JP3909532B2 - 自動車電話装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハンズフリー式自動車電話装置に適用して好ましい自動車電話装置に関し、特に受信音および送信音以外の車室内外のノイズを除去できる自動車電話装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、自動車電話は飛躍的に普及しており、従来のハンドセット電話装置に加え、当該ハンドセット操作時の片手運転を回避するために、ハンズフリーセット電話装置も開発されている。
【0003】
この種のハンズフリーセット電話装置10は、図4に示すように送話用マイクロホン1、送受信用ON/OFFスイッチ(図示せず)等が、例えばステアリングホイール部SHに設置されており、また音声の出力は、専用スピーカ2aあるいは車載オーディオのスピーカ2bが兼用されるように構成されているので、運転者DRはハンドルから手を離すことなく通話することができる。
【0004】
また、受話器スピーカ2a,2bから出た受信音の一部が送話器のマイクロホン1に入るとハウリングを生じるので、これを防止するために、送受話器側で送話および受話信号のレベルを検出し、減衰器によってどちらかの出力を減衰させてから送話信号を送り出す、いわゆるエコーキャンセル回路が設けられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のハンズフリー式自動車電話装置では、受信音によるハウリング対策はなされているものの、それ以外の例えば室内外の雑音(エンジン音、エアコン音、車外騒音等々)は、そのままマイクロホン1から入力されて、通話相手の受話器に送られてしまい、会話が聞き取り難いという問題があった。
【0006】
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、受信音および送信音以外の車室内外のノイズを除去できる自動車電話装置を提供することを目的とする。
【0010】
上記目的を達成するために、本発明の自動車電話装置は、無線機と電話機とからなる送受信器を有し、室内に設けられた外部マイクロホンから音声情報を入力し、前記送受信器により外部へ発信するとともに前記送受信器で受信した外部からの音声情報を室内に設けられた第1の外部スピーカおよび第2の外部スピーカから出力できるハンズフリー式自動車電話装置において、
前記室内に設けられた集音手段と、
前記外部マイクロホンに入力された前記第1の外部スピーカからの出力音声信号(Sg13)および室内外の雑音信号(Sg22)から、前記第1の外部スピーカからの出力音声信号(Sg13)を減算処理する第1のスピーカ出力信号除去手段と、
前記集音手段に入力された前記第2の外部スピーカからの出力音声信号(Sg12)および室内外の雑音信号(Sg21)から、前記第2の外部スピーカからの出力音声信号(Sg12)を減算処理する第2のスピーカ出力信号除去手段と、
前記第1のスピーカ出力信号除去手段からの出力信号(Sg22)を打ち消す信号を生成するように、前記第2のスピーカ出力信号除去手段からの出力信号(Sg21)を変換処理する適応性変換手段とを有することを特徴とする。
【0011】
本発明の自動車電話装置では、まず第1のスピーカ出力信号除去手段にて、外部マイクロホンに入力された信号(第1の外部スピーカからの出力音声信号Sg13+室内外の雑音信号Sg22)から、第1の外部スピーカからの出力音声信号(Sg13)を減算処理する。これにより、雑音信号(Sg22)のみが抽出される。
【0012】
また、第2のスピーカ出力信号除去手段にて、集音手段に入力された信号(第2の外部スピーカからの出力音声信号Sg12+室内外の雑音信号Sg21)から、第2の外部スピーカからの出力音声信号(Sg12)を減算処理する。これにより、雑音信号(Sg21)のみが抽出される。
【0013】
次いで、適応性変換手段にて、第2のスピーカ出力信号除去手段からの出力信号(Sg21)を変換処理し、第1のスピーカ出力信号除去手段からの出力信号(Sg22)を打ち消す信号(−Sg22)を生成する。
【0014】
これにより、通話を行う際には、第1の外部スピーカからの出力音声信号(Sg13)および室内外の雑音信号(Sg22)が除去され、運転者の音声信号(Sg3)のみが送受信器に出力されることになるので、通話音声が著しく明瞭となる。
【0015】
本発明の自動車電話装置において、適応性変換手段による変換処理は、非通話中に繰り返し実行され、音声環境に応じて雑音の抑制係数が逐次更新される。したがって、通話を開始すると、そのときの音声環境に含まれる雑音を効果的に除去することができ、通話音声の明瞭度が著しく向上することになる。
【0016】
本発明の自動車電話装置において、前記適応性変換手段は、アダプティブフィルタ、例えばFIR(finit impulse response,有限長インパルス応答)フィルタなど、を含むことが好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
第1実施形態
図1は本発明の自動車電話装置の第1実施形態を示すブロック図、図3は同実施形態における信号処理手順を示すフローチャートである。
【0018】
まず、図1に示す本実施形態の自動車電話装置100は、無線機3bに電話機3aをセットすることにより、車室内に設けられた外部マイクロホン1aから音声情報を入力し、同じく車室内の前部および後部にそれぞれ設けられた外部スピーカ2a,2bから音声情報を出力できるハンズフリー式自動車電話装置である。
【0019】
電話機3aは、車載専用電話機あるいは汎用携帯電話機などを用いることができ、運転者DRの座席横あるいはコンソールボックスなどの適宜箇所に設置された載置台にセットされる。
【0020】
そして、例えばステアリングホイール部SHに設置された送受信用ON/OFFスイッチ等(図示せず)を操作することにより、同じくステアリングホイール部SHに設置された送話用マイクロホン(外部マイクロホン)1aから運転者DRの声が入力される一方で、通話相手の音声は車載オーディオのスピーカ(外部スピーカ)2a,2bから出力され、これにより、運転者DRはハンドルから手を離さずに通話することができる。
【0021】
なお、外部スピーカ2a,2bは車載オーディオのものを兼用する必要はなく専用スピーカを設けても良い。また、外部マイクロホン1aの設置位置は、ステアリングホイール部SH以外にも、フロントサンバイザ部など、運転者DRの音声が適切に集音できる位置であればよい。
【0022】
無線機3bは、外部マイクロホン1aから運転者DRの音声を取り込み、所定の処理を実行したのちこの信号をアンテナ3cから発信する一方で、アンテナ3cで受信した外部からの信号を処理したのち、外部スピーカ2a,2bから出力する。この場合、電話機3aの制御回路や入力キーを共用することもある。
【0023】
特に本実施形態の自動車電話装置100では、後部座席の外部スピーカ2bの近傍に、集音マイクロホン(集音手段)1bが設けられている。この集音マイクロホン1bは、送話用マイクロホン1aに入力される雑音Sg22を除去すべく、主として室内外の雑音Sg21を集音するためのものである。
【0024】
この雑音Sg22の除去を目的として、自動車電話装置100には、以下の電子回路が設けられている。
まず、雑音除去回路以外の送受信回路について説明すると、送話用マイクロホン1aの出力端子には、通話時のみ閉じるスイッチ7が接続され、さらにエコーキャンセル回路8が接続されている。
【0025】
このエコーキャンセル回路8は、主として外部スピーカ2aから出力された通話相手の音声信号が送話用マイクロホン1aに回り込み、これが通話相手に送られ、通話相手側でも回り込みが生じて、再び返送されてくるという、いわゆるハウリングを防止するための回路である。
【0026】
エコーキャンセル回路8の出力端子側には、電話機3aと無線機3bとからなる送受信器3が接続されており、アンテナ3cを介して通話が行われる。この送受信器3の出力端子には、外部スピーカ2a,2bからの出力を送受信器3と車載オーディオ11とに切り替える切替器9が接続されており、この切替器9によって通話中は車載オーディオ11からの出力信号がカットされる。したがって、送受信器3で受信した通話相手の音声信号Sg1は、切替器9を介してアンプ10に送られ、ここで増幅された音声信号Sg11は、前席の外部スピーカ2aと後席の外部スピーカ2bとにそれぞれ送られ、音声信号Sg13、Sg12となって室内に出力される。
【0027】
以上が、雑音除去回路以外の送受信回路であるが、非通話中、すなわちスイッチ7が開いている際においては、雑音除去のための回路が機能する。つまり、送話用マイクロホン1aには、加合せ点12が接続される一方で、アンプ10から前席の外部スピーカ2aに至る信号線には、伝達関数が−H1(t)である伝達要素13が接続され、前記加合せ点12に接続されている。この伝達関数−H1(t)は、アンプ10→外部スピーカ2a→送話用マイクロホン1aに至る信号、すなわちSg13の逆伝達特性を有する関数である。したがって、伝達要素13の出力値は、−Sg13となる。これら伝達要素13および加合せ点12からなる制御系が本発明の第1のスピーカ出力信号除去手段5を構成する。
【0028】
一方、集音マイクロホン1bには、加合せ点14が接続されるとともに、アンプ10から後席の外部スピーカ2bに至る信号線には、伝達関数が−H2(t)である伝達要素15が接続され、前記加合せ点14に接続されている。この伝達関数−H2(t)は、アンプ10→外部スピーカ2b→集音マイクロホン1bに至る信号、すなわちSg12の逆伝達特性を有する関数である。したがって、伝達要素15の出力値は、−Sg12となる。これら伝達要素15および加合せ点14からなる制御系が本発明の第2のスピーカ出力信号除去手段6を構成する。
【0029】
加合せ点14の出力側には、アダプティブフィルタ4aを有する適応性変換手段4が接続されており、この出力側は加合せ点16に接続されている。この加合せ点16には、上述した加合せ点12の出力信号が入力される。
【0030】
本実施形態の適応性変換手段4においては、適応制御アルゴリズム4bが設けられており、加合せ点16の残差が0となるようにアダプティブフィルタ4aの係数を順次更新する。この適応制御アルゴリズム4bの具体例としては、例えばLMS(least mean square) アルゴリズムを採用することができる。ここで、LMSアルゴリズムとは、受信すべき所望波と相関の強い信号(参照信号)を系の中で生成し、参照信号とフィルタ出力との差の二乗を最小化することにより、所望波方向に主ビームを向け、妨害波(雑音)方向に零点を形成するアルゴリズムである。
【0031】
次に動作を説明する。
図3に示すように、まずステップ1で通話中か否かが判断され、非通話中である場合には、ステップ2でスイッチ7が開いて、ステップ3で適応制御が実行される。この適応制御について以下説明する。
【0032】
まず、室内外の騒音のうち前席に設けられた送話用マイクロホン1aに入力される雑音をSg22、後席に設けられた集音マイクロホン1bに入力される雑音をSg21とする。また、前席の外部スピーカ2aから出力された音声のうち前席の送話用マイクロホン1aに入力される音声信号をSg13、後席の外部スピーカ2bから出力された音声のうち後席の集音マイクロホン1bに入力される音声信号をSg12とする。この場合、非通話中であるため、外部スピーカ2a,2bから出力される音声は、例えば車載オーディオ11からの音声である。
【0033】
また、運転者DRの音声をSg3とするが、非通話中であるため、ほとんどの場合はSg3=0である。図1には、この運転者の音声信号Sg3をカッコ書きにて示すが、以下ではSg=0として説明することとする。
【0034】
まず、スイッチ7が開いているので、前席の送話用マイクロホン1aに入力される信号は、前席の外部スピーカ2aからの音声信号Sg13と雑音信号Sg22とを合わせたものである。この信号Sg13+Sg22は、加合せ点12に出力される。一方、アンプ10から出力された音声信号Sg11は、伝達関数−H1(t)によって変換されるので、その出力は−Sg13となって加合せ点12に出力される。したがって、加合せ点12においては、送話用マイクロホン1aからの信号Sg13+Sg22に、−Sg13が加算されるので、その出力はSg22となり、つまり雑音信号Sg22のみが抽出される。この抽出された雑音信号Sg22は加合せ点16に出力される。
【0035】
これに対して、後席の集音マイクロホン1bに入力される信号は、後席の外部スピーカ2bからの音声信号Sg12と雑音信号Sg21とを合わせたものである。この信号Sg12+Sg21は、加合せ点14に出力される。一方、アンプ10から出力された音声信号Sg11は、伝達関数−H2(t)によって変換されるので、その出力は−Sg12となって加合せ点14に出力される。したがって、加合せ点14においては、集音マイクロホン1bからの信号Sg12+Sg21に、−Sg12が加算されるので、その出力はSg21となり、つまり雑音信号Sg21のみが抽出される。この抽出された雑音信号Sg21はアダプティブフィルタ4aに出力される。
【0036】
雑音信号Sg21が入力されたアダプティブフィルタ4aにおいては、ここから出力される信号Sg22と加合せ点12からの信号Sg22とを加合せ点16で加え合わせ、その残差が0に等しくなるように、適応制御アルゴリズム4bにてアダプティブフィルタ4aの係数を更新する。なお、既に残差が0である場合には更新する必要はない。
【0037】
これにより、アダプティブフィルタ4aの出力信号は、加合せ点12からの出力信号Sg22を打ち消す信号−Sg22となるので、雑音Sg22が除去される制御ループが構成される。
【0038】
このようにして適応制御が実行され、次に通話が始まると、図3のステップ1からステップ4へ進んでスイッチ7を閉じ、ステップ5にて適応制御をOFFとして、さらにステップ6にてエコーキャンセル回路を作動させる。
【0039】
通話が始まると運転者DRの音声信号Sg3が、送話用マイクロホン1aに入力されるので、当該送話用マイクロホン1aには、運転者の音声信号Sg3、外部スピーカ2aからの音声信号Sg13(つまり通話相手の音声信号)および雑音Sg22が入力されるが、伝達関数ループ5および適切に適応したアダプティブフィルタ4aによって作られた−Sg22が加合せ点17に加算され、雑音Sg22が除去され、この除去された音声信号、つまり運転者DRの音声信号Sg3と通話相手の音声信号Sg13とがエコーキャンセル回路8に入力する。また、エコーキャンセル回路8では、このうちの通話相手の音声信号Sg13が除去されるので、送受信器3へは運転者DRの音声信号Sg3のみが出力され、アンテナ3cを介して通話相手に送信される。これにより、通話音声が著しく明瞭となる。
【0040】
第2実施形態
図2は本発明の自動車電話装置の第2実施形態を示すブロック図、図3は同実施形態の自動車電話装置の信号処理手順を示すフローチャートである。
【0041】
本実施形態の自動車電話装置100は、上述した第1実施形態の自動車電話装置から、第1および第2のスピーカ出力信号除去手段5,6を省略し、その代わりに適応性変換手段4の変換内容を変更している。また、エコーキャンセル回路8も省略している。
【0042】
すなわち、雑音除去回路以外の送受信回路について説明すると、送話用マイクロホン1aの出力端子には、通話時のみ閉じるスイッチ7が接続され、さらにこの出力端子側には、電話機3aと無線機3bとからなる送受信器3が接続されており、アンテナ3cを介して通話が行われる。この送受信器3の出力端子には、外部スピーカ2a,2bからの出力を送受信器3と車載オーディオ11とに切り替える切替器9が接続されており、この切替器9によって通話中は車載オーディオ11からの出力信号がカットされる。したがって、送受信器3で受信した通話相手の音声信号Sg1は、切替器9を介してアンプ10に送られ、ここで増幅された音声信号Sg11は、前席の外部スピーカ2aと後席の外部スピーカ2bとにそれぞれ送られ、音声信号Sg13、Sg12となって室内に出力される。
【0043】
以上が、雑音除去回路以外の送受信回路であるが、非通話中、すなわちスイッチ7が開いている際においては、雑音除去のための回路が機能する。つまり、送話用マイクロホン1aには、加合せ点16が接続される一方で、集音マイクロホン1bには、アダプティブフィルタ4aを有する適応性変換手段4が接続されており、この出力側は加合せ点16に接続されている。
【0044】
本実施形態の適応性変換手段4においては、適応制御アルゴリズム4bが設けられており、加合せ点16の残差が0となるようにアダプティブフィルタ4aの係数を順次更新する。この適応制御アルゴリズム4bの具体例としては、上述した第1実施形態と同様に、例えばLMSアルゴリズムを採用することができる。
【0045】
次に動作を説明する。
図3に示すように、まずステップ1で通話中か否かが判断され、非通話中である場合には、ステップ2でスイッチ7が開いて、ステップ3で適応制御が実行される。この適応制御について以下説明する。
【0046】
まず、室内外の騒音のうち前席に設けられた送話用マイクロホン1aに入力される雑音をSg22、後席に設けられた集音マイクロホン1bに入力される雑音をSg21とする。また、前席の外部スピーカ2aから出力された音声のうち前席の送話用マイクロホン1aに入力される音声信号をSg13、後席の外部スピーカ2bから出力された音声のうち後席の集音マイクロホン1bに入力される音声信号をSg12とする。この場合、非通話中であるため、外部スピーカ2a,2bから出力される音声は、例えば車載オーディオ11からの音声である。
【0047】
また、運転者DRの音声をSg3とするが、非通話中であるため、ほとんどの場合はSg3=0である。図2には、この運転者の音声信号Sg3をカッコ書きにて示すが、以下ではSg=0として説明することとする。
【0048】
まず、スイッチ7が開いているので、前席の送話用マイクロホン1aに入力される信号は、前席の外部スピーカ2aからの音声信号Sg13と雑音信号Sg22とを合わせたものである。この信号Sg13+Sg22は、加合せ点16に出力される。
【0049】
これに対して、後席の集音マイクロホン1bに入力される信号は、後席の外部スピーカ2bからの音声信号Sg12と雑音信号Sg21とを合わせたものである。この信号Sg12+Sg21は、アダプティブフィルタ4aに出力される。
【0050】
後席の外部スピーカ2bからの音声信号Sg12と雑音信号Sg21とが入力されたアダプティブフィルタ4aにおいては、ここから出力される信号と送話用マイクロホン1aからの信号とを加合せ点16で加え合わせ、その残差が0に等しくなるように、適応制御アルゴリズム4bにてアダプティブフィルタ4aの係数を更新する。なお、既に残差が0である場合には更新する必要はない。
【0051】
これにより、アダプティブフィルタ4aの出力信号は、送話用マイクロホン1aからの出力信号Sg13+Sg22を打ち消す信号−Sg13−Sg22となるので、雑音Sg22だけでなく、前席の外部スピーカ2aからの音声信号Sg13も併せて除去される制御ループが構成される。
【0052】
このようにして適応制御が実行され、次に通話が始まると、図3のステップ1からステップ4へ進んでスイッチ7を閉じ、ステップ5にて適応制御をOFFとする。なお、本実施形態ではエコーキャンセル回路8は設けられていないので、ステップ6は機能しない。
【0053】
通話が始まると運転者DRの音声信号Sg3が、送話用マイクロホン1aに入力されるので、当該送話用マイクロホン1aには、運転者の音声信号Sg3、外部スピーカ2aからの音声信号Sg13(つまり通話相手の音声信号)および雑音Sg22が入力されるが、伝達関数ループ5および適切に適応したアダプティブフィルタ4aによって作られた−Sg13−Sg22が加合せ点17に加算され、外部スピーカ2aからの音声信号Sg13と雑音Sg22とが除去され、この除去された音声信号、つまり運転者DRの音声信号Sg3のみが送受信回路3に入力する
【0054】
したがって、エコーキャンセル回路8を設けることなく、送受信器3へは運転者DRの音声信号Sg3のみが出力され、アンテナ3cを介して通話相手に送信される。これにより、通話音声が著しく明瞭となる。
【0055】
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
【0056】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、通話を行う際には、外部スピーカからの出力音声信号や室内外の雑音信号など、運転者の音声信号以外の信号が除去されるので、運転者の音声信号のみが送受信器に出力されることになり、通話音声が著しく明瞭となる。その結果、運転者および通話相手の互いの会話が円滑に行われ、特に運転者の注意力が散漫になることが防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動車電話装置の第1実施形態を示すブロック図である。
【図2】本発明の自動車電話装置の第2実施形態を示すブロック図である。
【図3】第1および第2実施形態の自動車電話装置の信号処理手順を示すフローチャートである。
【図4】従来の自動車電話装置を示すブロック図である。
【符号の説明】
100…自動車電話装置
1a…送話用マイクロホン
1b…集音マイクロホン(集音手段)
2a,2b…外部スピーカ
3…送受信器
3a…電話機
3b…無線機
4…適応性変換手段
4a…アダプティブフィルタ
4b…適応制御アルゴリズム
5…第1のスピーカ出力信号除去手段
6…第2のスピーカ出力信号除去手段
7…スイッチ
8…エコーキャンセル回路
Sg12…後席の外部スピーカ2bから出力された音声のうち後席の集音マイクロホン1bに入力される音声信号
Sg13…前席の外部スピーカ2aから出力された音声のうち前席の送話用マイクロホン1aに入力される音声信号
Sg21…後席に設けられた集音マイクロホン1bに入力される雑音
Sg22…室内外の騒音のうち前席に設けられた送話用マイクロホン1aに入力される雑音
Sg3…運転者DRの音声

Claims (2)

  1. 無線機(3b)と電話機(3a)とからなる送受信器(3)を有し、室内に設けられた外部マイクロホン(1a)から音声情報を入力し、前記送受信器により外部へ発信するとともに前記送受信器で受信した外部からの音声情報を室内に設けられた第1の外部スピーカ(2a)および第2の外部スピーカ(2b)から出力できるハンズフリー式自動車電話装置(100)において、
    前記室内に設けられた集音手段(1b)と、
    前記外部マイクロホン(1a)に入力された前記第1の外部スピーカ(2a)からの出力音声信号(Sg13)および室内外の雑音信号(Sg22)から、前記第1の外部スピーカ(2a)からの出力音声信号(Sg13)を減算処理する第1のスピーカ出力信号除去手段(5)と、
    前記集音手段(1b)に入力された前記第2の外部スピーカ(2b)からの出力音声信号(Sg12)および室内外の雑音信号(Sg21)から、前記第2の外部スピーカ(2b)からの出力音声信号(Sg12)を減算処理する第2のスピーカ出力信号除去手段(6)と、
    前記第1のスピーカ出力信号除去手段(5)からの出力信号(Sg22)を打ち消す信号を生成するように、前記第2のスピーカ出力信号除去手段(6)からの出力信号(Sg21)を変換処理する適応性変換手段(4)とを有することを特徴とする自動車電話装置。
  2. 前記適応性変換手段(4)は、アダプティブフィルタ(4a)を含むことを特徴とする請求項1記載の自動車電話装置。
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