JPH05230024A - 2−クロロ−メチルピリジン類の側鎖塩素化法 - Google Patents

2−クロロ−メチルピリジン類の側鎖塩素化法

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JPH05230024A
JPH05230024A JP3980792A JP3980792A JPH05230024A JP H05230024 A JPH05230024 A JP H05230024A JP 3980792 A JP3980792 A JP 3980792A JP 3980792 A JP3980792 A JP 3980792A JP H05230024 A JPH05230024 A JP H05230024A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 次式(I) 【化1】 で示される2−クロロ−メチルピリジン類の側鎖メチル
基を塩化水素受容体の存在下、塩素により塩素化する
際、副生する水を溶媒と共沸させることにより留去しつ
つ反応させることによる2−クロロ−メチルピリジン類
の側鎖塩素化法。 【効果】 本発明の方法は、従来法のように反応が途中
で失活することなく、一般の逐次塩素化反応のように良
好に反応が進行して、容易に目的の2−クロロ−モノク
ロロメチルピリジン類、2−クロロ−ジクロロメチルピ
リジン類あるいは2−クロロ−トリクロロメチルピリジ
ン類を高収率、高選択率で製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医薬および農薬の製造
中間体、特に抗消化性潰瘍剤および殺虫剤の製造原料と
して有用な2−クロロ−モノクロロメチルピリジン類、
2−クロロ−ジクロロメチルピリジン類および2−クロ
ロ−トリクロロメチルピリジン類の製造方法に関する。
【0002】
【従来技術およびその問題点】メチルピリジン類の側鎖
メチル基を塩素により塩素化する場合、ピリジン核の窒
素原子が塩基性を示すため、塩素化の際に生成した塩化
水素がメチルピリジン類と反応して塩酸塩を生成する。
その塩基性強度は、側鎖メチル基が高次塩素化されるに
つれ、側鎖メチル基の電子吸引性が増大し、弱くなる。
従って、塩酸塩は、塩基性強度の一番強い原料から優先
的に生成し、固体となって析出する。析出した塩酸塩
は、塩素との反応性が著しく低下することから反応液組
成バランスも変化し、一般の逐次塩素化反応とはなら
ず、目的のモノクロロメチルピリジン類、ジクロロメチ
ルピリジン類あるいはトリクロロメチルピリジン類を有
利に生成することが困難となる。かかる塩酸塩の生成を
防止する手段として、不活性溶媒の存在下、炭酸ナトリ
ウムのような塩化水素受容体を共存させて反応させる方
法[Angew.Chem.Internat.Edi
t.,144,2(1963);ドイツ特許3,63
0,046号]、およびこの改良法としてさらに水を添
加する方法[特開昭49−127977]が知られてい
る。
【0003】しかし、これらの方法を式(I)で示され
る2−クロロ−メチルピリジン類の塩素化に適用した場
合、添加した水および/または生成した塩化水素と塩化
水素受容体との中和により副生した水が存在すると反応
が失活してしまい、満足のいく成績が得られないことが
判明した。特に最初から水が存在する場合および/また
は反応系が大きくなるにつれ、この傾向は著しくなる。
反応が失活する原因としては、塩化水素受容体が水に溶
解し、塩素と直接反応して塩素ラジカルの発生を阻害し
ているものと考えられる。
【0004】このように従来の製造方法は、反応のコン
トロールが困難であるなどの点から必ずしも工業的に有
利ではない。
【0005】
【問題点を解決するための手段】本発明は、以上のよう
な欠点を持たない工業的に適した2−クロロ−メチルピ
リジン類の側鎖塩素化法を提供するものである。
【0006】本発明者らは、前述のような問題点に鑑
み、2−クロロ−メチルピリジン類の側鎖塩素化を工業
的に有利に行なえる方法を鋭意検討した結果、次式
(I)
【0007】
【化2】
【0008】で示される2−クロロ−メチルピリジン類
の側鎖メチル基を塩化水素受容体の存在下、塩素により
塩素化する際、塩素化によって生成する塩化水素と塩化
水素受容体との反応により副生する水を水と共沸する溶
媒を共存させることにより共沸留去しつつ反応させるこ
とにより、反応が失活することなく、一般の逐次塩素化
反応のように良好に反応が進行して、容易に目的の2−
クロロ−モノクロロメチルピリジン類、2−クロロ−ジ
クロロメチルピリジン類あるいは2−クロロ−トリクロ
ロメチルピリジン類を高収率、高選択率で製造すること
ができることを見出し、本発明に到達した。
【0009】すなわち本発明は、次式(I)
【0010】
【化3】
【0011】で示される2−クロロ−メチルピリジン類
の側鎖メチル基を塩化水素受容体の存在下、塩素により
塩素化する際、副生する水を溶媒と共沸させることによ
り留去しつつ反応させることを特徴とする2−クロロ−
メチルピリジン類の側鎖塩素化法である。
【0012】本発明は、2−クロロ−メチルピリジン類
一般の塩素化反応に適用される。すなわち、本発明を適
用できる2−クロロ−メチルピリジン類は、2−クロロ
−3−メチルピリジン、2−クロロ−4−メチルピリジ
ン、2−クロロ−5−メチルピリジン、および2−クロ
ロ−6−メチルピリジンである。
【0013】反応は、塩化水素受容体の存在下、塩素を
吹き込むことにより行なう。本反応は、ラジカル反応で
あるので、塩素ラジカルを発生させることにより行な
う。塩素ラジカルは、たとえば、ラジカル開始剤を添加
することにより発生させることができる。ラジカル開始
剤としては、脂肪族アゾ化合物、過酸化物、たとえば
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、
ベンゾイルペルオキシド(BPO)などを用いることが
でき、その使用量はラジカル(塩素ラジカル)発生を充
分促す量であればよく、特に限定はないが、通常、基質
に対して0.01〜10%、より好ましくは0.1〜5
%である。また、ラジカル開始剤は、反応前および/ま
たは反応中に連続もしくは逐次添加することができる。
【0014】また、塩素ラジカルを発生させる方法とし
て、紫外線を照射する方法が考えられる。塩化水素受容
体は、この塩素化反応の際に生成した塩化水素を除去
し、原料が塩化水素と反応して塩酸塩となって反応速度
が低下したり、反応の進行が停止するのを防止するため
のものである。塩化水素受容体としては、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウ
ム、炭酸水素カリウムなどの無機炭酸塩などを用いるこ
とができ、その使用量は特に限定はなく、生成する塩化
水素を中和するのに必要量以上あればよい。また、塩化
水素受容体は、反応前に添加しておいてもよく、反応の
進行に伴って連続もしくは逐次添加することも可能であ
る。
【0015】ところで、この生成する塩化水素と塩化水
素受容体との中和反応の際に水が生成し、これが反応失
活の原因となると考えられるのは既に述べた通りであ
る。そこで、水と共沸する溶媒を用い、反応中に生成す
る水をこの溶媒と共沸させて系外に除去しながら反応を
行なう。また、この際に失われた溶媒を新たに加えなが
ら反応を行なってもよい。水と共沸する溶媒としては、
不活性溶媒が好ましく、たとえば、四塩化炭素、1,2
−ジクロロエタン、o−ジクロロベンゼンなどを用いる
ことができる。
【0016】また、反応温度は用いる溶媒により異なる
が、水との共沸温度以上かつ温和に反応が行なえる温度
であり、通常、50〜120℃、より好ましくは60〜
100℃である。
【0017】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。 実施例12−クロロ−4−メチルピリジンの側鎖塩素化
【0018】
【化4】
【0019】(式中、nは1、2または3である。) 2−クロロ−4−メチルピリジン30.0g(235m
mol)を四塩化炭素110ml(180g)に溶解
し、無水炭酸ナトリウム37.4g(352mmol、
1.5当量)を加え、攪拌しながら内温を65℃とし、
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)
1.0gを添加した。AIBNを添加して10分後に塩
素を2.8g/hrの速度で吹き込み、内温を徐々に昇
温した。塩素吹き込みを開始して15分後に誘導期が発
生し、この時の内温は70℃であり、水−四塩化炭素の
共沸還流が開始した。次に内温を68〜72℃に保ち、
副生する水を水−四塩化炭素の共沸により約10ml/
hrの速度で留去しつつ、7時間反応させた。この間、
2時間毎にAIBN0.5gおよび68℃の四塩化炭素
20mlを追加した。
【0020】反応終了後、室温まで冷却した後、水30
0mlを加えて無機塩を完全に溶解し、有機層を回収し
た。次に無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で溶媒
である四塩化炭素を留去し、40.6gの淡黄色オイル
を回収した。この回収有機物をガスクロマトグラフィー
で分析したところ、未反応原料の2−クロロ−4−メチ
ルピリジン19.2%、2−クロロ−4−モノクロロメ
チルピリジン60.5%、2−クロロ−4−ジクロロメ
チルピリジン19.3%、2−クロロ−4−トリクロロ
メチルピリジン0.9%であった。
【0021】実施例2〜4 表1に示す2−クロロ−メチルピリジンを用いて実施例
1と同様の操作を行ない、ガスクロマトグラフィーで分
析し、表1の結果を得た。
【0022】
【表1】
【0023】参考例12−クロロ−4−メチルピリジンの側鎖塩素化(共沸脱
水しない場合) 2−クロロ−4−メチルピリジン100g(784mm
ol)を四塩化炭素600gに溶解し、無水炭酸ナトリ
ウム124.7g(1180mmol、1.5当量)を
加え、攪拌しながら内温を65℃とし、AIBN3.0
gを添加した。AIBNを添加して10分後に塩素を
9.5g/hrの速度で吹き込み、塩素吹き込みを開始
して30分後に誘導期が発生した。次に内温65〜70
℃で5時間反応を続けたところ、塩素ガスのすり抜けが
認められたが、さらに3時間(合計8時間)反応を続け
た。
【0024】表2に反応時間5時間後および8時間後の
ガスクロマトグラフィー分析の結果を示したが、実施例
1と比較すると副生水の反応溶媒による共沸脱水を行な
わない場合には反応が途中で失活することがわかる。
【0025】
【表2】
【0026】
【発明の効果】本発明の方法は、従来法のように反応が
途中で失活することなく、一般の逐次塩素化反応のよう
に良好に反応が進行して、容易に目的の2−クロロ−モ
ノクロロメチルピリジン類、2−クロロ−ジクロロメチ
ルピリジン類あるいは2−クロロ−トリクロロメチルピ
リジン類を高収率、高選択率で製造することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次式(I) 【化1】 で示される2−クロロ−メチルピリジン類の側鎖メチル
    基を塩化水素受容体の存在下、塩素により塩素化する
    際、副生する水を溶媒と共沸させることにより留去しつ
    つ反応させることを特徴とする2−クロロ−メチルピリ
    ジン類の側鎖塩素化法。
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