JPH05228426A - 防汚方法 - Google Patents
防汚方法Info
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- JPH05228426A JPH05228426A JP7260492A JP7260492A JPH05228426A JP H05228426 A JPH05228426 A JP H05228426A JP 7260492 A JP7260492 A JP 7260492A JP 7260492 A JP7260492 A JP 7260492A JP H05228426 A JPH05228426 A JP H05228426A
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- Japan
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- elastic layer
- layer
- marine organisms
- anticorrosion
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 防汚対策を必要とする表面に海中生物が付着
しても、その付着程度が強固にならず、付着した生物を
高圧射水などの物理的な力で容易に除去できるような防
汚方法を提供する。 【構成】 防汚対策を必要とする表面に防食層を介して
伸び率が150%以上で厚さが1〜5mmの弾性層を設け
る。
しても、その付着程度が強固にならず、付着した生物を
高圧射水などの物理的な力で容易に除去できるような防
汚方法を提供する。 【構成】 防汚対策を必要とする表面に防食層を介して
伸び率が150%以上で厚さが1〜5mmの弾性層を設け
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、原子力発電所の(冷却
用)海水導入管の内面などの防汚対策を必要とする表面
の防汚方法に関するものである。
用)海水導入管の内面などの防汚対策を必要とする表面
の防汚方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】原子力発電所の海水導入管などの防汚対
策としては、従来より、防汚塗料が塗装されている。こ
の防汚塗料には、大別してつぎのふたつがある。
策としては、従来より、防汚塗料が塗装されている。こ
の防汚塗料には、大別してつぎのふたつがある。
【0003】ひとつは、塗膜が海水と接触したときに、
毒性のある防汚剤、たとえば亜酸化銅、有機錫化合物、
ジンクメチルジチオカルバメ―ト、テトラアルキルチウ
ラムジスルフイドなどが、海水中に溶出するタイプであ
り、取り扱い時の危険性や、海洋公害などの課題があ
る。
毒性のある防汚剤、たとえば亜酸化銅、有機錫化合物、
ジンクメチルジチオカルバメ―ト、テトラアルキルチウ
ラムジスルフイドなどが、海水中に溶出するタイプであ
り、取り扱い時の危険性や、海洋公害などの課題があ
る。
【0004】いまひとつは、防汚剤を配合しない無公害
型防汚塗料であつて、シリコ―ンゴム、シリコ―ン変性
アクリル樹脂、流動パラフイン、ポリエチレングリコ―
ル変性シリコ―ンオイルまたはこれらの混合系をベ―ス
とした塗料であるが、防汚性能としては満足できるまで
には至つていない。
型防汚塗料であつて、シリコ―ンゴム、シリコ―ン変性
アクリル樹脂、流動パラフイン、ポリエチレングリコ―
ル変性シリコ―ンオイルまたはこれらの混合系をベ―ス
とした塗料であるが、防汚性能としては満足できるまで
には至つていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
事情に鑑み、従来とはまるで異なる発想により、防汚対
策を必要とする表面に海中生物が付着しても、その付着
程度が強固にならず、付着した生物を物理的な力で容易
に除去できるような防汚方法を提供することを目的とし
ている。
事情に鑑み、従来とはまるで異なる発想により、防汚対
策を必要とする表面に海中生物が付着しても、その付着
程度が強固にならず、付着した生物を物理的な力で容易
に除去できるような防汚方法を提供することを目的とし
ている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成するために種々検討した結果、防汚対策を必要
とする表面に可撓性のある厚膜層を強固に付着させるこ
とにより、上記厚膜層上に海中生物が付着しても、この
海中生物を高圧射水のような物理的な力で容易に除去で
きることを知り、本発明を完成するに至つた。
的を達成するために種々検討した結果、防汚対策を必要
とする表面に可撓性のある厚膜層を強固に付着させるこ
とにより、上記厚膜層上に海中生物が付着しても、この
海中生物を高圧射水のような物理的な力で容易に除去で
きることを知り、本発明を完成するに至つた。
【0007】すなわち、本発明は、防汚対策を必要とす
る表面に防食層を介して伸び率が150%以上で厚さが
1〜5mmの弾性層を設けることを特徴とする防汚方法に
係るものである。
る表面に防食層を介して伸び率が150%以上で厚さが
1〜5mmの弾性層を設けることを特徴とする防汚方法に
係るものである。
【0008】
【発明の構成・作用】本発明においては、原子力発電所
の(冷却用)海水導入管の内面などの防汚対策を必要と
する表面に、まず、防食層を形成する。この防食層は、
上記表面の錆,腐食を防止する働きとともに、この上に
設けられる弾性層の付着強度を大きくする働きを有して
いる。
の(冷却用)海水導入管の内面などの防汚対策を必要と
する表面に、まず、防食層を形成する。この防食層は、
上記表面の錆,腐食を防止する働きとともに、この上に
設けられる弾性層の付着強度を大きくする働きを有して
いる。
【0009】このような防食層の形成方法としては、た
とえば、従来より公知の防食塗料を塗装するのが最も効
率的で好ましい。防食塗料としては、エポキシ系、エポ
キシアクリル系、不飽和ポリエステル系、ウレタン系、
無機ジンク系塗料などの一般的に使用される防食塗料で
よい。
とえば、従来より公知の防食塗料を塗装するのが最も効
率的で好ましい。防食塗料としては、エポキシ系、エポ
キシアクリル系、不飽和ポリエステル系、ウレタン系、
無機ジンク系塗料などの一般的に使用される防食塗料で
よい。
【0010】防食層の厚さは、300μm以下、通常1
00〜250μmであるのがよい。あまり薄すぎては前
記働きが十分に現れず、厚くなりすぎると乾燥が不十分
となつて剥離する危険性があり、いずれも好ましくな
い。
00〜250μmであるのがよい。あまり薄すぎては前
記働きが十分に現れず、厚くなりすぎると乾燥が不十分
となつて剥離する危険性があり、いずれも好ましくな
い。
【0011】本発明においては、ついで、上記の防食層
上に伸び率が150%以上(通常650%まで)で、厚
さが1〜5mmの弾性層を設ける。こうすることにより、
この弾性層上に付着する海中生物を、高圧射水のような
物理的な力で容易に除去することができ、その際上記弾
性層が剥離や破損するおそれは特にない。
上に伸び率が150%以上(通常650%まで)で、厚
さが1〜5mmの弾性層を設ける。こうすることにより、
この弾性層上に付着する海中生物を、高圧射水のような
物理的な力で容易に除去することができ、その際上記弾
性層が剥離や破損するおそれは特にない。
【0012】上記の弾性層の厚さが1mm未満となつた
り、5mmを超えてしまうと、また伸び率が150%未満
となると、弾性層の付着強度や機械的強度を損なつて海
中生物の除去時に剥離や破損を生じたり、海中生物の除
去を容易に行えなくなるなどの問題が生じてくる。
り、5mmを超えてしまうと、また伸び率が150%未満
となると、弾性層の付着強度や機械的強度を損なつて海
中生物の除去時に剥離や破損を生じたり、海中生物の除
去を容易に行えなくなるなどの問題が生じてくる。
【0013】弾性層を形成する方法としては、たとえ
ば、イ)可撓性の厚膜が得られる塗料を塗装する方法、
ロ)可撓性のあるシ―トを防食層の上に貼付する方法が
挙げられるが、これら以外の方法であつてもよい。
ば、イ)可撓性の厚膜が得られる塗料を塗装する方法、
ロ)可撓性のあるシ―トを防食層の上に貼付する方法が
挙げられるが、これら以外の方法であつてもよい。
【0014】上記イの方法に使用する塗料としては、可
撓性エポキシ、ポリウレタン、エマルジヨンなどをベ―
スとした塗料が挙げられる。可撓性エポキシの例として
は、ポリサルフアイド変性エポキシ、ポリグリコ―ル変
性エポキシなどをポリアミンやポリアミドなどで硬化さ
せるタイプの塗料がある。ポリウレタンの例としては、
ポリエ―テルポリオ―ル、ポリエステルポリオ―ル、エ
ポキシポリオ―ルなどを多官能イソシアネ―ト化合物で
硬化させるタイプの塗料がある。エマルジヨンの例とし
ては、アクリルエマルジヨン系(アクリルゴム系、アク
リル樹脂系)、クロロプレンラテツクス系、EVA(エ
チレン−酢酸ビニル共重合体)エマルジヨン系などをベ
―スとした塗料がある。
撓性エポキシ、ポリウレタン、エマルジヨンなどをベ―
スとした塗料が挙げられる。可撓性エポキシの例として
は、ポリサルフアイド変性エポキシ、ポリグリコ―ル変
性エポキシなどをポリアミンやポリアミドなどで硬化さ
せるタイプの塗料がある。ポリウレタンの例としては、
ポリエ―テルポリオ―ル、ポリエステルポリオ―ル、エ
ポキシポリオ―ルなどを多官能イソシアネ―ト化合物で
硬化させるタイプの塗料がある。エマルジヨンの例とし
ては、アクリルエマルジヨン系(アクリルゴム系、アク
リル樹脂系)、クロロプレンラテツクス系、EVA(エ
チレン−酢酸ビニル共重合体)エマルジヨン系などをベ
―スとした塗料がある。
【0015】上記ロの方法では、ブタジエンゴム、スチ
レン−ブタジエンゴム、アクルロニトリル−ブタジエン
ゴム、天然ゴム、クロロプレンゴムなどからなるゴムシ
―トが用いられ、これらを適宜の接着剤で防食層上に貼
付すればよい。
レン−ブタジエンゴム、アクルロニトリル−ブタジエン
ゴム、天然ゴム、クロロプレンゴムなどからなるゴムシ
―トが用いられ、これらを適宜の接着剤で防食層上に貼
付すればよい。
【0016】このようにして防食層を介して弾性層を設
けてなる物体表面を海水に浸漬すると、弾性層上に徐々
に海中生物が付着してくるが、その付着強度は弱く、し
たがつてこれに高圧射水などの物理的な力を定期的に加
えることにより、付着生物は簡単に除去されて、物体表
面への強固な付着が阻止される。
けてなる物体表面を海水に浸漬すると、弾性層上に徐々
に海中生物が付着してくるが、その付着強度は弱く、し
たがつてこれに高圧射水などの物理的な力を定期的に加
えることにより、付着生物は簡単に除去されて、物体表
面への強固な付着が阻止される。
【0017】
【発明の効果】以上のように、本発明の防汚方法によれ
ば、弾性層上に付着する海中生物を高圧射水などにより
容易に除去でき、しかもその際弾性層の剥離や破損など
はみられず、そのうえこの弾性層およびその下地となる
防食層からは、有害物質の溶出が全くないため、海洋公
害の問題がなく、従来にない防汚対策として実用上の価
値が大きい。
ば、弾性層上に付着する海中生物を高圧射水などにより
容易に除去でき、しかもその際弾性層の剥離や破損など
はみられず、そのうえこの弾性層およびその下地となる
防食層からは、有害物質の溶出が全くないため、海洋公
害の問題がなく、従来にない防汚対策として実用上の価
値が大きい。
【0018】
【実施例】つぎに、実施例、比較例および参考例を記載
して、本発明をより具体的に説明する。なお、以下にお
いて、部とあるのは重量部である。
して、本発明をより具体的に説明する。なお、以下にお
いて、部とあるのは重量部である。
【0019】実施例1〜3 表1に示される配合組成(配合量は全体が100部とな
る重量部数で表す)に準じて、エポキシ樹脂と顔料とを
混合し、3本ロ―ルで練合して粒度を40μm以下に分
散したのち、さらに溶剤を加えて3種の主剤を得た。つ
ぎに、この主剤に対応した硬化剤成分をそれぞれ所定量
混合して、弾性層形成用の3種の塗料組成物を調製し
た。
る重量部数で表す)に準じて、エポキシ樹脂と顔料とを
混合し、3本ロ―ルで練合して粒度を40μm以下に分
散したのち、さらに溶剤を加えて3種の主剤を得た。つ
ぎに、この主剤に対応した硬化剤成分をそれぞれ所定量
混合して、弾性層形成用の3種の塗料組成物を調製し
た。
【0020】サンドブラスト鋼板に、前もつてエポキシ
樹脂防食塗料〔日本油脂(株)商品名フレ―クガ―ドN
o.3000〕を乾燥後の厚さが250μmとなるよう
に塗装し、7日間硬化させて防食層を形成した。この上
に、前記の弾性層形成用の塗料組成物を乾燥後の厚さが
2〜3mmになるように刷毛で塗装し、20℃で7日間硬
化させて弾性層を形成し、3種の試験片を作製した。
樹脂防食塗料〔日本油脂(株)商品名フレ―クガ―ドN
o.3000〕を乾燥後の厚さが250μmとなるよう
に塗装し、7日間硬化させて防食層を形成した。この上
に、前記の弾性層形成用の塗料組成物を乾燥後の厚さが
2〜3mmになるように刷毛で塗装し、20℃で7日間硬
化させて弾性層を形成し、3種の試験片を作製した。
【0021】比較例1〜3 表2に示される配合組成(配合量は全体が100部とな
る重量部数で表す)に準じて、エポキシ樹脂と顔料とを
混合し、3本ロ―ルで練合して粒度を40μm以下に分
散したのち、さらに溶剤を加えて3種の主剤を得た。
る重量部数で表す)に準じて、エポキシ樹脂と顔料とを
混合し、3本ロ―ルで練合して粒度を40μm以下に分
散したのち、さらに溶剤を加えて3種の主剤を得た。
【0022】つぎに、この主剤に対応した硬化剤成分を
それぞれ所定量混合して、弾性層形成用の3種の塗料組
成物を調製した。この組成物を使用した以外は、実施例
1〜3と同様の方法で3種の試験片を作製した。
それぞれ所定量混合して、弾性層形成用の3種の塗料組
成物を調製した。この組成物を使用した以外は、実施例
1〜3と同様の方法で3種の試験片を作製した。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】なお、表1,表2中の*1〜18は、以下
のとおりである。 *1:XR−4122〔エポキシ当量350、日本チバガイ
ギ―(株)商品名〕 *2:FEX−2413〔エポキシ当量680、横浜ゴ
ム(株)商品名〕 *3:フレツブ−60〔エポキシ当量280、東レチオ
コ―ル(株)商品名〕 *4:GY−250〔エポキシ当量190、日本チバガ
イギ―(株)商品名〕 *5:酸化チタンJR−602〔テイカ(株)商品名〕 *6:ヒ性硫酸バリウムBA〔堺化学工業(株)商品
名〕 *7:タルク2号〔竹原化学工業(株)商品名〕 *8:べんがら錦玉A〔森下弁柄(株)商品名〕 *9:フジキユア−5410〔活性水素当量76、富士
化成工業(株)商品名〕 *10:ダイトクラ―ルHD−ACC43〔大都産業
(株)商品名〕 *11:ダイトクラ―ルMR−91〔大都産業(株)商品
名〕 *12:エピコ―ト807 〔エポキシ当量170 、油化シエル
エポキシ(株)商品名〕 *13:酸化チタンJR−602〔テイカ(株)商品名〕 *14:マピコTAN−10〔チタン工業(株)商品名〕 *15:ハイフイラ―No.12〔松村産業(株)商品
名〕 *16:クリスタライトVX−S〔(株)龍森商品名〕 *17:アエロジルR−202〔日本エアロジル(株)商
品名〕 *18:フジキユア―FXM−823F〔富士化成工業
(株)商品名〕
のとおりである。 *1:XR−4122〔エポキシ当量350、日本チバガイ
ギ―(株)商品名〕 *2:FEX−2413〔エポキシ当量680、横浜ゴ
ム(株)商品名〕 *3:フレツブ−60〔エポキシ当量280、東レチオ
コ―ル(株)商品名〕 *4:GY−250〔エポキシ当量190、日本チバガ
イギ―(株)商品名〕 *5:酸化チタンJR−602〔テイカ(株)商品名〕 *6:ヒ性硫酸バリウムBA〔堺化学工業(株)商品
名〕 *7:タルク2号〔竹原化学工業(株)商品名〕 *8:べんがら錦玉A〔森下弁柄(株)商品名〕 *9:フジキユア−5410〔活性水素当量76、富士
化成工業(株)商品名〕 *10:ダイトクラ―ルHD−ACC43〔大都産業
(株)商品名〕 *11:ダイトクラ―ルMR−91〔大都産業(株)商品
名〕 *12:エピコ―ト807 〔エポキシ当量170 、油化シエル
エポキシ(株)商品名〕 *13:酸化チタンJR−602〔テイカ(株)商品名〕 *14:マピコTAN−10〔チタン工業(株)商品名〕 *15:ハイフイラ―No.12〔松村産業(株)商品
名〕 *16:クリスタライトVX−S〔(株)龍森商品名〕 *17:アエロジルR−202〔日本エアロジル(株)商
品名〕 *18:フジキユア―FXM−823F〔富士化成工業
(株)商品名〕
【0026】実施例4 ポリエ―テルポリオ―ル〔タケネ―トP−23、武田薬
品工業(株)商品名〕9.6部と3・3´−ジクロロ−
4・4´−ジアミノジフエニルメタン(キユアミンM
T)8.0部とを混合したのち、これに顔料として、酸
化チタン〔酸化チタンFR−22、古川機械金属(株)
商品名〕8.0部、タルク〔クラウンタルクCP、松村
産業(株)商品名〕23.9部を混合し、3本ロ―ルで
練合して粒度を40μm以下に分散した。これにさらに
溶剤としてキシレン6.6部と添加剤として有機ベント
ナイト〔ASA−T−75F、伊藤製油(株)商品名〕
1.3部を加えて、主剤を得た。
品工業(株)商品名〕9.6部と3・3´−ジクロロ−
4・4´−ジアミノジフエニルメタン(キユアミンM
T)8.0部とを混合したのち、これに顔料として、酸
化チタン〔酸化チタンFR−22、古川機械金属(株)
商品名〕8.0部、タルク〔クラウンタルクCP、松村
産業(株)商品名〕23.9部を混合し、3本ロ―ルで
練合して粒度を40μm以下に分散した。これにさらに
溶剤としてキシレン6.6部と添加剤として有機ベント
ナイト〔ASA−T−75F、伊藤製油(株)商品名〕
1.3部を加えて、主剤を得た。
【0027】つぎに、この主剤に硬化剤成分として多官
能イソシアネ―ト化合物〔タケネ―トL−1011、武
田薬品工業(株)商品名〕を42.6部混合して、弾性
層形成用の塗料組成物を調製した。この組成物を使用し
た以外は、実施例1〜3と同様の方法で試験片を作製し
た。
能イソシアネ―ト化合物〔タケネ―トL−1011、武
田薬品工業(株)商品名〕を42.6部混合して、弾性
層形成用の塗料組成物を調製した。この組成物を使用し
た以外は、実施例1〜3と同様の方法で試験片を作製し
た。
【0028】実施例5〜7 サンドブラスト鋼板に、エポキシ樹脂防食塗料(実施例
1〜3と同じもの)を乾燥後の厚さが250μmとなる
ように塗装し、7日間硬化させて防食層を形成したの
ち、この防食層上に、実施例5としてブタジエンゴム、
実施例6としてスチレン−ブタジエンゴム、実施例7と
してアクルロニトリル−ブタジエンゴムのそれぞれ厚さ
が2〜3mmのゴムシ―トを、接着剤(生ゴムにベンゼン
を5重量%含ませたもの)で貼付して弾性層を形成し、
3種の試験片を作製した。
1〜3と同じもの)を乾燥後の厚さが250μmとなる
ように塗装し、7日間硬化させて防食層を形成したの
ち、この防食層上に、実施例5としてブタジエンゴム、
実施例6としてスチレン−ブタジエンゴム、実施例7と
してアクルロニトリル−ブタジエンゴムのそれぞれ厚さ
が2〜3mmのゴムシ―トを、接着剤(生ゴムにベンゼン
を5重量%含ませたもの)で貼付して弾性層を形成し、
3種の試験片を作製した。
【0029】以上の実施例1〜7および比較例1〜3で
作製した試験片につき、以下の要領で弾性層の伸び率、
海中生物の付着状況、付着生物の除去容易性、弾性層の
異常を調べた。その結果を後記の表3に示す。なお、海
中生物の付着状況と付着生物の除去容易性については、
参考のため、試験片として、ホ―ロ―板(参考例1)、
ステンレス板(参考例2)、ガラス板(参考例3)を用
いて試験し、その結果を併記した。
作製した試験片につき、以下の要領で弾性層の伸び率、
海中生物の付着状況、付着生物の除去容易性、弾性層の
異常を調べた。その結果を後記の表3に示す。なお、海
中生物の付着状況と付着生物の除去容易性については、
参考のため、試験片として、ホ―ロ―板(参考例1)、
ステンレス板(参考例2)、ガラス板(参考例3)を用
いて試験し、その結果を併記した。
【0030】<弾性層の伸び率>JIS K 7113
「プラスチツクの引張試験方法」にしたがつて、弾性層
の伸び率(%)を測定した。
「プラスチツクの引張試験方法」にしたがつて、弾性層
の伸び率(%)を測定した。
【0031】<海中生物の付着状況>試験片を6ケ月間
海中に浸漬し、試験片表面に貝類や藻層類などの種々の
海中生物がどの程度付着しているかを肉眼で観察した。
海中に浸漬し、試験片表面に貝類や藻層類などの種々の
海中生物がどの程度付着しているかを肉眼で観察した。
【0032】<付着生物の除去容易性>上記の6ケ月間
海中に浸漬した試験片につき、高圧射水(100kg/cm
2 、10秒間)によつて、付着生物の除去を行つた。生
物または生物の殻などの残量が試験片面積の5%以下の
ものを合格、5%より多いものを不合格とした。
海中に浸漬した試験片につき、高圧射水(100kg/cm
2 、10秒間)によつて、付着生物の除去を行つた。生
物または生物の殻などの残量が試験片面積の5%以下の
ものを合格、5%より多いものを不合格とした。
【0033】<弾性層の異常>上記の付着生物の除去容
易性の試験の結果、試験片の弾性層に破損、剥離、弾性
層の浮きなどの異常が生じているかどうかを観察した。
易性の試験の結果、試験片の弾性層に破損、剥離、弾性
層の浮きなどの異常が生じているかどうかを観察した。
【0034】
【表3】
【0035】表3の結果から明らかなように、弾性層の
伸び率が150%未満の比較例1〜3では、海中生物が
強固に付着しているため、高圧射水によつても除去でき
ないが、本発明による実施例1〜7では、付着した海中
生物の除去が容易であり、しかも弾性層の剥離や破損な
どの異常は認められない。
伸び率が150%未満の比較例1〜3では、海中生物が
強固に付着しているため、高圧射水によつても除去でき
ないが、本発明による実施例1〜7では、付着した海中
生物の除去が容易であり、しかも弾性層の剥離や破損な
どの異常は認められない。
【0036】この結果と、さらに有害物質の溶出がない
ため海洋公害の問題が全くないという特徴から、本発明
の方法は従来にない防汚対策として実用上の価値が非常
に大きいものであることがわかる。
ため海洋公害の問題が全くないという特徴から、本発明
の方法は従来にない防汚対策として実用上の価値が非常
に大きいものであることがわかる。
Claims (1)
- 【請求項1】 防汚対策を必要とする表面に防食層を介
して伸び率が150%以上で厚さが1〜5mmの弾性層を
設けることを特徴とする防汚方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7260492A JPH05228426A (ja) | 1992-02-21 | 1992-02-21 | 防汚方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7260492A JPH05228426A (ja) | 1992-02-21 | 1992-02-21 | 防汚方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05228426A true JPH05228426A (ja) | 1993-09-07 |
Family
ID=13494169
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7260492A Pending JPH05228426A (ja) | 1992-02-21 | 1992-02-21 | 防汚方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05228426A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008297463A (ja) * | 2007-05-31 | 2008-12-11 | Sanyo Chem Ind Ltd | 鋼材コーティング用水性分散体及び樹脂コーティングされた鋼材 |
CN105385319A (zh) * | 2015-12-17 | 2016-03-09 | 上海行颐实业有限公司 | 新型发光体展示柜 |
JP2017185437A (ja) * | 2016-04-04 | 2017-10-12 | ベック株式会社 | 被膜形成方法 |
US11154055B2 (en) | 2017-07-10 | 2021-10-26 | Luoyang Ship Material Research Institute | Micro structure and antifouling active substance synergistic antifouling material and preparation method thereof |
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1992
- 1992-02-21 JP JP7260492A patent/JPH05228426A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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