JP4775619B2 - 自動変速機の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、レンジ位置検出装置の異常診断を行う機能を備えた自動変速機の制御装置に関する発明である。
自動変速機のレンジ位置検出装置においては、運転者が操作するシフトレバーの動きに応動してオン・オフする複数の接点を持つインヒビタスイッチを搭載し、複数の接点のオン・オフの組み合わせパターンに基づいて、パーキングレンジ(P)、リバースレンジ(R)、ニュートラルレンジ(N)、ドライブレンジ(D)の各レンジ位置を検出するようにしたものがある。このレンジ位置検出装置の異常発生時の油圧制御技術としては、特許文献1(特開平7−190185号公報)のものが知られている。このものは、Nレンジが検出された後、無信号状態が一定時間以上続いたときに、Dレンジと見なして油圧制御するようにしている。
特開平7−190185号公報(第1頁等)
しかし、上記構成では、NレンジからRレンジにセレクトされた場合でも、Rレンジの検出系が断線していると、無信号状態となるため、実際にはRレンジであるにも拘らずDレンジの油圧制御を開始することになり、大きなショックを発生するという問題がある。
また、Nレンジの状態で断線が発生した場合も、Nレンジの状態でDレンジと見なされて油圧制御が開始されるため、その後、実際にDレンジにセレクトされたときに、大きなショックを発生するという問題がある。
本発明はこのような事情を考慮してなされたものであり、従ってその目的は、レンジ位置検出装置の異常時におけるセレクト操作時のショックを低減することができる自動変速機の制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、運転者のシフトレバーの操作により切り換えられる少なくともパーキングレンジ(以下「Pレンジ」と表記)、リバースレンジ(以下「Rレンジ」と表記)、ニュートラルレンジ(以下「Nレンジ」と表記)、ドライブレンジ(以下「Dレンジ」と表記)の各レンジ位置とその中間状態位置を検出するための信号を出力するレンジ位置検出装置と、自動変速機内の複数の摩擦係合要素に供給する油圧を制御する複数の油圧制御弁と、前記シフトレバーの操作に連動して前記複数の油圧制御弁への油圧供給回路を切り換えるように設けられ、前記シフトレバーがDレンジにシフトされているときのみ、前進変速段を確立させるのに必要な摩擦係合要素の油圧制御弁への油圧供給回路を形成するように切り換えられる手動切換弁と、前記レンジ位置検出装置から出力される信号に基づいてレンジ位置を判定するレンジ位置判定手段と、前記レンジ位置判定手段で判定したレンジ位置に応じて前記複数の油圧制御弁を制御することで前記複数の摩擦係合要素の係合状態を油圧で制御して変速段を切り換える変速制御手段と、前記レンジ位置検出装置から出力される信号に基づいて該レンジ位置検出装置の異常の有無を判定する異常診断手段とを備えた自動変速機の制御装置において、前記レンジ位置検出装置の異常時に、同じ信号の変化パターンとなる複数の実セレクト操作に対して高い方の油圧選択されるように前記複数の油圧制御弁を制御する油圧制御手段を備えていることを特徴とする。この構成では、レンジ位置検出装置の異常時に、同じ信号の変化パターンとなる複数の実セレクト操作の油圧の中から最も高い油圧選択されるように複数の油圧制御弁を制御するため、レンジ位置検出装置の異常時に摩擦係合要素の異常な滑りを抑制することができて、レンジ位置検出装置の異常時におけるセレクト操作時のショックを低減することができる。
この場合、請求項2のように、レンジ位置検出装置の正常時も、異常時と同様に、同じ信号の変化パターンとなる複数の実セレクト操作の油圧の中から最も高い油圧を選択するようにしても良い。このようにすれば、レンジ位置検出装置の正常、異常のいずれの場合も、適正油圧を選択してセレクト操作時のショックを低減することができると共に、正常時と異常時の制御ロジックを共通化することができる利点がある。
また、請求項3のように、後進用摩擦係合要素の油圧を元圧で制御し、前進用摩擦係合要素の油圧を該前進用摩擦係合要素のソレノイド圧で制御するようにしても良い。これにより、レンジ位置検出装置の正常、異常のいずれの場合も、摩擦係合要素の異常な滑りを抑制することができる。
この場合、請求項4のように、油圧制御手段は、後進用摩擦係合要素の油圧をN−R中間レンジの油圧設定とし且つ前進用摩擦係合要素の油圧をN−D中間レンジの油圧設定とすることで、Rレンジへのセレクトショック対策とDレンジへのセレクトショック対策の双方で共用できる油圧設定としても良い。これにより、R、Dいずれのレンジへのセレクトショックも低減することができる。
また、請求項5のように、油圧制御手段は、後進用摩擦係合要素の油圧をRレンジの定常圧設定とし且つ前進用摩擦係合要素の油圧をN−D中間レンジの油圧設定とすることで、Rレンジ定常状態滑り防止とDレンジへのセレクトショック対策の双方で共用できる油圧設定としても良い。これにより、後進時の異常滑りとDレンジへのセレクトショックの両方を軽減することができる。
また、請求項6のように、油圧制御手段は、後進用摩擦係合要素の油圧を−R中間レンジの油圧設定とし且つ前進用摩擦係合要素の油圧をDレンジの定常圧設定とすることで、Dレンジ定常状態滑り防止とRレンジへのセレクトショック対策の双方で共用できる油圧設定としても良い。これにより、前進時の異常滑りとDレンジへのセレクトショックの両方を軽減することができる。
また、請求項7のように、Pレンジ又はP−R中間レンジ又はRレンジ又はR−N中間レンジ又はNレンジ信号からN−D中間レンジ信号へと変化した場合に所定時間遅らせて開始するN−D中間レンジの油圧を用いるようにしても良い。これにより、正常時のショックレベルを確保できると共に、異常時にも走行可能とすることができる。
この場合、請求項8のように、所定時間遅らせて開始するN−D中間レンジの油圧を用いる場合に、Pレンジ又はP−R中間レンジ又はRレンジ信号からN−D中間レンジ信号へと変化したときに元圧をR−Nセレクト時用とするようにしても良い。これにより、実セレクトがR−Nの場合にR−Nショックを軽減することができる。
また、請求項9のように、P−R中間レンジ定常状態又はR−N中間レンジ定常状態又は無信号定常状態では、Rレンジ時及びDレンジ時の双方で滑らない油圧設定とすると良い。これにより、走行性を確保できる。
また、請求項10のように、Dレンジ信号からN−D中間レンジ信号への変化時にDレンジ時に滑らない油圧設定とすると良い。これにより、走行性を確保できる。
以下、本発明を4速自動変速機に適用した一実施例を図面に基づいて説明する。
まず、図1及び図2に基づいて自動変速機11の概略構成を説明する。図2に示すように、エンジン(図示せず)の出力軸には、トルクコンバータ12の入力軸13が連結され、このトルクコンバータ12の出力軸14に、油圧駆動式の変速歯車機構15が連結されている。トルクコンバータ12の内部には、流体継手を構成するポンプインペラ31とタービンランナ32が対向して設けられ、ポンプインペラ31とタービンランナ32との間には、オイルの流れを整流するステータ33が設けられている。ポンプインペラ31は、トルクコンバータ12の入力軸13に連結され、タービンランナ32は、トルクコンバータ12の出力軸14に連結されている。
また、トルクコンバータ12には、入力軸13側と出力軸14側との間を係合又は切り離しするためのロックアップクラッチ16が設けられている。エンジンの出力トルクは、トルクコンバータ12を介して変速歯車機構15に伝達され、変速歯車機構15の複数のギヤ(遊星歯車等)で変速されて、車両の駆動輪(前輪又は後輪)に伝達される。
変速歯車機構15には、複数の変速段を切り換えるための摩擦係合要素である複数のクラッチC0,C1,C2とブレーキB0,B1が設けられ、図3に示すように、これら各クラッチC0,C1,C2と各ブレーキB0,B1の係合/解放を油圧で切り換えて、動力を伝達するギヤの組み合わせを切り換えることによって変速比を切り換えるようになっている。尚、図3は4速自動変速機のクラッチC0,C1,C2とブレーキB0,B1の係合の組合せを示すもので、○印はその変速段で係合状態(トルク伝達状態)に保持されるクラッチとブレーキを示し、無印は解放状態を示している。例えば、3速から2速にダウンシフトする場合は、3速で係合状態に保持されていた2つのクラッチC0,C2のうちの片方のクラッチC2を解放し、その代わりに、ブレーキB1を係合することで、2速にダウンシフトする。また、3速から4速にアップシフトする場合は、3速で係合状態に保持されていた2つのクラッチC0,C2のうちの片方のクラッチC0を解放し、その代わりに、ブレーキB1を係合することで、4速にアップシフトする。
図1に示すように、変速歯車機構15には、エンジン動力で駆動される油圧ポンプ18が設けられ、作動油(オイル)を貯溜するオイルパン(図示せず)内には、油圧制御回路17が設けられている。この油圧制御回路17は、元圧制御弁19、自動変速制御回路20、ロックアップ制御回路21、手動切換弁26等から構成され、オイルパンから油圧ポンプ18で汲み上げられた作動油が元圧制御弁19を介して自動変速制御回路20とロックアップ制御回路21に供給される。元圧制御弁19には、油圧ポンプ18からの油圧を所定のライン圧に制御するライン圧制御用の油圧制御弁(図示せず)が設けられ、自動変速制御回路20には、変速歯車機構15の各クラッチC0,C1,C2と各ブレーキB0,B1に供給する油圧を制御する複数の変速用の油圧制御弁(図示せず)が設けられている。また、ロックアップ制御回路21には、ロックアップクラッチ16に供給する油圧を制御するロックアップ制御用の油圧制御弁(図示せず)が設けられている。
また、元圧制御弁19と自動変速制御回路20との間には、シフトレバー25の操作に連動して自動変速制御回路20内の複数の油圧制御弁への油圧供給経路を切り換える手動切換弁26が設けられている。この手動切換弁26は、シフトレバー25がドライブレンジ(Dレンジ)にシフトされているときのみ、前進変速段を確立させるのに必要な摩擦係合要素(B0,B1,C0,C2)の油圧制御弁への油圧供給回路を形成するように切り換えられる。シフトレバー25がリバースレンジ(Rレンジ)にシフトされたときには、手動切換弁26は、後進変速段を確立させるのに必要な摩擦係合要素(B0,C1)の油圧制御弁への油圧供給回路を形成するように切り換えられる。シフトレバー25がパーキングレンジ(Pレンジ)やニュートラルレンジ(Nレンジ)にシフトされたときには、手動切換弁26は、全ての摩擦係合要素の油圧制御弁への油圧供給を遮断して変速歯車機構15をニュートラル状態とするように切り換えられる。
一方、エンジンには、エンジン回転速度Neを検出するエンジン回転速度センサ27が設けられ、変速歯車機構15には、変速歯車機構15の入力軸回転速度Nt(トルクコンバータ12の出力軸回転速度)を検出する入力軸回転速度センサ28と、変速歯車機構15の出力軸回転速度Noを検出する出力軸回転速度センサ29が設けられている。
これら各種センサや後述するレンジ位置検出装置42の出力信号は、変速制御手段である自動変速機電子制御回路(以下「AT−ECU」と表記する)30に入力される。このAT−ECU30は、マイクロコンピュータを主体として構成され、内蔵されたROM(記憶媒体)に記憶された各種の変速制御プログラムを実行することで、予め設定した変速パターンに従って変速歯車機構15の変速が行われるように、シフトレバー25の操作位置や運転条件(スロットル開度、車速等)に応じて発生する変速段切り換え要求に応じて自動変速制御回路20の各油圧制御弁への通電を制御して、変速歯車機構15の各クラッチC0,C1,C2と各ブレーキB0,B1に作用させる油圧を制御することによって、図3に示すように、各クラッチC0,C1,C2と各ブレーキB0,B1の係合/解放を切り換えて、動力を伝達するギヤの組み合わせを切り換えることで、変速歯車機構15の変速比を切り換えるようになっている。このAT−ECU30は、入力軸回転速度センサ28で検出した入力軸回転速度Ntと、出力軸回転速度センサ29で検出した出力軸回転速度Noとに基づいてギヤ比を検出するギヤ比検出手段としての機能を備えている。
次に、レンジ位置検出装置42の構成を図4乃至図7に基づいて説明する。レンジ位置検出装置42は、シフトレバー25の近傍に設けられ、このレンジ位置検出装置42の摺動レバー43がリンク10を介してシフトレバー25に連結されている。これにより、シフトレバー25の操作に連動して摺動レバー43が摺動するようになっている。
本実施例のレンジ位置検出装置42は、例えば3個のスイッチ体S1〜S3(2値信号発生手段)から構成され、これら3個のスイッチ体S1〜S3は、摺動レバー43に設けられた3個の摺動子45と、絶縁体44上に後述するパターンで配置された導体46とから構成され、シフトレバー25の操作によって摺動レバー43と一体的に摺動子45が絶縁体44上を摺動して、所定の位置で摺動子45が導体46と接触するようになっている。3個のスイッチ体S1〜S3の摺動子45は、それぞれ信号線Ls1〜Ls3によってAT−ECU30の3つの入力ポートに接続され、また、各導体46は、GND配線Lgnd によってAT−ECU30のGND端子に接続されている。
本実施例では、摺動子45が導体46と接触した時の信号値が論理1(以下単に「1」と表記する)となり、摺動子45が導体46と接触していない時の信号値が論理0(以下単に「0」と表記する)となるようにAT−ECU30の入力インターフェース回路で信号処理される。AT−ECU30は、レンジ位置検出装置42の出力信号を読み込んで、後述する方法で、シフトレバー25の操作位置を判定する。
本実施例の自動変速機11は、シフトレバー25の操作によってPレンジ、Rレンジ、Nレンジ、Dレンジの4つのレンジ位置に順番に切り換える構成であるため、レンジ位置検出装置42で検出すべき位置は、Pレンジ、Rレンジ、Nレンジ、Dレンジの4つのレンジ位置と、P−R中間レンジ(PレンジとRレンジとの間の中間状態位置)、R−N中間レンジ(RレンジとNレンジとの間の中間状態位置)、N−D中間レンジ(NレンジとDレンジとの間の中間状態位置)の3つの中間状態位置があり、従って、レンジ位置検出装置42は、7つの位置を検出する必要がある。
そこで、本実施例では、レンジ位置検出装置42の3個のスイッチ体S1〜S3から出力される2値信号(「0」,「1」)の組み合わせによって、上記7つの位置を表現する3ビットコードを構成するようにしている。
3ビットコードでは、23 =8パターンを表現できるが、第1グループの3個のスイッチ体S1〜S3の出力信号の組み合わせで検出すべき位置は7個であることから、3ビットコードの8パターンのうちの1パターンは使用しない。本実施例では、断線検出を可能にするために、3個のスイッチ体S1〜S3の信号値が全て非アクティブな信号値「0」になるパターンを使用しないものとし、それ以外の7パターンを使用するものとする。これにより、各レンジ位置とその中間状態位置のいずれの位置においても、少なくとも1つのスイッチ体からアクティブな信号「1」が出力されるように構成する。これにより、断線検出が可能となる。
更に、ただ一つのスイッチ体の故障(断線・地絡)が発生した場合に、Pレンジ、Rレンジ、Nレンジ、Dレンジの4つのレンジ位置のパターンが他のレンジ位置のパターンと一致してレンジ位置を誤判定しないようにするために、前記7つの位置のパターンをグレイコードで構成する。具体的には、3個のスイッチ体S1〜S3は、4つのレンジ位置と3つの中間状態位置において、隣り合う2つの位置間で1つのスイッチ体の信号値のみが切り換えられるように構成する。
この場合、1ビットのみが「1」となるパターンが3個、2ビットが「1」となるパターンが3個、3ビット全てが「1」となるパターンが1個であり、これらを前記7つの位置に割り付けることになる。グレイコードの制約により、3つの中間状態位置には、全て2ビットが「1」となるパターンが割り付けられる。従って、Pレンジ、Rレンジ、Nレンジ、Dレンジの4つのレンジ位置には、1ビットのみが「1」となる3つのパターンと、3ビット全てが「1」となる1つのパターンが割り付けられる。この場合、3ビット全てが「1」となるパターンをPレンジ又はNレンジに割り付けると、スイッチ体S1〜S3の地絡時に中間状態位置でしか故障が検出できなくなり、故障検出可能なパターン数が減少する。
また、3ビット全てが「1」となるパターンをRレンジに割り付けると、N−D中間レンジをRレンジと誤判定して、バックアップランプが誤点灯することが避けられない。
これらの観点から、3ビット全てが「1」となるパターンは、Dレンジに割り付けられるのが最適である。
以上のような方法で、レンジ位置検出装置42で検出すべき7つの位置について、図6(a)に示すように、3個のスイッチ体S1〜S3の信号値が割り付けられている。図5に示すように、各スイッチ体S1〜S3の導体46は、「1」に割り付けられた位置で摺動子45と接触するように構成されている。
図6(a)に示すように、レンジ位置検出装置42の3個のスイッチ体S1〜S3の出力信号の組み合わせで表現される3ビットコードは、正常時には、Pレンジが「100」、P−R中間レンジが「110」、Rレンジが「010」、R−N中間レンジが「011」、Nレンジが「001」、N−D中間レンジが「101」、Dレンジが「111」となる。
次に、図6及び図7を用いてレンジ位置検出装置42が異常になった時のコードパターンを検討する。異常の態様は、3個のスイッチ体S1〜S3のうちのいずれか1個が断線・地絡した場合について検討する。図6及び図7において、最下段の「判別」の欄は、スイッチ体S1〜S3の信号値による判別結果を示し、「X」は3つのスイッチ体S1〜S3の信号値が全て「0」となる異常なコードのパターンを表している。
本実施例では、レンジ位置検出装置42の3つのスイッチ体S1〜S3のいずれかの信号値が変化する毎にその変化後の信号値の組み合わせ(変化後の検出レンジ位置)が変化前の信号値の組み合わせ(変化前の検出レンジ位置)と隣り合う位置の信号値の組み合わせであるか否かを判定し、もし、隣り合う位置の信号値の組み合わせでなければ、レンジ位置検出装置42の異常と判定する。また、AT−ECU30の電源オン中に「000」という異常なコードが発生した場合もレンジ位置検出装置42の異常と判定する。
[スイッチ体S1の断線時]
図6(b)に示すように、スイッチ体S1の断線時には、全ての位置でスイッチ体S1の信号値が「0」となる。これにより、シフトレバー25の位置がDレンジの場合は、スイッチ体S1〜S3の信号値が「011」となるため、「R−N中間レンジ」と誤判定される。
また、シフトレバー25をDレンジにシフトして車両を走行させているときに、スイッチ体S1が断線してスイッチ体S1の信号値が「0」となると、検出レンジ位置の変化パターンが「Dレンジ」→「R−N中間レンジ」という正常な状態では発生し得ない変化パターンとなるため、レンジ位置検出装置42の異常と判定することができる。
また、シフトレバー25がPレンジの位置でスイッチ体S1が断線してスイッチ体S1の信号値が「0」となると、「000」という異常なコードが発生するため、レンジ位置検出装置42の異常と判定することができる。
[スイッチ体S2の断線時]
図6(c)に示すように、スイッチ体S2の断線時には、全ての位置でスイッチ体S2の信号値が「0」となる。これにより、シフトレバー25がDレンジの位置の場合は、スイッチ体S1〜S3の信号値が「101」となるため、「N−D中間レンジ」と誤判定される。シフトレバー25がRレンジの位置でスイッチ体S2が断線してスイッチ体S2の信号値が「0」となると、「000」という無信号状態(異常なコード)が発生する。
また、シフトレバー25がP、P−Rの各位置でスイッチ体S2が断線しても、検出レンジ位置が変化しないか隣り合うレンジ位置に変化するだけであるため、異常を検出できないが、この状態からシフトレバー25をDレンジにシフトすると、Rレンジを通過する際に「000」という異常なコードが発生するため、レンジ位置検出装置42の異常と判定することができる。
[スイッチ体S3の断線時]
図6(d)に示すように、スイッチ体S3の断線時には、全ての位置でスイッチ体S3の信号値が「0」となる。これにより、シフトレバー25がDレンジの位置の場合は、スイッチ体S1〜S3の信号値が「110」となるため、「P−R中間レンジ」と誤判定されるが、シフトレバー25がDレンジの位置で車両走行中に、スイッチ体S3が断線してスイッチ体S3の信号値が「0」となると、検出レンジ位置の変化パターンが「Dレンジ」→「P−R中間レンジ」という正常な状態では発生し得ない変化パターンとなるため、レンジ位置検出装置42の異常と判定することができる。
また、シフトレバー25がNレンジの位置でスイッチ体S3が断線すると、その瞬間、「000」という異常なコードが発生するため、レンジ位置検出装置42の異常と判定することができる。
また、シフトレバー25がP、P−R、R、R−Nの各位置でスイッチ体S3が断線しても、検出レンジ位置が変化しないか隣り合うレンジ位置に変化するだけであるため、異常を検出できないが、この状態からシフトレバー25をDレンジにシフトすると、Nレンジを通過する際に「000」という異常なコードが発生するため、レンジ位置検出装置42の異常と判定することができる。
また、シフトレバー25がN−D中間レンジの位置でスイッチ体S3が断線すると、その瞬間、検出レンジ位置の変化パターンが「N−D中間レンジ」→「Pレンジ」という正常な状態では発生し得ない変化パターンとなるため、レンジ位置検出装置42の異常と判定することができる。
[スイッチ体S1〜S3のいずれかが地絡した時]
図7(b)に示すように、3つのスイッチ体S1のいずれかが地絡しても、シフトレバー25がDレンジにシフトされた状態になっていれば、検出レンジ位置が「Dレンジ」となるため、車両の走行が可能である。
図8は、実際のレンジ位置とスイッチ体S1〜S3の断線・地絡時の検出レンジ位置(スイッチ体S1〜S3の信号値による判定結果)との関係を表す図である。
例えば、実際のレンジ位置が「Pレンジ」のときに、スイッチ体S3の地絡が発生すると、検出レンジ位置が「N−D中間レンジ」となり、検出レンジ位置の変化パターンが「Pレンジ」→「N−D中間レンジ」という正常な状態では発生し得ない変化パターンとなるため、レンジ位置検出装置42の異常と判定し、異常箇所がスイッチ体S3の地絡と特定することができる。
また、実際のレンジ位置が「N−D中間レンジ」のときに、スイッチ体S3の断線が発生すると、検出レンジ位置が「Pレンジ」となり、検出レンジ位置の変化パターンが「N−D中間レンジ」→「Pレンジ」という正常な状態では発生し得ない変化パターンとなるため、レンジ位置検出装置42の異常と判定し、異常箇所がスイッチ体S3の断線と特定することができる。
本実施例のように、レンジ位置を複数の2値信号を組み合わせたコードで表現するインヒビタスイッチでは、図6〜図8に示すように、異常箇所が異なると、異なったセレクト操作に対して、見掛け上、同一の信号変化パターンが発生する場合がある。
例えば、スイッチ体S1の断線状態で、「Nレンジ」→「Dレンジ」というセレクト操作を行った場合は、検出レンジ位置が「Nレンジ」→「R−N中間レンジ」と誤判定される。
また、スイッチ体S3の地絡状態で、「Nレンジ」→「Rレンジ」というセレクト操作を行った場合は、上記の場合と同じく、検出レンジ位置が「レンジ」→「R−N中間レンジ」と誤判定される。
そこで、本実施例では、「レンジ」→「R−N中間レンジ」と検出されたときには、油圧設定を「N−R共通N−D圧」としてショックを軽減する。ここで、「N−R共通N−D圧」について図9の油圧回路を用いて説明する。油圧ポンプ18の吐出圧を元圧制御弁19で制御し、この油圧が手動切換弁26を介して後進用クラッチREV/Bに供給されると共に、調圧弁51で調圧した油圧が前進用クラッチFWD/Bに供給される。尚、後進用クラッチREV/Bに供給される油圧の一部は、後進シフト弁52にも供給される。
この場合、元圧制御弁19のソレノイドSOL1(=後進用クラッチREV/BのソレノイドSOL1)と調圧弁51のソレノイドSOL2(=前進用クラッチFWD/BのソレノイドSOL2)とがAT−ECU30によって別々に制御可能となっている。「N−R共通N−D圧」は、後進用クラッチREV/BのソレノイドSOL1を「N−R中間レンジ」用設定とし、前進用クラッチFWD/BのソレノイドSOL2を「N−D中間レンジ」用設定とすることである。この「N−R共通N−D圧」は、Rレンジへのセレクトショック対策とDレンジへのセレクトショック対策の双方で共用できる油圧設定である。
また、正常状態のR定常走行中にスイッチ体S1の地絡が発生した場合と、スイッチ体S3の断線中に「Rレンジ」→「Dレンジ」とセレクトした場合に、いずれも、「Rレンジ」→「P−R中間レンジ」と信号が変化する。
そこで、「Rレンジ」→「P−R中間レンジ」の変化を検出したときには、元圧(=後進用クラッチREV/BのソレノイドSOL1)=R定常圧、前進用クラッチFWD/BのソレノイドSOL2=N−D圧とすることで、ショックを軽減できる。
しかし、上記の方法では、下記の場合にショックを軽減できない。
P−R定常状態の信号時に、(1)スイッチ体S1の地絡状態で、「P−R中間レンジ」から「Rレンジ」にセレクトしたとき又はR定常状態、また、(2)スイッチ体S3の断線状態で、「P−R中間レンジ」から「Dレンジ」にセレクトしたとき又はD定常状態の場合である。この場合には、レンジ位置検出装置42の異常時に、同じ信号の変化パターンとなる複数の実セレクト操作の油圧の中から最も高い油圧を選択することで、クラッチ滑りを防止して、ショックを軽減する。具体的には、図10に示す油圧設定を用いる。本実施例では、レンジ位置検出装置42の正常時も、異常時と同様に、図10に示す油圧設定を用いる。
図10に示す油圧設定において、「N−R共通N−D圧」は、後進用クラッチREV/BをN−R中間レンジの油圧設定とし、前進用クラッチFWD/BをN−D中間レンジの油圧設定とすることで、Rレンジへのセレクトショック対策とDレンジへのセレクトショック対策の双方で共用できる油圧設定である。
「R定常圧+N−D圧」は、後進用クラッチREV/BをRレンジの定常圧設定とし、前進用クラッチFWD/BをN−D中間レンジの油圧設定とすることで、Rレンジ定常状態滑り防止とDレンジへのセレクトショック対策の双方で共用できる油圧設定である。
「D定常圧+N−R圧」は、後進用クラッチREV/Bを−R中間レンジの油圧設定とし、前進用クラッチFWD/BをDレンジの定常圧設定とすることで、Dレンジ定常状態滑り防止とRレンジへのセレクトショック対策の双方で共用できる油圧設定である。
また、Pレンジ又はP−R中間レンジ又はRレンジ又はR−N中間レンジ又はNレンジ信号からN−D中間レンジ信号へと変化した場合に所定時間遅らせて開始するN−D圧を用いる(ここで、N−D圧は、N−D中間レンジの油圧である)。これにより、正常時のショックレベルを確保できると共に、異常時にも走行可能とすることができる。
ここで、所定時間遅らせて開始するN−D圧を用いる場合に、Pレンジ又はP−R中間レンジ又はRレンジ信号からN−D中間レンジ信号へと変化したときに元圧(=後進用クラッチREV/BのソレノイドSOL1)をR−Nセレクト時用とする。これにより、実セレクトがR−Nの場合にR−Nショックを軽減することができる。
また、P−R中間レンジ定常状態又はR−N中間レンジ定常状態又は無信号定常状態では、Rレンジ時及びDレンジ時の双方で滑らない油圧設定(R,D定常圧)とする。
また、Dレンジ信号からN−D中間レンジ信号への変化時にDレンジ時に滑らない油圧設定(D定常圧)とする。
AT−ECU30は、図11の油圧設定ルーチンを実行することで、レンジ位置検出装置42の正常時と異常時に、同じ信号の変化パターンとなる複数の実セレクト操作の油圧の中から最も高い油圧を選択する油圧制御手段として機能する。
図11の油圧設定ルーチンが起動されると、まずステップ101で、レンジ位置検出装置42の出力信号を読み込み、次のステップ102に進み、信号変化が有るか否かを判定し、信号変化が無ければ、ステップ109に進み、他の制御処理を実行して前記ステップ101に戻る。
一方、信号変化が有れば、ステップ103に進み、信号変化パターンを判別し、「Nレンジ」から「R−N中間レンジ」への変化が検出されれば、ステップ104に進み、図10に示す油圧設定を用いて、油圧設定を「N−R共通N−D圧」とする。
「Rレンジ」から「N−D中間レンジ」への変化が検出されれば、ステップ105に進み、図10に示す油圧設定を用いて、油圧設定を「R定常N−D圧」とする。
「P−R中間レンジ」から「Nレンジ」への変化が検出されれば、ステップ106に進み、図10に示す油圧設定を用いて、油圧設定を「R−N+ディレーN−D圧」とする。
「P−R中間レンジ」から「Nレンジ」への変化が検出されれば、ステップ107に進み、図10に示す油圧設定を用いて、油圧設定を「D定常+N−R圧」とする。
「R−N中間レンジ」から「N−D中間レンジ」への変化が検出されれば、ステップ108に進み、図10に示す油圧設定を用いて、油圧設定を「ディレーN−D圧」とする。
以上のようにして、油圧を設定した後、ステップ109に進み、他の制御処理を実行して前記ステップ101に戻る。
図12は、「Rレンジ」から「P−R中間レンジ」の信号を発生するセレクト操作時のスロットル開度と油圧指令値との関係を示す図である。本実施例では、同じ信号の変化パターンとなる複数の実セレクト操作の油圧の中から最も高い油圧を選択する。従って、前進用クラッチFWD/Bの油圧は、最も高いR→D時(=N→D時)に合わせ、後進用クラッチREV/Bの油圧は、最も高いR定常時に合わせる。
以上説明した本実施例では、レンジ位置検出装置42の異常時に、同じ信号の変化パターンとなる複数の実セレクト操作の油圧の中から最も高い油圧を選択するようにしたので、レンジ位置検出装置42の異常時に摩擦係合要素の異常な滑りを抑制することができて、レンジ位置検出装置42の異常時におけるセレクト操作時のショックを低減することができる。
しかも、本実施例では、レンジ位置検出装置42の正常時も、異常時と同様に、同じ信号の変化パターンとなる複数の実セレクト操作の油圧の中から最も高い油圧を選択するようにしたので、レンジ位置検出装置42の正常、異常のいずれの場合も、適正油圧を選択してセレクト操作時のショックを低減することができると共に、正常時と異常時の制御ロジックを共通化することができる利点がある。
しかしながら、本発明の油圧設定は、レンジ位置検出装置42の異常時のみに実施し、正常時には従来同様の油圧設定を行うようにしても良い。
また、本実施例の自動変速機11は、シフトレバー25の操作によってPレンジ、Rレンジ、Nレンジ、Dレンジの4つのレンジ位置に切り換えられるようになっているが、切り換え可能なレンジ位置が5つ以上の自動変速機に本発明を適用する場合は、レンジ位置検出装置42のスイッチ体の数を5個に増加して、例えば、4個のスイッチ体から出力される2値信号(「0」,「1」)の組み合わせによって4ビットコードを構成するようにしても良い。
また、本実施例では、レンジ位置検出スイッチ42のスイッチ体S1〜S3を接触式スイッチで構成したが、非接触式のスイッチ(センサ)で構成しても良い。非接触式のスイッチ(センサ)としては、例えば、ホール素子等の磁気センサや光センサを用いれば良い。具体的には、摺動子45の代わりに磁気センサを摺動レバー43に取り付け、導体46の代わりに磁性体を設けて、シフトレバー25の操作によって摺動レバー43と一体的に移動する磁気センサが磁性体に対向した時に磁気センサの出力が変化する構成としても良い。或は、摺動子45の代わりに光センサを摺動レバー43に取り付け、導体46の代わりにスリット等を設けて、シフトレバー25の操作によって摺動レバー43と一体的に移動する光センサがスリット等に対向した時に光センサの出力が変化する構成としても良い。非接触式のスイッチ(センサ)を用いれば、レンジ位置検出スイッチ42の耐久性を向上できる利点がある。
また、本発明で使用するレンジ位置検出装置42は、上記の構成に限定されるものではなく、公知の様々な構成のレンジ位置検出装置を用いたシステムに本発明を適用して実施できる。
その他、本発明は、4速自動変速機に限定されず、3速以下又は5速以上の自動変速機にも適用できることは言うまでもない。
本発明の実施例における自動変速機全体の概略構成図である。 自動変速機の機械的構成を模式的に示す図である。 各変速段のクラッチC0〜C2とブレーキB0,B1の係合/解放の組み合わせを示す図である。 レンジ位置検出装置の概略構成図である。 レンジ位置検出装置の各スイッチ体S1〜S3の導体の配置パターンを示す図である。 (a)は正常時の各レンジ位置とスイッチ体S1〜S3の信号値との関係を説明する図、(b)はスイッチ体S1の断線時の各レンジ位置とスイッチ体S1〜S3の信号値との関係を説明する図、(c)はスイッチ体S2の断線時の各レンジ位置とスイッチ体S1〜S3の信号値との関係を説明する図、(d)はスイッチ体S3の断線時の各レンジ位置とスイッチ体S1〜S3の信号値との関係を説明する図である。 (a)は正常時の各レンジ位置とスイッチ体S1〜S3の信号値との関係を説明する図、(b)はスイッチ体S1の短絡時の各レンジ位置とスイッチ体S1〜S3の信号値との関係を説明する図、(c)はスイッチ体S2の短絡時の各レンジ位置とスイッチ体S1〜S3の信号値との関係を説明する図、(d)はスイッチ体S3の短絡時の各レンジ位置とスイッチ体S1〜S3の信号値との関係を説明する図である。 地絡・断線時の信号値を説明する図である。 油圧回路の構成を示す図である。 油圧設定マップを示す図である。 油圧設定ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。 「Rレンジ」から「P−R中間レンジ」の信号を発生するセレクト操作時のスロットル開度と油圧指令値との関係を示す図である。
符号の説明
11…自動変速機、12…トルクコンバータ、15…変速歯車機構、17…油圧制御回路、18…油圧ポンプ、19…元圧制御弁、20…自動変速制御回路、21…ロックアップ制御回路、25…シフトレバー、26…手動切換弁、28…入力軸回転速度センサ(入力軸回転速度検出手段)、29…出力軸回転速度センサ、30…AT−ECU(油圧制御手段,変速制御手段,異常診断手段,レンジ位置判定手段)、C0〜C2…クラッチ(摩擦係合要素)、B0,B1…ブレーキ(摩擦係合要素)、40…リンク、42…レンジ位置検出装置、43…摺動レバー、44…絶縁体、45…摺動子、46…導体、51…調圧弁、S1〜S4…スイッチ体

Claims (10)

  1. 運転者のシフトレバーの操作により切り換えられる少なくともパーキングレンジ(以下「Pレンジ」と表記)、リバースレンジ(以下「Rレンジ」と表記)、ニュートラルレンジ(以下「Nレンジ」と表記)、ドライブレンジ(以下「Dレンジ」と表記)の各レンジ位置とその中間状態位置を検出するための信号を出力するレンジ位置検出装置と、
    自動変速機内の複数の摩擦係合要素に供給する油圧を制御する複数の油圧制御弁と、
    前記シフトレバーの操作に連動して前記複数の油圧制御弁への油圧供給回路を切り換えるように設けられ、前記シフトレバーがDレンジにシフトされているときのみ、前進変速段を確立させるのに必要な摩擦係合要素の油圧制御弁への油圧供給回路を形成するように切り換えられる手動切換弁と、
    前記レンジ位置検出装置から出力される信号に基づいてレンジ位置を判定するレンジ位置判定手段と、
    前記レンジ位置判定手段で判定したレンジ位置に応じて前記複数の油圧制御弁を制御することで前記複数の摩擦係合要素の係合状態を油圧で制御して変速段を切り換える変速制御手段と、
    前記レンジ位置検出装置から出力される信号に基づいて該レンジ位置検出装置の異常の有無を判定する異常診断手段と
    を備えた自動変速機の制御装置において、
    前記レンジ位置検出装置の異常時に、同じ信号の変化パターンとなる複数の実セレクト操作の油圧の中から最も高い油圧が選択されるように前記複数の油圧制御弁を制御する油圧制御手段を備えていることを特徴とする自動変速機の制御装置。
  2. 前記油圧制御手段は、前記レンジ位置検出装置の正常時も、異常時と同様に、同じ信号の変化パターンとなる複数の実セレクト操作の油圧の中から最も高い油圧を選択することを特徴とする請求項1に記載の自動変速機の制御装置。
  3. 前記油圧制御手段は、後進用摩擦係合要素の油圧を元圧で制御し、前進用摩擦係合要素の油圧を該前進用摩擦係合要素のソレノイド圧で制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の自動変速機の制御装置。
  4. 前記油圧制御手段は、後進用摩擦係合要素の油圧をN−R中間レンジの油圧設定とし且つ前進用摩擦係合要素の油圧をN−D中間レンジの油圧設定とすることで、Rレンジへのセレクトショック対策とDレンジへのセレクトショック対策の双方で共用できる油圧設定とすることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の自動変速機の制御装置。
  5. 前記油圧制御手段は、後進用摩擦係合要素の油圧をRレンジの定常圧設定とし且つ前進用摩擦係合要素の油圧をN−D中間レンジの油圧設定とすることで、Rレンジ定常状態滑り防止とDレンジへのセレクトショック対策の双方で共用できる油圧設定とすることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の自動変速機の制御装置。
  6. 前記油圧制御手段は、後進用摩擦係合要素の油圧を−R中間レンジの油圧設定とし且つ前進用摩擦係合要素の油圧をDレンジの定常圧設定とすることで、Dレンジ定常状態滑り防止とRレンジへのセレクトショック対策の双方で共用できる油圧設定とすることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の自動変速機の制御装置。
  7. 前記油圧制御手段は、Pレンジ又はP−R中間レンジ又はRレンジ又はR−N中間レンジ又はNレンジ信号からN−D中間レンジ信号へと変化した場合に所定時間遅らせて開始するN−D中間レンジの油圧を用いることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の自動変速機の制御装置。
  8. 前記油圧制御手段は、前記所定時間遅らせて開始するN−D中間レンジの油圧を用いる場合に、Pレンジ又はP−R中間レンジ又はRレンジ信号からN−D中間レンジ信号へと変化したときに元圧をR−Nセレクト時用とすることを特徴とする請求項7に記載の自動変速機の制御装置。
  9. 前記油圧制御手段は、P−R中間レンジ定常状態又はR−N中間レンジ定常状態又は無信号定常状態では、Rレンジ時及びDレンジ時の双方で滑らない油圧設定とすることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の自動変速機の制御装置。
  10. 前記油圧制御手段は、Dレンジ信号からN−D中間レンジ信号への変化時にDレンジ時に滑らない油圧設定とすることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の自動変速機の制御装置。
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