JPH019525Y2

JPH019525Y2 -

Info

Publication number: JPH019525Y2
Application number: JP1983193047U
Authority: JP
Priority date: 1983-12-16
Filing date: 1983-12-16
Publication date: 1989-03-16
Also published as: JPS6099901U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は、主として生体腔内の観察、検査、診
断、これに加えて治療等の医療用に供せられてい
る内視鏡に強度的に弱い光学繊維束等と共に内蔵
されている鉗子チヤンネルの改良、特に内視鏡構
成要部の一つである可撓管における湾曲管部と先
端硬質部との間の鉗子チヤンネルの設け方に関す
るものである。

（従来の技術）周知の如く、現今広く一般的に使用されている
内視鏡は、接眼レンズ等の光学系や鉗子挿入口、
それに送気送水導入口、吸引口等の外、諸操作用
部材等が装設、装着せられた手許操作部本体と、
照明窓や観察窓、それに鉗子導出孔や送気送水噴
出口、吸引口等が端面あるいは周面等に設けられ
た先端硬質部と、これら両部が備えた各部材を連
繋する光学繊維束は勿論のこと、鉗子チヤンネル
や送気送水管、吸引管等の諸部材を内蔵保護する
可撓管とで構成されている。

そして、上記可撓管の先端部は湾曲管部となさ
れ、この湾曲管部は、手許操作部本体に装着せら
れた操作ワイヤー操作用摘子の操作によつて複雑
に湾曲させられ、先端硬質部を所望方向に指向せ
しせて観察、検査、診断、それに治療等の的確性
が確保できるようになつている。

（考案が解決しようとする課題）したがつて、内視鏡の不使用時には、湾曲管部
を含めた可撓管内に、両端部が手許操作部本体と
先端硬質部に固定せられていて、僅かながらある
程度の間隙を保つて整然と所要の配列で並べられ
ていた上記の諸部材は、生体腔内への挿入の際は
まだしも、観察、検査、診断、それに治療等の際
に繰返される複雑な湾曲の際には、整然と所要の
配列で並べられていた諸部材は蛇行し、互に干渉
し合うこととなる。

この時、鉗子のみならず、電気メス等の導入用
にも供せられるために、比較的強靭な材質で形成
され、しかも湾曲による蛇行、伸縮に難点がある
ばかりでなく、内視鏡の寿命を左右する光学繊維
束と異なり、比較的外皮管に寄つて配装されてい
る鉗子チヤンネルが光学繊維束と接触し、これを
傷め、内視鏡自体の耐久性を著しく阻害すること
となつていた。

そのため、鉗子チヤンネルには、その構成用材
質の改良、改善はもとより、種々の工夫がなされ
てきたが、本考案もその一つで、その構造上の改
良、改善を目的としたものである。

（課題を解決するための手段）上記目的を達成するために、本考案の内視鏡に
おいては、可撓管における先端部の湾曲管部の基
端近傍に、該可撓管内に光学繊維束等と共に内蔵
せしめられた鉗子チヤンネルの途中を固定する一
方、該鉗子チヤンネルの先端部は、先端硬質部の
頭部形成用外郭体の長手方向に該頭部形成用外郭
体に施された鉗子導出孔内に湾曲管部の湾曲に伴
つて摺動自在、かつ水蜜的に装着せしめたところ
に特徴を有するものである。

（作用）本考案の内視鏡は、上記の如く構成されている
ので、その使用時、可撓管、特に該可撓管の先端
部の湾曲管部が、手許操作部本体に装着せられた
操作ワイヤー操作用摘子の操作によつて繰返し複
雑な湾曲のされ方をしたとしても、この湾曲のさ
せられ方によつて誘発せしめられる引つ張りなり
圧縮力なりを受ける湾曲管部内の鉗子チヤンネル
は、その先端部が先端硬質部の頭部形成用外郭体
の鉗子導出孔内で摺移動し、前記引つ張りなり圧
縮力なりを吸収することとなるので、この種従前
の鉗子チヤンネルの如く、湾曲管部内でいたずら
に蛇行屈曲せしめられて、他の内蔵されている諸
部材と干渉し合つて、互に他の機能を妨害した
り、あるいは損傷し合うようなことがなくなつ
た。

（実施例）以下、本考案を従前のものと同時に図示した実
施例によつて詳細に説明することとする。

先ず、第１図と第２図は、本考案に係る内視鏡
の要点を明らかにするために示した従前の内視鏡
における湾曲管部の一部をも含めて示した先端硬
質部近傍の内部構成説明用一部縦断面図と、該部
分の湾曲時における鉗子チヤンネルの移動状態説
明用概略図であるが、この第１図と第２図におい
て、１は可撓管の先端部の湾曲管部で、１０は先
端硬質部である。

そして、１なる湾曲管部において、２は可撓性
の外皮管で、３，３，…，３₁は節輪環、４，４，
…は各節輪環３，３，…，３₁の枢着軸、５は一
方の光学繊維束のライトガイド、６，６は操作ワ
イヤー、７が鉗子チヤンネルである。

また、１０なる先端硬質部において、１１は先
端硬質部１０の頭部形成用外郭体で、１２₁と１
２₂はライトガイド５の先方に固定された照明用
レンズ、１３は鉗子導出孔、１４は鉗子導出孔１
３の内側がわに固定された鉗子チヤンネル口端固
定用筒である。

そして、上記の各構成は公知に属する程度のこ
となので、詳述は省略するが、この種従前の内視
鏡における可撓管、特に複雑な湾曲が繰返し行な
われるその湾曲管部１が第２図に示したように、
鉗子チヤンネル７が沿つているがわの方に湾曲せ
られたときは、反対側に接近させられ、他の諸部
材との干渉が積極的に強制せられ、内視鏡の保守
上、前述の如き、好ましからざる結果を招来する
こととなる。

次に、本考案になる内視鏡の要部のみを図示
し、第１図および第２図等に示した従前の内視鏡
の各構成部分と同一または均等な構成部分には同
一の符号を付し、説明を省略するようにした第３
図において、７₁は手許操作部本体（図示省略）
から可撓管における先端部の湾曲管部１の基端部
までの鉗子チヤンネルで、７₂は湾曲管部１の基
端部から先端硬質部１０に達する鉗子チヤンネル
にして、通常は同径のテフロンチユーブやポアフ
ロンチユーブで形成され、この両鉗子チヤンネル
７₁と７₂は湾曲管部１の基端部側に設けられた節
輪環３の接続リング８に固定された接手リング９
を介して接続され、鉗子チヤンネル７₂の先端部
は、先端硬質部１０の頭部形成用外郭体１１に施
された鉗子導出孔１３内に摺動自在に嵌挿され、
円形溝１５に嵌装されたＯリング１６で水蜜が保
持されるようになつている。

したがつて、使用時に湾曲管部１が如何なる方
向に湾曲させられたとしても、この湾曲によつて
誘発せしめられた鉗子チヤンネル７₂に対する引
つ張りと圧縮力は、鉗子チヤンネル７₂の先端部
の鉗子導出孔１３内での摺移動によつて吸収さ
れ、この湾曲管部１内に内蔵保護せしめられてい
る他の諸部材に対する干渉の度合は皆無に近いほ
どに緩和されることとなる。

よつて、本考案になる内視鏡は、従前の内視鏡
と比べて、その耐久性は著しく増大せしめられる
と共に、操作性も向上せしめ得られた。

（考案の効果）以上の説明から明らかなように、本考案によれ
ば、従前の内視鏡では夢想だにし得なかつた耐久
性と優れた操作性を有する内視鏡の提供が可能と
なつた。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る内視鏡の要点を明らかに
するために示した従前の内視鏡における湾曲管部
の一部をも含めて示した先端硬質部近傍の内部構
成説明用一部縦断面図で、第２図はその湾曲時に
おける鉗子チヤンネルの移動状態説明用概略図、
第３図は本考案に係る内視鏡の要部説明用一部省
略縦断面図である。１；湾曲管部、２；外皮管、３，３₁；節輪環、
４；枢着軸、５；ライトガイド、６；操作ワイヤ
ー、７，７₁，７₂；鉗子チヤンネル、８；接続リ
ング、９；接手リング、１０；先端硬質部、１
１；頭部形成用外郭体、１２₁，１２₂；照明用レ
ンズ、１３；鉗子導出孔、１４；鉗子チヤンネル
口端固定用筒、１５；円形溝、１６；Ｏリング。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

可撓管における先端部の湾曲管部の基端部近傍
に、該可撓管内に光学繊維束等と共に内蔵せしめ
られた鉗子チヤンネルの途中を固定する一方、該
鉗子チヤンネルの先端部は、先端硬質部の頭部形
成用外郭体の長手方向に該頭部形成用外郭体に施
された鉗子導出孔内に湾曲管部の湾曲に伴つて摺
動自在、かつ水蜜的に装着せしめたことを特徴と
する内視鏡。