JPH05208590A - 自動製図機の芯すべり検出装置 - Google Patents

自動製図機の芯すべり検出装置

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JPH05208590A
JPH05208590A JP4039092A JP4039092A JPH05208590A JP H05208590 A JPH05208590 A JP H05208590A JP 4039092 A JP4039092 A JP 4039092A JP 4039092 A JP4039092 A JP 4039092A JP H05208590 A JPH05208590 A JP H05208590A
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pencil
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centering
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JP4039092A
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Toru Hayashi
徹 林
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Mutoh Industries Ltd
Original Assignee
Mutoh Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 芯チャック機構を有するペンシルで作画する
自動製図機において、作画効率を低下させずに、芯すべ
りを検出できるようにする。 【構成】 複数本の鉛筆芯42を内蔵したノック機構3
4と、このノック機構の上下動作により把持開放動作が
行われる芯チャック機構36と、この芯チャック機構に
対して相対的に上下して鉛筆芯の保持位置を変化する鉛
筆芯変位管38と、この変位管を下方に押し下げるスプ
リング64とを有するノック式ペンシル20を上下動可
能なペンホルダ22で保持し、このペンホルダを降下さ
せて作画し、またこのペンホルダを上昇させて芯出しを
行う自動製図機において、前回の芯出しから今回の芯出
しまでの作画距離を検出する手段と、この作画距離が所
定値より長ければ正常、短ければ芯すべりと判定する手
段とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ノック式ペンシルを用
いて作画する自動製図機において、芯チャックの保持力
が低下した不良状態を検出する自動製図機の芯すべり検
出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】X−Yプロッタと呼ばれる自動製図機
は、コンピュータから出力される作画データを基に作画
用のペンシルを移動させて順次作画を行うものである。
このペンシルは複数本の鉛筆芯を内蔵し、その内の1本
を順番に繰り出しながら使用するノック式であるため、
内部にはこの動作に必要な鉛筆芯変位管(中駒)や芯チ
ャック機構等を備えている。
【0003】鉛筆芯変位管は中心部に鉛筆芯を貫通させ
て保持するゴム環を有し、スプリングの弾性で芯チャッ
ク機構から遠ざかろうとする。芯チャック機構は鉛筆芯
を保持して把持、開放動作を行い、開放時に変位管がス
プリングの弾性で遠ざかると、その分鉛筆芯が芯チャッ
ク機構から繰り出される。この動作が「芯出し」にな
る。この芯チャック機構が鉛筆芯を把持している時は、
上記のように変位管がスプリングの弾性により遠ざかろ
うとしても鉛筆芯は引き出されない。これとは逆に、変
位管の先端を後述する下部ノック板に衝合させること
で、上記スプリングの弾性に抗して芯チャック機構に接
近させたときも、鉛筆芯は変位できない。但し、このと
きは鉛筆芯の先端が、変位管の移動量だけ変位管から外
部に突出する。
【0004】上述した芯出し動作を何回も繰り返すうち
に芯チャック機構の把持力は低下する。この原因として
は、把持力を付与するバネ圧の低下、チャック内面の摩
耗、芯カス付着等が上げられる。いずれにしても、芯チ
ャック機構の保持力が変位管のゴム環の保持力より弱く
なったとすると、変位管を下部ノック板に衝合させて押
し込んだとき、鉛筆芯は変位管から突出するのではな
く、逆に芯チャック機構内に押し戻されてしまう。この
現象は「芯すべり」と呼ばれ、この状態になった芯チャ
ック機構を有するペンシルは基本的に使用することがで
きなくなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した芯すべりの対
策として従来は、作画時より弱い筆圧をかけたときと、
作画時の強い筆圧をかけたときのストロークの違いから
(芯すべりが発生すると芯先端が作画面に接触するまで
に大きなストロークが必要になる)、「芯すべり」を検
出することがある。この筆圧切替方式は、芯すべりが低
筆圧では発生しにくく、高筆圧で発生することを利用し
たものである。しかしながら、低筆圧をしばらくの間か
け、その後高筆圧をかけて芯すべりを検出する上記の筆
圧切替方式は基本的に時間がかかるため、これを高い頻
度で(例えば芯出し毎に)繰り返すと作画効率が著しく
低下してしまう。
【0006】本発明は、芯チャック機構を有するペンシ
ルで作画する自動製図機において、作画効率を低下させ
ずに、芯すべりを検出できるようにすることを目的とし
ている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明では、複数本の鉛筆芯42を内蔵したノック機構
34と、このノック機構の上下動作により把持開放動作
が行われる芯チャック機構36と、この芯チャック機構
に対して相対的に上下して鉛筆芯の保持位置を変化する
鉛筆芯変位管38と、この変位管を下方に押し下げるス
プリング64とを有するノック式ペンシル20を上下動
可能なペンホルダ22で保持し、このペンホルダを降下
させて作画し、またこのペンホルダを上昇させて芯出し
を行う自動製図機において、前回の芯出しから今回の芯
出しまでの作画距離を検出する手段と、この作画距離が
所定値より長ければ正常、短ければ芯すべりと判定する
手段とを備えてなることを第1の特徴としている。
【0008】本発明では、また、複数本の鉛筆芯42を
内蔵したノック機構34と、このノック機構の上下動作
により把持開放動作が行われる芯チャック機構36と、
この芯チャック機構に対して相対的に上下して鉛筆芯の
保持位置を変化する鉛筆芯変位管38と、この変位管を
下方に押し下げるスプリング64とを有するノック式ペ
ンシル20を上下動可能なペンホルダ22で保持し、こ
のペンホルダを降下させて作画し、またこのペンホルダ
を上昇させて芯出しを行う自動製図機において、前回の
芯出しから今回の芯出しまでの作画距離を検出する手段
と、この作画距離が所定値より長ければ正常、短ければ
異常と判定する手段と、この判定手段により異常と判定
されたときに筆圧切替による芯すべり検出を行う手段と
を備えてなることを第2の特徴としている。
【0009】
【作用】芯チャック機構の保持力が低下して芯すべりが
生じているときは、「芯出し」動作をしても余り鉛筆芯
は突出しない。従って、芯出しをしてから作画に移行し
ても、さほど作画しないうちに「芯なし」状態になる。
芯なし状態になれば再び芯出し動作に移行するので、結
局、芯出しから芯出しまでの作画距離は正常時に比べて
短くなる。そこで、この芯出し間作画距離を所定値と比
較し、所定値以上であれば「正常」、以下になったら
「芯すべり」と判定することができる。この方法は、特
別な動作を追加する必要がないので、作画効率を低下さ
せずに済む。また、この方法で芯すべりを検出したら、
従来の筆圧切替方式でそれを確認するようにしても良
い。この様にしても、筆圧切替による芯すべり検出の頻
度は極めて低いので、さほど作画効率が低下することは
ない。
【0010】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。先ず、図1及び図2を参照して自動製図機におけ
る作画ヘッドの説明をする。これらの図において、2は
X−Yプロッタの作画ヘッドであり、用紙載置部材4上
の用紙6に対して、X−Yの2軸方向に相対的に移動可
能に支持されている。作画ヘッド2の基盤8にはムービ
ングコイルから成る昇降駆動装置10が固定され、この
駆動装置10の昇降出力体12に昇降体14が固定さ
れ、この昇降体14は基盤8に固定されたガイド軸1
6,18に昇降自在に支持されている。
【0011】昇降体14には、ノック式ペンシル20を
脱着自在に保持するペンホルダ22が設けられている。
基盤8に立設された取付板24には、上部ノック板26
が固定されている。この上部ノック板26は、ペンシル
20のフランジ28の上方に位置して配置され、この上
部ノック板26のU字状の溝穴26a(図4参照)に、
ペンシル20のノック管34aが遊嵌配置されている。
【0012】一方、基板8には、下部ノック板30が固
設され、この下部ノック板30は、前期ペンシル20の
鉛筆芯変位管38のガイドを兼用している。下部ノック
板30の、前方が開放された溝穴31(図3参照)に前
記変位管38の先端突部38a(図4参照)がスライド
自在に嵌合し得るように構成され、変位管38の下部水
平面は、下部ノック板30の溝穴31の周囲の段部水平
面30aに係止されるように構成されている。
【0013】基板8には、フォトセンサを用いた変位管
検出センサ29がペンシル20に向けて配設されてい
る。このセンサ29は、ペンシル20を所定位置まで上
昇させたとき、ノック管34aのフランジ28が上部ノ
ック板26に係合する手前でペンシル20の鉛筆芯変位
管38がペンシル20のケース40の先端から突出して
いるか、あるいはケース40の内部方向に後退している
か否かを検出する高さ位置に配置されている。68は基
板8に固設されたストローク検出用フォトセンサであ
り、昇降体14に取り付けられた変位板70との相互作
用によって、昇降体14の昇降変位を電気信号に変換し
て、コントローラにフィードバックするためのものであ
る。
【0014】X−Yプロッタの機体には、複数ノック式
ペンシルを保持するストッカが配設され、このストッカ
と作画ヘッド2のペンホルダ22との間で、相互ペンシ
ルの交換を自動的に行なうことができるように構成され
ているが、この部分の図示及び説明は省略してある。
【0015】次に、ノック式ペンシル20の構造を図4
を参照して説明する。図中、34はノック機構、36は
芯チャック機構、38は鉛筆芯変位管、40はケースで
ある。ノック機構34は複数の鉛筆芯42を保持する芯
通路44を有するノック管34aと、ノックスプリング
46を有している。
【0016】芯チャック機構36は、先割れしたチャッ
ク部材48と、このチャック部材48に取りつけられる
ボール50と、管体53を介して内ケース62に固定さ
れたチャックケース52、および2つのチャックスプリ
ング54,56を有している。前記チャック部材48は
チャックスプリング54,56の弾発力によって内部の
芯42を圧接保持している。
【0017】鉛筆芯変位管38はペンシル20の先端部
に設けられ、その中心部に適当な摩擦力を持って鉛筆芯
42を保持するゴム環60を有している。この鉛筆芯変
位管38は上下にスライド可能に支持されており、スプ
リング64により下方向に付勢されている。
【0018】次にノック式ペンシル20の作用を説明す
る。芯通路44内に保持された1本の鉛筆芯42は芯チ
ャック機構36の上部に形成された漏斗状部材66によ
りその芯通路内に取りこまれる。ここでは先に取り込ま
れた鉛筆芯(旧芯)を第1の鉛筆芯42aとし、後から
取り込まれる鉛筆芯(新芯)を第2の鉛筆芯42bとす
る。
【0019】ノック機構34を1回または複数回上下
し、その数だけチャック部材48の開放及び把持動作を
行わせることにより、第1の鉛筆芯42aは自重で落下
して芯チャック機構36のチャック部材48に把持され
る。この時、第1の鉛筆芯42aの先端は、一般的には
鉛筆芯変位管38のゴム環60の上端に当接するまで落
下する。この状態で鉛筆芯変位管38を上下動させるこ
とにより第1の鉛筆芯42aは除々に繰り出される。
【0020】この動作を、さらに詳しく説明すると、こ
のペンシル20の芯チャック機構36は、鉛筆芯を把持
した状態において、鉛筆芯を取り出す方向と鉛筆芯を押
しもどす方向には極めて強い保持力を有するように構成
されている。従って、鉛筆芯変位管38が上方向に移動
する時には第1の鉛筆芯42aは、チャック部材48に
把持されているので第1の鉛筆芯42aは変位せず、従
って、鉛筆芯変位管38が第1の鉛筆芯42aに対して
位置変化する。
【0021】この状態からチャック部材48を開放する
と、鉛筆芯変位管38は、スプリング64の弾発力によ
り元の位置に復帰する。このとき、ゴム環60の摩擦力
により第1の鉛筆芯42aが変位管38の上下ストロー
ク分だけ引き出される。これで第1の鉛筆芯42aがペ
ンシル20の先端から出ると作画を行うことができる。
【0022】次に作画動作を説明する。この作画動作
は、ペンダウン、ペンアップ、芯出し、芯なし検出、給
芯等の各動作を伴う。作画動作がスタートし、ホストコ
ンピュータからコントローラに作画命令が入力される
と、コントローラは昇降駆動装置10を通電制御し、昇
降体14を下降する。この状態において、鉛筆芯変位管
38は、図4に示す如く、スプリング64の弾発力によ
って、ケース40から最も長く突出した状態にある。昇
降体14が下降すると、変位管38の水平面は下部ノッ
ク板30に係止され、鉛筆芯42aの先端はケース40
からの下降力によって用紙載置部材4の用紙6面に圧接
する(ペンダウン状態)。
【0023】コントローラが作画命令によって、作画ヘ
ッド2を用紙6に対して相対的にX−Y方向に移動する
と、作画ヘッド2の用紙6に対する相対的移動軌跡に沿
って用紙6上に鉛筆芯42aによる作画が行なわれる。
この作画を行なっているうちに、鉛筆芯42aが消耗す
ると、この鉛筆芯42aの減りに伴ってケース40は、
昇降駆動装置10からの下降力によって下降し、鉛筆芯
42aの用紙6に対する筆圧は常に一定に保持される。
【0024】ケース40が下降すると、下部ノック板3
0により定位置に係止されている変位管38は、スプリ
ング64の弾発力に抗してケース40内に次第に後退し
ていく。作画中におけるペンアップ動作は、昇降駆動装
置10の昇降出力体12が若干上昇することにより行わ
れる。昇降出力体12の上昇により、ケース40がその
下降位置から若干上昇し、これと連動して鉛筆芯42a
が用紙6面から上昇する。
【0025】作画中鉛筆芯42aが消耗し、ケース40
が所定の最下降位置まで下降すると、この下降位置の信
号は、ストローク検出用センサ70によってコントロー
ラに供給される。コントローラは、ケース40が最下降
位置まで下降したか否かを判断し、下降したと判断する
と、昇降駆動装置10を駆動制御してケース40を所定
の最大上昇位置まで上昇させる。このケース40の最大
上昇位置までの上昇過程において、フランジ28が上部
ノック板26に係止される手前で、コントローラは、セ
ンサ29がオンか否かを判断する。
【0026】変位管38が、ケース40内に最も後退し
た状態(図2参照)においては、変位管38はセンサ2
9によって検出されない。即ちセンサ29はオフの状態
にある。この状態は、鉛筆芯42aが未だ充分に長く、
芯チャック機構36によって把持されていることを示し
ている。即ち鉛筆芯42aが芯チャック機構36によっ
て把持されている場合には、変位管38はケース40の
上昇により、下部ノック板30との係合が解除されて
も、芯42aとの摩擦によりケース40内に引込んだ状
態を保持する。コントローラは、この変位管38が引込
んだ状態を認識すると、「芯あり」と判断し、作画を続
行する。
【0027】ケース40の上昇により、フランジ28が
上部ノック板26と係合して、これにより押し下げられ
ると、芯チャック機構36が開放され、スプリング64
の弾発力によって、変位管38はケース40から最大量
突出する方向に変位する。このとき、ゴム環60の摩擦
力によって、鉛筆芯42aは変位管38の変位ストロー
ク分、芯チャック機構36から繰り出される。これが
「芯出し」動作である。
【0028】次に鉛筆芯42aが磨耗して短くなり、芯
チャック機構36から外れた場合(芯なし状態)につい
て説明する。鉛筆芯42aが短くなり、芯チャック機構
36から外れた状態において、ケース40が上昇する
と、変位管38はスプリング64の弾発力によってケー
ス40に対して、図1に示すように、最大突出位置まで
突出する。コントローラは、フランジ28が上部ノック
板26に係止される手前で、センサ29がオンか否かを
判断する。この場合、変位管38は図5のようにセンサ
29の検出軸線上に位置しているので、センサ29は変
位管38を検出してオンとなる。従って、コントローラ
は、センサ29のオンにより「芯なし」と判断する。
【0029】次に、芯なし検出後の「給芯」動作と「給
芯完了認識」動作を図5〜図9を参照して説明する。鉛
筆芯変位管38のゴム環60に保持された旧芯42aが
図5のように短くなったときは、給芯動作に移行し、ケ
ース40の昇降動作をくり返し行う。先ず、図6のよう
にケース40を上昇して、上部ノック板26によりケー
ス40に対して、ノック管34aが相対的に押し下げら
れると、芯チャック機構36に把持されていた新芯42
bが開放されて自重で落下し、その下端が旧芯42a上
端に当接する。旧芯がない場合は、鉛筆芯変位管38の
ゴム環60の上端に当接する。
【0030】次に、ケース40を図7のように下降して
下部ノック板30により、鉛筆芯変位管38がケース4
0に対して相対的に押し上げられると、芯チャック機構
36に把持された新芯42bにより係止されている旧芯
42aは、鉛筆芯変位管38内を該鉛筆芯変位管38の
上昇ストローク分だけ下方向に繰り出される。
【0031】再び、ケース40を図6のように上昇させ
ると、鉛筆芯変位管38は下部ノック板30からの圧力
が解除され、スプリング64の弾発力によって旧芯42
aを保持したまま、ケース40に対して突出方向に移動
し、この移動によって旧芯42aと新芯42bとの間に
は、鉛筆芯変位管38の突出ストロークと同じ長さの間
隔が生じる。ケース40が更に上昇して、ノック管34
aが上部ノック板26に係合して芯チャック機構36が
開放されると、新芯42bは、自重により旧芯42aに
衝突する位置まで下方向にくり出される。
【0032】上記動作をくり返し行なうことにより、新
芯42bは鉛筆芯変位管38のゴム環60に圧入し、こ
の新芯42bにより押し出された旧芯42aは図8のよ
うに鉛筆芯変位管38から離脱して下方に落下する。新
芯42bが鉛筆芯変位管38のゴム環60に圧入する
と、鉛筆芯変位管38は、ケース40が図9のように上
昇し、鉛筆芯変位管38に対する下部ノック板30から
の押し上げ力が解除されても、ケース40の奥方向に後
退した状態を保持する。この後退状態は、ノック管34
aが上部ノック板26に係合して、芯チャック機構36
が開放されるまで保持される。これが給芯動作である。
【0033】コントローラは、ノック管34aが上部ノ
ック板26に係合する手前で、鉛筆芯変位管38がケー
ス40の先端から所定量突出しているか否かを、センサ
29の出力により認識し、図9のように鉛筆芯変位管3
8が、ケース40から所定量突出していない場合即ち後
退している場合に「給芯の完了」を認識する。
【0034】次に、図10〜図12のフローチャートを
参照して本発明の芯出し制御装置全体の動作を説明す
る。この制御装置は前述したコントローラ内の一部にソ
フトウエアで構成されるものである。
【0035】図10の芯出し制御のルーチンに入ると、
先ずステップS1において、ダウン位置は芯なしか否か
を判定する。ここで、ダウン位置とはペンシルを作画可
能な状態とする降下位置である。このステップS1で芯
ありと判定されたら芯出しは不要であるから、この芯な
し判定処理を繰り返す。やがて、ステップS1で芯なし
と判定されたら、次のステップS2で変位管(中駒とも
呼ぶ)38を変位管検出用センサ29位置にアップし、
続くステップS3でこのセンサ29の出力をリードして
メモリにストアする。更に、ステップS4ではリードさ
れたセンサ出力から芯なし判定等を正確に行うため、外
乱光の影響等を除去するに必要なオフセット値、ゲイン
及び2回目のセンサリード(ステップS10)で必要な
スレッショルドレベルを決定する。
【0036】ステップS5では、使用中のペンシル20
の芯径を判定する。ここでは、強度が低く、芯折れしや
すい0.2mmの芯を内蔵しているペンシルか、それよ
り太く折れにくい芯を内蔵しているペンシルかを判定す
る。このステップS5で0.2mmのペンシルでないと
判定されたらステップS6でノックストロークを通常の
2.0mmに設定するが、0.2mmのペンシルである
と判定されたらステップS7でノックストロークを通常
より短い1.5mmに設定する。
【0037】ステップS8ではステップS6またはステ
ップS7で設定されたノックストロークによって芯出し
ノックを行う。この芯出しはペンシルをアップさせた位
置で行うので、次のステップS9では芯出し完了を確認
するためにペンシルをセンサ位置にダウンさせ、その次
のステップS10でセンサ29の出力をリードする。こ
のセンサリードは2回目であり、1回目のセンサリード
(ステップS3)の時に不十分であった外乱光等に対す
る補正を加えた処理が可能になる。
【0038】この2回目のセンサ出力をもとにステップ
S11で芯の有無を判定する。ここで芯なしと判定され
たら、ステップS12では給芯後1回目の芯出しで芯切
れになったか否かを判定する。「芯切れ」とは「芯な
し」状態の内、芯出し動作をしても芯出しできない状
態、つまり旧芯がチャックから外れて給芯が要求される
状態である。このステップS12でY(イエス)と判定
されたらステップS13で中駒すべりエラー処理を行
う。これに対し、ステップS12でN(ノー)と判定さ
れたら、ステップS14で通常の給芯処理を行う。
【0039】このステップS12,S13の処理は、中
駒38のゴム環60が摩擦力を低下させて「中駒すべ
り」した場合、芯があるのに中駒が突出してしまうた
め、第1には1回の芯出しで作画できる線分が短くな
り、第2には芯の有無検出で誤検出する(芯ありを芯な
しと誤検出する)可能性があるので、これを回避するた
めに行う。即ち、給芯後1回目の芯出しで芯切れになっ
た場合、この様なことはゴム環60が通常の摩擦力を有
していれば起こり得ないので、中駒すべりエラー処理を
行い、そのペンシルを使用出来ないようにしてしまう。
【0040】ステップS11で芯ありと判定されたら、
ステップS15でペンシルを作画位置にダウンさせ、所
定の筆圧を加える。ここでは、先ずステップS16で一
定時間通常の作画時より低い筆圧(例えば50g)を加
えてみる。次にステップS17で再び0.2mmペンシ
ルか否かを判定し、Yの時はステップS18で芯チャッ
ク外れ(芯切れ)か否かを判定する。チャック外れの芯
はゴム環だけにより保持され、また後続の新芯との間に
隙間がある。従って、ペンシルに筆圧を加えると、チャ
ック外れの芯を保持した中駒はその隙間分内部へ後退す
る。そこで、これをセンサで検出して芯チャック外れか
否かを判定する。
【0041】ステップS18においてY(芯切れ)と判
定されたらステップS19で通常の給芯処理を行うが、
Nと判定されたらステップS20で通常の作画に必要な
高筆圧(例えば200g)を加える処理をする。ステッ
プS17でNと判定されたときは、ステップS18を通
ることなくこのステップS20の処理を行う。これは、
0.3mm以上に芯についてはこの様な処理をする必要
がないからである。
【0042】ステップS18,S19の処理は、次のよ
うな点を改善するものである。即ち、芯がチャックから
外れても、芯なし位置にならないと作画を続けてしまう
ため、旧芯の後端を新芯の先端でたたいて芯づまりの原
因になる。通常、芯出し後は、中駒38が充分に突出し
ているので、センサ29で検出される中駒のダウン位置
は高いが、芯がチャックから外れると、芯とチャックと
の間に隙間ができるため、ダウン位置は多少低くなる
(芯なし位置よりは高い)。そこで、この高さを読んで
芯切れを検出する。
【0043】ステップS16で低筆圧をかけ、更にステ
ップS20で高筆圧をかけた場合、チャックが正常な把
持力を有していればどちらも同じ高さを保持する。しか
し、チャックの使用時間が長くなるなどして、その保持
力が低下してくると、低筆圧では問題なくとも、高筆圧
時に鉛筆芯はチャック内に滑って入り込んでしまう。こ
こでは、このチャック保持不良を「芯すべり」と呼び、
前述のゴム環不良に起因する「中駒すべり(芯保持不
良)」と区別する。
【0044】この芯すべり検出を筆圧切替で行うと時間
がかかるため、これを芯出し毎に行うと作画効率が低下
する。そこで、1回の芯出しで作画できる距離は概ね判
明しているので、前回の芯出しから今回の芯出しまでに
作画した距離が短かった場合に限り、芯すべり検出を行
う。
【0045】具体的には、ステップS21で芯すべりフ
ラグの値を判定する。このフラグは、芯出しから芯出し
までの距離が長い場合に「0」、短い場合に「1」にセ
ットされ、ペンシルを交換したときは「0」にクリアさ
れる。このステップS21でフラグ=1(短い)と判定
されたときは、ステップS22で芯すべり検出を行う。
この芯すべり検出は低筆圧と高筆圧を利用する筆圧切替
方式である。この芯すべり検出処理の結果を基に、次の
ステップS23で芯すべりか否かを判定する。ここで、
芯すべりと判定されたときはステップS24で芯すべり
エラー処理を行い、芯すべりでないと判定されたときは
ステップS25で通常の作画処理を行う。ステップS2
4の芯すべりエラー処理にはペンシル交換動作またはそ
のことを促す表示等が含まれる。
【0046】これに対し、ステップS21でフラグ=0
(長い)と判定されたときは、ステップS26でダウン
位置は芯なしか否かを判定する。この判定はステップS
1と同様であり、ここでNと判定されたときは全て正常
であるので、ステップS25で通常の作画処理を行い、
Yと判定されたときはステップS27で給芯処理を行
う。
【0047】ステップS14,S19,S27の給芯処
理では残芯を確実に排出するために振動を加える。この
振動は作画面が水平でなく、例えばペンシルを45゜傾
斜させるような場合に有効である。具体的には、給芯動
作を終了したらペンシル20をダウン位置に降下させ、
変位管38の先端を下部ノック板30に当接させる。こ
の状態でペンシルを高速度で微小振動させると、変位管
が振動の都度ペンシル内に入り込み、新芯42bの先端
が通常の給芯動作完了時より更に変位管内に進入する。
従って、この振動の1回目で概ね残芯42aは押し出さ
れるが、念のため複数回振動させることで、変位管に付
着している残芯でも確実に落下させるようにする。
【0048】ステップS25の通常作画処理ではムービ
ングコイル10の電流を補正し、ペンシルの降下高さに
よらず常に指定筆圧となるように制御をする。これは。
ムービングコイル10の発生トルクがペンシルのストロ
ークによって変化する特性を有するからである。従っ
て、この筆圧補正では、予めムービングコイルのストロ
ーク長−推力特性を把握し、その逆特性となるような電
流を流して筆圧を一定に保つ。
【0049】本発明の芯すべり検出装置は、上述したフ
ローチャートのステップS21,S22,S23,S2
4部分で構成される。ここでは、作画距離の大小で芯す
べりの有無を検出し(ステップS21)、その結果を更
に筆圧切替方式(ステップS22,S23)で確認する
ようにしているが、最も簡単にはステップS21の判断
だけで芯すべり検出をすることもできる。前者の方法は
確実性が高く、後者の方法は作画効率が高い。
【0050】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、芯チ
ャック機構を有するペンシルで作画する自動製図機にお
いて、作画効率を低下させずに、芯すべりを検出するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 作画ヘッドの側面図である。
【図2】 作画ヘッドの異なる状態の側面図である。
【図3】 下部ノック板の外観図である。
【図4】 ノック式ペンシルの断面図である。
【図5】 芯なし状態のペンシルの部分断面図である。
【図6】 給芯開始時のペンシルの部分断面図である。
【図7】 給芯動作中のペンシルの部分断面図である。
【図8】 給芯完了時のペンシルの部分断面図である。
【図9】 給芯完了認識時のペンシルの部分断面図であ
る。
【図10】 本発明の芯出し制御のフローチャートであ
る。
【図11】 図10の続きフローチャートである。
【図12】 図11の続きフローチャートである。
【符号の説明】
2…作画ヘッド、6…作画面、20…ペンシル、22…
ペンシルホルダ、26…上部ノック板、28…フラン
ジ、29…変位管検出用センサ、30…下部ノック板、
34…ノック機構、36…芯チャック機構、38…鉛筆
芯変位管、42…鉛筆芯、64…スプリング、68…ス
トローク検出用センサ。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数本の鉛筆芯42を内蔵したノック機
    構34と、このノック機構の上下動作により把持開放動
    作が行われる芯チャック機構36と、この芯チャック機
    構に対して相対的に上下して鉛筆芯の保持位置を変化す
    る鉛筆芯変位管38と、この変位管を下方に押し下げる
    スプリング64とを有するノック式ペンシル20を上下
    動可能なペンホルダ22で保持し、このペンホルダを降
    下させて作画し、またこのペンホルダを上昇させて芯出
    しを行う自動製図機において、 前回の芯出しから今回の芯出しまでの作画距離を検出す
    る手段と、 この作画距離が所定値より長ければ正常、短ければ芯す
    べりと判定する手段とを備えてなることを特徴とする自
    動製図機の芯すべり検出装置。
  2. 【請求項2】 複数本の鉛筆芯42を内蔵したノック機
    構34と、このノック機構の上下動作により把持開放動
    作が行われる芯チャック機構36と、この芯チャック機
    構に対して相対的に上下して鉛筆芯の保持位置を変化す
    る鉛筆芯変位管38と、この変位管を下方に押し下げる
    スプリング64とを有するノック式ペンシル20を上下
    動可能なペンホルダ22で保持し、このペンホルダを降
    下させて作画し、またこのペンホルダを上昇させて芯出
    しを行う自動製図機において、 前回の芯出しから今回の芯出しまでの作画距離を検出す
    る手段と、 この作画距離が所定値より長ければ正常、短ければ異常
    と判定する手段と、 この判定手段により異常と判定されたときに筆圧切替に
    よる芯すべり検出を行う手段とを備えてなることを特徴
    とする自動製図機の芯すべり検出装置。
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