JPH05213903A - アシクロヌクレオシド誘導体の製造方法 - Google Patents

アシクロヌクレオシド誘導体の製造方法

Info

Publication number
JPH05213903A
JPH05213903A JP25650292A JP25650292A JPH05213903A JP H05213903 A JPH05213903 A JP H05213903A JP 25650292 A JP25650292 A JP 25650292A JP 25650292 A JP25650292 A JP 25650292A JP H05213903 A JPH05213903 A JP H05213903A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
general formula
group
formula
compound
dioxolane
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP25650292A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaru Ubasawa
賢 姥澤
Hideaki Takashima
秀昭 高嶋
Koichi Sekiya
浩一 関谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Kasei Corp
Original Assignee
Mitsubishi Kasei Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Kasei Corp filed Critical Mitsubishi Kasei Corp
Priority to JP25650292A priority Critical patent/JPH05213903A/ja
Publication of JPH05213903A publication Critical patent/JPH05213903A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 下記一般式(I) 【化1】W−H …(I) (上記一般式(I)中、Wはピリミジン残基またはプリ
ン残基を表す。)で表される核酸の塩基誘導体をシリル
化剤で処理した後、有機溶媒中、下記一般式(II) 【化2】 (上記一般式(II) 中、Zは水素原子、C1 〜C5 のア
ルキル基またはC7 〜C 12のアラルキル基を表す。)で
表されるジオキソラン化合物およびトリメチルヨウ化
シランまたはトリメチルクロロシランおよびヨウ化金
属化合物と反応させることを特徴とする下記一般式(II
I) 【化3】 (上記一般式(III) 中、Wは上記一般式(I)中で定
義したとおりであり、Zは上記一般式(II) 中で定義し
たとおりである。)で表されるアシクロヌクレオシド誘
導体の製造方法。 【効果】 本願発明の製造方法により、一段階で簡単に
高収率でアシクロヌクレオシド誘導体を得ることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アシクロヌクレオシド
誘導体の新規な製造方法に関するものであり、詳細に
は、抗ウィルス剤、抗癌剤、抗菌剤またはそれらの合成
中間体として有用なアシクロヌクレオシド誘導体の製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】アシ
クロヌクレオシド誘導体は、抗ウィルス剤、抗癌剤、抗
菌剤またはそれらの合成中間体として重要であり、従来
より数多くの製造法が検討されてきた。例えば、下記一
般式(VI) で示されるピリミジン塩基を適当なシリル化
剤でビス(トリメチルシリル)誘導体(VII)とし、次に
1,3−ジオキソランと無水酢酸を反応させて得られる
2−アセトキシエチルアセトキシメチルエーテルと種々
の触媒の存在下で反応させ、誘導体(VIII) とした後、
アンモニア水またはアルカリ水で処理して脱アセチル化
し、目的物(VIIII)を得る方法である。
【0003】
【化5】
【0004】(上記一般式(VI) 〜(VIIII) 中、Xは酸
素原子または硫黄原子を表し、Rは水素原子、アルキル
基、ハロゲン原子等の置換基を表す。)上記反応に用い
られる触媒として、下記のものが報告されている。 1)四塩化錫を用いた方法(J.Med.Chem.,
1981,24,1177)。この方法は、四塩化錫は
吸湿性が高くて容易に分解すること、また、反応後に難
溶性の水酸化錫が生じて取扱いが難しいこと、従って収
率も低い(50−60%、特に上記一般式(VI) 〜(VII
II) 中Xが硫黄原子を表す場合には50%以下の収率で
ある)ことなど、種々の問題点を含んでいる。 2)シアン化水銀(II) を用いた方法(J.Med.C
hem.,1985,28,356)。この方法は、収
率が著しく低い(約23%)うえにシアン化水銀(II)
は人体に有害であり、環境汚染等の危険性からも工業化
には困難を伴う。 3)ヨウ化セシウムを用いた方法(Chemistry
Letters, 1988,1045)。この方法
は、他の方法では収率の悪い、Xが硫黄原子を表す場合
でも収率良く目的物が得られるとしている。しかし、ビ
ス(トリメチルシリル)誘導体(VII)を得るのに、塩基
(VI)を硫安存在下でシリル化剤であるヘキサメチルジ
シラザンで数時間還流し、シリル化完了後、過剰のシリ
ル化剤を留去しなければならない。これは工業化に際し
大量の反応液を反応器中で完全濃縮することを必要とす
るため、実用的な方法とは言い難い。このシリル化法の
別法として、適当な溶媒中でビス(トリメチルシリル)
アセトアミドを用いる方法が開発されている(J.Me
d.Chem.,1981,24,1177)。この方
法は、シリル化後、反応液を濃縮せずに次の反応に用い
ることができるが、ヨウ化セシウムを用いたアシクロ側
鎖導入反応はこの方法では進行しない(参考例−1参
照)。また、上記の方法にて得られたビス(トリメチル
シリル)誘導体(VII)を、1,3−ジオキソランとアセ
チルブロミドを反応させて得られるアセトキシエチルブ
ロモメチルエーテルと反応させて誘導体(VIII) とした
後、上記の方法と同様、アンモニア水またはアルカリ水
で処理し、脱アセチル化して目的物(VIIII)を得る方法
が知られている(Can.J.Chem.,1982,
60,547)。
【0005】
【化6】
【0006】(式中、XおよびRは上記と同義を表す)
以上、上記に述べた方法はいずれも化合物(VII)からア
セチル体(VIII) を合成し、それを加水分解して目的物
(VIIII)を得る二段階法である。これを改良する目的
で、(VII)から一段階で目的物(VIIII)を得る方法が試
みられている。それは、誘導体(VII)に四塩化錫または
塩化亜鉛の存在下、ジオキソランまたはその誘導体を作
用させて目的物(X) を得る方法である(特開昭57−
38774号公報、特開昭58−39672号公報、C
hem.Pharm.Bull.1985,33,17
03)。
【0007】
【化7】
【0008】(式中、Rは前記と同義を表し、Xは酸素
原子を表し、Zは水素原子またはC1〜C5 のアルキル
基を表す。)しかしこの方法は、収率が50%以下であ
り、反応後生じる水酸化錫または水酸化亜鉛の取扱いが
容易ではなく、工業化には問題がある。また、Xが硫黄
原子を表す場合には、反応収率は更に低下する。(参考
例−2参照) 次に、プリンアシクロヌクレオシド誘導体製造について
の従来技術について述べる。第一の製造方法は、プリン
塩基(XI) と、末端水酸基を適当に保護したアルキルハ
ライド(XII)を反応させた後、プリン塩基を変換し、ア
シクロ側鎖末端の水酸基の保護基をはずして、目的物
(XV) を得る方法である(Nature,1978,
72,583、J.Med.Chem.1980,
,572)。
【0009】
【化8】
【0010】これらの方法は、プリン塩基の変換を行う
ので反応工程が多く繁雑である。第二の製造方法は、第
一の製造方法の欠点を解決すべく、目的とするプリン塩
基(例えば、グアニン)を適当な保護基で保護した後、
これに、末端水酸基を適当に保護したアルキルハライド
またはアセテートを反応させて目的物を得る方法であ
る。(英国特許第1523865号、特開昭63−10
7982号各公報)。
【0011】
【化9】
【0012】しかしこれらの方法も、1,3−ジオキソ
ランより合成誘導した試薬を用いてアシクロ側鎖を導入
し、その後に保護基を除去しなければならないという繁
雑性がある。以上述べてきたように、アシクロヌクレオ
シド誘導体の製法は種々報告されているが、多くの場合
に、アシクロ側鎖導入試薬はジオキソランから合成誘導
した後それを核酸塩基部分に導入し、更に脱保護処理を
施してから目的物を得るという多段階式をとっていた。
そのために収率が低い、操作が繁雑である等の問題があ
った。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記以外のアシクロヌク
レオシド合成の一方法として、ジオキソランとトリメチ
ルヨウ化シランを予め反応させて得られたトリメチルシ
リルオキシエチルヨウ化メチルエーテルを核酸塩基のナ
トリウム塩と反応させる方法(J.Org.Che
m.,1979,21,3733)が報告されている。
【0014】
【化10】
【0015】この方法は、トリメチルシリルオキシエチ
ルヨウ化メチルエーテルが不安定なため、−80〜−6
0℃の冷却下で反応を行わなければならないという不便
がある。また、ピリミジン塩基のナトリウム塩を用いる
ため、適応できるピリミジン塩基は限られたものとな
る。
【0016】本願発明者らは、このジオキソランとトリ
メチルヨウ化シランから合成されるトリメチルシリルオ
キシエチルヨウ化メチルエーテルが活性なアシクロ側鎖
導入試薬となることに着目し、−80〜−60℃の冷却
下で反応を行わなければならないという工業的問題点を
克服すべく、鋭意研究を重ねた結果、ジオキソランとト
リメチルヨウ化シランを同時に、種々のトリメチルシリ
ル化された核酸塩基と室温下で攪拌することにより、一
段階で簡便かつ高収率でアシクロヌクレオシドを得る方
法を見出した。更にトリメチルヨウ化シランを用いる代
わりに、より安価で入手容易なトリメチルクロロシラン
を利用し、それとジオキソラン、ヨウ化金属化合物の混
合物を、室温で、種々のトリメチルシリル核酸塩基誘導
体と反応させて目的物を得る方法を見い出し、本発明を
完成するに至った。
【0017】即ち本発明の要旨は、下記一般式(I)
【化11】W−H … (I) (上記一般式(I)中、Wはピリミジン残基またはプリ
ン残基を表す。)で表される核酸の塩基誘導体をシリル
化剤で処理した後、有機溶媒中、下記一般式(II)
【0018】
【化12】
【0019】(上記一般式(II) 中、Zは水素原子、C
1 〜C5 のアルキル基またはC7 〜C 12のアラルキル基
を表す。)で表されるジオキソラン化合物およびトリ
メチルヨウ化シランまたはトリメチルクロロシランお
よびヨウ化金属化合物と反応させることを特徴とする下
記一般式(III)
【化13】 (上記一般式(III) 中、Wは上記一般式(I)中で定
義したとおりであり、Zは上記一般式(II) 中で定義し
たとおりである。)で表されるアシクロヌクレオシド誘
導体の製造方法に存する。
【0020】以下、本発明につき詳細に説明する。上記
一般式(I)または(III)においてWで定義されるピリ
ミジン残基およびプリン残基としては、下記一般式(I
V) または(V)
【0021】
【化14】
【0022】(上記一般式(IV),(V)中、R1 および
2 はそれぞれ独立して水素原子;メチル基、エチル
基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、
i−ブチル基、t−ブチル基、s−ブチル基、n−ペン
チル基等のC1 〜C5 のアルキル基;ビニル基、アリル
基、1−プロペニル基、2−ブテニル基、1,3−ブタ
ジエニル基、2−ペンテニル基、2−ヘキセニル基等の
2 〜C6 のアルケニル基;またはフッ素原子、塩素原
子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子を表し、R
3 およびR4 はそれぞれ独立して水素原子、ヒドロキシ
ル基またはアミノ基を表わし、Xは酸素原子または硫黄
原子を表わし、Yはヒドロキシル基またはアミノ基を表
わす。)が挙げられ、Zは水素原子;メチル基、エチル
基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、
i−ブチル基、t−ブチル基、s−ブチル基、n−ペン
チル基等のC1 〜C5 のアルキル基;またはベンジル
基、フェネチル基、フェニルプロピル基、ナフチルメチ
ル基、ナフチルエチル基等のC7〜C12のアラルキル基
を表す。
【0023】なお、上記一般式(IV)または(V)の化合
物においてYまたはR3 がヒドロキシル基を表わす場
合、以下の様なケトーエノール互変異性により2種の異
性体が存在するが、本発明においてはかかる互変体をも
包含するものである。
【0024】
【化15】
【0025】本発明においては、まず下記一般式(I)
−1
【0026】
【化16】
【0027】(上記一般式(I)−1中、R1 及びR2
はそれぞれ独立して水素原子、C1 〜C5 のアルキル
基、C2 〜C6 のアルケニル基またはハロゲン原子を表
し、Xは酸素原子または硫黄原子を表し、Yはヒドロキ
シル基またはアミノ基を表す。)で表されるピリミジン
塩基または下記一般式(I)−2
【0028】
【化17】
【0029】(上記一般式(I)−2中、R3 およびR
4 はそれぞれ独立して水素原子、ヒドロキシル基または
アミノ基を表す。)で表されるプリン塩基を適当なシリ
ル化剤(ヘキサメチルジシラザン、ビス(トリメチルシ
リル)アセトアミド等)を用いてシリル化し、シリル化
化合物とする。具体的なシリル化の方法としては、硫安
存在下で、ヘキサメチルジシラザン等で数時間還流して
もよいが、より簡便な方法として、アセトニトリル、ジ
メチルホルムアミド、ジクロロメタン、ジクロロエタ
ン、テトラハイドロフラン等の適当な有機溶媒中で、2
〜4当量のビス(トリメチルシリル)アセトアミドを用
い、室温で10分から2時間程度、攪拌するのが好まし
い。
【0030】次に1〜3当量のジオキソラン化合物、お
よび 1〜3当量のトリメチルヨウ化シラン または 0.5〜3当量のヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウ
ム、ヨウ化セシウム等のヨウ化金属化合物、それに1〜
3当量のトリメチルクロロシランを加えて、室温にて1
〜3日間攪拌することにより下記目的物(III)−1
【0031】
【化18】
【0032】(上記式中、R1 、R2 、XおよびYは上
記一般式(I)−1中で定義したとおりであり、Zは上
記一般式(II) で定義したとおりである。)または下記
目的物(III)−2
【0033】
【化19】
【0034】(上記式中、R3 およびR4 は上記一般式
(I)−2中で定義したとおりであり、Zは上記一般式
(II) で定義したとおりである。)を得ることができ
る。上記一般式(II) のジオキソラン化合物としては、
1,3−ジオキソラン、2−メチル−1,3−ジオキソ
ラン、2−エチル−1,3−ジオキソラン、2−プロピ
ル−1,3−ジオキソラン、2−ベンジル−1,3−ジ
オキソラン等が挙げられる。
【0035】この反応は、Xが酸素原子の場合、ジオキ
ソラン類は当量使用するのが好ましく、Xが硫黄原子の
場合には、好ましくは1.5〜2.5当量、更に好まし
くは2当量使用するのが好ましい。この反応を用いると
従来合成が難しいとされていたXが硫黄原子の場合でも
収率良く目的物を得る事が出来る。上記した反応は、下
記反応式で示される。
【0036】
【化20】
【0037】(上記式中、R1 、R2 、R3 、R4
X、YおよびZは上記定義に同じ)
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を詳細に例証す
るが、それは本発明の範囲を何等制限するものではな
い。
【0038】実施例1 1−(2−ヒドロキシエトキシメチル)チミンの合成 チミン1.26g(10mmol)をアセトニトリル1
5mlに懸濁し、ビス(トリメチルシリル)アセトアミ
ド5.4ml(22mmol)を加え、室温にて30分
間攪拌した。得られた均一溶液に、1.3−ジオキソラ
ン0.7ml(10mmol)、ヨウ化カリウム1.7
g(10mmol)、トリメチルクロロシラン1.38
ml(10mmol)を加え、室温にて1日間攪拌し
た。反応液に、重曹粉末4gとエタノール20mlを加
え、室温にて1時間攪拌した。個体を濾過して除去し、
濾液を減圧濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラム
へ吸着させ、クロロホルム−メタノール95:5v/v
溶液で溶出させた。目的物を含むフラクションを集め、
減圧濃縮後、残留物をメチルエチルケトンから結晶化し
て、1.48g(収率73.8%)の目的物を得た。 融点: 139〜140℃ UV(メタノール): λmax 264nm
【0039】実施例2 1−(2−ヒドロキシエトキシメチル)ウラシルの合成 実施例1においてチミンの代りにウラシル1.12g
(10mmol)を用い、他は全て同様にして、目的物
1.11g(収率59%)を得た。 融点: 138〜139℃ UV(メタノール): λmax 259nm
【0040】実施例3 1−(2−ヒドロキシエトキシメチル)−2−チオチミ
ンの合成 実施例1においてチミンの代りに2−チオチミン0.7
1g(5mmol)を用い、他は全て同様にして、目的
物0.7g(収率64.5%)を得た。 融点: 138〜140℃ UV(メタノール): λmax 280nm
【0041】実施例4 5−エチル−1−(2−ヒドロキシエトキシメチル)−
2−チオウラシルの合成 実施例1においてチミンの代りに5−エチル−2−チオ
ウラシル1.56g(10mmol)を用い、ジオキソ
ラン、ヨウ化カリウム、トリメチルクロロシランの量を
2倍にし、他は全て同様にして、目的物1.85g(収
率80%)を得た。 融点: 114〜116℃ UV(メタノール): λmax 280nm
【0042】実施例5 1−(2−ヒドロキシエトキシメチル)チミンの合成 実施例1においてヨウ化カリウムの代りにヨウ化ナトリ
ウム1.5g(10mmol)を用い、他は全て同様に
して、目的物1.45g(収率72.1%)を得た。 融点: 139〜140℃ UV(メタノール): λmax 264nm
【0043】実施例6 1−[1−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル]チミン
の合成 実施例1において1,3−ジオキソランの代りに2−メ
チル−1,3−ジオキソラン880mg(10mmo
l)を用い、他は全て同様にして、目的物1.37g
(収率64.1%)を得た。 融点: 150〜151℃ UV(メタノール): λmax 265nm
【0044】実施例7 1−(2−ヒドロキシエトキシメチル)−5−ヨードウ
ラシルの合成 実施例1においてチミンの代りに5−ヨードウラシル
2.38g(10mmol)を用い、他は全て同様にし
て、目的物1.96g(収率62.6%)を得た。 融点: 174℃ UV(メタノール): λmax 282nm
【0045】実施例8 1−(2−ヒドロキシエトキシメチル)−6−メチルウ
ラシルの合成 実施例1においてチミンの代りに6−メチルウラシル
1.26g(10mmol)を用い、他は全て同様にし
て、目的物0.45g(収率22.7%)を得た。 融点: 131〜132℃ UV(メタノール): λmax 261nm
【0046】実施例9 1−(2−ヒドロキシエトキシメチル)シトシンの合成 実施例1においてチミンの代りにシトシン1.11g
(10mmol)を用い、他は全て同様にして、目的物
1.17g(収率59%)を得た。 融点: 159〜161℃ UV(メタノール): λmax 268nm
【0047】実施例10 9−(2−ヒドロキシエトキシメチル)グアニンの合成 グアニン1.51g(10mmol)をアセトニトリル
100mlに懸濁し、ビス(トリメチルシリル)アセト
アミド10.8ml(44mmol)を加え、室温にて
2時間攪拌した。得られた均一溶液に、1.3−ジオキ
ソラン0.7ml(10mmol)、ヨウ化カリウム
1.7g(10mmol)、トリメチルクロロシラン
1.38ml(10mmol)を加え、室温にて2日間
攪拌した。反応液に、重曹粉末4gとエタノール20m
lを加え、室温にて1時間攪拌した後、溶液を減圧濃縮
し、得られた残留物を水に溶解して不溶物を濾去した。
濾液をC18逆相カラムへ吸着させ、水で溶出させた。目
的物を含むフラクションを集め、減圧濃縮後、残留物を
エタノール−水から結晶化して、0.67g(収率2
9.6%)の目的物を得た。 融点: 256〜257℃ UV(メタノール): λmax 254nm
【0048】実施例11 5−エチル−1−(2−ヒドロキシエトキシメチル)ウ
ラシルの合成 実施例1においてチミンの代りに5−エチルウラシルを
用い、他は全て同様にして、目的物1.85g(収率8
6%)を得た。 融点: 135.5〜136.5℃ UV(メタノール): λmax 263nm
【0049】実施例12 1−(2−ヒドロキシエトキシメチル)−5−イソプロ
ピルウラシルの合成 実施例1においてチミンの代りに5−イソプロピルウラ
シルを用い、他は全て同様にして、目的物2.02g
(収率88%)を得た。 融点: 124.5〜125℃ UV(メタノール): λmax 262nm
【0050】実施例13 1−(2−ヒドロキシエトキシメチル)−5−イソプロ
ピル−2−チオウラシルの合成 実施例1においてチミンの代りに5−イソプロピル−2
−チオウラシル1.7g(10mmol)を用い、ジオ
キソラン、ヨウ化カリウム、トリメチルクロロシランの
量を2倍にし、他は全て同様にして、目的物1.81g
(収率79%)を得た。 融点: 126.5〜127.5℃ UV(メタノール): λmax 281nm
【0051】実施例14 1−(2−ヒドロキシエトキシメチル)チミンの合成 実施例1においてトリメチルクロロシランの代りに、ト
リメチルヨウ化シラン1.42ml(10mmol)を
用い、ヨウ化カリウムを加えない他は、全て同様にし
て、実施例1と同様な結果を得た。 参考例1 2−チオチミン142mg(1mmol)をアセトニト
リル10mlに懸濁し、ビス(トリメチルシリル)アセ
トアミド0.54ml(2.2mmol)を加え、室温
にて30分間攪拌した。得られた均一溶液に2−(アセ
トキシエトキシ)メチルアセテート0.22ml(1.
2mmol)とヨウ化セシウム260mg(1mmo
l)を加え、18時間加熱還流した。反応液を高速液体
クロマトグラフィーで調べたところ、大部分(90%以
上)は原料(2−チオチミン)であった。
【0052】参考例2 1−(2−ヒドロキシエトキシ)メチル−2−チオチミ
ンの合成 2−チオチミン142mg(1mmol)をアセトニト
リル10mlに懸濁し、ビス(トリメチルシリル)アセ
トアミド0.54ml(2.2mmol)を加え、室温
にて30分間攪拌した。得られた均一溶液に1,3−ジ
オキソランを0.07ml(1mmol)と、四塩化ス
ズを0.13ml(1.1mmol)加え、室温にて1
4時間反応させた。反応液を高速液体クロマトグラフィ
ーで調べたところ目的物は50%以下であった。
【0053】
【発明の効果】本願発明の製造方法により、一段階で簡
単に高収率でアシクロヌクレオシド誘導体を得ることが
できる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I) 【化1】W−H …(I) (上記一般式(I)中、Wはピリミジン残基またはプリ
    ン残基を表す。)で表される核酸の塩基誘導体をシリル
    化剤で処理した後、有機溶媒中、下記一般式(II) 【化2】 (上記一般式(II) 中、Zは水素原子、C1 〜C5 のア
    ルキル基またはC7 〜C 12のアラルキル基を表す。)で
    表されるジオキソラン化合物およびトリメチルヨウ化
    シランまたはトリメチルクロロシランおよびヨウ化金
    属化合物と反応させることを特徴とする下記一般式(II
    I) 【化3】 (上記一般式(III) 中、Wは上記一般式(I)中で定
    義したとおりであり、Zは上記一般式(II) 中で定義し
    たとおりである。)で表されるアシクロヌクレオシド誘
    導体の製造方法。
  2. 【請求項2】 Wが下記一般式(IV)または(V) 【化4】 (上記一般式(IV) および(V)中、R1 およびR2
    それぞれ独立して水素原子、C1 〜C5 のアルキル基、
    2 〜C6 のアルケニル基またはハロゲン原子を表し、
    3 およびR4 はそれぞれ独立して水素原子、ヒドロキ
    シル基またはアミノ基を表し、Xは酸素原子または硫黄
    原子を表し、Yはヒドロキシル基またはアミノ基を表
    す。)であることを特徴とする請求項1記載の製造方
    法。
JP25650292A 1991-12-09 1992-09-25 アシクロヌクレオシド誘導体の製造方法 Pending JPH05213903A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25650292A JPH05213903A (ja) 1991-12-09 1992-09-25 アシクロヌクレオシド誘導体の製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3-324857 1991-12-09
JP32485791 1991-12-09
JP25650292A JPH05213903A (ja) 1991-12-09 1992-09-25 アシクロヌクレオシド誘導体の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05213903A true JPH05213903A (ja) 1993-08-24

Family

ID=26542752

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25650292A Pending JPH05213903A (ja) 1991-12-09 1992-09-25 アシクロヌクレオシド誘導体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05213903A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0704445A1 (en) 1994-08-04 1996-04-03 F. Hoffmann-La Roche AG Preparation of N-9 substituted guanine compounds
EP0709385A1 (en) * 1994-07-26 1996-05-01 F. Hoffmann-La Roche Ag Preparation of acyclovir
US5567816A (en) * 1994-07-26 1996-10-22 Syntex (U.S.A.) Inc. Preparation of acyclovir using 1,3 dioxolane

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0709385A1 (en) * 1994-07-26 1996-05-01 F. Hoffmann-La Roche Ag Preparation of acyclovir
US5567816A (en) * 1994-07-26 1996-10-22 Syntex (U.S.A.) Inc. Preparation of acyclovir using 1,3 dioxolane
EP0704445A1 (en) 1994-08-04 1996-04-03 F. Hoffmann-La Roche AG Preparation of N-9 substituted guanine compounds
US5565565A (en) * 1994-08-04 1996-10-15 Syntex (U.S.A.) Inc. Preparation of N-9 substituted guanine compounds

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS6230997B2 (ja)
EA007953B1 (ru) Способы получения 4-[[4-[[4-(2-цианоэтенил)-2,6-диметилфенил]амино]-2-пиримидинил]амино]бензонитрила
EP0371139B1 (en) 6-substituted acyclicpyrimidine nucleoside derivatives and antiviral agents containing same as active ingredients
JPH05213903A (ja) アシクロヌクレオシド誘導体の製造方法
JPS6045196B2 (ja) 1−(2−テトラヒドロフリル)ウラシル類の製造方法
KR910009957B1 (ko) 2-푸릴피리미딘 유도체의 제조방법
JP2001114767A (ja) ピリミジン化合物の製造方法、およびその中間体の製造方法
HU209310B (en) Process for producing deoxynucleozides
EP0635517A1 (en) Process for Producing 1-(2'-deoxy-beta-D-erythropentofuranosyl)-5-trifluoromethyluracil Derivatives
JPH083143A (ja) 6−アラルキル置換ピリミジン誘導体の製造方法
JPH09124612A (ja) アシクロヌクレオシドの製造方法
JP2640980B2 (ja) N▲上6▼,n▲上6▼―ジ置換―アデノシン―3’,5’―環状リン酸及びその製法
JPH0977748A (ja) アシクロヌクレオシド誘導体の製造方法
JPH05271224A (ja) 新規なオキセタン環含有ヌクレオシド誘導体
JP3074341B2 (ja) 2’−デオキシ−5−フルオロウリジン誘導体
JP2006248956A (ja) トリチル型化合物
JPS637554B2 (ja)
EP0538436A1 (fr) Nouveaux sels d'ammonium quaternaire, leurs procedes d'obtention et les compositions pharmaceutiques en renfermant
JPS61109720A (ja) 抗腫瘍剤
KR900003090B1 (ko) 비고리 피리미딘유도체의 제조방법
JPH05170746A (ja) 2−チオアシクロピリミジンヌクレオシド誘導体の 製造法
JPH0977749A (ja) 2−メルカプトピリミジンアシクロヌクレオシド誘導体の製造方法
JP3864996B2 (ja) 新規なイミダゾピロロキノリン化合物
JPH07116211B2 (ja) ウラシル誘導体
JPS60109595A (ja) イミダゾ−ルヌクレオシド誘導体およびその製造法