JPH05230168A - エポキシ樹脂の製造方法 - Google Patents

エポキシ樹脂の製造方法

Info

Publication number
JPH05230168A
JPH05230168A JP6090692A JP6090692A JPH05230168A JP H05230168 A JPH05230168 A JP H05230168A JP 6090692 A JP6090692 A JP 6090692A JP 6090692 A JP6090692 A JP 6090692A JP H05230168 A JPH05230168 A JP H05230168A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
formula
carbon atoms
compound
hydrocarbon
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6090692A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaaki Kobayashi
正明 小林
Keizo Igai
慶三 猪飼
Mitsuo Matsuno
光雄 松野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Oil Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Oil Corp filed Critical Nippon Oil Corp
Priority to JP6090692A priority Critical patent/JPH05230168A/ja
Publication of JPH05230168A publication Critical patent/JPH05230168A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Epoxy Resins (AREA)
  • Polyethers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】ノボルナン骨格をするエポキシ樹脂を高収率で
製造する方法の提供。 【構成】2、3−エポキシ−6−エポキシエチル−1,
4;5、8−ジメタノーデカヒドロナフタレン等のエポ
キシドを活性水素を含有する有機化合の存在下にルイス
酸触媒(BF・OEtにより重合して、式Iおよび
式IIの繰り返し単位を有するエポキシ樹脂等を製造す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は分子内にエポキシ基を有
する新規なエポキシ樹脂の製造方法に関する。
【0002】
【従来技術および発明が解決しようとする課題】ノルボ
ルナン骨格をもつエポキシ樹脂は、硬度、強度において
優れ、吸湿性が小さい。また芳香族環を有するものに比
べて耐候性に優れ、Na、Clなどの不純物を含まない
ために電気特性に優れているなどの性質を有するため、
LSI、半導体等の封止材料などの用途において用いら
れている。
【0003】従来のエポキシ樹脂、例えば、
【0004】
【化5】
【0005】のような構造のノルボルナン骨格をもつエ
ポキシ樹脂を製造する方法は特開昭64−9216号な
どにより公知である。しかし、この方法では
【0006】
【化6】
【0007】のようなオリゴマー中の反応性の低いビニ
ル基を過酸などを用いてエポキシ化するため、転化率が
低い、また転化率を上げるために過剰の酸化剤を用いる
と副生成物が増えるといつた欠点を有していた。
【0008】このようにノルボルナン骨格を有するエポ
キシ樹脂の容易な製造方法はこれまで見出されていなか
つた。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、従来方法
のエポキシ化転化率が低く過剰のエポキシ化剤を要する
という欠点を克服することに関して鋭意検討したとこ
ろ、ルイス酸触媒により1分子中に2個のエポキシ基を
有する特定化合物を重合させると、両方のエポキシ基が
開環してゲル化が起こるが、活性水素を有する化合物存
在下でルイス酸触媒を用いるとゲル化が防ぎ、一方のエ
ポキシ基を残して開環重合させ得ることを見いだし本発
明に到つた。
【0010】すなわち、本発明は、一般式(I)で表さ
れる化合物
【0011】
【化7】
【0012】(式中mは0〜2の整数であり、R1ない
しR14はそれぞれ水素原子あるいは炭素数1〜10の炭
化水素基を表す。)を活性水素を有する有機化合物の存
在下、ルイス酸触媒により重合させることを特徴とする
一般式(II)で表されるエポキシ樹脂の製造方法に関
する。
【0013】
【化8】
【0014】(式中Rは水素原子、水酸基または炭化水
素残基を表し、iは該炭化水素残基の価数を示す。
1、p2・・・piおよびq1、q2・・・qiは0〜50
0の整数であり、その総和が1〜500であり、A、B
はランダムに並んでいてもよく、それぞれエポキシ基を
有する脂環式骨格で次式で表される。
【0015】
【化9】
【0016】式中mは0〜2の整数であり、R1ないし
14はそれぞれ水素原子あるいは炭化水素基を表す。
【0017】Xは
【0018】
【化10】
【0019】を含んでいてもよい。ただしR15、R16
水素原子または炭素数1〜10の炭化水素基を表す。ま
たBのエポキシ基は開環して水酸基または炭素数1〜1
0のアルコキシ基になつていてもよい。)本発明の製造
方法により製造される一般式(II)で表されるエポキ
シ樹脂はそのノルボルナン骨格のために、硬度、強度に
おいて優れ、吸湿性が小さい。また芳香族環を有するも
のに比べて耐候性に優れ、Na、Clなどの不純物を含
まないために電気特性に優れるといつた特徴を持つもの
である。また、この樹脂は硬化剤により架橋させること
により、LSI、半導体などの封止材料もしくはレンズ
等光学用途に用いることができる。
【0020】など数多くの特長を有するものである。
【0021】以下、本発明について詳細に説明する。
【0022】本発明において用いられる一般式(I)で
表される化合物としては、式(I)中において、mは0
〜2、好ましくは0〜1の整数であり、R1ないしR14
はそれぞれ水素原子あるいは炭素数1〜10、好ましく
は1〜6の炭化水素基を表し、各々同一でも異なつても
よい。該炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プ
ロピル基、ブチル基などのアルキル基、フエニル基、ト
リル基などのアリール基などが例示できる。具体的に
は、
【0023】
【化11】
【0024】(ここでMe=CH3、Et=C25、P
r=C37、Bu=C49、Ph=C65)などが挙げ
られる。なお、これらのジエポキシ化合物は容易に製造
されるものであり、例えば特願平2−101572号に
記載されている。
【0025】本発明でいう活性水素を有する有機化合物
の活性水素とは、酸素、窒素、硫黄等のヘテロ原子に結
合する水素原子のことをいう。本発明において用いられ
る活性水素を有する化合物としては、特に限定されない
が、アルコール類、フエノール類、カルボン酸類、アミ
ン類、チオール類等が挙げられる。
【0026】アルコール類としては、メタノール、エタ
ノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘ
キサノール、オクタノール、ベンジルアルコールのよう
な通常炭素数1〜20、好ましくは1〜12の一価のア
ルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、
1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ペン
タンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチ
ルグリコール、オキシピバリン酸ネオペンチルグリコー
ルエステル、シクロヘキサンジメタノール、グリセリ
ン、ジグリセリン、ポリグリセリン、トリメチロールプ
ロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール
などの多価アルコール等が挙げられる。
【0027】フエノール類としては、フエノール、クレ
ゾール、カテコール、ピロガロール、ハイドロキノン、
ハイドロキノンモノメチルエーテル、ビスフエノール
A、ビスフエノールF、4,4′−ジヒドロキシベンゾ
フエノン、ビスフエノールS、フエノール樹脂、クレゾ
ールノボラツク樹脂等が挙げられる。
【0028】カルボン酸類としては、ギ酸、酢酸、プロ
ピオン酸、酪酸、動植物の脂肪酸、フマル酸、マレイン
酸、アジピン酸、ドデカン2酸、トリメリツト酸、ピロ
メリツト酸、ポリアクリル酸、フタル酸、イソフタル
酸、テレフタル酸等が挙げられる。
【0029】アミン類としてはモノメチルアミン、ジメ
チルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、プロ
ピルアミン、モノブチルアミン、ジブチルアミン、ペン
チルアミン、ヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、
オクチルアミン、ドデシルアミン、4,4′−ジアミノ
ジフエニルメタン、イソホロンジアミン、キシレンジア
ミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミ
ン、エタノールアミン等が挙げられる。
【0030】チオール類としてはメチルメルカプタン、
エチルメルカプタン、プロピルメルカプタン、フエニル
メルカプタン等のメルカプト類、メルカプトプロピオン
酸あるいはエチレングリコールジメルカプトプロピオン
酸エステル、トリメチロールプロパントリメルカプトプ
ロピオン酸、ペンタエリスリトールペンタメルカプトプ
ロピオン酸等の多価アルコールエステル等が挙げられ
る。
【0031】さらにその他活性水素を有する化合物とし
てはポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル部分加水分
解物、でんぷん、セルロース、セルロースアセテート、
セルロースアセテートブチレート、ヒドロキシエチルセ
ルロース、アクリルポリオール澱粉、スチレンアリルア
ルコール共重合樹脂、スチレン−マレイン酸共重合樹
脂、アルキツド樹脂、ポリエステルポリオール樹脂、ポ
リエステルカルボン酸樹脂、ポリプロピレンポリオー
ル、ポリテトラメチレングリコール等がある。
【0032】本発明でいうルイス酸とは、空軌道を用い
て他の化合物との反応を開始し得る化合物を言う。本発
明に於いて触媒として用いられるルイス酸としては、例
えばハロゲン化金属化合物、有機金属化合物、有機塩等
がある。
【0033】ハロゲン化金属化合物としては、ホウ素、
アルミニウム、アンチモン、鉄、チタン、錫、モリブテ
ン、タングステンなどのハロゲン化金属が挙げられ、具
体的には三弗化ホウ素、トリクロロボラン、トリクロロ
アルミニウム、トリブロモアルミニウム、トリクロロア
ルミニウム、ペンタクロロアンチモン、トリクロロ鉄、
ジクロロ鉄、テトラクロロチタン、テトラクロロ錫、テ
トラブロモ錫、ペンタクロロモリブデン、ヘキサクロロ
タングステン、ペンタフルオロリン等が挙げられる。ま
たこれらは有機物との錯体として用いてもよい。
【0034】有機金属化合物としては、アルカリ金属ア
ルコキシド、アルキル化アルカリ金属、アルカリ土類金
属アルコキシド、アルキル化アルカリ金属、アルキル化
アルカリ土類金属、一般式 RnAlX3-n(Rは、炭素
数1〜12、好ましくは1〜6のアルキル基、アルコキ
シ基などの炭化水素基、Xはハロゲン原子を示す、nは
0<n≦3)で表される有機アルミニウム化合物、一般
式 R′MgX(R′は、炭素数1〜12のメチル基、
エチル基などに例示されるアルキル基、フエニル基など
の例示されるアリール基などの炭化水素基、Xは臭素、
塩素、ヨウ素などのハロゲン原子を示す)で表されるグ
リニヤール試薬化合物などが挙げられる。さらに具体的
には、アルカリ金属アルコキシド中のアルカリ金属とし
てはリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム等が
例示でき、またアルカリ土類金属アルコキシド中のアル
カリ土類金属としてはベリリウム、マグネシウム、カル
シウム、ストロンチウム、バリウム等が挙げられる。ま
たかかる各種の金属アルコキシド中のアルコキシ基とし
ては、一価のアルコールからの誘導されるもの、多価の
アルコールからの誘導されるもの、またフエノール類か
ら誘導されるものいずれのものでもよく、一価のアルコ
ールとしては、通常炭素数1〜20、好ましくは1〜1
2のものが用いられ、具体的にはメタノール、エタノー
ル、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサ
ノール、オクタノール、ベンジルアルコールなどが挙げ
られる。また多価アルコールとしてはエチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ペン
タンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチ
ルグリコール、オキシピバリン酸ネオペンチルグリコー
ルエステル、シクロヘキサンジメタノール、グリセリ
ン、ジグリセリン、ポリグリセリン、トリメチロールプ
ロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール
などがあり、フエノール類としてはフエノール、クレゾ
ール、カテコール、ピガロール、ハイドロキノン、ハイ
ドロキノンモノメチルエーテル、ビスフエノールA、ビ
スフエノールF、4,4−ジヒドロキシベンゾフエノ
ン、ビスフエノールS、フエノール樹脂、クレゾールノ
ボラツク樹脂等が挙げられる。
【0035】アルキル化アルカリ金属のアルカリ金属と
してはリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム等
があり、また、アルキル化アルカリ土類金属のアルカリ
土類金属としては、ベリリウム、マグネシウム、カルシ
ウム、ストロンチウム、バリウム等が挙げられる。また
これらのアルキル化金属化合物のアルキル基としては通
常炭素数1〜12、好ましくは1〜8のものであり、具
体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、
ペンチル基、ヘキシル基、フエニル基、ベンジル基等が
ある。具体的にはメチルリチウム、ブチルリチウム、フ
エニルリチウムなどのアルキル化アルカリ金属、ジエチ
ル亜鉛、ジエチルカドミウムなどが挙げられる。
【0036】前記一般式で表される有機アルミニウム化
合物としては、具体的にはトリメチルアルミニウム、ト
リエチルアルミニウム、トリ−n−プロピルアルミニウ
ム、トリ−i−プロピルアルミニウム、トリ−i−ブチ
ルアルミニウム、ジエチルアルミニウムクロリド、エチ
ルアルミニウムジクロリド、ジエチルアルミニウムクロ
リド、エチルアルミニウムセスキクロリドなどがある。
【0037】一般式 R′MgX で表されるグリニヤー
ル化合物としては、具体的にはメチルマグネシウムブロ
ミド、エチルマグネシウムブロミド、プロピルマグネシ
ウムブロミド、ブチルマグネシウムブロミド、フエニル
マグネシウムブロミド、メチルマグネシウムクロリド、
エチルマグネシウムクロリド、プロピルマグネシウムク
ロリド、フエニルマグネシウムクロリド、ブチルマグネ
シウムクロリド、メチルマグネシウムアイオダイド、エ
チルマグネシウムアイオダイド、プロピルマグネシウム
アイオダイド、フエニルマグネシウムアイオダイド、ブ
チルマグネシウムアイオダイド等が挙げられる。
【0038】また、前記有機塩としては例えば、一般式
(IV)で表される塩類が具体的に例示できる。
【0039】
【化12】P+・Q- (IV) 式中P+としてはPh3+(トリフエニルメチルイオ
ン)、C77 +(トロピリウムイオン)、CH3CO
+(アセチルイオン)等があり、Q-としてはClO
4 - 、SbCl6 - 、SnCl5 - 、AlCl4 - 、BF4 -
等が挙げられる。
【0040】本発明の製造方法において用いる触媒量は
化合物(I)に対して、通常0.01〜50mol%、
好ましくは0.05〜10mol%、さらに好ましくは
0.1〜5が望ましく、また活性水素化合物は該触媒に
対して、通常0.01〜100当量、好ましくは0.05
〜20当量、さらに好ましくは0.1〜10当量の範囲
で用いることが望ましい。
【0041】また、本発明における重合反応は通常−7
0℃〜200℃、好ましくは−20〜50℃の温度範囲
内で行うことが望ましい。この温度範囲よりも低い温度
では反応は遅いかほとんど進行せず、実用的ではない。
またこの範囲より高い温度では反応のコントロールが難
しくまた加熱方法を工夫するなどの必要があり、実用的
でない。また、反応時間は通常5〜1000時間、好ま
しくは24〜240時間が望ましい。
【0042】重合反応は溶媒は用いても用いなくてもよ
いが、用いる場合、溶媒としては化合物(I)と活性水
素化合物とが可溶で溶媒自身が重合しないものであれば
用いることができる。好ましい溶媒としてはペンタン、
n−ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水
素、ベンゼン、トルエン、キシレン等芳香族炭化水素、
ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサ
ン等エーテル類、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化
炭素、ジクロロエタン、トリクロロエタン、テトラクロ
ロエタン等ハロゲン化物、その他アセトン、酢酸エチ
ル、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル等が挙げら
れる。
【0043】これら、触媒、活性水素化合物、溶媒およ
び反応温度を任意に組み合わせることにより、生成物
(II)の分子量を調節することができる。製造される
一般式(II)で表される樹脂の分子量は、通常300
〜100,000、好ましくは20,000である。
【0044】次に、本発明の製造方法により得られる一
般式(II)で表されるエポキシ樹脂について説明す
る。
【0045】本発明の一般式(II)で表されるエポキ
シ樹脂は、式中において、p1、p2・・・piおよび
1、q2・・・qiは0〜500、好ましくは0〜30
0、好ましくは100の整数であり、かつその総和が1
〜500、好ましくは1〜300、さらに好ましくは1
〜100、特に好ましくは1〜50である。
【0046】また、Rは水素原子、水素基または炭化水
素残基を表し、またiは該炭化水素残基の価数を表す。
該炭化水素残基は、一価または多価の炭化水素残基が挙
げられ、一価の炭化水素残基としては、通常炭素数1〜
20、好ましくは、1〜12のものであり、メトキシ
基、エトキシ基、i−プロポキシ基、t−ブトキシ基、
n−ブトキシ基、フエノキシ基、ベンジロキシ基等のア
ルコキシ基、 アミノ基 メチルアミノ基、エチルアミノ基等のモノアルキルアミ
ノ基 ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、モルフオリノ
基、ピペリジノ基、ピロリジノ基等のジアルキルアミノ
基 メチルチオ基、エチルチオ基等のアルキルチオ基 等が挙げられる。
【0047】また多価の炭化水素残基としては、
【0048】
【化13】
【0049】などが挙げられる。これらの炭化水素残基
は、例えば、前述の製造時において用いる活性水素を有
する有機化合物および/または触媒であるルイス酸(有
機金属化合物、有機塩など)を前駆体としてその残基で
ある。
【0050】また、構造単位A、Bはそれぞれエポキシ
基を有する脂環式骨格であり、ブロツクおよびランダム
のいずれの配置もとりうるものである。また、構造単位
AおよびBにおいて、Xは
【0051】
【化14】
【0052】を基本構成単位とするものであり、
【0053】
【化15】
【0054】を0〜50%含んでいてもよい。また、か
かるXの構成単位においてR15、R16は水素原子または
炭素数1〜10、好ましくは1〜5のメチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基などのアルキル
基、フエニル基、トリル基などのアリール基などの炭化
水素基を表すものである。またBのエポキシ基は開環し
て水酸基または炭素数1〜10、好ましくは1〜5のメ
トキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基など
のアルコキシ基になつていてもよい。
【0055】
【発明の効果】本発明の一般式(II)で表されるエト
キシ樹脂はそのノルボルナン骨格のために硬度、強度に
於いて優れ、吸湿性が小さい。また芳香環を有する物に
比べ耐候性に優れ、Na、Cl等の不純物を含まないた
めに電気特性に優れているといつた特徴をもつ。またこ
の樹脂は硬化剤により架橋させることができ、LSI、
半導体等の封止材料に用いることができる。
【0056】以下、本発明について、実施例によりさら
に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら
限定されるものではない。
【0057】
【実施例】合成例1 化合物(I)の例として6−エポキシエチル−3−オキ
サトリシクロ[3.2.1.02,4]オクタンは特願平2−
101572に従い、5−ビニルビシクロ[2.2.1]
ヘプト−2−エンから次のようにして合成することがで
きる。
【0058】すなわち、撹拌機、pH電極および温度計
を備えた3l三ツ口丸底フラスコに5−ビニルビシクロ
[2.2.1]ヘプト−2−エン(43g、0.36mo
l)、塩化メチレン(400ml)、アセトン(200
ml)、0.05Mリン酸緩衝溶液(pH7.4;280
ml)、および硫酸水素テトラブチルアンモニウム(1
9g、56mmol)を入れ、10℃に冷却しながら、
撹拌下、オキソン(デユポン社製2KHSO5・KHS
4・K2HSO4;555g、KHSO5として1.81
mol)の水溶液(水;2200ml)を滴下した(1
0ml/min)。反応中はpHコントローラを用いて
5N KOH水溶液を滴下し、pH7.2〜7.8に調節
した。オキソン水溶液滴下終了後さらに4時間撹拌を続
けた。反応溶液をヌツチエで吸引濾過して析出している
2SO4を濾別した後、塩化メチレン層を分液した。塩
化メチレン層を硫酸マグネシウムで乾燥し塩化メチレン
を留去した。濃縮物をシリカゲルカラムに通して硫酸水
素テトラブチルアンモニウムを除去した後減圧単蒸留
し、6−エポキシエチル−3−オキサトリシクロ[3.
2.1.02,4]オクタン(46g、収率85%)を得
た。
【0059】IRで849cm-1にノルボルナン環のエ
ポキシ基、872cm-1にビニル基からのエポキシ基の
吸収がみられた。
【0060】実施例1 6−エポキシエチル−3−オキサトリシクロ[3.2.
1.02,4]オクタン(20.0g、0.13mol)を1
00mlナス型フラスコに入れ、エタノール(2.0m
l、0.034mol)、酢酸エチル(20ml)を加
えてマグネチツクスターラーで撹拌した。
【0061】ここに0.20mol/lのBF3・OEt
2−酢酸エチル溶液(15ml;BF3として0.003
mol)を10℃で滴下した。
【0062】24時間後この溶液を水洗し、酢酸エチル
層を硫酸マグネシウムで乾燥し、酢酸エチルを留去し
た。これをGPCにより分析すると重合生成物と20%
の原料モノマーとの混合物であることがわかつた。これ
を20mlの酢酸エチルに溶かし、ヘキサンに滴下して
沈降精製すると原料の除かれた重合生成物14.7g
が、白色粉末状固体として得られた。
【0063】IRから、849cm-1のノルボルナン環
のエポキシ基、872cm-1のビニル基からのエポキシ
基の吸収がともに小さくなつており、1069cm-1
エーテル結合の吸収が観られる事から生成物の構造は次
式である。
【0064】
【化16】
【0065】p:qは約1:1であり、p+qはほぼ4
0であつた。
【0066】IR 3434(m)、2964(s)、
2878(m)、1450(w)、1350(m)、1
069(s)、872(w)cm-113CNMR δ2
5.3、30.0、33.1、33.9、34.0、34.
2、39.0、39.1、41.0、42.8、42.9、
67.7、80.5、87.9;1HNMR δ1.03、
1.20、1.23、1.25、1.43、1.85、2.0
4、2.10、2.20、2.27、2.64、3.10、
3.22、3.34、3.49、3.66、3.74、3.8
6、3.99、7.30。
【0067】実施例2 100mlナス型フラスコに2,3−エポキシ−6−エ
ポキシエチル−1,4;5,8−ジメタノ−デカヒドロナ
フタレン(25g、0.11mol)、エタノール(2.
0ml、0.034mol)、酢酸エチル(20ml)
を加えてマグネチツクスターラーで撹拌した。
【0068】ここに0.20mol/lのBF3・OEt
2−酢酸エチル溶液(15ml;BF3として0.003
mol)を10℃で滴下した。
【0069】24時間後この溶液を水洗し、酢酸エチル
層を硫酸マグネシウムで乾燥し、酢酸エチルを留去し
た。これをGPCにより分析すると重合生成物と28%
の原料モノマーとの混合物であることがわかつた。これ
を25mlの酢酸エチルに溶かし、ヘキサンに滴下して
沈降精製すると原料の除かれた重合生成物12.6g
が、白色粉末状固体として得られた。
【0070】
【化17】
【0071】6−エポキシエチル−3−オキサトリシク
ロ[3.2.1.02,4]オクタン(20.0g、0.13m
ol)を100mlナス型フラスコに入れ、エタノール
(2.0ml、0.034mol)、酢酸エチル(20m
l)を加えてマグネチツクスターラーで撹拌した。
【0072】ここに0.20mol/lのBF3・PhO
H−酢酸エチル溶液(15ml;BF3として0.003
mol)を10℃で滴下した。
【0073】24時間後この溶液を水洗し、酢酸エチル
層を硫酸マグネシウムで乾燥し、酢酸エチルを留去し
た。これをGPCにより分析すると重合生成物と25%
の原料モノマーとの混合物であることがわかつた。これ
を20mlの酢酸エチルに溶かし、ヘキサンに滴下して
沈降精製すると原料の除かれた重合生成物13.1g
が、白色粉末状固体として得られた。
【0074】
【化18】
【0075】p:qは約1:1であり、p+qはほぼ3
0であつた。
【0076】実施例4 (2価アルコールによる例) 6−エポキシエチル−3−オキサトリシクロ[3.2.
1.02,4]オクタン(20.0g、0.13mol)を1
00mlナス型フラスコに入れ、エチレングリコール
(0.94ml、0.017mol)、酢酸エチル(20
ml)を加えてマグネチツクスターラーで撹拌した。
【0077】ここに0.20mol/lのBF3・OEt
2−酢酸エチル溶液(15ml;BF3として0.003
mol)を10℃で滴下した。
【0078】24時間後この溶液を水洗し、酢酸エチル
層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、酢酸エチルを留去
した。これをGPCにより分析すると重合生成物と30
%の原料モノマーとの混合物であることがわかつた。こ
れを20mlの酢酸エチルに溶かし、ヘキサンに滴下し
て沈降精製すると原料の除かれた重合生成物11.7g
が、白色粉末状固体として得られた。
【0079】
【化19】
【0080】比較例1 6−エポキシエチル−3−オキサトリシクロ[3.2.
1.02,4]オクタン(20.0g、0.13mol)を1
00mlナス型フラスコに入れ、エタノール(2.0m
l、0.034mol)、酢酸エチル(20ml)を加
えてマグネチツクスターラーで撹拌した。
【0081】0℃に冷却しながら、ここに0.20mo
l/lのBF3・OEt2−酢酸エチル溶液(15ml;
BF3として0.003mol)を滴下した。
【0082】BF3・OEt2−酢酸エチル溶液を滴下し
た瞬間にゲル化が起こり、白色溶媒不溶のポリマーが固
体となつて析出した。
【0083】比較例2 6−エポキシエチル−3−オキサトリシクロ[3.2.
1.02,4]オクタン(20.0g、0.13mol)を1
00mlナス型フラスコに入れ、エタノール(2.0m
l、0.034mol)、THF(20ml)を加えて
マグネチツクスターラーで撹拌した。
【0084】0℃に冷却しながら、ここに0.20mo
l/lのBF3・OEt2−酢酸エチル溶液(15ml;
BF3として0.003mol)を滴下した。
【0085】BF3・OEt2−酢酸エチル溶液を滴下す
ると6−エポキシエチル−3−オキサトリシクロ[3.
2.1.02,4]オクタンをプロモーターとするTHFの
開環重合が起こり、無色透明のゴム状固体が得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は実施例1で得られたポリマーのIRチヤ
ートである。
【図2】図2は同上ポリマーの13CNMRである。
【図3】図3は同上ポリマーの1HNMRチヤートであ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I)で表される化合物 【化1】 (式中mは0〜2の整数であり、R1ないしR14はそれ
    ぞれ水素原子あるいは炭素数1〜10の炭化水素基を表
    す。)を活性水素を有する有機化合物の存在下、ルイス
    酸触媒により重合さることを特徴とする一般式(II)
    で表されるエポキシ樹脂の製造方法。 【化2】 (式中Rは水素原子、水酸基または炭化水素残基を表
    し、iは該炭化水素残基の価数を示す。p1、p2・・・
    iおよびq1、q2・・・qiは0〜500の整数であ
    り、その総和が1〜500であり、A、Bはランダムに
    並んでいてもよく、それぞれエポキシ基を有する脂環式
    骨格で次式で表される。 【化3】 ここにmは0〜2の整数であり、R1ないしR14はそれ
    ぞれ水素原子あるいは炭素数1〜10の炭化水素基を表
    す。Xは 【化4】 を含んでいてもよい。ただしR15およびR16は水素原子
    または炭素数1〜10の炭化水素基を表す。またBのエ
    ポキシ基は開環して水酸基または炭素数1〜10のアル
    コキシ基になつていてもよい。)
JP6090692A 1992-02-18 1992-02-18 エポキシ樹脂の製造方法 Pending JPH05230168A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6090692A JPH05230168A (ja) 1992-02-18 1992-02-18 エポキシ樹脂の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6090692A JPH05230168A (ja) 1992-02-18 1992-02-18 エポキシ樹脂の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05230168A true JPH05230168A (ja) 1993-09-07

Family

ID=13155878

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6090692A Pending JPH05230168A (ja) 1992-02-18 1992-02-18 エポキシ樹脂の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05230168A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001220425A (ja) * 2000-02-07 2001-08-14 Ig Tech Res Inc エポキシ樹脂化合物
WO2017188448A1 (ja) * 2016-04-28 2017-11-02 Jxtgエネルギー株式会社 硬化樹脂用組成物及びその硬化物

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001220425A (ja) * 2000-02-07 2001-08-14 Ig Tech Res Inc エポキシ樹脂化合物
WO2017188448A1 (ja) * 2016-04-28 2017-11-02 Jxtgエネルギー株式会社 硬化樹脂用組成物及びその硬化物
JPWO2017188448A1 (ja) * 2016-04-28 2019-03-07 Jxtgエネルギー株式会社 硬化樹脂用組成物及びその硬化物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4311768B2 (ja) 単分散重合体の製造方法、並びに、環状モノマーの連続重合方法及びそれによる重合体
CN100513433C (zh) 用于乙烯聚合的催化剂组分及其催化剂
US5510428A (en) Compositions, epoxized compositions, a heat curable resin composition, an epoxy resin composition, radically polymerized compositions, a curable resin composition and a polymer having epoxy groups
KR101137017B1 (ko) 올레핀 중합용 촉매 성분, 촉매 및 그 용도
CN111393630B (zh) 一种聚合物多元醇及其制备方法
EP0019852B1 (en) Phosphonium phenoxide catalysts, epoxy resin containing same and process for promoting reaction of epoxides with phenols and/or carboxylic acids
EP0459913A2 (en) Composition comprising a novel alicyclic compound, a process for the preparation thereof, a curable composition, and a photo-polymerizable composition
JP3414029B2 (ja) 単分散重合体およびそれらの製造方法
US3697496A (en) Method for the polymerization of a compound containing an oxirane group
JP5964966B2 (ja) 二置換スクシネートを調製するプロセス
JPH05230168A (ja) エポキシ樹脂の製造方法
JP2575199B2 (ja) カーボネート共重合体の製造方法
CN102040685B (zh) 一种用于乙烯聚合的催化剂组分及催化剂
JP4468629B2 (ja) 末端にエポキシ基含有ケイ素基を有する有機重合体およびその製造方法
TWI389933B (zh) 開環聚合法及開環聚合用活性碳觸媒
TW200813107A (en) Linear (meth) acryloyl group-containing compound, star-shaped (meth) acryloyl group-containing compound and production processes thereof
JPH0559047A (ja) 高屈折率エポキシ樹脂およびその製造方法
Sinenkov et al. Bulk polymerization of rac-lactide initiated by guanidinate alkoxide complexes of rare earth metals. The molecular structure of the cluster [{(Me 3 Si) 2 NC (NPr i) 2} Nd] 4 (μ 3-OPr i) 8 Li 7 (μ 2-Cl) 3 (μ 3-Cl) 2 (μ 4-Cl) 2
KR100468375B1 (ko) 올레핀류 중합용 고체 촉매성분 및 촉매
US3712870A (en) Polymerization
JPH0565328A (ja) エポキシ樹脂およびその製造方法
JPH04185642A (ja) ポリシランの製造方法
JPH1072404A (ja) ソルビトールの(メタ)アクリル酸エステル及びその製法
KR810001604B1 (ko) 올레핀의 중합 또는 공중합촉매의 제법
JP2578406B2 (ja) α−オレフイン重合体の製造法