JP2887340B2 - レンチのソケットの位相出し機構 - Google Patents

レンチのソケットの位相出し機構

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JP2887340B2 JP32234593A JP32234593A JP2887340B2 JP 2887340 B2 JP2887340 B2 JP 2887340B2 JP 32234593 A JP32234593 A JP 32234593A JP 32234593 A JP32234593 A JP 32234593A JP 2887340 B2 JP2887340 B2 JP 2887340B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一部が開口したソケッ
トの位相出しを高速で行えるオープンエンドレンチ等の
ソケットの位相合せ機構に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、駆動軸から送られる駆動力をギヤ
列を介してソケットに伝達するようにしたオープンエン
ドレンチとして、例えば開平1―106168号のよ
うなレンチが知られている。このレンチは例えばナット
に対して軸方向からの咬み合わせ、引抜きが制限される
ような作業用のレンチとして構成され、ハウジング先端
の第1アーム、第2アームに一部が開口したソケットを
回動可能に設けるとともに、第1、第2アームの先端部
にも開口を設け、この第1、第2アームの開口と、ソケ
ットの開口を位相合せするための機構をラチェット機構
として構成している。すなわち、同レンチでは駆動軸か
ら送られる駆動力をギヤ列を介してソケットに伝えるよ
うにしているが、このギヤ列の一部の中間ギヤにラチェ
ット車を設け、このラチェット車を用いてソケットの位
相出しを行うようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
位相合せ機構としてラチェット機構を用いた場合、高速
でラチェット車を回転させると爪が飛び跳ねて係合しな
くなる可能性が生じるため比較的低速で回転させる必要
があり、位相出しに時間がかかるという問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め本発明はギヤ列を介して駆動力が伝達されるソケッ
トの向きを所定の位相に合せるための位相出し機構にお
いて、ギヤ列を構成する中間ギヤに遊動駒を設けて中間
ギヤの周方向に揺動自在にするとともに、中間ギヤの周
囲を取り囲む円形溝の周壁に向けて押し付け、この円形
溝の周壁に、中間ギヤが正転する際は通過を許容し、中
間ギヤが逆転する際は遊動駒の先端部の摩擦角によって
通過を阻止する切込み凹部を形成した
【0005】
【作用】中間ギヤを正転させてナットを締付け、締付け
が完了するとソケットの回転がナットに伝達されないよ
うにして中間ギヤを逆転させる。この際、中間ギヤに設
けた遊動駒の先端部が切込み凹部に入り込み、摩擦角に
よって所定の位置で逆転が停止し、この中間ギヤにギヤ
噛合するソケットの位相が所定の向きとなる。このた
め、例えばソケットの開口部の向きを所定の向きに合せ
ることが出来る。
【0006】
【実施例】本発明のレンチのソケットの位相出し機構の
実施例について添付した図7、図8で説明するが、本発
明を容易に理解するために図1〜図6で参考例を説明す
る。図1はレンチの参考例の平面図、図2は参考例の
面視による内部構造図、図3は参考例の一部拡大図であ
る。
【0007】参考例の位相出し機構を備えたソケット
は、例えば自動車のブレーキパイプの取付部のナットを
締め付けるような作業であってナット軸方向からの咬み
合わせ、引抜きが出来ない作業用のソケットとして構成
され、図1、図2に示すように、レンチ本体1と、この
レンチ本体1の上面に取り付けられるギヤケース2を備
え、内部には複数のギヤがギヤ列として構成されてい
る。
【0008】つまりこのギヤ列は、駆動軸3に連結され
る駆動ギヤ4と、この駆動ギヤ4に噛合する中間ギヤ5
と、この中間ギヤ5に二つの補助ギヤ6、6を介して噛
合するソケットギヤ7aからなり、このソケットギヤ7
aはソケット7の周面に形成されている。そして、駆動
軸3から送られる駆動力をソケット7に伝達出来るよう
にしている。
【0009】つまり、図2のA―A線断面図である図
4、及び図2のC―C線断面図である図6に示すよう
に、駆動ギヤ4の上下のギヤ軸4a、4a、中間ギヤ5
の上下のギヤ軸5a、5a、補助ギヤ6の上下のギヤ軸
6a、6aはいずれもレンチ本体1とギヤケース2によ
って回転可能に支持され、又、ソケット7もソケットギ
ヤ7a周縁部の上下をレンチ本体1とギヤケース2によ
って回転可能に挟み込まれている。
【0010】ソケット7には、図2に示すような開口部
hが設けられている。そして、この開口部hの幅間隔
は、図4に示すように中間の段差部dを境にして上方が
狭く下方が広くなって、下方は六角ナットNに咬み合う
幅とし、上方はブレーキパイプPを余裕を持って挿通せ
しめることの出来る程度の幅にしている。
【0011】又、図1、図2に示すように、前記レンチ
本体1とギヤケース2の先端にも開口部Hを設け、入口
幅を前記ソケット7の開口部hの入口幅と同程度にする
とともに、ギヤケース2の開口部Hの幅間隔は奥側を狭
くして前記ブレーキパイプPを余裕を持って挿通せしめ
ることの出来る程度にしている。
【0012】従って、レンチ本体1とギヤケース2の開
口部H、及びソケット7の開口部hが一致した時、ナッ
トNの側方からレンチを咬み合わせ又は離脱させること
が出来る。
【0013】ところで、前記中間ギヤ5にはソケット7
の位相合せを行うための駒溝15を設け、図2のB―B
線断面図である図5に示すように、この駒溝15内に遊
動駒16を設けてスプリング17で付勢している。
【0014】そして、前記駒溝15は、中間ギヤ5の内
方から外周面に向けて開口するように形成され、又、溝
方向は半径方向から傾いた状態で斜めに形成され、外側
が正転方向(図3の実線方向)に対して遅れた位置にな
るようにされている。又、この駒溝15の奥部側は前記
遊動駒16の内方側の円弧形状に合せて同一の曲率を持
った形状にするとともに、内方側の溝幅間隔を狭く、外
方側を広く形成している。
【0015】又、前記遊動駒16は長円形に構成され、
長さが前記駒溝15より長く且つ幅が駒溝15の内方側
の溝幅間隔と略同一とされている。従って、この遊動駒
16は基端側を中心として先端部が溝15の幅方向に沿
って揺動的に遊動可能となり、図3の実線方向に揺動し
た際に、先端部が外側に飛び出る状態になり、破線方向
に揺動した際に内側に入り込んだ状態になる。
【0016】一方、中間ギヤ5の上部を覆う前記ギヤケ
ース2下面には、図5に示すように、遊動駒16の上部
から先端部にかけての周囲を囲む円形溝20が設けられ
ている。そして遊動駒16はこの円形溝20の周壁に向
けて前記スプリング17によって押し付けられている。
【0017】又、中間ギヤ5近傍のレンチ本体1には図
3に示すような係止部材としてのストッパピン18を設
け、このストッパピン18を前記円形溝20内に臨ませ
ている。そして、図3において、このストッパピン18
によって、中間ギヤ5が正転(実の矢印方向)する時
二点鎖線のように遊動駒16を駒溝15の右側の側壁
に向けて遊動させて通過を許容し、逆転(破線の矢印方
向)する時は実線のように駒溝15の左方の側壁に向け
て遊動させて通過を阻止するようにしている。
【0018】そして、遊動駒16がストッパピン18に
係合して、中間ギヤ5がそれ以上逆転出来なくなった時
に、ソケット7の開口部hがレンチ本体1及びギヤケー
ス2の開口部Hに一致するようにしている。
【0019】以上のように構成したレンチの作動の概要
について説明する。
【0020】ソケット7の開口部hをレンチ本体1及び
ギヤケース2の開口部Hに合せ、ナットNの側方から咬
み合わせる。この際、例えばナットNの側方から直接ソ
ケット7を咬み合わせることで、ナットNの向きがソケ
ット7の向きと合っていない時でもナットNが倣うよう
に回転して咬み合わせることが出来る。
【0021】次いで、駆動軸3を回転させてソケット7
を正転させながらナットNを締め付けるが、この際、中
間ギヤ5も正転して遊動駒16はストッパピン18を乗
り越えながら通過してゆく。
【0022】こうして締付けが完了すると、締付け完了
位置ではソケット7の開口部hと、レンチ本体1及びギ
ヤケース2の開口部Hは必ずしも一致していないため、
そのまま側方に引抜くことが出来ない。
【0023】そこで、一旦僅かにレンチを上方に引き上
げてソケット7とナットNの咬み合いを外し、ソケット
7の内部にブレーキパイプPが挿通する位置で、駆動軸
3を逆転させて位相合せを行う。つまり、駆動軸3を逆
転させると中間ギヤ5も逆転し、遊動駒16がストッパ
ピン18に当接した時点で逆転は停止する。そして、こ
の時点で両開口部h、Hは一致し、レンチを側方に引
抜けばブレーキパイプPから外すことが出来る。
【0024】そして、このように遊動駒16を用いるこ
とで、高速で逆転させることが可能となり、位相出しが
速やかに行われる。
【0025】次に本発明の実施例について図7及び図8
に基づき説明する。尚、図7は内部構造の平面視図、図
8は要部拡大図である。また、図番は前記参考例と同一
箇所については同一の番号を付している。
【0026】本実施例では中間ギヤ5に設けられた遊動
駒16は基端部が枢着ピン22によって揺動自在に枢着
され、この遊動駒16の側面部にはスプリング止め23
に支持されるスプリング24よって円周方向に付勢され
ている。
【0027】そして、このスプリング24は遊動駒16
に対して正転方向(図8の実線の矢印方向)の下流側に
配設されている。
【0028】また、遊動駒16は、その先端側を円形溝
20の周壁に向けて押し付けることの出来るような長さ
にされ、また、後述のように所定の長さに調整されてい
る。
【0029】ところで、円形溝20の周壁には、円周方
向の一部分に図8に示すような切込み凹部cが設けられ
ている。そして、この切込み凹部cは摩擦角によって遊
動駒16の逆転をロックするためのものであり、遊動駒
16の長さとは次のような関係がある。
【0030】つまり、スプリング24で付勢される遊動
駒16は、先端が円形溝20の円形部分に接触する箇所
にあっては、図8の2点鎖線に示す位置にあり、中間ギ
ヤ5の中心Oと揺動中心Pを結ぶ線と、遊動駒16の先
端が周壁に接触する接触部Rと基端部Qを結ぶ線がなす
角度αが、略22.9度になるようにしている。
【0031】また、遊動駒16の先端が切込み凹部cの
一番深い箇所に入り込んだ状態では、図8の実線に示す
位置にあり、ギヤ中心Oと揺動中心Pを結ぶ線と、基端
部Qと接触部Rsを結ぶ線がなす角度βは、略5.7度
になるようにしている。
【0032】これは摩擦係数が0.1〜0.3の範囲で
ロックし、そのためには摩擦角を5.7度にすると条件
を満足するとともに、16.7度以上になるとロックの
範囲を外れるからである。
【0033】このため、正転(図8実線方向)する時
は、遊動駒16の先端部が回転方向の下流になることか
ら、その位置に拘らず回転が可能であるが、逆転時は、
摩擦角によるロック作用がない範囲、つまり、円形溝2
0の円形部分においてのみ空転し、遊動駒16の先端部
が切込み凹部cに入り込んだ時点で逆転が停止する。
【0034】そして、この逆転停止の位置が両開口部
h、Hの一致する場所であることは前記参考例と同様で
ある。
【0035】
【発明の効果】以上のように、本発明のソケットの位相
出し機構は中間ギヤに遊動駒を遊動可能に設けるととも
に、中間ギヤを逆転させた時にこの遊動駒を所定の位置
で停止させるようにしたため、中間ギヤを高速で逆転さ
せることが可能となり、位相合せを迅速に行うことが出
来る。又、構成も簡易であり、安価に構成出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】レンチの参考例の平面図
【図2】参考例の平面視による内部構造図
【図3】参考例の中間ギヤの拡大図
【図4】図2のA―A線断面図
【図5】図2のB―B線断面図
【図6】図2のC―C線断面図
【図7】本発明のレンチのソケットの位相出し機構を示
平面視による内部構造図
【図8】同一部拡大図
【符号の説明】
5 中間ギヤ 7 ソケット 16 遊動駒 18 ストッパピン 20 円形溝 c 切込み凹部

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ギヤ列を介して駆動力が伝達されるソケ
    ットの向きを所定の位相に合せるための位相出し機構に
    おいて、前記ギヤ列を構成する中間ギヤに遊動駒を設け
    て中間ギヤの周方向に揺動自在にするとともに、中間ギ
    ヤの周囲を取り囲む円形溝の周壁に向けて押し付け、こ
    の円形溝の周壁に、中間ギヤが正転する際は通過を許容
    し、中間ギヤが逆転する際は遊動駒の先端部の摩擦角に
    よって通過を阻止する切込み凹部を形成したことを特徴
    とするレンチのソケットの位相出し機構。
JP32234593A 1993-05-07 1993-12-21 レンチのソケットの位相出し機構 Expired - Fee Related JP2887340B2 (ja)

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