JPH0522983A - 無整流子直流電動機 - Google Patents

無整流子直流電動機

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JPH0522983A
JPH0522983A JP3165497A JP16549791A JPH0522983A JP H0522983 A JPH0522983 A JP H0522983A JP 3165497 A JP3165497 A JP 3165497A JP 16549791 A JP16549791 A JP 16549791A JP H0522983 A JPH0522983 A JP H0522983A
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JP
Japan
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phase
electromotive force
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motor
pulse
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JP3165497A
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English (en)
Inventor
Toshio Inaji
稲治  利夫
Makoto Goto
誠 後藤
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 固定子巻線に誘起される逆起電力から固定子
卷線の電流切換えに必要な位置信号を発生し、切換指令
により回転方向を任意に変更することが可能な無整流子
直流電動機を提供する。 【構成】 固定子巻線11,12,13に誘起される逆起
電力のゼロクロス点を逆起電力検出手段1で検出し、そ
の検出信号をもとに論理パルス発生手段2で複数相のパ
ルスを発生させ、複数相のパルスより位置信号合成手段
3により複数相の台形波状の位置信号を合成し、入力端
子5に加えられる切換指令に応じて3相分の位置信号の
うち、2相分を入れ換えて相順を切換えるように構成す
ることにより、電動機の回転方向を任意に切換える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は無整流子直流電動機に関
し、特に固定子巻線に誘起される逆起電力から、固定子
巻線の電流切換えに必要な位置信号を発生するようにし
た無整流子直流電動機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、無整流子直流電動機はブラシ付の
直流電動機に比べ機械的接点を持たないため長寿命であ
ると同時に電気的雑音も少なく、高信頼性が要求される
産業用機器や映像・音響機器に広く応用されている。
【0003】この種の無整流子直流電動機のうち、固定
子巻線に誘起される逆起電力から永久磁石回転子の回転
位置を検出する方式のものは、従来よりいくつか提案さ
れている。これは、永久磁石回転子が回転したとき3相
の固定子巻線に誘起される逆起電力のゼロクロス点を検
出し、その出力信号をモノマルチを用いることによって
一定時間(電気角で30度)だけ遅延させることによっ
て6相の位置信号を合成している。そしてこの6相の位
置信号によりそれぞれ駆動用トランジスタをオン、オフ
することにより固定子巻線に電流を通電させる。このよ
うな相切換え動作を順次行い、永久磁石回転子を回転さ
せる(例えば特開昭62−260586号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな構成では、固定子巻線に流れる駆動電流波形は通電
幅がほぼ120度(電気角)の矩形波状となるため、切
換えに伴うスパイク電圧を低減するために、実際には比
較的大きなコンデンサを含むフィルタ回路が固定子巻線
の通電端子に必要となる。また、固定子巻線に流れる電
流が急峻にオン、オフされるため、回転時に振動、騒音
を発生しやすいという欠点を有し、しかも電動機を高速
で使用するほどその傾向が著しいという問題点を有して
いた。また、従来の固定子巻線に誘起される逆起電力か
ら固定子巻線の電流切換えに必要な位置信号を発生する
ようにした無整流子直流電動機では、回転子の回転方向
を切換える必要のある用途には使用できないという問題
点を有していた。
【0005】本発明は上記問題点に鑑み、固定子巻線に
誘起される逆起電力から永久磁石回転子の回転位置を正
確に検出することができ、従来固定子卷線の通電端子に
必要とされた大きなコンデンサを含むフィルタ回路が不
要で、高速回転時にも振動、騒音の極めて少ない無整流
子直流電動機を提供することを目的とする。さらに、切
換指令により回転方向を任意に変更することが可能な無
整流子直流電動機を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに本発明の無整流子直流電動機は、複数相の固定子巻
線のそれぞれに発生する逆起電力のゼロクロス点を検出
して、順次パルス整形してパルス信号列を得る逆起電力
検出手段と、逆起電力検出手段のパルス信号列に応じて
複数相のパルスを出力する論理パルス発生手段と、逆起
電力検出手段から出力されるパルス信号列と論理パルス
発生回路から出力される複数相のパルスより複数相の台
形波状の位置信号を合成する位置信号合成手段と、その
回転子の位置信号に応じて固定子巻線に電力を供給する
電力供給手段とを含み、切換指令に応じて複数相の位置
信号の相順を切換えるという構成を備えたものである。
【0007】
【作用】本発明は上記した構成によって、固定子巻線に
誘起された逆起電力のゼロクロス点をパルス整形してパ
ルス信号列に変換し、そのパルス信号列をもとに台形波
状の位置信号を作成しているので、従来の無整流子直流
電動機のような位置検出素子が不要のため、素子の取付
け位置調整の煩雑さや配線数が削減され、大幅にコスト
が低減される。さらに、電動機内部に位置検出素子を取
り付ける必要がないため、電動機は構造上の制約を受け
ず超小型化、超薄型化が可能となる。
【0008】さらに、固定子巻線各相に通電される電流
の相切換えは、台形波状の位置信号により極めて滑らか
に行われるため、従来例に見られるような相切換えに伴
うスパイク状電圧を低減するための比較的大きなコンデ
ンサを含むフィルタ回路を固定子巻線に接続する必要が
ない。また固定子巻線に流れる電流が、従来例のように
急峻にオン、オフされることがなく相切換えが滑らかに
行われるため、振動、騒音の非常に少ない電動機の駆動
が可能となる。また、切換指令により複数相の位置信号
の相順を切換えることができるので、切換指令に応じて
回転子の回転方向を容易に切り換えることができる。
【0009】
【実施例】以下本発明の一実施例の無整流子直流電動機
について、図面を参照しながら説明する。
【0010】(図1)は本発明の一実施例における無整
流子直流電動機の構成を示すブロック図である。(図
1)において、1は逆起電力検出手段で、3相の固定子
巻線11,12,13に誘起される逆起電力a,b,cが入
力される。逆起電力検出手段1は3相の逆起電力a,b,
cのゼロクロス点を検出してパルス列nに変換する。こ
のパルス列nは3相の逆起電力a,b,cのゼロクロス点
を示す。パルス列nは論理パルス発生手段2と位置信号
合成手段3に入力される。論理パルス発生手段2は入力
されたパルス列nを分周して固定子巻線11,12,13
に誘起される逆起電力と同じ周波数の6相のパルスを出
力する。逆起電力検出手段1で発生されたパルス列nと
論理パルス発生手段2で発生された6相のパルス信号は
位置信号合成手段3に入力され、6相の位置信号に変換
される。位置信号合成手段3で合成された6相の位置信
号は入力端子5に加えられる切換指令に応じて相順を決
定したのち、回転子の位置信号として電力供給手段4に
出力される。電力供給手段4は位置信号に応じて各固定
子巻線11,12,13に順次駆動電流を両方向に供給す
る。
【0011】以上のように構成された一実施例をもとに
して本発明の無整流子直流電動機の動作について詳しく
説明する。
【0012】(図2)は本発明の無整流子直流電動機を
構成する電力供給手段4の一実施例を示す回路構成図で
ある。
【0013】(図2)において、27は永久磁石回転
子、11,12,13は固定子巻線、21,22,23,2
4,25,26は駆動用トランジスタで、これらのトラン
ジスタをオン、オフすることにより固定子巻線11,1
2,13に電流を供給する。そのうち21,22,23は
PNPトランジスタ、24,25,26はNPNトランジ
スタで構成されている。20は電源である。一般に無整
流子直流電動機の駆動は、回転子27の回転位置に応じ
て得られる6相の位置信号を駆動用トランジスタ21,
26,22,24,23,25の各ベースに印加して行われ
る。ただし、各トランジスタのベースに加えられる信号
の方向はPNPトランジスタ21,22,23には電流を
引き出す方向に、NPNトランジスタ24,25,26に
は電流を流し込む方向に加えられる。まず、トランジス
タ21,25が導通して固定子巻線11,12に電流が流
れる。次にトランジスタ21,26が導通して固定子巻
線11,13に電流が流れる。このような相切換え動作
を順次行い、永久磁石回転子27を回転させる。
【0014】(図3)は本発明の無整流子直流電動機を
構成する電力供給手段4の一実施例の各部信号波形図で
ある。
【0015】(図3)において、a,b,cはそれぞれ固
定子巻線11,12,13に誘起される逆起電力波形であ
る。d′,e′,f′,g′,h′,i′は位置信号合成手
段3で合成される6相の信号で、回転子27の回転位置
に応じて得られる6相の位置信号に相当する。これは台
形波状の信号波形であり、この台形波状の信号波形を得
る方法については、(図8)および(図9)にて説明す
る位置信号合成手段のところで詳細に説明する。
【0016】(図3)のd′,e′,f′,g′,h′,
i′の6相の位置信号はそれぞれ駆動用トランジスタ2
1,26,22,24,23,25の各ベースに入力され
る。ただし、各トランジスタのベースに加えられる信号
の方向はPNPトランジスタ21,22,23には電流を
引き出す方向に、NPNトランジスタ24,25,26に
は電流を流し込む方向に加えられる。それぞれのトラン
ジスタは、加えられたベース電流を増幅して各ベース電
流に比例した電流を各コレクタに通電する。その結果、
固定子巻線11,12,13には(図3)のj,k,lに示
す電流が両方向に通電される。このような相切換え動作
を順次行い、永久磁石回転子27を回転させる。
【0017】このような信号処理を行う本発明の一実施
例の各部の動作について、さらに図面を用いて説明す
る。
【0018】(図4)は本発明の無整流子直流電動機を
構成する逆起電力検出手段1の一実施例の回路構成図で
ある。
【0019】(図4)において、14,15,16は抵抗
で片方は固定子巻線11,12,13の各端子に接続さ
れ、他方はそれぞれ共通接続されている。31,32,3
3は比較回路で、その入力端子(+)には固定子巻線1
1,12,13の各端子が接続され、入力端子(−)には
抵抗14,15,16の共通接続点が接続されている。3
4,35,36はアンド回路で、それぞれ比較回路31,
32と比較回路32,33および比較回路33,31の
各出力が接続されている。30は3入力のオア回路で、
アンド回路34,35,36の各出力が入力されてオア出
力mを出力する。39はイクスクルーシブオア回路で、
片方の入力にはオア回路30の出力mがそのまま入力さ
れ、他方の入力にはオア回路30の出力信号mを抵抗3
7とコンデンサ38で定まる時定数だけ遅延した信号が
入力される。イクスクルーシブオア回路39の出力は逆
起電力検出回路1の出力端子となって、パルス列nを出
力する。
【0020】(図4)に示す逆起電力検出手段1の動作
について、(図5)を用いて説明する。
【0021】(図4)に示す抵抗14,15,16はそれ
ぞれ固定子巻線11,12,13と接続されているので、
抵抗14,15,16の共通接続点には固定子巻線11,
12,13の中性点oと同一の電位が得られる。したが
って,電動機としては特別に固定子巻線の中性点から信
号線を引き出しておく必要がない。固定子巻線11,1
2,13に誘起される逆起電力a,b,cは(図4)の比
較回路31,32,33の入力端子(+)に入力され、入
力端子(−)には抵抗14,15,16の共通接続点に得
られる固定子巻線の中性点電位が入力されている。した
がって、比較回路31,32,33の各出力端子には(図
5)のu,v,wに示すような逆起電力a,b,cを波形整
形したパルスu,v,wが得られる。パルスu,v,wのパ
ルスエッジは逆起電力a,b,cのゼロクロス点とそれぞ
れ一致する。その結果、オア回路30の出力端子からは
(図5)のmに示す波形が得られ、3相の逆起電力a,
b,cのゼロクロス点とパルスの立ち上がり、立ち下が
りエッジの位相が一致したパルスmが出力される。(図
5)のnはオア回路30の出力パルスmを両エッジ微分
した波形である。すなわち、イクスクルーシブオア回路
39からは3相の各起電力a,b,cのゼロクロス点ごと
にパルスが出力され、逆起電力a,b,cの1周期につき
6回(電気角で60度ごと)のパルス列nが出力され
る。
【0022】(図6)は本発明の無整流子直流電動機を
構成する論理パルス発生手段2の回路構成図で、その各
部信号波形図を(図7)に示す。
【0023】(図6)において、80は6相のリングカ
ウンタで逆起電力検出手段1の出力するパルス列nが入
力され、6つの出力端子には(図7)に示すp1,p2,
p3,p4,p5,p6の6相パルス信号を出力する。こ
れらパルス信号のパルス幅は電気角で60度である。こ
れらの6相パルス信号p1,p2,p3,p4,p5,p6
は位置信号合成手段3にそれぞれ出力される。
【0024】次に本発明の無整流子直流電動機を構成す
る位置信号合成手段3の動作について詳しく説明する。
なお、位置信号合成手段3は、信号合成部と信号切換部
より構成されている。
【0025】(図8)は本発明の一実施例における位置
信号合成手段3を構成する信号合成部の回路構成図で、
その各部信号波形図を(図9)に示す。(図10)は位
置信号合成手段3を構成する信号切換部の回路構成図
で、その各部信号波形図を(図11)に示す。
【0026】(図8)において、50は充放電用コンデ
ンサ51に蓄えられた電荷を放電させるためのリセット
用スイッチ、51は逆起電力検出手段1の出力に応じて
傾斜波形を発生するための充放電用コンデンサ、52は
充放電用コンデンサ51に充電電流を供給するための定
電流源回路、54は入力がコンデンサ51に接続された
バッファアンプである。コンデンサ51、スイッチ5
0、定電流源回路52、バッファアンプ54で傾斜波形
発生回路100を構成している。55はバッファアンプ
で、入力には基準電圧源53が接続されている。56は
反転アンプで、バッファアンプ54とバッファアンプ5
5の出力が接続されている。バッファアンプ54、バッ
ファアンプ55および反転アンプ56の各出力は合成回
路101,102,103,104,105,106に接続
されている。なお、合成回路101,102,103,1
04,105,106はそれぞれ同一の構成であるので、
合成回路101の構成だけを示してある。合成回路10
1において61,62,63はスイッチで、片方はそれぞ
れバッファアンプ54,55および反転アンプ56に接
続され、スイッチ61,62,63の他方は共通接続され
て抵抗64に接続されている。抵抗64に得られる電圧
信号は電流変換回路65により電流信号に変換され、合
成回路101の出力となる。
【0027】次に(図8)に示す位置信号合成手段3の
信号合成部の動作について、(図9)の各部信号波形図
を用いて説明する。
【0028】傾斜波形発生回路100のスイッチ50が
開いているときは、コンデンサ51には定電流源回路5
2により一定電流が供給され、スイッチ50が閉じたと
きはコンデンサ51に蓄えられた電荷は瞬時に放電され
る。ところが、スイッチ50は逆起電力検出手段1の出
力するパルス列nの立ち上がりエッジのタイミングで短
時間だけ閉じるように構成されているので、パルス列n
の立ち上がりエッジでコンデンサ51に蓄えられた電荷
を瞬時に放電させ、傾斜波形発生回路100からは(図
9)のstに示すようなパルス列nと同位相の傾斜波形
が得られる。(図9)のsfは基準電圧源53を示す波
形で、大きさは傾斜波形stのピーク値に等しく設定さ
れている。(図9)のsdは、反転アンプ56の出力を
示す波形で、反転アンプ56にはバッファアンプ54の
出力stとバッファアンプ55の出力sfとが入力され
ているので、反転アンプ56の出力からは(図9)のs
dに示すような、stを反転した信号が得られる(sd
=sf−st)。合成回路101を構成するスイッチ6
1,62,63は、論理パルス発生回路2の出力するパル
ス信号p1,p2,p3に応じて信号”H”でスイッチオ
ン、信号”L”でスイッチオフされるので、バッファア
ンプ54,55および反転アンプ56の出力は信号合成
回路101にて合成さる。なお、p1,p2,p3がすべ
て”L”の区間ではスイッチ61,62,63がすべてオ
フされ、抵抗64の電位はアース電位に等しくなる。こ
のようにして抵抗64に得られた合成電圧値は、電流変
換回路65により電流値(電流吸い込み)に変換され、
出力端子dからは図9dに示す台形波状の位置信号波形
が出力される。
【0029】以下、同様にして合成回路102,103,
104,105,106の各出力端子からは、パルス信号
(p2,p3,p4)、(p3,p4,p5)、(p4,p
5,p6)、(p5,p6,p1)、(p6,p1,p2)
に応じて位置信号e,f,g,h,iが出力される。ただ
し、合成回路102,104,106の各出力e,g,iは
電流吐き出し型の出力で、合成回路103,105の各
出力f,hは合成回路101の出力dと同じ電流吸い込
み型の出力である。(図9)のd,e,f,g,h,iの信
号は永久磁石回転子27の位置信号となる。
【0030】(図10)は(図8)に示す位置信号合成
手段3の他の実施例の要部回路構成図で、(図10)は
(図8)の傾斜波形発生回路100をディジタル回路に
置き換えたものである。
【0031】(図10)において、81はクロック発生
回路で、一定の周波数のクロックckが出力されてい
る。82はカウンタで、クロック発生回路の出力するク
ロックckと逆起電力検出手段1の出力するパルスnが
入力されている。83はD−A(ディジタル−アナロ
グ)変換器でカウンタ82のディジタル値をアナログ値
に変換する。D−A変換器83の出力が傾斜波形発生回
路100の出力端子となり、stが出力される。
【0032】(図10)に示す傾斜波形発生回路100
の動作について説明する。カウンタ82にはクロックc
kが入力され計数値は時間とともに単調に増加するの
で、カウンタ82の内容をアナログ量に変換するD−A
変換器83の出力は(図8)の実施例と同様に一定の傾
斜で増加する。ところが、パルスnがカウンタ82に入
力されたときにはカウンタ82の内容は瞬時にリセット
されるのでD−A変換器83の出力からは(図9)のs
tに示すような鋸歯状の傾斜波形stが得られる。
【0033】(図8)の実施例では傾斜波形を発生させ
るためにコンデンサが必要であったが、(図10)の例
ではコンデンサが不要であるため集積回路に適するとい
う特徴を有する。
【0034】次に(図11)に示す位置信号合成手段3
の信号切換部について説明する。(図11)において、
41は4つのスイッチからなる切換スイッチで、(図
8)に示した位置信号合成手段3の信号合成部の出力す
る信号e,f,h,iが入力され、入力端子5に入力され
る切換指令で、スイッチの可動片が切換えられ、信号
e’,f’,h’,i’が出力される。信号d,gはそのま
ま信号d’,g’として出力される。いま、入力端子5
に加えられる信号が”H”状態(正転)のときスイッチ
の可動片は(図11)に示すように接点aに接続されて
いるものとすると、信号e,f,h,iはそのまま出力
e’,f’,h’,i’として出力される。ところが入力
端子5に加えられる指令入力が”L”状態(逆転)のと
きスイッチの可動片は接点bに接続され、信号e’,
f’,h’,i’として信号i,h,f,eが出力される。
すなわち、入力端子5に加えられる切換指令に応じて3
相分の位置信号のうち、2相分を入れ換えて相順を切換
えるように構成されている。
【0035】(図12)は電力供給手段6に、(図3)
の場合とは相順の異なる位置信号を加えたときの実施例
の各部信号波形図である。
【0036】(図12)において、固定子巻線11,1
2,13に誘起される逆起電力波形a,b,cは(図4)
のときと比較して相順が逆になっていることが分かる。
すなわち、電動機は逆回転したことになる。
【0037】なお、(図11)の実施例では、(図8)
の位置信号合成手段3の信号合成部の出力する位置信号
波形d,e,f,g,h,iを切換スイッチ41で相順を切
換えるようにしたが、(図8)の信号合成部で台形波状
の位置信号を合成するときに、合成回路にそれぞれ加え
られるパルスの組み合わせを替えてもよい。すなわち、
(図8)の合成回路101,102,103,104,10
5,106に入力されるパルスは正転時にはそれぞれ
(p1,p2,p3)、(p2,p3,p4)、(p3,p
4,p5)、(p4,p5,p6)、(p5,p6,p
1)、(p6,p1,p2)であったが、切換指令に応じ
て逆転時にはそれぞれ(p1,p2,p3)、(p6,p
1,p2)、(p5,p6,p1)、(p4,p5,p
6)、(p3,p4,p5)、(p2,p3,p4)となる
ように切換えればよい。そのときの位置信号合成手段3
の各部信号波形図のみを(図13)に示し、信号切換部
の回路構成図は省略する。
【0038】(図13)において、信号合成部101,
104で合成される位置信号d’とg’は、(図9)の
d,gとそれぞれ同じであるが、信号合成部103,10
5で合成される位置信号f’とh’は(図9)のh,f
にそれぞれ一致している。同様に信号合成部104,1
06で合成される位置信号g’とi’は、(図9)の
i,gとにそれぞれ一致している。すなわち、3相分の
位置信号のうち、2相分を入れ換えて相順を切換えるよ
うに構成できる。したがって、電力供給手段6に、(図
3)の場合とは相順の異なる位置信号を加えることにな
るので、(図11)の実施例と同様に(図12)に示し
た各部信号波形図が得られ、電動機は逆回転させること
ができる。
【0039】以上より、本発明の無整流子直流電動機は
ホール素子の如き位置検出素子を設けずに、固定子巻線
に流れる電流を両方向に流せる全波駆動方式の電動機を
構成することができる。しかも切換指令を変化させるこ
とにより容易に回転方向を切換えることができる。
【0040】なお、本発明に係わる逆起電力検出回路1
では(図4)に示すように、固定子巻線の中性点電位o
を検出するために共通接続した3本の抵抗を使用して行
っているが、直接電動機の固定子巻線の中性点から信号
線を引き出して使用しても可能であることは言うまでも
ない。また、本発明の実施例では固定子巻線がY結線さ
れた3相の電動機に限ったが、相数は3相に限らず何相
であってもよいし、固定子巻線がΔ結線された電動機に
適用することも可能である。
【0041】
【発明の効果】以上のように本発明は、従来の無整流子
直流電動機のような位置検出素子が不要のため、素子の
取付け位置調整の煩雑さや配線数が削減され、大幅にコ
ストが低減される。
【0042】さらに、電動機内部に位置検出素子を取り
付ける必要がないため、電動機は構造上の制約を受けず
超小型化、超薄型化が可能となる。
【0043】さらに上記構成により、本発明の無整流子
直流電動機は逆起電力検出回路で固定子巻線に誘起され
る逆起電力のゼロクロス点のみを検出しているので、ホ
ール素子の如き位置検出素子が不要でありながら、固定
子巻線に流れる電流を両方向に供給する全波駆動方式の
電動機が容易に構成できる。
【0044】しかも入力端子に加えられる切換指令によ
り容易に位置信号の相順を切換えることができるので、
ホール素子の如き位置検出素子が不要でありながら、回
転方向切換が可能となる。
【0045】さらに、固定子巻線各相に通電される電流
の相切換えは、傾斜波形発生回路の発生する傾斜波形に
より極めて滑らかに行われるため、従来例に見られるよ
うな相切換えに伴うスパイク状電圧を低減するための比
較的大きなコンデンサを含むフィルタ回路を固定子巻線
に接続する必要がない。また、固定子巻線に流れる電流
が、従来例のように急峻にオン、オフされることがなく
相切換えが滑らかに行われるため、振動、騒音の非常に
少ない電動機の駆動が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の無整流子直流電動機の一実施例の構成
を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施例における電動機と電力供給手
段の一実施例を示す回路構成図である。
【図3】本発明に係わる電力供給手段の正転時における
各部信号波形図である。
【図4】本発明に係わる逆起電力検出手段の一実施例を
示す回路構成図である。
【図5】本発明に係わる逆起電力検出手段の各部信号波
形図である。
【図6】本発明に係わる論理パルス発生手段の一実施例
を示す回路構成図である。
【図7】本発明に係わる論理パルス発生手段の各部信号
波形図である。
【図8】本発明に係わる位置信号合成手段を構成する信
号合成部の回路構成図である。
【図9】本発明に係わる位置信号合成手段信号合成部の
各部信号波形図である。
【図10】本発明に係わる位置信号合成手段を構成する
傾斜波形発生回路の他の実施例を示す回路構成図であ
る。
【図11】本発明に係わる位置信号合成手段を構成する
信号切換部の回路構成図である。
【図12】本発明に係わる電力供給手段の逆転時におけ
る各部信号波形図である。
【図13】本発明に係わる位置信号合成手段の逆転時に
おける信号合成部の各部信号波形図である。
【符号の説明】
1 逆起電力検出手段 2 論理パルス発生手段 3 位置信号合成手段 4 電力供給手段 5 入力端子 11,12,13 固定子巻線

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数相の固定子巻線と、前記固定子巻線
    に発生する複数相の逆起電力に応動したパルス信号列を
    得る逆起電力検出手段と、前記パルス信号列に応動した
    複数相のパルスを発生する論理パルス発生手段と、前記
    パルス信号列と前記複数相のパルスより複数相の位置信
    号を合成し、切換指令に応じて前記複数相の位置信号の
    相順を切換えて出力する位置信号合成手段と、前記複数
    相の位置信号に応じて固定子巻線に電力を供給する電力
    供給手段より構成されたことを特徴とする無整流子直流
    電動機。
  2. 【請求項2】 位置信号合成手段は、逆起電力検出手段
    の出力するパルス信号列に応じて傾斜波形を発生する傾
    斜波形発生手段と、論理パルス発生手段の出力する複数
    相のパルスに応じて前記傾斜波形より台形波信号を合成
    する合成手段より構成されたことを特徴とする請求項1
    記載の無整流子直流電動機。
  3. 【請求項3】 位置信号合成手段は、切換指令に応じて
    複数相の位置信号のうち少なくとも2相分を入れ換える
    ように構成されたことを特徴とする請求項1記載の無整
    流子直流電動機。
  4. 【請求項4】 傾斜波形発生手段はクロックをカウント
    するカウント手段と、前記カウント手段の内容をアナロ
    グ量に変換するディジタル−アナログ変換器より構成さ
    れたことを特徴とする請求項2記載の無整流子直流電動
    機。
JP3165497A 1991-07-05 1991-07-05 無整流子直流電動機 Pending JPH0522983A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101251906B1 (ko) * 2011-12-08 2013-04-08 안동대학교 산학협력단 센서리스 bldc 모터의 역기전력 검출 회로 및 그 방법

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