JP2009127067A - 長尺鋼材噴射焼入れ時の不完全焼入れ防止方法 - Google Patents

長尺鋼材噴射焼入れ時の不完全焼入れ防止方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 長尺鋼材の噴射焼入れ方法に関し、特に不完全焼入れを防止できる長尺鋼材の噴射焼入れ方法を提供する。
【解決手段】 長尺鋼材の噴射焼入れにおいて、冷却剤が鋼材表面に衝突する位置の鋼材進行方向反対側10mm以内の位置に、10°〜冷却剤噴射角θcの角度でエアーを噴射して、冷却剤飛散による未焼入れ部の温度低下を防止する長尺鋼材噴射焼入れ時の不完全焼入れ防止方法。特に、上記冷却剤噴射角θcを20〜35°とする長尺鋼材噴射焼入れ時の不完全焼入れ防止方法。また、上記鋼材進行方向反対側に5〜10mmとする長尺鋼材噴射焼入れ時の不完全焼入れ防止方法。
【選択図】 図1

Description

本発明は、長尺鋼材の噴射焼入れ方法に関し、特に不完全焼入れを防止できる長尺鋼材の噴射焼入れ方法に関する。
一般に長尺鋼材の焼入れにおいては、鋼材を搬送しながら加熱炉あるいは誘導加熱装置で焼入れ温度まで加熱後、鋼材を冷却剤の中に浸漬、あるいは、鋼材に冷却剤を噴射することにより鋼材を焼入れる方法が用いられている。これらの方法は、鋼材を移動させながら加熱および冷却するため、移動焼入れと呼ばれている。鋼材に冷却剤を噴射する噴射焼入れの場合、鋼材軸に対して45°以下の角度で冷却剤を鋼材表面に噴射することが多い。この噴射焼入れで発生する問題の一つに不完全焼入れがある。
上記不完全焼入れは、噴射された冷却剤が鋼材表面に衝突したときに未焼入れ部に飛散し、未焼入れ部の温度が低下することにより起こる。冷却剤飛沫による冷却は冷却帯における本来の冷却に比べて冷却速度が遅く、鋼材表面からある程度離れた部位では、緩やかに温度が低下していく。そして、冷却帯に到達した時には焼入れ温度に比べて温度が大きく低下しているため、その状態から冷却帯で急冷してもパーライト変態が起こり不完全焼入れになる可能性がある。特に大きい鋼材の場合、鋼材中心まで焼きを入れるためには鋼材の搬送速度を遅くする必要があり、その結果、冷却剤飛沫による冷却時間が長くなるため不完全焼入れが起こりやすい。
従来の長尺鋼材の移動焼入れ方法には、例えば特開平7−48620号公報(特許文献1)に示されているような方法がある。この方法は、冷却剤を噴射する環状装置内を通過するよう長尺棒鋼を移動させ、噴射された冷却剤が鋼材表面を被覆することにより、鋼材を連続的に焼入れている。しかし、この方法では、噴射された冷却剤が鋼材表面に衝突したときの飛沫が未焼入れ部に降りかかるのを防止する手段を講じていないという欠点がある。そのため、未焼入れ部の鋼材温度が焼入れ開始前に大きく低下し、不完全焼入れが起こることがあった。
特開平7−48620号公報
本発明が解決しようとする課題は、長尺鋼材の噴射焼入れにおいて、不完全焼入れ防止方法を提供することである。
本発明では、冷却剤が鋼材表面に衝突する位置の鋼材進行方向反対側にエアーを噴射してエアーカーテンを作り、未焼入れ部への冷却剤飛散を防止する。それにより、鋼材が冷却帯に到達する前に冷却剤飛沫により鋼材温度が緩やかに低下するのを防止でき、不完全焼入れを防止できる。
その発明の要旨とするところは、
(1)長尺鋼材の噴射焼入れにおいて、冷却剤が鋼材表面に衝突する位置の鋼材進行方向反対側10mm以内の位置に、10°〜冷却剤噴射角θcの角度でエアーを噴射して、冷却剤飛散による未焼入れ部の温度低下を防止することを特徴とする長尺鋼材噴射焼入れ時の不完全焼入れ防止方法。
(2)前記(1)に記載の冷却剤噴射角θcを20〜35°とすることを特徴とする長尺鋼材噴射焼入れ時の不完全焼入れ防止方法。
(3)前記(1)または(2)に記載の鋼材進行方向反対側に5〜10mmとすることを特徴とする長尺鋼材噴射焼入れ時の不完全焼入れ防止方法にある。
以上述べたように、冷却剤が鋼材表面に衝突する位置の鋼材進行方向反対側にエアーを噴射してエアーカーテンを作り、未焼入れ部への冷却剤飛散を防止する。それにより、鋼材が冷却帯に到達する前に冷却剤飛沫により鋼材温度が緩やかに低下するのを防止でき、不完全焼入れを防止できる優れた効果を奏するものである。
以下、図1および図2を用いて本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明における移動焼入れ装置の断面図である。焼入れ温度に加熱した鋼材1を搬送ローラー2により冷却剤噴射ジャケット3を通過させ、冷却剤噴射ジャケット3からθcの角度で噴射された冷却剤4が鋼材1に衝突して鋼材進行方向にぬれ広がり鋼材1を焼入れる。冷却剤噴射ジャケットの鋼材進行方向反対側にはエアー噴射ジャケット5が設置されており、冷却剤衝突位置7から距離Lだけ離れた位置8に高圧エアー6をθA の角度で噴射してエアーカーテンを作る。これにより冷却剤の飛散による未焼入れ部9の緩やかな温度低下を防止できる。
図2は、従来の方法および本発明の方法により長尺鋼材を焼入れた場合の鋼材の冷却曲線模式図である。従来の方法では、冷却剤の飛散により冷却帯に到達する前に温度が緩やかに低下し始める。冷却帯に到達した時点aでは、鋼材温度TMaは焼入れ温度TQに比べて低く、冷却帯で急冷してもパーライト変態が起こり、不完全焼入れとなる可能性がある。一方、本発明例の場合は、エアーカーテンにより冷却剤の飛沫が未焼入れ部に降りかかるのを防止できるため、冷却帯に到達した時点bでの鋼材温度TMbの温度低下を低減でき、その結果、冷却帯で急冷したときにはパーライト変態は起こらないため、マルテンサイト変態のみが起こる完全焼入れを実現できる。
上述したように、エアーカーテンにより冷却剤の飛沫が未焼入れ部に降りかかるのを防止するためには、冷却剤衝突位置とエアー衝突位置間の距離Lを10mm以下に、エアー噴射角度θAを10°〜冷却剤噴射角θcに設定する必要がある。冷却剤衝突位置とエアー衝突位置間の距離Lが10mmより大きくなると、冷却剤衝突位置近傍でのエアー流速が顕著に低下するため、冷却剤飛沫の鋼材表面への付着を防止できない。好ましくは5〜10mmとする。
また、エアー噴射角度θAが10°より小さくなると、鋼材表面に衝突したエアーが鋼材上方へはね返り、冷却剤衝突位置近傍でのエアー流速が顕著に低下するため、冷却剤飛沫の鋼材表面への付着を防止できない。また、エアー噴射角度θAを冷却剤噴射角度θcより大きくなると、エアー噴射ジャケットが冷却剤噴射ジャケットに干渉しないように設置するのが極めて困難であることから、エアー噴射角度θAの上限を冷却剤噴射角度θcに設定した。好ましくは20〜35°とする。
以下、本発明について実施例によって具体的に説明する。本実施例では、長尺鋼材として径:50mm×長さ:5000mmのSCM435棒鋼を用いた。冷却水噴射装置には径:2mmのノズルが鋼材進行方向側に周方向10°間隔に36個配置された内径:110mmの環状ジャケットを使用した。鋼材軸に対する冷却剤噴射角θcを20°に設定した。また、エアー噴射装置には径:2mmのノズルが内周鋼材進行方向側に周方向10°間隔に36個配置された内径:90mmの環状ジャケットを使用し、鋼材軸に対するエアー噴射角θAは冷却剤噴射角θcを超えない範囲で調整した。850℃に加熱した鋼材を静止させた状態で20℃の冷却水を6m3/hrの流量で噴射し、冷却剤衝突位置からエアー衝突位置までの距離Lを5〜20mmに設定した。そして、焼入れ後の鋼材横断面のHRC硬さを測定し、ミクロ組織を観察して完全焼入れできたか評価した結果を表1に示す。
Figure 2009127067
表1に示すように、No.1〜7は本発明事例であり、No.8〜10は比較例である。比較例No.8の場合、冷却剤衝突位置とエアー衝突位置間の距離Lは本発明の条件を満たしているが、エアー噴射角θAが条件を満たしていないため、不完全焼入れが発生した。また、比較例No.9の場合、エアー噴射角θAは本発明の条件を満たしているが、冷却剤衝突位置とエアー衝突位置間の距離Lが条件を満たしていないため、不完全焼入れが発生した。
また、比較例比較例No.10の場合、エアー噴射角θAおよび冷却剤衝突位置とエアー衝突位置間の距離Lがいずれも本発明の条件を満たしていないため、不完全焼入れが発生した。一方、No.1〜7はエアー噴射角θAおよび冷却剤衝突位置とエアー衝突位置間の距離Lのいずれも本発明の条件を満たしているため、完全焼入れを達成することができた。
本発明における移動焼入れ装置の断面図である。 従来の方法および本発明の方法により長尺鋼材を焼入れた場合の鋼材の冷却曲線模式図である。
符号の説明
1 鋼材
2 搬送ローラー
3 冷却剤噴射ジャケット
4 冷却剤
5 エアー噴射ジャケット
6 高圧エアー
7 冷却剤衝突位置
8 エアー衝突位置
9 未焼入れ部


特許出願人 山陽特殊製鋼株式会社
代理人 弁理士 椎 名 彊

Claims (3)

  1. 長尺鋼材の噴射焼入れにおいて、冷却剤が鋼材表面に衝突する位置の鋼材進行方向反対側10mm以内の位置に、10°〜冷却剤噴射角θcの角度でエアーを噴射して、冷却剤飛散による未焼入れ部の温度低下を防止することを特徴とする長尺鋼材噴射焼入れ時の不完全焼入れ防止方法。
  2. 請求項1に記載の冷却剤噴射角θcを20〜35°とすることを特徴とする長尺鋼材噴射焼入れ時の不完全焼入れ防止方法。
  3. 請求項1に記載の鋼材進行方向反対側に5〜10mmとすることを特徴とする長尺鋼材噴射焼入れ時の不完全焼入れ防止方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011190472A (ja) * 2010-03-11 2011-09-29 Sanyo Special Steel Co Ltd 長尺鋼材の焼戻し後の連続冷却方法およびその装置

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