JPH05223156A - シフトバイワイヤ自動変速機用変速制御装置 - Google Patents

シフトバイワイヤ自動変速機用変速制御装置

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JPH05223156A
JPH05223156A JP4059026A JP5902692A JPH05223156A JP H05223156 A JPH05223156 A JP H05223156A JP 4059026 A JP4059026 A JP 4059026A JP 5902692 A JP5902692 A JP 5902692A JP H05223156 A JPH05223156 A JP H05223156A
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valve
hydraulic pressure
solenoid valve
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Toshiharu Furukawa
俊治 古川
Yoshio Shindo
義雄 新藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フェイル時の多様な道路状況に応じたリンプ
ホーム走行を確保する。 【構成】 選択したレンジを設定するための油路Rp に
油圧が発生しないことに伴ってレンジ判定手段M1 が、
選択されたレンジとは異なるレンジを判定すると、フェ
イル判定手段M4 がフェイルと判定してソレノイドバル
ブSのオン・オフの組合せを他の組合せに変更する指示
信号をオン・オフ決定手段M2 に出力し、それに基づい
て出力手段M3 が選択されたレンジを設定するためのオ
ン・オフの組合せとして他の組合せを出力し、その結
果、バルブのフェイルに拘らず、選択されたレンジもし
くはこれに類似するレンジが設定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は自動変速機の変速制御
装置に関し、特に走行レンジの切換えを電気信号に基づ
いて行うよう構成したシフトバイワイヤ自動変速機の変
速制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知のように車両用の自動変速機は、ク
ラッチやブレーキなどの摩擦係合装置の係合・解放の状
態を油圧によって変えて変速を実行するよう構成されて
いる。その変速の判断は一般には、スロットル開度で代
表されるエンジン負荷と車速とに基づいて行っている。
このような走行状態に基づく変速は、複数の前進段につ
いて行っているが、中低速段でエンジンブレーキを効か
せる走行レンジやリバースレンジあるいはニュートラル
レンジなどの走行レンジの選択は、従来一般にはシフト
レバーをマニュアル操作することによって行うようにな
っていた。
【0003】これに対して最近では、走行レンジの選択
を、スイッチ操作することによって電気的に行うよう構
成した自動変速機が提案されている。これは基本的に
は、スイッチ操作によって所定のアクチュエータを動作
させることより、走行レンジを切換えるバルブを駆動す
るように構成したものである。この種の装置では、電気
系統やバルブ機構の異常に対処するための手段、すなわ
ちフェイルセーフの手段を設けることが一般に行われて
いる。
【0004】車両におけるフェイルセーフは、停止状態
を含めて安全状態を維持することであり、そこで例えば
特公昭52−25505号公報には、制御系統の異常
を、検出した油圧と電気信号との論理状態から判断し、
異常のある場合には、エンジンを停止して安全状態を維
持する装置が記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の装置に
よれば、制御系統に異常がある場合に、車両自体が停止
してしまうので、安全状態を消極的に維持することはで
きる。しかしながらエンジンを停止させてしまうことに
より、走行することが全く不可能になるので、より安全
な状態に積極的に退避することや、未だ有効に機能する
制御系統があってもそれを有効に利用して走行するなど
のことができず、いわゆる積極的なフェイルセーフを行
う点では必ずしも充分なものとは言い得ない問題があっ
た。
【0006】この発明は上記の事情を背景としてなされ
たもので、電気的に制御される複数の切換バルブを備え
たレンジ切換機構におけるいずれかの切換バルブの動作
不良などの異常があっても走行を確保することのできる
シフトバイワイヤ自動変速機における変速制御装置を提
供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、図1に示す
ように構成することより、上記の目的を達成するもので
ある。すなわちこの発明は、複数の切換弁Vとそれらの
切換弁Vを動作させるソレノイドバルブSと切換弁Vか
ら出力されたレンジを設定するための油圧を送る複数の
レンジ設定用油路Rp とを有し、前記ソレノイドバルブ
Sの複数種類のオン・オフの組合せによって所定の一つ
のレンジ設定用油路Rp に対して油圧を送るよう構成し
たシフトバイワイヤ自動変速機用変速制御装置におい
て、前記レンジ設定用油路Rp の油圧を検出する油圧セ
ンサーPs と、その油圧センサーPs によって検出され
た油圧に基づいてレンジを判定するレンジ判定手段M1
と、選択されたレンジを設定するためのソレノイドバル
ブSのオン・オフの組合せを決めるオン・オフ決定手段
M2 と、このオン・オフ決定手段M2 によって決められ
た前記ソレノイドバルブSのオン・オフの組合せとなる
よう前記各ソレノイドバルブSに信号を出力する出力手
段M3 と、前記レンジ判定手段M1 によって判定された
レンジと前記選択されたレンジとが異っている場合に前
記選択されたレンジを設定するための前記ソレノイドバ
ルブSのオン・オフの組合せの変更を前記オン・オフ決
定手段M2 に指示するフェイル判断手段M4 を具備して
いることを特徴とするものである。
【0008】
【作用】この発明の油圧制御装置においては、複数のソ
レノイドバルブSが出力手段M3 からの出力信号にによ
って適宜にオンもしくはオフとされることにより、その
オン・オフに従って切換弁Vが動作して所定のレンジ設
定用油路Rp に油圧が送られる。そのソレノイドバルブ
Sのオン・オフの組合せは、選択したレンジに基づいて
オン・オフ決定手段M2 が決定するが、所定の一つのレ
ンジに対して複数のオン・オフの組合せがあり、オン・
オフ決定手段M2 はそれらのうちの予め定めた組合せを
出力する。ソレノイドバルブSおよび切換弁Vが正常に
動作した場合には、選択したレンジを設定するようレン
ジ設定用油路Rp に油圧が発生するが、いずれかの切換
弁Vに動作不良があると、選択したレンジとは異なるレ
ンジを設定するようレンジ設定用油路Rp に油圧が発生
するので、レンジ判定手段M1 で判定したレンジと選択
したレンジとが異なってしまい、このような異常をフェ
イル判断手段M4 が判断する。そしてフェイル判断手段
M4 がオン・オフ決定手段M2 に信号を出力し、選択し
たレンジを設定するためのオン・オフの組合せを他の組
合せに変更させる。その結果、選択したレンジによって
はいずれかの切換弁Vに動作不良があっても、この切換
弁Vをそのまま使用してそのレンジを設定でき、走行を
確保することができる。
【0009】
【実施例】つぎにこの発明の実施例を図面を参照して説
明する。図2はこの発明の一実施例を示す模式的なブロ
ック図であって、その自動変速機Aは、変速機構とし
て、ロックアップクラッチ1を有するトルクコンバータ
2と、一組の遊星歯車機構を有する第2変速部3と、二
組の遊星歯車機構によって複数の前進段および後進段を
設定する第1変速部4とを備えている。
【0010】第2変速部3は、ハイ・ローの二段の切換
えを行うものであって、その遊星歯車機構のキャリヤ5
がトルクコンバータ2のタービンランナ6に連結されて
おり、またこのキャリヤ5とサンギヤ7との間にはクラ
ッチC0 および一方向クラッチFo が相互に並列の関係
となるよう設けられ、さらにサンギヤ7とハウジングH
u との間にブレーキB0 が設けられている。
【0011】第1変速部4の各遊星歯車機構におけるサ
ンギヤ8,9は、共通のサンギヤ軸10に設けられてお
り、この第1変速部4の図における左側(フロント側)
の遊星歯車機構におけるリングギヤ11と第2変速部3
におけるリングギヤ12との間に第1クラッチC1 が設
けられ、また前記サンギヤ軸10と第2変速部3のリン
グギヤ12との間に第2クラッチC2 が設けられてい
る。第1変速部4における図の左側の遊星歯車機構のキ
ャリヤ13と右側(リヤ側)の遊星歯車機構のリングギ
ヤ14とが一体的に連結されるとともに、これらのキャ
リヤ13とリングギヤ14とに出力軸15が連結されて
いる。
【0012】そしてバンドブレーキである第1ブレーキ
B1 がサンギヤ軸10の回転を止めるように設けられ、
より具体的には第2クラッチC2 のクラッチドラムの外
周側に設けられており、またサンギヤ軸10とハウジン
グHu との間に、第1一方向クラッチF1 と第2ブレー
キB2 とが直列に配置されており、またリヤ側の遊星歯
車機構におけるキャリヤ16とハウジングHu との間に
第2一方向クラッチF2 と第3ブレーキB3 とが並列に
配置されている。
【0013】上記の各クラッチC0 ,C1 ,C2 および
前記各ブレーキB0 ,B1 ,B2 ,B3 に油圧を給排す
る油圧制御装置17は、第1速ないし第4速の変速を主
に実行するための第1および第2のソレノイドバルブS
1 ,S2 と、主にロックアップクラッチ1を制御するた
めのリニアソレノイドバルブSLUと、走行レンジを切換
えるための第3ないし第5のソレノイドバルブS3 ,S
4 ,S5 とを備えている。これらのソレノイドバルブS
1 ,S2 ,SLU,S3 ,S4 ,S5 のうち、第1および
第2のソレノイドバルブS1 ,S2 とリニアソレノイド
バルブSLUとを制御するために変速用電子制御装置(以
下、仮に変速用ECUと記す)18と、走行レンジを切
換えるために第3ないし第5のソレノイドバルブS3 ,
S4 ,S5 を制御する走行レンジ切換用電子制御装置
(以下、仮にレンジ切換用ECUと記す)19とが設け
られている。これらの各EUC18,19は中央演算処
理素子および記憶素子ならびに入出力インータフェース
を主体とするものであって、変速用ECU18には従来
のものと同様に、スロットル開度信号、車速信号、パタ
ーンセレクト信号、エンジン水温信号、ブレーキ信号等
の信号が入力されており、この変速用ECU18はこれ
らの入力された信号と予め記憶している変速マップとに
基づいて、設定するべき変速段を演算して求め、その変
速段を設定するよう第1および第2のソレノイドバルブ
S1 ,S2 に信号を出力し、またリニアソレノイドバル
ブSLUに信号を出力するようになっている。
【0014】また一方、レンジ切換用ECU19には、
パーキング(P)レンジ、リバース(R)レンジ、ニュ
ートラル(N)レンジ、ドライブ(D)レンジ、Sレン
ジ、Lレンジをそれぞれ選択するレンジ選択スイッチ2
0が接続されており、レンジ切換用ECU19は、レン
ジ選択スイッチ20で選択した走行レンジを設定するよ
う第3ないし第5のソレノイドバルブS3 ,S4 ,S5
をオン・オフ制御し、同時にレンジ位置信号を、変速用
ECU18およびレンジ表示器(図示せず)に出力する
ようになっている。またこのレンジ切換用ECU19に
は変速用ECU18から変速段を示す変速信号およびパ
ーキング検出スイッチ(図示せず)からの信号が入力さ
れている。
【0015】前記油圧制御装置17は、図3ないし図5
に示す油圧回路を備えている。なお、これら図3ないし
図5において丸で囲んだ数字は、同一の数字を付した線
同士が接続されていることを示している。図3に示すよ
うに、走行レンジを切換えるための2本のレンジ切換バ
ルブ200,300と切換バルブ400とが設けられて
いる。第1レンジ切換バルブ200は、四つのランドを
設けたスプール201とその一端部(図では下端部)に
設けたスプリング202とを備えており、そのスプリン
グ202を設けた端部とは反対側の端部の制御ポート2
03に第3ソレノイドバルブS3 が接続されている。こ
の第3ソレノイドバルブS3 は、油圧ポンプ100で加
圧したオイルをプライマリーレギュレータバルブ101
で調圧して得たライン圧PL を制御ポート203に対し
て供給・排出するためのものであって、オフ状態でドレ
ンポートを閉じて制御ポート203にライン圧PL を生
じさせ、またオン状態でドレンポートを開いて制御ポー
ト203から排圧するようになっている。そしてこの第
1レンジ切換バルブ200は、第3ソレノイドバルブS
3 がオン状態であることにより、スプール201がスプ
リング202に押されて図3の右半分に示す位置にある
ときに、ライン圧油路102を接続してある入力ポート
204を第1出力ポート205に連通させると同時に第
2出力ポート206をドレンポート207に連通させ、
また第3ソレノイドバルブS3 がオフ状態であることに
より、スプール201がスプリング202の弾性力に抗
して図3の左半分に示す位置にあるときに、入力ポート
204を第2出力ポート206に連通させると同時に第
1出力ポート205をドレンポート208に連通させる
ようになっている。
【0016】また第2レンジ切換バルブ300は、六つ
のランドを形成したスプール301とスプール301の
一端部側に配置したスプリング302とを有し、このス
プリング302とは反対側の端部に形成した制御ポート
303に第4ソレノイドバルブS4 が接続されている。
第4ソレノイドバルブS4 は制御ポート303にライン
圧PL を供給・排出するためのものであって、前述した
第3ソレノイドバルブS3 と同様に、オフ状態でドレン
ポートを閉じて制御ポート303にライン圧PL を生じ
させ、またオン状態でドレンポートを開いて制御ポート
303から排圧するようになっている。さらにこの第2
レンジ切換バルブ300は、第1レンジ切換バルブ20
0における第1出力ポート205に接続した第1入力ポ
ート304と、第1レンジ切換バルブ200における第
2出力ポート206に接続した第2入力ポート305と
の二つの入力ポート、およびRレンジポート306、D
レンジポート307、エンジンブレーキポート308、
パーキングポート311の四つの出力ポートを有してい
る。そしてこの第2レンジ切換バルブ300は、第4ソ
レノイドバルブS4 がオン状態であることに伴ってスプ
ール301が図3の右半分に示す位置にあるときに、第
1入力ポート304とRレンジポート306、第2入力
ポート305とエンジンブレーキポート308、Dレン
ジポート307とドレンポート309、パーキングポー
ト311とドレンポート312とをそれぞれ連通させ
る。また第4ソレノイドバルブS4 がオフ状態であるこ
とに伴ってスプール301が図3の左半分に示す位置に
あるときに、第1入力ポート304とDレンジポート3
07、Rレンジポート306とドレンポート310、エ
ンジンブレーキポート308とドレンポート309、第
2入力ポート305とパーキングポート311とをそれ
ぞれ連通させる。
【0017】第2レンジ切換バルブ300の各出力ポー
トのうちDポート307にDレンジ用油路112が接続
され、このDレンジ用油路112は、二つ入力ポートと
一つの出力ポートとを備えたチェックボールバルブ10
4の一方の入力ポートに接続されている。またエンジン
ブレーキポート308には、エンジンブレーキレンジ用
油路113が接続されており、このエンジンブレーキレ
ンジ用油路113は、前記チェックボールバルブ104
の他方の入力ポートに接続されており、このチェックボ
ールバルブ104の出力ポートが第1クラッチC1 に接
続されている。さらに残る二つのRレンジポート306
とパーキングポート311とは、切換バルブ400にお
けるそれぞれに対応する入力ポートに接続されている。
【0018】この切換バルブ400は、所定の二つの入
力ポートに対して出力側の油路を反転して接続するため
のものであって、四つのランドを有するスプール401
を、その一端部側に配置したスプリング402によって
軸線方向に押圧し、かつスプリング402とは反対側の
端部に形成した制御ポート403に第5ソレノイドバル
ブS5 が接続されている。この第5ソレノイドバルブS
5 は、オフ状態でドレンポートを閉じて制御ポート40
3にライン圧PL を生じさせ、またオン状態でドレンポ
ートを開いて制御ポート403から排圧するよう構成さ
れ、第5ソレノイドバルブS5 がオフ状態であれば、ス
プール401が図3の左半分に示す位置に下がった第1
の状態となり、また反対に第5ソレノイドバルブS5 が
オン状態であればスプール401が図3の右半分に示す
位置に押し上げられた第2の状態となる。
【0019】また切換バルブ400には、入力ポートと
して図3の左側の上から順に第1および第2の入力ポー
ト405,406が形成されており、第1入力ポート4
05に第2レンジ切換バルブ300のRレンジポート3
06が接続され、第2入力ポート406に第2切換バル
ブ300のパーキングポート311が接続されている。
さらに切換バルブ400には、出力ポートとして図3の
右側の上から順に、第1Rポート409、パーキングポ
ート410、第2Rポート411の三つのポートが形成
されている。そしてスプール401が図3の左半分に示
す位置に下がった第1の状態では、第1入力ポート40
5が第1Rポート409に連通し、かつ第2入力ポート
406がパーキングポート410に連通する。またスプ
ール401が図3の右半分に示す位置に押し上げられて
いる状態では、第1入力ポート405がパーキングポー
ト410に連通し、第2入力ポート406が第2Rポー
ト411に連通する。
【0020】そして第1および第2のRポート409,
411にRレンジ用油路110が接続され、またパーキ
ングポート410にパーキングレンジ用油路111が接
続されている。すなわち切換バルブ400は、Rレンジ
用油路110とパーキングレンジ用油路111とを、第
2レンジ切換バルブ300のRレンジポート306とパ
ーキングポート311とに、それぞれそのまま、あるい
は反転して接続するようになっている。
【0021】前記Rレンジ用油路110は、二つの入力
ポートと一つの出力ポートとを有するチェックボールバ
ルブ103を介して第3ブレーキB3 に接続されてお
り、またこのRレンジ用油路110は、図5に示す二つ
の入力ポートと一つの出力ポートとを有する他のチェッ
クボールバルブ105における一つの入力ポートに接続
されている。
【0022】さらに 1-2シフトバルブ500、 2-3シフ
トバルブ600、 3-4シフトバルブ700、カットオフ
バルブ800が設けられている。これらのバルブは前進
段での第1速ないし第4速の間で変速を実行するための
ものであって、基本的には従来知られているものと同様
に構成されている。すなわち 1-2シフトバルブ500
は、四つのランドを形成したスプール501の一端側に
スプリング502を配置するとともに、このスプリング
502を配置した端部にホールドポート503を形成
し、かつホールドポート503とは反対側の端部に制御
ポート504を形成したものであり、この制御ポート5
04に第2ソレノイドバルブS2 が接続されている。こ
の第2ソレノイドバルブS2 はライン圧油路102から
のライン圧PL を供給・排出するためのものであって、
オン状態ではドレンポートを開いて排圧し、オフ状態で
はドレンポートを閉じて、 1-2シフトバルブ500の制
御ポート504にライン圧PL を生じさせるようになっ
ている。
【0023】そして第2ソレノイドバルブS2 がオン状
態となることにより、あるいはホールドポート503に
ライン圧PL が作用することによって 1-2シフトバルブ
500のスプール501が図4の左半分に示すように位
置し、その結果、第1入力ポート505が第1ブレーキ
ポート506に連通し、また前記チェックボールバルブ
104の出力ポートに接続してある第2入力ポート50
7が第2ブレーキポート508に連通し、さらに第3入
力ポート509が閉じられ、かつ第3ブレーキポート5
10がドレンポートに連通する。またホールドポート5
03から排圧されかつ第2ソレノイドバルブS2 がオフ
状態となることにより、 1-2シフトバルブ500のスプ
ール501が図4の右半分に示すように位置し、その結
果、第1入力ポート505および第2入力ポート507
が閉じられ、かつ第3入力ポート509が第3ブレーキ
ポート510に連通する。そして第1ブレーキポート5
06がカットオフバルブ800にモジュレータバルブ1
07を介して接続され、また第2ブレーキポート508
が第2ブレーキB2 に接続され、さらに第3ブレーキポ
ート510が前記チェックボールバルブ103を介して
第3ブレーキB3 に接続されている。
【0024】2-3シフトバルブ600は、第1ソレノイ
ドバルブS1 によって切換動作させられるものであっ
て、六つのランドを有するスプール601の一端部側に
スプリング602が配置されるとともに、スプリング6
02とは反対側の端部に制御ポート603が形成されて
おり、この制御ポート603に第1ソレノイドバルブS
1 が接続されている。この第1ソレノイドバルブS1
は、前述したDレンジ用油路112あるいはエンジンブ
レーキレンジ用油路113からチェックボールバルブ1
04を介して送られる油圧を、制御ポート603に供給
・排出するためのものであって、オフ状態でドレンポー
トを閉じることにより、制御ポート603にライン圧P
L を生じさせ、またオン状態でドレンポートを開いて制
御ポート603から排圧するようになっている。
【0025】そして 2-3シフトバルブ600の制御ポー
ト603にライン圧PL が作用してスプール601が図
5の左半分に示す位置に押し下げられることによってラ
イン圧油路102を接続してある第1入力ポート604
とクラッチポート605とが連通し、かつ前記エンジン
ブレーキレンジ用油路113を接続してある第2入力ポ
ート606がホールド出力ポート607に連通し、また
前記エンジンブレーキレンジ用油路113を接続してあ
る第3入力ポート608が閉じられる。また制御ポート
603から排圧されてスプール601が図5の右半分に
示す位置に押し上げられると、第1入力ポート604が
ホールド出力ポート607に連通し、かつ第2入力ポー
ト606が第1ブレーキポート609に連通し、さらに
第3入力ポート608が第2ブレーキポート610に連
通する。これらのポートのうち第1ブレーキポート60
9が 1-2シフトバルブ500の第1入力ポート505に
接続され、クラッチポート605が、二つの入力ポート
と一つの出力ポートとを有するチェックボールバルブ1
05を介して第2クラッチC2 および 1-2シフトバルブ
500のホールドポート503に接続されており、さら
に第2ブレーキポート610がモジュレータバルブ10
6を介して 1-2シフトバルブ500の第3入力ポート5
09に接続されている。なお、チェックボールバルブ1
05の他方の入力ポートは前記Rレンジ用油路110に
接続されている。
【0026】3-4シフトバルブ700は四つのランドを
有するスプール701とその一端部側に配置したスプリ
ング702とを有しており、そのスプリング702を配
置した端部に、前記 2-3シフトバルブ600におけるホ
ールド出力ポート607に接続したホールドポート70
3が形成されるとともに、これとは反対側の端部に、前
記第2ソレノイドバルブS2 を接続した制御ポート70
4が形成されている。そしてホールドポート703から
排圧されかつ制御ポート704にライン圧PLが生じて
いるときにスプール701が図4の左半分に示す位置に
押し下げられて、ライン圧油路102を接続した入力ポ
ート705が、ブレーキB0 を接続してあるブレーキポ
ート706に連通し、また制御ポート704から排圧し
たときにスプール701が図4の右半分に示す位置に押
し上げられて入力ポート705が、クラッチC0 を接続
してあるクラッチポート707に連通する。
【0027】カットオフバルブ800はスロットル開度
に応じてスロットル圧が増大することによってスプール
801を図4の右半分に示す位置に押し下げることによ
って入力ポート802から出力ポート803に至る流路
面積を減じるバルブであって、その入力ポート802が
モジュレータバルブ107を介して 1-2シフトバルブ5
00の第1ブレーキポート506に接続されている。ま
た出力ポート803が第1ブレーキB1 に接続されてい
る。
【0028】パーキングロック機構は、二本のバルブす
なわち制御バルブ900および切換バルブ910と、油
圧サーボ920とを備えている。その制御バルブ900
はパーキングレンジを選択した際に供給される油圧を二
つの出力ポートのいずれかから出力するバルブであっ
て、四つのランドを有するスプール901と、このスプ
ール901の一端部側に配置したスプリング902とを
有し、そのスプリング902とは反対側に形成した制御
ポート903が、前記第2ソレノイドバルブS2に接続
されている。またこの制御バルブ900は、一つの入力
ポート904と二つの出力ポート905,906ならび
に二つのドレンポート907,908を有しており、そ
の入力ポート904がパーキングレンジ用油路111に
接続されている。そして制御ポート903から排圧され
てスプール901が図5の右半分に示す位置に押し上げ
られている場合に、入力ポート904が一方の出力ポー
ト(仮に第1出力ポートとする)905に連通し、かつ
他方の出力ポート(仮に第2出力ポートとする)906
がドレンポート908に連通する。また制御ポート90
3に加えられる油圧が高いことによりスプール901が
図5の左半分に示す位置に押し下げられている場合は、
入力ポート904が第2出力ポート906に連通し、か
つ第1出力ポート905がドレンポート907に連通す
る。
【0029】また切換バルブ910は入力される油圧を
ロック用ポートと非ロック用ポートとに切換えて出力す
るバルブであって、四つのランドを有するスプール91
1とこれを一端部側に押圧するスプリング912とを備
えており、そのスプリング912を圧縮する方向に油圧
を作用させる制御ポート913がスプリング912を設
けた端部とは反対側の端部に形成され、この制御ポート
913が前記ロックアップクラッチ1を制御するリニア
ソレノイドバルブSLUに接続されている。さらにこの切
換バルブ910は、二つの入力ポート914,915と
二つの非ロック用ポート916,917と、一つのロッ
ク用ポート918とを備えており、一方の入力ポート
(仮に第1入力ポートとする)914が前記第1出力ポ
ート905に接続され、また他方の入力ポート(仮に第
2入力ポートとする)915が前記第2出力ポート90
6に接続されている。
【0030】そしてリニアソレノイドバルブSLUによっ
て制御ポート913から排圧されると、スプール912
が図5の左半分に示す位置に押し上げられて、第1入力
ポート914がロック用ポート918に連通し、かつ第
2入力ポート915が一方の非ロック用ポート(仮に第
2非ロック用ポートとする)917に連通する。またリ
ニアソレノイドバルブSLUによって制御ポート912の
油圧が高くなると、スプール911が図5の右半分に示
す位置に押し下げられて、第1入力ポート914が他方
の非ロック用ポート(仮に第1非ロック用ポートとす
る)916に連通し、かつ第2入力ポート915がロッ
ク用ポート918に連通する。
【0031】油圧サーボ920は所謂複動形シリンダと
して構成したものであって、ピストン921を前進(図
5の右方向への移動)させるよう油圧を作用させるフォ
ワードポート922が前記ロック用ポート918に接続
されており、ピストン921を後退(図5の左方向への
移動)させるよう油圧を作用させるリターンポート92
3が、互いに連通している前記二つの非ロック用ポート
916,917に接続されている。またピストン921
と一体となったロッド924に、円錐形状のカム925
が一定範囲で前後動するよう嵌合され、かつこのカム9
25はスプリング926によって前方(図5の右方向)
に押圧されている。またロッド924の基端部には凹部
が形成され、ここに嵌り込むボール927がスプリング
928によってロッド924の軸心に向けて押圧されて
いる。すなわちここにディテント機構が形成されてい
る。そしてピストン921が前進することによってカム
925がパーキングロックポール929を回動させて出
力軸15の回転を阻止するようになっている。より具体
的には、パーキングロックポール929が図2における
リヤ側のリングギヤ14に係合して、その回転を阻止す
ることにより、出力軸15を固定する。
【0032】そしてまた前述した四本のレンジ用油路1
10,〜113のうちRレンジ用油路110およびエン
ジンブレーキレンジ用油路113ならびにパーキングレ
ンジ用油路111のそれぞれに、油圧によって動作する
油圧スイッチPs1,Ps2,Ps3が接続されている。な
お、これらの油圧スイッチPs1〜Ps3はレンジ切換用E
CU19に電気的に接続されている。
【0033】上述した変速制御装置を備えた自動変速機
では、第1ないし第5のソレノイドバルブS1 〜S5 お
よびリニアソレノイドバルブSLUを図6の作動表に示す
ようにオン・オフ制御することによって、各摩擦係合装
置が図6の作動表に示すように係合もしくは解放して各
変速段が設定される。なお、図6において、ソレノイド
バルブについて○印はオン、×印はオフ、その他の印は
オン・オフいずれでもよいことをそれぞれ示し、摩擦係
合装置について○印は係合、×印は解放、その他の印は
係合・解放のいずれでもよいことをそれぞれ示す。
【0034】PレンジおよびNレンジは前述したパーキ
ングレンジ用油路111を介して所定箇所に油圧を供給
することにより設定され、これと同様にRレンジはRレ
ンジ用油路110を介して、DレンジはDレンジ用油路
112を介して、エンジンブレーキレンジはエンジンブ
レーキレンジ用油路113を介してそれぞれ所定箇所に
油圧を供給することにより設定される。これらの各レン
ジを設定するための油圧の給排状態は、第3ないし第5
のソレノイドバルブS3 〜S5 により各レンジ切換バル
ブ200,300および切換バルブ400を制御するこ
とによって達成されるが、そのための第3ないし第5の
ソレノイドバルブS3 〜S5 のオン・オフ状態は、フェ
イルの有無によって異なっている。
【0035】すなわち図7の(A)および(B)は、第
3ないし第5のソレノイドバルブS3 〜S5 のオン・オ
フ作動表であって、図7の(A)はフェイルのない通常
の作動表である。なお、これは図6に示すものと同様で
ある。この場合、いずれのレンジを設定する場合にも第
5ソレノイドバルブS5 はオフであり、これに対して第
3ソレノイドバルブS3 および第4ソレノイドバルブS
4 は、Rレンジを設定する際に共にオンとされる。した
がって第1レンジ切換バルブ200では、スプール20
1が図3の右半分に示すように押し上げられるので、そ
の第1出力ポート205から第2レンジ切換バルブ30
0の第1入力ポート304に油圧が供給される。またこ
の第2レンジ切換バルブ300においても、その制御ポ
ート303から排圧されてそのスプール301が図3の
右半分に示す位置に押し上げられているので、第1入力
ポート304にRレンジポート306が連通し、ここか
ら切換バルブ400の第1入力ポート405に油圧が出
力される。さらに切換バルブ400においてはスプール
401が図3の左半分に示す位置に押し下げられている
から、第1入力ポート405が第1Rポート409に連
通し、したがってここに接続してあるRレンジ用油路1
10を介して各チェックボールバルブ103,105に
油圧が送られる。
【0036】またDレンジを選択した場合は、第3ソレ
ノイドバルブS3 がオン、第4ソレノイドバルブS4 が
オフとされる。したがって第1レンジ切換バルブ200
は、上記のRレンジの場合と同様な状態となるので、そ
の第1出力ポート205から第2レンジ切換バルブ30
0の第1入力ポート304に油圧が供給されるが、第2
レンジ切換バルブ300では、その制御ポート303に
ライン圧PL が供給されていることによってスプール3
01が図3の左半分に示す位置に押し下げられており、
したがって第1入力ポート304がDレンジポート30
7に連通し、ここからDレンジ用油路112を介してチ
ェックボールバルブ104から第1クラッチC1 に油圧
が送られる。
【0037】これに対してエンジンブレーキレンジを選
択した場合には、第3ソレノイドバルブS3 がオフ、第
4ソレノイドバルブS4 がオンとなる。したがって第1
レンジ切換バルブ200では、スプール201が図3の
左半分に示す位置に押し下げられることによって第2出
力ポート206から第2レンジ切換バルブ300の第2
入力ポート305に油圧が送られる。第2レンジ切換バ
ルブ300は前述したRレンジの場合と同様にスプール
301が図3の右半分に示す位置に押し上げられている
から、第2入力ポート305がエンジンブレーキポート
308に連通し、ここからエンジンブレーキレンジ用油
路113に油圧が送られ、ここからチェックボールバル
ブ104を介して第1クラッチC1 に油圧が送られる一
方、 2-3シフトバルブ600に油圧が送られる。
【0038】Nレンジ(およびPレンジ)は第3および
第4のソレノイドバルブS3 ,S4が共にオフとなる。
したがって第1レンジ切換バルブ200は上記のエンジ
ンブレーキレンジの場合と同様な状態になるので、第2
レンジ切換バルブ300の第2入力ポート305に油圧
が供給されるが、この第2レンジ切換バルブ300のス
プール301が前述したDレンジの場合と同様に図3の
左半分に示す位置に押し下げられているので、第2入力
ポート305がパーキングポート311に連通し、ここ
から切換バルブ400の第2入力ポート406に油圧が
送られる。そしてこの第2入力ポート406はパーキン
グポート410に連通しているから、ここに接続してあ
るパーキングレンジ用油路111を介してパーキングロ
ック機構の制御バルブ900に油圧が送られる。
【0039】図7の(B)はいずれかの切換バルブ20
0,300,400にフェイルが生じた場合の作動表で
ある。すなわち前述した油圧回路では、Rレンジ用油路
110とエンジンブレーキレンジ用油路113とパーキ
ングレンジ用油路111とに油圧スイッチPs1〜Ps3を
取付けてあるから、これらいずれかのレンジを選択した
のも拘らず、該当する油路に油圧が発生しなければ、バ
ルブのスティックなどによる異常が発生していると判断
され、その場合には、選択したレンジを設定するための
ソレノイドバルブS3 〜S5 のオン・オフの組合せとし
て図7の(B)に示す組合せが採用されて各ソレノイド
バルブS3 〜S5 がオンもしくはオフとされる。
【0040】図7の(B)に示す各オン・オフの組合せ
による各レンジの設定動作について説明すると、Rレン
ジを選択した場合にフェイルが判断されると、上述した
正常状態とは反対に、第3および第4のソレノイドバル
ブS3 ,S4 がオフとなり、また第5ソレノイドバルブ
S5 がオンとなる。したがって第1レンジ切換バルブ2
00では、そのスプール201が図3の左半分に示す位
置に押し下げられて第2出力ポート206から油圧を出
力する。また第2レンジ切換バルブ300においても、
そのスプール301が図3の左半分に示す位置に押し下
げらているから、油圧の供給されている第2入力ポート
305がパーキングポート311に連通し、ここから切
換バルブ400の第2入力ポート406に油圧が供給さ
れる。この切換バルブ400では、第5ソレノイドバル
ブS5 がオンとなっていることによってスプール401
が図3の右半分に示す位置に押し上げられており、その
ため第2入力ポート406が第2Rポート411に連通
し、ここからRレンジ用油路110に油圧が供給され
る。すなわち所謂このフェイルモードでは、各切換バル
ブ200,300,400を正常時とは反対に動作させ
るから、いずれかの切換バルブ200,300,400
に異常があってもRレンジを設定することができる。
【0041】またNレンジ(Pレンジ)を選択したにも
拘らずパーキングレンジ用油路113に油圧が発生しな
かった場合には、第3ないし第5のソレノイドバルブS
3 〜S5 を、正常時とは反対に共にオンとする。したが
って第1レンジ切換バルブ200からはその第1出力ポ
ート205から油圧が出力され、また第2レンジ切換バ
ルブ300では、第1レンジ切換バルブ200から油圧
の供給される第1入力ポート304がRレンジポート3
06に連通し、そして切換バルブ400では、第2レン
ジ切換バルブ300から油圧の供給される第1入力ポー
ト405がパーキングポート410に連通し、ここから
パーキングレンジ用油路111に油圧が送られる。した
がってこの場合も、各切換バルブ200,300,40
0が正常時とは反対に動作するから、いずれかの切換バ
ルブ200,300,400に異常があってもNレンジ
(Pレンジ)を設定することができる。
【0042】エンジンブレーキレンジを選択した場合に
フェイルが判断されると、正常時とは反対に、第3ソレ
ノイドバルブS3 をオン、第4ソレノイドバルブS4 を
オフ、第5ソレノイドバルブS5 をオンにする。したが
って第1レンジ切換バルブ200の第1出力ポート20
5から油圧が出力されてこれが第2レンジ切換バルブ3
00の第1入力ポート304に供給される。この第2レ
ンジ切換バルブ300では第1入力ポート304がDレ
ンジポート307に連通しているので、ここからDレン
ジ用油路112に油圧が送られる。すなわちこの場合、
エンジンブレーキレンジに替えてDレンジが設定される
が、これらのレンジはいずれも前進走行用のレンジであ
るから、前進走行を確保することができる。
【0043】なおここで図5に示すパーキングロック機
構の作用について説明すると、通常、パーキングレンジ
を選択しているときには、第2ソレノイドバルブS2 が
オンとされ、またロックアップクラッチ1は係合させな
いからリニアソレノイドバルブSLUはオフ状態である。
したがって制御バルブ900の制御ポート903には油
圧が作用しない。そのためパーキングレンジを選択して
いるときには、制御バルブ900のスプール901が図
5の右半分に示すように押し上げられており、したがっ
て入力ポート904から供給された油圧は第1出力ポー
ト905から出力されて切換バルブ910の第1入力ポ
ート914に供給される。この切換バルブ910の制御
ポート913から排圧されているので、そのスプール9
11は図5の左半分に示す位置に押し上げられる。その
ため第1入力ポート914に供給された油圧は、ロック
用ポート918から油圧サーボ920のフォワードポー
ト922に供給され、それに伴ってピストン921およ
びロッド924が前進動作することにより、パーキング
ロックポール929が出力軸15の回転を阻止する。こ
の状態は前記ディテント機構によって維持される。
【0044】これに対してリニアソレノイドバルブSLU
から出力される油圧が高くなると、スプール911が図
5の右半分に示す位置に押し下げられるので、油圧の供
給される第1入力ポート914が第1非ロック用ポート
916に連通し、ここから油圧サーボ920のリターン
ポート923に油圧が供給される。そのためピストン9
21およびロッド924が後退して出力軸15の回転を
阻止しているパーキングロック状態を解除する。
【0045】なお、制御バルブ900のスプール901
が何らかの異常で図5の左半分に示す位置に固定された
場合、切換バルブ910を上述した場合とは反対に動作
させることにより、パーキングロック機構による出力軸
15のロックとその解除とを行うことができる。すなわ
ちこの場合には、制御バルブ900の第2出力ポート9
06から油圧が出力されて切換バルブ910の第2入力
ポート915に供給されるので、リニアソレノイドバル
ブSLUから出力する油圧を高くして切換バルブ910の
スプール911を図5の右半分に示す位置に押し下げれ
ば、ロック用ポート918から油圧が出力され、またこ
れとは反対にリニアソレノイドバルブSLUから出力する
油圧を低くして切換バルブ910のスプール911を図
5の左半分に示す位置に押し上げれば、第2非ロック用
ポート917から油圧が出力されて、出力軸15のロッ
クが解除される。
【0046】上述したように、切換バルブ910は、第
1入力ポート914をロック用ポート918に連通させ
ているときには、第2入力ポート915を第2非ロック
用ポート917に連通させ、また第1入力ポート914
を第1非ロック用ポート916に連通させているときに
は、第2入力ポート915をロック用ポート918に連
通させるから、切換バルブ910のスプール911が図
5の左右いずれか半分に示す位置に固定されてしまった
場合には、制御バルブ900からの油圧の出力を、第1
出力ポート905と第2出力ポート906とに切換えれ
ば、パーキングロック機構による出力軸15のロックと
その解除とを行うことができる。すなわち切換バルブ9
10のスプール911が図5の左半分に示す位置に固定
された場合は、第1出力ポート905から油圧を出力す
ることにより、パーキングロックを行い、また第2出力
ポート906から油圧を出力することによりパーキング
ロックの解除を行う。切換バルブ910のスプール91
1が図5の右半分に示す位置に固定された場合には、第
1出力ポート905から油圧を出力することにより、パ
ーキングロックを解除し、また第2出力ポート906か
ら油圧を出力することによりパーキングロックを行う。
【0047】このように図5に示す構成では、制御バル
ブ900と切換バルブ910のいずれか一方が動作しな
いフェイルが生じても、パーキングロック機構を通常ど
おりに切換動作させることができる。
【0048】なお、この発明は上記の実施例に限定され
ないのであって、図2に示す歯車列以外の歯車列を備え
た自動変速機を対象とするものであってもよく、したが
ってシフトバルブおよびその油圧回路も図3ないし図5
に示す構成に限定されない。
【0049】
【発明の効果】以上の説明から明らかなようにこの発明
の変速制御装置によれば、選択したレンジを設定するた
めの所期のレンジ設定用の油路に油圧が発生しないこと
によってフェイルを検出し、フェイル時には、当該選択
したレンジを設定するためのソレノイドバルブのオン・
オフの組合せを他の組合せに変更して各ソレノイドバル
ブをオン・オフ制御するから、バルブスティックなどの
動作不良が生じても、レンジの選択・設定が可能であっ
て、多様な道路状況に対応できる退避走行(リンプホー
ム走行)が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の基本的な構成を示すブロック図であ
る。
【図2】この発明の一実施例を模式的に示すブロック図
である。
【図3】この発明の一実施例における油圧回路の一部を
示す部分油圧回路図である。
【図4】この発明の一実施例における油圧回路の他の部
分を示す部分油圧回路図である。
【図5】この発明の一実施例における油圧回路の更に他
の部分を示す部分油圧回路図である。
【図6】各変速段を設定するための各ソレノイドバルブ
および各摩擦係合装置の作動表である。
【図7】レンジ設定のための第3ないし第5ソレノイド
バルブのオン・オフ作動表である。
【符号簡単な説明】
M1 レンジ判定手段 M2 オン・オフ決定手段に M3 出力手段 M4 フェイル判定手段 Rp 油路 S ソレノイドバルブ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の切換弁とそれらの切換弁を動作さ
    せるソレノイドバルブとそれらの切換弁から出力された
    レンジを設定するための油圧を送る複数のレンジ設定用
    油路とを有し、少なくともいずれか一つのレンジ設定用
    油路に対して油圧を送る前記ソレノイドバルブのオン・
    オフの組合せが複数種類あるよう構成したシフトバイワ
    イヤ自動変速機用変速制御装置において、 前記レンジ設定用油路の油圧を検出する油圧センサー
    と、その油圧センサーによって検出された油圧に基づい
    てレンジを判定するレンジ判定手段と、選択されたレン
    ジを設定するためのソレノイドバルブのオン・オフの組
    合せを決めるオン・オフ決定手段と、このオン・オフ決
    定手段によって決められた前記ソレノイドバルブのオン
    ・オフの組合せとなるよう前記各ソレノイドバルブに信
    号を出力する出力手段と、前記レンジ判定手段によって
    判定されたレンジと前記選択されたレンジとが異ってい
    る場合に前記選択されたレンジを設定するための前記ソ
    レノイドバルブのオン・オフの組合せの変更を前記オン
    ・オフ決定手段に指示するフェイル判断手段とを具備し
    ていることを特徴とするシフトバイワイヤ自動変速機用
    変速制御装置。
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