JPH0520701U - 内視鏡 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 内視鏡の製造の容易化と本体の細径化等を図
る。 【構成】 本体５の屈曲部先端に設けるヘッドピース１
を、ピース外径部、本体内挿入物（図はイメージファイ
バ２と照明光用ファイバ３）先端と対物レンズ４の固定
支持部、多用途孔８及び牽引用ワイヤ６の接続部（図は
溝１０）が一体になったモールド成形のヘッドピースと
する。従来は円筒状スリーブを用い、その中に本体内挿
入物の先端と対物レンズを充填物等を用いて固定してい
たので、ヘッドピースの大径化、ピース先端のエッジ処
理の煩雑化、部品相互の位置決め精度の低下などがあっ
たが、上記の構成により、これ等の問題が解決される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、体腔内の直接観察や治療に用いられる内視鏡に関する。詳しくは、 製造の容易化と本体の細径化を可能ならしめた内視鏡である。

【０００２】

【従来の技術】

内視鏡は、体腔内に挿入する可撓性本体の屈曲部先端にヘッドピースを設け、 このヘッドピースで内視用イメージファイバ、照明光用ファイバ、ガイドチュー ブ等の本体内挿入物先端とイメージファイバに接続する対物レンズなどを保持し ている。

【０００３】 また、ヘッドピースには、手元操作部から導いた屈曲部の屈曲操作用牽引ワイ ヤを接続し、２本を一対としたこのワイヤを引いてヘッドピースの向きを変え、 当該ピースに固定された対物レンズや照明光用ファイバ等を患部に向けるように してある。

【０００４】 この内視鏡に用いられる従来のヘッドピースは、図５に示すように、円筒状の スリーブ１１を用いており、このスリーブ内に本体内挿入物（図はイメージファ イバ２と照明光用ファイバ３）の先端と対物レンズ４を挿入し、余剰空間を樹脂 等の充填物１２で埋めて本体の最先端部を構成している。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

上述した従来の内視鏡は、ヘッドピースに円筒状スリーブを用いているので、 スリーブ肉厚分ヘッドピース外径が増加し、本体を細径化し難い。

【０００６】 また、体腔への円滑な挿入のためにヘッドピース先端のエッジ処理（丸みをつ ける）が不可欠であるが、これが機械加工となる上に先端エッジのアール半径が スリーブ肉厚に制限されるためこの処理も難しい。

【０００７】 さらに、本体内挿入物のスリーブ内での位置決めや牽引ワイヤの接続も難しい など製造面でも問題がある。

【０００８】 本考案は、これ等の課題を解決するのに有効なヘッドピースを持つ内視鏡を提 供しようとするものである。

【０００９】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、上記の課題を解決するため、ピース外径部、本体内挿入物先端と対 物レンズの固定支持部、多用途孔及び牽引ワイヤ接続部が一体になったモールド 成型のヘッドピースを用いる。

【００１０】

【作用】

一体成形物のヘッドピースを用いれば、スリーブ肉厚分の無用なスペースが無 くなるため、ヘッドピース径を必要最小限まで小さくすることができる。また、 ヘッドピースの先端エッジの丸みもヘッドピース成形金型を用いて成形時に付す ことができるのでエッジ処理の手間が省ける。

【００１１】 さらに、本体内挿入物の位置決めを上記の成形金型や金型によって付されるヘ ッドピースの挿入物保持穴等によって行えるので、位置決め精度も出し易い。特 に、イメージファイバと対物レンズの相対位置は高精度が要求されるが、その要 求にも容易に応えることができる。

【００１２】 このほか、牽引ワイヤのヘッドピースに対する接続も、実施例に挙げるような 接続構造を採用して容易に行うことができる。

【００１３】

【実施例】

図１及び図２に本考案の一実施例を示す。 図の１はヘッドピース、２は内視用のイメージファイバ、３は照明光用ファイ バ、４はイメージファイバ先端に接続する対物レンズ、５は可撓性を有する本体 、６は牽引用ワイヤである。

【００１４】 本体５は、イメージファイバ２、照明光用ファイバ３などの挿入物とガイドチ ューブ６ａを含む牽引用ワイヤ６等を外皮７で被覆して成る。ヘッドピース１の 多用途孔８にガイドチューブ９を接続し、そのチューブを通してレーザメスのレ ーザ導光用ファイバや気液の注入、吸引用チューブなどを本体先端に導くことも ある。

【００１５】 ヘッドピース１は、図の場合、樹脂の一体成型品を用いている。このヘッドピ ース１には、イメージファイバ２、照明光用ファイバ３の先端を挿入して固定す る保持孔と、対物レンズ４を組込む孔と、前述の多用途孔８と、牽引用ワイヤ６ をターンする状態に挿入して固定する溝１０とを設けてある。また、ピース全面 の外周のエッジは成形時に丸みをつけてある。

【００１６】 なお、イメージファイバ２、照明光用ファイバ３、ワイヤ６の各端部や対物レ ンズ４は、ヘッドピース１のモールド成形時に前もって埋め込んでおいてもよい 。図３及び図４は、これ等を予め埋込んで一体化した例を示している。

【００１７】

【考案の効果】

以上述べたように、本考案の内視鏡は、樹脂等から成る一体成形物のヘッドピ ースを用いたので、従来必要としたリング肉厚分を削ってヘッドピース径を小さ くすることができ、循環器系、末梢気管支等の診断、治療で求められている本体 の細径化を実現することができる。

【００１８】 また、先端のエッジ処理についての制限が無くなるため、先端形状を最適な形 にすることができる。

【００１９】 さらに、エッジ処理、ワイヤの接続、部品相互の位置決めが簡単なため、製造 も容易になる。

【００２０】 本体内挿入物を容易に高精度に位置決めできるので、製品の信頼性や性能向上 も図れる。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例の内視鏡の要部を示す斜視図

【図２】図１の内視鏡のヘッドピースの側面図

【図３】ヘッドピースの他の例を示す正面図

【図４】同上の平面図

【図５】従来の内視鏡のヘッドピースの一例を示す斜視
図

【符号の説明】

１ ヘッドピース ２ イメージファイバ ３ 照明光用ファイバ ４ 対物レンズ ５ 本体 ６ 牽引用ワイヤ ６ａ ガイドチューブ ７ 外皮 ８ 多用途孔 ９ ガイドチューブ １０ 溝 １１ 円筒状スリーブ １２ 充填物

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 可撓性を有する本体の屈曲部先端にヘッ
   ドピースを設け、イメージファイバ、照明光用ファイ
   バ、ガイドチューブなどの本体内挿入物の先端とイメー
   ジファイバに接続する対物レンズを上記ヘッドピースに
   固定し、さらに屈曲部操作用の牽引ワイヤをヘッドピー
   スに接続する内視鏡において、ピース外径部、本体内挿
   入物先端と対物レンズの固定支持部、多用途孔及び牽引
   ワイヤ接続部が一体になったモールド成型のヘッドピー
   スを用いたことを特徴とする内視鏡。