JPH05214983A - 多気筒内燃機関の始動燃料制御方法 - Google Patents

多気筒内燃機関の始動燃料制御方法

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JPH05214983A
JPH05214983A JP1999792A JP1999792A JPH05214983A JP H05214983 A JPH05214983 A JP H05214983A JP 1999792 A JP1999792 A JP 1999792A JP 1999792 A JP1999792 A JP 1999792A JP H05214983 A JPH05214983 A JP H05214983A
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廉 平子
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、多気筒内燃機関の始動燃料制御方
法に関し、エンジン始動時に排出される排気中のHC成
分を低減できるようにすることを目的とする。 【構成】 多気筒内燃機関の各気筒の特定クランク位置
に対応した信号を検出するクランク位置検出手段21か
らの検出信号に基づいて、各気筒毎に設けられた燃料噴
射弁から各気筒に順次燃料を供給しうるものにおいて、
内燃機関の始動時に、各気筒が特定クランク位置にある
ことをそれぞれ検出する全気筒識別手段63によって、
いずれかの気筒が識別されると、このとき燃料噴射を行
なわれるべき先頭燃料供給気筒から始めて全ての気筒に
対し、少なくとも1回は始動時燃料を順次供給するよう
に構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多気筒内燃機関(以
下、「内燃機関」を「エンジン」ということがある)の
始動燃料制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、多気筒内燃機関では、各気筒
の特定クランク位置に対応した信号を検出するクランク
位置検出手段(クランクセンサ)からの検出信号に基づ
いて、各気筒毎に設けられた燃料噴射弁(インジェク
タ)から各気筒に順次燃料を供給するシーケンシャル燃
料噴射方法が採用されているが、かかるシーケンシャル
燃料噴射方法は、各気筒に最適なタイミングで、燃料を
供給できる半面、気筒を識別する必要がある。
【0003】この場合、1つの気筒(特定気筒)だけを
識別すれば、気筒の点火順序が決まっているので、その
他の気筒も識別できる。ところで、エンジン始動時にお
いては、直ぐには、上記の特定気筒を識別できないの
で、特定気筒を識別するまでは全気筒に対し同時に燃料
噴射を行ない(図9の区間a参照)、その後、特定気筒
を識別すると、始動時燃料を各気筒に順次供給していき
(図9の区間b参照)、このときエンジン回転数が所定
値(例えば200〜300rpm程度)を越えると、即
座に通常時燃料に切り替えることが行なわれる(図9の
区間c参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の多気筒内燃機関の始動燃料制御方法では、
特定気筒を識別するまでは全気筒に対し同時に燃料噴射
を行なうので、不要な燃料がそのまま排気系に吹き抜け
るおそれがあり、これにより排気中にHC(炭化水素)
成分が増大する。
【0005】また、特定気筒を識別すると、始動時燃料
を各気筒に順次供給していき、途中で、エンジン回転数
が所定値を越えると、即座に通常時燃料に切り替えるこ
とが行なわれるので、一部の気筒において、1回も始動
時燃料が供給されない場合があり、これにより、その気
筒で供給燃料不足による失火を生じるおそれがあり、そ
の結果、やはり排気中にHC成分が増大する。
【0006】すなわち、従来の多気筒内燃機関の始動燃
料制御方法では、排気中にHC成分が増大するという課
題がある。本発明は、このような課題に鑑み創案された
もので、エンジン始動時に排出される排気中のHC成分
を低減できるようにした、多気筒内燃機関の始動燃料制
御方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】このため、本発明の多気
筒内燃機関の始動燃料制御方法(請求項1)は、多気筒
内燃機関の各気筒の特定クランク位置に対応した信号を
検出するクランク位置検出手段からの検出信号に基づい
て、各気筒毎に設けられた燃料噴射弁から各気筒に順次
燃料を供給しうるものにおいて、次のステップをとるこ
とを特徴としている。 (1)該内燃機関の始動時に、各気筒が特定クランク位
置にあることをそれぞれ検出する全気筒識別手段によっ
て、いずれかの気筒が識別されると、このとき燃料噴射
を行なわれるべき先頭燃料供給気筒から始めて全ての気
筒に対し、少なくとも1回は始動時燃料を順次供給して
いく。
【0008】また、本発明の多気筒内燃機関の始動燃料
制御方法(請求項2)は、多気筒内燃機関の各気筒の特
定クランク位置に対応した信号を検出するクランク位置
検出手段からの検出信号に基づいて、各気筒毎に設けら
れた燃料噴射弁から各気筒に順次燃料を供給しうるもの
において、次のステップをとることを特徴としている。 (1)該内燃機関の始動時に、各気筒が特定クランク位
置にあることをそれぞれ検出する全気筒識別手段によっ
て、いずれかの気筒が識別されると、このとき燃料噴射
を行なわれるべき先頭燃料供給気筒から順次燃料を供給
していくとともに、この間に、完爆判定手段によって、
完爆が判定されても、該先頭燃料供給気筒から始めて全
ての気筒に対し、少なくとも1回は始動時燃料を順次供
給していく。
【0009】
【作用】上述の本発明の多気筒内燃機関の始動燃料制御
方法(請求項1)では、クランク位置検出手段からの検
出信号に基づいて、各気筒毎に設けられた燃料噴射弁か
ら各気筒に順次燃料を供給するが、内燃機関の始動時
に、全気筒識別手段によって、いずれかの気筒が識別さ
れると、このとき燃料噴射を行なわれるべき先頭燃料供
給気筒から始めて全ての気筒に対し、少なくとも1回は
始動時燃料を順次供給していく。
【0010】また、本発明の多気筒内燃機関の始動燃料
制御方法(請求項2)では、クランク位置検出手段から
の検出信号に基づいて、各気筒毎に設けられた燃料噴射
弁から各気筒に順次燃料を供給するが、内燃機関の始動
時に、全気筒識別手段によって、いずれかの気筒が識別
されると、このとき燃料噴射を行なわれるべき先頭燃料
供給気筒から順次燃料を供給していくとともに、この間
に、完爆判定手段によって、完爆が判定されても、先頭
燃料供給気筒から始めて全ての気筒に対し、少なくとも
1回は始動時燃料を順次供給していく。
【0011】
【実施例】以下、図面により、本発明の実施例について
説明すると、図1〜図6は本発明の一実施例としての多
気筒内燃機関の始動燃料制御方法を示すもので、図1は
その制御系を示すブロック図、図2はその制御系のハー
ドブロック図、図3は本方法を実施されるエンジンシス
テムの全体構成図、図4はその気筒識別ロジックを説明
するための信号波形図、図5〜図7はそれぞれその制御
要領を説明するフローチャート、図8はその作用説明図
である。
【0012】さて、本方法を実施されるエンジンシステ
ムは、図3のようになるが、この図3において、エンジ
ン(内燃機関)EGはその燃焼室1に通じる吸気通路2
および排気通路3を有しており、吸気通路2と燃焼室1
とは吸気弁4によって連通制御されるとともに、排気通
路3と燃焼室1とは排気弁5によって連通制御されるよ
うになっている。
【0013】また、吸気通路2には、上流側から順にエ
アクリーナ6,スロットル弁7および電磁式燃料噴射弁
(インジェクタ)8が設けられており、排気通路3に
は、その上流側から順に排ガス浄化用の触媒コンバータ
(三元触媒)9および図示しないマフラ (消音器)が設
けられている。なお、吸気通路2には、サージタンク2
aが設けられている。
【0014】さらに、インジェクタ8は吸気マニホルド
部分に気筒数だけ設けられている。今、本実施例のエン
ジンEGが直列4気筒エンジンであるとすると、インジ
ェクタ8は4個設けられていることになる。即ちいわゆ
るマルチポイント燃料噴射(MPI)方式の多気筒エン
ジンであるということができる。また、スロットル弁7
はワイヤケーブルを介してアクセルペダルに連結されて
おり、これによりアクセルペダルの踏込み量に応じて開
度が変わるようになっているが、更にアイドルスピード
コントロール用モータ(ISCモータ)によっても開閉
駆動されるようになっており、これによりアイドリング
時にアクセルペダルを踏まなくても、スロットル弁7の
開度を変えることができるようにもなっている。
【0015】このような構成により、スロットル弁7の
開度に応じエアクリーナ6を通じて吸入された空気が吸
気マニホルド部分でインジェクタ8からの燃料と適宜の
空燃比となるように混合され、燃焼室1内で点火プラグ
を適宜のタイミングで点火させることにより、燃焼せし
められて、エンジントルクを発生させたのち、混合気
は、排ガスとして排気通路3へ排出され、触媒コンバー
タ9で排ガス中のCO,HC,NOxの3つの有害成分
を浄化されてから、マフラで消音されて大気側へ放出さ
れるようになっている。
【0016】さらに、このエンジンEGを制御するため
に、種々のセンサが設けられている。まず吸気通路2側
には、そのエアクリーナ配設部分に、吸入空気量をカル
マン渦情報から検出するエアフローセンサ11,吸入空
気温度を検出する吸気温センサ12および大気圧を検出
する大気圧センサ13が設けられており、そのスロット
ル弁配設部分に、スロットル弁7の開度を検出するポテ
ンショメータ式のスロットルセンサ14,アイドリング
状態を検出するアイドルスイッチ15等が設けられてい
る。
【0017】また、排気通路3側には、触媒コンバータ
9の上流側部分に、排ガス中の酸素濃度(O2 濃度)を
検出する酸素濃度センサ(空燃比センサ)17(以下、
単にO2 センサ17という)が設けられている。なお、
このO2 センサ17としては、ヒータ付きのものを使用
しても、ヒータ無しのものを使用してもよい。さらに、
その他のセンサとして、エンジン冷却水温を検出する水
温センサ19や、図2に示すごとく、各気筒の特定クラ
ンク位置に対応した信号からクランク角度を検出するク
ランク位置検出手段としてのクランク角センサ21(こ
のクランク角センサ21はエンジン回転数を検出する回
転数センサも兼ねている)および気筒を識別するための
信号を出力するTDCセンサ(気筒判別センサ)22が
それぞれディストリビュータに設けられている。なお、
クランク角センサ21,TDCセンサ22は、スリット
板100を発光素子と受光素子で挟むようにして構成し
たもので、スリット板100のクランク角センサ用のス
リットは90°おきに4つ形成され、スリット板100
のTDCセンサ用のスリットは90°おきに3つだけ形
成されている(図2参照)。
【0018】そして、これらのセンサからの検出信号
は、電子制御ユニット(ECU)23へ入力されるよう
になっている。なお、ECU23へは、バッテリ24の
電圧を検出するバッテリセンサ25からの電圧信号や始
動時を検出するクランキングスイッチ26あるいは車速
センサ20からの信号も入力されるようになっている。
【0019】ところで、ECU23のハードウエア構成
は、図2のようになるが、このECU23はその主要部
としてCPU27をそなえており、このCPU27へ
は、吸気温センサ12,大気圧センサ13,スロットル
センサ14,O2 センサ17,水温センサ19およびバ
ッテリセンサ25からの検出信号が入力インタフェイス
28およびA/Dコンバータ30を介して入力されると
ともに、アイドルスイッチ15,クランキングスイッチ
26,車速センサ20からの検出信号が入力インタフェ
イス29を介して入力されるようになっている。また、
エアフローセンサ11,クランク角センサ21,TDC
センサ22からの検出信号はCPU27の入力ポートに
直接入力されるようになっている。
【0020】さらに、CPU27は、バスラインを介し
て、プログラムデータや固定値データを記憶するROM
31,更新して順次書き替えられるRAM32およびバ
ッテリ24が接続されている間はその記憶内容が保持さ
れることによってバックアップされたバッテリバックア
ップRAM33との間でデータの授受を行なうようにな
っている。
【0021】なお、RAM32内データはイグニッショ
ンスイッチをオフすると消えてリセットされるようにな
っている。また、CPU27で演算結果に基づく燃料噴
射制御信号は、噴射ドライバ34を介して、4つのイン
ジェクタ8(正確には、インジェクタソレノイド用のト
ランジスタ)へ出力されるようになっている。
【0022】今、燃料噴射制御(空燃比制御)に着目す
ると、CPU27からは後述の手法で演算された燃料噴
射用制御信号がドライバ34を介しインジェクタソレノ
イドへ出力されて、4つのインジェクタ8を順次駆動さ
せてゆくようになっているが、かかる燃料噴射制御(イ
ンジェクタ駆動時間制御)のために、ECU23は、図
1に示すように、まずインジェクタ8のための基本駆動
時間TB を決定する基本駆動時間決定手段51を有して
おり、この基本駆動時間決定手段51はエアフローセン
サ11からの吸入空気量A情報とクランク角センサ21
からのエンジン回転数N情報とからエンジン1回転あた
りの吸入空気量A/N情報を求め、この情報に基づき基
本駆動時間TB を決定するものである。
【0023】また、O2 センサ17の出力と判定電圧
(基準電圧)との比較結果,エンジン回転数Nとエンジ
ン負荷A/N,水温センサ19で検出されたエンジン冷
却水温,吸気温センサ12で検出された吸気温,大気圧
センサ13で検出された大気圧等に応じた補正係数Kを
設定する補正手段52が設けられており、更にはバッテ
リ電圧に応じて駆動時間を補正するためデッドタイム
(無効時間)TD を設定するデッドタイム補正手段53
も設けられている。
【0024】したがって、上記の基本駆動時間TB ,補
正係数K,デッドタイムTD によって、通常時燃料噴射
時間TB ×K+TD (=Tinj )が設定されるようにな
っている。さらには、エンジン冷却水温等に応じた始動
時燃料噴射時間Ts(=Tinj )を設定する始動時噴射
時間設定手段54も設けられている。
【0025】そして、通常時燃料噴射時間または始動時
燃料噴射時間を選択的に出力する切替手段55が設けら
れており、更には、この切替手段55の切替制御を行な
う制御手段61も設けられている。ここで、この制御手
段61による切替手段55の切替制御について説明す
る。すなわち、この制御手段61は、エンジンEGが始
動してから、全気筒識別手段63によって、いずれかの
気筒が識別されると、このとき燃料噴射を行なわれるべ
き先頭燃料供給気筒(この場合、最初に識別される気筒
によって、先頭燃料供給気筒は変わる。即ち、気筒が識
別されたときに排気行程にある気筒が先頭燃料供給気筒
となる。従って、最初に識別される気筒が第1気筒の場
合は、先頭燃料供給気筒は第2気筒となり、最初に識別
される気筒が第3気筒の場合は、先頭燃料供給気筒は第
1気筒となり、最初に識別される気筒が第4気筒の場合
は、先頭燃料供給気筒は第3気筒となり、最初に識別さ
れる気筒が第2気筒の場合は、先頭燃料供給気筒は第4
気筒となる)から順次燃料が供給されていくようにする
とともに、この間に、完爆判定手段62によって、完爆
が判定されても、上記の先頭燃料供給気筒から始めて全
ての気筒に対しては、少なくとも1回は始動時燃料が順
次供給されていくようにし、その後は、通常時燃料が各
気筒に順次供給されるように、切替手段55を制御する
のである。
【0026】なお、全気筒識別手段63は、クランク角
センサ21,TDCセンサ22からの信号を受けて、各
気筒が特定クランク位置にあることをそれぞれ検出する
ものであるが、以下に、クランク角センサ21,TDC
センサ22からの信号に基づいて、各気筒が特定クラン
ク位置にあることをそれぞれ識別できることについて説
明する。
【0027】すなわち、スリット板100の各センサ用
のスリットを図2に示すように形成しておくことによ
り、TDCセンサ22からの信号(気筒識別信号),ク
ランク角センサ21からの信号(TDC信号)は、図4
(a),(b)のようになるが、TDC信号の立ち上が
り時,立ち下がり時における気筒識別信号の信号レベル
を示すと、次の表1のようになり、この表1の関係から
各気筒の識別が行なえるのである。すなわち、TDC信
号の立ち上がり時,立ち下がり時における気筒識別信号
の信号レベルの組み合わせが、各気筒毎に異なるので、
いずれの気筒であるかを識別することができるのであ
る。
【0028】
【表1】
【0029】また、完爆判定手段62は、エンジン回転
数センサ21で検出されたエンジン回転数が所定値(2
00〜300rpm程度)を越えると、完爆と判定する
ものである。以下に、かかる燃料噴射制御について、図
5〜図7に示すフローチャートを用いて説明する。
【0030】まず、図5に示すメインルーチンから説明
すると、このメインルーチンはキーオンでスタートする
が、ステップA1で、5°確認フラグをリセットする。
これはBTDC5°を通ってから本制御を開始するとい
う趣旨である。そして、その後は、ステップA2で、カ
ウンタ値(後述)を0にし、更にステップA3で、始動
モードフラグをセットする。
【0031】その後は、ステップA4で、始動完了判定
回転数以上かどうかを判定し、もしそうでなければ、ま
だ完爆していないと判定して、ステップA5で、始動モ
ードフラグをセットする。その後、ステップA4で、始
動完了判定回転数以上になると、完爆したと判定して、
ステップA6で、クランキングスイッチ26がオン状態
であるかどうかを判定するが、もし、クランキングスイ
ッチ26がまだオン状態のときは、スタータモータが作
動している最中であるので、上記のステップA5の始動
時処理を行なう。
【0032】そして、クランキングスイッチ26がオフ
状態になると、次のステップA7で、始動モードフラグ
がリセット状態になったかどうかの判定を行なうが、最
初は始動モードフラグはセット状態であるので、ステッ
プA8で、カウンタ値が4であるかどうかを判定する。
ここで、クランク角センサ21で各気筒の上死点位置が
検出される毎に、カウンタ値は1ずつインクリメントさ
れるものとする。なお、クランク角センサ21で各気筒
の上死点位置が検出されたことを示す信号をTOP信号
という。
【0033】そして、この場合、カウンタ値が4でない
場合は、ステップA8でNOルートをとって、依然とし
て、上記のステップA5の始動時処理を行なう。その
後、カウンタ値が4になると、今度はステップA9で、
始動モードフラグをリセット状態にする。そして、その
後は、ステップA10で、各種パラメータから補正計数
K等を算出してから、ステップA4以降の処理を行な
う。
【0034】すなわち、通常、その後は、エンジン回転
数は始動完了判定回転数以上になっており、クランキン
グスイッチ26もオフ状態となっているので、ステップ
A4でYESルート、ステップA6でNOルートをと
り、更にはステップA7では、始動モードフラグがリセ
ット状態であるので、YESルートをとって、ステップ
A10の処理を行なうのである。
【0035】ところで、TDC信号の立ち上がりタイミ
ングはBTDC5°であり、立ち下がりタイミングはB
TDC75°であり、しかも、燃料噴射タイミングもB
TDC75°に設定されているので、BTDC5°毎に
割込み実行されるルーチンで、TDC信号の立ち上がり
時の気筒識別信号レベルを判定し、BTDC75°毎に
割込み実行されるルーチンで、TDC信号の立ち下がり
時の気筒識別信号レベルを判定するとともに、燃料噴射
制御を行なうようになっている。
【0036】まず、BTDC5°毎に割込み実行される
ルーチン(BTDC5°割込みルーチン)から説明す
る。このBTDC5°割込みルーチンは、図6に示すよ
うになっており、そのステップB1で、5°確認フラグ
がセットされているかどうかが判定される。もし、5°
確認フラグがセットされていなければ、ステップB2
で、5°確認フラグをセットしてから、一方、セットさ
れていれば、その次に、ステップB3で、気筒識別信号
がHかどうかを判定する。そして、もし、このとき、気
筒識別信号がHであれば、フラグCDを1にし(ステッ
プB4)、気筒識別信号がLであれば、フラグCDを0
にする(ステップB5)。その後は、かかる処理をBT
DC5°毎に繰り返す。
【0037】つぎに、BTDC75°毎に割込み実行さ
れるルーチン(BTDC75°割込みルーチン)につい
て説明する。このBTDC75°割込みルーチンは、図
7に示すようになっており、そのステップC1で、5°
確認フラグがセットされているかどうかが判定される。
もし、5°確認フラグがセットされていなければ、リタ
ーン処理を施すが、もし、5°確認フラグがセットされ
ていれば、ステップC2でTOP信号の入力数を計数す
るカウンタ値(前述)が4かどうかを判定し、カウンタ
値が4でない場合は、ステップC4で、カウンタ値を1
だけインクリメントする。なお、カウンタ値が4の場合
は、ステップC3で、カウンタ値を0にクリヤしてか
ら、ステップC4のカウンタ値インクリメント処理を施
す。
【0038】その後は、ステップC5で、始動モードフ
ラグがセットされているかどうかを判定し、もし始動モ
ードフラグがセットされている場合は、始動時であると
して、ステップC6で、エンジン冷却水温等に応じた始
動時燃料噴射時間Ts(=T inj )を設定する。一方、
始動モードフラグがセットされていない場合は、始動時
ではなく、通常時であるとして、エンジン1回転当たり
の吸入空気量(A/N)を算出し(ステップC7)、こ
のA/Nから基本駆動時間TB を求め(ステップC
8)、更に上記の基本駆動時間TB のほか、補正係数
K,デッドタイムTDによって、通常時燃料噴射時間T
B ×K+TD (=Tinj )を設定する(ステップC
9)。
【0039】その後は、ステップC10で、気筒識別信
号がHかどうかが判定される。即ち、BTDC75°で
の気筒識別信号レベル(TDC信号立ち下がり時の気筒
識別信号レベル)がHかどうかが判定される。もし、T
DC信号立ち下がり時の気筒識別信号レベルがHであれ
ば、ステップC11で、フラグCDが1かどうかが判定
される一方、TDC信号立ち下がり時の気筒識別信号レ
ベルがLであれば、ステップC12で、フラグCDが1
かどうかが判定される。
【0040】そして、ステップC11で、YESの場
合、即ちTDC信号立ち上がり時の気筒識別信号レベル
がHで、TDC信号立ち下がり時の気筒識別信号レベル
がHの場合は、前記の表1から識別気筒は第1気筒であ
るから、ステップC13で、このとき燃料噴射を行なわ
れるべき先頭燃料供給気筒(第2気筒)のインジェクタ
駆動用ドライバD2にTinj のデータをセットしたあ
と、ドライバD2をトリガする(ステップC14)。
【0041】また、ステップC11で、NOの場合、即
ちTDC信号立ち上がり時の気筒識別信号レベルがL
で、TDC信号立ち下がり時の気筒識別信号レベルがH
の場合は、前記の表1から識別気筒は第4気筒であるか
ら、ステップC15で、このとき燃料噴射を行なわれる
べき先頭燃料供給気筒(第3気筒)のインジェクタ駆動
用ドライバD3にTinj のデータをセットしたあと、ド
ライバD3をトリガする(ステップC16)。
【0042】さらに、ステップC12で、YESの場
合、即ちTDC信号立ち上がり時の気筒識別信号レベル
がHで、TDC信号立ち下がり時の気筒識別信号レベル
がLの場合は、前記の表1から識別気筒は第3気筒であ
るから、ステップC17で、このとき燃料噴射を行なわ
れるべき先頭燃料供給気筒(第1気筒)のインジェクタ
駆動用ドライバD1にTinj のデータをセットしたあ
と、ドライバD1をトリガする(ステップC18)。
【0043】また、ステップC12で、NOの場合、即
ちTDC信号立ち上がり時の気筒識別信号レベルがL
で、TDC信号立ち下がり時の気筒識別信号レベルがL
の場合は、前記の表1から識別気筒は第2気筒であるか
ら、ステップC19で、このとき燃料噴射を行なわれる
べき先頭燃料供給気筒(第4気筒)のインジェクタ駆動
用ドライバD4にTinj のデータをセットしたあと、ド
ライバD4をトリガする(ステップC20)。
【0044】これにより、エンジン始動時において、全
気筒識別手段63によって、第1〜4気筒のいずれかの
気筒が識別されると、このとき燃料噴射を行なわれるべ
き先頭燃料供給気筒から順次燃料が供給されていく。そ
して、この間に、完爆が判定されても、図5のステップ
A8からステップA5に到る処理によって、この先頭燃
料供給気筒から始めて全ての気筒に対しては、少なくと
も1回は始動時燃料が順次供給される(図8の区間A参
照)。
【0045】これにより、第1気筒のような特定気筒を
識別すると、始動時燃料を各気筒に順次供給していき、
途中で、エンジン回転数が所定値を越えると、即座に通
常時燃料に切り替える従来の手段に比べ、一部の気筒に
おいて、1回も始動時燃料が供給されないということが
なくなり、従ってその気筒で供給燃料不足による失火を
生じるおそれもなくなって、その結果、やはり排気中に
HC成分が増大することを防止できる。
【0046】さらに、第1気筒のような特定気筒が識別
されるまでは、燃料噴射を行なわず、この特定気筒が識
別されると、このとき燃料噴射を行なわれるべき先頭燃
料供給気筒から順次燃料を供給していくような手段に比
べても、本実施例によれば、いずれの気筒も識別できる
ので、始動が最大4行程遅れるようなことがなくなり、
これにより、始動に要する遅れを生じることもない。
【0047】そして、上記のように完爆が判定されて
も、対応する先頭燃料供給気筒から始めて全ての気筒に
対して、少なくとも1回は始動時燃料を順次供給したあ
とは、通常時燃料に切り替えることが行なわれる(図8
の区間B参照)。なお、始動時燃料は、通常時燃料に比
べ十分にリッチな空燃比となるような燃料として設定さ
れている。
【0048】また、上記の実施例において、完爆が判定
されても、対応する先頭燃料供給気筒から始めて全ての
気筒に対し、2回以上の所定回数だけ始動時燃料を順次
供給してから、通常時燃料に切り替えるようにしてもよ
い。さらに、上記の実施例において、完爆判定の有無に
かかわらず、全気筒識別手段63によって、いずれかの
気筒が識別されると、このとき燃料噴射を行なわれるべ
き先頭燃料供給気筒から始めて全ての気筒に対し、少な
くとも1回(2回以上の所定回数も含む)は始動時燃料
を順次供給してから、通常時燃料に切り替えるようにし
てもよい。
【0049】なお、本発明は、4気筒エンジンに限ら
ず、各気筒を識別できるセンサをそなえれば、任意の気
筒数の多気筒エンジンにおいても適用できることはいう
までもない。
【0050】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の多気筒内
燃機関の始動燃料制御方法によれば、多気筒内燃機関の
各気筒の特定クランク位置に対応した信号を検出するク
ランク位置検出手段からの検出信号に基づいて、各気筒
毎に設けられた燃料噴射弁から各気筒に順次燃料を供給
しうるものにおいて、該内燃機関の始動時に、各気筒が
特定クランク位置にあることをそれぞれ検出する全気筒
識別手段によって、いずれかの気筒が識別されると、こ
のとき燃料噴射を行なわれるべき先頭燃料供給気筒から
始めて全ての気筒に対し、少なくとも1回は始動時燃料
を順次供給したり(請求項1)、該内燃機関の始動時
に、各気筒が特定クランク位置にあることをそれぞれ検
出する全気筒識別手段によって、いずれかの気筒が識別
されると、このとき燃料噴射を行なわれるべき先頭燃料
供給気筒から順次燃料を供給していくとともに、この間
に、完爆判定手段によって、完爆が判定されても、該先
頭燃料供給気筒から始めて全ての気筒に対し、少なくと
も1回は始動時燃料を順次供給していくこと(請求項
2)が行なわれるので、始動に遅れを生じることがな
く、更に、特定気筒を識別すると、始動時燃料を各気筒
に順次供給していき、途中で、エンジン回転数が所定値
を越えると、即座に通常時燃料に切り替える従来の手段
に比べ、一部の気筒において、1回も始動時燃料が供給
されないということがなくなるため、その気筒で供給燃
料不足による失火を生じるおそれもなくなって、その結
果、排気中にHC成分が増大することを防止できる利点
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての多気筒内燃機関の始
動燃料制御方法の制御系を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施例としての多気筒内燃機関の始
動燃料制御方法の制御系を示すハードブロック図であ
る。
【図3】本方法を実施されるエンジンシステムの全体構
成図である。
【図4】本方法による気筒識別ロジックを説明するため
の信号波形図
【図5】本発明の一実施例にかかる制御要領を説明する
フローチャートである。
【図6】本発明の一実施例にかかる制御要領を説明する
フローチャートである。
【図7】本発明の一実施例にかかる制御要領を説明する
フローチャートである。
【図8】本発明の一実施例の作用説明図である。
【図9】従来例の作用説明図である。
【符号の説明】
1 燃焼室 2 吸気通路 2a サージタンク 3 排気通路 4 吸気弁 5 排気弁 6 エアクリーナ 7 スロットル弁 8 インジェクタ 9 触媒コンバータ 11 エアフローセンサ 12 吸気温センサ 13 大気圧センサ 14 スロットルセンサ 15 アイドルスイッチ 17 O2 センサ 19 水温センサ 20 車速センサ 26 クランキングスイッチ 21 クランク位置検出手段としてのクランク角センサ
(エンジン回転数センサ) 22 TDCセンサ 23 電子制御ユニット(ECU) 24 バッテリ 25 バッテリセンサ 27 CPU 28,29 入力インタフェイス 30 A/Dコンバータ 31 ROM 32 RAM 33 バッテリバックアップRAM 34 噴射ドライバ 51 基本駆動時間決定手段 52 補正手段 53 デッドタイム補正手段 54 始動時噴射時間設定手段 55 切替手段 61 制御手段 62 完爆判定手段 63 全気筒識別手段 100 スリット板

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多気筒内燃機関の各気筒の特定クランク
    位置に対応した信号を検出するクランク位置検出手段か
    らの検出信号に基づいて、各気筒毎に設けられた燃料噴
    射弁から各気筒に順次燃料を供給しうるものにおいて、 該内燃機関の始動時に、各気筒が特定クランク位置にあ
    ることをそれぞれ検出する全気筒識別手段によって、い
    ずれかの気筒が識別されると、このとき燃料噴射を行な
    われるべき先頭燃料供給気筒から始めて全ての気筒に対
    し、少なくとも1回は始動時燃料を順次供給することを
    特徴とする、多気筒内燃機関の始動燃料制御方法。
  2. 【請求項2】 多気筒内燃機関の各気筒の特定クランク
    位置に対応した信号を検出するクランク位置検出手段か
    らの検出信号に基づいて、各気筒毎に設けられた燃料噴
    射弁から各気筒に順次燃料を供給しうるものにおいて、 該内燃機関の始動時に、各気筒が特定クランク位置にあ
    ることをそれぞれ検出する全気筒識別手段によって、い
    ずれかの気筒が識別されると、このとき燃料噴射を行な
    われるべき先頭燃料供給気筒から順次燃料を供給してい
    くとともに、この間に、完爆判定手段によって、完爆が
    判定されても、該先頭燃料供給気筒から始めて全ての気
    筒に対し、少なくとも1回は始動時燃料を順次供給して
    いくことを特徴とする、多気筒内燃機関の始動燃料制御
    方法。
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