JP2020176285A - 横型加熱処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】横型加熱処理装置において、細長ワークに対して無酸化加熱処理を効率的に施し、冷却液が加熱機構による加熱を行う加熱空間に侵入するのを効率的に防止する。【解決手段】本発明は、横置きに配置した細長ワークをその長手軸線に沿って搬送し、かつ細長ワークに無酸化加熱処理を施す横型加熱処理装置に関する。かかる装置は、細長ワークを加熱する加熱機構と、細長ワークに冷却液を噴射する噴射口を有し、加熱機構に対して細長ワークの搬送方向の下流側に離れる第1及び第2冷却機構とを有する。第1冷却機構は搬送方向にて加熱機構及び第2冷却機構間に位置し、第1冷却機構の噴射口からの冷却液の噴射方向が、長手軸線に対して略直交すると共にこの噴射口を通る第1仮想平面を基準として第2冷却機構寄りに傾斜する。さらに、加熱機構及び第1冷却機構間並びに第1及び第2冷却機構間に隙間が形成される。【選択図】図1

Description

本発明は、水平方向に沿って横置きに配置された細長ワークに無酸化加熱処理を施すように構成される横型加熱処理装置に関する。
産業製品等に用いられる部品を構成する金属製のワークについては、強度、靱性等を高めることが必要とされる場合、かかるワークに対して焼き入れ、焼き戻し等の加熱処理が施されることがある。特に、ワークに高い形状精度、高い寸法精度等のような高い品質が求められる場合、ワークに酸化被膜等のスケールが生じることを防ぐべく、ワークに対して無酸化加熱処理が施される。無酸化加熱処理においては、窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガスによって酸素濃度を極めて低くした無酸化雰囲気下で、ワークに対して高周波誘導加熱等の加熱が行われ、その後、このワークが冷却液によって冷却される。
また、ボールねじ等のような細長形状のワーク、すなわち、細長ワークに対して無酸化加熱処理を施すこともある。このような細長ワークに対して無酸化加熱処理を行うために種々の加熱処理装置が用いられている。かかる加熱処理装置は、典型的には、細長ワークを無酸化雰囲気下で加熱し、この細長ワークをその長手方向に沿って搬送し、その後、細長ワークにおける高周波誘導加熱された部分を冷却液によって冷却するように構成されている。典型的な加熱処理装置は、細長ワークを搬送する搬送機構と、細長ワークを加熱する加熱機構と、この加熱機構による加熱を行う加熱空間を無酸化雰囲気とするように不活性ガスを供給するガス供給機構と、加熱機構に対して細長ワークの搬送方向の下流側に位置し、かつ細長ワークを冷却するように細長ワークに対して冷却液を噴霧する冷却機構とを有している。
さらに、このような加熱処理装置には、鉛直方向に沿って縦置きに配置された細長ワークに対して加熱処理を施すように構成された縦型加熱処理装置と、水平方向に沿って横置きに配置された細長ワークに対して加熱処理を施すように構成された横型加熱処理装置とが存在する。これらのうち縦型加熱処理装置においては、冷却機構が加熱機構に対して下方に配置されるので、冷却液を自重によって落下させることができる。そのため、冷却機構により噴霧された冷却液が加熱空間に向かうことを防ぐことができ、その結果、冷却液が加熱空間に侵入する問題は発生し難くなっている。
その一方で、横型加熱処理装置においては、加熱機構と冷却機構とが水平方向に並んでいる。そのため、冷却機構により噴霧された冷却液が加熱空間に向かって移動して、さらには、冷却液が加熱空間に侵入するおそれがある。このことは問題である。そのため、このような問題を解決可能とする種々の横型加熱処理装置が提案されている。かかる横型加熱処理装置の一例としては、加熱機構(コイル)と冷却機構(冷却器)との間に遮蔽体が配置され、この遮蔽体に、細長ワーク(被焼入体)の断面形状と相補い合う形状の孔が形成されている、高周波焼入装置が挙げられる。(例えば、特許文献1を参照。)
特開平4−289123号公報
しかしながら、上記横型加熱処理装置の一例においては、細長ワークを遮蔽体の孔にスムーズに通過させるために、遮蔽体の孔の周縁と細長ワークとの間にクリアランスを設ける必要がある。また、加熱空間を完全に密閉することは難しいので、遮蔽体に対して冷却機構側の空間と、遮蔽体に対して加熱機構側の空間とを連通させる隙間が生じるおそれがある。そのため、上記横型加熱処理装置の一例においては、このようなクリアランス、隙間等によって、依然として、冷却機構により噴霧された冷却液が加熱空間に侵入するおそれがある。
そこで、加熱機構と冷却機構との間での冷却液の移動を妨げるように空気を噴射するエアブロー機構を設けることも考えられる。しかしながら、エアブローにより噴射された空気が細長ワークに当たると、細長ワークに酸化被膜等のスケールが生じるおそれが高まる。すなわち、細長ワークに対して無酸化加熱処理を効率的に施すことができないおそれがある。
このような実情を鑑みると、横型加熱処理装置において、細長ワークに対して無酸化加熱処理を効率的に施すこと、冷却液が加熱機構による加熱を行う加熱空間に侵入するのを効率的に防止することが望まれる。
上記課題を解決するために、一態様に係る横型加熱処理装置は、細長ワークを水平方向に沿って横置きに配置した状態で前記細長ワークの長手軸線に沿って搬送し、かつ前記細長ワークに無酸化加熱処理を施すように構成される横型加熱処理装置であって、前記細長ワークの外周面の周囲に配置され、かつ前記細長ワークを加熱可能に構成される加熱機構と、前記細長ワークに冷却液を噴射するように構成される噴射口を有し、前記細長ワークの外周面の周囲に配置され、かつ前記加熱機構に対して前記細長ワークの搬送方向の下流側に離れている第1及び第2冷却機構とを備え、前記第1冷却機構が、前記搬送方向にて前記加熱機構及び前記第2冷却機構間に位置し、前記第1冷却機構の噴射口から噴射される冷却液の噴射方向が、前記長手軸線に対して直交すると共にこの噴射口を通る第1仮想平面を基準として前記第2冷却機構寄りに傾斜しており、前記加熱機構及び前記第1冷却機構間に隙間が形成され、前記第1及び第2冷却機構間に隙間が形成されている。
一態様に係る横型加熱処理装置においては、細長ワークに対して無酸化加熱処理を効率的に施すことができ、冷却液が加熱機構による加熱を行う加熱空間に侵入するのを効率的に防止することができる。
図1は、一実施形態に係る横型加熱処理装置を、細長ワークの長手軸線に沿って上下方向に切断した状態で概略的に示す縦断面図である。 図2は、一実施形態に係る横型加熱処理装置の第1冷却機構を細長ワークの搬送方向の下流側から上流側に向かう方向にて見た状態で概略的に示す正面図である。 図3は、一実施形態に係る横型加熱処理装置の第2冷却機構を細長ワークの搬送方向の下流側から上流側に向かう方向にて見た状態で概略的に示す正面図である。
一実施形態に係る横型加熱処理装置について以下に説明する。本実施形態に係る横型加熱処理装置は、細長ワークに無酸化加熱処理を施すように構成される。無酸化加熱処理は、実質的な無酸素雰囲気内で細長ワークを加熱する無酸化加熱工程と、このように加熱された細長ワークを冷却する冷却工程とを含む。また、本実施形態において、無酸化加熱処理は、無酸化焼き入れ、無酸化焼き戻し等を含むものとする。
「横型加熱処理装置の概略」
本実施形態に係る横型加熱処理装置の概略を説明する。図1に示すように、横型加熱処理装置(以下、必要に応じて、単に「装置」という)は、上述のように細長ワークW(図1〜図3において仮想線により示す)に無酸化加熱処理を施すように構成される。そして、装置は、細長ワークWを実質的に水平方向に沿って横置きに配置した状態で、細長ワークWをその長手軸線w1に沿って搬送するように構成される。
なお、図1〜図3においては、装置の上方側を矢印Uにより示し、かつ装置の下方側を矢印Dにより示す。また、図1においては、細長ワークWを搬送する搬送方向の上流側を矢印F1により示し、かつ搬送方向の下流側を矢印F2により示す。
さらに、本実施形態において細長ワークWはボールねじとする。特に明確に図示はしないが、ボールねじである細長ワークWの外周面w2には、螺旋状のネジ溝が形成されている。しかしながら、細長ワークはボールねじに限定されない。細長ワークは、細長形状に形成された物品であればよい。例えば、細長ワークは、直動レール、シャフト等とすることもできる。
図1に示すように、このような装置は、細長ワークWを加熱可能に構成される加熱機構1を有する。加熱機構1は、細長ワークWの外周面w2を部分的又は全体的に囲むように、細長ワークWの外周面w2の周囲に配置される。装置はまた、細長ワークWを冷却可能に構成される第1冷却機構2及び第2冷却機構3を有する。第1及び第2冷却機構2,3のそれぞれは、細長ワークWに冷却液C1,C2を噴射するように構成される複数の噴射口21,31を有する。しかしながら、第1及び第2冷却機構の少なくとも一方を、1つの噴射口を有するように構成することもできる。
第1及び第2冷却機構2,3のそれぞれは、細長ワークWの外周面w2を部分的又は全体的に囲むように、細長ワークWの外周面w2の周囲に配置される。第1及び第2冷却機構2,3のそれぞれはまた、加熱機構1に対して細長ワークWの搬送方向の下流側に離れている。さらに、第1冷却機構2は、搬送方向にて加熱機構1及び第2冷却機構3間に位置する。
第1冷却機構2の各噴射口21から噴射される冷却液C1の第1噴射方向は、長手軸線w1に対して略直交すると共にこの噴射口21を通る第1仮想平面を基準として第2冷却機構3寄りに傾斜している。なお、第1噴射方向は、第1冷却機構2の各噴射口21を通るともにこの噴射口21の貫通方向に延びる第1噴射軸線L1に沿って配向される。また、加熱機構1及び第1冷却機構2間には第1隙間P1が形成される。第1及び第2冷却機構2,3間にもまた第2隙間P2が形成されている。
さらに、横型加熱処理装置の概略は次のようになっているとよい。図1に示すように、第2冷却機構3の各噴射口31から噴射される冷却液C2の第2噴射方向は、長手軸線w1に対して略直交すると共にこの噴射口31を通る第2仮想平面に沿っている。なお、第2噴射方向は、第2冷却機構3の各噴射口31を通るともにこの噴射口31の貫通方向に延びる第2噴射軸線L2に沿って配向される。
図1〜図3を参照すると、第1及び第2冷却機構2,3のそれぞれは、細長ワークWの外周面w2と向き合うように配置された内周部22,32と、この内周部22,32の搬送方向の上流側端及び下流側端にそれぞれ位置する上流開口23,33及び下流開口24,34とを有する。第1冷却機構2の内周部22には第1冷却機構2の噴射口21が設けられ、かつ第2冷却機構3の内周部32には第2冷却機構3の噴射口31が設けられる。
図1に示すように、第1冷却機構2の上流及び下流開口23,24、並びに第2冷却機構3の上流及び下流開口33,34は、細長ワークWを搬送方向に沿って通過可能とするように開口する。第1冷却機構2の下流開口24の大きさは第1冷却機構2の上流開口23の大きさよりも大きくなっている。第1冷却機構2の各噴射口21から噴射される冷却液C1の第1噴射方向に沿って延び、かつこの噴射口21を通る第1噴射軸線L1は、第1冷却機構2の下流開口24よりも搬送方向の下流側で細長ワークWの外周面w2と交わるようになっている。
「横型加熱処理装置の詳細」
横型加熱処理装置は詳細には次のように構成されるとよい。特に明確に図示はしないが、装置は、細長ワークWをその長手軸線w1に回転させると共にその長手軸線w1に沿って搬送するように構成される搬送機構を有する。例えば、搬送機構は、このように細長ワークWを搬送可能とするための複数のローラを有するように構成することができる。しかしながら、搬送機構の構成はこれらに限定されない。
図1に示すように、装置は、不活性ガスGを供給可能に構成されるガス供給機構4を有する。ガス供給機構4は、加熱機構1により細長ワークWを加熱する加熱空間Hに不活性ガスGを供給可能とするように構成される。ガス供給機構4は、不活性ガスGを流出させる先端部41aを有するガス供給管41を備える。
かかるガス供給機構4は、加熱空間Hを実質的な無酸化雰囲気とするために加熱空間Hの酸素濃度を低下させるように、加熱空間Hに不活性ガスGを充満させることができるようになっている。不活性ガスGは、窒素ガス、アルゴンガス、ヘリウムガス等とすることができる。しかしながら、不活性ガスは、これに限定されない。
第1及び第2隙間P1,P2における搬送方向の長さは、それぞれ、第1及び第2隙間P1,P2にて冷却液C1,C2をスムーズに通過させることができるように設定されている。また、図1においては、第1及び第2隙間P1,P2の搬送方向の長さは実質的に等しくなっている。しかしながら、第1隙間の搬送方向の長さは第2隙間の搬送方向の長さよりも大きくするか、又は小さくすることもできる。
「加熱機構の詳細」
図1を参照すると、加熱機構1は詳細には次のようになっているとよい。加熱機構1は、細長ワークWを誘導加熱可能とするように構成される加熱コイル11を有する。さらに、かかる加熱コイル11は、細長ワークWを高周波誘導加熱可能とするように構成されるとよい。
加熱コイル11は、細長ワークWの外周面w2の周囲に配置されるコイル本体11aを有する。加熱機構1、特に、加熱コイル11のコイル本体11aは、細長ワークWの外周面w2と間隔を空けるように配置されている。コイル本体11aには、細長ワークWを通過可能とする貫通孔11bが形成される。加熱コイル11に電流を流すと、加熱コイル11のコイル本体11aが、貫通孔11bを通過する細長ワークWを誘導加熱する。
加熱機構1は、加熱コイル11を取り囲むように構成される筐体12を有する。かかる筐体12の内部空間は、上述した加熱空間Hとなっている。筐体12は、その内部空間を実質的な無酸化雰囲気とするために筐体12の内部空間を実質的な閉空間とすることができるように構成される。
筐体12は、細長ワークWを搬送方向に沿って通過可能とするように、筐体12の搬送方向の上流側及び下流側にそれぞれ形成される上流通過口12a及び下流通過口12bを有する。このような加熱機構1の筐体12の上流及び下流通過口12a,12bと、第1冷却機構2の上流及び下流開口23,24と、第2冷却機構3の上流及び下流開口33,34とは、細長ワークWの長手軸線w1に沿って並んでいる。筐体12はまた、ガス供給機構4から供給される不活性ガスGを筐体12の内部空間に流入可能とするように形成されるガス流入口12cを有する。
ガス供給管41の先端部41aが、かかるガス流入口12cに接続される。不活性ガスGは、先端部41aからガス流入口12cを通って筐体12の内部空間に供給される。第1隙間P1は、加熱機構1の筐体12と第1冷却機構2との間に形成されることとなる。
「第1及び第2冷却機構の詳細」
第1及び第2冷却機構2,3は詳細には次のようになっているとよい。第1冷却機構2の詳細について、図1及び図2に示すように、第1冷却機構2の内周部22は、細長ワークWの外周面w2と間隔を空けるように配置されている。第1冷却機構2の冷却液C1の第1噴射方向は、上述のように第1仮想平面を基準として第2冷却機構3寄りに傾斜し、さらに、細長ワークWの長手軸線w1に向かっている。第1冷却機構2の各噴射口21から噴射される冷却液C1は、第1冷却機構2の下流開口24よりも搬送方向の下流側で細長ワークWの外周面w2に当たるようになっている。
第1冷却機構2の内周部22は、搬送方向の上流から下流に向かうに従って長手軸線w1から離れるように傾斜している。例えば、かかる内周部22は、その内周側に略切頭円錐体形状の空間を成すように形成することができる。
第2冷却機構3の詳細について、図1及び図3に示すように、第2冷却機構3の内周部32は、細長ワークWの外周面w2と間隔を空けるように配置されている。第2冷却機構3の冷却液C2の第2噴射方向は、上述のように第2仮想平面に沿っており、さらに、細長ワークWの長手軸線w1に向かっている。第2冷却機構3の内周部32は、搬送方向の上流側から下流側に向かって略直線状に延びている。例えば、かかる内周部32は、その内周側に略円柱形状の空間を成すように形成することができる。
第2冷却機構3は、その内周部32と対向するように位置する外周部35を有する。第2冷却機構3は、細長ワークWの長手軸線w1から下方に向かう方向に沿って内周部32及び外周部35間を貫通する下側貫通部36を有する。かかる下側貫通部36は、第2冷却機構3の搬送方向の上流側端にて搬送方向に開口する。さらに、下側貫通部36は、第2冷却機構3の搬送方向の下流側端にて搬送方向に開口するとよい。
第1及び第2冷却機構2,3の関係について、第2冷却機構3の上流開口33の大きさは、第1冷却機構2の下流開口24の大きさと略等しくなっている。第2冷却機構3の上流開口33は、第1冷却機構2の下流開口24に対応するように形成されるとよい。しかしながら、第2冷却機構の上流開口は第1冷却機構の下流開口よりも大きくするか、又は小さくすることもできる。
第1及び第2冷却機構2,3の冷却液C1,C2は、細長ワークWを冷却可能な液体である。第1及び第2冷却機構2,3の冷却液C1,C2はまた、細長ワークWの酸化を促進させないような液体であるとよい。第1及び第2冷却機構2,3の冷却液C1,C2は同じ種類のものである。かかる第1及び第2冷却機構2,3の冷却液C1,C2は、同じ供給源から供給されたものとすることができる。第1及び第2冷却機構2,3の冷却液C1,C2は、水及び焼き割れ防止剤を用いて構成される焼入液であるとよい。例えば、かかる焼入液における焼き割れ防止剤の濃度は約6%とすることができる。
しかしながら、第1及び第2冷却機構の冷却液はこれらに限定されない。第1及び第2冷却機構の冷却液は異なる種類のものであってもよい。第1及び第2冷却機構の冷却液は、異なる供給源から供給されたものとすることができる。第1及び第2冷却機構の冷却液の少なくとも一方を上記焼入液以外とすることもできる。また、上記焼入液における焼き割れ防止剤の濃度は約6%以外であってもよい。
図1に示すように、第2冷却機構3にて複数の噴射口31を配置した第2噴射範囲の搬送方向の長さは、第1冷却機構2にて複数の噴射口21を配置した第1噴射範囲の搬送方向の長さよりも長くなっている。第2冷却機構3の各噴射口31により噴射される冷却液C2の第2流量は、第1冷却機構2の各噴射口21により噴射される冷却液C1の第1流量よりも大きくなっている。第2冷却機構3の複数の噴射口31により噴射される冷却液C2の第2総流量は、第1冷却機構2の複数の噴射口21により噴射される冷却液C1の第1総流量よりも大きくなっている。
しかしながら、第2冷却機構における第2噴射範囲の搬送方向の長さは、第1冷却機構における第1噴射範囲の搬送方向の長さ以下とすることもできる。第2冷却機構の冷却液の第2流量は、第1冷却機構の冷却液の第1流量以下とすることもできる。第2冷却機構の冷却液の第2総流量は、第1冷却機構の冷却液の第1総流量以下とすることもできる。
「無酸化加熱処理方法」
図1を参照して、本実施形態に係る横型加熱処理装置における無酸化加熱処理方法の一例を説明する。無酸化加熱処理方法においては、水平方向に沿って横置きに配置される細長ワークWに無酸化加熱処理を施す。かかる無酸化加熱処理方法においては、上記加熱機構1によって細長ワークWを加熱する(加熱工程)。この加熱工程においては、加熱機構1により細長ワークWを加熱する加熱空間Hを、ガス供給機構4から供給される不活性ガスGによって、実質的に無酸化雰囲気とする。
次に、加熱工程にて加熱された細長ワークWは搬送機構(図示せず)によって搬送方向の上流側から下流側に向かって搬送され、かつ搬送された細長ワークWは、上記第1及び第2冷却機構2,3の噴射口21,31から噴霧される冷却液C1,C2によって冷却される(冷却工程)。この冷却工程において、第1冷却機構2の冷却液C1の第1噴射方向は、長手軸線w1に対して略垂直に交わる垂直軸線を基準として搬送方向にて第2冷却機構3寄りに傾斜する。さらに、冷却工程においては、第1又は第2冷却機構2,3の噴射口21,31から噴射された冷却液C1,C2が、加熱機構1及び第1冷却機構2間の第1隙間P1並びに第1及び第2冷却機構2,3間の第2隙間P2のうち少なくとも一方を通過する。このような加熱工程及び冷却工程を経て、細長ワークWが無酸化加熱処理される。
以上、本実施形態に係る横型加熱処理装置においては、第1冷却機構2が、搬送方向にて加熱機構1及び第2冷却機構3間に位置し、第1冷却機構2の噴射口21から噴射される冷却液C1の第1噴射方向が、細長ワークWの長手軸線w1に対して略直交すると共にこの噴射口21を通る第1仮想平面を基準として第2冷却機構3寄りに傾斜しており、加熱機構1及び第1冷却機構2間に第1隙間P1が形成され、第1及び第2冷却機構2,3間に第2隙間P2が形成されている。
そのため、第1冷却機構2の冷却液C1が、第2冷却機構3寄りに傾斜した第1噴射方向に沿って噴射されて、これによって、第2冷却機構3の冷却液C2が、かかる第1冷却機構2の冷却液C1と一緒になって、加熱空間Hから離れる方向に移動するように促される。また、第1隙間P1によって、冷却液C1,C2を噴霧した領域から加熱空間Hを離すことができて、冷却液C1,C2が加熱空間Hに侵入するのを効率的に防ぐことができる。第1及び第2隙間P1,P2によって、第1及び第2冷却機構2,3から噴霧された後の冷却液C1,C2を効率的に排出できる。よって、冷却液C1,C2が加熱空間Hに侵入するのを効率的に防止できる。このような第1及び第2冷却機構2,3の冷却液C1,C2自体によって加熱空間Hへの冷却液C1,C2の侵入を防ぐ構成は、例えば、エアブロー等によって加熱空間への冷却液の侵入を防ぐ構成と比較して、細長ワークWに酸化被膜等のスケールが生じることを効率的に防止できる。加えて、2つの冷却機構2,3、すなわち、第1及び第2冷却機構2,3の冷却液C1,C2によって、細長ワークWを効率的に冷却することもできる。よって、細長ワークWに対して無酸化加熱処理を効率的に施すことができる。
本実施形態に係る横型加熱処理装置においては、第2冷却機構3の噴射口31から噴射される冷却液C2の第2噴射方向が、細長ワークWの長手軸線w1に対して略直交すると共にこの噴射口31を通る第2仮想平面に沿っている。そのため、第2冷却機構3の冷却液C2を細長ワークWに効率的に当てることができる。特に、細長ワークWがボールねじである場合において、第2冷却機構3の冷却液C2をボールねじのネジ溝に効率的に当てることができる。
本実施形態に係る横型加熱処理装置においては、第1冷却機構2の下流開口24の大きさが同上流開口23の大きさよりも大きくなっている。そのため、第1冷却機構2の冷却液C1が加熱空間Hに向かって移動することを効率的に防ぐことができる。
本実施形態に係る横型加熱処理装置においては、第1冷却機構2の噴射口21から噴射される冷却液C1の噴射方向に沿って延び、かつこの噴射口21を通る第1噴射軸線L1が、第1冷却機構2の下流開口24よりも搬送方向の下流側で細長ワークWの外周面w2と交わるようになっている。そのため、第1冷却機構2から噴霧された後の冷却液C1を、第1及び第2冷却機構2,3間の第2隙間P2に効率的に導くことができる。
ここまで本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明は、その技術的思想に基づいて変形及び変更可能である。
1…加熱機構
2…第1冷却機構、21…噴射口、22…内周部、23…上流開口、24…下流開口
3…第2冷却機構、31…噴射口、32…内周部、33…上流開口
C1,C2…冷却液、P1…第1隙間、P2…第2隙間、L1…第1噴射軸線
W…細長ワーク、w1…長手軸線、w2…外周面
上記課題を解決するために、一態様に係る横型加熱処理装置は、細長ワークを水平方向に沿って横置きに配置した状態で前記細長ワークの長手軸線に沿って搬送し、かつ前記細長ワークに無酸化加熱処理を施すように構成される横型加熱処理装置であって、前記細長ワークの外周面の周囲に配置され、かつ前記細長ワークを加熱可能に構成される加熱機構と、前記細長ワークに冷却液を噴射するように構成される噴射口を有し、前記細長ワークの外周面の周囲に配置され、かつ前記加熱機構に対して前記細長ワークの搬送方向の下流側に離れている第1及び第2冷却機構とを備え、前記第1冷却機構が、前記搬送方向にて前記加熱機構及び前記第2冷却機構間に位置し、前記第1冷却機構の噴射口から噴射される冷却液の噴射方向が、前記長手軸線に対して直交すると共にこの噴射口を通る第1仮想平面を基準として前記第2冷却機構寄りに傾斜しており、前記加熱機構及び前記第1冷却機構間に隙間が形成され、前記第1及び第2冷却機構間に隙間が形成されており、前記第1及び第2冷却機構のそれぞれが、前記細長ワークの外周面と向き合うように配置され、かつ前記噴射口を設けた内周部と、この内周部の搬送方向の上流側端及び下流側端にそれぞれ位置し、かつ前記細長ワークを前記搬送方向に沿って通過可能とするように開口する上流開口及び下流開口とを有し、前記第1冷却機構の下流開口の大きさが前記第1冷却機構の上流開口の大きさよりも大きくなっており、前記第1冷却機構の噴射口から噴射される冷却液の噴射方向に沿って延び、かつこの噴射口を通る噴射軸線が、前記第1冷却機構の下流開口よりも前記搬送方向の下流側で前記細長ワークの外周面と交わるように構成されている

Claims (4)

  1. 細長ワークを水平方向に沿って横置きに配置した状態で前記細長ワークの長手軸線に沿って搬送し、かつ前記細長ワークに無酸化加熱処理を施すように構成される横型加熱処理装置であって、
    前記細長ワークの外周面の周囲に配置され、かつ前記細長ワークを加熱可能に構成される加熱機構と、
    前記細長ワークに冷却液を噴射するように構成される噴射口を有し、前記細長ワークの外周面の周囲に配置され、かつ前記加熱機構に対して前記細長ワークの搬送方向の下流側に離れている第1及び第2冷却機構と
    を備え、
    前記第1冷却機構が、前記搬送方向にて前記加熱機構及び前記第2冷却機構間に位置し、
    前記第1冷却機構の噴射口から噴射される冷却液の噴射方向が、前記長手軸線に対して直交すると共にこの噴射口を通る第1仮想平面を基準として前記第2冷却機構寄りに傾斜しており、
    前記加熱機構及び前記第1冷却機構間に隙間が形成され、
    前記第1及び第2冷却機構間に隙間が形成されている、横型加熱処理装置。
  2. 前記第2冷却機構の噴射口から噴射される冷却液の噴射方向が、前記長手軸線に対して直交すると共にこの噴射口を通る第2仮想平面に沿っている、請求項1に記載の横型加熱処理装置。
  3. 前記第1及び第2冷却機構のそれぞれが、前記細長ワークの外周面と向き合うように配置され、かつ前記噴射口を設けた内周部と、この内周部の搬送方向の上流側端及び下流側端にそれぞれ位置し、かつ前記細長ワークを前記搬送方向に沿って通過可能とするように開口する上流開口及び下流開口とを有し、
    前記第1冷却機構の下流開口の大きさが前記第1冷却機構の上流開口の大きさよりも大きくなっている、請求項1又は2に記載の横型加熱処理装置。
  4. 前記第1冷却機構の噴射口から噴射される冷却液の噴射方向に沿って延び、かつこの噴射口を通る噴射軸線が、前記第1冷却機構の下流開口よりも前記搬送方向の下流側で前記細長ワークの外周面と交わるように構成されている、請求項3に記載の横型加熱処理装置。
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