JPH05217038A - 券発行装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、設置スペースが狭くてすみ、価格
も低減でき操作性にも優れた券発行装置１を提供する。 【構成】 本発明は、取引媒体に記憶される情報に応じ
て所定の券を発行する券発行装置１であって、取引媒体
及び発行すべき複数の券に共通の出入口と、この出入口
から受け入れる取引媒体と前記複数の券とを各々搬送す
る搬送手段と、前記複数の券のうちいずれか一つの券の
発行を指示する入力手段と、前記搬送手段により搬送さ
れる前記前記複数の券のうち前記入力手段により指示入
力された券の搬送位置を整位する整位手段と、前記出入
口から受け入れた取引媒体に対する取引き処理及び前記
整位手段により整位された券に対する情報処理を行う処
理手段と、この処理手段による発行すべき券に対する情
報処理の間前記取引媒体を保留する保留手段とを有す
る。この構成により、設置スペースの削減、価格の低
減、操作性の向上を図れる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、乗車券等の券を発行す
る券発行装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、係員が操作する券発行装置では、
券購入の支払手段として、現金のみならず、例えばプリ
ペイドカードやクレジットカードのような取引媒体とし
てのカードを用いることが行われている。

【０００３】この場合、券を発行するに際して、券発行
装置と、カードの情報を読取り、所定の金額を引去るカ
ード処理装置とは、別個の装置として配置されて使用さ
れているのが実情である。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、券発行
装置とカード処理装置とは、同様の方法で券発行に必要
な情報の書込・読取・印字を行っているにもかかわら
ず、各々が別個の装置として構成されているため、設置
スペースが大きくなるとともに、印字部・情報読取部・
情報書込部・ローラー・ベルト等の部品が一台で構成し
た場合の略２倍必要となり、価格的にも高価になってし
まう。さらに、当然券とカードの取出口が別の場所とな
るため、操作性も悪いという問題もある。

【０００５】そこで、本発明は、設置スペースが狭くて
すみ、価格も低減でき操作性にも優れた券発行装置を提
供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、取引媒体に記
憶される情報に応じて所定の券を発行する券発行装置で
あって、取引媒体及び発行すべき複数の券に共通の出入
口と、この出入口から受け入れる取引媒体と前記複数の
券とを各々搬送する搬送手段と、前記複数の券のうちい
ずれか一つの券の発行を指示する入力手段と、前記搬送
手段により搬送される前記前記複数の券のうち前記入力
手段により指示入力された券の搬送位置を整位する整位
手段と、前記出入口から受け入れた取引媒体に対する取
引き処理及び前記整位手段により整位された券に対する
情報処理を行う処理手段と、この処理手段による発行す
べき券に対する情報処理の間前記取引媒体を保留する保
留手段とを有する有するものである。

【０００７】

【作用】以下に、上述した券発行装置の作用を説明す
る。

【０００８】この券発行装置における取引媒体、複数の
券共通の出入口に取引媒体が挿入され、また、入力手段
により複数の券のうちいずれか一つの券の発行が指示さ
れると、前記搬送手段は取引媒体を処理手段に送る。処
理手段は取引媒体に対して券発行に必要な取引き処理を
行う。この後、取引媒体は前記搬送手段により保留手段
に搬送され、一旦保留される。この間に前記処理手段は
前記入力手段により指示された情報と取引媒体に対して
行った取引き処理に基づいて券に対する必要な情報処理
を行い、この後券は整位手段により整位され、さらに搬
送手段により共通の出入口に搬出される。また、券の搬
出後保留手段に保留されていた取引媒体も搬送手段によ
り共通の出入口に搬出される。

【０００９】

【実施例】以下本発明の実施例を詳細に説明する。

【００１０】図１に示す券発行装置１は、箱型状の装置
本体１Ａを具備し、この装置本体１Ａに乗車券等の券の
発行処理及びプリペイドカード等の取引媒体であるカー
ドＣの券発行に必要な情報処理を行う券・カード処理系
２を組み込んでいる。

【００１１】券・カード処理系２は、多数の原券を帯状
に連ねて巻回した券ロール紙８を装填する券装填部１１
と、この券装填部１１から繰り出される券ロール紙８を
個々の原券に切断するカッター部１２と、カードＣや発
行される券が通過する主搬送路１０と、カードＣや発行
される券の取り出し、挿入を行う出入口を含む取出／挿
入部１３と、装置本体１Ａ内に取り込んだカードＣや発
行する複数の券に記録されている情報の読取りを行う処
理手段を構成する読取部１４と、カードＣや発行する券
に情報の書き込みを行う処理手段を構成する書込部１５
と、カードに対する使用残額の目安穴を開ける処理手段
を構成する入挟部１６と、幅の異なるカードＣ、発行さ
れる券の整位を行う整位手段を構成する整位部１７と、
発行される券に対して必要な情報を印字する処理手段を
構成する印字部１８と、この印字部１８の手前で主搬送
路１０から分岐した保留手段としてのカード保留部１９
と、主搬送路１０を搬送されてくるカードＣをカード保
留部１９側に振り分ける第１のフラッパー部２０と、前
記装置本体１Ａの内部で、かつ、前記取出／挿入部１３
の下方に配置した収納部２１と、主搬送路１０を搬送さ
れてくるカードＣ又は券を収納部２１又は取出／挿入部
１３に振り分ける第２のフラッパー部２２と、カード
Ｃ、券を前記主搬送路１０の矢印方向に沿って搬送する
搬送手段としてのモータ、搬送機構部を用いた搬送部２
３（図１には図示せず）とを具備している。

【００１２】次に、前記券処理装置１の制御系を図２を
参照して説明する。

【００１３】この券処理装置１は、各構成要素の処理を
監視し、装置全体の動作を制御する制御手段７を具備
し、この制御手段７に前記券・カード処理系２と、券の
種類・枚数・金額等の選択を行う入力手段としての係員
操作部３と、係員操作部３で設定した項目や本装置の異
常状態等を表示する係員表示部４と、券購入客に対して
発行券の料金及び使用するカードの使用前残額，引去後
残額等を表示する客用表示部５とを接続している。

【００１４】前記券・カード処理系２は、前記読取部１
４、書込部１５の情報処理を行う情報処理部２４と、前
記第１、第２のフラッパー部２０，２２を各々駆動する
フラッパー駆動部２５とを具備している。

【００１５】次に、上述した構成の券発行装置１の作用
を図３をも参照して説明する。

【００１６】まず最初に、係員は券購入の支払手段とし
て、カードＣで支払うのか、現金で支払うのかを顧客に
確認する（ＳＴ１）。

【００１７】顧客がカードＣで支払う場合には、係員は
購入客からカードＣを受取り、このカードＣを券・カー
ド処理系２の取出／挿入部１３に挿入する（ＳＴ２）。

【００１８】挿入されたカードＣは、装置本体１Ａ内を
搬送され、読取部１４でカードＣ上に記録されている情
報（残額）が読取られる（ＳＴ３）。ここで、もしカー
ドＣの情報が読取られなかった場合には、カードＣは進
入時とは逆方向に搬送され、取出／挿入部１３から装置
本体１Ａ外に排出されて、係員表示部４には制御手段７
の制御の基にカード読取異常状態が表示する。

【００１９】情報を読取られたカードＣは装置本体１Ａ
内を搬送されて、第１のフラッパー部２０によりカード
保留部１９の方向に振分けられて、カード保留部１９に
一旦退避する（ＳＴ４）。同時に読取部１４で読取られ
たカードＣの残額情報は、係員表示部４と客用表示部５
に表示され、係員と顧客の双方がカード残額を確認する
ことができる。

【００２０】このとき、券ロール紙８の先端は、カッタ
ー部１２の位置にあるため、投入されたカードＣは、装
置本体１Ａ内の主搬送路１０上でその進行を妨げられる
ことなくカード保留部１９に到達する。

【００２１】次に、係員は発行する券の内容、例えば種
類・枚数・金額等を係員操作部３から入力し、係員表示
部４により入力内容を確認する（ＳＴ５）。

【００２２】発行すべき券の内容の設定が終了すると、
係員操作部３の発行ボタンを押下することにより、係員
表示部４と客用表示部５に発行券金額が表示され、券発
行が開始される（ＳＴ６）。

【００２３】ここで、ステップ６の券発行手順を図４を
参照して説明する。本例では、券種によってカードＣと
同寸法の券と搬送方向の幅がカードＣと同じで長さの短
い券の２種類寸法の券を発行するものとし、券ロール紙
はカードＣと同じ幅とする。

【００２４】券発行時には、係員操作部３の券種設定部
（図示せず）で設定された券種によってカードＣと同寸
法の券か、カードＣと幅が同じで長さの短い券かが決ま
っているものとする。

【００２５】そこで、制御手段７は設定された発行券種
がカードＣと同じ寸法か否かを判断する（ＳＴ２１）。
発行券がカードＣと同じ寸法の場合には、券ロール紙を
カッター部１２でカードＣと同じ寸法に切断する（ＳＴ
２３）。

【００２６】また、発行券がカードＣよりも短い券の場
合には、券ロール紙をカッター部１２で所定の寸法に切
断する（ＳＴ２２）。切断された発行券は、印字部１８
に搬送され、その券面上に必要な情報が印刷される（Ｓ
Ｔ２４）。

【００２７】印刷された券は整位部１７に搬送される。

【００２８】制御手段７は、発行券の寸法に応じて発行
券がカードＣと同寸法の場合にはそのまま整位部１７を
通過させ（ＳＴ２５）、また、発行券がカードＣよりも
長さの短い場合には整位部１７でカード寸法の券の情報
記録位置と同じになるように券の搬送位置を整える（Ｓ
Ｔ２６）。

【００２９】整位部１７を通過した券は、書込部１５等
の処理手段に搬送され、書込部１５で券に必要な情報を
例えば磁気により書込む（ＳＴ２７）。

【００３０】書込まれた情報は読取部１４により読取ら
れる（ＳＴ２８）。

【００３１】制御手段７は、書込部１５で書込んだ情報
と読取部１４により読取った情報とを比較し（ＳＴ２
９）、両者が一致している場合には、発行券は第２フラ
ッパー部２２で振り分けられずに取出／挿入部１３を通
って装置外に放出される（ＳＴ３０）。

【００３２】また、ステップ２９で両者が一致していな
い場合には、券は第２フラッパー部２２で振り分けられ
収納部２１に収納される（ＳＴ３１）。この後、ステッ
プ２１に戻る。

【００３３】読取部１５で書込情報が正しいと判定され
た券は、第２のフラッパー部２２で振分けられ、取出／
挿入部１３に搬出され顧客に提供される。

【００３４】上述した券発行動作中カードＣはカード保
留部１９に保持されている。券発行が終了すると、カー
ドＣがカード保留部１９に保留されているか否かが自動
的に判断され（ＳＴ７）、カードＣが保持されていない
場合には処理を終了する。

【００３５】カードＣが保持されている場合には、カー
ド保留部１９に保留されているカードＣは挿入時と逆方
向に搬送され、印字部１８で必要な情報がカード面に印
字される。そして、書込部１５でカード残額から券発行
額が引去られた後、読取部１４で確認される。さらに、
カードＣ上にパンチが必要な場合には、入鋏部１６でパ
ンチされ、この後取出／挿入部１３に搬出される（ＳＴ
８）。

【００３６】この場合、カードＣからの引去額と券発行
額とを比較し、券発行額が全額引去られている場合に
は、処理を終了する。そして、係員表示部４と客用表示
部５には、カード残額が表示される。

【００３７】上述した動作で、カードＣからの引去額
が、券発行額よりも少い場合には、係員表示部４と客用
表示部５にカード不足金額が表示され、残金額のカード
又は現金での支払いが促される。

【００３８】このとき、顧客がカード支払いを選択する
場合には（ＳＴ１０）、２枚目のカードＣを取出／挿入
部１３から挿入する（ＳＴ１１）。すると、ステップ８
に移行する。以下一枚目と同様な処理が行われ、取出／
投入部１３に搬出される。この２枚目のカードでも購入
金額に満たない場合には、カードＣの残額の合計が券発
行額に至るまで、順次、カードＣを取出／挿入部１３か
ら挿入することにより、カードＣによる支払を行うこと
ができる。

【００３９】一方、カードＣによる支払いでの不足金を
現金で支払う場合には、係員操作部３上の現金処理ボタ
ンを押下することにより、支払残金を現金払いとして処
理が終了する（ＳＴ１２）。

【００４０】本発明は、上述した実施例の他、その要旨
の範囲内で種々の変形が可能である。

【００４１】

【発明の効果】以上詳述した本発明によれば、一台で複
数の券の発行処理と取引媒体による支払い処理を行うこ
とができ、多くの部品が共有化され、従来例に比べ装置
コストの低減、設置スペースの削減を図ることができ、
さらに、券の挿入、排出、取引媒体の発行が共通した位
置で行われるので係員の操作性を向上することも可能な
券発行装置を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例装置の概略断面図

【図２】本発明の実施例装置における券・カード処理手
段の構成を示すブロック図

【図３】本発明の実施例装置における券発行手順を示す
フローチャート

【図４】本発明の実施例装置における発行券の発行手順
を示すフローチャート

【符号の説明】

１ 券発行装置 ２ 券・カード処理系 ７ 制御手段 １１ 券装填部 １２ カッター部 １３ 取出／挿入部 １４ 読取部 １５ 書込部 １９ カード保留部 ２３ 搬送部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 取引媒体に記憶される情報に応じて所定
   の券を発行する券発行装置であって、取引媒体及び発行
   すべき複数の券に共通の出入口と、この出入口から受け
   入れる取引媒体と前記複数の券とを各々搬送する搬送手
   段と、前記複数の券のうちいずれか一つの券の発行を指
   示する入力手段と、前記搬送手段により搬送される前記
   前記複数の券のうち前記入力手段により指示入力された
   券の搬送位置を整位する整位手段と、前記出入口から受
   け入れた取引媒体に対する取引き処理及び前記整位手段
   により整位された券に対する情報処理を行う処理手段
   と、この処理手段による発行すべき券に対する情報処理
   の間前記取引媒体を保留する保留手段とを有することを
   特徴とする券発行装置。