JPH0522296U

JPH0522296U - 歯車式フラツプ舵

Info

Publication number: JPH0522296U
Application number: JP9492191U
Authority: JP
Inventors: 征雄藤沢
Original assignee: 征雄藤沢
Priority date: 1991-09-04
Filing date: 1991-09-04
Publication date: 1993-03-23

Abstract

(57)【要約】（修正有）【目的】構造が簡単な上、取り付け調整が全く不要で
あり、遊び巾の極めて少ない動きが伝達される小型船舶
向けのフラップ舵を提供する。【構成】主舵板１の後側部にヒンジ部２を設け、歯車
軸５，５に遊び歯車７，８を回動自在に挿入し、フラッ
プ９の片側部にヒンジ部１０を設ける。主舵板１のヒン
ジ部２とフラップ９のヒンジ部１０とをはめ合わせ、受
動歯車１２の孔からヒンジ部２，１０に回動軸１３を挿
通し、歯車押え板１７をはめ合わせて止め、舵軸６の頂
部から駆動歯車２６、舵受金具２４を回動自在に挿入
し、さらに舵止金具２７を挿入して、舵軸６の頂部に舵
柄２８を取り付けた。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、小型船舶の旋回性能および航行性能を向上させる歯車式フラップ舵に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来より通常舵の後方にフラップを設けた舵はすでに提案されていた。これは通常舵に比べて、旋回性能が優れているという利点があった。しかし乍ら、従来からのフラップ舵は主舵板、フラップ、リンク機構、舵軸から構成されており、主舵板とフラップはヒンジで結合され、フラップを作動させる装置にリンク機構が用いられていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

この考案は、これらの欠点を除くためになされたものである。このリンク機構は構造が複雑で取り付け調整が容易でなく、転舵角度（主舵板の舵角４５度のときフラップ角度は９０度）も大きくとれず、また、フラップの遊びが生じやすく、小型船舶には大変不向きであるという欠点があった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

主舵板（１）の上部に歯車受板（４）を設け、歯車受板（４）の上部に舵軸（６）と歯車軸（５）（５）を設ける。そして、フラップ（９）の上部に受動歯車（１２）をヒンジ部（１０）の軸孔（１１）に合わせて固定し、各々の歯車軸（５）（５）に遊び歯車（７）（８）を挿入し、舵軸（６）に駆動歯車（２６）を挿入する。主舵板（１）のヒンジ部（２）とフラップ（９）のヒンジ部（１０）とをはめ合わせ、受動歯車（１２）の上から回動軸（１３）を挿通する。歯車は駆動歯車（２６）、遊び歯車（７）（８）、受動歯車（１２）の順に組み合わせてある上から、歯車押え板（１７）で止める。この考案は、以上のような構成よりなる歯車式フラット舵である。

【０００５】

【作用】

舵柄（１）を時計方向に動かすと、駆動歯車（２６）は静止したままの状態で舵軸（６）が回転し、主舵板（１）が時計方向に動くので、駆動歯車（２６）に連設された遊び歯車（７）は時計方向に、次の遊び歯車（８）は反時計方向に、そして受動歯車（１２）は時計方向に回り、フラップ（９）が作動する。歯車の組み合わせであるから遊び巾の極めて少ない動きが伝達され、フラップ（９）を正確に作動できる。

【０００６】

【実施例】

以下、この考案の実施例について説明する。（イ）主舵板（１）の後側部にヒンジ部（２）を設け、上部に歯車受板（４）、歯車軸（５）（５）、舵軸（６）を設ける。（ロ）各々の歯車軸（５）（５）に遊び歯車（７）（８）を回動自在に挿入する。（ハ）フラップ（９）の片側部にヒンジ部（１０）を設け、上部に受動歯車（１２）を軸孔（１１）と係合させて固着する。（ニ）主舵板（１）のヒンジ部（２）とフラップ（９）のヒンジ部（１０）とをはめ合わせ、さらに受動歯車（１２）と遊び歯車（８）とをかみ合わせて、受動歯車（１３）の孔からヒンジ部（２）（１０）の軸孔（３）（１１）に回動軸（１３）を挿通する。（ホ）歯車軸（５）（５）と回動軸（１３）の頂部から孔（１４）（１５）（１６）を設けた歯車押え板（１７）をはめ合わせ、ピン孔（１８）（１９）（２０）に割ピン（２１）（２２）（２３）を挿通して止める。（ヘ）舵受金具（２４）の軸受（２５）に駆動歯車（２６）を固着し、舵軸（６）に舵軸（６）の頂部から駆動歯車（２６）、舵受金具（２４）を回動自在に挿入し、さらに舵止金具（２７）を挿入して舵軸（６）に固定する。（ト）舵軸（６）の頂部に舵柄（２８）を取り付ける。この考案は以上の構造で、これを使用するときは、舵柄（１）を時計方向に動かすと、駆動歯車（２６）は静止したままの状態で舵軸（６）が回転し、主舵板（１）が時計方向に動くので、駆動歯車（２６）に連設された遊び歯車（７）は時計方向に、次の遊び歯車（８）は反時計方向に、そして受動歯車（１２）は時計方向に回り、フラップ（９）が作動する。歯車の組み合わせであるから遊び巾の極めて少ない動きが伝達され、フラップ（９）を正確に作動できる。なお、受動歯車（１２）や遊び歯車（７）（８）の大きさに変えることにより、フラップ角度を９０度以上に自由に作動範囲を拡大させることができる。

【考案の効果】

（イ）転舵によるフラップの角度がリンク式では最大９０度であるが、この考案の歯車式では９０度以上が可能となったため、旋回性能が従来品より極めて良好となった。（ロ）歯車を用いているから構造が簡単な上、取り付け調整が全く不要であるため小型船舶に最適である。（ハ）旋回性能が５０％以上良好となり、舵板を３０％小さくすれば、船速が１０％以上増大するので経済的である。（ニ）転舵効率が良好であるため離接岸時の操船が容易となった。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の分解斜視図である。

【図２】この考案の使用状態を示す斜視図である。

【図３】この考案の使用状態の一部を開示した平面図で
ある。

【図４】この考案の作動原理を表し一部を開示した平面
図である。

【符号の説明】

１主舵板２ヒンジ部３軸孔４歯車受板５歯車軸６舵軸７遊び歯車８遊び歯車９フラップ１０ヒンジ部１１軸孔１２受動歯車１３回動軸１４孔１５孔１６孔１７歯車押え板１８ピン孔１９ピン孔２０ピン孔２１割ピン２２割ピン２３割ピン２４舵受金具２５軸受２６駆動歯車２７舵止金具２８舵柄２９ボルト３０船尾３１スクリュウ３２水流方向

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】主舵板（１）の後側部にヒンジ部（２）
を設け、上部に歯車受板（４）、歯車軸（５）（５）、
舵軸（６）を設け、各々の歯車軸（５）（５）に遊び歯
車（７）（８）を回動自在に挿入し、フラップ（９）の
片側部にヒンジ部（１０）を設け、上部に受動歯車（１
２）を軸孔（１１）と係合させて固着し、主舵板（１）
のヒンジ部（２）とフラップ（９）のヒンジ部（１０）
とをはめ合わせ、さらに受動歯車（１２）と遊び歯車
（８）とをかみ合わせて、受動歯車（１２）の孔からヒ
ンジ部（２）（１０）の軸孔（３）（１１）に回動軸
（１３）を挿通し、歯車軸（５）（５）と回動軸（１
３）の頂部から孔（１４）（１５）（１６）を設けた歯
車押え板（１７）をはめ合わせて止め、舵受金具（２
４）の軸受（２５）に駆動歯車（２６）を固着し、舵軸
（６）に舵軸（６）の頂部から駆動歯車（２６）、舵受
金具（２４）を回動自在に挿入し、さらに舵止金具（２
７）を挿入して舵軸（６）に固定し、舵軸（６）の頂部
に舵柄（２８）を取り付けた歯車式フラップ舵。