JPH0521579Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は便座に座つた人体の局部を洗浄する衛
生洗浄装置の改良に関するものである。

（従来の技術） 従来のこの種装置は、特開昭55−148842号公報
に示されるように、洗浄水を噴出するノズルと給
水管とを連絡する主水路と、主水路に設けた分配
弁から分岐する副水路とを設け、分配弁に流入す
る水量を水道メータの不感水量以上にして分配弁
により主水路を流れる洗浄水と副水路を流れる捨
て水とに分配している。

副水路に分配された捨て水は、洗浄開始当初ノ
ズルに向けて放水され、ノズルに付着した汚れを
洗浄するようにしている。

（考案が解決しようとする問題点） この従来のものでは、主水路への分配量を多く
すると、すなわち洗浄水勢調節を強の位置にして
おくと、それに反比例して副水路への分配量は少
なくなり、洗浄開始当初のノズルの洗浄が充分に
行なわれない問題点を有していた。

本考案は上記従来の問題点を解決し、洗浄開始
当初に副水路に大流量を流しノズルの洗浄を確実
に行なうことのできる衛生洗浄装置の提供を目的
としている。

（問題点を解決するための手段） 上記の目的を達成させるために本考案は次のよ
うな構成としている。すなわち、人体局部に洗浄
水を噴出するノズルと給水管とを連絡する主水路
と、主水路中に設けた分配弁から分岐して先端の
排出孔をノズルに臨ませた副水路とを備えるもの
において、分配弁より上流側の主水路から分岐し
て副水路に連絡するバイパス路を設け、バイパス
路に電磁弁を介設している。

（作用） 洗浄開始当初、給水と同時にバイパス路の電磁
弁は数秒間開かれる。この間、水はバイパス路を
通つて副水路に流れ、先端の排出孔から噴出して
ノズルを洗浄する。

電磁弁が閉じると水は分配弁を介して主水路と
副水路とに流れ、主水路を通つた水はノズルから
噴出して人体局部を洗浄し、副水路を通つた水は
便器に捨てられ、総流量を水道メータの不感水量
以上にするのである。

（実施例） 第１図は本考案の実施例を示すものであり、１
はノズル、２はノズル１の先端キヤツプ３内に設
けた逆止弁である。４はシリンダ、５は外側シリ
ンダであり、ノズル１はシリンダ４内を、シリン
ダ４は外側シリンダ５内を移動自在に設けられ、
バネ６，７によりそれぞれ収納方向に付勢されて
いる。

８は給水管、９は元電磁弁、１０は給水量を水
道メータの不感水量以上に調節するガバナであ
り、１１はスリツト状の主水路側弁孔１２と副水
路側弁孔１３とを有し、図示しない水勢調節つま
みに連動して回動され、主水路側弁孔１２の絞り
度と副水路側弁孔１３の絞り度とを反比例的に調
節する。１４は電気ヒータ１５を内蔵する温水タ
ンクであり、電気ヒータ１５はフロートスイツチ
１６、温度検出器１７からの信号に基づいて制御
される。１８は、温水タンク１４とノズル１との
間に設けられ、通水時には大気連通孔１９を閉塞
し、非通水時には開放するエアチヤージ弁であ
る。而して主水路Ａは給水管８とノズル１とを連
絡し、途中に元電磁弁９、ガバナ１０、分配弁１
１、温水タンク１４等を備える。２０はエアチヤ
ージ弁１８の下流の主水路Ａから分岐してシリン
ダ４の背面に連絡する分岐水路であり、途中の電
磁弁２１を設けている。

一方、副水路Ｂは分配弁１１の副水路側弁孔１
３のところで主水路Ａから分岐し、その先端の排
出孔２２をノズル１に臨ませるように形成されて
いる。２３は主水路Ａのガバナ１０と分配弁１１
との間から分岐して副水路Ｂに連絡するバイパス
路であり、途中に電磁弁２４を設けている。

洗浄開始時、図示しない洗浄スイツチの操作に
より元電磁弁９が開成されると共に電磁弁２４が
一定時間開かれる。水は元電磁弁９、ガバナ１０
を通つた後、通水抵抗の小さいバイパス路２３に
流れ副水路Ｂを通つてノズル１に向つて噴出し、
ノズル１に付着した汚れを洗浄する。電磁弁２４
が閉成すると、水は分配弁１１を介して主水路Ａ
と副水路Ｂとに分配され、主水路側弁孔１２を通
つた水は温水タンク１４内の温水を押し出し、温
水はノズル１に供給される。ノズル１は温水の供
給圧力によりバネ６に抗してシリンダ４から突出
し、突出しきると温水の供給圧力は全て逆止弁２
に加わり、逆止弁２が開いて温水が噴出する。

一方、分配弁１１の副水路側弁孔１３を通つた
水は副水路Ｂを通つて便器に捨てられる。

したがつて、洗浄開始当初には給水はほとんど
全てバイパス路２３から副水路Ｂを通つてノズル
１の洗浄に用いられ、分配弁１１の副水路側弁孔
１３の絞り度に関係なく充分にノズル１を洗浄す
ることができるのであり、洗浄中にはノズル１か
らの噴出量に応じて捨て水量は最少限になるので
ある。

尚、女性局部を洗浄するときには、電磁弁２１
が開き、分岐水路２０からシリンダ４の背面に水
が供給されシリンダ４が外側シリンダ５から突出
する。そしてシリンダ４からノズル１が突出する
とノズル１が所定位置に臨むのである。

（考案の効果） 本考案は以下に示すようなすぐれた効果を奏す
るものである。すなわち、洗浄開始当初、分配弁
の絞り度に関係なく副水路に給水量のほとんど全
てを流すことができ、ノズルの洗浄を大流量で確
実に行なうことができるのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す全体構成図であ
る。 １……ノズル、４……シリンダ、８……給水
管、９……元電磁弁、１０……ガバナ、１１……
分配弁、２２……排出孔、２３……バイパス路、
２４……電磁弁、Ａ……主水路、Ｂ……副水路。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 人体局部に洗浄水を噴出するノズルと給水管と
   を連絡する主水路と、主水路中に設けた分配弁か
   ら分岐して先端の排出孔をノズルに臨ませた副水
   路とを備えるものにおいて、分配弁より上流側の
   主水路から分岐して副水路に連絡するバイパス路
   を設け、バイパス路に電磁弁を介設したことを特
   徴とする衛生洗浄装置。