JPH0616178B2 - 光導電部材 - Google Patents

光導電部材

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JPH0616178B2
JPH0616178B2 JP58130218A JP13021883A JPH0616178B2 JP H0616178 B2 JPH0616178 B2 JP H0616178B2 JP 58130218 A JP58130218 A JP 58130218A JP 13021883 A JP13021883 A JP 13021883A JP H0616178 B2 JPH0616178 B2 JP H0616178B2
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    • G03G5/0433Photoconductive layers characterised by having two or more layers or characterised by their composite structure all layers being inorganic

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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 この発明は、電子写真装置に使用可能な電子写真感光
体、あるいはイメージセンサなどの光導電部材に関す
る。
〔発明の技術的背景とその問題点〕
光導電部材は光(紫外から可視、赤外の波長域の光、X
線、γ線等の電磁波をいう)に感受性があり、電子写真
感光体、イメージセンサ等に利用される。一般にこの種
の光導電部材としては、使用上の目的から、暗所での比
抵抗が高く(たとえば1013Ωcm以上)、かつ光照射
により比抵抗が小さくなる電気的特性が必要である。
たとえば、電子写真装置に利用される電子写真感光体を
例にとって、光導電部材として必要な条件を説明する。
電子写真の原理は周知のように、感光体表面に、コロナ
放電もしくは他の方法により電荷を与えてこれを帯電さ
せ、この感光体に像露光を行なうことにより、電子と正
孔とのキャリア対を発生させ、そのどちらか一方により
感光体の表面の電荷を中和して静電潜像を形成するもの
である。
すなわち、感光体の表面を正に帯電させた場合には、像
露光により発生したキャリア対のうち、電子により感光
体表面の正の電荷が中和され、その表面に正電荷による
電荷パターンが形成される。
このようにして形成された静電潜像は、通常感光体の表
面の電荷とは異極性に帯電した現像剤を、感光体表面に
クーロンカにより付着させることにより顕像化される。
このとき感光体表面の光照射部に現像剤が付着する(い
わゆるかぶり現象)ことを防止するために、感光体の接
地電位を基準にして感光体の光照射部の電位よりも現像
剤の電位を高くするように、通常200〜300V程度
の現像バイアスを印加している。
また、レーザープリンタ等においては反転現像法が採用
されることが多いが、この場合には、感光体の光照射部
に現像剤が付着するように高電位の現像バイアスを印加
している。
このような電子写真装置において利用される電子写真感
光体として要求される主要条件は次の通りである。
A.コロナ放電もしくはその他の手段により付与された
感光体表面の電荷が一定の時間保持されること(電荷保
持能が良好であること)。
B.感光体の光照射により生成した電子と正孔とのキャ
リア対が再結合することなく、一方のキャリアが感光体
表面の電荷を中和し、他方のキャリアが感光体の支持体
まで瞬時に到達すること。
従来、この種の感光体としては、非晶質カルコゲナイド
系の材料が用いられている。これは、大面積化が容易で
すぐれた光導電特性を有するという特徴を有している。
しかし、光の吸収端が可視から紫外領域に近いところに
あり、実用上可視領域の光の対する感度が低く、表面の
硬度が低いので電子写真感光体としての寿命が短いとい
う問題がある。
そこで、最近非晶質シリコンを用いた光導電部材が検討
されている。これは、吸収波長領域が広くパンクロマテ
ィックでありかつ高感度、高硬度という特長をもってい
る。この非晶質シリコンは人体に無害であり、単結晶シ
リコンに比べて安価で容易に大面積化が図れるという利
点を有しているが、通常暗所での比抵抗が10Ωcm〜
1010Ωcm程度と低く、電子写真感光体として利用す
る場合には電荷保持能が十分でないという欠点がある。
そこで、最近非晶質シリコンを感光体に応用した例で
は、光導電性層(キャリア発生層)とこれを支持する支
持体層との間に、窒素、炭素もしくは酸素を添加して比
抵抗を高くした非晶質シリコン膜、または不純物をドー
ピングしてp型もしくはn型の伝導型とした非晶質シリ
コンからなる半導体膜(感光体の帯電極性が正の場合に
は電子をブロックし正孔を通過させうるP型半導体を用
い、感光体の帯電極性が負の場合には逆にn型半導体を
用いる)を障壁層として設けることが検討されている。
このような手段により、感光体としての電荷保持能は向
上するが、前者のものにあっては障壁層の膜厚を厚くす
るとキャリア発生層から支持体層へ流れるキャリアの通
過をも阻止して結果的に残留電位が高くなり、膜厚を薄
くすると前述の現像バイアスにより絶縁破壊を生ずると
いう欠点がある。
逆に、後者のものにあっては、このような膜厚による問
題が生じない反面、不純物のドーピング(非晶質シリコ
ンは、第IIIa族元素あるいは第Va族元素のドーピン
グによりp型あるいはn型半導体にそれぞれなる)によ
り、膜中の歪が大きくなるという欠点がある。このよう
な膜を障壁層として用い、その上にキャリア発生層を形
成すると、各層の歪の相違により膜はがれを生じる。
〔発明の目的〕
本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであり、電
荷保持能が高く、残留電位の上昇や疲労現象の発生を防
止できる優れた光伝導部材を提供することを目的とす
る。〔発明の概要〕 本発明は上述した目的を達成するために、本発明の光導
電部材は導電性支持体と、 第III族及び第V族より選択される第1の元素と、炭
素、酸素及び窒素の中から選択される第2の元素とを含
有するアモルファスシリコンよりなる第1の障壁層と、 上記第1の障壁層に含有された第1の元素を第1の障壁
層よりも少量含有するとともに、上記第1の障壁層に含
有された第2の元素を含有して形成された、第1の障壁
層よりも比抵抗の高いアモルファスシリコンよりなる第
2の障壁層と、 上記第1の障壁層中に含有された第1の元素を含有し、
上記第1の障壁層中に含有された第2の元素を含有しな
いアモルファスシリコンよりなる光導電性層とを順次積
層して形成され、上記第2の障壁層は光導電性層と価電
子帯のエネルギー順位がほぼ等しくなるような濃度で、
第1の元素及び第2の元素が添加されていいる。
〔発明の実施例〕
以下、本発明を正帯電用の電子写真感光体に応用した実
験例をとって説明する。
なお、本発明による光導電部材は、この実験例に示され
る電子写真感光体のみならず、イメージセンサーとして
も応用可能である。この場合、本発明における支持体
層、半導体層(障壁層)、光導電性層、および(また
は)表面被覆層として、それぞれイメージセンサの受光
側に共通電極として設けられる透明電極(ITO)、半
導体層、光導電性層および(または)個別電極に接した
高抵抗層がそれぞれ対応する。
さて、第1図は本発明による電子写真感光体1の層構成
を示す断面図である。
この感光体1は、アルミニウム又はその表面を酸化処理
した第1の層としての支持体2上に複数の層が形成され
てなるものである。
すなわち、支持体2上には、第2の層としての障壁層
3、第3の層としての光導電性層4及び第4の層として
の表面被覆層5がこの順に形成されている。障壁層3は
後述の実験例に示すように1層又は2層形成されている
P型半導体層で、支持体2からのキャリアの注入を阻止
するとともに、光導電性層4からのキャリアの流出を許
容する作用をなす。光導電性層4は光に対する感受性を
有し光照射によって電子及び正孔のキャリア対を発生す
るものである。表面被覆層5は、感光体としては表面に
付与され電荷の流出防止という機能を持つが、一般的な
光導電部材としては表面の機械的保護および(または)
他の層との膜の密着性向上という作用をなす。
このような構成の感光体の各層は具体的には次のような
材料から形成される。
まず、障壁層3は、ほう素(B)をドーピングした炭素(C)
及び水素(H)を含むシリコン(Si)原子を母体としたP型
の非晶質半導体である。
Bのドーピングは価電子制御を行なってこの障壁層3の
導電型をP型とするためである。またCの添加は膜の密
着性の向上、比抵抗の増大に効果がある。
また、光導電性層4は、BをドーピングしたHを含むSi
原子を母体として非晶質半導体で、光に対する感受性を
有し光照射によってキャリアを発生する。この場合のB
のドーピングは、光導電性層4を真性半導体に近似した
導電特性を有するものとするために行なわれる。
表面被覆層5は、BをドーピングしたC及びHを含むS
i原子を母体としたP型の非晶質半導体である。
各層の膜厚は、障壁層3が5μm程度光導電性層4が1
2μm程度、表面被覆層5が0.05μm程度が好ましい。
以上構成の電子写真感光体は、たとえば、第2図に示す
プラズマCVD法による電子写真感光体製造装置により
製造することができる。
すなわち、第2図に示すように、電子写真感光体製造装
置は、基台12上に反応容器としての真空チェンバ14
を気密可能に装着し、基台12に接続するパイプ16を
介して排気装置たとえばメカニカルブースタポンプ18
およびロータリーポンプ20により真空チェンバ14内
をたとえば10−3〜10−4Torrに減圧するように構
成される。真空チェンバ14内の基台12上には、ドラ
ム保持装置22がギヤ24を介して駆動装置26により
回転可能に立設されている。このドラム保持装置22
は、アルミニウム製のドラム状導電性基体28(第1図
では支持体2として示されている)を装着することがで
きると共に、ヒータ30を有してこのドラム状導電性基
体28を所定温度たとえば100〜400℃に加熱するこ
とができるように構成される。このドラム保持装置22
の周囲には、ガス導入部32がドラム保持装置22を囲
じようするように配置されている。このガス導入部32
の、ドラム保持装置22に保持されたドラム状導電性基
体28の外周面と対向する内周面には、複数個のガス噴
出孔34を有すると共に、電圧の印加により放電を可能
とする電極36を兼ねている。ガス導入部32は、パイ
プを介して真空チェンバ14外のバルブ38により真空
チェンバ14内に導びくガスの流量が調節されるように
構成されている。なお、40で示すのは電源である。
このような製造装置において、真空チェンバ14内にS
i原子を含むガス、たとえばSiH4,Si2H6,SiF4等の原料
ガスをガス導入部32から真空チェンバ14内に導入
し、真空チェンバ14内の圧力が0.1〜1Torr程度とな
るように排気を調節する。次いで電源40により周波数
13.56MHzの高周波電力を電極36と導電性基体28
との間に印加することにより、原料ガスが分解され非晶
質シリコンが導電性基体28の表面に推積される。
この場合、非晶質シリコンに周期律表第IIIa族、第V
a族に層する元素をドーピングすることにより、価電子
制御が可能であり、比抵抗の制御も可能である(多量の
ドーピングにより比抵抗が小さくなる)。
また、窒素、炭素もしくは酸素原子を添加することによ
り比抵抗を大きくすることができる。
ドーピングの方法は、ガス導入部32から原料ガスを真
空チェンバ14内に導入する際に、同時に、ドーピング
または添加する原子を含むガスを真空チェンバ14内に
導入するだけでよい。
この場合、ドーピング又は添加する原子を含むガスをマ
イクロ波等の電磁波によって前励起すると、ドーピング
効率の向上、成膜速度の向上という点で有効である。
さて、このような製造装置を用いて、本発明の光導電部
材を成膜した実験例を以下に説明する。
<実験例1> ここでは正帯電用電子写真感光体を製造した例について
説明する。
まず、真空チェンバ14内には原料ガスとしてSiH4ガス
が導入されるが、同時に、SiH4の流入量に対してB2H6
スを0.01〜1%の流入量で、かつCHガスを10〜1
00%の流入量で、それぞれ導入する。そして、真空チ
ェンバ14内を0.5Torrの圧力に保ち、印加電力200
Wを加えて、15分間の成膜を行なった。それから、マ
スフローコントローラをマイクロコンピュータにより制
御して、5分間に、SiH4ガスの流入量に対して、B2H6
スを5×10−6〜1×10−7(比)以下まで、CH4
ガスを0(比)まで、それぞれ指数凾数的に減少させ
た。
ここまでの20分間の成膜時間において、障壁層3が成
膜される。この状態のまま(B2H6ガスが微量流入し、CH
4ガスの流入は0である)、さらに2時間成膜を行な
う。この2時間の成膜によって光導電性層4が形成され
る。次いで一旦高周波電力の印加を中断し、つづく、1
0分間において、SiH4ガスの流入量に対してB2H6ガスの
流入量が0、CH4ガスの流入量が100〜500%とな
るように導入し、最後の1分間だけ高周波電力を印加し
て成膜を行なう。この成膜によって表面被覆層5が形成
される。
なお、B2H6ガスは高濃度(2000PPm)のものと低濃度(2
0PPm)のものとを用い、前者は障壁層3の成膜に、後者
は光導電性層4の成膜に、それぞれ主として関与してい
る。
上述した、各ガスの流量と成膜時間との関係を示すと、
第1表のようになる。
また、ガスの流量の時間的変化の様子を第3図に示す。
第3図において、横軸に時間を示し、縦軸にガス流量を
示している。図中140分〜149分の間のパージは、
成膜を行なわず、ガスの排気を行なう時間を示してい
る。
このようにして製造した電子写真感光体は膜はがれもな
く、コロナ放電器を用いた帯電において、帯電器から感
光体への流入電荷0.4μC/cm2の条件で表面電位400
Vが得られた。
また、従来、この種の感光体では現像バイアスを200
V程度にした場合に絶縁破壊を生ずる部分があったが、
上述の感光体では現像バイアスを1000V印加しても
絶縁破壊は生じなかった。このとこは、レーザプリンタ
などのように反転現像法を採用する場合には重要であ
る。さらに、上述の感光体を周知の電子複写機にセット
して100万枚の繰返し使用を行なっても、良好な画像
が得られ充分に長寿命であることが確認された。
<実験例2> ここでは、第1図に示す感光体において、障壁層3とし
て、第1障壁層3a及び第2障壁層3bの2層構成とし
たもので、いずれもP型の非晶質炭化シリコンである。
第1障壁層3aの比抵抗は10Ωcm程度、第2障壁層
3bの比抵抗は1013Ωcm程度である。第1障壁層3
aは、支持体2から光導電性層4へのキャリアの流入を
妨げ、第2障壁層3bはこの第1障壁層3bのキャリア
阻止機能を補助するものである。
この場合第1障壁層3aは、支持体2からのキャリア注
入を阻止する一方、光導電性層4において発生したキャ
リアを支持体2側に流出させるために、正帯電用ではP
型半導体としている。このため、この例ではBをドーピ
ングしているので、比抵抗は上述のようにあまり高くな
い。従って、第2障壁層3bが存在しない場合において
は、光導電性層4との界面において高電圧がかかり、電
荷保持能が低下したり絶縁耐力が低下したりするおそれ
がある。そこで、この例では、第1障壁層3aよりも比
抵抗が大はる第2障壁層3bを上記界面に介挿させてこ
れらの問題を改良したものである。
まず、真空チェンバ14内に原料ガスとしてのSiH4ガス
を導入する。同時に、SiH4ガスの流入量に対して、B2H6
ガスを0.01%〜1%の範囲で、CH4ガスを10〜100
%の範囲でそれぞれ導入し、真空チャンバ14内の圧力
を0.5Torrとし高周波電力200Wを印加して5分間成
膜する。つづいての5分間B2H6ガスを、SiH4ガス流入量
に対する比といて1×10−6〜1×10−7以下とな
るように指数凾数的に減少させつつ5分間成膜を行なっ
た。
このときCH4ガスは50SCCMの一定量で流入され
る。
しかして、この合計10分間の成膜によって第1障壁層
3aが形成される。つづく10分〜20分の間のうち、
CH4ガスのみ残りの5分間だけ流入量を指数凾数的に減
少させつつ、合計10分間の成膜を行なった。これによ
り第2障壁層3bが形成された。さらにつづく、20分
〜140分の合計2時間の間に光導電性層4を形成する
ための成膜を行なった。この場合、真空チェンバ14に
導入されるのは原料ガスとしてのSiH4ガスの他の低濃度
のB2H6ガスである。
次いで、一旦電源40からの高周波電力印加を中断し、
残り10分間において、、SiH4ガスの流入量に対し、、
B2H6ガスの流入量の比が0、CH4ガスの流入量が100
〜500%になるように、これらのガスを導入し、最後
の1分間だけ高周波電力を印加して成膜を行なった。こ
れにより表面被覆層5が形成された。
このようにして成膜された感光体は膜はがれもなく、前
述の実験例1と同一の条件において、表面電位500V
が得られるものであった。
さらに、現像バイアスに対する耐圧も1500V以上であ
り、実験例1よりもすぐれていた。また、寿命について
は実験例1と同様であった。
なお、この実験例におけるガスの流入量と成膜時間との
関係を示すと第2表のようになる。
また、実験例1と同様にガス流入量の時間的変化を示す
と、第4図のようになる。
第4図は第3図と同様の記載方式で上述の時間的変化を
示すものである。
<実験例3> ここでは、水素ガスを用いてSiH4ガスを10倍に希釈し
て原料ガスとし、その他の条件は実験例1と全く同様に
して成膜を行なった。
その結果、表面電位、耐圧に関しては実験例1と同様の
結果が得られた。
ただ、X線回折により測定を行なうと、本実験例のよう
に水素が多く含まれる条件では、結晶化している部分が
存在することが確認された。
そして、分光感度特性を調べてみると、長波長側(80
0mm)まで光感度が延びていることがわかった。これは
電子写真感光体としては、半導体レーザを用いて像露光
する場合に好適な条件である。なお、実験例2におい
て、第2障壁層3bとしてP型半導体を用いているが、
この部分を単なる高抵抗層としなかった理由について説
明を加える。
第5図は、支持体上に、P型半導体層である第1障壁
層、シリコン原子を母体としC,O又はNを含む絶縁性
層である第2障壁層、水素を含む非晶質シリコンからな
る光導電性層及び表面被覆層をこの順に積層してなる電
子写真感光体のエネルギーバンド図である。
さらに第6図は、本発明の実験例2のエネルギーバンド
図である。
いずれも正帯電用感光体である。
しかして、第5図において、支持体側は接地され、表面
被覆層の表面が正帯電されている状態において、表面被
覆層側から光照射を行なうことにより、電子及び正孔の
キャリア対が発生する。発生したキャリアのうち電子
は、表面被覆層側に引付けられて表面の正電荷を中和
し、正孔は支持体側に引付けられる。また、支持体側か
ら電子が流入されるが、これは第1及び第2の障壁層に
よりブロックされる。
さて、この第5図のエネルギーバンド図から明らかなよ
うに、第2障壁層により、光導電性層で発生したキャリ
ア(正孔)が支持体へ流出することが妨げられてしま
う。その結果、感光体の残留電位が上昇してしまう。さ
らに感光体の疲労現像も生じ、このような感光体を用い
ると鮮明な画像が得られない。
これに対して、本発明のものは、第6図から明らかなよ
うに、光導電性層で発生したキャリア(正孔)の通過を
第2障壁層が妨げることはないので、上述のような問題
は生じない。
また、障壁層にドーピングする不純物として、第IIIa
族又は第Va族に層する元素を選択することにより、正
帯用又は負帯電用とそれぞれ用途に合せてP型又はn型
の伝導型とすることができる(第IIIa族の元素として
はBが挙げられ、第Va族の元素としてはP〔リン〕が
挙げられる)。
さらに不純物として、N,C,Oのいずれかの原子を添
加することによって比抵抗を制御することができる。
また、障壁層として、支持体側に面した部分と、光導電
層側に面した部分との2種の部分を設け、前者よりも後
者の比抵抗を大きくすることにより耐圧にすぐれた光導
電部材が得られる。
また、部分的に結晶化した層を設けることにより長波長
光に対する光感度が向上する。
さらに、光導電層の表面を表面被覆層により蔽うことに
より、電荷保持率の向上、機械的強度の向上が図られ
る。
また、障壁層としての半導体層に価電子制御のための不
純物(第IIIa族又は第Va族に属する元素)の他に、
特にCを微量添加することによって、この層を単なる半
導体層とした場合に比較して、帯電能、電荷保持能の向
上に加えて、耐圧が著しく向上する利点がある。
[発明の効果] 以上説明した通り、本発明によれば、障壁層を第1障壁
層と第1障壁層よりも比抵抗が大なる第2障壁層よりな
る2層構造としたので、支持体から光導電性層へのキャ
リアの注入を効率良く防ぐことができる。また不純物が
多量にドーピングされ、比抵抗のあまり高くない第1障
壁層と光導電性層との間に、このようは第2の障壁層を
介挿したことにより電荷保持能および絶縁耐力を向上さ
せることができる。
しかも本発明では上述の通り、第1障壁層よりも抵抗を
高くした第2障壁層上に非晶質シリコンよりなる光導電
性層を積層した場合において、第2障壁層と、光導電性
層との価電子帯のエネルギー順位がほぼ等しくなるよう
に第2障壁層に第III族および第V族元素より選択され
る第1の元素、炭素、酸素および窒素より選択される第
2の元素を添加したので光導電性層で発生したキャリア
が支持体へ流出するのを第2の障壁層が妨げることがな
い。従って残留電位の上昇や疲労現象の発生を防止し、
鮮明な画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実験例の断面図、第2図は同例の電
子写真感光体の製造装置を示す説明図、第3図及び第4
図は同例の製造方法を説明するための説明図、第5図及
び第6図は同例の効果を説明するためのエネルギーバン
ド図である。 1…光導電部材(電子写真感光体)、2…支持体、3…
障壁層、4…光導電性層、5…表面被覆層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // H01L 31/08 (56)参考文献 特開 昭59−212842(JP,A) 特開 昭57−177156(JP,A) 特開 昭58−95875(JP,A) 特開 昭57−196262(JP,A) 実開 昭57−23543(JP,U) 実開 昭57−23544(JP,U)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性支持体と、 第III族及び第V族より選択される第1の元素と、炭
    素、酸素および窒素の中から選択される第2の元素とを
    含有するアモルファスシリコンよりなる第1の障壁層
    と、 上記第1の障壁層に含有された第1の元素を第1の障壁
    層よりも少量含有するとともに、上記第1の障壁層に含
    有された第2の元素を含有して形成された、第1の障壁
    層よりも比抵抗の高いアモルファスシリコンよりなる第
    2の障壁層と、 上記第1の障壁層中に含有された第1の元素を含有し、
    上記第1の障壁層中に含有された第2の元素を含有しな
    いアモルファスシリコンよりなる光導電性層とを順次積
    層して形成され、 上記第2の障壁層は光導電性層と価電子帯のエネルギー
    準位が等しくなるような濃度で、第1の元素及び第2の
    元素が添加されていることを特徴とする光導電部材。
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