、塩化メタクリロイル、臭化
アクリロイル、臭化メタクリロイル等が挙げられる。こ
れらの化合物は化合物(2)に対して過剰量用いること
が好ましく、通常は3から10モル倍の量で用いられ
る。反応温度は通常10℃から100℃であり、好まし
くは30℃から60℃である。反応は通常1から24時
間、多くの場合2から10時間で終了する。
【0013】カルボン酸無水物またはカルボン酸ハライ
ドを用いた場合に副生するカルボン酸は減圧または共沸
を行うことにより、容易に除去することができる。この
方法において原料となるN−(メタ)アクリロイルアス
パラギン酸は例えば特開昭54−120643号公報に
記載の方法により、アスパラギン酸と塩化(メタ)アク
リロイルから容易に合成することができる。
【0014】また、本発明における一般式(1)で表さ
れる化合物は、アスパラギン酸と(メタ)アクリル酸無
水物もしくは(メタ)アクリル酸ハライドとの反応によ
りアスパラギン酸から直接得ることもできる(以下B法
とする)。用いる(メタ)アクリル酸無水物もしくは
(メタ)アクリル酸ハライドはアスパラギン酸に対して
過剰量用いることが好ましく、通常は3から10モル倍
の量で用いられる。反応温度は通常10℃から100℃
であり、好ましくは30℃から60℃である。反応は通
常1から24時間、多くの場合2から10時間で終了す
る。カルボン酸無水物またはカルボン酸ハライドを用い
た場合に副生するカルボン酸は減圧または共沸を行うこ
とにより、容易に除去することができる。
【0015】以上述べたA法およびB法は溶媒の存在下
もしくは不存在下において実施することができる。溶媒
を用いる場合は、アルコール等の酸無水物と反応するも
の以外であれば特に問題はなく、原料及び生成物の溶解
性からある程度の極性を有する溶媒が好適である。具体
的には酢酸エチル、アセトニトリル等を例示することが
できる。溶媒を用いる場合は通常原料に対して1から1
00重量倍、好ましくは3から10重量倍で用いること
ができる。
【0016】本発明において原料として用いるアスパラ
ギン酸は不斉炭素を有していることからS体およびR体
の光学活性体が存在するが、これらの光学活性体から得
られる一般式(1)で表される化合物も本発明に包含さ
れる。本反応の原料および生成物はラジカル重合性を有
するため、反応液中にハイドロキノン類、フェノチアジ
ン、ヒンダードフェノール類などの重合禁止剤を共存さ
せておくことは、原料及び生成物の重合による収率の低
下を防ぐ目的に有効である。同様の目的のため反応雰囲
気および原料/溶媒中から酸素を除去し、窒素またはア
ルゴンなどの不活性気体の雰囲気で反応を行うことも有
効である。
【0017】本反応は無触媒でも進行するが、必要に応
じ触媒を加え反応を加速することができる。この場合用
いる触媒としては硫酸、塩酸、硝酸、リン酸などの鉱酸
類、または前記の鉱酸および酢酸などの有機酸の塩類を
例示することができる。触媒として塩類を用いる場合に
はその金属種としてはコバルト、ニッケル、チタン、ス
ズ、亜鉛等を例示することができる。
【0018】生成物の単離は通常は溶媒、過剰の酸無水
物、副生遊離酸等を留去することにより行われる。必要
に応じて、生成物の再結晶による精製を行うことも有効
である。再結晶の溶媒としてはエーテル、イソプロピル
エーテルなどのエーテル系溶媒、ヘキサン、トルエンな
どの炭化水素溶媒などを例示することができ、これらの
溶媒の単独使用または混合使用が行われる。また溶解度
の調整、再結晶中における水の影響の除去などを目的と
して酢酸無水物等の酸無水物を共溶媒として用いること
も有効である。
【0019】本発明の化合物(1)は重合性の(メタ)
アクリル基と酸無水物基の両方を有しており、反応を行
う順番は任意に選ぶことができる。すなわち、まず重合
を行ったのち、分子鎖内の酸無水物基に対する反応を行
う方法、またははじめに酸無水物基の反応を行ったの
ち、次いで重合反応を行う方法のいずれも実施可能であ
る。
【0020】重合反応を行うに当たっては、通常の(メ
タ)アクリル化合物の重合方法を用いることができる。
すなわち、熱、紫外線、イオン化放射線やラジカル重合
開始剤の存在下で容易に単独重合または、他の一種以上
の不飽和基含有化合物との共重合を行うことができる。
通常はラジカル重合開始剤を用いることにより重合反応
が行われ、この場合用いる開始剤としては一般にビニル
重合に用いられるものであれば使用することができ、具
体的にはベンゾイルペルオキシド、t−ブチルペルオキ
シドなどの過酸化物類、クメンヒドロペルオキシド、t
−ブチルヒドロペルオキシドなどのヒドロペルオキシド
類、t−ブチル過オクタン酸、t−ブチル過安息香酸な
どの過酸エステル類、2,2′−アゾビスイソブチロニ
トリルなどのアゾ化合物類を例示することができる。こ
れらの開始剤は通常0.01%から10%、好ましくは
0.1%から5%の範囲で用いられる。反応温度は通常
は35℃から200℃、好ましくは75℃から150℃
の範囲で行われ、反応時間は通常1分から48時間、好
ましくは1時間から24時間の範囲で行われる。共重合
に用いる不飽和基含有化合物としては、エチレン、プロ
ピレン、ブテン、ブタジエン、イソプレンなどの不飽和
炭化水素類、塩化ビニルなどのハロゲン化ビニル類、ア
クリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチ
ル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタアクリル酸メ
チル、メタアクリル酸エチル、メタアクリル酸ブチル、
メタアクリル酸2−エチルヘキシルなどの(メタ)アク
リル酸エステル類、アクリルアミド、メタアクリルアミ
ドなどのアクリルアミド類、メチルビニルケトン、フェ
ニルビニルケトンなどのビニルケトン類、メチルビニル
エーテル、エチルビニルエーテルなどのビニルエーテル
類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル
などのビニルエステル類、スチレン、ビニルトルエン、
ビニルナフタレン、ジビニルベンゼンなどのビニル芳香
族類、アクリロニトリルなどが挙げられる。これらの不
飽和基含有化合物は、要求される物性に合わせて、2種
類以上の化合物を組み合わせて用いることもできる。
【0021】酸無水物基含有重合性化合物と不飽和基含
有化合物の割合は任意であり、必要とされる酸無水物基
の量に見合った割合で酸無水物基含有重合性化合物が添
加される。しかし、一般には酸無水物基含有化合物は、
0.5〜100重量%、好ましくは5〜95重量%、更
に好ましくは20〜80重量%である。なお、本発明重
合体が熱可塑性重合体であるときはその分子量は重量平
均分子量が1000から100万、好ましくは5000
から50万である。
【0022】はじめに酸無水物基において種々の化学的
変換を行った後、重合反応に供する方法においては、酸
無水物基の充分なる反応活性のため、種々の酸無水物反
応基を有した化合物を酸無水物基に選択的に反応させる
ことが可能であり、本発明の化合物を用いることにより
様々な側鎖置換基を有した重合性モノマーが調製可能で
ある。
【0023】酸無水物反応基とは酸無水物と反応しうる
官能基であり、ヒドロキシ基、アミノ基、カルボキシル
基、メルカプト基などの求核的反応基、またはエポキシ
ドなどである。具体的にはアルコールなどのヒドロキシ
基含有化合物を作用させることにより、容易に重合性ジ
カルボン酸半エステルに変換しうる。同様にアミン、エ
ポキシド、カルボン酸などを有する化合物を作用させる
ことによりアミド、ヒドロキシエステル、混合酸無水物
などの形態に変換することができる。水を作用させるこ
とによりジカルボン酸に変換しうる。また分子内に二つ
以上の酸無水物反応基を有する化合物、例えば、エチレ
ングリコール、プロピレングリコールなどのジオール
類、エチレンジアミン、フェニレンジアミンなどのジア
ミン類、フタル酸ジグリシジル、ジグリシジルアニリン
などのジエポキシド類などを作用させることにより、分
子内に二つ以上の(メタ)アクリル基を有するモノマー
を調製することができる。これらの誘導されたモノマー
は、すでに述べたような重合方法により、様々な重合組
成物へと変換可能である。
【0024】本発明の化合物(1)を直接に単独重合ま
たは共重合して得られる重合体組成物は、分子鎖内に酸
無水物基を有しており、モノマーの場合と同様に種々の
酸無水物反応基を有した化合物を酸無水物基に反応させ
ることにより、様々な性質を重合体に付与することが可
能となる。水を反応させることにより酸無水物基は開環
し、高分子ポリカルボン酸となる。アルコールを反応さ
せることにより各酸無水物基はモノエステルまたはジエ
ステルとなる。同様にアミン、カルボン酸、エポキシド
などとの反応を行わせることも可能であり、種々の置換
基をポリマー鎖上に容易に導入することができる。また
分子内に二つ以上の酸無水物反応基を有する化合物、例
えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、グ
リセリン、ペンタエリスリトールなどのポリオール類、
エチレンジアミン、フェニレンジアミン、2,4,6−
トリアミノトリアジンなどのポリアミン類、フタル酸ジ
グリシジル、ジグリシジルアニリンなどのポリエポキシ
ド類などを作用させることにより、ポリマーの架橋反応
が起こり、より堅牢な重合体組成物へと変換される。
また酸無水物反応基を分子鎖内もしくは分子末端に有す
るオリゴマーないしポリマー、例えば、ポリエチレング
リコール、ポリプロピレングリコールなどのアルキレン
グリコール類、ポリエステル類、ポリアミド類、ポリア
ミン類、ヒドロキシエチルアクリレートなどのヒドロキ
シアルキル(メタ)アクリレート類等と反応させること
により、種々のグラフト重合体、橋掛け重合体、網目状
重合体が調製可能である。これらの架橋重合体は堅牢で
あり、耐溶媒性、耐ひっかき性、耐候性などに優れる。
【0025】以上のような様々な重合方法および酸無水
物変換方法により得られる重合体または共重合体は様々
な物性を実現することができ、以下のような用途に適用
可能である。すなわち、構造材料、紙・織物のサイジン
グ剤、分散剤、増粘剤、沈澱防止剤、接着剤、洗剤ビル
ダー、石油添加剤、潤滑油添加剤、コーティング、注型
剤、土壌改良材、エポキシ硬化剤などに用いることがで
きる。コーティング分野では金属、プラスチックなどの
硬質表面塗装に用いることができ、特に自動車、電気製
品などの塗装すなわちベースコート、トップコート、ク
リヤコート等の塗膜性能の改良に用いることができる。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれ
ら実施例により何ら制限されるものではない。
【0026】
【実施例】
(実施例1)モノマーの製造(方法A) N−アクリロイル−L−アスパラギン酸140.0mg
(0.748mM)およびハイドロキノン0.1mgを
反応容器に仕込み、反応雰囲気をアルゴンで置換した。
酢酸エチル3mlおよび無水酢酸を0.88ml加え、
反応温度50℃で7時間撹拌した。反応終了後、減圧下
に溶媒、無水酢酸および酢酸などの低沸点物を留去した
ところ、126.3mgの白色結晶を得た。下記の分析
データにより、この生成物はN−アクリロイル−L−ア
スパラギン酸無水物と同定された。収率99%であっ
た。
【0027】 NMR: 8.5ppm(m,1H,NH) 6.34ppm(d,1H,vinyl−H) 6.19ppm(dd,1H,vinyl−H) 5.73ppm(d,1H,vinyl−H) 4.72ppm(m,1H,CH) 3.23ppm(dd,1H,CH2 ) 3.06ppm(dd,1H,CH2 ) 赤外: 3200(NH伸縮) 1860 1780(酸無水物C=O伸縮) 1650(アミドC=O伸縮) 1620(NH変角) 1420(CN伸縮) MS(イソブタン誘導体化法):170(M+1) 融点:135−140℃で一部融解後固化
【0028】(実施例2)モノマー製造(方法B) L−アスパラギン酸13.31gに無水アクリル酸36
g、硫酸0.05gを加え、アルゴン置換下50℃で4
時間撹拌した。反応終了後減圧下低沸点物質を留去し、
N−アクリロイル−L−アスパラギン酸無水物16.8
9g(収率99%)を得た。
【0029】(実施例3)半エステルの製造 N−アクリロイル−L−アスパラギン酸無水物30.1
mgをエタノール2mlに溶解し、室温にて6時間放置
した。溶媒を減圧除去したところ、38.5mgのオイ
ル状物質が得られた。NMRおよびIR分析の結果、生
成物はN−アクリロイル−L−アスパラギン酸モノエチ
ルエステル(α:β=1:3)であった。
【0030】(実施例4)ホモポリマーの製造 N−アクリロイル−L−アスパラギン酸無水物0.14
7g、AIBN2mg、メチルエチルケトン2mlから
なる反応混合物をアルゴン置換下70℃で2時間加熱し
た。反応終了後、溶媒を留去することにより、白色不透
明の重合組成物0.145gを得た。NMRにより重合
を確認した。重量平均分子量は10×104 であった。 (実施例5)共重合体の製造 N−アクリロイル−L−アスパラギン酸無水物0.12
7g、アクリル酸ブチル0.140g、AIBN2m
g、メチルエチルケトン2mlからなる反応混合物をア
ルゴン置換下70℃で2時間加熱した。反応終了後、溶
媒を留去することにより、透明フィルム状の重合組成物
0.145gを得た。NMRにより重合を確認した。重
量平均分子量は2.6×104 であった。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)で表される酸無水物基
    含有重合性化合物。 【化1】 (式中、Rは水素原子またはメチル基を示す)
  2. 【請求項2】 下記一般式(2)で表されるジカルボン
    酸を酸無水物もしくは酸ハライドと接触処理することを
    特徴とする一般式(1)で表される酸無水物基含有重合
    性化合物の製造方法。 【化2】 (式中、Rは水素原子またはメチル基を示す) 【化3】 (式中、Rは水素原子またはメチル基を示す)
  3. 【請求項3】 アスパラギン酸と(メタ)アクリル酸無
    水物もしくは(メタ)アクリル酸ハライドと反応させる
    ことを特徴とする一般式(1)で表される酸無水物基含
    有重合性化合物の製造方法。 【化4】 (式中、Rは水素原子またはメチル基を示す)
  4. 【請求項4】 前記一般式(1)で表される酸無水物基
    含有重合性化合物を重合して得られる重合体組成物。
  5. 【請求項5】 前記一般式(1)で示される酸無水物基
    含有重合性化合物0.5〜100重量%と、該化合物と
    重合可能な不飽和基含有化合物0〜99.5重量%とを
    重合してなる重合体組成物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006007591A1 (en) * 2004-07-01 2006-01-19 Cargill, Incorporated Carboxylic acid compounds and polyester oligomers and polymers made therefrom
WO2009142162A1 (ja) * 2008-05-19 2009-11-26 株式会社 興人 水溶性加工油剤

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