JPH0522545U - 長尺材焼き入れ装置 - Google Patents

長尺材焼き入れ装置

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JPH0522545U JP069388U JP6938891U JPH0522545U JP H0522545 U JPH0522545 U JP H0522545U JP 069388 U JP069388 U JP 069388U JP 6938891 U JP6938891 U JP 6938891U JP H0522545 U JPH0522545 U JP H0522545U
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long
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 長尺材を井戸焼き入れするに際して要した長
い焼き入れサイクル・タイムの短縮を計り、曲がり歪の
発生を防止する。同時にサイクル・タイム改善措置に伴
い、特に周面に凹凸のある長尺材に生じやすい問題点を
克服する。 【構成】 焼き入れ全工程を通じて水平状態で長尺材全
長を対ロール群上で軸回転させつつ押し送りする。また
加熱コイルと冷却手段との間に遮蔽板を,コイルを貫通
して遮蔽板に達する石英管をそれぞれ設ける構成とす
る。 【効果】 全工程が水平移動焼き入れであるので、焼き
入れ装置への搬出・入ならびに位置決めが容易となり、
サイクル・タイムを画期的に短縮し、かつ全工程を通じ
て回転拘束による低歪焼き入れが達成される。水平移動
焼き入れ時に生ずる焼き入れ流体の加熱コイル方向への
溢流防止と昇温中の部分への飛沫の防止が完全になり、
かつ雰囲気調整が出来て、仕上がりの均一性,品質が保
証される。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は例えば長さが3〜10mもあるような各種長尺の棒状部材を低歪,か つ高効率的で均一焼き入れすることが可能な焼き入れ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
長さが3〜10mもあるような長尺材を焼き入れする従来技術は、井戸焼き入 れと呼ばれる方法により実施されていた。この方法を図1に従って概説する。披 処理長尺材Wの長さ以上の深さがある垂直な井戸(イ)と,その井戸(イ)の上方を 覆う長尺材Wの長さ以上の高さの塔屋(ロ)を設け、かつ当該塔屋(ロ)の屋根裏に はクレーン(ハ)が配置される。加熱コイルCと冷却手段Jは作業するのに便利な 床上の所定高さに位置する。長尺材Wは回転駆動機構を備えた吊り具(ニ)を介し てクレーン(ハ)で巻き上げて加熱コイルCと位置決めしたうえ、吊り具(ニ)に下 垂されて回転状態の長尺材Wを順次下降させて加熱コイルCと冷却手段Jを通過 せしめて焼き入れする。焼き入れ終了時点で,長尺材Wは井戸(イ)の中に収容さ れた状態であるので、長尺材Wを再びクレーン(ハ)で巻き上げてから処理領域外 に下降させて搬出し、吊り具(ニ)から外して焼き入れサイクルが完了する。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
長尺材の焼き入れでは、従前より長尺材を吊るした状態で移動焼き入れすると 低歪が達成されると言われており、井戸焼き入れはこれを忠実に実施したもので あるが、必ずしも十分な低歪が達成し難かった。そのうえ、長尺材の吊り具への 着脱,ならびに焼き入れ前の位置決めの煩雑さ、さらには焼き入れ前・後の2度 に及ぶ巻き上げ,降ろしに時間を要するなど、焼き入れサイクル・タイムが極め て長時間となった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本考案は、従来の吊るした状態での移動焼き入れに替えて、全焼き入れ工程を 通じで長尺材を一貫して水平状態下におき、その全長を対ロール群上で軸回転さ せつつ押し送りして移動焼き入れする構成として、焼き入れ装置への搬出・搬入 ならびに位置決めに要する時間を短縮するとともに、対ロール群による回転拘束 焼き入れを実現して精度の高い低歪仕上げを達成することにより、上述の課題を 解決する。
【0005】 さらに本考案は、上記構成に加えて加熱コイルと冷却手段との間に遮蔽板を設 けるとともに,加熱コイルを貫通して遮蔽板に達する石英管を配置することによ って、垂直移動から水平移動に変わった焼き入れ方式にまつわる焼き入れ急冷後 の冷却流体が加熱コイル方向へ溢流したり、特に外周に螺旋状の凹凸が形成され ている長尺材,例えばボールねじ等に生じがちな形状に起因する冷却流体の広範 囲にわたる跳ね返りの飛沫が昇温中の部分に飛来して焼き入れ仕上がりの均一性 を阻害する事態を阻止し、同時に雰囲気調整をも達成する。
【0006】
【実施例】
本考案を図2〜4に示す一実施例を用いて以下に詳述する。 図2は考案の一実施例長尺材焼き入れ装置の全容を示す正面図であり、同図に おける10は長尺材を回転させつつ軸方向送りする送り機構、20は焼き入れ機 構である。送り機構10は長尺材の長さの2倍を十分に超える長さを有する水平 なベッド1,当該ベッド1上に列設された複数の対ロール2,および移動体装置 3からなる。
【0007】 上記各対ロール2は長尺材の長さの2倍以上の範囲にわたってベッド1上の図 視左方端側から右方端側にかけて所定間隔ごとに配設されている。全ての対ロー ル2は同径であって、同一水平レベルを維持するとともに、各対ロール2それぞ れは軸線をベッド1の長手方向沿いとし、かつ対を形成する両ロールの対向周面 間には所定間隙が維持されている。各対ロール2の対向周面間の間隙中央が一直 線上ある如く列設されていることは言うまでもない。
【0008】 而して、本考案は全てのロールが同一方向へ同期して回転駆動可能に設定され ている。本実施例の場合は、M1として示す回転駆動源の回転力が,伝達機構を 介して,対ロール2配置範囲全長にわたっ伸延している回転駆動軸4に伝えられ 、図3(a)に示されるように,当該回転駆動軸4の各対ロール2配設位置に対応 する位置に設けた回転伝達手段によって,全てのロールを同一方向へ同期回転さ せるようにしている。上記の構成は長尺材をそれぞれの対ロール2における両ロ ール周面間の所定間隙をまたいで両ロール周面と接する如く,対ロール2群上に 載置可能,かつ同時に後述する移動体装置3および焼き入れ機構との関係におい て位置決めを可能とするとともに、対ロール2群の設けられている範囲の何れの 位置においても,長尺材Wの全長を均一速度でロールの回転方向とは逆の回転方 向へ回転可能である。
【0009】 上記移動体装置3の本体3aは対ロール2群の所定上方位置をベッド1の他方 端から中央部近傍まで前進・後退可能である。本実施例では、図3(a)に示され るように,本体3aはベッド1上に裾部を当接する門型を呈しており、その図示 右側にはM2として示す回転駆動源とこれに連結する伝達機構が一体的に固定配 置されている。回転駆動源M2の駆動力は伝達機構を介してギヤ5aに伝達可能 である。ベッド1の側面にはリニアギア5bが固定配置されており、当該リニア ギア5bは上記ギヤ5aと噛み合っている。また、本体3aの裾部はベッド1上 の長手方向添いに配設された6として示すレールに跨座する構成とされている。 従って、回転駆動源M2を駆動すれば,本体3aは一体化されている回転駆動源 M2および伝達機構とともにベッド1上をリニアギア5b配設範囲内で自走可能 である。
【0010】 本体3aには、図3(b)に7として示す所定長の水平な押し棒が設けられてい る。当該押し棒7は諸元を所定に設定することによって、各対ロール2の両ロー ル間の間隙をまたいでそれぞれのロール周面と接する如く,対ロール2群上に載 置される長尺材Wの軸線延長線Lとその軸線を一致させることが可能である。尚 、長尺材Wの軸線延長線Lはこれからの記述にしばしば用いるので、移動する長 尺材Wの軸中心線の意味で,以下単に中心線Lと称することとする。
【0011】 上記構成とすることによって、移動体装置3を図2に示す如くベッド1の右方 端,即ち対ロール2群の配置範囲外に位置させた状態で長尺材Wを対ロール2群 上の右方側に載置すれば、対ロール2群の左方半部に長尺材Wの長さ相当分以上 を後述する焼き入れ機構20を隔てて残すことが可能である。而して、この状態 で対ロール2群上に載置した長尺材Wの右方端面に押し棒7を当接したうえ、対 ロール2群を回転駆動して長尺材Wを所定方向へ回転させ,かつ回転駆動源M2 を動作として移動体装置3の本体3aを左方向へ前進させれば、長尺材Wの右方 端面が対ロール2群の左方端に至るまで,長尺材Wの全長を均一速度で所定方向 へ同期回転させつつ,押し送り可能である。
【0012】 ところで、本実施例の押し棒7は、図3(a)に示されるように,支持部材71 に支持されているが、当該支持部材71はハンドルH1を回転すれば上下方向に 移動可能,これに伴って押し棒7も上下方向に移動可能である。それ故に、対ロ ール2群上に載置される長尺材の直径が異なる場合に生ずる中心線Lの位置の変 動に対処することができる。尚、押し棒7の先端は、例えば半球状の如き形状と しても良いが、テーパー部72とすれば、長尺材の端面にセンター孔がある場合 に挿入可能となり、長尺材の対ロール2群上での安定回転を一層向上させること となる。
【0013】 上記焼き入れ機構20は上記対ロール2群配置範囲の中央に位置し、長尺材が 対ロール2群上を右半部から左半部に移動する間に順次焼き入れ可能である。当 該焼き入れ機構20は図4に示す如く,中心線L上に同軸配置した加熱コイルC ,当該加熱コイルCの一方端面から所定間隔を隔てて配置された中空環状の冷却 手段J,当該冷却手段Jと加熱コイルCの間に設けられた中心線Lに垂直な遮蔽 板8,および上記加熱コイルCを貫通して水平を維持する石英管9で構成されて いる。
【0014】 上記冷却手段Jの中空環内は加熱コイルC寄り側の室J1と,当該室J1に連 接する室J2に2分割されている。室J1の環内壁の焼き入れ流体噴射孔S1の 噴射指向先は室J2方向への所定角度の傾斜もつ中心線Lであり、室J2の環内 壁の焼き入れ流体噴射孔S2の噴射指向先は直角に中心線Lである如く設定され ている。
【0015】 上記遮蔽板8は長尺材の外周より僅かに大きい内径の透孔81を備えており、 当該透孔81の中心は中心線L上にある。上述の冷却手段Jから噴射された焼き 入れ用流体が長尺材を急冷後に加熱コイルC側へ溢流するのを阻止する。
【0016】 上記石英管9は内径が長尺材の外径より些少大,外径が加熱コイルCの内周面 と嵌着する程度であることが加熱効率上から望ましい。当該石英管9の一方端面 は遮蔽板8に当接し,他方端面は加熱コイルCの他方端面から所定間隔を隔てた 位置まで伸延する如く設定されている。長尺材が石英管9を通過しつつ,加熱コ イルCによって加熱されるに際し、当該石英管9の内壁と長尺材の外周との間の 微小間隙を酸欠状態にして、長尺材の焼き入れ表面の肌荒れ防止に資するととも に、遮蔽板8とともに焼き入れ流体が長尺材を急冷した後に飛散して加熱昇温中 の長尺材表面へ降りかかり、不均一焼き入れの原因となるのを完全に防止する。 特に長尺材の周面に螺旋状の凹凸がある,例えばボールねじ軸のような形状に起 因して焼き入れ流体の飛散が広範囲に及ぶ場合に極めて効果を発揮する。
【0017】 焼き入れ機構20はこれを構成する上述各要素の軸線が中心線L上に位置する ごとく、例えば図2ではベッド1の向い側に位置するボード21の表面に一括保 持されている。而して本実施例では、ボード21はベッド1の向い側の側面から 起立する2本の支柱22によって支承されていて、位置調整手段,例えばハンド ルH2の回動によってボード21が支柱22沿いに上下方向へスライド可能であ る。従って、対ロール2群上に載置される長尺材の直径が異なる場合に生ずる中 心線Lの位置の変動に対処することができる。
【0018】 〔比較実験例:1〕 本考案者は本考案の焼き入れ工程上の効果を確認するため、上述の実施例装置 を用いた焼き入れ1サイクル・タイムを井戸焼き入れに従った場合の焼き入れ1 サイクル・タイムと比較する実験を行った。用いた供試体は長さ;6200mm ,直径;60mmのボールねじである。実験結果を表1として示す。
【表1】 上記実験結果は、両者に共通する同一の焼き入れ実時間880秒はさておき、 本考案装置がその他の所要時間を井戸焼き入れの1/7に短縮することを明確に 示している。
【0019】 〔比較実験例:2〕 本考案者は本考案装置の低歪焼き入れ効果確認のため、上記比較実験例1と同 一の供試体を用いた焼き入れ実験を実施し、焼き入れ前・後の長手方向曲がり歪 量(m当たり)を計測した。実験結果を表2に示す。
【表2】 上記実験結果は、焼き入れ開始から終了までの全工程を通じて長尺材を回転対 ロールで拘束焼き入れする本考案装置の効果が遺憾なく発揮されていることを示 しており、従来の井戸焼き入れの場合には焼き入れ後の歪量が10〜30mmで あったのに比べると飛躍的に改善されたことが判明した。
【0020】 〔確性試験〕 本考案者はさらに本考案における石英管の配設有無による焼き入れ仕上がり状 態を検討するため、本考案実施装置を用いて供試体を下記条件に従って焼き入れ し、焼き入れ済み供試体から無作為に切り出した資料片を確性試験に付した。
【0021】 資料片の作成 ○供試体:ボールねじ軸……直径;50 mm, 長さ;8300 mm,p16,ボール径;3/8 材質……S55C ○焼き入れ条件 電源……周波数;6 kHz,50 kW 加熱コイル……内径;75 mm,2 ターン 冷却手段……内径;150 mm,長さ;100 mmの環状ジャケット、2室に分かれ ている。冷却液;高分子水溶液使用。 遮蔽板……あり。 石英管……あり、なし、の2種類の実験 ○供試体の移動条件……送り速度;5 mm/sec,回転数;28 rpm
【0022】 それぞれの資料片についてビッカース硬さ試験方法に従い焼き入れ層の硬さ測 定を実施した。図5の(a)は石英管あり,(b)は石英管なしそれぞれの測定結果 をグラフで示したもので、右上に測定位置を示す断面図を添えた。グラフにおけ る鎖線は要請される硬さHRC55ラインであり、断面図における斜線部分は焼 き入れパターンである。尚、焼き入れ対象がボールねじ軸であるので、ねじ底に は高硬さを要求されないことを付言しておく。
【0023】 両図の比較から、石英管ありの図の(a)が安定した均一焼き入れ層に仕上がっ ていることが判明し、当該試験と平行して実施した外見観察結果も肌荒がなく、 遮蔽板の配置に加重して配置した石英管が外周に凹凸のある披処理材の水平方向 移動焼き入れに効果のあることが明確にされた。
【0024】
【考案の効果】
本考案装置は、焼き入れサイクル全体にわたって長尺材を一貫して水平状態で 扱い、しかもその全長を対ロール群上で軸回転させつつ押し送りして移動焼き入 れするので、焼き入れ装置への搬出・入ならびに位置決めが容易となり、焼き入 れサイクルを画期的に短縮するとともに、対ロール群による回転拘束作用が発揮 されて低歪焼き入れが達成される効果がある。 さらに本考案装置は焼き入れ機構に遮蔽板と石英管を備えているので、長尺材 を水平移動で焼き入れする際に生ずる焼き入れ流体の加熱コイル方向への溢流防 止のみならず、特に周面に螺旋状の凹凸がある長尺材に生ずる広範囲な焼き入れ 流体の跳ね返り飛散の飛沫が昇温部に及ぶのを完全に防止すると同時に、簡易に 雰囲気調整が出来、この種長尺材の焼き入れ仕上がりの均一性と品質を保証する 効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来法である井戸焼き入れ装置の概要を示す正
面図である。
【図2】本考案の一実施例装置の概要を示す正面図であ
る。
【図3】(a)および(b)それぞれは実施例装置にお
ける送り機構の要部を示す側面図および正面図である。
【図4】実施例装置における焼き入れ機構の要部を示す
断面正面図である。
【図5】(a)および(b)それぞれは確性試験におけ
る硬さ測定位置を表わす断面図を添えた硬さ測定結果を
示す線図である。
【符号の説明】
10……………………送り機構 1………………………ベッド 2………………………対ロール 3………………………移動体装置 7………………………押し棒 71,H1……………押し棒位置調整手段 8………………………遮蔽板 81……………………透孔 9………………………石英管 20……………………焼き入れ機構 21,22,H2……焼き入れ機構位置調整手段 C………………………加熱コイル J………………………冷却手段 J1……………………冷却手段の第1室 J2……………………冷却手段の第2室 W………………………長尺材 L………………………長尺材の軸線延長線

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸回転可能な形状の長尺材を回転させつ
    つ軸方向送りする送り機構および焼き入れ機構からな
    り、上記送り機構は長尺材の長さの2倍を十分に超える
    長さを有する水平なベッド,当該ベッド上の一方端側か
    ら他方端側にかけて長尺材の長さの2倍以上の範囲にわ
    たり所定間隔ごとに直列配置したそれぞれの軸線をベッ
    ドの長手方向沿いとする複数の対ロール,および当該対
    ロール群の所定上方をベッドの他方端から中央部近傍ま
    で前進・後退可能な移動体装置で構成され、上記各対ロ
    ールを形成するロール周面間には所定間隙が維持される
    とともに、全てのロールは同一方向へ同期回転駆動可能
    に設定され、また上記移動体装置は所定長の水平な押し
    棒を備えており、上記焼き入れ機構は対ロール配置範囲
    の中央に位置し、加熱コイル,当該加熱コイルの一方端
    面から所定間隔を隔てて配置された中空環状の冷却手
    段,当該冷却手段と加熱コイルとの間に設けられた垂直
    な遮蔽板,および加熱コイルを貫通して水平を維持する
    石英管で構成され、上記冷却手段の中空環内は加熱コイ
    ル寄りの第1室とそれに続く第2室に分割され,その内
    壁に設けた焼き入れ流体噴射孔の指向先は第1室側が所
    定角度の傾斜をもって第2室寄り軸線方向,第2室側が
    軸線直角となる如く設定され、上記遮蔽板は長尺材の外
    周より僅かに大きい径の透孔を備え、上記石英管の内径
    は長尺材の外周より大であって,その一方端面は遮蔽板
    に当接し,他方端面は加熱コイルの他方端面から所定間
    隔を隔てた位置まで伸延する設定であり、送り機構にお
    ける押し棒と焼き入れ機構における加熱コイル,石英
    管,遮蔽板の透孔,および冷却手段それぞれの軸線が対
    ロール群上に載置される長尺材の軸線延長線上にある如
    く設定されている長尺材焼き入れ装置。
  2. 【請求項2】 移動体装置が押し棒位置調整手段を備
    え、押し棒の水平位置を対ロール群上に載置される長尺
    材の直径に応じて上下方向に調整して長尺材の端面中央
    に当接可能とした請求項1記載の長尺材焼き入れ装置。
  3. 【請求項3】 焼き入れ機構が位置調整手段を備え、対
    ロール群上に載置される長尺材の直径に応じて各構成要
    素の軸線を上下方向に一括調整可能とした請求項1記載
    の長尺材焼き入れ装置。
  4. 【請求項4】 送り機構におけるベッド上の対ロール群
    とそれに対応する移動体装置の押し棒それぞれを複数並
    列配置構成とするとともに、焼き入れ機構をこれに対応
    して並列配置し、かつ対ロール群どおしの間隔を焼き入
    れ機構における相隣る加熱コイルが相互電磁誘導作用を
    受けない距離とした請求項1記載の長尺材焼き入れ装
    置。
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