JPH0522936A - 直流安定化電源装置 - Google Patents

直流安定化電源装置

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JPH0522936A
JPH0522936A JP3595291A JP3595291A JPH0522936A JP H0522936 A JPH0522936 A JP H0522936A JP 3595291 A JP3595291 A JP 3595291A JP 3595291 A JP3595291 A JP 3595291A JP H0522936 A JPH0522936 A JP H0522936A
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voltage
current
choke coil
load
critical current
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JP3595291A
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Shuichi Matsuda
修一 松田
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Yokogawa Electric Corp
Original Assignee
Yokogawa Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、軽負荷時でも安定な動作の
制御系を持ち、かつ、ダミー電流を低く押さえた直流安
定化電源装置を提供すること。 【構成】 スイッチ素子でオン・オフされた直流電圧が
1次側に加えられたトランスと、トランスの2次側電圧
を整流した波形をチョークコイル(L) とコンデンサ(C1)
で平滑し負荷へ加える平滑手段と、平滑手段の出力電圧
に基づく電圧と設定電圧(Vro) とを比較し差が0となる
ようにHIGHとLOW の期間の割合を制御したパルス信号を
出力して前記スイッチ素子を制御するパルス幅変調器
と、前記チョークコイルに流れる電流を検出しこの電流
がチョークコイルの臨界電流になると、HIGHとLOW の期
間の割合を変えないでパルス信号の周波数を増加させる
ようにパルス幅変調器を制御する手段(1,2) と、を備え
るようにしたもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スイッチング・レギュ
レータを用いた直流安定化電源装置に関する。詳述する
と軽負荷時における制御系の安定化に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】スイッチング・レギュレータの制御系
は、図3(a) ,(b) の2種類がある。図3(a) の装置
は、トランスTの1次側巻線に、直流電源Eから直流電
圧Vinを加える。スイッチ素子Q1がオン・オフ動作する
と、トランスTの2次側に誘起電圧が発生し、その電圧
は、ダイオードD1,D2で整流される。そして平滑用のチ
ョークコイルLとコンデンサC1によりリプルの少ない直
流電圧Eoに変換され端子P1,P2から負荷Zに出力され
る。この出力電圧Eoは、パルス幅変調器(以下、単にPW
M と記す)5に導かれる。そしてPWM5は、基準電圧Vro
と、この出力電圧Eoとの差を取り出し、この差が0と
なるようなパルス幅の変調信号(デューティを制御)を
出力して、スイッチ素子Q1をオン・オフ制御する。従っ
て、図3(a)の制御系が安定した状態では出力電圧Eo=V
ro となる。
【0003】図3(b) の装置は、図3(a) に対し、新た
にチョークコイル電圧帰還ループを設けたものであり、
電子情報通信学会春期全国大会論文集(1990年3-377
頁)に記載されている。この(b)の装置は、チョークコ
イル電圧帰還形の多重帰還制御レギュレータと呼ばれ、
出力電圧Eoを帰還するDCループと、チョークコイルLの
電圧変化を積分して帰還するACループとを多重するもの
である。この(b) の装置は、チョークコイルLとコンデ
ンサCのLCフィルタによる2次の位相遅れ要素を含む
DCループよりも位相遅れ要素が1次少なく安定性が高い
ACループを加算することにより制御系全体の安定性が高
められる効果がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のスイッ
チング・レギュレータを用いた直流安定化電源装置は、
次の問題点を有している。 (a) 軽負荷時において、PWM 5が間欠発振を起こし制
御系が不安定になる。軽負荷時とは、チョークコイルL
の臨界電流以下の負荷Zが接続された時を言う。負荷Z
がある程度大きいと、コンデンサC1は負荷Zにより連続
的に放電されるので、コンデンサC1の端子電圧は、チョ
ークコイルL側より常時低い。従って、チョークコイル
Lには、このコンデンサC1で放電した電荷を補う電流が
連続的に流れる。しかし、負荷Zの値が大きいと、コン
デンサC1の放電量は少なく、そのためチョークコイルL
から電荷を供給した途端にチョークコイルLとコンデン
サC1の端子電圧は同じとなるので電流は流れなくなる。
つまり、チョークコイルLには不連続の電流が流れるこ
とになる。このようにチョークコイルLに不連続の電流
が流れる始める時の電流を臨界電流と言う。
【0005】この軽負荷時においても、直流安定化電源
装置の出力電圧Eoを一定に保つためは、トランスTから
負荷Z側へ供給する電力を絞るように制御する必要があ
る。即ち、出力電圧Eoを一定値にするため、PWM 5は、
出力信号のパルス幅(例えばオンの期間)を非常に狭め
る。そして、負荷が更に軽い場合、PWM 5のパルス幅は
極めて狭くならざるを得ず、このような状態では、PWM
5が間欠発振を起こして制御系が不安定になったり、場
合によっては、構成部品にストレスを与えたりすると言
う問題がある。また、一般には、チョークコイルLの臨
界電流を大きく下回るような軽負荷電流は流すべきでは
ない。チョークコイルLに断続的な電流が流れると、ス
パイクノイズが発生するからである。
【0006】(b) (a) の軽負荷時の問題を解決するた
め、図3のようにチョークコイルLに臨界電流以上の電
流が必ず流れるようにダミー負荷rを接続すると、効率
が低下する新たな問題が発生する。即ち、定格負荷が正
しく接続されるような場合には、適切な負荷電流が流
れ、ダミー負荷rを必要としないにもかかわらず、ダミ
ー負荷へも電流が流れるので効率が低下する。また、ト
ランスTの2次巻線を複数個備え、複数の電源電圧を発
生させる所謂多出力電源(実願平1-80133 号参照)で
は、安定動作をさせるためダミー電流を多くとらなけれ
ばならないので、効率の低下が著しいと言う問題もあ
る。
【0007】本発明の目的は、軽負荷時でも安定な動作
の制御系を持ち、かつ、ダミー電流を低く押さえた直流
安定化電源装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
め第1の発明は、スイッチ素子でオン・オフされた直流
電圧が1次側に加えられたトランスと、トランスの2次
側電圧を整流した波形をチョークコイル(L) とコンデン
サ(C1)で平滑し、これを負荷へ加える平滑手段と、前記
平滑手段の出力電圧に基づく電圧と、設定電圧(Vro) と
を比較し、その差が0となるようにHIGHとLOW の期間の
割合を制御したパルス信号を出力して前記スイッチ素子
をオン・オフ駆動するパルス幅変調器と、前記チョーク
コイルへ流れる電流を検出し、この電流がチョークコイ
ルの臨界電流になると、前記HIGHとLOW の期間の割合を
変えないでパルス信号の周波数を増加させるようにパル
ス幅変調器を制御する手段(1,2) と、を備えるようにし
たものである。
【0009】第2の発明は、スイッチ素子でオン・オフ
された直流電圧が1次側に加えられたトランスと、トラ
ンスの2次側電圧を整流した波形をチョークコイル(L)
とコンデンサ(C1)で平滑し、これを負荷へ加える平滑手
段と、前記平滑手段のライン間に設けられ、抵抗値を制
御可能なダミー負荷と、前記平滑手段の出力電圧に基づ
く電圧と、設定電圧(Vro) とを比較し、その差が0とな
るようにHIGHとLOW の期間の割合を制御したパルス信号
を出力して前記スイッチ素子をオン・オフ駆動するパル
ス幅変調器と、前記チョークコイルに流れる電流を検出
し、このチョークコイルに流れる電流がオフとなる期間
に応じた信号を出力する臨界電流検出器(1) と、この臨
界電流検出器の出力が第1設定値(Vr1) をよぎった時、
前記HIGHとLOWの期間の割合を変えないでパルス信号の
周波数を増加させるようにパルス幅変調器を制御する手
段(2) と、前記臨界電流検出器の出力が、第1設定値よ
り小さい第2設定値(Vr2) をよぎった時、前記ダミー負
荷の抵抗値を低減するように制御する手段(6) と、を備
えるようにしたものである。
【0010】
【作用】パルス幅変調器は、平滑手段の出力電圧に基づ
く電圧と、設定電圧(Vro) とを比較し、その差が0とな
るようにHIGHとLOW の期間の割合を制御したパルス信号
を出力してスイッチ素子をオン・オフ駆動する。従っ
て、設定電圧と平滑手段の出力電圧とは等しくなる。パ
ルス幅変調器を制御する手段(1,2) は、チョークコイル
の電流を検出し、この電流がチョークコイルの臨界電流
になると、前記HIGHとLOW の期間の割合を変えないでパ
ルス信号の周波数を増加させるようにパルス幅変調器を
制御する。即ち、パルス信号のデューティは変わらない
ので、平滑手段の出力電圧値は、一定(設定値)のまま
である。そしてこのパルス信号の周波数が高くなると、
チョークコイルに流れる電流の脈動分が少なくなり、臨
界電流は、あたかも上昇する。即ち、チョークコイルに
断続的に流れる電流を防ぐことができる。
【0011】
【実施例】図1は本発明に係る直流安定化電源装置、図
2は図1装置の動作を説明するためのタイムチャートで
ある。
【0012】図1において、トランスTの1次側巻線に
は、スイッチ素子Q1でオン・オフされた直流電源Eの電
圧Vinが加えられる。トランスTの2次側に発生した電
圧は、ダイオードD1,D2で整流され、更にチョークコイ
ルLとコンデンサC1で平滑されて、リップルの少ない直
流電圧Eoとなる。この直流電圧Eoは、端子P1,P2から負
荷Zへ加えられる。
【0013】コンデンサC1の電圧 Eo は、PWM 5(パル
ス幅変調器)に加えられる。一般には、出力電圧Eoを抵
抗分圧した電圧をPWM 5に帰還する。PWM 5は、出力電
圧Eoに基づく電圧と、設定電圧Vro とを比較し、その差
が0となるようにHIGHとLOWの期間の割合(つまりデュ
ーティ)を制御したパルス信号を出力してスイッチ素子
Q1をオン・オフ駆動する。なお、PWM 5の発振周波数
は、これに接続されたコンデンサC2と抵抗R2の値により
決定される。以上説明した構成は、従来装置と同様であ
る。本発明は、以下に説明する構成を新たに備えたもの
である。
【0014】臨界電流検出器1は、チョークコイルLに
流れる電流を検出し、このチョークコイルLに流れる電
流がオフとなる期間の長さに応じた信号Vcを出力する。
このような機能を持つ臨界電流検出器1は、例えば図1
のように、チョークコイルLを構成するコアに巻かれた
サーチコイルLAと、このサーチコイルLAで検出した電流
により得られる電圧(抵抗r6の電圧)とゼロボルトとを
比較するコンパレータU1(オープンコレクタ)と、この
コンパレータU1のコレクタを電圧Voへ引き上げるプルア
ップ抵抗r1と、コンパレータU1の出力電圧を平滑する抵
抗r2とコンデンサC2と、で構成することができる。
【0015】周波数制御器2は、臨界電流検出器1の出
力Vcが設定値Vr1 をよぎった時、HIGHとLOW の期間の割
合を変えないでパルス信号の周波数fを増加させるよう
にPWM 5を制御する手段である。このような機能の周波
数制御器2は、例えば、図1のような構成で実現するこ
とができる。即ち、増幅器U2とコンデンサC3等で積分器
を構成し、臨界電流検出器1の出力Vcが設定値Vr1 をよ
ぎると、この差を積分し、この積分電圧でトランジスタ
Q2のベースを制御する。従って、抵抗R2に対し、抵抗r6
とトランジスタQ2のオン抵抗が並列に接続され、その並
列抵抗値(正確にはトランジスタQ2のオン抵抗値)が、
積分電圧で制御されるので、PWM 5の発振周波数が変化
する。なお、PWM 5が出力するパルス信号のHIGHとLOW
の期間の割合(デューティ)は、コンデンサC1からの電
圧により制御されるので、周波数制御器2からの信号に
よりデューティが変化することはない。
【0016】ダミー負荷3は、コンデンサC1と並列に設
けられ、抵抗値が制御可能な機能を有するものである。
このような機能のダミー負荷3は、例えば、抵抗r5とト
ランジスタQ3で構成することができる。
【0017】ダミー負荷制御器6は、臨界電流検出器1
の出力Vcが、設定値Vr2 をよぎった時、ダミー負荷3の
抵抗値を低減するように制御する機能を持つものであ
る。このような機能のダミー負荷制御器6は、例えば、
図1のような構成で実現することができる。即ち、増幅
器U3とコンデンサC4等で積分器を構成し、臨界電流検出
器1の出力Vcが設定値Vr2 をよぎると、この差を積分
し、この積分電圧でトランジスタQ3のベースを制御す
る。従って、トランジスタQ3のオン抵抗値が、積分電圧
で制御されるので、(r5+Q3のオン抵抗)が変化する。
【0018】このように構成された図1の装置の動作を
図2を参照しながら説明する。例えば、PWM 5から図2
(1) のようなデューティ(t1:t2=1:2) でパルス信
号が出力されているとする。この時、接続されている負
荷Zにより、チョークコイルLには、例えば図2(2) に
示すような電流が流れていることをサーチコイルLAの作
用で知ることができる。即ち、抵抗r6には、図2のよう
な電圧波形が観測される。図2(2) において示す Io1
は、チョークコイルLに流れる平均値電流、ILは、チョ
ークコイルLに流れる電流の谷値である。この(2)図の
ように0<ILの場合、チョークコイルLには、連続モー
ドの電流が流れているので、臨界電流以上の電流が流れ
ていると言える。
【0019】ここで、値の大きい負荷Zが接続される
と、チョークコイルLを流れる電流は、小さくなり、図
2(3) のようになる。即ち、チョークコイルLに流れる
電流の平均値は、Io2 に減少し、電流の谷値IL=0とな
る。つまり、チョークコイルLに流れる電流は不連続と
なり、臨界電流を下回る電流が流れたことを(3) 図の波
形は示している。
【0020】コンパレータU1は、ゼロ・コンパレータと
して動作しているので、図2(3) の波形が加えられる
と、図2(4) の実線で示す波形を出力する。即ち、IL=
0アンペアの期間は、0 V の信号を出力する。また、0
<IL の期間は、プルアップ抵抗r1の作用により、電圧
Voを出力する。この図2(4) の実線の波形は、抵抗r2と
コンデンサC2で平滑され、図2(4) の点線で示す直流電
圧Vcとなる。一方、チョークコイルLに図(2) の電流が
流れている場合(連続モード)、コンパレータU1の出力
は、常に電圧Voであるため、臨界電流検出器1の出力電
圧を監視することで、臨界電流を下回る電流が流れたか
否かを知ることができる。即ち、臨界電流検出器1の出
力電圧が、Voより低レベルであれば臨界電流を下回る電
流が流れたことを意味する。
【0021】(A) 臨界電流を越える電流が流れた場合の
動作 周波数制御器2は、臨界電流検出器1の出力電圧=Vo
の時(連続モード:図2(2) 参照)、Vr1 < Vo となる
ように予め設定してあるので、積分器を構成する増幅器
U1の出力電圧はマイナスとなり、トランジスタQ2をカッ
トオフとしている。従って、PWM 5は、抵抗R2とコンデ
ンサC2で決定される一定の周波数f1で発振している。つ
まり、臨界電流を越える電流が流れる負荷Zが接続され
た場合、PWM 5は、一定の周波数f1で発振し、出力電圧
Eoの大きさに応じて、この周波数f1を保ったままパルス
信号のパルス幅(デューティ)を制御している。一方、
臨界電流検出器1の出力電圧=Vo の時、Vr2 < Vo と
なるように予め設定してあるので、ダミー負荷制御器6
の増幅器U3の出力電圧はマイナスとなり、トランジスタ
Q3をカットオフとしている。従って、ダミー負荷3に流
れる電流は0アンペアである。つまり、臨界電流を越え
る電流が流れる負荷Zが接続された場合、ダミー電流は
流れない。
【0022】(B) 臨界電流を下回る電流が流れた場合の
動作 例えば、図2(3) のようなチョークコイル電流(平均値
Io2)が流れたとすると、臨界電流検出器1の出力電圧=
Vcとなり、周波数制御器2は、Vc<Vr1 となるように予
め設定してあるので、積分器を構成する増幅器U1の出力
電圧は、マイナスからプラス側へ推移し、トランジスタ
Q2をオンにする。従って、抵抗R2へ並列に(r6+Q2のオ
ン抵抗)が接続されるので、PWM 5は、発振周波数がf1
→f2へ増加する。この周波数f2のPWM 5の出力波形を図
2(5) に示す。なお、(A) の状態と出力電圧Eoが、同じ
である仮定すれば、図2(5) のパルス信号のデューテ
ィ、即ち、t3:t4=t1:t2=1:2である。このように
PWM 5の発振周波数が高くなると、チョークコイルLに
流れる電流の脈動分が少なくなり、臨界電流は図2(6)
に示す如くあたかも上昇する。即ち、チョークコイルL
に不連続で流れる電流を防ぐことができる。図2(6)
は、PWM 5か図2(5) の周波数f2で発振した場合のチョ
ークコイルL波形を描いたものであり、この図2(6) か
ら脈動分が少なくなることが分かる。定量的に説明する
とチョークコイルLの臨界電流IL(図2(2) 参照)は、
次式で表される。 IL=(Eo・T/2L)・(1−Ton/T) (1) ここで、 T:図2(1) ,(5) に示すパルスの周期(例えば、T=
t1+t2) Ton:図2(1) ,(5) に示すパルスのオンの期間(例え
ば、Ton=t1,t3) L:チョークコイルのインダクタンス (1) からも分かるようにPWM 5の周波数を増加させると
(Tを小さくする)、臨界電流ILの値を小さくすること
ができる。即ち、臨界電流以上の電流を流すように制御
することができる。
【0023】つまり、臨界電流を下回る電流が流れるよ
うな負荷Zが接続された場合、本発明は、直ちにダミー
負荷3に電流を流すのでなく、PWM 5の発振周波数を高
めて臨界電流以上の電流が流れるように制御している。
つまり、この制御では、ダミー負荷3に電流を流してい
ないので、直流安定化電源装置としての効率は低下して
いない。
【0024】(C) 更に臨界電流を下回る電流が流れた場
合の動作 (B) で説明した動作のように大きな抵抗の負荷Zが接続
され、一旦臨界電流ILを下回る電流が流れると、PWM 5
の発振周波数を増加させることで対処し、あたかも臨界
電流ILを増加させるように制御している。しかし、(B)
項における負荷より更に大きな値の負荷Zが接続される
と、発振周波数が増大し(図2に示す周期T=t3+t4が
小さくなり)、ついには、PWM 5が出力できるオン・パ
ルスの幅(t3)の限界に到達する。即ち、もはや、これ
以上オン・パルスの幅t3を狭めることができないので
(1) 式で示す臨界電流ILを小さくすることができず、チ
ョークコイルLには、本当に臨界電流が流れ始める。つ
まり、臨界電流検出器1の出力電圧は、図2(4) のVcと
なる。
【0025】本発明では、このような状態で、臨界電流
検出器1の出力Vcが、設定値Vr2 をよぎるような値(Vc
<Vr2 )に設定値Vr2 を予め設定してある。即ち、臨界
電流検出器1の出力Vcが設定値Vr2 をよぎると、増幅器
U3とコンデンサC4等で構成した積分器が、この差(Vr2
−Vc)を積分し、この積分電圧でトランジスタQ3をオン
にする。そして、トランジスタQ3のオン抵抗値は、積分
電圧が高くなる程、小さくなるので、臨界電流を下回る
程、ダミー負荷3の抵抗値が小さくなり、チョークコイ
ルLに流れる電流を増加させる方向に制御する。即ち、
臨界電流ILの値は、ある一定値より小さくなることはな
い。言い換えると、(C) の動作では、図2(4) で示す期
間t5を極めて小さい値に制御することができる。そし
て、一律の値のダミー電流を流すのでなく、負荷Zの値
に応じた値のダミー電流をダミー負荷3に流すので、損
失を低減できる。
【0026】なお、上述では、チョークコイルLのコア
にサーチコイルLAを巻装して電流を検出する例で説明し
たが、チョークコイルLに直列に電流を検出するCT(cu
rrent transformer )を挿入するようにしてもよい。ま
た、上述では(図1は)従来例を示す図3(a) に本発明
を適用した例で説明したが、図3(b) に本発明を適用し
ても成立するのは明らかである。また、図1では、臨界
電流検出器1,周波数制御器2,ダミー負荷3,ダミー
負荷制御器6を具体的構成を示して説明したが、この構
成例に限定するわけでなく、同様な機能を持つ別の構成
にしても本発明の範囲に含まれる。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、次
の効果が得られる。 (1) 通常の制御であれば臨界電流を少し下回るような負
荷Zが接続された場合(上記(B) の場合)、ダミー電流
をとることなく、臨界電流を下回らないように制御する
ので、損失を防ぐことができる。 (2) また、上記(B) の場合、PWM 5はその定格以内のパ
ルス幅でスイッチング制御しているので、電源装置とし
て安定な動作がえられる。 (3) 上記(C) の場合、一律の値のダミー電流を流すので
なく、負荷Zの値に応じた値のダミー電流をダミー負荷
3に流すので、従来と比較して損失を低減できる。 (4) 多出力電源において、従出力を安定に動作できる主
出力電流の範囲を広くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る直流安定化電源装置を示す図
【図2】図1装置の動作を説明するためのタイムチャー
【図3】従来例を示す図
【符号の説明】
1 臨界電流検出器、 2 周波数制御器、 3 ダミ
ー負荷 5 PWM 、 6 ダミー負荷制御器、 T トランス L チョークコイル

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スイッチ素子でオン・オフされた直流電圧
    が1次側に加えられたトランスと、 トランスの2次側電圧を整流した波形をチョークコイル
    (L) とコンデンサ(C1)で平滑し、これを負荷へ加える平
    滑手段と、 前記平滑手段の出力電圧に基づく電圧と、設定電圧(Vr
    o) とを比較し、その差が0となるようにHIGHとLOW の
    期間の割合を制御したパルス信号を出力して前記スイッ
    チ素子をオン・オフ駆動するパルス幅変調器と、 前記チョークコイルに流れる電流を検出し、この電流が
    チョークコイルの臨界電流になると、前記HIGHとLOW の
    期間の割合を変えないでパルス信号の周波数を増加させ
    るようにパルス幅変調器を制御する手段(1,2) と、 を備えたことを特徴とする直流安定化電源装置。
  2. 【請求項2】スイッチ素子でオン・オフされた直流電圧
    が1次側に加えられたトランスと、 トランスの2次側電圧を整流した波形をチョークコイル
    (L) とコンデンサ(C1)で平滑し、これを負荷へ加える平
    滑手段と、 前記平滑手段のライン間に設けられ、抵抗値を制御可能
    なダミー負荷と、 前記平滑手段の出力電圧に基づく電圧と、設定電圧(Vr
    o) とを比較し、その差が0となるようにHIGHとLOW の
    期間の割合を制御したパルス信号を出力して前記スイッ
    チ素子をオン・オフ駆動するパルス幅変調器と、 前記チョークコイルに流れる電流を検出し、このチョー
    クコイルに流れる電流がオフとなる期間に応じた信号を
    出力する臨界電流検出器(1) と、 この臨界電流検出器の出力が第1設定値(Vr1) をよぎっ
    た時、前記HIGHとLOWの期間の割合を変えないでパルス
    信号の周波数を増加させるようにパルス幅変調器を制御
    する手段(2) と、 前記臨界電流検出器の出力が、第1設定値より小さい第
    2設定値(Vr2) をよぎった時、前記ダミー負荷の抵抗値
    を低減するように制御する手段(6) と、 を備えたことを特徴とする直流安定化電源装置。
JP3595291A 1991-03-01 1991-03-01 直流安定化電源装置 Pending JPH0522936A (ja)

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