JP2751608B2 - 無整流子直流電動機 - Google Patents

無整流子直流電動機

Info

Publication number
JP2751608B2
JP2751608B2 JP2247710A JP24771090A JP2751608B2 JP 2751608 B2 JP2751608 B2 JP 2751608B2 JP 2247710 A JP2247710 A JP 2247710A JP 24771090 A JP24771090 A JP 24771090A JP 2751608 B2 JP2751608 B2 JP 2751608B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
output
pulse
electromotive force
back electromotive
signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2247710A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04127896A (ja
Inventor
稲治  利夫
誠 後藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2247710A priority Critical patent/JP2751608B2/ja
Priority to AU79346/91A priority patent/AU630820B2/en
Priority to US07/722,676 priority patent/US5144209A/en
Priority to DE69123788T priority patent/DE69123788T2/de
Priority to EP91305922A priority patent/EP0465181B1/en
Priority to CA002046149A priority patent/CA2046149C/en
Priority to KR1019910011311A priority patent/KR940009208B1/ko
Publication of JPH04127896A publication Critical patent/JPH04127896A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2751608B2 publication Critical patent/JP2751608B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は無整流子直流電動機に関し、さらに詳しく
は、永久磁石回転子の回転位置を検出するためのホール
素子の如き回転子位置検出素子を不要とした無整流子直
流電動機に関するものである。
従来の技術 無整流子直流電動機はブラシ付の直流電動機に比べ機
械的接点を持たないため長寿命であると同時に電気的雑
音も少なく、近年、高信頼性が要求される産業用機器や
映像・音声機器に広く応用されている。
従来、この種の無整流子直流電動機はそのほとんどが
固定子巻線の通電相切換えのために、ブラシに相当する
回転子位置検出素子(例えばホール素子)を使用してい
る。しかしながら、回転子位置検出素子自体決して安価
なものではなく、さらに素子の取付け位置調整の煩雑
さ、配線数の増加により無整流子直流電動機はブラシ付
直流電動機に比べて大幅にコストが上昇する欠点があ
る。
また、電動機内部に回転子位置検出素子を取り付けな
ければならないため、構造上の制約が起こることがしば
しばある。近年、機器の小型化に伴い使用される電動機
も小型かつ薄型化されホール素子等の位置検出素子を取
り付ける場所的余裕がなくなってきている。
そこでホール素子の如き回転子位置検出素子の全くな
い無整流子直流電動機が従来よりいくつか提案されてい
る。
その1つは、例えば特開昭55−160980号公報に示され
るような固定子巻線に電流を一方向だけに供給する、い
わゆる半波駆動方式の無整流子直流電動機がある。これ
は3相の固定子巻線のうち休止中の2つの固定子巻線に
誘起される逆起電力を検出して演算処理することによっ
て次の通電相を決定し、固定子巻線に電流を一方向だけ
に順次供給するものである。
さらには、例えば特開昭62−260586号公報に示される
ような固定子巻線に電流を両方向に供給する、いわゆる
全波駆動方式の無整流子直流電動機がある。これは、回
転子の回転が上昇して固定子巻線に逆起電力が誘起され
たときに逆起電力のゼロクロス点を検出し、その出力信
号をモノマルチで一定時間だけ遅延させることによって
通電のタイミングを決定するものである。
以下、従来例の駆動波形について第2図および第3図
を参照しながら説明する。
第2図は無整流子直流電動機を構成する固定子巻線電
力供給手段の一実施例を示す回路構成図、第3図は第2
図における各部信号波形図である。
第2図において、27は永久磁石回転子、11,12,13は固
定子巻線、21,22,23,24,25,26は駆動用トランジスタで
これらのトランジスタをオン・オフすることにより固定
子巻線11,12,13に電流を供給する。そのうち、21,22,23
はPNPトランジスタ、24,25,26はNPNトランジスタで構成
されている。20は電源である。一般に無整流子直流電動
機の駆動は、回転子27の回転位置に応じて得られる6相
のパルス信号を駆動用トランジスタ21,26,22,24,23,25
の各ベースに印加して行われる。その6相のパルス信号
波形を第3図d,e,f,g,h,iに示す。ただし、各トランジ
スタのベースに加えられる信号の方向はPNPトランジス
タ21,22,23には電流が流出する方向に、NPNトランジス
タ24,25,26には電流が流入する方向に加えられる。ま
ず、トランジスタ21,25が導通して固定子巻線11,12に電
流が流れる。次にトランジスタ21,26が導通して固定子
巻線11,13に電流が流れる。このような相切換え動作を
順次行い、永久磁石回転子27を回転させる。そのときの
固定子巻線11,12,13には第3図j,k,lに示す電流が両方
向に通電される。また、回転子27が回転している状態で
は、固定子巻線11,12,13の各端子には第3図a,b,cに示
す電圧(逆起電力)が誘起される。同図d〜iで示され
る6相のパルス信号は回転子27の位置信号に相当し、逆
起電力a,b,cの波形とは第3図に示すような位置関係に
あり、電気角で30度だけ位相が異なることに注意すべき
である。そこで、例えば特開昭62−260586号公報に示さ
れるような先行技術では固定子巻線に誘起された逆起電
力のゼロクロス点を検出し、その出力信号をモノマルチ
を用いることによって一定時間(30度分)だけ遅延させ
て通電のタイミングを決定している。また、6相の位置
信号d〜iは矩形波状であるため、固定子巻線に流れる
電流波形は通電幅がほぼ120度(電気角)の矩形波状と
なり固定子巻線に流れる電流は急峻にオン・オフされる
ことになる。
発明が解決しようとする課題 上述した特開昭55−160980号公報に示される無整流子
直流電動機にあっては、固定子巻線の一方向だけに電流
を供給する半波駆動方式であるためその駆動回路を簡単
に構成できる反面、固定子巻線に流れる電流を両方向に
流れるように構成した全波駆動方式の電動機に比べると
固定子巻線の利用率が低くて効率が悪く、発生トルクも
小さいという問題点がある。
また、上述した特開昭62−260586号公報に示される無
整流子直流電動機にあっては、固定子巻線に誘起される
逆起電力のゼロクロス点で発生されたパルスをモノマル
チで一定時間だけ遅延させることにより通電相を決定す
る方式であり、その遅延時間が電動機の回転数と無関係
に一定であるため回転数を変える必要がある用途には向
かず適用性に乏しいという問題点がある。
また、両者先行技術に示される無整流子直流電動機に
あっては、固定子巻線に流れる駆動電流は通電幅がほぼ
120度(電気角)の矩形波状となる。そのため、切変え
に伴うスパイク状電圧を低減するために実際には比較的
大きなコンデンサを含むフィルタ回転が固定子巻線の通
電端子に必要となる。また、固定子巻線に流れる電流が
急峻にオン・オフされるため、回転時に振動、騒音を発
生しやすいという欠点を有し、しかも電動機を高速回転
で使用するほどその傾向が著しいという問題点がある。
本発明は、回転子位置検出素子の不要な、しかも固定
子巻線に流れる電流を両方向に流れるように構成した全
波駆動方式の無整流子直流電動機を提供することを目的
としている。
さらに本発明は、電動機の回転数を任意に変えること
が可能な無整流子直流電動機を提供することを目的とし
ている。
さらに本発明は、上述の先行技術に示された無整流子
直流電動機に必要とされるような大きなコンデンサを含
むフィルタ回路が不要で、高速回転時にも振動、騒音の
極めて少ない無整流子直流電動機を提供することを目的
としている。
課題を解決するための手段 本発明は上記目的を達成するために、複数相の固定子
巻線のそれぞれに発生する逆起電力のゼロクロス点を検
出して順次パルス整形してパルス信号列を得る逆起電力
検出手段と、逆起電力検出手段のパルス信号列に応動し
た複数相のパルス信号を発生する論理パルス発生手段
と、逆起電力検出手段のパルス信号列に応じて傾斜波形
を発生する傾斜波形発生手段と、論理パルス発生手段か
ら出力されるパルス信号と傾斜波形発生手段から出力さ
れる傾斜波形より台形波信号を合成する台形波信号合成
手段と、台形波合信号より直流値を引算して回転子の回
転位置信号を合成する位置信号合成手段と、その回転位
置信号に応じて固定子巻線を付勢する固定子巻線電力供
給手段とを含んで構成される。
作用 本発明は上記した構成により、固定子巻線に誘起され
る逆起電力のゼロクロス点をパルス整形してパルス信号
列に変換し、そのパルス信号列をもとに台形波状の回転
子位置信号を作成しているので、電動機の回転数を変化
させても次に通電すべき固定子巻線の通電位相が変化す
ることはない。したがって、回転数を変える必要がある
用途にも容易に応用することが可能となり、従来例の回
転子位置検出素子不要の無整流子直流電動機に見られる
ような回転数を変化させた場合に駆動が不安定になると
いうことはない。
さらに加えて、本発明は固定子巻線に誘起される逆起
電力のゼロクロス点のみを検出しているので、駆動電流
による電圧の影響を受けることもなく固定子巻線に流れ
る電流を両方向に流せる全波駆動方式の電動機の構成を
とることができる。したがって、半波駆動方式の電動機
に比べて高効率,高トルクの無整流子直流電動機機が提
供できる。
さらに、固定子巻線各相に通電される電流の相切換え
は傾斜波形発生手段の発生する傾斜波形により極めて滑
らかに行われるため、従来例に見られるような、相切換
えに伴うスパイク状電圧を低減するための比較的大きな
コンデンサを含むフィルタ回路を固定子巻線の通電端子
に接続する必要がない。
また、固定子巻線に流れる電流が、従来例の如く急峻
にオン・オフされることがなく相切換えが滑らかに行わ
れるため、振動および騒音の非常に少ない電動機の駆動
が可能となる。
実施例 以下、本発明の一実施例について、図面を参照しなが
ら説明する。
第1図は本発明の一実施例における無整流子直流電動
機の構成を示すブロック図である。第1図において、1
は逆起電力検出手段で、3相の固定子巻線11,12,13に誘
起される逆起電力a,b,cが入力される。逆起電力検出手
段1は3相の逆起電力a,b,cのゼロクロス点を検出して
パルスnに変換する。このパルスnは3相の逆起電力a,
b,cのゼロクロス点を示す。逆起電力検出手段1の出力
するパルスnは論理パルス発生手段2と傾斜波形発生手
段3に入力される。論理パルス発生手段2は逆起電力検
出手段1の出力するパルスnを分周して固定子巻線11,1
2,13に誘起される逆起電力と同じ周波数の6相のパルス
を出力する。傾斜波形発生手段3は入力されたパルスn
に応じて傾斜波形を発生し、同時にパルスnの周期を計
数する。
論理パルス発生手段2で発生された6相のパルス信号
は台形波信号合成手段4に入力され、傾斜波形発生手段
3が発生する傾斜波形stと6相のパルス信号をもとに6
相の台形波信号に変換される。台形波信号合成手段4で
発生された6相の台形波信号は位置信号合成手段5に入
力され、回転子27の回転位置信号に変換される。この回
転位置信号は固定子巻線電力供給手段6に入力される。
固定子巻線電力供給手段6は位置信号合成手段5の出力
する回転位置信号に応じて各固定子巻線11,12,13に順次
駆動電流を両方向に供給する。
以上のように構成された一実施例をもとにして本発明
の無整流子直流電動機の動作について詳しく説明する。
第4図は本発明の無整流子直流電動機を構成する固定
子巻線電力供給手段6の一実施例の各部信号波形図であ
る。
第4図において、a,b,cはそれぞれ固定子巻線11,12,1
3に誘起される逆起電力波形である。d′,e′,f′,g′,
h′,i′は位置信号合成手段5で合成される6相信号
で、回転子27の回転位置に応じて得られる6相の位置信
号に相当する。これは従来例の第3図d〜iに示す矩形
波状の信号波形とは異なり台形形状の信号波形である。
第4図d′〜i′の6相位置信号はそれぞれ駆動用ト
ランジスタ21,26,22,24,23,25の各ベースに入力され
る。ただし、各トランジスタのベースに加えられる信号
の方向はPNPトランジスタ21,22,23には電流が流出する
方向に、NPNトランジスタ24,25,26には電流が流入する
方向に加えられる。各々のトランジスタは加えられたベ
ース電流をそれぞれ増幅して各ベース電流に比例した電
流が各コレクタに流れる。その結果、固定子巻線11,12,
13には第4図j′,k′,l′に示す電流が両方向に通電さ
れる。このような相切換え動作を順次行い、永久磁石回
転子27を回転させる。なお、第4図jに示したDcは固定
子巻線11に供給される駆動電流の通電幅を示すもので、
この通電幅Dcは180度よりも小さくなっている。すなわ
ち、固定子巻線11,12,13に流れる駆動電流はそれぞれ電
流が零になる期間があり、ちょうど固定子巻線11,12,13
に誘起される逆起電力波形のゼロクロス点の近傍に発生
する。
このような信号処理を行う本発明の一実施例の各部の
動作についてさらに図面を用いて説明する。
第5図は第1図に示す逆起電力検出手段1の一実施例
の回路構成図である。
第5図において、14,15,16は抵抗で片方は固定子巻線
11,12,13の各端子に接続され、他方はそれぞれ共通接続
されている。31,32,33は比較回路で、その入力端子
(+)には固定子巻線11,12,13の各端子が接続され、入
力端子(−)には抵抗14,15,16の共通接続点が接続され
ている。34,35,36はアンド回路でそれぞれ比較器31,32
と比較器32,33および比較器33,31の各出力が接続されて
いる。30は3入力のオア回路で、アンド回路34,35,36の
各出力が入力されてオア出力mを出力する。39はインス
クルーシブオア回路で、片方の入力にはオア回路30の出
力mがそのまま入力され他方の入力にはオア回路30の出
力信号mを抵抗37とコンデンサ38で定まる時定数だけ遅
延した信号が入力される。イクスクルーシブオア回路39
の出力は逆起電力検出手段1の出力端子となって、信号
nを出力する。
第5図に示す逆起電力検出手段1の動作について第6
図を用いて説明する。
第5図に示す抵抗14,15,16はそれぞれ固定子巻線11,1
2,13と接続されているので、抵抗14,15,16の共通接続点
には固定子巻線11,12,13の中性点oと同一の電位が得ら
れる。したがって、電動機としては特別に固定子巻線の
中性点から信号線を引き出しておく必要がない。固定子
巻線11,12,13に誘起される逆起電力a,b,cは第5図に示
す比較器31,32,33の入力端子(+)に入力され、入力端
子(−)には抵抗14,15,16の共通接続点に得られる固定
子巻線の中性点電位が入力されている。したがって、比
較器31,32,33の各出力端子には第6図u,v,wに示すよう
な逆起電力a,b,cを波形整形したパルスが得られる。パ
ルス波形u,v,wのパルスエッジは逆起電力a,b,cのゼロク
ロス点とそれぞれ一致する。その結果、オア回路30の出
力端子からは第6図mに示す波形が得られ、3相の逆起
電力a,b,cのゼロクロス点とパルスの立ち上がり,立ち
下がりエッジの位相が一致したパルスmが出力される。
第6図nはオア回路30の出力パルスmを両エッジ微分し
た波形である。すなわち、イクスクルーシブオア回路39
からは3相の各起電力a,b,cのゼロクロス点ごとにパル
スが出力され、逆起電力a,b,cの1周期につき6回(電
気角で60度ごと)のパルスnが出力される。
ただし、固定子巻線11,12,13の各端子から逆起電力の
ゼロクロス点を検出する場合には、第4図に示すように
逆起電力のゼロクロス点近傍で固定子巻線に流れる電流
が零となるようにしておく必要がある。なぜならば、ゼ
ロクロス点近傍で駆動電流が流れていると固定子巻線1
1,12,13の各端子には各巻線に誘起される逆起電力だけ
でなく駆動電流が流れることにより発生する電圧降下分
も含まれるため、正確なゼロクロス点を検出することが
できない。特に電動機の低速回転時においては、固定子
巻線に十分な大きさの逆起電力が発生しないので、逆起
電力のゼロクロス点を正確に検出するためにはゼロクロ
ス点近傍では必ず電流が零になるように構成する必要が
あり、第4図に示す通電幅Dcは180度よりもかなり小さ
く選ぶ方が、逆起電力検出手段1による逆起電力ゼロク
ロス点の誤検出を防ぐ意味からも望ましい。
次に本発明の一実施例における傾斜波形発生手段3の
動作について詳しく説明する。
第7図は第1図に示す傾斜波形発生手段3の一実施例
の回路構成図である。第7図において、41はカウント手
段、40はクロックパルス発生手段である。
クロックパルス発生手段40はクロックパルスckを発生
しており、クロックパルスckはカウント手段41に入力さ
れている。43,44はそれぞれ第1,第2のラッチで、第1
のラッチ43のセット端子Sにはカウント手段41の中間ビ
ットの出力が入力され、第2のラッチ44のセット端子S
にはカウント手段41の最上位ビットの出力が接続されて
いる。42はリセットパルス発生手段で逆起電力検出手段
1の出力するパルスnが入力され、カウント手段41にそ
の計数値をリセットするリセットパルスrを出力する。
リセットパルスrは第1,第2のラッチ43,44のリセット
端子Rにも入力され、ラッチの内容をリセットする。4
5,46はそれぞれ第1,第2のD−フリップフロップで入力
端子Dには第1,第2のラッチ43,44の出力端子Qが接続
され、クロック端子Cには逆起電力検出手段1の出力パ
ルスnが入力されている。50は逆起電力発生手段1の出
力に応じて鋸歯状波を発生するための充放電用コンデン
サ、51,52,53はそれぞれ充放電用コンデンサ50に充電電
流を供給するための第1,第2,第3の定電流源回路で、充
電電流の大きさはそれぞれ11,12,13である。そのうち第
1,第2の定電流源回路51,52はスイッチ56,57を介して充
放電用コンデンサ50に接続されている。スイッチ56,57
は第1,第2のD−フリップフロップ45,46の出力端子Q
の各出力に応じて、出力が“H"のときはスイッチオフ、
出力が“L"のときはスイッチオンされる。すなわち、ス
イッチ56,57のオン・オフの状態に応じて充放電用コン
デンサ50に供給される充電電流が異なるように構成され
ている。54は充放電用コンデンサ50に蓄えられた電荷を
放電させるためのリセット用スイッチ、55はその入力が
コンデンサ50に接続されたバッファアンプである。バッ
ファアンプ55の出力端子が傾斜波形発生手段3の出力端
子となる。
第7図において、充放電用コンデンサ50、3つの定電
流源回路51,52,53,スイッチ56,57、リセット用スイッチ
54およびバッファアンプ55が傾斜波形発生手段3の波形
発生部90を構成している。
第7図に示す傾斜信号発生手段3の動作について、ま
ず永久磁石回転子27が高速回転している場合について第
8図(a)を用いて説明する。
nは逆起電力検出手段1の出力するパルスで、パルス
nの立ち上がりエッジは3相の固定子巻線11,12,13に誘
起される逆起電力a,b,cのゼロクロス点を示し、パルス
nの間隔は電気角で60度に相当する。rはリセットパル
ス発生手段42の出力するリセットパルスを示す。なお、
パルスnとリセットパルスrの位相関係は第8図(a)
の如くであり、リセットパルスrをパルスnより遅延さ
せているのは、カウント手段41のビット値を第1,第2の
ラッチ回路43,44に確実に転送させるためである。また
第8図(a)ではパルスn,rのパルス幅を便宜上大きく
記してあるが、パルス周期に比べて十分に狭いものとす
る。カウント手段41はリセットパルス発生手段42がリセ
ットパルスrを出力するまでクロックパルスckをカウン
トする。リセットパルスrは逆起電力発生手段1が出力
するパルスnと同じ周期であるから、カウント手段41の
計数値は逆起電力検出手段1の出力するパルスnの周期
を計数したことになる。その様子を第8図(a)のpに
計数値をアナログ的に示してある。
永久磁石回転子27が高速回転している場合には、カウ
ント手段41の計数値は十分小さく、第1,第2のラッチ4
3,44の各セット端子Sに入力されるカウント手段41のビ
ットは常に“L"の状態であり、第1,第2のラッチ43,44
の出力端子Qの各出力はどちらも“L"状態にある。した
がって、第1,第2のD−フリップフロップ45,46の各入
力端子Dには第1,第2のラッチ43,44の出力端子Qの各
出力“L"が入力され、クロック端子Cには逆起電力検出
手段1の出力するパルスnが入力されているので、第1,
第2のD−フリップフロップ45,46の各出力端子Qの各
出力も“L"状態のままである。
したがって、スイッチ56およびスイッチ57は両者とも
オン状態にあり、充放電用コンデンサ50には第1,第2,第
3の定電流源回路の出力する充電電流の和(I1+I2+I
3)が供給される。その結果、充放電用コンデンサ50に
は一定の傾斜で充電が開始される。ところが、パルスn
が入力されたときにはリセット用スイッチ54が一瞬にオ
ンされるので、充放電用コンデンサ50に蓄えられた電荷
は瞬時に放電される。その様子を第8図(a)のstに示
す。以上のようにして、傾斜波形発生手段3からはパル
スnと同位相の鋸歯状の傾斜波形stが出力される。
次に、永久磁石回転子27が中速回転している場合の傾
斜波形発生手段3の動作について、第8図(b)を用い
て説明する。
永久磁石回転子27が中速回転している場合には、逆起
電力発生手段1が出力するパルスnの周期は高速回転時
よりも長くなり、カウント手段41の計数値は高速時の計
数値よりも大きくなって、第1のラッチ43のセット端子
Sに入力されるビットが“H"状態、第2のラッチ44のセ
ット端子Sに入力されるビットは常に“L"状態にあると
する。その様子を第8図(b)のq1,q2に示す。したが
って、第1,第2のD−フリップフロップ45,46の各入力
端子Dには第1,第2のラッチ43,44の出力端子Qの各出
力“H"および“L"が入力され、クロック端子Cには逆起
電力検出手段1の出力するパルスnが入力されているの
で、第1,第2のD−フリップフロップ45,46の各出力端
子Qの各出力は第8図(b)のs1,s2に示すようにそれ
ぞれ“H"および“L"状態となる。
したがって、スイッチ56はオフ状態、スイッチ57はオ
ン状態にあり、充放電用コンデンサ50には第1,第3の定
電流源回路の出力する充電電流だけが供給されて、その
大きさは(I2+I3)となる。充電電流は高速回転時に比
べて小さくなったので、充放電用コンデンサ50には高速
回転より緩やかな一定の傾斜で充電が開始される。その
様子を第8図(b)のstに示す。なお、第8図(b)の
stで点線で示した波形は中速回転時において高速回転時
と同じ充電電流(I1+I2+I3)を充放電用コンデンサ50
に供給したときの傾斜波形を示したものである。第8図
(b)のstに実線で示したように、回転速度に応じて充
電電流の大きさを変えれば傾斜波形のピーク値を高速回
転時と同じ大きさにすることができる。以上の説明から
明らかなように、中速回転時においても傾斜波形発生手
段3からはパルスnと同位相でピーク値が高速回転時と
同じ傾斜波形stが出力される。
同様に永久磁石回転子27が低速回転している場合の傾
斜波形発生手段3の動作について、第8図(c)を用い
て説明する。
永久磁石回転子27が低速回転している場合には、逆起
電力発生手段1が出力するパルスnの周期は高速および
中速回転時よりも長くなり、カウント手段41の計数値は
中速時の計数値よりもさらに大きくなって、カウント手
段41の第1のラッチ43のセット端子Sに入力されるビッ
ト、第2のラッチ44のセット端子Sに入力されるビット
とともに“H"状態になり、第1,第2のラッチ43,44の出
力端子Qの出力はどちらも“H"状態にある。その様子を
第8図(c)のq1,q2に示す。したがって、第1,第2の
D−フリップフロップ45,46の各入力端子Dには第1,第
2のラッチ43,44の出力端子Qの各出力“H"が入力さ
れ、クロック端子Cには逆起電力検出手段1の出力する
パルスnが入力されているので、第1,第2のD−フリッ
プフロップ45,46の出力端子Qの各出力は第8図(c)
のs1,s2に示すようにそれぞれ“H"状態となる。
したがって、スイッチ56およびスイッチ57はオフ状態
にあり、充放電用コンデンサ50には第3の定電流源回路
50の出力する充電電流I3だけが供給される。充電電流は
高速および中速回転時に比べてさらに小さくなったの
で、充放電用コンデンサ50には中速回転時よりさらに緩
やかな一定の傾斜で充電が開始される。その様子を第8
図(c)のstに示す。第8図(c)のstで点線で示した
波形は、低速回転時においても高速回転時と同じ充電電
流(I1+I2+I3)を充放電用コンデンサ50に供給したと
きの傾斜波形を示したものである。第8図(c)のstに
実線で示したように、永久磁石回転子27の回転速度に応
じて充電電流の大きさを変えれば傾斜波形のピーク値を
高速時と同じ大きさにすることができる。以上の説明か
ら明らかなように、傾斜波形発生手段3からは低速回転
時においても、パルスnと同位相でピーク値が高速回転
時と同じ傾斜波形stが出力される。
第9図は第1図に示す傾斜波形発生手段3の他の実施
例の要部回路構成図である。なお、第9図は、第7図の
波形発生部90をディジタル回路に置き換えたもので、第
9図には波形発生部90の構成のみを示してある。
第9図において、81は分周回路で入力されたクロック
ckを1/2分周,1/4分周してクロックck/2およびクロックc
k/4を出力する。82は入力された3種類のクロックck,ck
/2,ck/4から1つのクロックを選択して出力するデータ
セレクタで、入力s1,s2により切り換えられる。83はカ
ウンタでクロック入力としてデータセレクタ82の出力が
入力されている。また、カウンタ83には逆起電力検出手
段1の出力するパルスnが入力され、カウンタ83の計数
値をリセットする。84はD/A(ディジタル/アナログ)
変換器で、カウンタ83の出力するディジタル値をアナロ
グ値に変換する。D/A変換器84の出力が傾斜波形発生手
段3の出力端子となり、stが出力される。
第9図に示す傾斜信号発生手段3の動作について、第
7図の場合と同様に永久磁石回転子27が高速,中速,低
速回転している場合について説明する。
カウンタ83にはクロックが入力され計数値は時間とと
もに単調に増加するので、カウンタ83の内容をアナログ
量に変換するD/A変換器84の出力は第7図の実施例と同
様に一定の傾斜で増加する。ところが、パルス上nがカ
ウンタ83に入力されたときにはカウンタ83の内容は瞬時
にリセットされるので、D/A変換器84の出力からは鋸歯
状の傾斜波形stが得られる。ところが、高速回転のとき
は第7図の実施例と同様にD−フリップフロップ45,46
の各出力s1,s2は両方とも“L"状態である。s1,s2が両方
とも“L"状態のときはデータセレクタ82はクロックckを
選択する。中速回転のときはs1が“H"状態、s2が“L"状
態であり、データセレクタ82はクロックck/2を選択す
る。低速回転のときはs1,s2ともに“H"状態であり、デ
ータセレクタ82はクロックck/4を選択するように構成さ
れている。すなわち、回転数が高速,中速,低速と変化
するにつれて、カウンタ83のクロックの周波数はck,ck/
2,ck/4と小さくなるので、回転数が下がってパルスnの
周期が長くなってもカウンタ83の計数値は回転数とは無
関係にほぼ等しくできる。したがって、カウンタ83の内
容をD/A変換器でアナログ値に変換した出力stのピーク
値は第7図の実施例と同様に等しくすることが可能で、
傾斜波形発生手段3からはパルスnと同位相で回転数と
は無関係にピーク値がほぼ等しい傾斜波形stが出力され
る。
第10図は第1図に示す論理パルス発生手段2の回路構
成図で、その各部信号波形図を第11図に示す。
第10図において、80は6相のリングカウンタで逆起電
力検出手段1の出力するパルスnが入力され、6つの出
力端子には第11図に示すp1,p2,p3,p4,p5,p6の6相パル
ス信号を出力する。これらパルス信号のパルス幅は電気
角で60度である。これらの6相パルス信号p1〜p6は第1
図の台形波信号合成手段4にそれぞれ出力される。
次に本発明の一実施例における台形波信号合成手段4
の動作について詳しく説明する。
第12図は第1図に示す台形波信号合成手段4の回路構
成図で、第13図はその各部信号波形図である。
第12図において、60は台形波信号合成手段4の入力端
子で、傾斜波形発生手段3の出力stが入力される。61は
反転アンプで、傾斜波形発生手段3の出力stが入力され
てstを反転した信号sdが出力される。63はバッファアン
プで入力には基準電圧源62が接続されて信号sfを出力す
る。傾斜波形発生手段3の出力st、バッファアンプ63の
出力sf、反転アンプ61の出力sdの各出力は信号合成手段
71,72,73,74,75,76に接続されている。なお、信号合成
手段71,72,73,74,75,76はそれぞれ同一の構成であるの
で、信号合成手段71の構成だけを示してある。信号合成
手段71において、64,65,66はスイッチで、片方はそれぞ
れ入力端子60、バッファアンプ63および反転アンプ61に
接続され、スイッチ64,65,66の他方は共通接続されて抵
抗67に接続されている。抵抗67に得られる電圧信号が信
号合成手段71の出力となる。スイッチ64,65,66は、論理
パルス発生手段2の出力する6相パルス信号p1,p2,p3,p
4,p5,p6のうち3つのパルス信号(p1,p2,p3)の出力に
応じてオン・オフされる。そして信号合成手段71の出力
端子からは第13図d′に示す信号が出力される。同様に
信号合成手段72,73,74,75,76にはそれぞれ3つのパルス
信号(p2,p3,p4)、(p3,p4,p5)、(p4,p5,p6)、(p
5,p6,p1)、(p6,p1,p2)の出力に応じて3つのスイッ
チ(図示せず)がオン・オフされ、出力端子からは第13
図e′,f′,g′,h′,i′に示す信号が出力される。
次に第12図の台形波信号合成手段4の動作について第
13図の各部信号波形図を用いて説明する。
第13図において、nは逆起電力検出手段1の出力、p
1,p2,p3,p4,p5,p6は論理パルス発生手段2の出力、stは
傾斜波形発生手段3の出力を示す。傾斜波形発生手段3
の出力stは反転アンプ61に入力されているので、反転ア
ンプ61の出力からは第13図sdに示すような、stを反転し
た信号が得られる。第13図sfはバッファアンプ63の出力
を示す波形で、大きさは傾斜波形stのピーク値に等しく
設定されている。信号合成手段71を構成するスイッチ6
4,65,66は論理パルス発生手段2の出力するパルス信号p
1,p2,p3に応じて信号“H"でスイッチオン、信号“L"で
スイッチオフするので、入力端子60、バッファアンプ6
3、および反転アンプ61の出力は信号合成手段71の出力
端子に順次接続され、第13図d′に示す台形波信号が得
られる。
以下、同様にして信号合成手段72,73,74,75,76の各出
力端子からは、パルス上信号p(p2,p3,p4)、(p3,p4,
p5)、(p4,p5,p6)、(p5,p6,p1)、(p6,p1,p2)に応
じて台形波信号e′,f′,g′,h′,i′が出力される。
次に本発明の一実施例における位置信号合成手段5の
動作について詳しく説明する。
第14図は第1図に示す本発明の一実施例における位置
信号合成手段5の回路構成図で、第15図はその各部信号
波形図である。
第14図において、101,102,103は引算器で、台形波合
成手段4で合成された台形波信号d′,f′,h′と基準電
圧源100の一定直流値とが入力されている。104,105,106
は掛算器で、引算器101,102,103の出力がそれぞれ入力
されている。109は加算器で、掛算器104,105,106の各出
力が加算されている。107は増幅器で、入力端子(+)
には加算器109の加算結果が入力され、入力端子
(−))には基準電圧源108の直流値が入力されてい
る。増幅器107の出力はそれぞれ掛算器104,105,106のゲ
イン制御入力に入力されていて、掛算器104,105,106の
ゲインを制御する。そして掛算器104,105,106の各出力
からは信号d″,f″,h″が出力される。引算器101,102,
103と掛算器104,105,106と加算109と増幅器107で第2図
に示す上側トランジスタ21,22,23に加えられるベース信
号を合成する上側位置信号合成手段91を構成している。
同様に台形波合成手段4で合成された台形波信号e′,
g′,i′は下側位置信号合成手段92により信号e″,g″,
i″に変換される。なお、下側位置信号合成手段92は上
側位置信号合成手段91と構成が同一であるので第14図に
は上側位置信号合成手段91の構成だけを示している。
第14図に示す121、122、123、124、125、126は電圧−
電流変換回路で、上側位置信号合成部91と下側位置信号
合成部92で得られた電圧信号d′、f′、h′、e′、
g′、i′をそれぞれ電流信号d″、f″、h″、
e″、g″、i″に変換する。
次に第14図の位置信号合成手段5の動作について第15
図の各部信号波形図を用いて説明する。
第15図において、d′〜i′は台形波信号合成手段4
の6相の台形波出力で、出力波形の裾の幅は第15図に示
すように180度(電気角)である。また一点鎖線で示し
たものは基準電圧源100の直流値xを示す。すなわち、
引算器101,102,103の出力からは第15図に示したd′,
e′,f′,g′,h′,i′の信号のうち一点鎖線より上の部
分のみが出力される。掛算器104,105,106と加算器109と
増幅器107は閉ループを構成していて、加算器109の出力
が基準電圧源108の直流値と等しくなるように掛算器10
4,105,106のゲインが制御される。したがって、掛算器1
04,105,106に入力されている引算器10101,102,103の各
出力は、第15図d″,e″,f″,g″,h″,i″に示すように
波形の高さが等しくて波形の裾の幅は180度よりも小さ
い6相の台形波信号が得れらる。なお、波形の裾の幅は
基準電圧源100の直流値xの大きさを変化させれば180度
から120度まで自由に設定することが可能である。基準
電圧源100の直流値xの大きさを零に設定すれば、波形
d″〜i″は波形d′〜i′と同じとなり、波形の裾の
幅は180度になる。
特に電動機の低速回転時においては、固定子巻線に十
分な大きさの逆起電力が発生しないので逆起電力のゼロ
クロス点を正確に検出するために、ゼロクロス点近傍で
は必ず電流を零にする必要がある。したがって、第4図
に示す通電幅Dcを180度よりもかなり小さく選ぶ方が逆
起電力検出手段1による逆起電力ゼロクロス点の誤検出
を防ぐ意味から、低速回転時には直流値xは大きく設定
しておくのがよい。
なお、第15図d″〜i″の信号は永久磁石回転子27の
回転位置信号となり″第1図の固定子巻線電力供給手段
5に入力される。
以上の説明で明らかなように、本発明の無整流子直流
電動機では、逆起電力検出手段1は固定子巻線11,12,13
に誘起される逆起電力a,b,cのゼロクロス点を検出して
変換パルスnに変換し、論理パルス発生手段2はこの変
換パルスnを受けて6相のパルス信号p1〜p6を作成す
る。また、逆起電力検出手段1の出力するパルスnは傾
斜波形発生手段3に入力され、パルスnと同位相の鋸歯
状の傾斜波形stに変換される。傾斜波形stと6相パルス
信号p1〜p6は台形波信号合成手段4に入力され、第13図
d′〜i′に示すような6相の台形波形信号に変換され
る。6相の台形波信号d′〜i′は位置信号合成手段5
に入力され、裾の幅が電気角で180度より小さい台形波
状の回転子位置信号に変換される。そして最後に電力供
給手段6はこの回転子位置信号d″〜i″に応じて固定
子巻数11,12,13に第4図j′,k′,l′に示すような駆動
電流を順次両方向に供給し、その結果、永久磁石回転子
27は回転される。なお、第4図jに示したcは固定子巻
線11,12,13に供給される駆動電流j′,k′,l′の通電幅
を示すもので、第14図の位置信号合成手段5の基準電圧
源100の直流値を変化させることにより自由に設定する
ことが可能となる。
したがって、本発明の無整流子直流電動機はホール素
子の如き回転子位置検出素子を設けずに、固定子巻線に
流れる電流を両方向に流せる全波駆動方式の電動機を構
成することができる。
なお、本発明に係る逆起電力検出手段1では第5図に
示すように、固定子巻線の中性点電位oを検出するため
に共通接続した3本の抵抗を使用して行っているが、直
接電動機の固定子巻線の中性点から信号線を引き出して
使用しても可能であることは言うまでもない。また、本
発明の実施例では固定子巻線がY結線された3相の電動
機に限ったが、相数は3相に限らず何相であってもよい
し、固定子巻線がΔ結線された電動機に適用することも
可能である。
また、本発明に係る傾斜波形発生手段3の実施例で
は、逆起電力検出手段1の出力するパルスnの周期を計
数して、その周期に応じて傾斜波形の時間的な傾斜角度
を3段階に切換えるように構成したが、3段階に限らず
増やしてもよいし、連続的に変化するように構成しても
可能であることは言うまでもない。
発明の効果 本発明は、以上説明したように構成されているので、
以下に記載されるような効果を奏する。
本発明の無整流子直流電動機は、逆起電力検出手段で
固定子巻線に誘起される逆起電力のゼロクロス点のみを
検出しているので、ホール素子の如き回転子位置検出素
子が不要でありながら、固定子巻線に流れる電流を両方
向に供給する全波駆動方式の電動機が容易に構成でき
る。したがって、固定子巻線の一方向だけに電流を供給
する半波駆動方式に比べて固定子巻線の利用率が高く、
高効率で、高発生トルクの電動機を提供することができ
る。さらに、従来の無整流子直流電動機のような回転子
位置検出素子が不要のため、素子の取付け位置調整の煩
雑さや配線数が削減されるため大幅にコストが低減され
る。さらに、電動機内部に回転子位置検出素子を取り付
ける必要がないため、電動機は構造上の制約を受けず超
小型化,超薄型化が可能となる。
さらに、本発明の無整流子直流電動機は、各固定子巻
線に誘起される逆起電力のゼロクロス点間の時間を常に
計数し、その計数値をもとに傾斜波形の時間的な傾斜角
度を変化させるように構成しているので、電動機の回転
数を変化させた場合にも回転子位置信号が常に台形波状
であるため、相切換えも滑らかに行われ常に安定した駆
動が得られるという優れた効果も併せて備えている。し
たがって、電動機の回転数を任意に変える必要がある用
途にも適用することが可能となる。
さらに、本発明の無整流子直流電動機は各固定子巻線
に通電される電流の相切換えは極めて滑らかに行われる
ので、固定子巻線に流れる電流が急峻にオン・オフされ
ることもなく、切換えに伴うスパイク状電圧を低減する
ために比較的大きなコンデンサを含むフィルタ回路を固
定子巻線の通電端子に接続することが不要で、高速回転
時にも振動、騒音の極めて少ない無整流子直流電動機を
提供することが可能となる。
さらに、本発明の無整流子直流電動機は、低速回転時
などの逆起電力が小さい状態では固定子巻線に流れる駆
動電流の通電幅Dcを狭くすることにより、逆起電力検出
手段による逆起電力のゼロクロス点誤検出を防止でき、
高速回転状態などの逆起電力の大きい状態では通電幅Dc
を広げることにより低速回転から高速回転まで安定な動
作が可能で、しかも振動、騒音の極めて少ない無整流子
直流電動機を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の無整流子直流電動機の一実施例の構成
を示すブロック図、第2図は本発明の一実施例における
電動機と固定子巻線電力供給手段の一実施例を示す回路
構成図、第3図は従来例における固定子巻線電力供給手
段の各部信号波形図、第4図は本発明に係る固定子巻線
電力供給手段の各部信号波形図、第5図は本発明に係る
逆起電力検出手段の一実施例を示す回路構成図、第6図
は第5図の各部信号波形図、第7図は本発明に係る傾斜
波形発生手段の一実施例を示す回路構成図、第8図
(a)は高速回転時における第7図の各部信号波形図、
第8図(b)は中速回転時における第7図の各部信号波
形図、第8図(c)は低速回転時における第7図の各部
信号波形図、第9図は本発明に係る傾斜波形発生手段の
他の一実施例を示す要部回路構成図、第10図は本発明に
係る論理パルス発生手段の一実施例を示す回路構成図、
第11図は第10図の各部信号波形図、第12図は本発明に係
る台形波信号合成手段の一実施例を示す回路構成図、第
13図は第12図の動作を説明する各部信号波形図、第14図
は本発明に係る位置信号合成手段の一実施例を示す回路
構成図、第15図は第14図の動作を説明する各部信号波形
図である。 1……逆起電力検出手段、2……論理パルス発生手段、
3……傾斜波形発生手段、4……台形波信号合成手段、
5……位置信号合成手段、6……固定子巻線電力供給手
段、1,12,13……固定子幹線。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数相の固定子巻線と、前記固定子巻線の
    それぞれに発生する逆起電力を検出し順次パルス整形し
    てパルス信号列を発生させる逆起電力検出手段と、前記
    逆起電力検出手段のパルス信号列に応動した複数相のパ
    ルス信号を発生する論理パルス発生手段と、前記逆起電
    力検出手段のパルス信号列に応じて傾斜波形を発生する
    傾斜波形発生手段と、前記論理パルス発生手段から出力
    されるパルス信号と前記傾斜波形発生手段から出力され
    る傾斜波形より台形波信号を合成する台形波信号合成手
    段と、前記台形波信号より直流値を引算して回転子の回
    転位置信号を合成する位置信号合成手段と、前記回転位
    置信号に応じて固定子巻線を付勢する固定子巻線電力供
    給手段とを含んで構成されたことを特徴とする無整流子
    直流電動機。
  2. 【請求項2】傾斜波形発生手段は、逆起電力検出手段の
    出力するパルス信号列の周期を計数し、計数した周期に
    応じて時間的な傾斜角度を変化させるように構成された
    ことを特徴とする請求項(1)記載の無整流子直流電動
    機。
  3. 【請求項3】傾斜波形発生手段は、クロックをカウント
    するカウント手段と、前記カウント手段の内容をアナロ
    グ量に変換するディジタル−アナログ変換器を含んで構
    成されたことを特徴とする請求項(1)記載の無整流子
    直流電動機。
  4. 【請求項4】傾斜波形発生手段は、逆起電力検出手段の
    出力するパルス信号列の周期を計数し、計数した周期に
    応じてカウント手段に入力されるクロック数を変化させ
    るように構成されたことを特徴とする請求項(3)記載
    の無整流子直流電動機。
  5. 【請求項5】位置信号合成手段は、入力された複数の台
    形波信号より直流値をそれぞれ引算する複数の引算手段
    と、前記引算手段の出力をそれぞれ回転位置信号に変換
    する複数の掛算手段と、前記掛算手段の出力をそれぞれ
    加算する加算手段と、前記加算手段の値が所定の値にな
    るように前記掛算手段の出力を制御する増幅手段より構
    成されたことを特徴とする請求項(1)記載の無整流子
    直流電動機。
JP2247710A 1990-07-04 1990-09-17 無整流子直流電動機 Expired - Fee Related JP2751608B2 (ja)

Priority Applications (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2247710A JP2751608B2 (ja) 1990-09-17 1990-09-17 無整流子直流電動機
AU79346/91A AU630820B2 (en) 1990-07-04 1991-06-27 Brushless dc motor
US07/722,676 US5144209A (en) 1990-07-04 1991-06-28 Brushless dc motor
EP91305922A EP0465181B1 (en) 1990-07-04 1991-07-01 Brushless DC motor
DE69123788T DE69123788T2 (de) 1990-07-04 1991-07-01 Bürstenloser Gleichstrommotor
CA002046149A CA2046149C (en) 1990-07-04 1991-07-03 Brushless dc motor
KR1019910011311A KR940009208B1 (ko) 1990-07-04 1991-07-04 무정류자 직류전동기

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2247710A JP2751608B2 (ja) 1990-09-17 1990-09-17 無整流子直流電動機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04127896A JPH04127896A (ja) 1992-04-28
JP2751608B2 true JP2751608B2 (ja) 1998-05-18

Family

ID=17167515

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2247710A Expired - Fee Related JP2751608B2 (ja) 1990-07-04 1990-09-17 無整流子直流電動機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2751608B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04127896A (ja) 1992-04-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR940009208B1 (ko) 무정류자 직류전동기
CA2045007C (en) Brushless dc motor
JP2751608B2 (ja) 無整流子直流電動機
JP2751607B2 (ja) 無整流子直流電動機
JP3119863B2 (ja) 無整流子直流電動機
JP3578698B2 (ja) ブラシレス直流モータ駆動装置
JP2770559B2 (ja) 無整流子直流電動機
JP2502780B2 (ja) 無整流子直流電動機
JP2502781B2 (ja) 無整流子直流電動機
JP2751579B2 (ja) 無整流子直流電動機
JP2910229B2 (ja) 無整流子直流電動機
JP3301756B2 (ja) 無整流子直流電動機
JP2827467B2 (ja) 無整流子直流電動機
JP2836199B2 (ja) 無整流子直流電動機
JP3394763B2 (ja) 無整流子直流電動機
JP3394765B2 (ja) 無整流子直流電動機
JP3079617B2 (ja) 無整流子直流電動機
JPH0557837B2 (ja)
JPH04261387A (ja) 無整流子直流電動機
JPH09182486A (ja) モータ駆動装置
JPH09247981A (ja) ブラシレス直流モータ
JP2502804B2 (ja) 無整流子直流電動機
JPH0522983A (ja) 無整流子直流電動機
JPH0767378A (ja) 無整流子直流電動機
JPH0759383A (ja) ブラシレスモータの回転子位置検出方法およびその検出回路

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080227

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090227

Year of fee payment: 11

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees