JPH0522392A - 携帯形無線電話機 - Google Patents

携帯形無線電話機

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JPH0522392A
JPH0522392A JP3171392A JP17139291A JPH0522392A JP H0522392 A JPH0522392 A JP H0522392A JP 3171392 A JP3171392 A JP 3171392A JP 17139291 A JP17139291 A JP 17139291A JP H0522392 A JPH0522392 A JP H0522392A
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JP
Japan
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microphone
signal
ambient noise
voice signal
noise
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JP3171392A
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English (en)
Inventor
Yuji Umemoto
祐司 梅本
Koichi Ito
伊藤  公一
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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  • Telephone Set Structure (AREA)
  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)
  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)
  • Analogue/Digital Conversion (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 筐体の小形化に伴い送話器と使用者の口の位
置とが離れても、十分な送話音量でしかもS/Nの良好
な送話音声信号を送信する。 【構成】 送話音声を集音して送話音声信号を出力する
第1のマイクロホン11とは別に、周囲雑音を集音して
周囲雑音信号を出力する第2のマイクロホン31と、雑
音を除去するための回路とを設け、この回路により、上
記第2のマイクロホン31から出力された周囲雑音信号
に基づいて、上記第1のマイクロホン11から出力され
た送話音声信号に含まれる周囲雑音成分を除去するため
の演算処理を行なうようにしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、携帯無線電話機やコー
ドレス無線電話機等のようにハンドセット形状をなす携
帯形無線電話機に係わり、特に周囲雑音の影響を低減し
て送話音声信号のS/Nを高めた携帯形無線電話機に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より使用されている移動無線通信シ
ステムとして、例えばセルラ方式の携帯無線電話システ
ムやコードレス無線電話装置が知られている。
【0003】先ずセルラ方式の携帯無線電話システム
は、例えば図8に示す如く有線電話網NWに接続された
制御局CSと、この制御局CSに対しそれぞれ有線回線
CL1〜CLnを介して接続された複数の基地局BS1
〜BSnと、複数の移動局PS1〜PSmとから構成さ
れている。上記各基地局BS1〜BSnは、それぞれ異
なるエリアにセルと呼ばれる無線ゾーンE1〜Enを形
成する。移動局PS1〜PSmは、自局が位置している
無線ゾーンの基地局に対し無線回線を介して接続され、
さらにこの基地局から制御局CSを介して有線電話網N
Wに接続される。そして、この状態で有線電話網NWに
接続された電話機と通話が可能となる。また、通話中に
移動局PS1〜PSmが他の無線ゾーンに移動した場合
には、制御局CSの制御により無線回線が移動先の基地
局の無線回線に切換えられ、通話は継続される。
【0004】一方、コードレス無線電話装置は、携帯無
線電話システムの基地局に相当する固定装置を例えば家
庭やオフィスの加入者線端子に接続し、移動局に相当す
る無線電話機を無線回線を介して上記固定装置に接続す
るようにしたものである。このコードレス無線電話装置
は、固定装置を中心に例えば半径 100m程度の小エリア
内で通信が可能であり、このエリアの外に出ると通話は
断となる。
【0005】ところで、これらのシステムでは、一般に
ハンドセット形の無線電話機が使用されている。この種
の無線電話機は、近年の回路技術の発達等により小形軽
量化が進んでおり、最近では例えば筐体の容積が150
cc程度のものまで出現している。この小形軽量化により
無線電話機のポータビリティは向上され、使用者にとっ
ては著しく使い易くなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、その反面小形
化が進むと、無線電話機の受話器と送話器との間の距離
が使用者の耳と口との間の距離に比べて短くなるため、
送話器が使用者の口の位置から離れ易くなる。送話器が
使用者の口から離れると送話音量の低下を招き、好まし
くない。
【0007】そこで、最近では送話器としてのマイクロ
ホンの入力感度を高め、これにより送話器が使用者の口
から離れても送話音量が低下しないようにすることが考
えられている。しかし、マイクロホンの入力感度を高め
ると、確かに送話音量は高められるが、それと同時に周
囲雑音の入力レベルも高くなるため、結果的に送話音声
信号のS/Nが劣化する不具合を生じていた。
【0008】本発明は上記事情に着目してなされたもの
で、その目的とするところは、筐体の小形化に伴い送話
器と使用者の口の位置とが離れても、十分な送話音量で
しかもS/Nの良好な送話音声信号を送信することがで
きる携帯形無線電話機を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の携帯形無線電話機は、送話音声を集音して送
話音声信号を出力するための第1のマイクロホンとは別
に、周囲雑音を集音して周囲雑音信号を出力するための
第2のマイクロホンと、雑音除去回路とを設け、この雑
音除去回路により、上記第2のマイクロホンから出力さ
れた周囲雑音信号に基づいて、上記第1のマイクロホン
から出力された送話音声信号に含まれる周囲雑音成分を
除去するための演算処理を行なうようにしたものであ
る。
【0010】また本発明は、雑音除去回路をインパルス
応答推定回路と減算器とを用いて構成し、インパルス応
答推定回路により、第1のマイクロホンから出力された
送話音声信号と第2のマイクロホンから出力された周囲
雑音信号とから第1のマイクロホンと第2のマイクロホ
ンとの間のインパルス応答を推定して擬似雑音を発生
し、上記第1のマイクロホンから出力された送話音声信
号から上記擬似雑音を減算器で差し引くことにより、送
話音声信号中の周囲雑音成分を除去することを特徴とす
る。
【0011】また、雑音除去回路の他の構成として、第
1のマイクロホンから出力された送話音声信号から、第
2のマイクロホンから出力された周囲雑音信号をそのま
ま差し引くことにより送話音声信号中の周囲雑音成分を
除去することも特徴とする。
【0012】さらに本発明は、第2のマイクロホンを、
ハンドセット形状の筐体における第1のマイクロホンの
設置面とは反対の面に設置したり、またハンドセット形
状の筐体の上端部分に伸縮自在に設けられたアンテナの
先端部に設置することも特徴とする。
【0013】一方他の本発明の携帯形無線電話機は、送
話音声信号をディジタル化したのち符号化して、この符
号化された送話音声信号により搬送波をディジタル変調
して送信し、かつ無線信号を受信してディジタル復調し
たのち復号し、しかるのちアナログ信号に戻して受話器
から拡声出力するディジタルモードの携帯形無線電話機
において、送話音声を集音して送話音声信号を出力する
ための第1のマイクロホンに加えて、周囲雑音を集音し
て周囲雑音信号を出力するための第2のマイクロホン
と、ディジタル演算処理を行なう雑音除去回路とを設け
る。そして、この雑音除去回路により、上記第2のマイ
クロホンから出力された周囲雑音信号をディジタル化
し、このディジタル化された周囲雑音信号に基づいて、
ディジタル化送話音声信号に含まれる周囲雑音成分を除
去するためのディジタル演算処理を行なうようにしたも
のである。
【0014】
【作用】この結果本発明によれば、マイクロホンの入力
感度を高めることにより周囲雑音の入力レベルが高くな
っても、送話音声信号に含まれるこの周囲雑音成分は雑
音除去回路によりキャンセルされる。このため、送話音
量が十分でしかもS/Nの良好な送話音声信号が送信さ
れることになり、これにより高品質の通話が可能とな
る。
【0015】またその際、第1のマイクロホンと第2の
マイクロホンとの間のインパルス応答を推定して擬似雑
音を発生し、この擬似雑音を送話音声信号から差し引く
ようにすると、周囲雑音を効率的にキャンセルすること
ができ、より一層S/Nの良好な送話音声信号を送信す
ることが可能となる。
【0016】さらに、送話音声信号から、第2のマイク
ロホンから出力された周囲雑音信号をそのまま差し引く
ようにすると、インパルス応答の推定により擬似雑音を
発生して送話音声信号から差し引く場合ほどのS/Nの
改善は望めないが、回路構成を大幅に簡単かつ安価にす
ることができる。
【0017】また、第2のマイクロホンを、ハンドセッ
ト形状の筐体における第1のマイクロホンの設置面とは
反対の面に設置すると、マイクロホンに指向性を持たせ
るなどの特別な工夫を施すことなく、比較的簡単に周囲
雑音のみを検出することが可能となる。
【0018】さらに、第2のマイクロホンを、ハンドセ
ット形状の筐体の上端部分に伸縮自在に設けられたアン
テナの先端部に設置すると、通話時においてアンテナは
伸長された状態で使用されるため、第2のマイクロホン
の位置は使用者の口の位置からさらに遠くに離れること
になる。このため、第2のマイクロホンでは周囲雑音の
みをより一層集音し易くなる。また本発明によれば、デ
ィジタルモードの携帯形無線電話機においても、上記発
明と同様の効果を得ることができる。
【0019】
【実施例】先ず、本発明をアナログモードの携帯無線電
話機に適用した場合の実施例を説明する。図1および図
2は、本発明の一実施例における携帯無線電話機の回路
構成および外観を示すものである。
【0020】図1において、送話器としての第1のマイ
クロホン11で集音された送話音声は、この第1のマイ
クロホン11で送話音声信号となって、低周波増幅器1
2で増幅されたのち加算器13を介して送信回路(T
X)14に入力される。送信回路14では、周波数シン
セサイザ(SYN)15から出力された送信局部発振信
号が上記送話音声信号によりFM変調されたのち高周波
信号に周波数変換され、さらに所定の送信電力に電力増
幅される。そして、この高周波信号は、共用器(DU
P)16を経たのちアンテナ17から図示しない基地局
へ向けて送信される。
【0021】一方、基地局から到来した無線信号は、ア
ンテナ17で受信されたのち共用器16を経て受信回路
(RX)18に入力される。受信回路18では、受信高
周波信号が上記周波数シンセサイザ15から発生された
受信局部発振信号とミキシングされて中間周波信号に変
換されたのち、受話音声信号に復調される。そして、こ
の受話音声信号は低周波増幅器19で増幅されたのち受
話器としてのスピーカ20から拡声出力される。
【0022】尚、上記周波数シンセサイザ15から発生
される送信局部発振信号および受信局部発振信号の各周
波数は、制御回路(CONT)21から出力されるチャ
ネル指定信号に従って制御される。また、コンソールユ
ニット(CU)は、発信スイッチ、終了スイッチおよび
ダイヤルキー等のキースイッチ群22aと、ダイヤル番
号や無線電話機の動作状態等を表示するための液晶表示
器22bとを備えたもので、図2(a)に示す如くハン
ドセット形をなす筐体の前面部に配置されている。尚、
24は電源回路であり、バッテリ23の出力電力を基に
所定の動作電圧Vccを生成する。
【0023】ところで、本実施例の携帯無線電話機に
は、ノイズキャンセルのための第2のマイクロホン31
が設けられている。この第2のマイクロホン31は、前
記第1のマイクロホン11と同一の特性を有するもの
で、図2(b)に示す如く筐体の背面側上部に設けられ
た凹部31a内に収容されている。この凹部31aは、
第2のマイクロホン31に対し指向性を与え、これによ
り話者の送話音声を集音し難くして周囲雑音のみを集音
させるように機能する。
【0024】上記第2のマイクロホン31により集音さ
れた周囲雑音は、この第2のマイクロホン31で電気信
号に変換されたのち低周波増幅器32で増幅される。そ
して、この増幅された周囲雑音信号は、アナログ・ディ
ジタル(A/D)変換器23でディジタル信号に変換さ
れたのちインパルス応答推定回路34に入力される。ま
た、このインパルス応答推定回路34には、前記加算器
13から出力された送話音声信号をA/D変換器35で
ディジタル信号に変換した信号も入力される。
【0025】図3はインパルス応答推定回路34の構成
の一例を示すものである。同図において、上記A/D変
換器36から出力されたディジタル化送話音声信号は、
低域通過フィルタ(LPF1)で例えば 500Hz以下に帯
域制限され、さらに上記A/D変換器36におけるサン
プリング周波数(例えばfs=8kHz )の例えば1/4
の周波数(2kHz )で再サンプリングされたのち、アダ
プティブフィルタ(AF)41に入力される。また、上
記A/D変換器36から出力されたディジタル化送話音
声信号は無音検出器(VDET)43に入力される。こ
の無音検出器43では、送話および受話が行なわれてい
ない無音期間が検出される。一方、A/D変換器33か
ら出力された周囲雑音信号は、低域通過フィルタ(LP
F2)44で雑音成分以外の周波数成分を除去するため
の帯域制限が施されたのち、加算器46に入力される。
この加算器46では、上記AF41から出力された擬似
雑音信号から、上記LPF44から出力された雑音信号
が差し引かれ、この引き算後の雑音信号がAF45に帰
還される。
【0026】上記AF41は、例えば128タップ(3
2タップ×4)からなるトランスバーサル形のディジタ
ルフィルタにより構成される。そして、このAF41で
は、上記VDET43で無音が検出されている期間に、
送話音声信号および雑音信号に基づいて第1のマイクロ
ホン11と第2のマイクロホン31との間の伝達関数の
推定、つまりインパルス応答の推定が行なわれ、この推
定結果に基づいて擬似雑音信号が合成される。尚、上記
AF41の学習アルゴリズムとしては、学習同定法が使
用される。学習同定法については、「“A Learning Ide
tification Method for System Idetification”,Tran
s on IEEE AC12no3 JUN 1967 南雲他著」に詳し
く示されている。
【0027】上記AF41で合成された擬似雑音信号
は、低域通過フィルタ(LPF3)45を経たのちD/
A変換器35へ出力され、このD/A変換器35でアナ
ログ信号に変換されたのち加算器13に供給される。こ
の加算器13では、第1のマイクロホン11から出力さ
れた送話音声信号から、上記擬似雑音信号が差し引かれ
る。
【0028】この様な構成であるから、通話が開始され
ると、話者の送話音声は第1のマイクロホン11で集音
され、その送話音声信号は低周波増幅器12で増幅され
たのち加算器13に入力される。また、このとき第1の
マイクロホン11では、上記送話音声とともに騒音等の
周囲雑音も集音される。
【0029】一方、上記周囲雑音は第2のマイクロホン
31でも集音される。このとき、第2のマイクロホン3
1は、第1のマイクロホン11の設置面に対し反対側と
なる筐体の背面部に設置され、しかも凹部31a内に収
容されているため、筐体の背面方向に対してのみ指向性
を有している。したがって、第2のマイクロホン31で
集音される送話音声の音量は微量となる。
【0030】さて、そうして通話が開始されると、イン
パルス応答推定回路34では、上記第1のマイクロホン
11により得られた周囲雑音成分を含む送話音声信号
と、上記第2のマイクロホン31で得られた周囲雑音信
号とに基づいて、第1のマイクロホン11と第2のマイ
クロホン31との間のインパルス応答が推定され、さら
にこの推定結果を基に擬似雑音信号が生成される。そし
て、この擬似雑音信号はD/A変換器35でアナログ信
号に変換されたのち上記加算器13に減算信号として入
力される。このため、加算器13では上記周囲雑音成分
を含む送話音声信号から上記擬似雑音信号が差し引か
れ、この結果周囲雑音成分が除去されて送話音声信号成
分のみとなった信号が、送話信号として送信回路14に
よる送信に供される。
【0031】したがって本実施例であれば、携帯無線電
話機の小形化に伴い第1のマイクロホン11の感度を高
く設定しても、この感度を高めたことによって増加した
周囲雑音成分は、加算器13において送話音声信号から
インパルス応答推定回路34で生成された擬似雑音信号
を差し引くことにより除去される。このため、十分な音
量が得られ、しかも周囲雑音声分が少なくこれによりS
/Nの高い送話音声信号を送信することができる。次
に、本発明をディジタルモードの携帯無線電話機に適用
した場合の実施例を説明する。図4は、この実施例にお
ける携帯無線電話機の構成を示す回路ブロック図であ
る。
【0032】本実施例の携帯無線電話機は、送信系、受
信系および制御系に大別される。尚、76は電源回路で
あり、バッテリ75の出力電力を基に所定の動作電圧V
ccを生成する。
【0033】先ず送信系は、送話器としての第1のマイ
クロホン51と、低周波増幅器52を前段に備えたA/
D変換器53と、ノイズキャンセル用の加算器54と、
音声符号器(SPCOD)55と、誤り訂正符号器(C
HCOD)56と、ディジタル変調器(MOD)57
と、混合器58と、電力増幅器(PA)59と、高周波
スイッチ回路(SW)60と、アンテナ61とから構成
される。
【0034】上記加算器54では、後述するインパルス
応答推定回路84で生成される擬似雑音信号に基づい
て、送話音声信号に含まれる周囲雑音成分をキャンセル
するための演算が行なわれる。音声符号器55では、上
記加算器54から出力された送話音声信号の符号化が行
なわれる。また誤り訂正符号器56では、上記音声符号
器55から出力された符号化送話信号および後述する制
御回路71から出力される制御信号の誤り訂正符号化が
行なわれる。ディジタル変調器57では、上記誤り訂正
符号器56から出力された符号化送信信号により中間周
波信号が例えばπ/4シフトQPSK方式により変調さ
れ、この変調中間周波信号は混合器58に入力される。
混合器58では、上記変調中間周波信号が周波数シンセ
サイザ72から出力された局部発振信号と混合されて無
線周波信号に周波数変換される。電力増幅器59では、
上記混合器58から出力された無線周波信号が所定の送
信電力に増幅される。高周波スイッチ60は、制御回路
71から指定された送信タイムスロットの期間だけ導通
状態となり、この期間に上記電力増幅器60から出力さ
れた無線周波信号をアンテナ61に供給してこのアンテ
ナ61から図示しない基地局に向けて送信する。
【0035】これに対し受信系は、受信機(RX)62
と、ディジタル復調器(DEM)63と、誤り訂正復号
器(CHDEC)64と、音声復号器(SPDEC)6
5と、D/A変換器66と、受話器としてのスピーカ6
7とから構成される。
【0036】受信機62では、所定の無線周波数の受信
タイムスロットにおいてアンテナ61および高周波スイ
ッチ60により受信された無線受信信号の周波数変換が
行なわれる。ディジタル復調器63では、上記受信機6
2から出力された受信信号に対するビット同期およびフ
レーム同期がとられ、この状態で上記受信信号のディジ
タル復調が行なわれる。尚、上記ビット同期およびフレ
ーム同期の状態を表わす信号は制御回路71に入力され
る。誤り訂正復号器64では、上記ディジタル復調器6
3から出力された符号化受話信号および制御信号の誤り
訂正復号化が行なわれる。そして、この誤り訂正復号化
された符号化受話信号は音声復号器65へ出力され、ま
た制御信号は制御回路71に供給される。音声復号器6
5では、上記符号化受話信号の復号化処理が行なわれ
る。そして、この復号化処理により元に戻されたベース
バンドの受話信号は、D/A変換器66でアナログ信号
に戻されたのちスピーカ67から拡声出力される。
【0037】また制御系は、制御回路(CONT)71
と、周波数シンセサイザ(SYN)72と、受信電界強
度検出回路(RSSI)73と、コンソールユニット
(CU)74とを備えている。周波数シンセサイザ72
は、制御回路71により指定された無線チャネル周波数
に対応する局部発振信号を発生する。受信電界強度検出
回路73では、基地局から送信された電波の受信電界強
度が検出され、その検出信号は空きチャネルサーチや通
信圏外監視のために制御回路71に供給される。コンソ
ールユニット74は、発信スイッチや終話スイッチ、ダ
イヤルキー等のキースイッチ群と、ダイヤル番号や無線
電話機の動作状態などを表示するための液晶表示器とか
らなる。制御回路71は、例えばマイクロコンピュータ
を主制御部として備えたもので、発着信に伴う無線通話
チャネルの設定制御や通話制御等を司る。
【0038】ところで、本実施例の携帯無線電話機は、
ノイズキャンセル用の第2のマイクロホン81を備えて
いる。この第2のマイクロホン81は、前記第1のマイ
クロホン51と略同等の特性を有するもので、例えば前
記図2に示したように筐体の背面側に設置される。そし
て、主として周囲雑音を集音する。
【0039】上記第2のマイクロホン81から出力され
た周囲雑音信号は、低周波増幅器82でA/D変換に必
要な所定のレベルに増幅されたのちA/D変換器83で
ディジタル信号に変換され、しかるのちインパルス応答
推定回路84に入力される。このインパルス応答推定回
路84は、上記A/D変換器83から出力された周囲雑
音信号と、前記第1のマイクロホン51により得られた
送話音声信号とに基づいて、第1のマイクロホン51と
第2のマイクロホン81との間のインパルス応答を推定
し、さらにその結果から擬似雑音を合成するもので、例
えば学習アルゴリズムとして学習同定法を使用したアダ
プティブフィルタを使用している。尚、このインパルス
応答推定回路84の回路構成については、前記図3に示
したものと同一なのでここでは説明を省略する。
【0040】尚、本実施例の回路では、上記インパルス
応答推定回路84と、前記音声符号器55と、加算器5
4とを、1個のDSP(Digital Signal Processer)8
5を用いて構成している。
【0041】このような構成であるから、通話中におい
ては、第2のマイクロホン81により周囲雑音が集音さ
れ、その周囲雑音信号がA/D変換されてインパルス応
答推定回路84に入力される。インパルス応答推定回路
84では、上記周囲雑音信号と第1のマイクロホン51
により得られた周囲雑音成分を含む送話音声信号とに基
づいて、第1のマイクロホン51と第2のマイクロホン
81との間のインパルス応答が推定され、その推定結果
から擬似雑音が合成される。そして、この擬似雑音信号
は減算信号として加算器54に供給され、この結果加算
器54では送話音声信号から上記擬似雑音信号が差し引
かれ、これにより送話音声信号に含まれる周囲雑音成分
が除去される。
【0042】したがって、たとえ第1のマイクロホン5
1として高感度のものを使用し、その結果送話信号に含
まれる周囲雑音成分の量が増加したとしても、この周囲
雑音成分は加算器54によりキャンセルされる。このた
め、音声符号器55には十分な音量でしかもS/Nの高
い送話音声信号を供給することができ、これにより高品
質の通話を行うことが可能となる。
【0043】また本実施例では、音声符号器55を構成
するために既に設けられているDSP85を使用して、
インパルス応答の推定と擬似雑音の生成、および送話音
声信号から擬似雑音信号を差し引くための演算処理を行
なうようにしたので、インパルス応答推定回路および加
算器をハード構成として新たに設ける必要がなく、これ
により簡単な回路構成により実現できる利点がある。
【0044】尚、本発明は上記各実施例に限定されるも
のではない。例えば、前記各実施例ではインパルス応答
回路で擬似雑音を生成してこれを送話音声信号から差し
引くように構成した。しかし、その他に例えば図5に示
すように、第2のマイクロホン31により得られた周囲
雑音信号を低周波増幅器32を介してそのまま減算信号
として加算器13に供給し、この信号を第1のマイクロ
ホン11により得られた送話音声信号から差し引くよう
に構成してもよい。このように構成すると、擬似雑音を
生成して送話音声信号から差し引く場合に比べて、送話
音声信号に含まれる周囲雑音成分のキャンセル効果は多
少低下するが、回路構成を大幅に簡単かつ安価にするこ
とができる。
【0045】また、前記実施例では第2のマイクロホン
31を筐体に設けた凹部31a内に収容することにより
指向性を持たせるようにしたが、マイクロホン自体に指
向性を持たせるようにしてもよい。さらに、ノイズキャ
ンセルようとして使用するマイクロホンを複数設け、こ
れらのマイクロホンのうちノイズキャンセル効果の高い
方を選択的に使用するようにしてもよい。
【0046】さらに、第2のマイクロホンは、例えば図
6に示す如く筐体の最上部に設置してもよく、さらには
図7に示す如くアンテナ17内の上端部に収容してもよ
い。この様に第2のマイクロホンをアンテナ17内の上
端部に収容すると、伸縮形のアンテナ17を使用した場
合には、通話状態において第2のマイクロホンの位置を
話者の口の位置から十分に離間させることができ、これ
によりのいずキャンセル効果をさらに高めることができ
る。
【0047】また、インパルス応答を推定するための学
習アルゴリズムとしては、学習同定法の他に最急降下法
等の他の方法を使用してもよい。その他、インパルス応
答推定回路の回路構成や、第2のマイクロホンの設置位
置、送信系、受信系および制御系の回路構成、無線電話
機の外観、適用する無線電話機の種類(コードレス電話
機に適用してもよい)等についても、本発明の要旨を逸
脱しない範囲で種々変形して実施できる。
【0048】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、送
話音声を集音して送話音声信号を出力するための第1の
マイクロホンとは別に、周囲雑音を集音して周囲雑音信
号を出力するための第2のマイクロホンと、雑音除去回
路とを設け、この雑音除去回路により、上記第2のマイ
クロホンから出力された周囲雑音信号に基づいて、上記
第1のマイクロホンから出力された送話音声信号に含ま
れる周囲雑音成分を除去するための演算処理を行なうよ
うにしたことによって、筐体の小形化に伴い送話器と使
用者の口の位置とが離れても、十分な送話音量でしかも
S/Nの良好な送話音声信号を送信することができる携
帯形無線電話機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明をアナログモードの携帯無線電話機に適
用した場合の実施例の回路構成を示すブロック図。
【図2】同実施例における携帯無線電話機の外観を示す
図。
【図3】図1に示した携帯無線電話機のインパルス応答
推定回路の構成の一例を示す回路ブロック図。
【図4】本発明をディジタルモードの携帯無線電話機に
適用した場合の実施例の回路構成を示すブロック図。
【図5】本発明の他の実施例における携帯無線電話機の
構成を示す回路ブロック図。
【図6】本発明の他の実施例における携帯無線電話機の
外観を示す図。
【図7】本発明のその他の実施例における携帯無線電話
機の外観を示す図。
【図8】従来のセルラ携帯無線電話システムの概略構成
を示す図。
【符号の説明】
11…第1のマイクロホン、12,19,32,52,
82…低周波増幅器、13,46,54…加算器、14
…送信回路、15,72…周波数シンセサイザ、16…
共用器、17,61…アンテナ、18…受信回路、2
0,67…スピーカ、21,71…制御回路、22,7
4…コンソールユニット、23,75…バッテリ、2
4,76…電源回路、31,81…第2のマイクロホ
ン、31a…凹部、33,36,53,83…A/D変
換器、34,84…インパルス応答推定回路、35,6
6…D/A変換器、41…アダプティブフィルタ、4
2,44,45…低域通過フィルタ、43…無音検出
器、55…音声符号器、56…誤り訂正符号器、57…
ディジタル変調器、58…混合器、59…送信電力増幅
器、60…高周波スイッチ、62…受信機、63…ディ
ジタル復調器、64…誤り訂正復号器、65…音声復号
器、73…受信電界強度検出回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04M 1/02 C 9077−5K 1/60 A 9077−5K

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハンドセット形状をなす携帯形無線電話
    機において、 送話音声を集音して送話音声信号を出力するための第1
    のマイクロホンと、 周囲雑音を集音して周囲雑音信号を出力するための第2
    のマイクロホンと、 この第2のマイクロホンから出力された周囲雑音信号に
    基づいて、前記第1のマイクロホンから出力された送話
    音声信号に含まれる周囲雑音成分を除去するための演算
    処理を行なう雑音除去回路とを具備したことを特徴とす
    る携帯形無線電話機。
  2. 【請求項2】 雑音除去回路は、第1のマイクロホンか
    ら出力された送話音声信号と第2のマイクロホンから出
    力された周囲雑音信号とから第1のマイクロホンと第2
    のマイクロホンとの間のインパルス応答を推定して擬似
    雑音を発生するためのインパルス応答推定回路と、上記
    第1のマイクロホンから出力された送話音声信号から、
    上記インパルス応答回路により発生された擬似雑音を差
    し引く減算器とを有するものである請求項1に記載の携
    帯形無線電話機。
  3. 【請求項3】 雑音除去回路は、第1のマイクロホンか
    ら出力された送話音声信号から、第2のマイクロホンか
    ら出力された周囲雑音信号を差し引くものである請求項
    1に記載の携帯形無線電話機。
  4. 【請求項4】 第2のマイクロホンは、ハンドセット形
    状の筐体における第1のマイクロホンの設置面とは反対
    の面に設置されるものである請求項1に記載の携帯形無
    線電話機。
  5. 【請求項5】 第2のマイクロホンは、ハンドセット形
    状の筐体の上端部分に伸縮自在に設けられたアンテナの
    先端部に設置されるものである請求項1に記載の携帯形
    無線電話機。
  6. 【請求項6】 送話音声信号をディジタル化したのち符
    号化して、この符号化された送話音声信号により搬送波
    をディジタル変調して送信し、かつ無線信号を受信して
    ディジタル復調したのち復号し、しかるのちアナログ信
    号に戻して受話器から拡声出力するディジタルモードの
    携帯形無線電話機において、 送話音声を集音して前記送話音声信号を出力するための
    第1のマイクロホンと、 周囲雑音を集音して周囲雑音信号を出力するための第2
    のマイクロホンと、 この第2のマイクロホンから出力された周囲雑音信号を
    ディジタル化し、このディジタル化された周囲雑音信号
    に基づいて、前記第1のマイクロホンから出力された送
    話音声信号に含まれる周囲雑音成分を除去するためのデ
    ィジタル演算処理を行なう雑音除去回路とを具備したこ
    とを特徴とする携帯形無線電話機。
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