JPH05220283A - 多頭形刺繍ミシン - Google Patents

多頭形刺繍ミシン

Info

Publication number
JPH05220283A
JPH05220283A JP2792292A JP2792292A JPH05220283A JP H05220283 A JPH05220283 A JP H05220283A JP 2792292 A JP2792292 A JP 2792292A JP 2792292 A JP2792292 A JP 2792292A JP H05220283 A JPH05220283 A JP H05220283A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
embroidery
sewing machine
machine head
head
needle bars
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2792292A
Other languages
English (en)
Inventor
Fumiaki Asano
史明 浅野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Brother Industries Ltd filed Critical Brother Industries Ltd
Priority to JP2792292A priority Critical patent/JPH05220283A/ja
Publication of JPH05220283A publication Critical patent/JPH05220283A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Sewing Machines And Sewing (AREA)
  • Automatic Embroidering For Embroidered Or Tufted Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 多頭形刺繍ミシンにおいて、1つのミシン頭
部が有する針棒の数を越える色の刺繍糸で刺繍する時、
刺繍糸の交換作業を行うことなく簡単に刺繍することが
できる。 【構成】 オペレータが設定した刺繍糸の色数(S1)
と、1つのミシン頭部が有する針棒の数(S2)とに基
づいてどのミシン頭部の針棒を稼働させるかを決め、そ
の決定されたミシン頭部の針棒と対向するように刺繍枠
を移動させる(S15,S16,S17)。そして、刺
繍データに応じた針棒を駆動させて刺繍を行う(S1
8,S10)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数個のミシン頭部を
備え、加工布に複数個の刺繍を同時に形成するようにし
た多頭形刺繍ミシンに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の多頭形刺繍ミシンは、ミ
シンテーブルの上方に複数個のミシン頭部を所定のピッ
チで横方向(X軸方向)に並んで備えると共に、それら
ミシン頭部群の下方に横方向に長い刺繍枠を備えて構成
されている。前記刺繍枠は、前記ミシンテーブル上を水
平方向に移動可能に設けられ、水平移動機構より水平方
向(X軸,Y軸方向)に自在に移動されるようになって
いる。この場合、刺繍枠のX軸方向の移動可能な範囲
は、前記ミシン頭部の配置ピッチにほぼ相当していた。
【0003】そして、刺繍ミシンの制御装置は、一針毎
の針落ち位置(針棒のX軸,Y軸方向相対的移動量)を
指示する刺繍データに基づいて、加工布を保持した刺繍
枠をX軸,Y軸方向に移動させつつ、各ミシン頭部に設
けられた針棒を上下駆動させるようになっている。これ
にて、加工布中に各ミシン頭部に対応して個々に横方向
に並んで形成される刺繍領域に、夫々同一の刺繍を同時
に形成するようになっている。
【0004】而して、前記各ミシン頭部は、複数本例え
ば6本の針棒を備えており、針棒選択モータにより、そ
のうち一つの針棒のみが選択的に駆動軸に連結されて上
下動されるようになっている。従って、各針棒に夫々色
の異なる刺繍糸をセットしておくと共に、糸色のデータ
を前記刺繍データに含ませておくことにより、刺繍動作
中の任意の位置で刺繍糸の変更をも行うことができ、以
て、多色の刺繍を自動的に実行することができるもので
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年では、
消費者の嗜好の多様化等に伴い、刺繍のより高級化が望
まれてきており、一つの刺繍に使用する刺繍糸の種類
(色の数)も多くなる傾向にある。従って、1個のミシ
ン頭部に例えば6本の針棒を有する多頭形刺繍ミシンに
て、7色以上の刺繍糸を使用した刺繍を実行させたいよ
うな場合が生ずることがある。
【0006】このように針棒の数を越えた数の刺繍糸を
使用したい場合には、従来の多頭形刺繍ミシンにあって
は、刺繍動作の途中にてミシンの稼働を一旦停止し、そ
こで作業者が各ミシン頭部の針棒への刺繍糸の交換作業
を行って対応するようにしていた。ところが、このよう
な刺繍糸の交換作業は極めて面倒なものであり、複数本
の針棒により自動的に刺繍糸の変更を行うことができる
というこの種の刺繍ミシン本来のメリットを生かすこと
ができなくなってしまう。
【0007】ここで、ミシン頭部が有する針棒数を増や
すようにすれば、上述の不具合に対処することができ
る。近年では、1個のミシン頭部に例えば12本の針棒
を有するものも供されてきている。
【0008】しかしながら、このように針棒の本数を増
やした多頭形刺繍ミシンは、極めて高価となってしま
う。これに対し、通常では、刺繍の実行に例えば6色ま
での刺繍糸で十分に間に合ってしまい、多数本の針棒を
有するものでは、普段使用しない針棒が多くなるなど、
過剰な性能を有することとなり、使用者にとってはコス
ト面での不利があまりに大きいものであった。
【0009】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、一つのミシン頭部が有する針棒の数を
越えた種類の刺繍糸を用いた刺繍動作を、刺繍糸の交換
作業なしに実行することを可能とした多頭形刺繍ミシン
を提供するにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の多頭形刺繍ミシンは、複数本の針棒を有
し、そのうちの一つの針棒を選択的に上下動させるミシ
ン頭部を、複数個並んで備えると共に、それらミシン頭
部の並び方向に延びて加工布を保持する刺繍枠を備え、
前記刺繍枠を移動させつつ前記各ミシン頭部を稼働させ
ることにより、前記加工布に複数個の刺繍を同時に形成
するようにしたものであって、前記複数個のミシン頭部
を選択的に稼働させる頭部選択手段と、前記刺繍枠を前
記ミシン頭部の配置ピッチの複数分の領域に渡って並び
方向に移動させる移動手段とを設けたところに特徴を有
する。
【0011】
【作用】上記構成を有する本発明によれば、移動手段に
より、刺繍枠ひいては加工布を前記ミシン頭部複数個に
渡る領域に移動させることができる。従って、ミシン頭
部と加工布の刺繍領域とが1対1に独立して対応するも
のと異なり、1個のミシン頭部により刺繍の実行が可能
な加工布の刺繍領域が、ミシン頭部複数個分に広がるこ
ととなり、言換えれば、加工布の所定の箇所に複数個の
ミシン頭部を交替で用いて刺繍を実行することができる
ようになる。
【0012】このとき、頭部選択手段により、複数個の
ミシン頭部のうち所定のものをだけを稼働させて他のも
のを休止させておくことができるから、一つのミシン頭
部の針棒にセットする刺繍糸の種類と、他のミシン頭部
の針棒にセットする刺繍糸の種類とを異ならせるように
すれば、1個のミシン頭部が有する針棒の数を越えた種
類の刺繍糸を用いた刺繍動作を、刺繍糸の交換作業なし
に実行することが可能となる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の一実施例について、図面を参
照して説明する。まず、本実施例に係る多頭形刺繍ミシ
ンの全体構成について、図2及び図3を参照して簡単に
述べる。
【0014】図2に示すように、刺繍ミシンの本体1
は、横方向(X軸方向)に長いミシンテーブル2の上方
に、複数個(図2には3個のみ図示)のミシン頭部3を
所定間隔(図5に示す配置ピッチUが例えば50cm)
に横方向に並んで備えて構成されている。前記各ミシン
頭部3には、複数本この場合4本の針棒4を有する支持
ケース5が設けられている。前記4本の針棒4は、横方
向に並んで支持ケース5に上下動可能に支持されてお
り、下端の縫針6には、図示しない糸供給源から夫々異
なる種類(色)の刺繍糸がセットされるようになってい
る。
【0015】前記支持ケース5は、ミシン頭部3に横方
向にスライド移動可能に取付けられており、各ミシン頭
部3に設けられた針棒選択モータ7により移動されるよ
うになっている。そして、詳しく図示はしないが、各ミ
シン頭部3内には、駆動軸の回転を針棒4の上下動に変
換する駆動機構が設けられている。この場合、駆動軸の
駆動力は、所定の使用位置に位置された針棒4にのみ伝
達されるようになっており、従って、前記針棒選択モー
タ7により支持ケース5を移動させることにより、4本
の針棒4のうち一つの針棒4のみが選択的に上下動され
るようになっている。尚、図5に示すように、以下4本
の針棒4を区別する場合には、右から順に1,2,3,
4と針棒番号を付けることとする。
【0016】また、詳しい図示は省略するが、本実施例
では、前記各ミシン頭部3の駆動軸は、ミシン本体1に
設けられた主軸モータ8(図3にのみ図示)により回転
される1個の主軸の回転力が、各ミシン頭部3に対応し
て設けられた伝達機構9(図3にのみ図示)を介して伝
達されるようになっている。そして、前記伝達機構9に
より、前記主軸と各ミシン頭部3の駆動軸との連結及び
切離しを行うことができるようになっている。
【0017】一方、前記ミシンテーブル2には、前記縫
針6との協働により加工布にステッチを形成する釜機構
が、各ミシン頭部3に対応して設けられていると共に、
図示しない加工布を保持するための刺繍枠10が設けら
れている。この刺繍枠10は、図2及び図5に示すよう
に、ミシンテーブル2上略一杯にX軸方向に延びる矩形
枠状をなし、横長な加工布を前記複数個のミシン頭部3
の下部に保持するようになっている。このとき、図5に
破線で区画されるように、刺繍枠10には、各ミシン頭
部3の配置ピッチUの幅に相当する幅の複数個のエリア
10a,10b,10c,10dが左から順に横方向に
並んで仮想される。
【0018】さて、この刺繍枠10は、ミシンテーブル
2上を水平方向(X軸,Y軸方向)に移動可能に設けら
れていると共に、移動機構によりX軸,Y軸方向任意の
位置に移動されるようになっている。この移動機構は、
刺繍枠10をX軸方向に移動させるためのX軸方向移動
機構11、及び、刺繍枠10をY軸方向(前後方向)に
移動させるためのY軸方向移動機構12から構成されて
いる。
【0019】このうちX軸方向移動機構11は、図4に
示すように、X軸方向に並んで設けられた回転自在な2
個のギア13,14と、それらの中間部下方部位に設け
られた駆動ギア15との間に環状の歯付きベルト16を
掛渡し、その歯付きベルト16の上面と前記刺繍枠10
とを連結部材17により連結させて構成されている。そ
して、前記駆動ギア15は、X軸駆動モータ18(図3
参照)により回転駆動されるようになっている。
【0020】このとき、本実施例においては、2個のギ
ア13,14間の間隔Vが、前記ミシン頭部3の配置ピ
ッチUの約3倍とされている。これにて、刺繍枠10
は、ミシン頭部3の配置ピッチU3個分の領域に渡って
X軸方向に移動されるようになっている。
【0021】尚、従来より供されていた多頭形刺繍ミシ
ンでは、2個のギアの間隔がミシン頭部3の配置ピッチ
Uにほぼ等しかった。このため、図5に示すように、刺
繍枠10上のある点P(エリア10cの中心)は、従来
のものでは、S−T間(エリア10cの1エリア分)を
移動するに過ぎなかったが、本実施例では、Q−T間
(エリア10a〜エリア10cの3エリア分)を移動さ
せることが可能となるのである。ここで、前記点Pが、
図5に(C)で示すミシン頭部3の中心線L上に位置す
るような刺繍枠10の位置を、標準位置と称する。
【0022】また、詳しい図示及び説明は省略するが、
Y軸方向移動機構12も、上記X軸方向移動機構11と
は90度角度を異ならせた類似の構成とされ、Y軸駆動
モータ19(図3参照)により、刺繍枠10を該刺繍枠
10の前後方向長さWにほぼ等しい範囲でY軸方向に移
動させるようになっている。
【0023】以上の各機構は、図3に示す制御装置20
により制御されるようになっている。この制御装置20
は、CPU21,ROM22,RAM23,フロッピー
ディスクドライブ24及びそれらを相互に接続するバス
25等からなるマイクロコンピュータを主体としたもの
であり、さらに前記バス25には入出力インタフェース
26が接続されている。
【0024】前記入出力インタフェース26には、前記
主軸モータ8,X軸駆動モータ18,Y軸駆動モータ1
9及び複数個の針棒選択モータ7を夫々駆動するための
モータ駆動回路27,28,29及び30が接続されて
いると共に、前記伝達機構9の連結,切離しを切換える
ための駆動回路31が接続されている。さらに、この入
出力インタフェース26には、オペレータが各種の入力
などの操作を行うための操作ボード32が接続されてい
る。
【0025】これにて、制御装置20は、ROM22に
記憶された制御プログラムや、RAM23に記憶された
後述する刺繍データ等に基づいて、主軸モータ8、X軸
駆動モータ18、Y軸駆動モータ19を制御し、これと
共に各ミシン頭部3の針棒選択モータ7並びに各ミシン
頭部3に対応する伝達機構9等を制御し、加工布に対す
る刺繍動作の実行を自動的に行うようになっている。
【0026】ここで、前記刺繍データについて簡単に触
れておく。この刺繍データは、加工布上の一つの針落ち
点から次の針落ち点までの一針毎のX軸及びY軸方向の
移動距離を指示するステッチデータの集合からなるが、
その所要位置にそこで刺繍糸を変更するための色番デー
タが含まれて構成される。この色番とは、各ミシン頭部
3の針棒4の番号に対応して、例えば1番が赤色,2番
が青色というように予め設定されるようになっている。
この刺繍データは、例えばフロッピーディスクに保存さ
れており、フロッピーディスクドライブ24によりRA
M23に読込まれるようになっている。
【0027】制御装置20は上記色番データに基づいて
前記針棒選択モータ7を制御し、自動的に針棒4(刺繍
糸)の切換えを行なう。この場合、後述の作用説明にて
明らかとなるように、本実施例では、最高12色(12
種類)までの刺繍糸を使用して刺繍を実行することがで
きるようになっている。ここで、4色以内の刺繍糸を用
いる場合は、オペレータは、各ミシン頭部3に対し、例
えば1番の針棒4には1番の刺繍糸といったように夫々
の針棒4に対応する刺繍糸をセットするようにする。
【0028】また、5色から8色の刺繍糸を用いる場合
には、隣合う2個のミシン頭部3を1組と考えて、8本
の針棒4に、右から順に1番からの刺繍糸をセットする
ようにし、さらに、9色から12色の場合には、連続す
る3個のミシン頭部3を1組と考えて同様に右から順に
1番からの刺繍糸をセットするようにする。そして、オ
ペレータは、刺繍動作を開始させるに先立って、上述の
ような刺繍糸のセットを行うと共に、前記操作ボード3
2の有効色数設定スイッチを操作して、刺繍に使用する
刺繍糸の色数を入力するようにする。
【0029】前記制御装置20は、そのソフトウエア的
構成により、この有効色数設定スイッチにより設定され
た有効色数及び上述の色番データを含む刺繍データに基
づいて前記伝達機構9を制御し、複数個のミシン頭部3
のうち、指定された色番の刺繍糸を備えている針棒4を
有するミシン頭部3のみを稼働させるようになってお
り、また、稼働されるミシン頭部3により正しい刺繍動
作が実行されるように、刺繍枠10のシフト移動を行う
ようになっている。この制御装置20の制御の手順は、
後述のフローチャートの説明にて明らかとなる。
【0030】次に、上記のように構成された多頭形刺繍
ミシンの作用について図1及び図5を主に参照しながら
述べる。尚、図5は、具体的な説明のために、本体1の
左端部に位置する4個のミシン頭部3と刺繍枠9の左端
部とを簡略化して示したものであるが、ここでは、これ
ら4個のミシン頭部3を左から順にA,B,C,Dと称
して区別する。
【0031】刺繍を実行させるにあたっては、オペレー
タは上述のように刺繍糸のセットを行い、有効色数設定
スイッチにより使用する刺繍糸の色数を入力するように
する。このとき、5〜8色の刺繍糸を用いる場合には、
(A)及び(B)のミシン頭部3、(C)及び(D)の
ミシン頭部3が、夫々ペアとなり、(B)と(D)のミ
シン頭部3の針棒4に夫々右から順に1番から4番まで
の刺繍糸がセットされ、(A)と(C)のミシン頭部3
の針棒4に右から順に5番以降の刺繍糸がセットされ
る。
【0032】また、使用する刺繍糸が9〜12色の場合
には、(A),(B),(C)の3個のミシン頭部3が
1組と見なされ、(C)のミシン頭部3に1番から4
番、(B)のミシン頭部3に5番から8番、(A)のミ
シン頭部3に9番以降の刺繍糸が右から順に夫々セット
される。
【0033】そして、オペレータが操作ボード32のス
タートスイッチを操作して刺繍動作をスタートさせる
と、制御装置20は、図1のフローチャートに示す手順
にて、各機構の制御を行う。
【0034】即ち、まず、ステップS1にてオペレータ
が設定した有効色数の設定値が読込まれ、ステップS2
にて標準針棒数が読込まれる。この場合、例えば8色の
刺繍糸が用いられるときには、有効色数は8であり、ま
た、標準針棒数とは、1個のミシン頭部3の有する針棒
数のことであり、この場合4本である。そして、ステッ
プS3にて、フロッピーディスクドライブ24により、
刺繍データがRAM23に読込まれる。
【0035】次のステップS4では、上記有効色数が標
準針棒数を越えるかどうかが判断される。これは、刺繍
枠10のX軸方向移動範囲を設定するためのものであ
り、本実施例では、標準針棒数の3倍以内の色数の刺繍
の実行が可能であるため、有効色数が、標準針棒数以内
(1〜4)、標準針棒数の2倍以内(5〜8)、標準針
棒数の3倍以内(9〜12)かどうかが判断される。
【0036】ここで、有効色数が1色〜4色であったな
らば、ステップS5にて刺繍枠10のX軸方向移動範囲
が標準(1エリア分、図5の点Pの例ではS−T間)に
設定され、有効色数が5色〜8色であったならば、ステ
ップS6にてX軸方向移動範囲が標準の2倍(2エリア
分、図5の点Pの例ではR−T間)に設定され、有効色
数が9色〜12色であったならば、ステップS7にてX
軸方向移動範囲が標準の3倍(3エリア分、図5の点P
の例ではQ−T間)に設定される。
【0037】図5の例では、有効色数が標準針棒数4以
内であれば、刺繍枠10の移動範囲が1エリア分とな
り、刺繍枠10のエリア10aに対し(A)のミシン頭
部3により刺繍を行うというように、エリア10a〜1
0dが夫々A〜Dのミシン頭部3に1対1で対応するよ
うになる。また、有効色数が5〜8色の場合には、2エ
リア分の移動範囲となり、例えばエリア10bに対し
て、(B)及び(A)の2個のミシン頭部3による刺繍
が可能となる。さらに、有効色数が9〜12色の場合に
は、エリア10cに対して、(C),(B)及び(A)
の3個のミシン頭部3による刺繍が可能となるのであ
る。
【0038】この設定がなされると、ステップS8に
て、刺繍データを1データずつ取出すことが行われ、次
のステップS9にて、そのデータがどの種類のデータか
(色番データかどうか)が判断される。ここで、色番デ
ータでなくステッチデータやフィードデータであったと
きには(No)、ステップS10にてそのデータに応じ
た通常の処理を実行した後、後述のステップS19に進
む。
【0039】一方、データが色番データであったならば
(ステップS9にてYes)、まず、ステップS11に
て、その色番データが有効かどうかが判断される。ここ
で、例えば有効色数が8に設定されているにも拘らず、
色番が9番といったデータが存在すれば、そのデータは
無効であるから(No)、例えばその色番を有効色数分
だけ強制的にディクリメントして有効とするようにする
(ステップS12)。あるいは、ここで刺繍動作を一時
停止してエラー報知を行い、オペレータに所定の処置を
させるようにしても良い。
【0040】色番データが有効であるならば(ステップ
S11にてYes)、ステップS13にて、その色番デ
ータが標準針棒数4を越えるかどうかが判断され、4を
越えていれば(Yes)、ステップS14にて、さらに
標準針棒数の2倍(8)を越えるかどうかが判断され
る。
【0041】ここで、色番が1〜4のときには(ステッ
プS13にてNo)、ステップS15にて刺繍枠10を
標準位置に合わせ、色番が5〜8のときには(ステップ
S14にてNo)、ステップS16にて刺繍枠10を標
準位置から1エリア分だけ左に合わせ、色番が9〜12
のときには(ステップS14にてYes)、ステップS
17にて刺繍枠10を標準位置から2エリア分だけ左に
合わせる。
【0042】そして、ステップS18にて、各ミシン頭
部3において、色番で示される所定の番数の針棒4の選
択処理が、針棒選択モータ7により行われるようにな
る。また、このフローチャートには示されていないが、
刺繍動作は、色番データで示されている針棒4を有する
ミシン頭部3のみを稼働させ、他のミシン頭部3は休止
させて行われる。
【0043】この後、ステップS19にて、全てのデー
タについての処理が終了したかどうかが判断され、処理
が終了していなければ(No)、全データが終了するま
で、ステップS8からの処理が繰返されるのである。
【0044】これにより、図5の例では、有効色数が4
以内であれば、刺繍枠10の各エリア10a〜10dに
対し、夫々A〜Dのミシン頭部3が全て稼働し、刺繍糸
の色が4色までの刺繍が4か所に同時に形成されるよう
になる。
【0045】そして、有効色数が5〜8の場合には、刺
繍枠10のうち、エリア10b及びエリア10dといっ
た1個置きのエリアに対し、1〜4番の刺繍糸のときは
(B)及び(D)のミシン頭部3、5〜8番の刺繍糸の
ときは(A)及び(C)のミシン頭部3というように1
個置きのミシン頭部3が選択的に稼働され、8色までの
刺繍が形成されるのである。
【0046】さらに、有効色数が9〜12の場合には、
刺繍枠10のうち、エリア10c…といった2個置きの
エリアに対し、1〜4番の刺繍糸のときは(C)のミシ
ン頭部3、5〜8番の刺繍糸のときは(B)のミシン頭
部3、9〜12番の刺繍糸のときは(A)のミシン頭部
3(及び(D)のミシン頭部3)というように2個置き
のミシン頭部3が選択的に稼働され、12色まで刺繍糸
を用いた刺繍が形成されるのである。
【0047】このように本実施例によれば、X軸方向移
動機構11を、刺繍枠10を複数個のミシン頭部3に渡
る領域に移動させることができるように構成すると共
に、伝達機構9により、ミシン頭部3のうち所定のもの
をだけを稼働させて他のものを休止させておくように構
成したので、1個のミシン頭部3が有する針棒4の数を
越えた種類の刺繍糸を用いる場合にあっても、刺繍動作
を自動的に実行することが可能となった。
【0048】従って、針棒の数を越えた数の刺繍糸を使
用したい場合には途中で刺繍糸の交換作業を行わなけれ
ばならなかった従来のものと異なり、オペレータが面倒
な交換作業を行わなくとも済んで、自動的に刺繍糸の変
更をできるというこの種の刺繍ミシン本来のメリットを
十分に生かせることができる。
【0049】しかも、1個のミシン頭部3の有する針棒
4の数は少なくて済むので、ミシン頭部が有する針棒数
を増やすようにしたものとも異なり、安価に提供するこ
とが可能であり、また、刺繍糸の数に応じた動作が行わ
れて針棒4を効率的に使用することができるから、過剰
な性能となることもないのである。尚、この場合、多色
となるにつれて、1回に刺繍動作にて形成される刺繍の
数が、1/2あるいは1/3に減少するが、それでも、
刺繍糸の交換作業を行う場合に比べれば効率的であり、
また、コスト的にも十分有利なものとなる。
【0050】尚、上記実施例では1個のエリアに収まる
刺繍を形成するようにしたが、本発明によれば、刺繍枠
の移動領域を大きくしたことにより、複数のエリアに跨
がるような大形の刺繍を形成することも可能となるとい
った副次的な効果も得られるものである。
【0051】また、上記実施例では、説明の簡略化のた
めミシン頭部3の有する針棒数を4本としたが、例えば
6本など針棒の本数が何本であっても同様の効果を得る
ことができる。さらには、ミシン頭部を選択的に稼働さ
せるために、主軸と駆動軸との連結,切離しを行う伝達
機構9を設けたが、例えば各ミシン頭部に独立した駆動
源(モータ)を設けてこれを選択的に駆動させるような
構成としても良い。
【0052】その他、本発明は上記した実施例に限定さ
れるものではなく、例えば色でなく材質や太さなどの異
なる刺繍糸を刺繍途中で変更する場合にも適用すること
ができることは勿論である等、要旨を逸脱しない範囲内
で適宜変更して実施することができるものである。
【0053】
【発明の効果】以上の説明にて明らかなように、本発明
の多頭形刺繍ミシンによれば、複数個のミシン頭部を選
択的に稼働させる頭部選択手段と、刺繍枠を前記ミシン
頭部の配置ピッチの複数分の領域に渡って並び方向に移
動させる移動手段とを設けたので、一つのミシン頭部が
有する針棒の数を越えた種類の刺繍糸を用いた刺繍動作
を、刺繍糸の交換作業なしに実行することが可能となる
という優れた実用的効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すもので、刺繍動作時の
処理の手順を示すフローチャート
【図2】刺繍ミシンの構成を示す斜視図
【図3】電気的構成を示すブロック図
【図4】X軸方向移動機構を概略的に示す正面図
【図5】ミシン頭部と刺繍枠との関係を示す概略的平面
【符号の説明】
図面中、1は本体、2はミシンテーブル、3はミシン頭
部、4は針棒、5は指示ケース、7は針棒選択モータ、
9は伝達機構、10は刺繍枠、11はX軸方向移動機
構、13,14はギア、15は駆動ギア、16は歯付き
ベルト、17は連結部材、18はX軸駆動モータ、20
は制御装置、32は操作ボードを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D05C 9/00 11/06

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数本の針棒を有し、そのうちの一つの
    針棒を選択的に上下動させるミシン頭部を、複数個並ん
    で備えると共に、それらミシン頭部の並び方向に延びて
    加工布を保持する刺繍枠を備え、前記刺繍枠を移動させ
    つつ前記各ミシン頭部を稼働させることにより、前記加
    工布に複数個の刺繍を同時に形成するようにしたもので
    あって、 前記複数個のミシン頭部を選択的に稼働させる頭部選択
    手段と、 前記刺繍枠を前記ミシン頭部の配置ピッチの複数分の領
    域に渡って並び方向に移動させる移動手段とを設けたこ
    とを特徴とする多頭形刺繍ミシン。
JP2792292A 1992-02-14 1992-02-14 多頭形刺繍ミシン Pending JPH05220283A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2792292A JPH05220283A (ja) 1992-02-14 1992-02-14 多頭形刺繍ミシン

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2792292A JPH05220283A (ja) 1992-02-14 1992-02-14 多頭形刺繍ミシン

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05220283A true JPH05220283A (ja) 1993-08-31

Family

ID=12234381

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2792292A Pending JPH05220283A (ja) 1992-02-14 1992-02-14 多頭形刺繍ミシン

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05220283A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101988237A (zh) * 2009-08-06 2011-03-23 北京兴大豪科技开发有限公司 电脑刺绣机的控制方法及设备
CN102758316A (zh) * 2011-04-25 2012-10-31 南京通孚轻纺有限公司 一种由计算机系统控制的绣花机

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101988237A (zh) * 2009-08-06 2011-03-23 北京兴大豪科技开发有限公司 电脑刺绣机的控制方法及设备
CN102758316A (zh) * 2011-04-25 2012-10-31 南京通孚轻纺有限公司 一种由计算机系统控制的绣花机

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2005218872A (ja) 刺繍機
JPH10140460A (ja) 刺繍データ表示装置および刺繍ミシン
JP2007151598A (ja) シークイン縫いが可能なミシン
JP4044107B2 (ja) 段差型刺繍機
JPH05220283A (ja) 多頭形刺繍ミシン
JP3320456B2 (ja) 多頭形刺繍ミシン
JPH05137864A (ja) 電子制御式刺繍ミシン
JPH0375084A (ja) ミシン
JPH0357479A (ja) 模様縫いミシン
JP3146460B2 (ja) 電子制御式刺繍ミシン
JPH0724160A (ja) 刺繍ミシン
JP2595970B2 (ja) 表示装置を有するミシン
JP2005230115A (ja) 縫製システム
JPH06101157A (ja) 多頭形刺繍ミシン
JP4769351B2 (ja) 電子千鳥ミシン
JP2011010719A (ja) 縫製システム及び縫製システムプログラム
JP2004129947A (ja) 刺繍機システム
JPH0724161A (ja) 多針刺繍ミシンの糸色表示装置
JP3123264B2 (ja) 多頭式刺繍ミシン
JPH0615072A (ja) 多針ミシン
JPH0654969A (ja) ミシン
JP2861490B2 (ja) ミシン
JP3146478B2 (ja) 電子制御式刺繍ミシン
JP3466288B2 (ja) ミシンの刺繍装置
JPH06142378A (ja) 多頭形刺繍ミシン