JPH05222328A - 水性インク組成物及びそれを用いた記録方法 - Google Patents

水性インク組成物及びそれを用いた記録方法

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JPH05222328A
JPH05222328A JP5900192A JP5900192A JPH05222328A JP H05222328 A JPH05222328 A JP H05222328A JP 5900192 A JP5900192 A JP 5900192A JP 5900192 A JP5900192 A JP 5900192A JP H05222328 A JPH05222328 A JP H05222328A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 現在提案されている水性インク用の染料(殊
にマゼンタ及び赤色系のもの)は色調、耐水性、耐光
性、保存安定性のいずれもがすぐれているとは言い難
い。本発明はそれら特性にすぐれたインク組成物及びそ
れを用いた記録方法を提供するものである。 【構成】 着色剤として化1で表わされる化合物が使用
された水性インク組成物。 【化1】 (但しR1,R2及びXは水素、ハロゲン、アルキル基、
アルコキシ基のいずれかを示し、これらは同時に同じで
あっても異なっていてもよい。Mはアルカリ金属、アン
モニウム、第4級アンモニウム、第4級ホスホニウム又
はアミン類を示す。mは1,2又は3の整数である。)
この水性インクを用いて記録(インクジェット記録)を
行なうには、水性インクのpHを7以上とし、被転写体
をpH6以下にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は水性インク組成物及びそ
れを用いた記録方法に関し、詳しくは、特にインクジェ
ット記録方式に有用な水性インク組成物、並びに、これ
を用いて、いわゆる普通紙等の被記録体に良質の画像形
成が行なえるインクジェット記録方法に関する。なお、
本発明の水性インク組成物は、インクジェット記録用の
他に、水性筆記用具、記録計、ペンプロッター用などに
も使用しうるものである。
【0002】
【従来の技術】水性インクの研究・開発は油性インクの
それと並んで今でも多く行なわれている。水性インクの
有する最大の利点は溶媒が水なので、インク濃度の変化
する割合が小さく、有害物質の発生が極めて少なく、更
には、火災の生じるおそれもないことである。
【0003】水性インクのうちでもマゼンタ及び赤色系
のものに関する発明は数多くなされている。例えば、キ
サンテン系染料を用いた水性インクは特開昭57−35
728号、特開昭57−35729号などの公報に、モ
ノアゾ系染料を用いた水性インクは特開昭58−101
178号、特開昭58−174457号などの公報に、
アゾチアゾール系を用いた水性インクは特開昭58−1
76274号などの公報にそれぞれ開示されている。だ
が、これら提案されている染料は、これを水性インクに
使用した場合、色調、耐水性、耐光性、保存安定性のい
ずれもがすぐれているとは言い難い。
【0004】そこで、新規な染料の開発が進められてい
るが、特開昭63−117082号公報にはジオキサジ
ン系の水溶性染料が開示されている。この染料は耐光性
及び保存安定性は優れているものの、耐水性は本発明者
らが考える程度にまでは良好でないものであった。特に
近年、インクジェット記録方式による普通紙への記録が
一層高まっており、それに伴って、耐水性の向上が望ま
れている。
【0005】かかる背景のもとに、キナクリドン、ロー
ダミンレーキ等の顔料を着色材として用いたインクジェ
ット記録液も特に検討されている。たとえば、特開平3
−76768号公報にはキナクリドン系顔料を用いた水
性インク組成物が開示されている。しかしながら、顔料
インクの場合、保存安定性が改善されてもいったんイン
ク吐出口付近で水分が蒸発すると回復することができな
い。このため、信頼性維持機構がかなり重要となるが、
水性染料の場合と同等の信頼性が得られるまでにはいた
っていないのが現状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第1の目的
は、インクジェット記録方式に用いられるインクとして
諸特性を満足し、特に画像の耐水性が改良された水性イ
ンク組成物を提供するものである。本発明の第2の目的
は、前記インク組成物の保存安定性を得るために必要な
着色材の形態を提示するものである。本発明の第3の目
的は、前記インク組成物の保存安定性を得るために必要
なインクの物性値を提示するものである。本発明の第4
の目的は、前記インク組成物を用いて良好に画像形成を
するための記録方法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の第1は水性イン
ク組成物であって、下記化1の一般式
【化1】 (但しR1,R2及びXは水素、ハロゲン、アルキル基、
アルコキシ基のいずれかを示し、これらは同時に同じで
あっても異なっていてもよい。Mはアルカリ金属、アン
モニウム、第4級アンモニウム、第4級ホスホニウム又
はアミン類を示す。mは1,2又は3の整数である。)
で表わされる化合物の少なくとも1種を着色剤として含
有していることを特徴としている。
【0008】本発明の第2は記録方法であって、前記化
1の一般式で表わされる化合物の少なくとも1種を着色
剤として含有しpH7以上に調整された水性インク組成
物を用い、これを微細な吐出口より液滴として飛翔さ
せ、pH6以下の被記録体に画像形成することを特徴と
している。
【0009】なお、本発明に係る前記化合物に類似する
(遊離酸の形態がとられる)もの、その製造法及び用途
はUSP3275637に記載されており、そこには更
に、他のキナクリドン系顔料とともに用いることにより
顔料の分散安定性が高められることも示唆されている。
これに対して、本発明者らは、本発明に係る前記化合物
は遊離酸の形態としてではなくアルカリ性塩として水性
インクに用いると水及び水溶性溶媒に対する溶解性が得
られ、かつ、特に普通紙に記録すると良好な耐水性を有
することを見出した。本発明はこうした知見により完成
されたものである。
【0010】以下に本発明をさらに詳細に説明する。本
発明に係る前記化合物はカウンターイオン(M)がリチ
ウム又は下記化2
【化2】 (但し、Yは窒素又は燐である。R3,R4,R5及びR6
は炭素数1〜4のアルキル基、ヒドロキシアルキル基、
ハロゲン化アルキル基のいずれかを示し、これらは同時
に同じであっても異なっていてもよい。)で表わされる
第4級アンモニウム、第4級ホスホニウムを用いること
により、一層優れた溶解安定性が得られるようになる。
【0011】本発明に係る前記化合物の前駆体(アルカ
リ塩となる前の化合物)には下記の表1のごときものが
あげられる。
【表1】
【0012】これらはUSP3275637に開示され
た方法により遊離酸の形態で合成される。例えば(I−
1)の化合物は10重量部のβ型キナクリドンを濃硫酸
65重量部に45〜50℃で30分間撹拌し溶解させ、
35℃まで冷却し、11重量部のフタルイミドを添加し
10分間撹拌する。次に、パラホルムアミド2重量部を
加え、50〜55℃で30分間撹拌する。生成物に60
0重量部の水を加えて単離し、濾別する。これを十分に
水及びメタノールで洗浄し、乾燥すれば目的の化合物を
得ることができる。
【0013】続いて、こうした化合物を化1で表わされ
るアルカリ塩とするにはインク調整時に所望のアルカリ
イオンを含んだアルカリ水酸化物を添加することにより
容易に行なえる。例えばリチウム塩の場合は水酸化リチ
ウムを添加することにより行なえ、化2で表わされる第
4級アンモニウム、ホスホニウムに関しては、具体的に
は以下の表2に示す水酸化物を添加することにより行な
われる。
【表2】
【0014】本発明においては、化1で表わされる化合
物のカウンターイオンはそのすべてがリチウム及び/又
は第4級アンモニウム、第4級ホスホニウムである必要
はなく、一部を他のアルカリ金属にしてもかまわない。
好ましい他のカウンターイオンとしてはナトリウム、ト
リエタノールアミンなどがあげられる。しかし、リチウ
ム及び/又は第4級アンモニウム、第4級ホスホニウム
によるイオンの量としては、化1で表わされる化合物の
モル数に対して30%以上好ましくは50%以上となる
ように添加される。また、本発明に係る化1で表わされ
る化合物の水性インク組成物に占める割合は0.1〜2
0重量%、好ましくは0.5〜5重量%である。
【0015】本発明の水性インク組成物は水を液媒体と
して使用するものであるが、インクを所望の物性にする
ため、インクの乾燥を防止するため、更には、本発明に
係る化合物(化1で表わされた化合物)の溶解安定性を
向上するため等の目的で下記の水溶性有機溶媒を使用す
ることができる。エチレングリコール、ジエチレングリ
コール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコ
ール、ポリプロピレングリコール、グリセロール等の多
価アルコール類:エチレングリコールモノエチルエーテ
ル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレ
ングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコー
ルモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチ
ルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエー
テル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多
価アルコールアルキルエーテル類:エチレングリコール
モノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジ
ルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類:N
−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2
−ピロリドン、1.3−ジメチルイミダゾリジノン、ε
−カプロラクタム、γ−ブチロラクトン等の含窒素複素
環化合物:ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、ホ
ルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド
類:モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリ
エタノールアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミ
ン、トリエチルアミン等のアミン類:ジメチルスルホキ
シド、スルホラン、チオジエタノール等の含硫黄化合物
類:プロピレンカーボネート、炭酸エチレン等である。
これらの溶媒は、水とともに単独もしくは複数混合して
用いられる。これらの中で特に好ましいものはジエチレ
ングリコール、チオジエタノール、ポリエチレングリコ
ール200〜600、トリエチレングリコール、グリセ
ロール、N−メチル−2−ピロリドンであり、これらを
用いることにより本発明に係る化合物(化1で表わされ
る化合物)の高い溶解性と水分蒸発による噴射特性不良
の防止に対して優れた効果が得られる。
【0016】着色剤として本発明に係る化合物のみが使
用されてもよいが、他の染料を添加することもできる。
その他の染料の代表例はC.I.アシッドレッド35、
C.I.アシッドレッド52、C.I.アシッドレッド
35、C.I.アシッドレッド82、C.I.アシッド
レッド92、C.I.アシッドレッド249、C.I.
アシッドレッド254、C.I.アシッドレッド289
等の酸性染料、C.I.ダイレクトレッド9、C.I.
ダイレクトレッド81、C.I.ダイレクトレッド22
7等であり、これら単独では耐水性や耐光性が満足され
ないが、前記本発明に係る化合物と混合して使用するこ
とにより特性が向上する。
【0017】本発明の水性インクには着色剤、溶媒の他
に従来より知られている添加剤を加えることができる。
例えば、防腐防黴剤としてデヒドロ酢酸ナトリウム、ソ
ルビン酸ナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキ
サイドナトリウム、安息香酸ナトリウム、ペンタクロロ
フェノールナトリウム等が本発明に使用できる。pH調
整剤としては、調合されるインクに悪影響をおよぼさず
にpHを7以上に調整できるものであれば、任意の物質
を使用することができる。その例として、ジエタノール
アミン、トリエタノールアミン等のアミン、水酸化リチ
ウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ
金属元素の水酸化物、水酸化アンモニウム、第4級アン
モニウム水酸化物、第4級ホスホニウム水酸化物、炭酸
リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ
金属の炭酸塩等が挙げられる。キレート試薬としては、
例えば、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム、ニトリロ
三酢酸ナトリウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン
三酢酸ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸ナトリ
ウム、ウラミル二酢酸ナトリウム等があげられる。防錆
剤としては、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウ
ム、チオジグリコール酸アンモン、ジイソプロピルアン
モニウムニトライト、四硝酸ペンタエリスリトール、ジ
シクロヘキシルアンモニウムニトライト等があげられ
る。その他目的に応じて水溶性紫外線吸収剤、水溶性赤
外線吸収剤、界面活性剤を添加することもできる。
【0018】
【実施例】次に、実施例、参考例及び比較例をあげて本
発明をさらに具体的に説明する。なお、ここでの%は重
量基準である。
【0019】実施例1 上記記載の合成法によって得られた具体例(I−1)の
化合物を用いて下記処方の組成物を60℃で撹拌溶解
し、室温にて放冷後、pHが8になるように水酸化リチ
ウム10%水溶液にて調整し、これを約0.22μm厚
のテフロンフィルターにて濾過し「インク1」を調製し
た。 具体例(I−1)の化合物 1.5% ジエチレングリコール 8% グリセロール 4% 水酸化リチウム10%溶液 2% デヒドロ酢酸ナトリウム 0.2% イオン交換水 残量
【0020】実施例2 下記組成物を用いた以外は実施例1と同様にし、pHを
水酸化ナトリウムで9にして「インク2」を調製した。 具体例(I−1)の化合物 2% N−メチル−2−ピロリドン 10% ポリエチレングリコール 200 8% 具体例(II−1)の化合物(25%水溶液) 1.8% 2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム 0.2% イオン交換水 残量
【0021】実施例3 下記組成物を用いた以外は実施例1と同様にし、pHを
炭酸リチウムで8にして「インク3」を調製した。 具体例(I−2)の化合物 1.8% チオジエタノール 14% グリセロール 2% 具体例(II−3)の化合物(25%水溶液) 2% デヒドロ酢酸ナトリウム 0.2% イオン交換水 残量
【0022】実施例4 下記組成物を用いた以外は実施例1と同様にし、pHを
水酸化リチウムで9にして「インク4」を調製した。 具体例(I−3)の化合物 2.2% エチレングリコール 10% グリセロール 5% 具体例(II−4)の化合物(25%水溶液) 2% 安息香酸ナトリウム 0.2% イオン交換水 残量
【0023】実施例5 下記組成物を用いた以外は実施例1と同様にし、pHを
水酸化ナトリウムで9にして「インク5」を調製した。 具体例(I−4)の化合物 2% トリエチレングリコール 10% グリセロール 10% 具体例(II−2)の化合物(25%水溶液) 2% イオン交換水 残量
【0024】実施例6 下記組成物を用いた以外は実施例1と同様にし、pHを
水酸化リチウムで10にして「インク6」を調製した。 具体例(II−5)の化合物 1.5% プロピレングリコール 15% 具体例(II−7)の化合物(25%水溶液) 2% イオン交換水 残量
【0025】参考例1 pHを5.8とした以外は実施例1と同様にして下記組
成物を用いて「インク7」を調製した。 具体例(I−1)の化合物 1.5% ジエチレングリコール 8% グリセロール 4% 水酸化リチウム10%溶液 1.5% デヒドロ酢酸ナトリウム 0.2% イオン交換水 残量
【0026】比較例1 下記組成物を用いる以外は実施例1と同様にし、pHを
水酸化ナトリウムで9にして「インク8」を調製した。 C.I.アシッドレッド35 2% N−メチル−2−ピロリドン 10% ポリエチレングリコール 200 1.8% 2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム 0.2% イオン交換水 残量
【0027】比較例2 下記組成物を用いる以外は実施例1と同様にし、pHを
炭酸リチウムで8にして「インク9」を調製した。 C.I.アシッドレッド254 1.8% チオジエタノール 14% グリセロール 2% デヒドロ酢酸ナトリウム 0.2% イオン交換水 残量
【0028】比較例3 下記組成物を用いる以外は実施例1と同様にし、pHを
水酸化リチウムで9にして「インク10」を調製した。 C.I.ダイレクトレッド227 2.2% エチレングリコール 10% グリセロール 2% 安息香酸ナトリウム 0.2% イオン交換水 残量
【0029】比較例4 下記組成物を用い約0.5mm径のガラスビーズと共に
サンドグライダーで20時間ミリングし、約2μm厚の
テフロンフィルターで濾過し「インク11」を調製し
た。 C.I.ピグメントレッド122 (2,9−ジメチルキナクリドン) 2% トリエチレングリコール 10% グリセロール 10% ディスコートN−14(スチレン−マレイン酸樹脂) 2% イオン交換水 残量
【0030】実施例5 下記組成物を用いる以外は実施例1と同様にし、pHを
水酸化リチウムで10にして「インク12」を調製し
た。
【化3】 プロピレングリコール 15% イオン交換水 残量
【0031】これら12種のインクについて試験を行な
った。その評価は表3のとおりであった。
【表3】 注1)画像の耐水性 HPデスクジェットプリンターのカートリッジを改造し
これにインクを充填しデスクジェット500Jを用いて
印字を行なった。印字用紙としては紙面pH4のボンド
紙、及びpH6.5のノーサイズインクジェット用紙に
印字した。この画像サンプルを30℃の水に1分間浸漬
し、浸漬前後の画像濃度の変化をマクベス濃度計で測定
し、下記の式(1)にて耐水性(退色率%)を求めた。 退色率(%) =[1−処理後の画像濃度/処理前の画像濃度]×100 (1) 注2)注1)と同様にして得られた印字サンプルをカー
ボンアークを用いたフェードメータにて63℃で3時間
暴露し、画像濃度変化をに(1)式より評価し耐光性
(退色率%)を評価した。 注3)保存安定性 各インクをポリエチレン容器に入れ、−20℃、5℃、
20℃、70℃でそれぞれの条件下で3ヵ月保存し、保
存後の表面張力、粘度、及び沈殿物析出の有無を調べ
た。どの条件で保存しても、物性等の変化がないものを
〇とした。 注4)印字休止時の信頼性(噴射信頼性) プリンター動作中にキャップ、クリーニング等が行なわ
れないでどれだけ印字休止しても復帰できるかをデスク
ジェットプリンターにてホームポジションからずらして
どれだけの時間(秒)で噴射方向がずれるかでその信頼
性を評価した。また、積層型PZTを用いた300dp
iのオンデマンドプリンターを用いて同様の評価を行な
ったがほぼ同等の結果が得られた。
【0032】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、記録画像の耐
水性及び耐水性にすぐれ、インクジェット記録方法に有
用な水性インクが得られる。請求項2及び3の発明によ
れば、水性インクは溶解安定性がより良好なものとな
る。請求項4の発明によれば、顔料系インクでの記録画
像に近い耐水性画像をボンド紙等の普通紙に得ることが
できる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記化1の一般式で表わされる化合物の
    少なくとも1種を着色剤として含有してなることを特徴
    とする水性インク組成物。 【化1】 (但しR1,R2及びXは水素、ハロゲン、アルキル基、
    アルコキシ基のいずれかを示し、これらは同時に同じで
    あっても異なっていてもよい。Mはアルカリ金属、アン
    モニウム、第4級アンモニウム、第4級ホスホニウム又
    はアミン類を示す。mは1,2又は3の整数である。)
  2. 【請求項2】 前記一般式で表わされる化合物のMがリ
    チウム又は下記化2で表わされる第4級アンモニウム、
    第4級ホスホニウムである請求項1記載の水性インク組
    成物。 【化2】 (但し、Yは窒素又は燐である。R3,R4,R5及びR6
    は炭素数1〜4のアルキル基、ヒドロキシアルキル基、
    ハロゲン化アルキル基のいずれかを示し、これらは同時
    に同じであっても異なっていてもよい。)
  3. 【請求項3】 前記インクのpHを7以上とした請求項
    1又は2記載の水性インク組成物。
  4. 【請求項4】 下記化1の一般式で表わされる化合物の
    少なくとも1種を着色剤として含有しpH7以上に調整
    された水性インク組成物を用い、これを微細な吐出口よ
    り液滴として飛翔させ、pH6以下の被記録体に画像形
    成することを特徴とする記録方法。 【化1】 (但しR1,R2及びXは水素、ハロゲン、アルキル基、
    アルコキシ基のいずれかを示し、これらは同時に同じで
    あっても異なっていてもよい。Mはアルカリ金属、アン
    モニウム、第4級アンモニウム、第4級ホスホニウム又
    はアミン類を示す。mは1,2又は3の整数である。)
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