JPH10210131A - 自動車電話装置 - Google Patents

自動車電話装置

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JPH10210131A
JPH10210131A JP9025872A JP2587297A JPH10210131A JP H10210131 A JPH10210131 A JP H10210131A JP 9025872 A JP9025872 A JP 9025872A JP 2587297 A JP2587297 A JP 2587297A JP H10210131 A JPH10210131 A JP H10210131A
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Yasuo Kiyomiya
保夫 清宮
Yasuhisa Nakahara
靖久 中原
Yasuhiro Kobayashi
靖洋 小林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】受信音および送信音以外の車室内外のノイズを
除去できる「自動車電話装置」を提供する。 【解決手段】ハンズフリー式自動車電話装置100であ
って、室内に設けられた集音マイクロホン1bと適応性
変換手段4とを有する。適応性変換手段4は、外部マイ
クロホン1aに入力された外部スピーカ2aからの出力
音声信号Sg13および室内外の雑音信号Sg22を打
ち消す信号を生成するように、集音マイクロホン1bに
入力された外部スピーカ2bからの出力音声信号Sg1
2および室内外の雑音信号Sg21を変換処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハンズフリー式自
動車電話装置に適用して好ましい自動車電話装置に関
し、特に受信音および送信音以外の車室内外のノイズを
除去できる自動車電話装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車電話は飛躍的に普及してお
り、従来のハンドセット電話装置に加え、当該ハンドセ
ット操作時の片手運転を回避するために、ハンズフリー
セット電話装置も開発されている。
【0003】この種のハンズフリーセット電話装置10
は、図4に示すように送話用マイクロホン1、送受信用
ON/OFFスイッチ(図示せず)等が、例えばステア
リングホイール部SHに設置されており、また音声の出
力は、専用スピーカ2aあるいは車載オーディオのスピ
ーカ2bが兼用されるように構成されているので、運転
者DRはハンドルから手を離すことなく通話することが
できる。
【0004】また、受話器スピーカ2a,2bから出た
受信音の一部が送話器のマイクロホン1に入るとハウリ
ングを生じるので、これを防止するために、送受話器側
で送話および受話信号のレベルを検出し、減衰器によっ
てどちらかの出力を減衰させてから送話信号を送り出
す、いわゆるエコーキャンセル回路が設けられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ハンズフリー式自動車電話装置では、受信音によるハウ
リング対策はなされているものの、それ以外の例えば室
内外の雑音(エンジン音、エアコン音、車外騒音等々)
は、そのままマイクロホン1から入力されて、通話相手
の受話器に送られてしまい、会話が聞き取り難いという
問題があった。
【0006】本発明は、このような従来技術の問題点に
鑑みてなされたものであり、受信音および送信音以外の
車室内外のノイズを除去できる自動車電話装置を提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の自動車電話装置は、送受信器を有
し、無線機に電話機をセットすることにより、室内に設
けられた外部マイクロホンから音声情報を入力し、室内
に設けられた外部スピーカから音声情報を出力できるハ
ンズフリー式自動車電話装置において、前記室内に設け
られた集音手段と、前記外部マイクロホンに入力された
前記外部スピーカからの出力音声信号(Sg13)およ
び室内外の雑音信号(Sg22)を打ち消す信号を生成
するように、前記集音手段に入力された前記外部スピー
カからの出力音声信号(Sg12)および室内外の雑音
信号(Sg21)を変換処理する適応性変換手段とを有
することを特徴とする。
【0008】この請求項1記載の自動車電話装置では、
適応性変換手段にて、集音手段に入力された前記外部ス
ピーカからの出力音声信号(Sg12)および室内外の
雑音信号(Sg21)を変換処理し、外部マイクロホン
に入力された前記外部スピーカからの出力音声信号(S
g13)および室内外の雑音信号(Sg22)を打ち消
す信号(−Sg13−Sg22)を生成する。
【0009】これにより、通話を行う際には、外部スピ
ーカからの出力音声信号(Sg13)および室内外の雑
音信号(Sg22)が除去され、運転者の音声信号(S
g3)のみが送受信器に出力されることになるので、通
話音声が著しく明瞭となる。また、この場合にはエコー
キャンセル回路を省略することができる。
【0010】また上記目的を達成するために、請求項2
記載の自動車電話装置は、送受信器を有し、無線機に電
話機をセットすることにより、室内に設けられた外部マ
イクロホンから音声情報を入力し、室内に設けられた外
部スピーカから音声情報を出力できるハンズフリー式自
動車電話装置において、前記室内に設けられた集音手段
と、前記外部マイクロホンに入力された前記外部スピー
カからの出力音声信号(Sg13)および室内外の雑音
信号(Sg22)から、前記外部スピーカからの出力音
声信号(Sg13)を減算処理する第1のスピーカ出力
信号除去手段と、前記集音手段に入力された前記外部ス
ピーカからの出力音声信号(Sg12)および室内外の
雑音信号(Sg21)から、前記外部スピーカからの出
力音声信号(Sg12)を減算処理する第2のスピーカ
出力信号除去手段と、前記第1のスピーカ出力信号除去
手段からの出力信号(Sg22)を打ち消す信号を生成
するように、前記第2のスピーカ出力信号除去手段から
の出力信号(Sg21)を変換処理する適応性変換手段
とを有することを特徴とする。
【0011】この請求項2記載の自動車電話装置では、
まず第1のスピーカ出力信号除去手段にて、外部マイク
ロホンに入力された信号(外部スピーカからの出力音声
信号Sg13+室内外の雑音信号Sg22)から、外部
スピーカからの出力音声信号(Sg13)を減算処理す
る。これにより、雑音信号(Sg22)のみが抽出され
る。
【0012】また、第2のスピーカ出力信号除去手段に
て、集音手段に入力された信号(外部スピーカからの出
力音声信号Sg12+室内外の雑音信号Sg21)か
ら、外部スピーカからの出力音声信号(Sg12)を減
算処理する。これにより、雑音信号(Sg21)のみが
抽出される。
【0013】次いで、適応性変換手段にて、第2のスピ
ーカ出力信号除去手段からの出力信号(Sg21)を変
換処理し、第1のスピーカ出力信号除去手段からの出力
信号(Sg22)を打ち消す信号(−Sg22)を生成
する。
【0014】これにより、通話を行う際には、外部スピ
ーカからの出力音声信号(Sg13)および室内外の雑
音信号(Sg22)が除去され、運転者の音声信号(S
g3)のみが送受信器に出力されることになるので、通
話音声が著しく明瞭となる。
【0015】請求項1または2記載の自動車電話装置に
おいて、適応性変換手段による変換処理は、非通話中に
繰り返し実行され、音声環境に応じて雑音の抑制係数が
逐次更新される。したがって、通話を開始すると、その
ときの音声環境に含まれる雑音を効果的に除去すること
ができ、通話音声の明瞭度が著しく向上することにな
る。
【0016】請求項1または2記載の自動車電話装置に
おいて、前記適応性変換手段は、アダプティブフィル
タ、例えばFIR(finit impulse response,有限長イ
ンパルス応答)フィルタなど、を含むことが好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。第1実施形態 図1は本発明の自動車電話装置の第1実施形態を示すブ
ロック図、図3は同実施形態における信号処理手順を示
すフローチャートである。
【0018】まず、図1に示す本実施形態の自動車電話
装置100は、無線機3bに電話機3aをセットするこ
とにより、車室内に設けられた外部マイクロホン1aか
ら音声情報を入力し、同じく車室内の前部および後部に
それぞれ設けられた外部スピーカ2a,2bから音声情
報を出力できるハンズフリー式自動車電話装置である。
【0019】電話機3aは、車載専用電話機あるいは汎
用携帯電話機などを用いることができ、運転者DRの座
席横あるいはコンソールボックスなどの適宜箇所に設置
された載置台にセットされる。
【0020】そして、例えばステアリングホイール部S
Hに設置された送受信用ON/OFFスイッチ等(図示
せず)を操作することにより、同じくステアリングホイ
ール部SHに設置された送話用マイクロホン(外部マイ
クロホン)1aから運転者DRの声が入力される一方
で、通話相手の音声は車載オーディオのスピーカ(外部
スピーカ)2a,2bから出力され、これにより、運転
者DRはハンドルから手を離さずに通話することができ
る。
【0021】なお、外部スピーカ2a,2bは車載オー
ディオのものを兼用する必要はなく専用スピーカを設け
ても良い。また、外部マイクロホン1aの設置位置は、
ステアリングホイール部SH以外にも、フロントサンバ
イザ部など、運転者DRの音声が適切に集音できる位置
であればよい。
【0022】無線機3bは、外部マイクロホン1aから
運転者DRの音声を取り込み、所定の処理を実行したの
ちこの信号をアンテナ3cから発信する一方で、アンテ
ナ3cで受信した外部からの信号を処理したのち、外部
スピーカ2a,2bから出力する。この場合、電話機3
aの制御回路や入力キーを共用することもある。
【0023】特に本実施形態の自動車電話装置100で
は、後部座席の外部スピーカ2bの近傍に、集音マイク
ロホン(集音手段)1bが設けられている。この集音マ
イクロホン1bは、送話用マイクロホン1aに入力され
る雑音Sg22を除去すべく、主として室内外の雑音S
g21を集音するためのものである。
【0024】この雑音Sg22の除去を目的として、自
動車電話装置100には、以下の電子回路が設けられて
いる。まず、雑音除去回路以外の送受信回路について説
明すると、送話用マイクロホン1aの出力端子には、通
話時のみ閉じるスイッチ7が接続され、さらにエコーキ
ャンセル回路8が接続されている。
【0025】このエコーキャンセル回路8は、主として
外部スピーカ2aから出力された通話相手の音声信号が
送話用マイクロホン1aに回り込み、これが通話相手に
送られ、通話相手側でも回り込みが生じて、再び返送さ
れてくるという、いわゆるハウリングを防止するための
回路である。
【0026】エコーキャンセル回路8の出力端子側に
は、電話機3aと無線機3bとからなる送受信器3が接
続されており、アンテナ3cを介して通話が行われる。
この送受信器3の出力端子には、外部スピーカ2a,2
bからの出力を送受信器3と車載オーディオ11とに切
り替える切替器9が接続されており、この切替器9によ
って通話中は車載オーディオ11からの出力信号がカッ
トされる。したがって、送受信器3で受信した通話相手
の音声信号Sg1は、切替器9を介してアンプ10に送
られ、ここで増幅された音声信号Sg11は、前席の外
部スピーカ2aと後席の外部スピーカ2bとにそれぞれ
送られ、音声信号Sg13、Sg12となって室内に出
力される。
【0027】以上が、雑音除去回路以外の送受信回路で
あるが、非通話中、すなわちスイッチ7が開いている際
においては、雑音除去のための回路が機能する。つま
り、送話用マイクロホン1aには、加合せ点12が接続
される一方で、アンプ10から前席の外部スピーカ2a
に至る信号線には、伝達関数が−H1(t)である伝達
要素13が接続され、前記加合せ点12に接続されてい
る。この伝達関数−H1(t)は、アンプ10→外部ス
ピーカ2a→送話用マイクロホン1aに至る信号、すな
わちSg13の逆伝達特性を有する関数である。したが
って、伝達要素13の出力値は、−Sg13となる。こ
れら伝達要素13および加合せ点12からなる制御系が
本発明の第1のスピーカ出力信号除去手段5を構成す
る。
【0028】一方、集音マイクロホン1bには、加合せ
点14が接続されるとともに、アンプ10から後席の外
部スピーカ2bに至る信号線には、伝達関数が−H2
(t)である伝達要素15が接続され、前記加合せ点1
4に接続されている。この伝達関数−H2(t)は、ア
ンプ10→外部スピーカ2b→集音マイクロホン1bに
至る信号、すなわちSg12の逆伝達特性を有する関数
である。したがって、伝達要素15の出力値は、−Sg
12となる。これら伝達要素15および加合せ点14か
らなる制御系が本発明の第2のスピーカ出力信号除去手
段6を構成する。
【0029】加合せ点14の出力側には、アダプティブ
フィルタ4aを有する適応性変換手段4が接続されてお
り、この出力側は加合せ点16に接続されている。この
加合せ点16には、上述した加合せ点12の出力信号が
入力される。
【0030】本実施形態の適応性変換手段4において
は、適応制御アルゴリズム4bが設けられており、加合
せ点16の残差が0となるようにアダプティブフィルタ
4aの係数を順次更新する。この適応制御アルゴリズム
4bの具体例としては、例えばLMS(least mean squ
are) アルゴリズムを採用することができる。ここで、
LMSアルゴリズムとは、受信すべき所望波と相関の強
い信号(参照信号)を系の中で生成し、参照信号とフィ
ルタ出力との差の二乗を最小化することにより、所望波
方向に主ビームを向け、妨害波(雑音)方向に零点を形
成するアルゴリズムである。
【0031】次に動作を説明する。図3に示すように、
まずステップ1で通話中か否かが判断され、非通話中で
ある場合には、ステップ2でスイッチ7が開いて、ステ
ップ3で適応制御が実行される。この適応制御について
以下説明する。
【0032】まず、室内外の騒音のうち前席に設けられ
た送話用マイクロホン1aに入力される雑音をSg2
2、後席に設けられた集音マイクロホン1bに入力され
る雑音をSg21とする。また、前席の外部スピーカ2
aから出力された音声のうち前席の送話用マイクロホン
1aに入力される音声信号をSg13、後席の外部スピ
ーカ2bから出力された音声のうち後席の集音マイクロ
ホン1bに入力される音声信号をSg12とする。この
場合、非通話中であるため、外部スピーカ2a,2bか
ら出力される音声は、例えば車載オーディオ11からの
音声である。
【0033】また、運転者DRの音声をSg3とする
が、非通話中であるため、ほとんどの場合はSg3=0
である。図1には、この運転者の音声信号Sg3をカッ
コ書きにて示すが、以下ではSg=0として説明するこ
ととする。
【0034】まず、スイッチ7が開いているので、前席
の送話用マイクロホン1aに入力される信号は、前席の
外部スピーカ2aからの音声信号Sg13と雑音信号S
g22とを合わせたものである。この信号Sg13+S
g22は、加合せ点12に出力される。一方、アンプ1
0から出力された音声信号Sg11は、伝達関数−H1
(t)によって変換されるので、その出力は−Sg13
となって加合せ点12に出力される。したがって、加合
せ点12においては、送話用マイクロホン1aからの信
号Sg13+Sg22に、−Sg13が加算されるの
で、その出力はSg22となり、つまり雑音信号Sg2
2のみが抽出される。この抽出された雑音信号Sg22
は加合せ点16に出力される。
【0035】これに対して、後席の集音マイクロホン1
bに入力される信号は、後席の外部スピーカ2bからの
音声信号Sg12と雑音信号Sg21とを合わせたもの
である。この信号Sg12+Sg21は、加合せ点14
に出力される。一方、アンプ10から出力された音声信
号Sg11は、伝達関数−H2(t)によって変換され
るので、その出力は−Sg12となって加合せ点14に
出力される。したがって、加合せ点14においては、集
音マイクロホン1bからの信号Sg12+Sg21に、
−Sg12が加算されるので、その出力はSg21とな
り、つまり雑音信号Sg21のみが抽出される。この抽
出された雑音信号Sg21はアダプティブフィルタ4a
に出力される。
【0036】雑音信号Sg21が入力されたアダプティ
ブフィルタ4aにおいては、ここから出力される信号S
g22と加合せ点12からの信号Sg22とを加合せ点
16で加え合わせ、その残差が0に等しくなるように、
適応制御アルゴリズム4bにてアダプティブフィルタ4
aの係数を更新する。なお、既に残差が0である場合に
は更新する必要はない。
【0037】これにより、アダプティブフィルタ4aの
出力信号は、加合せ点12からの出力信号Sg22を打
ち消す信号−Sg22となるので、雑音Sg22が除去
される制御ループが構成される。
【0038】このようにして適応制御が実行され、次に
通話が始まると、図3のステップ1からステップ4へ進
んでスイッチ7を閉じ、ステップ5にて適応制御をOF
Fとして、さらにステップ6にてエコーキャンセル回路
を作動させる。
【0039】通話が始まると運転者DRの音声信号Sg
3が、送話用マイクロホン1aに入力されるので、当該
送話用マイクロホン1aには、運転者の音声信号Sg
3、外部スピーカ2aからの音声信号Sg13(つまり
通話相手の音声信号)および雑音Sg22が入力される
が、伝達関数ループ5および適切に適応したアダプティ
ブフィルタ4aによって、雑音Sg22が除去され、こ
の除去された音声信号、つまり運転者DRの音声信号S
g3と通話相手の音声信号Sg13とがスイッチ7の下
流に設けられた加合せ点17に加算される。また、エコ
ーキャンセル回路8では、このうちの通話相手の音声信
号Sg13が除去されるので、送受信器3へは運転者D
Rの音声信号Sg3のみが出力され、アンテナ3cを介
して通話相手に送信される。これにより、通話音声が著
しく明瞭となる。
【0040】第2実施形態 図2は本発明の自動車電話装置の第2実施形態を示すブ
ロック図、図3は同実施形態の自動車電話装置の信号処
理手順を示すフローチャートである。
【0041】本実施形態の自動車電話装置100は、上
述した第1実施形態の自動車電話装置から、第1および
第2のスピーカ出力信号除去手段5,6を省略し、その
代わりに適応性変換手段4の変換内容を変更している。
また、エコーキャンセル回路8も省略している。
【0042】すなわち、雑音除去回路以外の送受信回路
について説明すると、送話用マイクロホン1aの出力端
子には、通話時のみ閉じるスイッチ7が接続され、さら
にこの出力端子側には、電話機3aと無線機3bとから
なる送受信器3が接続されており、アンテナ3cを介し
て通話が行われる。この送受信器3の出力端子には、外
部スピーカ2a,2bからの出力を送受信器3と車載オ
ーディオ11とに切り替える切替器9が接続されてお
り、この切替器9によって通話中は車載オーディオ11
からの出力信号がカットされる。したがって、送受信器
3で受信した通話相手の音声信号Sg1は、切替器9を
介してアンプ10に送られ、ここで増幅された音声信号
Sg11は、前席の外部スピーカ2aと後席の外部スピ
ーカ2bとにそれぞれ送られ、音声信号Sg13、Sg
12となって室内に出力される。
【0043】以上が、雑音除去回路以外の送受信回路で
あるが、非通話中、すなわちスイッチ7が開いている際
においては、雑音除去のための回路が機能する。つま
り、送話用マイクロホン1aには、加合せ点16が接続
される一方で、集音マイクロホン1bには、アダプティ
ブフィルタ4aを有する適応性変換手段4が接続されて
おり、この出力側は加合せ点16に接続されている。
【0044】本実施形態の適応性変換手段4において
は、適応制御アルゴリズム4bが設けられており、加合
せ点16の残差が0となるようにアダプティブフィルタ
4aの係数を順次更新する。この適応制御アルゴリズム
4bの具体例としては、上述した第1実施形態と同様
に、例えばLMSアルゴリズムを採用することができ
る。
【0045】次に動作を説明する。図3に示すように、
まずステップ1で通話中か否かが判断され、非通話中で
ある場合には、ステップ2でスイッチ7が開いて、ステ
ップ3で適応制御が実行される。この適応制御について
以下説明する。
【0046】まず、室内外の騒音のうち前席に設けられ
た送話用マイクロホン1aに入力される雑音をSg2
2、後席に設けられた集音マイクロホン1bに入力され
る雑音をSg21とする。また、前席の外部スピーカ2
aから出力された音声のうち前席の送話用マイクロホン
1aに入力される音声信号をSg13、後席の外部スピ
ーカ2bから出力された音声のうち後席の集音マイクロ
ホン1bに入力される音声信号をSg12とする。この
場合、非通話中であるため、外部スピーカ2a,2bか
ら出力される音声は、例えば車載オーディオ11からの
音声である。
【0047】また、運転者DRの音声をSg3とする
が、非通話中であるため、ほとんどの場合はSg3=0
である。図2には、この運転者の音声信号Sg3をカッ
コ書きにて示すが、以下ではSg=0として説明するこ
ととする。
【0048】まず、スイッチ7が開いているので、前席
の送話用マイクロホン1aに入力される信号は、前席の
外部スピーカ2aからの音声信号Sg13と雑音信号S
g22とを合わせたものである。この信号Sg13+S
g22は、加合せ点16に出力される。
【0049】これに対して、後席の集音マイクロホン1
bに入力される信号は、後席の外部スピーカ2bからの
音声信号Sg12と雑音信号Sg21とを合わせたもの
である。この信号Sg12+Sg21は、アダプティブ
フィルタ4aに出力される。
【0050】後席の外部スピーカ2bからの音声信号S
g12と雑音信号Sg21とが入力されたアダプティブ
フィルタ4aにおいては、ここから出力される信号と送
話用マイクロホン1aからの信号とを加合せ点16で加
え合わせ、その残差が0に等しくなるように、適応制御
アルゴリズム4bにてアダプティブフィルタ4aの係数
を更新する。なお、既に残差が0である場合には更新す
る必要はない。
【0051】これにより、アダプティブフィルタ4aの
出力信号は、送話用マイクロホン1aからの出力信号S
g13+Sg22を打ち消す信号−Sg13−Sg22
となるので、雑音Sg22だけでなく、前席の外部スピ
ーカ2aからの音声信号Sg13も併せて除去される制
御ループが構成される。
【0052】このようにして適応制御が実行され、次に
通話が始まると、図3のステップ1からステップ4へ進
んでスイッチ7を閉じ、ステップ5にて適応制御をOF
Fとする。なお、本実施形態ではエコーキャンセル回路
8は設けられていないので、ステップ6は機能しない。
【0053】通話が始まると運転者DRの音声信号Sg
3が、送話用マイクロホン1aに入力されるので、当該
送話用マイクロホン1aには、運転者の音声信号Sg
3、外部スピーカ2aからの音声信号Sg13(つまり
通話相手の音声信号)および雑音Sg22が入力される
が、伝達関数ループ5および適切に適応したアダプティ
ブフィルタ4aによって、外部スピーカ2aからの音声
信号Sg13と雑音Sg22とが除去され、この除去さ
れた音声信号、つまり運転者DRの音声信号Sg3のみ
がスイッチ7の下流に設けられた加合せ点17に加算さ
れる。
【0054】したがって、エコーキャンセル回路8を設
けることなく、送受信器3へは運転者DRの音声信号S
g3のみが出力され、アンテナ3cを介して通話相手に
送信される。これにより、通話音声が著しく明瞭とな
る。
【0055】なお、以上説明した実施形態は、本発明の
理解を容易にするために記載されたものであって、本発
明を限定するために記載されたものではない。したがっ
て、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技
術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨
である。
【0056】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、通話
を行う際には、外部スピーカからの出力音声信号や室内
外の雑音信号など、運転者の音声信号以外の信号が除去
されるので、運転者の音声信号のみが送受信器に出力さ
れることになり、通話音声が著しく明瞭となる。その結
果、運転者および通話相手の互いの会話が円滑に行わ
れ、特に運転者の注意力が散漫になることが防止され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動車電話装置の第1実施形態を示す
ブロック図である。
【図2】本発明の自動車電話装置の第2実施形態を示す
ブロック図である。
【図3】第1および第2実施形態の自動車電話装置の信
号処理手順を示すフローチャートである。
【図4】従来の自動車電話装置を示すブロック図であ
る。
【符号の説明】
100…自動車電話装置 1a…送話用マイクロホン 1b…集音マイクロホン(集音手段) 2a,2b…外部スピーカ 3…送受信器 3a…電話機 3b…無線機 4…適応性変換手段 4a…アダプティブフィルタ 4b…適応制御アルゴリズム 5…第1のスピーカ出力信号除去手段 6…第2のスピーカ出力信号除去手段 7…スイッチ 8…エコーキャンセル回路 Sg12…後席の外部スピーカ2bから出力された音声
のうち後席の集音マイクロホン1bに入力される音声信
号 Sg13…前席の外部スピーカ2aから出力された音声
のうち前席の送話用マイクロホン1aに入力される音声
信号 Sg21…後席に設けられた集音マイクロホン1bに入
力される雑音 Sg22…室内外の騒音のうち前席に設けられた送話用
マイクロホン1aに入力される雑音 Sg3…運転者DRの音声
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 靖洋 東京都中野区南台5丁目24番15号 カルソ ニック株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】送受信器(3)を有し、無線機(3b)に
    電話機(3a)をセットすることにより、室内に設けら
    れた外部マイクロホン(1a)から音声情報を入力し、
    室内に設けられた外部スピーカ(2a,2b)から音声
    情報を出力できるハンズフリー式自動車電話装置(10
    0)において、 前記室内に設けられた集音手段(1b)と、 前記外部マイクロホン(1a)に入力された前記外部ス
    ピーカ(2a)からの出力音声信号(Sg13)および
    室内外の雑音信号(Sg22)を打ち消す信号を生成す
    るように、前記集音手段(1b)に入力された前記外部
    スピーカ(2b)からの出力音声信号(Sg12)およ
    び室内外の雑音信号(Sg21)を変換処理する適応性
    変換手段(4)とを有することを特徴とする自動車電話
    装置。
  2. 【請求項2】送受信器(3)を有し、無線機(3b)に
    電話機(3a)をセットすることにより、室内に設けら
    れた外部マイクロホン(1a)から音声情報を入力し、
    室内に設けられた外部スピーカ(2a,2b)から音声
    情報を出力できるハンズフリー式自動車電話装置(10
    0)において、 前記室内に設けられた集音手段(1b)と、 前記外部マイクロホン(1a)に入力された前記外部ス
    ピーカ(2a)からの出力音声信号(Sg13)および
    室内外の雑音信号(Sg22)から、前記外部スピーカ
    (2a)からの出力音声信号(Sg13)を減算処理す
    る第1のスピーカ出力信号除去手段(5)と、 前記集音手段(1b)に入力された前記外部スピーカ
    (2b)からの出力音声信号(Sg12)および室内外
    の雑音信号(Sg21)から、前記外部スピーカ(2
    b)からの出力音声信号(Sg12)を減算処理する第
    2のスピーカ出力信号除去手段(6)と、 前記第1のスピーカ出力信号除去手段(5)からの出力
    信号(Sg22)を打ち消す信号を生成するように、前
    記第2のスピーカ出力信号除去手段(6)からの出力信
    号(Sg21)を変換処理する適応性変換手段(4)と
    を有することを特徴とする自動車電話装置。
  3. 【請求項3】前記適応性変換手段(4)は、アダプティ
    ブフィルタ(4a)を含むことを特徴とする請求項1ま
    たは2記載の自動車電話装置。
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