JPH0216422B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は局部を衛生的かつ快適に洗浄すること
のできる衛生洗浄装置の改良に関する。

従来、人体局部洗浄用の衛生洗浄装置として例
えば「特開昭54−7798号公報」に記載されたもの
がある。

これは、肛門洗浄とビデ洗浄を専用に行なうた
めに２つの噴出部を備え、同噴出部を洗浄位置ま
で伸出させる構成となつており、２個の噴出部へ
温水を供給する配管系の中に夫々専用の電磁弁を
設けている。従つて少なくとも２個の電磁弁を必
要とし部品点数が増加するとともに給水配管作業
や電気配線作業が煩雑となつて組立作業に時間が
費され、またコスト高となるという欠点があつ
た。

本発明は以上のような問題を解消しようとする
もので、局部に洗浄水を噴出する２個の噴出部を
備えた衛生洗浄装置において、噴出部への給水配
管系内の部品点数を減らすことにより組立作業を
簡単となし、安価に製作できるようにすることを
目的とするものである。

本発明の基本的構成は、洗浄水を加熱する加熱
器の下流側に三方切換電気作動弁を設けて肛門用
噴出部又はビデ用噴出部のいずれか一方の噴出部
と上記加熱器とを選択的に連通させるようにした
ものである。

以下、添付図面に示す実施例に基いて説明す
る。第１図に本発明に係る衛生洗浄装置の一実施
例を示す斜視図が示されており、図中１は便器、
２は同便器１の後方端に垂設連結される洗浄水タ
ンク、３は便座、４は便蓋である。さらに５は便
器１の正面側から観て状に同便器１後方端に連
設されると共に上記の便座３及び便蓋４が回動自
在に枢着された給水加熱装置、６は便器１の略軸
線位置に相当する部位の給水加熱装置５に設けら
れ洗浄水を局部に噴出する噴出部で、この噴出部
６からの洗浄水噴出操作は給水加熱装置５のパネ
ル部５ａに設けられる肛門洗浄スイツチ５ｂ及び
ビデ洗浄スイツチ５ｃにより、手操作で行うこと
ができる。

第２図と第３図に給水加熱装置５の内部構造を
示す側面図と平面図が示されており、図中８は加
熱器をなすとともにシーズヒータを内蔵する中空
筒状の貯湯槽、９は給水加熱装置５外部に設けら
れる給水手段をなす電磁弁で、同電磁弁９の入側
は給水源と洗浄水タンク２とを接続する給水管に
設けた分岐金具を介して給水源に連絡するととも
に、出側は給水管１０を介して上記貯湯槽８に連
絡しており、この給水管１０の中途には操作部を
なすパネル部５ａの回転式ダイヤル７により弁開
度を調節する流量調節弁１１が接続される。

第３図において、１２，１３は肛門洗浄用のシ
リンダ状をなす第１ノズル本体及びビデ洗浄用の
同様にシリンダ状をなす第２ノルズ本体で、第１
ノズル本体１２は便器１の軸線上であつてかつ便
鉢１ａ方向を指向するように固着され、一方第２
ノズル本体１３はその軸線が第３図において左方
へ傾斜した状態に設けられる。第１、第２ノズル
本体１２，１３内には各々ピストン状の第１伸縮
ノズル１４及び第２伸縮ノズル１５が軸線方向に
摺動自在にかつ、縮退方向に付勢するスプリング
を配して内挿され、さらに両伸縮ノズルの先端に
は噴出孔１４ａ，１５ａが所要数穿設してある。
上記の第１ノズル本体１２と第１伸縮ノズル１４
により肛門用噴出部６ａが、第２ノズル本体１３
と第２伸縮ノズル１５によりビデ用噴出部６ｂが
形成される。

第１ノズル本体１２の上端側には第１流入部１
２ａ、同様に第２ノズル本体１３の上端側の第２
流入部１３ａが各々設けられ、同流入部１２ａ，
１３ａより流入する洗浄水の水圧によつて第１、
第２伸縮ノズル１４，１５はスプリングの付勢力
に抗して各々第１、第２ノズル本体１２，１３内
を便鉢１ａ方向に伸出し、各々の洗浄位置に達し
て噴出孔１４ａ，１５ａから洗浄水を局部に噴出
することができる。

上記両噴出部６ａ，６ｂには貯湯槽８から洗浄
水が供給されるが、その配管系について以下に述
べる。

貯湯槽８の上端には吐湯管２０が接続され、同
吐湯管２０は三方切換電磁弁２１の流入部２１ａ
に連絡する。三方切換電磁弁２１としては例えば
第４図に示すものを使用し、同電磁弁２１は流入
部２１ａ、第１流入口２１ｂ及び第２流入口２１
ｃの３開口を有するものである。２１ｂは流入部
２１ａと第１流出口２１ｂ間の弁座、２１ｅは同
流入部２１ａと第２流出口２１ｃ間の弁座であ
り、両弁座に接離する弁体２１ｆ，２１ｇが各々
設けてある。さらに２１ｈはコアアツセンブリ
ー、２１ｉはシエーデイングコイル、２１ｊはプ
ランジヤー、２１ｋはスプリングであり、非通電
時には同第４図の状態で流入部２１ａと第１流出
口２１ｂとが連通し、通電するとプランジヤ２１
ｊがスプリング２１ｋに抗して上昇し、弁体２１
ｆが弁座２１ｄに当接して閉弁するとともに、弁
体２１ｇは弁座２１ｅより離れて開弁し、流入部
２１ａと第２流出口２１ｃとを連通状態となすこ
とができる。

第１流出口２１ｂと第１ノズル本体１２の第１
流入部１２ａ間には第１供給管２２が、第２流出
口２１ｃと第２ノズル本体１３の第２流入部１３
ａ間には第２供給管２３が各々配管接続される。
２４，２５は両第１、第２供給管２２，２３の中
途に設けられて逆流を防止するバキユームブレー
カである。

また流量調節弁１１の弁部より上流側に連通連
結する排水管２６が同様に中途にバキユームブレ
ーカ２７を有して配管され、その開口端が噴出部
６付近に位置して流量調節による過大流量部を便
鉢１ａに排水することができる。

尚、貯湯槽８内には前述した加熱器をなすシー
ズヒータと共に洗浄水温度を検知する温度センサ
等が備えられており、常時快適温度の洗浄水を供
給することができるように制御回路部を設けてシ
ーズヒータへの通電を制御している。この制御回
路に加え、電磁弁９の開閉、及び三方切換電磁弁
２１の切換を行う電気回路が構成されており、以
下、洗浄過程について述べる。

まず、肛門洗浄スイツチ５ｂをオンにすれば、
電磁弁９が開弁し、貯湯槽８内に水が供給されて
流入し、貯湯槽８内で加温貯溜されていた温水が
押出されるようにして吐湯管２０から排出される
ようになる。この場合、洗浄水流量は流量調節弁
１１の回転式ダイヤル７により調整可能である。
上記肛門洗浄スイツチ５ｂがオンの場合には三方
切換電磁弁２１へは通電されず、従つて前述のよ
うに流入部２１ａと第１流出口２１ｂとが連通し
ているため、吐湯管２０から同本体内に流入し、
第１伸縮ノズル１４を肛門洗浄位置に伸出させる
とともに、噴出孔１４ａから洗浄水が吐出され、
洗浄が行える。

洗浄終了後は肛門洗浄スイツチ５ｂをオフにす
れば電磁弁９が閉弁し、同閉弁によつて第１ノズ
ル本体１２内の洗浄水圧低下により洗浄水の噴出
が止まり、かつ内蔵されたスプリングの復元力に
より第１伸縮ノズル１４は第１ノズル本体１２内
に縮退して収納され一過程を完了する。

一方、ビデ洗浄の場合はビデ洗浄スイツチ５ｃ
をオンにすれば、上記と同様に電磁弁９が開弁す
るとともに、三方切換電磁弁２１にも通電されて
前述したように流入部２１ａと第２流出口２１ｃ
とが連通するように切換わり、吐湯管２０からの
洗浄水は第２ノズル本体１３の第２流入部１３ａ
から同本体内に流入し、上記と同様に第２伸縮ノ
ズル１５がビデ洗浄位置まで伸出し、同位置で噴
出孔１５ａから洗浄水を噴出することによりビデ
洗浄が行える。

ビデ洗浄スイツチ５ｃをオフにすれば、電磁弁
９は閉弁し、三方切換電磁弁２１への通電も停止
して第４図の状態、即ち流入部２１ａと第１流出
口２１ｂとが連通状態となり洗浄水の第２ノズル
本体１３への供給が停止され、前述の肛門洗浄と
同様に第２伸縮ノズル１５が第２ノズル本体１３
内へ縮退して収納され、洗浄過程を終了する。

尚、給水加熱装置５内に、局部洗浄後、該部に
付着した洗浄水を乾燥せしめる温風を吹出す温風
乾燥装置を付加してもよい。

本発明は上述の実施例に限定されることなく、
種々の変形が可能である。即ち電磁弁９の代りに
電動弁や電動ポンプ等を使用してもよい。又、三
方切換電磁弁２１の代りに三方切換電動弁等を使
用してもよい。

以上のように本発明によれば、加熱器の下流側
に肛門用噴出部またはビデ用噴出部のうち何れか
一方の噴出部を上記加熱器側に連通させる三方切
換電気作動弁を設けたので、両噴出部毎にそれぞ
れ専用の電磁弁を必要とせず、従つて部品点数を
少なくでき、洗浄水の噴出系の配線配管作業が簡
単に行えるとともに製作費も低減できるという効
果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る衛生洗浄装置の斜視図、
第２図は給水加熱装置の内部構造を示す側面図、
第３図は同平面図、第４図は三方切換電気作動弁
の構造を示す断面図、第５図は洗浄水の流れを示
すフローチヤート図である。 １：便器、５：給水加熱装置、５ａ：パネル部
（操作部）、６ａ：肛門用噴出部、６ｂ：ビデ用噴
出部、８：貯湯槽（加熱器）、９：電磁弁（給水
手段）、１２，１３：ノズル本体、１４，１５：
伸縮ノズル、１４ａ，１５ａ：噴出孔、２１：三
方切換電磁弁（三方切換電気作動弁）。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 便器と、ノズル本体と同ノズル本体に案内さ
   れて非作動位置と洗浄水を噴出する作動位置との
   間を進退自在に構成されかつ先端に噴出孔を備え
   た伸縮ノズルとを夫々有する肛門用噴出部及びビ
   デ用噴出部と、水の加熱器と同加熱器の上流側に
   設けられ電気的に作動する給水手段及び上記加熱
   器の下流側に設けられ前記肛門用噴出部若しくは
   ビデ用噴出部のうちいずれか一方を加熱器側に選
   択的に連通させる三方切換電気作動弁とを備えた
   給水加熱装置と、同給水加熱部の給水手段及び三
   方切換電気作動弁を作動せしめる操作部とより構
   成されていることを特徴とする衛生洗浄装置。