JPH0522687U - オーガスクリユーの排土装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 オーガスクリューに付着している土砂を効率
よく確実に除去することができるオーガスクリューの排
土装置を提供する。 【構成】 地上に設置されて上下面にオーガスクリュー
１の挿通孔８、９が開口されたボックス状の排土ホッパ
７を備え、この排土ホッパ７の内部下方位置にオーガス
クリュー１のスクリュー羽根１ａに向けて洗浄水を噴射
する位置固定および上下方向首振り自在なジェット水噴
射ノズル１０、１１を設け、このジェット水噴射ノズル
１０、１１より上方位置の排土ホッパ７内にオーガスク
リュー１のスクリュー羽根１ａにオーバーラップして接
触可能な回転式ワイヤブラシ１２を設けたことを特徴と
する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はオーガスクリューに付着した土砂を洗浄排土するオーガスクリューの 排土装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

地中に竪穴を掘削する掘削機として、図６に側面を、図７に正面を示すように オーガスクリュー１を備えた掘削機が用いられている。この掘削機は、地上に設 置される作業機械２に直立状態に支持されたリーダマスト３に駆動部４が昇降自 在に装着され、この駆動部４の下部にオーガスクリュー１の上端を連結してこの 駆動部４によるオーガスクリュー１の回転によりその下端の掘削ヘッド５で地盤 を掘削し、スクリュー羽根１ａにより掘削土砂を上方へ搬送して排出させ、順次 駆動部４を下降させて竪穴を掘削するようになされている。

【０００３】 このような掘削機においては、掘削後オーガスクリューを引上げるときオーガ スクリュー１のスクリュー羽根１ａに多量の土砂が付着したまま引上げられ、次 回の掘削に支障をきたすことになる。

【０００４】 そこで従来から、地上に設置されオーガスクリュー１の周囲に洗浄水噴射ノズ ルと土砂の掻き落し板とを設け、スクリュー羽根１ａに付着している土砂に洗浄 水を吹きかけ、掻き落し板で掻き落すようにしたアースオーガの洗浄装置（実公 平２−３０５５２号公報）がある。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかるに上記従来の装置のようにゴム状の掻き落し板をスクリュー羽根１ａに 当てても十分に土砂の排除ができず、また噴射ノズルから噴射される洗浄水はオ ーガスクリュー１に付着した土砂に互いに平行する筋を入れるだけとなるので、 土砂を細分化して破砕除去するには至らず、これらによりオーガスクリューのス クリュー羽根に付着した土砂を確実に除去することができないという問題があっ た。

【０００６】 本考案はこれに鑑み、オーガスクリューに付着している土砂を効率よく確実に 除去することができるオーガスクリューの排土装置を提供することを目的として なされたものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記従来の技術が有する問題点を解決するため、本考案は、地上に設置されて 上下面にオーガスクリューの挿通孔が開口されたボックス状の排土ホッパを備え 、この排土ホッパの内部下方位置にオーガスクリューのスクリュー羽根に向けて 洗浄水を噴射する位置固定および上下方向首振り自在なジェット水噴射ノズルを 設け、この水噴射ノズルより上方位置の排土ホッパ内にオーガスクリューのスク リュー羽根にオーバーラップして接触可能な回転式ワイヤブラシを設けたことを 特徴とする。

【０００８】

【作用】

竪穴掘削後、駆動部を上昇させ、オーガスクリューを正転させながら引上げる 。その引上げと共に排土ホッパ内の位置固定とするジェット水噴射ノズルと上下 方向に首を振るジェット水噴射ノズルから洗浄水を噴射すると、位置固定のジェ ット水噴射ノズルから噴射されるジェット水によりオーガスクリューの上昇移動 との相対作用によりこれに付着している土砂に螺旋状の筋目が入れられ、上下方 向に首を振るジェット水噴射ノズルから噴射されるジェット水により土砂に振幅 をもった螺旋状の筋目が入れられる。これによりスクリュー羽根に付着している 土砂はジェット水による筋目により細分化され、ジェット水の噴射のみによって 土砂がスクリュー羽根から剥離される。ジェット水のみで剥離し得なかった土砂 はスクリュー羽根が上方へ移行したときワイヤブラシに接触して擦られ、排除さ れる。この場合も土砂が前述のように細分化されているので容易に剥離除去され る。スクリュー羽根から除去された土砂は水と混合して排土ホッパから排出され 、適宜回収される。

【０００９】

【実施例】

以下、本考案を図面に示す実施例を参照して説明する。

【００１０】 排土装置６は、地上に設置されるボックス状の排土ホッパ７を有し、この排土 ホッパ７の上下面にはオーガスクリュー１が可及的密に挿通する挿通孔８、９が 開口され、この排土ホッパ７内にオーガスクリュー１のスクリュー羽根１ａが１ 〜３ピッチ分存在するようになっている。

【００１１】 排土ホッパ７の内部下方位置の両側には位置固定のジェット水噴射ノズル１０ 、および上下方向首振り自在のジェット水噴射ノズル１１がいずれもオーガスク リュー１に向けてジェット水を噴射するように配設されている。

【００１２】 このジェット水噴射ノズル１０、１１より上方位置のオーガスクリュー１の左 右両側部（図では一方のみを表示）にはワイヤブラシ１２が回転駆動自在に設け られている。このワイヤブラシ１２は、排土ホッパ７の上下面間に軸受１３、１ ４を介して回転自在に支持されモータ１５により駆動される軸１６上に設けられ 、このワイヤブラシ１２の外周はオーガスクリュー１の軸部１６に近接乃至接触 される位置におかれ、スクリュー羽根１ａとオーバーラップするようになってい る。そしてこのワイヤブラシ１２は、スクリュー羽根１ａに接触しやすくするた め円盤状の複数枚（図では３枚）のワイヤブラシを上下に間隔をあけて軸１６に 固着した構成とされている。

【００１３】 排土ホッパ７の下部一側には、水と混合した土砂を排出するための排出口１７ が開口されており、ダクト１８を通じて図示しないタンク等に接続されて回収す るようになっている。

【００１４】 図４、図５は上下方向に首を振るジェット水噴射ノズル１１の首振り機構の一 例を示すもので、図４は平面を、図５は側面を示しており、排土ホッパ７に固設 の軸受１９、１９に支持された首振り軸２０にジェット水噴射ノズル１１が上下 方向揺動自在に支持され、このジェット水噴射ノズル１１の側面にシリンダ２１ が付設されてこれにロッド２２のピストン２３がスライド自在に嵌合されている 。このロッド２２の他端は、モータ２４により回転する円板２５上の偏心ピン２ ６に連結され、この偏心ピン２６の偏心回転によりロッド２２が往復動しながら ジェット水噴射ノズル１１を上下に揺動させるようになっている。しかしこの首 振り機構は、上記のほか適宜な慣用手段を採用することができる。

【００１５】 前記各ジェット水噴射ノズル１０、１１には洗浄水供給源からホース２７、２ ８を通じ圧力水が供給される。

【００１６】 次に上記実施例の作用を説明する。

【００１７】 オーガスクリュー１により地中に竪穴を掘削したのちオーガスクリュー１を正 転させながら駆動部４を上昇させ、オーガスクリュー１を引上げる。

【００１８】 その引上げと共に排土ホッパ７内の位置固定とするジェット水噴射ノズル１０ と上下方向に首を振るジェット水噴射ノズル１１とから洗浄水をジェット噴射す ると、位置固定のジェット水噴射ノズル１０から噴射されるジェット水によりオ ーガスクリュー１の上昇移動との相対作用によりこれに付着している土砂に図８ に線Ａで示すように螺旋状の筋目が入れられ、上下方向に首を振るジェット水噴 射ノズル１１から噴射されるジェット水により図８に線Ｂで示すように振幅をも った螺旋状の筋目が入れられる。これらによりスクリュー羽根１ａに付着してい る土砂はジェット水による筋目Ａ、Ｂにより細かく区分され、ジェット水の噴射 のみによって土砂をスクリュー羽根１ａから剥離させることができる。

【００１９】 ジェット水のみで剥離されなかった土砂は、スクリュー羽根１ａが上方へ移行 したときワイヤブラシ１２に接触し、このワイヤブラシ１２の回転でスクリュー 羽根１ａにこびりついている土砂も除去される。この場合にも前述のように土砂 が細分化されていることにより容易に除去される。スクリュー羽根１ａから除去 された土砂は、水と混合して排土ホッパ７の排出口１７から外部に排出され、タ ンク等に回収される。

【００２０】 こうして排土ホッパ７の上方に出たスクリュー羽根１ａには土砂の付着がなく 、次回の竪穴掘削を良好に行なうことができる。

【００２１】

【考案の効果】

以上説明したように本考案によれば、位置固定とするジェット水噴射ノズルと 上下方向首振り自在とするジェット水噴射ノズルとから噴射されるジェット水に よる筋目によりオーガスクリューに付着している土砂が細かく区分されるので、 オーガスクリューの表面からの土砂の剥離性を増し、ワイヤブラシによる除去を 容易とすることができる。またワイヤブラシはスクリュー羽根の螺旋形状になじ んで回転するので、すべての土砂をくまなく除去することができ、これらが相埃 ってオーガスクリューに付着して引上げられる土砂を確実に排除することができ る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案による排土装置の中央部縦断側面図

【図２】同半部を断面表示した正面図

【図３】同半部を断面表示した平面図

【図４】ジェット水噴射ノズルの首振り機構の一例を示
す平面図

【図５】同側面図

【図６】本考案を適用する掘削機の一例を示す側面図

【図７】同正面図

【図８】ジェット噴射ノズルのジェット水でつけられる
筋目の形状を示す説明図

【符号の説明】

１ オーガスクリュー １ａ スクリュー羽根 ３ リーダマスト ４ 駆動部 ５ 掘削ヘッド ６ 排土装置 ７ 排土ホッパ ８ オーガスクリュー挿通孔 ９ オーガスクリュー挿通孔 １０ 位置固定のジェット水噴射ノズル １１ 上下方向首振り自在のジェット水噴射ノズル １２ ワイヤブラシ １７ 排出口 ２０ 首振り軸

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】地上に設置されて上下面にオーガスクリュ
   ーの挿通孔が開口されたボックス状の排土ホッパを備
   え、この排土ホッパの内部下方位置にオーガスクリュー
   のスクリュー羽根に向けて洗浄水を噴射する位置固定お
   よび上下方向首振り自在なジェット水噴射ノズルを設
   け、このジェット水噴射ノズルより上方位置の排土ホッ
   パ内にオーガスクリューのスクリュー羽根にオーバーラ
   ップして接触可能な回転式ワイヤブラシを設けたことを
   特徴とするオーガスクリューの排土装置。