JPH052296A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH052296A
JPH052296A JP3084785A JP8478591A JPH052296A JP H052296 A JPH052296 A JP H052296A JP 3084785 A JP3084785 A JP 3084785A JP 8478591 A JP8478591 A JP 8478591A JP H052296 A JPH052296 A JP H052296A
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JP
Japan
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photoconductor
image
photoconductive layer
photoconductive
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Pending
Application number
JP3084785A
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English (en)
Inventor
Takao Kawamura
孝夫 河村
Hiroshi Ito
浩 伊藤
Naooki Miyamoto
直興 宮本
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Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】光感度を高め、しかも、膜剥がれのない高信頼
性かつ高品質の画像形成装置を提供することにある。 【構成】透光性支持体上に透光性導電層上にアモルファ
スシリコン層とアモルファスシリコンカーバイド層から
成る超格子構造の光導電層を形成した感光体と、その感
光体に配設した現像手段と上記透光性支持体側から照射
する光源とから成る画像形成装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はコロナ帯電を不要として
露光と現像とがほぼ同時に行えるように組み合わせた電
子写真方式に用いられる画像形成装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術用分野】近時、コロナ放電により帯電を行
うカールソン方式に対して、コロナ放電を不要とする電
子写真方式が提案されている(特開昭58-44445号、特開
昭58-153957号、特開昭61-46961号、特開昭62−280772
号など)。
【0003】上記提案の電子写真方式によれば、透光性
支持体上に透光性導電層と光導電層とを順次積層したド
ラム状もしくはベルト状感光体に対して、透光性支持体
側より露光するとともにバイアス電圧を印加した導電性
磁性トナーを備えた磁気ブラシでもって感光体表面を摺
擦させ、これによって帯電と露光と現像とをほぼ同時に
行う方式である。
【0004】また、このような電子写真方式において、
上記光導電層にアモルファスシリコン層を用いることが
提案されている(特開昭63-240553 号、特開平2-106761
号)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者等の実験によれば、上記アモルファスシリコン光導電
層を備えた感光体を用いた場合、その層厚を小さくして
良好な画像を得ようとしても、未だ満足しえるような画
像濃度が得られず、光感度の改善が望まれる。
【0006】また、上記アモルファスシリコン光導電層
(以下アモルファスシリコンをa−Siと略す)はIT
Oなどの透光性導電層の上にグロー放電分解法により積
層するが、透光性支持体の形状がドラム状もしくはベル
ト状である場合には、上記成膜に伴ってa−Si層に応
力が加わり、剥がれ易いという問題点もあることが判明
した。
【0007】従って本発明の目的は叙上の問題点を解決
し、光感度を高め、しかも、膜剥がれのない高信頼性か
つ高品質の画像形成装置を提供することにある。
【0008】
【問題点を解決するための手段】本発明の画像形成装置
は、感光体と、その感光体に現像剤を接触させつつ電圧
を印加する現像手段と、その感光体に透光性支持体側よ
り画像露光を行うための光源とを備えており、上記感光
体においては透光性支持体上に透光性導電層を形成し、
その透光性導電層の上に50μW/cm2 の光強度に対す
る光導電率が10-7(Ω・ cm) -1以上であるa−Si系
第1の光導電層と、暗導電率が10-9(Ω・ cm) -1以下
であるとともに上記a−Si系第2の光導電層の暗導電
率に比べて10分の1以下であるa−Si系第2の光導
電層とを順次積層した構成であり、前記a−Si系第1
の光導電層がa−Si層と組成式Si1-x x のX値が
0<X<0.5 で表わされるアモルファスシリコンカーバ
イド(以下アモルファスシリコンカーバイドをa−Si
Cと略す)層が相互に光学的バンドギャップが異なるよ
うに積層し且つ各層の厚みが20〜500Åである層構
成であることを特徴とするものであり、更に本装置によ
れば、上記透光性支持体側から照射する光源を配設す
る。
【0009】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。
【0010】図1は本発明画像形成装置の基本構成を表
す模式図であり、図中、1はドラム状の感光体、2は光
源としてのLEDヘッド、3は現像器、4は転写ローラ
である。また図2は上記感光体1と現像器3の一部分を
表す説明図である。これらの図において、先ず感光体1
はドラム状透光性支持体5の外周面に透光性導電層6を
形成し、更にその透光性導電層6の上にa−Si系光導
電層7を積層した構成である。
【0011】上記透光性支持体5を構成する材料には、
パイレックスガラス、ソーダガラス、ホウ珪酸ガラスな
ど、また石英、サファイアなどの無機質系、並びに弗素
樹脂、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリエチレン
テレフタレート、ビニロン、エポキシ、マイラーなどの
有機樹脂系が挙げられる。上記透光性導電層6を構成す
る材料には、インジウム・スズ・酸化物(ITO)、酸
化錫、酸化鉛、酸化インジウム、ヨウ化銅などがあり、
また半透明になる程度に薄くしたAl、Ni、Auなど
から成る金属層を用いてもよい。その層形成法には真空
蒸着法、活性反応蒸着法、RFスパッタリング法、DC
スパッタリング法、RFマグネトロンスパッタリング
法、DCマグネトロンスパッタリング法、熱CVD法、
プラズマCVD法、スプレー法、塗布法、浸漬法などが
ある。
【0012】上記感光体1のある一部を介して、LED
ヘッド2と現像器3がほぼ対称的に配置される。
【0013】現像器3においては、円柱状の磁極ローラ
8と、その外周に亘って配設されたスリーブ9とから成
り、更にトナー受10に貯蔵された現像剤としての一成
分磁性導電性トナーはスリーブ9の外周へ配送され、磁
気ブラシ11を形成する。また、スリーブ9と透光性導電
層6との間にはバイアス電源12が設けられ、その両者
6、9の間に感光体1の電位特性に応じて+或いは−の
10〜300Vの電圧を印加する。
【0014】かくして上記構成の画像形成装置によれ
ば、回転する感光体1の透光性支持体5にLEDヘッド
2より画像露光の光を照射し、a−Si系光導電層7の
内部に正孔と電子を発生させると、現像器3側に+のバ
イアス電圧を印加してあれば、そのバイアス電圧によっ
て電子はa−Si系光導電層7の表面側へ移動し、磁気
ブラシ11の末端の正電荷と打ち消し合い、または引き合
い、感光体1の表面に導電性トナーが付着される。そし
て、その導電性トナーは転写ローラ4により記録紙13上
に転写され、次いで定着される。
【0015】本発明の画像形成装置においては、上記a
−Si系光導電層7が図3に示すように少なくとも順次
第1の層7aと第2の層7bとが積層され、第1の層7
aは50μW/cm2 の光強度に対する光導電率が10-7
(Ω・ cm) -1以上であり、第2の層7bにおいては暗導
電率が10-9(Ω・ cm) -1以下であるとともに、第1の
層7aの暗導電率に比べて10分の1以下であるような
構成であって、更に前記第1の層7aはa−Si層と組
成式Si1-x x のX値が0<X<0.5で表わされる
a−SiC層が相互に光学的バンドギャップが異なるよ
うに積層し且つ各層の厚みが20〜500Åである層構
成であり、これによって光感度が顕著に高められる点が
特徴である。
【0016】上記構成によれば、透光性支持体5より入
射した光の大部分は第1の層7aに到達すると吸収さ
れ、光生成キャリアが発生し、光励起作用が行われる。
そして、第2の層7bにおいては、その光励起キャリア
のうち現像バイアスと逆極性の電荷を、その現像バイア
スによる電界で感光体表面へ輸送する機能がある。
【0017】本発明者等は、このように各層7a、7b
に固有な機能を持たせるように光導電率や暗導電率を所
定の範囲に設定した場合、光感度が高められることを見
い出した。
【0018】第1の層7aにおいては、50μW/cm2
の強度の光に対する光導電率が10-7(Ω・ cm) -1以上
であることが必要であり、これによって十分にキャリア
発生することができ、また、第2の層7bにおいてはキ
ャリアを十分に輸送する機能を持たせる場合、電荷保持
や耐圧確保のために暗導電率が10-9(Ω・ cm) -1以下
であって、しかも、第1の層7aの暗導電率よりも小さ
くなるように高抵抗であることが必要であり、本発明者
等の実験によれば、暗導電率が1桁以上の差となるよう
に低くするのが良いことを確認した。
【0019】また上記のように光導電層を2層に機能分
離した場合には光導電率の暗導電率に対する比率、即ち
光導電性については、第1の層7aが第2の層7bに比
べて大きくするのがよく、これによって第1の層7aに
おいてより多くの光生成キャリアが発生し、透光性支持
体側からの露光に対する光感度が顕著に高められるとい
う点で望ましい。また、第1の層7aは第2の層7bに
比べて光導電率を高めた方がよく、これによっても第1
の層7aにおいてより多くの光生成キャリアが発生し、
透光性支持体側からの露光に対する光感度が顕著に高め
られるという点で望ましい。
【0020】更に本発明者等は、第1の層7aをa−S
i層と組成式Si1-x x のX値が0<X<0.5で表
わされるa−SiC層が相互に光学的バンドギャップが
異なるように積層し且つ各層の厚みが20〜500Åで
ある層構成としたことにより、光励起によるキャリアの
発生量を高め、また、その光キャリアの移動度を高める
とともに寿命を長くし、光励起によって発生したキャリ
アのうち現像バイアスと逆極性のものが効率よく第2の
層7bに移動でき、その結果、光感度がより一層顕著に
高められることを見い出した。
【0021】第2の層7bについては第1の層7aに比
べて暗導電率を1桁以上小さくして高抵抗にすることが
よく、これによって感光体の帯電特性や電荷保持能や絶
縁耐圧等が高められ、感光体層の厚みをより薄くして用
いることが可能になるという点で望ましい。
【0022】第1の層7a全体の厚みは、0.05〜5
μmの範囲内にするとよく、好適には0.1〜3μmの
範囲内がよい。これらの範囲内であれば、透光性導電層
6からのキャリア注入を阻止し、露光が十分に吸収さ
れ、光励起により発生したキャリアのうち現像バイアス
と逆極性のキャリアは第2の層7bに、同極性のキャリ
アは透光性導電層6側に効率よく移動することにより、
光感度が高くなる。
【0023】第2の層7bの厚みは、0.5〜10μ
m、好適には1〜8μmの範囲内にするとよく、この範
囲内であれば、十分な帯電特性や絶縁耐圧が得られると
ともに、良好なキャリア移動が行なわれ、残留電位が低
く抑えられる。
【0024】また、光導電層7全体の厚みは1〜15μ
m、好適には2〜10μmの範囲内がよく、この範囲内
であれば、帯電特性、絶縁耐圧、光感度、残留電位、画
像濃度などの特性が良好な感光体となる。
【0025】上記のような特性並びに機能を有する層構
成にするには、第1の層7aに周期律表第IIIa族元素
(以下周期律表第IIIa族元素をIIIa族元素と略す)や周
期律表第Va族元素(以下周期律表第Va族元素をVa
族元素と略す)を含有させるとともに、第2の層7bに
もIIIa族元素やVa族元素を含有させたり、第2の層7
bにカーボン、酸素、窒素などの元素を含有させたり、
或いは各層のa−Si系光導電層を形成する際の成膜条
件において、原料ガス及び希釈ガスのガス流量やガス
圧、高周波電力、成膜温度等を適宜設定することにより
得られる。
【0026】ここで、IIIa族元素やVa族元素として
は、それぞれB元素やP元素が共有結合性に優れて半導
体特性を敏感に変え得る点で、その上優れた光感度が得
られるという点で望ましい。
【0027】そこで本発明者等は上記第1の層7aと第
2の層7bについて、その組成等を変えて次のようなタ
イプA、Bの感光体を得ることができた。
【0028】〔タイプA〕このタイプAの感光体におい
ては、第2の層7bをa−Si層により形成しており、
そして、第1の層7aにIIIa族元素やVa族元素を含有
させる場合には、その含有量を第2の層7bに比べて多
くするのがよい。
【0029】この際、正バイアス対応型であれば、第1
の層7aはノンドープもしくはVa族元素を100pp
m以下、好適には0.1〜50ppm含有させればよ
く、或はIIIa族元素を100ppm以下で含有させても
よい。
【0030】負バイアス対応型であれば、第1の層7a
はノンドープもしくはIIIa族元素を1,000ppm以
下、好適には0.1〜500ppm含有させればよい。
【0031】第2の層7bについても、各正負バイアス
対応型に応じて第1の層7aと同様な範囲のVa族元素
やIIIa族元素を含有すればよいが、第1の層7aよりも
高い暗抵抗を保持するため、それらの含有量は第1の層
7aよりも少なくする。就中、この層7bをi型化して
高抵抗にするためには、IIIa族元素を100ppm以
下、好適には0.1〜30ppmの範囲で含有すればよ
く、これによって電荷保持能や絶縁耐圧が十分に高めら
れるとともに、電子の走行も十分に確保される。
【0032】〔タイプB〕このタイプBの感光体によれ
ば、第2の層7bについては、アモルファスシリコンカ
ーバイド(以下アモルファスシリコンカーバイドをa−
SiCと略す)により形成する。そのa−SiC層はS
1-x x のX値を0.01≦X≦0.5、好適には
0.05≦X≦0.45の範囲に設定するとよく、この
範囲であれば、a−Si層よりも高抵抗となり、かつ良
好なキャリアの走行が確保できるという点で望ましい。
また、このようなa−SiC層に対してもタイプAの第
2の層7bと同様に第1の層7aに比べてIIIa族元素や
Va族元素の含有量が少なくなるように含有させればよ
い。
【0033】かくして得られる2タイプの感光体につい
ては、IIIa族元素やVa族元素の含有量並びにカーボン
含有量などを変えることによって、前述したような所定
通りの光導電率や暗導電率を得ることができる。また、
タイプBについては、第2の層7bをa−SiC層によ
り形成したことによって、a−Si層に比べて感光体の
絶縁耐圧が高められ、同じ現像バイアスに対して感光体
層の厚みが小さくできた。
【0034】本発明の画像形成装置は上述した光導電層
7に更に図4〜図6に示すように透光性導電層6と光導
電層7の間にキャリア注入阻止層14を形成したり、或
いは光導電層7の上に表面層15を積層してもよい。
【0035】表面層15は絶縁層もしくは高抵抗層であ
り、有機材料もしくは無機材料のいずれによっても形成
することができる。
【0036】尚、本発明においては、絶縁層及び高抵抗
層を次のように定義する。
【0037】先ず、絶縁層とは体積抵抗率が極めて大き
く、その層の内部において、正負両電極の電荷の移動を
共に阻止する性質を有するものをいう。他方の高抵抗層
とは体積抵抗率が絶縁層に比べて小さいが、光導電層に
比べて大きいものである。就中、その層の内部において
一方の極性の電荷の移動は阻止するが、他方の極性の電
荷の移動を許容する性質を有するものが望ましい。
【0038】絶縁層に用いられる有機材料であれば、マ
イラー、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリパラキ
シリレンなどが挙げられ、それを塗布或いは蒸着などの
方法により形成する。
【0039】絶縁層もしくは高抵抗層に用いられる無機
材料としては例えばa−SiCがあり、その他にシリコ
ンナイトライド、シリコンオキサイド、シリコンオキシ
カーバイド、シリコンオキシナイトライドなどがあり、
それを薄膜形成手段により形成する。
【0040】表面層15にa−SiC層を用いた場合に
はa−SiC光導電層7に含まれるカーボン量に比べて
カーボンを多く含有させればよい。その場合、Si1-X
x のX値で0.3<X<1.0、好適には0.5≦X
≦0.95の範囲がよい。
【0041】表面層15の厚みは0.05〜5μm、好
適には0.1〜3μmにすればよく、0.05μm未満
の場合には、この層15で十分な画像濃度の向上や絶縁
耐圧の向上ができず、また、繰り返し使用した場合、磨
耗により寿命も劣る。5μmを越えた場合には精細な電
荷パターンを形成するに当たって、この層15中で電界
(電気力線)が膜面方向に広がりを生じ、これにより、
解像力の低下をきたし、十分な解像度が得られない。或
いは表面に残留する電荷が多くなって残留電位が高くな
るため、画像濃度の低下やバックのかぶり或いは繰り返
し使用における画像濃度の変化等の問題が生じる。
【0042】前記キャリア注入阻止層14には絶縁層ま
たは高抵抗層、またはP型半導体層、N型半導体層のい
ずれの層を用いてもよい。この層14には前記表面層1
5と同じ材料により形成してもよく、或いはa−Si系
の材料を用いてもよい。通常、a−SiC光導電層7に
おける光キャリア発生に有効な光を吸収しないように、
その光導電層7に比べて光学的バンドギャップを大きく
する必要がある。そのために例えば酸素また窒素等の元
素を含有させるとよい。また、キャリア注入阻止層14
をa−SiC層により形成した場合、光導電層7に比べ
てカーボン量を多くすればよい。
【0043】また、キャリア注入阻止層14をa−Si
系の層により形成する場合、透光性導電層5から光導電
層7へのキャリアの注入を阻止するために不純物元素を
含有させてP型やN型の半導体層としてもよい。即ち、
負電荷キャリアの注入を阻止するためには第IIIa族元素
を1〜10,000ppm、好適には100〜5,00
0ppm含有するとよく、一方、正電荷キャリアの注入
を阻止するためには第Va族元素を5,000ppm以
下、好適には300〜3,000ppm含有するとよ
い。これらの元素は層厚方向に亘って勾配を設けてもよ
く、その場合には層全体の平均含有量が上記範囲内であ
ればよい。
【0044】このようにキャリア注入阻止層14に第II
Ia族元素を含有した場合、正極性の現像バイアスが用い
られ、他方、第Va族元素を含有した場合、負極性の現
像バイアスが用いられる。
【0045】第IIIa族元素や第Va族元素としては、そ
れぞれB元素やP元素が共有結合性に優れて半導体特性
を敏感に変え得る点で、その上優れた注入阻止能並びに
光感度が得られるという点で望ましい。
【0046】上記キャリア注入阻止層14には酸素及び
/又は窒素の各元素合計含有量が0.01〜30原子%
の範囲内で含有させた場合、透光性導電層6からのキャ
リアの注入を更に一層阻止することができるとともに、
その層6に対する密着力も一段と高めることができる。
【0047】また上記キャリア注入阻止層14の厚みは
0.01〜5μm、好適には0.1〜3μmの範囲内が
よく、これにより、必要な絶縁耐圧が確保し易く、また
この層での露光の不必要な吸収を抑制して光導電層にお
いて光キャリアを有効に生成でき、しかも、残留電位の
上昇を抑制することができる。
【0048】次に実施例を個々詳述する。
【0049】〔例1〕透明な円筒状ガラス基板の周面
に、透光性導電層としてITO層を活性反応蒸着法によ
り1000Åの厚みで形成し、次いでその上に容量結合
型グロー放電分解装置を用いて表1の成膜条件によりa
−Si注入阻止層、a−Si層(50Å)/a−SiC
層(50Å)から成る超格子構造を有する厚み1μmの
第1の層とa−Si第2の層、a−SiC表面高抵抗層
を順次積層して、感光体Aを作製した。
【0050】また、超格子構造を形成するに当たって、
各層の積層に伴う切り換えは、それぞれの成膜条件にお
ける原料ガスの変更並びに印加電力のON-OFFによるプラ
ズマの発生/消滅により行なった。
【0051】表中の組成はXMA法により測定し、また
光学的バンドギャップ(Eg)は、可視光分光器により測
定した透過光スペクトルの(αhν)1/2 vs. hνのプ
ロットにより求めた。
【0052】
【表1】
【0053】この感光体Aについて、50μW/cm2
光強度に対する光導電層の光導電率σp 並びに暗導電率
σd を測定したところ、表1に示す通りの結果が得られ
た。
【0054】かくして得られた感光体Aにおいては、a
−Si注入阻止層がITO層との密着性に優れ、膜の剥
がれが生じなかった。また、この感光体Aを図1に示す
ような画像形成装置に装着し、そして、スリーブ9と透
光性導電層6との間に+100 Vの電圧を印加しなが
ら、波長660nm、露光量0.4μJ/cm2 の条件で
画像露光を行い、感光体上にトナー像を形成し、そのト
ナー像を記録紙に転写し、熱定着を行って画像を得た。
この画像を評価したところ、光学濃度(以下O.D.と
記す)が1.2の画像濃度を有し、バックのかぶりのな
い解像度の良好な画像であった。
【0055】〔例2〕 〔例1〕の感光体作製に当たって、表1に示す各層に代
えて表2に示す成膜条件によりa−Si注入阻止層、単
一の組成からなる厚み1μmのa−Si第1の層、a−
Si第2の層、a−SiC表面高抵抗層を順次形成し、
その他は〔例1〕と同じ条件により作製して感光体Bを
作った。
【0056】
【表2】
【0057】かくして得られた感光体Bの光導電層の光
導電率σp と暗導電率σd を〔例1〕と同様に測定した
ところ、表2に示す通りの結果が得られ、また、膜の剥
がれが生じなかった。次にこの感光体Bを〔例1〕と同
様に画像形成装置に装着し、同一条件で画像露光を行
い、感光体上にトナー像を形成し、そのトナー像を記録
紙に転写し、熱定着を行って画像を得た。この画像を評
価したところ、露光量0.4 μJ/cm2 では十分なコント
ラストが得られず、感光体Aに比べて感度が劣ってい
た。
【0058】〔例3〕 〔例1〕の感光体作製に当たって、表1に示す各層に代
えて表2に示す成膜条件によりa−Si注入阻止層、a
−Si層(50Å)/a−SiC層(50Å)から成る
超格子構造を有する厚み1μmの第1の層、a−SiC
第2の層、a−SiC表面高抵抗層を順次形成し、その
他は〔例1〕と同じ条件により作製して感光体Cを作っ
た。
【0059】
【表3】
【0060】かくして得られた感光体Cの光導電層の光
導電率σp と暗導電率σd を〔例1〕と同様に測定した
ところ、12に示す通りの結果が得られ、また、膜の剥
がれが生じなかった。次にこの感光体Cを〔例1〕と同
様に画像形成装置に装着し、同一条件で画像露光を行
い、感光体上にトナー像を形成し、そのトナー像を記録
紙に転写し、熱定着を行って画像を得た。この画像を評
価したところ、O.D.が1.2の画像濃度を有し、バ
ックのかぶりのない、解像度の良好な画像であった。
【0061】更にバイアスを+150Vに上げ、露光量
0.6μJ/cm2 で行ったところ、O.D.が1.4の
良好な画像を得、高い耐電圧と高い光感度を合わせ持つ
ことが確認された。
【0062】〔例4〕 〔例3〕の感光体作製に当たって、表3に示す各層に代
えて表4に示す成膜条件によりa−Si注入阻止層、単
一の組成からなる厚み1μmのa−Si第1の層、a−
SiC第2の層、a−SiC表面高抵抗層を順次形成
し、その他は〔例3〕と同じ条件により作製して感光体
Dを作った。
【0063】
【表4】
【0064】かくして得られた感光体Dの光導電層の光
導電率σp と暗導電率σd を〔例1〕と同様に測定した
ところ、表4に示す通りの結果が得られ、また、膜の剥
がれが生じなかった。次にこの感光体Dを(例1) と同
様に画像形成装置に装着し、同一条件で画像露光を行
い、感光体上にトナー像を形成し、そのトナー像を記録
紙に転写し、熱定着を行って画像を得た。この画像を評
価したところ、露光量0.4μJ/cm2 では十分なコン
トラストが得られず、感光体Cに比べて感度が劣ってい
た。
【0065】〔例5〕次に本発明者等は〔例1〕の感光
体Aを作製するに当たり、a−Si層/a−SiC 層か
ら成る超格子構造を有する第1の層と、第2の層の成膜
における各ガスの流量、ガス圧、RF電力などの条件を変
えて各層の光導電率σp (露光条件:660nm、50
μW/cm2 )並びに暗導電率σd を表5に示すように変
え、これによって感光体E〜Oを作製し、そして、各感
光体の画像濃度、バックのかぶり及び解像度を測定した
ところ、表5に示す通りの結果が得られた。
【0066】同表中に示す各種評価結果はいずれも◎
印、○印及び△印の3種類に区分しており、いずれも◎
印は非常に良好な評価が得られた場合であり、○印は実
用上何等支障がない位にやや良好な評価が得られた場合
であり、また△印はやや劣って実用上問題がある場合で
ある。
【0067】
【表5】
【0068】表5に示す結果より本発明の感光体F、
G、I、J、L、Mにおいては、画像濃度、バックのか
ぶり、解像度のいずれの特性も優れていることが判る。
【0069】〔例6〕透明な円筒状ガラス基板の周面
に、透光性導電層としてITO層を活性反応蒸着法によ
り1000Åの厚みで形成し、次いでその上に容量結合
型グロー放電分解装置を用いて表6の成膜条件によりa
−Si注入阻止層、a−Si層(50Å)/a−SiC
層(50Å)から成る超格子構造を有する厚み1μmの
第1の層とa−Si第2の層、a−SiC表面絶縁層を
順次積層して、感光体Pを作製した。
【0070】また、超格子構造を形成するに当たって、
各層の積層に伴う切り換えは、それぞれの成膜条件にお
ける原料ガスの変更並びに印加電力のON-OFFによるプラ
ズマの発生/消滅により行なった。
【0071】表中の組成はXMA法により測定し、また
光学的バンドギャップ(Eg)は、可視光分光器により測
定した透過光スペクトルの(αhν)1/2 vs. hνのプ
ロットにより求めた。
【0072】
【表6】
【0073】この感光体Pについて、50μW/cm2
光強度に対する光導電層の光導電率σp 並びに暗導電率
σd を測定したところ、表6に示す通りの結果が得られ
た。
【0074】かくして得られた感光体Pにおいては、a
−Si注入阻止層がITO層との密着性に優れ、膜の剥
がれが生じなかった。また、この感光体Aを図1に示す
ような画像形成装置に装着し、そして、スリーブ9と透
光性導電層6との間に+100 Vの電圧を印加しなが
ら、波長660nm、露光量0.4μJ/cm2 の条件で
画像露光を行い、感光体上にトナー像を形成し、そのト
ナー像を記録紙に転写し、熱定着を行って画像を得た。
この画像を評価したところ、光学濃度(以下O.D.と
記す)が1.2の画像濃度を有し、バックのかぶりのな
い解像度の良好な画像であった。
【0075】〔例7〕 〔例7〕の感光体作製に当たって、表6に示す各層に代
えて表7に示す成膜条件によりa−Si注入阻止層、単
一の組成からなる厚み1μmのa−Si第1の層、a−
Si第2の層、a−SiC表面絶縁層を順次形成し、そ
の他は〔例6〕と同じ条件により作製して感光体Qを作
った。
【0076】
【表7】
【0077】かくして得られた感光体Qの光導電層の光
導電率σp と暗導電率σd を〔例1〕と同様に測定した
ところ、表7に示す通りの結果が得られ、また、膜の剥
がれが生じなかった。次にこの感光体Qを〔例6〕と同
様に画像形成装置に装着し、同一条件で画像露光を行
い、感光体上にトナー像を形成し、そのトナー像を記録
紙に転写し、熱定着を行って画像を得た。この画像を評
価したところ、露光量0.4 μJ/cm2 では十分なコント
ラストが得られず、感光体Aに比べて感度が劣ってい
た。
【0078】〔例8〕 〔例6〕の感光体作製に当たって、表6に示す各層に代
えて表8に示す成膜条件によりa−Si注入阻止層、a
−Si層(50Å)/a−SiC層(50Å)から成る
超格子構造を有する厚み1μmの第1の層、a−SiC
第2の層、a−SiC表面絶縁層を順次形成し、その他
は〔例6〕と同じ条件により作製して感光体Rを作っ
た。
【0079】
【表8】
【0080】かくして得られた感光体Rの光導電層の光
導電率σp と暗導電率σd を〔例1〕と同様に測定した
ところ、表8に示す通りの結果が得られ、また、膜の剥
がれが生じなかった。次にこの感光体Rを〔例1〕と同
様に画像形成装置に装着し、同一条件で画像露光を行
い、感光体上にトナー像を形成し、そのトナー像を記録
紙に転写し、熱定着を行って画像を得た。この画像を評
価したところ、O.D.が1.2の画像濃度を有し、バ
ックのかぶりのない、解像度の良好な画像であった。
【0081】更にバイアスを+150Vに上げ、露光量
0.6μJ/cm2 で行ったところ、O.D.が1.4の
良好な画像を得、高い耐電圧と高い光感度を合わせ持つ
ことが確認された。
【0082】〔例9〕 〔例8〕の感光体作製に当たって、表8に示す各層に代
えて表9に示す成膜条件によりa−Si注入阻止層、単
一の組成からなる厚み1μmのa−Si第1の層、a−
SiC第2の層、a−SiC表面絶縁層を順次形成し、
その他は〔例3〕と同じ条件により作製して感光体Sを
作った。
【0083】
【表9】
【0084】かくして得られた感光体Sの光導電層の光
導電率σp と暗導電率σd を〔例1〕と同様に測定した
ところ、表9に示す通りの結果が得られ、また、膜の剥
がれが生じなかった。次にこの感光体Sを(例6) と同
様に画像形成装置に装着し、同一条件で画像露光を行
い、感光体上にトナー像を形成し、そのトナー像を記録
紙に転写し、熱定着を行って画像を得た。この画像を評
価したところ、露光量0.4μJ/cm2 では十分なコン
トラストが得られず、感光体Rに比べて感度が劣ってい
た。
【0085】〔例10〕次に本発明者等は〔例6〕の感
光体Pを作製するに当たり、a−Si層/a−SiC 層
から成る超格子構造を有する第1の層と、第2の層の成
膜における各ガスの流量、ガス圧、RF電力などの条件を
変えて各層の光導電率σp (露光条件:660nm、5
0μW/cm2 )並びに暗導電率σd を表10に示すよう
に変え、これによって感光体T−1〜T−11を作製
し、そして、各感光体の画像濃度、バックのかぶり及び
解像度を測定したところ、表10に示す通りの結果が得
られた。
【0086】同表中に示す各種評価結果はいずれも◎
印、○印及び△印の3種類に区分しており、いずれも◎
印は非常に良好な評価が得られた場合であり、○印は実
用上何等支障がない位にやや良好な評価が得られた場合
であり、また△印はやや劣って実用上問題がある場合で
ある。
【0087】
【表10】
【0088】表5に示す結果より本発明の感光体T−
2、T−3、T−5、T−8、T−9においては、画像
濃度、バックのかぶり、解像度のいずれの特性も優れて
いることが判る。
【0089】
【発明の効果】以上の通り、本発明の画像形成装置によ
れば、光導電層を機能の異なる2層により形成し、更に
透光性導電層側の第1の層をa−Si層と組成式Si
1-x x のX値が0<X<0.5で表わされるa−Si
C層が相互に光学的バンドギャップが異なるように積層
し且つ各層の厚みが20〜500Åである層構成とした
ことによって、高い光感度を得ることができた。
【0090】また本発明によれば、光導電層の上に表面
層を積層して画像濃度を向上させ耐磨耗性及び耐環境性
を高めるとともに、キャリア注入阻止層を形成して光感
度や絶縁耐圧や感光体層の密着性を高めた画像形成装置
を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置を表す模式図である。
【図2】感光体の働きを表す模式図である。
【図3】感光体の層構成を表す断面図である。
【図4】感光体の層構成を表す断面図である。
【図5】感光体の層構成を表す断面図である。
【図6】感光体の層構成を表す断面図である。
【符号の説明】
1 感光体 2 LEDヘッド 3 現像器 4 転写ローラ 6 透光性導電層 7 光導電層 7a 第1の層 7b 第2の層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮本 直興 京都市山科区東野北井ノ上町5番地の22 京セラ株式会社内

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】透光性支持体上に透光性導電層を形成し、
    該透光性導電層の上にアモルファスシリコン層と組成式
    Si1-x x のX値が0<X<0.5で表わされるアモ
    ルファスシリコンカーバイド層が相互に光学的バンドギ
    ャップが異なるように積層し且つ各層の厚みが20〜5
    00Åであり、かつ50μW/cm2 の光強度に対する光
    導電率が10-7(Ω・ cm) -1以上である第1の光導電層
    と、暗導電率が10-9(Ω・ cm) -1以下であるとともに
    上記第1の光導電層の暗導電率に比べて10分の1以下
    であるアモルファスシリコン系第2の光導電層とを順次
    積層して成る感光体と、該感光体の上記第2の光導電層
    側に現像手段を配設するとともに、上記感光体に現像剤
    による画像を形成させるべく上記透光性支持体側から照
    射する光源とから成る画像形成装置。
JP3084785A 1990-12-28 1991-03-25 画像形成装置 Pending JPH052296A (ja)

Priority Applications (1)

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JP3084785A JPH052296A (ja) 1990-12-28 1991-03-25 画像形成装置

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JP41714890 1990-12-28
JP2-417148 1990-12-28
JP3084785A JPH052296A (ja) 1990-12-28 1991-03-25 画像形成装置

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4948552A (en) * 1985-03-15 1990-08-14 Framatome Ultrasonic wave sensor intended to come into contact with a wall at a high temperature and application of this sensor

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4948552A (en) * 1985-03-15 1990-08-14 Framatome Ultrasonic wave sensor intended to come into contact with a wall at a high temperature and application of this sensor

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