JPH0565328A - エポキシ樹脂およびその製造方法 - Google Patents

エポキシ樹脂およびその製造方法

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JPH0565328A
JPH0565328A JP25436991A JP25436991A JPH0565328A JP H0565328 A JPH0565328 A JP H0565328A JP 25436991 A JP25436991 A JP 25436991A JP 25436991 A JP25436991 A JP 25436991A JP H0565328 A JPH0565328 A JP H0565328A
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JP
Japan
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group
hydrogen atom
crown
general formula
epoxy
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Application number
JP25436991A
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English (en)
Inventor
Masaaki Kobayashi
正明 小林
Keizo Igai
慶三 猪飼
Mitsuo Matsuno
光雄 松野
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Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Oil Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 環内エポキシ基および環に結合したエポキシ
エチル基を含有するノルボルナン化合物をアニオン重合
することにより、ノルボルナン環を含む新規エポキシ樹
脂を得る。 【効果】 このエポキシ樹脂は、常法により硬化するこ
とができ、硬化物は、ノルボルナン骨格のため、硬度、
強度において優れ、吸湿性が小さく、芳香族環を有する
ものに比べて耐候性に優れ、Na、Clなどの不純物を
含まないために電気特性にも優れ、LSI等の封止材料
として用いるに適している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、分子内にエポキシ基を
有する新規エポキシ樹脂、およびその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ノルボルナン骨格をもつエポキシ樹脂
は、硬度、強度において優れ、吸湿性が小さい。また芳
香族環を有するものに比べて耐候性に優れ、Na、Cl
などの不純物を含まないために電気特性に優れているな
どの性質を有するため、LSI、半導体等の封止材料な
どの用途において用いられている。しかしながら、従来
のエポキシ樹脂、例えば、
【0003】
【化6】
【0004】のような構造のノルボルナン骨格をもつエ
ポキシ樹脂を製造する方法は特開昭64−9216等に
より公知である。しかし、この方法では
【0005】
【化7】
【0006】のようなオリゴマー中の反応性の低いビニ
ル基を過酸等を用いてエポキシ化するため、転化率が低
い、また転化率を上げるために過剰の酸化剤を用いると
副生成物が増えるといった欠点を有していた。
【0007】このようにノルボルナン骨格を有するエポ
キシ樹脂の容易な製造方法はこれまでみいだされていな
い。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らはノルボルナ
ン骨格を有する脂環式エポキシ樹脂の製造法に関して鋭
意研究を行ったところ、分子内に2つのエポキシ基を持
ち、かつノルボルナン骨格を有する化合物の、ノルボル
ナン環のエポキシ基のみを残して重合させ得る事を見い
だし、本発明に至った。
【0009】すなわち本発明は、一般式(I)で表され
るエポキシ樹脂に関する。
【0010】
【化8】
【0011】[式中、n1、n2、... 、niは0〜50
0の整数であり、かつその和が1〜500である。Bは
水素原子、ハロゲン原子または水酸基を表し、Xは水素
原子、水酸基または炭化水素基であり、iはXの価数を
示す。Aは一般式(II)で表されるエポキシ基を有す
る脂環式骨格である。]
【0012】
【化9】
【0013】[式中、mは0〜2の整数であり、R1
2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10
11、R12、R13およびR14はそれぞれ水素原子あるい
は炭素数1〜10の炭化水素基を表す。]また、本発明
は、一般式(III)で表される化合物
【0014】
【化10】
【0015】[式中、mは0〜2の整数であり、R1
2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10
11、R12、R13およびR14はそれぞれ水素原子あるい
は炭素数1〜10の炭化水素基を表す。]をアニオン重
合触媒を用いて重合させることを特徴とする一般式
(I)で表されるエポキシ樹脂の製造方法に関する。
【0016】
【化11】
【0017】[式中、n1、n2、... 、niは0〜50
0の整数であり、かつその和が1〜500である。Bは
水素原子、ハロゲン原子または水酸基を表し、Xは水素
原子、水酸基または炭化水素基であり、iはXの価数を
示す。Aは一般式(II)で表されるエポキシ基を有す
る脂環式骨格である。]
【0018】
【化12】
【0019】[R1ないしR14は前記と同義である。]
本発明の一般式(I)で表されるエポキシ樹脂はそのノ
ルボルナン骨格のために、硬度、強度において優れ、吸
湿性が小さい。また芳香族環を有するものに比べて耐候
性に優れ、Na、Clなどの不純物を含まないために電
気特性に優れるといった特徴をもつ。また、この樹脂は
硬化剤により架橋させることにより、LSI、半導体等
の封止材料に用いることができるなどの数多くの特長を
有するものである。
【0020】以下、本発明についてさらに詳細に説明す
る。
【0021】本発明の一般式(I)で表されるエポキシ
樹脂は、式中において、まずn1、n2、... 、niは0
〜500、好ましくは0〜300、より好ましくは0〜
100の整数であり、かつその和が1〜500、好まし
くは1〜300、さらに好ましくは1〜100である。
Bは水素原子、ハロゲン原子または水酸基を表し、ハロ
ゲン原子としてはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素などが挙
げられる。
【0022】また、Xは水素原子、水酸基または炭化水
素基を表し、またiはXの価数を表す。該炭化水素とし
ては、一価または多価の炭化水素基が挙げられ、一価の
炭化水素基としては、通常炭素数1〜20、好ましく
は、1〜12のものであり、アルキル基、シクロアルキ
ル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アル
コキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基など
が挙げられる。また多価の炭化水素基としては、アルカ
ン類多価基、シクロアルカン類多価基、アリール類多価
基、アラルキル類多価基、アリールオキシ類多価基、ア
ラルキルオキシ類多価基などが挙げられる。これらの炭
化水素基は、例えば、製造時(後述)において用いる有
機金属化合物を前駆体とし、該有機金属化合物の残基の
場合もある。かかる有機金属化合物としては、アルカリ
金属アルコキシド、アルカリ土類金属アルコキシド、ア
ルキル化アルカリ金属およびアルキル化アルカリ土類金
属、一般式
【0023】
【化13】RnAlX3-n (Rは、炭素数1〜12、好ましくは1〜6のアルキル
基、アルコキシ基などの炭化水素基、Xはハロゲン原子
を示す、nは0<n≦3)で表される有機アルミニウム
化合物、一般式
【0024】
【化14】R′MgX (R′は、炭素数1〜12のメチル基、エチル基などに
例示されるアルキル基、フェニル基などの例示されるア
リール基などの炭化水素基、Xは臭素、塩素、ヨウ素な
どのハロゲン原子を示す)で表されるグリニャール試薬
化合物などの有機金属化合物などが挙げられる。さらに
具体的には、アルカリ金属アルコキシド中のアルカリ金
属としてはリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウ
ム等が例示でき、またアルカリ土類金属アルコキシド中
のアルカリ土類金属としてはベリリウム、マグネシウ
ム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム等が挙げら
れる。またかかる各種の金属アルコキシド中のアルコキ
シ基としては、一価のアルコールからの誘導されるも
の、多価のアルコールからの誘導されるもの、またフェ
ノール類から誘導されるものいずれのものでもよく、一
価のアルコールとしては、通常炭素数1〜20、好まし
くは1〜12のものが用いられ、具体的にはメタノー
ル、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノ
ール、ヘキサノール、オクタノール、ベンジルアルコー
ルなどが挙げられる。また多価アルコールとしてはエチ
レングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレン
グリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタン
ジオール、ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、オキシピバリン酸ネオペ
ンチルグリコールエステル、シクロヘキサンジメタノー
ル、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、トリ
メチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエ
リスリトールなどがあり、フェノール類としてはフェノ
ール、クレゾール、カテコール、ピガロール、ハイドロ
キノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、ビスフェ
ノールA、ビスフェノールF、4,4−ジヒドロキシベ
ンゾフェノン、ビスフェノールS、フェノール樹脂、ク
レゾールノボラック樹脂等が挙げられる。
【0025】アルキル化アルカリ金属のアルカリ金属と
してはリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム等
があり、また、アルキル化アルカリ土類金属のアルカリ
土類金属としては、ベリリウム、マグネシウム、カルシ
ウム、ストロンチウム、バリウム等が挙げられる。また
これらアルキル化金属化合物のアルキル基としては通常
炭素数1〜12、好ましくは1〜8のものであり、具体
的にはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペ
ンチル基、ヘキシル基、フェニル基、ベンジル基等があ
る。
【0026】前記一般式で表される有機アルミニウム化
合物としては、具体的にはトリメチルアルミニウム、ト
リエチルアルミニウム、トリ−n−プロピルアルミニウ
ム、トリ−i−プロピルアルミニウム、トリ−i−ブチ
ルアルミニウム、ジエチルアルミニウムクロリド、エチ
ルアルミニウムジクロリド、ジエチルアルミニウムクロ
リド、エチルアルミニウムセスキクロリド、などがあ
る。
【0027】一般式
【0028】
【化15】R′MgX で表されるグリニャール化合物としては、具体的にはメ
チルマグネシウムブロミド、エチルマグネシウムブロミ
ド、プロピルマグネシウムブロミド、ブチルマグネシウ
ムブロミド、フェニルマグネシウムブロリド、メチルマ
グネシウムクロリド、エチルマグネシウムクロリド、プ
ロピルマグネシウムクロリド、フェニルマグネシウムク
ロリド、ブチルマグネシウムクロリド、メチルマグネシ
ウムアイオダイド、エチルマグネシウムアイオダイド、
プロピルマグネシウムアイオダイド、フェニルマグネシ
ウムアイオダイド、ブチルマグネシウムアイオダイド等
が挙げられる。
【0029】本発明の一般式(I)の式中Aは一般式
(II)で表されるエポキシ基を有する脂環式骨格であ
り、mは0〜2、好ましくは0〜1の整数であり、
1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9
10、R11、R12、R13およびR14はそれぞれ水素原子
あるいは炭素数1〜10、好ましくは1〜6の炭化水素
基を表し、各々同一でも異なってもよい、該炭化水素基
としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基
などのアルキル基、フェニル基、トリル基などのアリー
ル基などが例示できる。
【0030】本発明の一般式(I)で表される新規なエ
ポキシ樹脂は、一般式(III)で表されるジエポキシ
化合物をアニオン重合触媒をもちいて反応させることに
より製造することが出来る。
【0031】本発明において用いられる一般式(II
I)で表される化合物としては、式(III)中におい
て、mは0〜2、好ましくは0〜1の整数であり、
1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9
10、R11、R12、R13およびR14はそれぞれ水素原子
あるいは炭素数1〜10、好ましくは1〜6の炭化水素
基を表し、各々同一でも異なってもよい。該炭化水素基
としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基
などのアルキル基、フェニル基、トリル基などのアリー
ル基などが例示できる。具体的には、
【0032】
【化16】
【0033】
【化17】
【0034】(ここでMe=CH3、Et=C25、P
h=C37、Bu=C49、Ph=C65) なお、これらの、ジエポキシ化合物は容易に製造される
ものであり、例えば特願平2−101572号に記載さ
れている。
【0035】また、本発明のアニオン重合触媒として
は、有機金属化合物、すなわち、前記一般式(I)中の
有機金属化合物残基の前駆体であるところの有機金属化
合物が用いられる。かかる有機金属化合物としては前記
のとおりである。このうち、アルカリ金属アルコキシ
ド、アルカリ土類金属アルコキシド、アルキル化アルカ
リ金属、アルキル化アルカリ土類金属を触媒として用い
る場合には、それらの有機金属化合物単独でも十分もち
いることができるが、さらに触媒活性を高めるために金
属に配位する化合物を添加してもよい。
【0036】金属に配位する化合物としては、12−ク
ラウン−4、14−クラウン−4、15−クラウン−
5、18−クラウン−6、21−クラウン−7、24−
クラウン−8、27−クラウン−9、30−クラウン−
10、ジベンゾ−12−クラウン−4、ジベンゾ−14
−クラウン−4、ジベンゾ−15−クラウン−5、ジベ
ンゾ−18−クラウン−6、ジベンゾ−21−クラウン
−7、ジベンゾ−24−クラウン−7、ジベンゾ−27
−クラウン−9、ジベンゾ−30−クラウン−10、ベ
ンゾ−12−クラウン−4、ベンゾ−15−クラウン−
5、ベンゾ−18−クラウン−6、トリベンゾ−18−
クラウン−6、テトラベンゾ−24−クラウン−8、ジ
シクロヘキシル−12−クラウン−4、ジシクロヘキシ
ル−14−クラウン−4、ジシクロヘキシル−15−ク
ラウン−5、ジシクロヘキシル−18−クラウン−6、
ジシクロヘキシル−21−クラウン−7、ジシクロヘキ
シル−24−クラウン−8、ジシクロヘキシル−27−
クラウン−9、ジシクロヘキシル−30−クラウン−1
0、トリシクロヘキシル−18−クラウン−6、テトラ
シクロヘキシル−24−クラウン−8等のクラウンエー
テル類、テトラメチルエチレンジアミン、ポルフィリン
等のアミン類が挙げられる。
【0037】触媒量は化合物(I)に対して通常0.0
1〜50mol%の範囲、好ましくは0.1〜40mo
l%の範囲で用いることができる。
【0038】一般式(III)で表される化合物と触媒
である有機金属化合物との反応は−70℃〜200℃、
好ましくは−20℃〜50℃の温度範囲内で行うことが
望ましい。この温度範囲よりも低い温度では反応は遅い
かほとんど進行せず、実用的ではない。またこの範囲よ
り高い温度では反応のコントロールが難しくまた加熱方
法を工夫するなどの必要があり、実用的でない。また反
応時間は特に限定されないが、通常5〜1000時間、
好ましくは24〜240時間が望ましい。
【0039】反応は通常溶媒中において行われ、用いら
れる溶媒としては、特に限定されないが、有機アルミニ
ウム化合物を触媒とする場合には芳香族炭化水素、脂肪
族炭化水素を用いることができ、その他の有機金属化合
物を用いる場合には、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水
素類、エーテル類、ハロゲン化物、その他を用いること
ができる。
【0040】脂肪族炭化水素としてはペンタン、n−ヘ
キサン、ヘプタン、オクタン等、芳香族炭化水素として
はベンゼン、トルエン、キシレン等、エーテル類として
はジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、TH
F、ジオキサン等、ハロゲン化物としては塩化メチレ
ン、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、トリ
クロロエタン、テトラクロロエタン等、その他としてア
セトン、酢酸エチル、ジメチルホルムアミド、アセトニ
トリル等が挙げられる。
【0041】これら、触媒、溶媒および反応温度を任意
に組み合わせることにより、生成物(I)の分子量を調
節することができる。一般式(I)の分子量は、通常3
00〜100,000、好ましくは1,000〜20,
000である。
【0042】
【発明の効果】本発明の一般式(I)で表されるエポキ
シ樹脂は、そのノルボルナン骨格のために、硬度、強度
において優れ、吸湿性が小さい。また芳香族環を有する
ものに比べて耐候性に優れ、Na、Clなどの不純物を
含まないために電気特性に優れるといった特徴をもつ。
また、この樹脂は、硬化剤により架橋させることによ
り、LSI、半導体等の封止材料に用いることができる
などの数多くの特長を有するものである。また、本発明
の一般式(I)で表されるエポキシ樹脂は、脂環式骨格
を有するジエポキシ化合物(III)をアニオン重合触
媒により重合反応させることにより容易に製造すること
ができ、その製造時も発熱が少なく穏和な条件で行える
などの特長を有するものである。
【0043】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はなんらこれらの実施例に限定されるもの
ではない。
【0044】合成例1 化合物(II)の例として6−エポキシエチル−3−オ
キサトリシクロ[3.2.1.024]オクタンは特願
平2−101572に従い、5−ビニルビシクロ[2.
2.1]ヘプト−2−エンから次のようにして合成する
ことができる。すなわち、撹拌機、pH電極および温度
計を備えた3l三ツ口丸底フラスコに5−ビニルビシク
ロ[2.2.1]ヘプト−2−エン(43g、0.36
mol)、塩化メチレン(400ml)、アセトン(2
00ml)、0.05Mリン酸緩衝溶液(pH7.4;
280ml)、および硫酸水素テトラブチルアンモニウ
ム(19g、56mmol)を入れ、10℃に冷却しな
がら、撹拌下、オキソン(デュポン社製2KHSO5
KHSO4・K2HSO4;555g、KHSO5として
1.81mol)の水溶液(水;2200ml)を滴下
した(10ml/mm)。反応中はpHコントローラを
用いて5N KOH水溶液を滴下し、pH7.2〜7.
8に調節した。オキソン水溶液滴下終了後さらに4時間
撹拌を続けた。反応溶液をヌッチェで吸引濾過して析出
しているK2SO4を濾別した後、塩化メチレン層を分液
した。塩化メチレン層を硫酸マグネシウムで乾燥し塩化
メチレンを留去した。濃縮物をシリカゲルカラムに通し
て硫酸水素テトラブチルアンモニウムを除去した後減圧
単蒸留し、6−エポキシエチル−3−オキサトリシクロ
[3.2.1.024]オクタン(46g、収率85
%)を得た。
【0045】実施例1 窒素置換した100mlナス型フラスコに、6−エポキ
シエチル−3−オキサトリシクロ[3.2.1.
24]オクタン(4.5g、30mmol)、THF
(15ml)、18−クラウン−6(0.30g、1.
1mmol)を入れて、マグネチックスターラーによ
り、撹拌した。ここに、0.090mol/lのポタシ
ウムブトキシド−THF溶液(15ml、KOBuとし
て1.35mmol)を加えて、15℃で撹拌を継続し
た。100時間後、反応溶液に5mlの水を加えて撹拌
した後、減圧下でTHFを留去し、塩化メチレン(50
ml)を加えた後、水50mlで2回洗浄した。塩化メ
チレン層を硫酸マグネシウムで乾燥して30mlまで濃
縮し、ジエチルエーテル300mlに滴下して白色粉末
状固体3.6gを得た。
【0046】IRで874cm-1にエポキシ基の吸収が
消え、1065cm-1にエーテル結合の吸収が観られ
た。また849cm-1のノルボルナン環のエポキシ基の
強い吸収が残っており、HClによる加水分解でこの吸
収がなくなった。従って、生成物は次式のものである。
(n=30)
【0047】
【化18】
【0048】IR 3468(w)、2966(s)、
1464(m)、1352(m)、1274(m)、1
065(s)、963(m)、924(m)、893
(m)、849(s)、735(s)、779(m)、
735(s)、702(m)cm-113 CNMR δ 23.7、24.8、25.3、3
2.6、33.4、33.9、36.7、37.1、3
7.8、38.0、38.3、38.5、39.1、3
9.2、39.3、40.1、42.8、43.0、4
5.5、51.2、51.3、51.7、67.6、6
9.2、70.7、80.6、84.5、84.6、8
4.8、84.9、88.3、88.6、88.8;1 HNMR δ 0.99、1.12、1.14、1.
17、1.38、1.41、1.78、1.83、1.
84、1.85、1.86、1.88、2.19、2.
30、2.43、2.61、2.69、3.05、3.
08、3.34、3.45、3.48、3.68、3.
72、3.77、3.84、4.04。
【0049】 実施例2 窒素置換した100mlナス型フラスコに、6−エポキ
シエチル−3−オキサトリシクロ[3.2.1.
24]オクタン(4.0g、24mmol)、トルエ
ン(50ml)を入れ、マグネチックスターラーで撹拌
した。ここに、1.0Mのトリエチルアルミニウム−ト
ルエン溶液(1.0ml;トリエチルアルミニウムとし
て1.0mmol)を加えて20℃で撹拌を継続したと
ころ、反応溶液に白濁がみられた。30時間後、水を加
えて触媒を失活させ、有機層から白色固体を濾過して除
き、濾液から溶媒を留去すると3.8gの無色透明オイ
ルが得られた。GPC分析からこれは重合生成物と32
%の原料モノマーの混合物であった。これを20mlの
塩化メチレンに溶かし、300mlのジエチルエーテル
に滴下したところ、白色固体2.1gが得られた。
【0050】IRで874cm-1のエポキシ基の吸収が
消え、1065cm-1にエーテル結合の吸収が観られ
た。また849cm-1のノルボルナン環のエポキシ基の
強い吸収が残っており、HClによる加水分解でこの吸
収がなくなった。従って、生成物は次式のものである。
(n=20)
【0051】
【化19】
【0052】比較例1 6−エポキシエチル−3−オキサトリシクロ[3.2.
1.024]オクタン(20.0g、0.13mol)
を100mlナス型フラスコに入れ、エタノール(2.
0ml、0.034mol)、酢酸エチル(20ml)
を加えてマグネチックスターラーで撹拌した。
【0053】ここに0.20mol/lのBF3・OE
2−酢酸エチル溶液(15ml;BF3として0.00
3mol)を10℃で滴下した。
【0054】24時間後この溶液を水洗し、酢酸エチル
層を硫酸マグネシウムで乾燥し、酢酸エチルを留去し
た。これをGPCにより分析すると重合生成物と20%
の原料モノマーとの混合物であることがわかった。この
混合物を20mlの酢酸エチルに溶かし、ヘキサンに滴
下して沈降精製すると原料の除かれた重合生成物14.
7gが、白色粉末状固体として得られた。
【0055】IRから、849cm-1のノルボルナン環
のエポキシ基、872cm-1のビニル基からのエポキシ
基の吸収がともに小さくなっており、1070cm-1
エーテル結合の吸収が観られる事から生成物の構造は次
式である。(m+n=30)
【0056】
【化20】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は実施例1で得られたポリマーのIRチャ
ート。
【図2】図2は同上ポリマーの13CNMRチャート。
【図3】図3は同上ポリマーの1HNMRチャート。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I)で表されるエポキシ樹脂。 【化1】 [式中、n1、n2、... 、niは0〜500の整数であ
    り、かつその和が1〜500である。Bは水素原子、ハ
    ロゲン原子または水酸基を表し、Xは水素原子、水酸基
    または炭化水素基であり、iはXの価数を示す。Aは一
    般式(II)で表されるエポキシ基を有する脂環式骨格
    である。] 【化2】 [式中、mは0〜2の整数であり、R1、R2、R3
    4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R
    13およびR14はそれぞれ水素原子あるいは炭素数1〜1
    0の炭化水素基を表す。]
  2. 【請求項2】 一般式(III)で表される化合物 【化3】 [式中、mは0〜2の整数であり、R1、R2、R3
    4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R
    13およびR14はそれぞれ水素原子あるいは炭素数1〜1
    0の炭化水素基を表す。]をアニオン重合触媒を用いて
    重合させることを特徴とする一般式(I)で表されるエ
    ポキシ樹脂の製造方法。 【化4】 [式中、n1、n2、... 、niは0〜500の整数であ
    り、かつその和が1〜500である。Bは水素原子、ハ
    ロゲン原子または水酸基を表し、Xは水素原子、水酸基
    または炭化水素基であり、iはXの価数を示す。Aは一
    般式(II)で表されるエポキシ基を有する脂環式骨格
    である。] 【化5】 [R1ないしR14は前記と同義である。]
JP25436991A 1991-09-06 1991-09-06 エポキシ樹脂およびその製造方法 Pending JPH0565328A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7521500B2 (en) 2004-11-24 2009-04-21 Aisin Seiki Kabushiki Kaisha Sliding parts

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