JPH05217764A - 箔巻トランス - Google Patents

箔巻トランス

Info

Publication number
JPH05217764A
JPH05217764A JP1664992A JP1664992A JPH05217764A JP H05217764 A JPH05217764 A JP H05217764A JP 1664992 A JP1664992 A JP 1664992A JP 1664992 A JP1664992 A JP 1664992A JP H05217764 A JPH05217764 A JP H05217764A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
foil
core
magnetic
winding
transformer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP1664992A
Other languages
English (en)
Inventor
Hisanaga Takano
久永 高野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yokogawa Electric Corp
Original Assignee
Yokogawa Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yokogawa Electric Corp filed Critical Yokogawa Electric Corp
Priority to JP1664992A priority Critical patent/JPH05217764A/ja
Publication of JPH05217764A publication Critical patent/JPH05217764A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Coils Of Transformers For General Uses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 任意のコア特性を持ったトランスを比較的簡
単な方法により実現することである。 【構成】 導体箔からなる巻き線部材5と、箔状の磁性
材料よりなるコア部材2と、巻き線部材5間あるいは巻
き線部材5とコア部材2間の絶縁を形成するための箔状
の絶縁部材4と、前記巻き線部材5と電気的に接続され
た引き出し線6とを、並列にあるいは直列に巻き重ねた
構造を有するポットコア形状の箔巻トランスである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子機器などの電源に
使用される高周波トランスに関するものであり、特に、
巻き線およびコアを箔で構成することにより任意の形状
を実現したトランスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子機器用電源のトランスの構成は、巻
線・コア・ボビンと大きく3種類に分けることができ
る。このうち、コアについては磁性体メーカにより、そ
の形状が決まっており、コア定数を決定するパラメータ
である磁路長Leと断面積Aeを任意に選択することは
できないのが現状である。
【0003】図7はポットコアにおけるコア定数の算出
方法を説明するための図であり、右側に平面形状が示さ
れ、左側に断面形状が示されている。基本的には、コア
定数は、各部の磁路長(L1〜L8)と、対応する部分
の断面積A1〜A4等との比を取ったものの総和により
決定される。したがって、市販されているコアは、この
磁路長と断面積の比に応じた固有の特性を有しているこ
とになる。
【0004】以下、市販されているMnZnフェライト
コアの特性の傾向を考察する。図8は市販されているM
nZnフェライトコアに関して、横軸に磁路長Leをと
り、また、縦軸にコア断面積Aeをとって、その特性分
布を調べた結果を示す図である。この図から、AeはL
eの約1.5 乗に比例する形で分布していることがわか
る。すなわち、下記(1)式の近似式が成立する。 Ae∝Le1.5 ・・・・(1) また、コア損失Pfeは、次のようになる。
【0005】
【数1】
【0006】但し、(2)式中、K;比例定数,f;周
波数,N;巻数,B;磁束密度,V;コア体積であ
る。MnZnフェライトコアでは、おおまかにいって、
αは、ほぼ“2.5 ”であり、βは、ほぼ“1.2 ”であ
る。したがって、(1),(2)式より、 コア損失Pfe∝f−1.3 Ae−0.8 −2.5 ・・・・(3) が得られる。この(3)式より、周波数fの上昇に伴っ
て、鉄損が減少することがわかる。このことは、鉄損を
固定すれば、周波数の上昇によってコア断面Aeを減少
させ得ることを示している。
【0007】図9は市販のMnZnフェライトコアに関
して、横軸にコア断面積Aeをとり、縦軸にコア窓面積
Awをとって、特性分布を調べた結果を示す図である。
この図から、AeはAwにほぼ比例した分布を示してい
る。おおまかにいって、銅損Pcuは、下記(4)式の
ように表される。 Pcu=IRF ∝(AwAe)の(0.75J)乗 ∝Ae1.5 ・・・・(4) 但し、(4)式において、I;電流,R;DC抵抗,F
;交流抵抗比,J;電流密度である。
【0008】(4)式より、銅損は、コア断面積の1.5
乗に比例し、また、一般に、交流抵抗比Fは周波数の
関数であり、Fを一定に保つためには、巻線径を小さ
くせねばならず、実質的な窓面積の減少を招く。以上の
ことから、周波数の上昇に伴って、銅損は増加傾向にあ
ることになる。
【0009】以上の考察より、市販されているMnZn
フェライトコアについては、周波数の増加に伴ってコア
損失(鉄損Pfe)は減少する傾向があり、巻線の損失
(銅損Pcu)は増加傾向にあることがわかる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】トランスの損失を最少
限に抑えるための条件は、損失が均一に分布する状態と
することであり、これは、鉄損=銅損の状態とすること
であると考えられる。上述の考察のように、市販のコア
における、コア損失(鉄損Pfe)と巻線の損失(銅損
cu)は、信号周波数に対してそれぞれ減少,増加の
傾向にあり、周波数軸上でそれぞれの損失をプロットし
ていくと、それぞれのグラフが交わる点が生じる。この
点が鉄損=銅損の状態の点であり、その時の周波数が、
損失を最少限とするに足る周波数となる。
【0011】しかし、実際に取り扱う信号の周波数を、
そのような固定された周波数に保つことは困難であり、
今後ますますの周波数の増加が切望されている現状を考
慮すると、現状のコア形状では、最適な設計は不可能な
状態となっている。
【0012】また、コアメーカに依頼して最適なコアを
作製してもらう場合、通常で、コア金型費、数百万のオ
ーダの費用と納期3ケ月ほどを要する。そのため、試作
レベルでコアを新たに作成することは容易ではなく、普
通は、量産段階で初めて可能となる。したがって、自由
な試作や実験が行いにくいという問題点がある。
【0013】本発明は、このような考察に基づいてなさ
れたものであり、その目的は、任意コア定数を持ったト
ランスを実現することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明のトランスは、箔
状の巻線およびコアを、同一過程で重ね合わせて巻いた
構造を有する。
【0015】
【作用】図7における横方向(x方向)のサイズは、箔
(テープ)の幅により任意に決定でき、縦方向(y方
向)のサイズは、箔(テープ)のターン数(巻数)によ
り、任意に調整可能である。
【0016】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。図1は本発明の箔巻トランスの一実施例の
構成と製造プロセスを概説するための図である。また、
図2は、使用される箔材の、一連の全体構成を示す図
(だだし、巻き込み方向に縮小して描いてある)であ
る。
【0017】図2のように、本実施例において使用され
る箔材は、両側にコア材として磁性薄体(アモルファス
材料)2が設けられ、その間に、上下に配置された磁性
薄体3a,3b、絶縁テープ(ポリエステルテープ)
4、導体箔5、引き出しリード(スズメッキ銅線)6か
らなる巻き線要素の箔体が設けられた構成している。
【0018】図1の左上に示されるように、本実施例の
箔巻トランスでは、W1,W2,W3のサイズは箔のテ
ープ幅で任意に決定でき、L10,L20,L30のサ
イズは、ターン数(箔の巻数)で任意に決定できる。
【0019】製造プロセスの概要は、図1の右側に示さ
れるように、巻き取り芯1により磁性薄体2を巻き取り
(ステップa,b)、さらに、磁性薄体3a,3b、絶
縁テープ4を並列に巻き取り(ステップc)、続いて、
導体箔5、引き出しリード6を巻き取り(ステップ
d)、最後に磁性薄体2を巻き取る(ステップe)もの
である。
【0020】次に、より具体的に製造プロセスを説明す
る。製造プロセスは大きく4段階に分かれており、それ
ぞれの段階が図3〜図6に示されている。各図におい
て、(a)は平面図、(b)は正面図である。以下、各
段階毎に説明する。 (1)コア中心柱の巻き取り(図3) 磁性薄帯2を、中心にスリットを設けた回転する巻き取
り芯1にはさみ、所定のターン数まきとることにより所
望の半径を持った円筒状の磁性薄帯を得る。 (2)導体箔およびコア上下側部の巻き取り(図4) まず、工程(1)で巻き取った円筒状磁性薄帯の上下に
磁性薄帯3a,3bを、中央部には絶縁テープ4を巻き
込む。巻き取った後、磁性薄帯および絶縁テープの半径
が同じになるようにする。これは、次に巻く導体箔のリ
ード引き出しを用意するためである。次に、中央部に絶
縁テープの上に引き出しリードを付けた導体箔を載せた
ものを送り出し、上下磁性薄帯と一緒に巻き込んでゆ
く。この過程で、導体箔は所望のターン数巻くこととな
る。なお、リードは冷間圧着あるいはレーザ溶接などの
方法により巻き取る前に銅箔に付けてゆく。また、リー
ドと磁性薄帯との間は絶縁が必要である。以上の過程
を、必要な巻線の数だけ繰り返す。 (3)コア外周部の巻き取り 磁性薄帯を所定のターン数巻き取ることにより所望の半
径を得る。 (4)リード整形 引き出しリード6を整形し、最終的な引き出し位置があ
る円周上に位置するようにする。
【0021】このような製作プロセスにおいて、磁性薄
帯の厚さが分かっていれば、半径方向の寸法は中心柱、
外周部、上下側部のターン数コントロールおよび、巻き
たわみなどを防ぐためのテンションコントロールにより
制御でき、また、高さ方向は磁性薄帯のテープ幅で制御
できる。
【0022】また、現状では、磁性薄帯2の材料とし
て、アモルファス金属が最適である。その理由は以下の
とおりである。 (1)引っ張り強度が200〜400Kg/mm2 とつ
よい。 (2)フェライトコアに比べ約1/2と低コストであ
る。 (3)10μm程度の厚さにすると、フェライトと同等
あるいはそれ以下の低損失性を実現できる。 (4)応用するSW電源の周波数が数百KHzの領域で
あることから、用いる銅箔が数10μm・絶縁テープが
10μm程度なため、厚さが、ほぼ同じ領域である。 (5)数百KHzの領域で使用可能である。 (6)フェライトより高飽和磁束密度である。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、以下ような効果が得ら
れる。 (1)任意コア特性(実効磁路長、断面積、体積、窓面
積)を持ったトランスを製作できる。このため、損失密
度を均一とすることが可能となる。 (2)本発明の箔巻トランスは、ポットコア形状であ
り、しかも、巻き線が完全に密閉されるため、良好なE
MI特性が実現できる。 (3)ボビンが不要であり、また、コア材質が従来のフ
ェライトより安価である。また、新しくコアを起こす必
要がなくなることなどから製造装置の試作を考えても、
大量生産されれば安価なトランスが生産できるようにな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の箔巻トランスの一実施例の構成と製造
プロセスを概説するための図であり、図中、(a)〜
(e)は製造過程の主要な工程を示す。
【図2】本実施例において使用される箔材の全体構成を
示す図である。
【図3】本実施例の製造工程のうち、主要な第1の工程
を示す図であり、図中、(a)は平面図であり、(b)
は正面図である。
【図4】本実施例の製造工程のうち、主要な第2の工程
を示す図であり、図中、(a)は平面図であり、(b)
は正面図である。
【図5】本実施例の製造工程のうち、主要な第3の工程
を示す図であり、図中、(a)は平面図であり、(b)
は正面図である。
【図6】本実施例の製造工程のうち、主要な第4の工程
を示す図であり、図中、(a)は平面図であり、(b)
は正面図である。
【図7】ポットコアのコア定数を算出する方法を概説す
るための図である。
【図8】市販されているMnZnフェライトコアに関し
て、横軸に磁路長Leをとり、縦軸にコア断面積Aeを
とって、その特性分布を調べた結果を示す図である。
【図9】市販のMnZnフェライトコアに関して、横軸
にコア断面積Aeをとり、縦軸にコア窓面積Awをとっ
て、特性分布を調べた結果を示す図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導体箔からなる巻き線部材と、箔状の磁
    性材料よりなるコア部材と、巻き線部材間あるいは巻き
    線部材とコア部材間の絶縁を形成するための箔状の絶縁
    部材と、前記巻き線部材と電気的に接続された引き出し
    線とを、並列にあるいは直列に巻き重ねた構造を有する
    ポットコア形状の箔巻トランス。
JP1664992A 1992-01-31 1992-01-31 箔巻トランス Pending JPH05217764A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1664992A JPH05217764A (ja) 1992-01-31 1992-01-31 箔巻トランス

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1664992A JPH05217764A (ja) 1992-01-31 1992-01-31 箔巻トランス

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05217764A true JPH05217764A (ja) 1993-08-27

Family

ID=11922200

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1664992A Pending JPH05217764A (ja) 1992-01-31 1992-01-31 箔巻トランス

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05217764A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013074087A (ja) * 2011-09-28 2013-04-22 Hitachi Ltd 磁心およびその成形方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013074087A (ja) * 2011-09-28 2013-04-22 Hitachi Ltd 磁心およびその成形方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6512438B1 (en) Inductor core-coil assembly and manufacturing thereof
JPH06181135A (ja) 配電用変圧器
JPH0837123A (ja) トロイダル磁気回路上にコイルを製造する方法及びトロイダル磁気回路上のコイル
JP2016192489A (ja) コイル装置およびコイル装置の製造方法
CN1032468A (zh) 对头平接-互搭-阶梯式磁芯连接方式及磁芯
JP2001052935A (ja) 高周波加熱装置用昇圧変圧器
CN102893347B (zh) 电抗器
JPH05217764A (ja) 箔巻トランス
JP3960090B2 (ja) コイル封入圧粉磁芯の製造方法
JP2850144B2 (ja) フェライトコア
JP3534087B2 (ja) インダクタ
JPH02165610A (ja) 変圧器
JPH06231977A (ja) コイル
CN219642645U (zh) 环形谐振电感及控制电路
WO2006070357A2 (en) Inductive electro-communication component core from ferro-magnetic wire
JPH02228008A (ja) 可変インダクタ
JPH03192708A (ja) コイル用ボビンに巻線する方法
JP3647133B2 (ja) インダクタンス素子
JP2001338811A (ja) 扁平コイル体、電磁機器、扁平コイル体の製造方法及び電磁機器の製造方法
JP3370924B2 (ja) スプリット型超伝導コイルの巻線方法
KR20220069684A (ko) 저인덕턴스 메탈 콤포짓 파워 인덕터
JP3204013B2 (ja) 高周波用コイルの製造方法
SU1064330A1 (ru) Способ изготовлени катушек индуктивности
JPS638094Y2 (ja)
JPS6220981Y2 (ja)