JPH05206247A - ワークの回収装置 - Google Patents

ワークの回収装置

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JPH05206247A
JPH05206247A JP32613991A JP32613991A JPH05206247A JP H05206247 A JPH05206247 A JP H05206247A JP 32613991 A JP32613991 A JP 32613991A JP 32613991 A JP32613991 A JP 32613991A JP H05206247 A JPH05206247 A JP H05206247A
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JP
Japan
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suction
cutting
work
hard
slider
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JP32613991A
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Seiichi Abe
誠一 安部
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Mitsubishi Materials Corp
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Mitsubishi Materials Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 素材から切り出されるワークを、切断開始時
から終了時まで継続して吸着し、切断終了後は切断刃か
ら確実に引き剥す。 【構成】 第1のエアーシリンダ5のスライダ9によっ
て素材切断方向へ押し上げられる可動支持部材3の先端
部に、吸着盤4を、レール16及びスライダ17を介し
て素材切断方向へ移動自在に取り付ける。吸着盤4に、
硬質吸着部材30と軟質吸着部材31との2種類の吸着
部材を設ける。硬質吸着部材30はアルミニウム、鋼な
どの硬質材料で構成し、軟質吸着部材31はゴム等の可
撓性材料で構成する。素材の切断開始時から切断終了間
際までは、素材から切り出されつつあるワークを軟質吸
着部材31で吸着してワーク及び切断刃の変形を防止す
る。切断終了直前からは硬質吸着部材30でワークを吸
着し、切断刃からワークを確実に引き剥す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えばシリコン単結
晶棒から切り出されるシリコンウェーハのように、素材
から切り離されるワークを回収する際に用いて好適なワ
ークの回収装置に関する。
【0002】
【従来の技術】シリコン半導体の製造工程の初期段階で
は、スライシングマシンを用いて素材となるシリコン単
結晶棒から多数枚の円盤状のワークを切り出すことが行
われている。このような切断工程では、スライシングマ
シンに隣接して配置されるワークの回収装置によって単
結晶棒から切り出されるワークを保持して回収している
が、この場合に用いられるワークの保持手段としては、
ワーク表面と当接可能な吸着面を備えた吸着盤が一般的
である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来の回収装置は、切断終了後にクーラントなどを介して
切断刃に吸着したワークを強制的に引き剥すべく、アル
ミニウムや鋼などの硬質材料で形成された硬い吸着盤を
用いているため、例えばシリコン単結晶棒を切断する場
合のように切り出されるワークの切断面に高い平面度が
要求される場合には、素材の外周から突出する補強部を
形成し、この補強部の反対側から切断を開始してスライ
シングマシンの切断刃が補強部に達した後に吸着を行わ
なければならなかった。その理由は、上記の金属材料な
どを用いた硬い吸着盤では、切断されるワークよりも吸
着盤の方が剛性が高くなってしまうため、切断中のワー
クを吸着するとワークが吸着盤の押圧力で変形し、これ
に伴って切断刃が変形してワークの平面度が損なわれる
からである。
【0004】しかしながら、このようにワークの吸着を
切断開始時から行うことができない場合には、反り方向
によってはワークと吸着盤の吸着面とを密着させること
ができなくなってワークの吸着、回収が不可能となるこ
とがある。
【0005】この発明は、このような背景の下になされ
たもので、素材から切り出される薄板状のワークを、そ
の切断開始時から吸着して確実に回収できるワークの回
収装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
にこの発明は、素材から切り出されるワークの表面と接
離可能な吸着面を備えた吸着盤と、この吸着盤の上記吸
着面と上記ワークの表面間の空気を吸引する吸引手段と
を備えてなるワークの回収装置であって、上記吸着盤
が、軟質材料から形成される第1の吸着部と、この第1
の吸着部よりも硬い材料から形成される第2の吸着部と
を有してなることを特徴とするものである。
【0007】
【作用】上記構成の回収装置においては、ワークの切断
開始と同時に第1の吸着部の吸着面をワーク表面に密着
させ、これら密着面間の空気を吸引手段で吸引してワー
クを吸着し保持する。そして、ワークの切断がほぼ終了
した時点で第2の吸着部の吸着面とワーク表面との間の
空気を吸引して該第2の吸着部でワークを吸着保持す
る。
【0008】第1の吸着部は軟質材料からなるので、切
断中においてはワークに変形が発生しても吸着しつづけ
ることができ、ワークに力を加えることがない。他方、
切断終了後には硬質材料からなる第2の吸着部でワーク
が吸着されているので、ワークを容易に切断刃から引き
剥して回収できる。
【0009】
【実施例】以下、図1〜図3を参照して、本発明の一実
施例を説明する。図1及び図2に示すように、本実施例
のワークの回収装置1は、平板状のベース2と、このベ
ース2上に配置された可動支持部材3と、この可動支持
部材3に支持された吸着盤4とを有してなるものであ
る。
【0010】ベース2は、その長手方向(図1における
上下方向)をスライシングマシン(図示略)の素材切断
方向に一致させた上で、該スライシングマシンのベース
等の固定部分に取り付けられるもので、その一側部に
は、スライシングマシンで切り出される円盤状のワーク
との干渉を避けるために、円弧状の切欠き2aが形成さ
れている。そして、ベース2の表面には、第1のエアー
シリンダ5が取り付けられている。この第1のエアーシ
リンダ5は、ボルト6によってベース2に固定されるフ
レーム7と、このフレーム7の側板7a、7bの間に掛
け渡される2本の平行ロッド8a、8bと、これら平行
ロッド8a、8bに取り付けられるスライダ(可動部)
9とを有し、図示せぬエアーポンプから圧送される圧縮
空気によってスライダ9が平行ロッド8a、8b上を移
動するように構成されている。そして、この第1のエア
ーシリンダ5と上記エアーポンプとの間には、圧縮空気
の流れ方向を切り換えてスライダ9の移動方向を変換す
る方向切換弁、圧縮空気を絞り込んでスライダ9の移動
速度を調整する速度調整弁が介在され、該速度調整弁に
よって、スライダ9の移動速度はスライシングマシン側
の素材送り速度よりも若干高めに設定されている。
【0011】可動支持部材3は、互いに平行な基部10
a及び先端部10bを備えたベースホルダ10と、この
ベースホルダ10の先端部10bの上端に配置された吸
着盤ホルダ11と、この吸着盤ホルダ11の上部に配置
されたガイドブラケット12とを有してなるもので、ベ
ースホルダ10の基部10aがボルト13で第1のエア
ーシリンダ5のスライダ9に固定されることにより、ス
ライダ9の動作に伴って可動支持部材3の全体が上下方
向(ロッド8a、8bの長手方向)へ昇降するようにな
っている。
【0012】図1及び図3に示すように、吸着盤ホルダ
11は、その一側部11aの下端がベースホルダ10の
先端部10aの上端部に嵌め込まれた台形状のキー14
と連結されることにより、キー14の長手方向すなわち
回収装置1の前後方向(図1において紙面と直交する方
向)へ、ガイドブラケット12を伴って移動可能とされ
ている。さらに、吸着盤ホルダ11の一側部11aは、
ベースホルダ10に取り付けられた送りネジ15と螺合
され、この送りネジ15を軸線回りに回動させることに
よって吸着盤ホルダ11の前後方向の位置が調整される
ようになっている。
【0013】図1及び図4に示すように、ガイドブラケ
ット12は、回収装置1の前方(図3において左方)に
向けて開口する2つのボックス12a・12aをプレー
ト12bで連結してなるものである。各ボックス12a
の内部には各々一本のレール16が、その長手方向を第
1のシリンダ5の作動方向に一致させて取り付けられ、
各レール16にはベアリングを内蔵したスライダ17が
レール16の長手方向へ移動自在に取り付けられてい
る。また、図1〜図3に示すように、ガイドブラケット
12の下部にはプレート18が取り付けられ、このプレ
ート18は吸着盤ホルダ11の上部後端側に設けられた
フランジ19とピン20を介して連結されている。これ
により、ガイドブラケット12は、ピン20の回りに回
動自在に支持されている。
【0014】図1及び図2に示すように、ガイドブラケ
ット12の一方のボックス12aの背面側には連結プレ
ート21が回収装置1の後方へ突出させて設けられ、こ
の連結プレート21には、第2のエアーシリンダ22の
ピストンロッド23が、先端金具23aを介してピン2
3bの回りに回動自在に連結されている。第2のエアー
シリンダ22は、シリンダチューブ24の内部に供給さ
れる圧縮空気によってピストンロッド23がその長手方
向へ伸縮する構成とされ、シリンダチューブ24の後端
部が吸着盤ホルダ11の他側部11bに取り付けられた
マウントプレート25と、クレビス継ぎ手26を介して
連結されることにより、シリンダチューブ24及びピス
トンロッド23がクレビス継ぎ手26のピン27の回り
に回動可能とされている。そして、第2のエアーシリン
ダ22の取付方向は、ピストンロッド23がシリンダチ
ューブ24から最も大きく突出した状態でピストンロッ
ド23の長手方向が第1のエアーシリンダ5の作動方向
と一致するように定められている。
【0015】また、図4に示すように、ガイドブラケッ
ト12の一方のボックス12aの背面側には、上限リミ
ットスイッチ28及び下限リミットスイッチ29が上下
方向へ間隔をおいて配設されている。これらリミットス
イッチ28、29は、それぞれの先端面28a、29a
から所定距離離れた範囲内に導体が存在する場合にこれ
を検知して所望の検出信号を出力するもので、図示の例
では、ボックス12aの内部に配置されたスライダ17
の下面17aと先端面28a、29aとが対向した場合
に検出信号を発するように回収装置1の前後方向におけ
る位置が調整されている。また、上限リミットスイッチ
28は、スライダ17がレール16の上端近傍に達した
ときにスライダ17の下面17aと対向して検出信号の
出力を開始するように上下方向の位置が調整されてい
る。一方、下限リミットスイッチ29は、スライダ17
がレール16の下端近傍に達したときに、スライダ17
の下面17aと対向する状態から外れて検出信号の出力
を停止するように上下方向の位置が調整されている。
【0016】さらに、リミットスイッチ28、29の出
力信号は図示せぬコントローラに導かれ、該コントロー
ラは、上限リミットスイッチ28から検出信号が出力さ
れた時点で第1のエアーシリンダ5が動作を開始し、下
限リミットスイッチ29からの検出信号が終了した時点
で第1のエアーシリンダ5が動作を終えるように、第1
のエアーシリンダ5と連結された上記方向切換弁(図示
略)を切り換え可能とされている。
【0017】そして、図1及び図4に示すように、吸着
盤4は、厚さ一定の平板状をなす硬質吸着部材(第2の
吸着部)30と、この硬質吸着部材30の上下方向ほぼ
中央位置に配置された軟質吸着部材(第1の吸着部)3
1とを有してなるものである。
【0018】硬質吸着部材30は、アルミニウムや鋼な
どの硬質材料を素材とするもので、その表面側には、ス
ライシングマシンのテーブル上に載置されたシリコン単
結晶棒の端面と対向する平坦な吸着面32が形成されて
いる。そして、この吸着面32の大きさは、切断対象と
なるシリコン単結晶棒の端面に内包されるように定めら
れている。
【0019】一方、硬質吸着部材30の裏面側には回収
装置1の上下方向に延びる2本のステイ33・33が取
り付けられ、これらステイ33の下端部が上述した可動
支持部材3のガイドブラケット12の内部に配されたス
ライダ17と連結されることにより、硬質吸着部材30
がガイドブラケット12に対して上下方向に移動自在に
支持されている。
【0020】また、硬質吸着部材30の吸着面32の四
隅には、該吸着面32から一定深さで陥没する断面円形
の凹部34…が形成されている。これら凹部34は、そ
れぞれの底面34aの中心に形成された吸引孔35…及
び各吸引孔35に接続されたニップル36…を介して図
示せぬ吸引機の吸引チューブと接続されている。
【0021】吸着面32の上下方向の中央位置には、上
述した凹部34よりも大径で深い円柱状の収納穴37…
が形成され、これら収納穴37に軟質吸着部材31が収
納されている。軟質吸着部材31は、ゴムなどの可撓性
材料をコーン状に成形してなるもので、その中心に固着
されたコア38の外周面に形成された雄ねじ39が硬質
吸着部材30の雌ねじ30aと螺合することによって収
納穴37内に固定されている。軟質吸着部材31は、そ
の内周側に吸着面40を有し、該吸着面40は硬質吸着
部材30の吸着面32から突出しないようにその位置が
定められている。そして、コア38の中心には当該コア
38を貫通する吸引孔41が形成され、該吸引孔41の
一端はニップル42を介して図示せぬ吸引機の吸引チュ
ーブと連結されている。なお、この吸引孔41と連結さ
れる吸引機は、硬質吸着部材30の凹部34と接続され
る吸引機とは別個独立に設けられるもので、この軟質吸
着部材31用の吸引機と硬質吸着部材30用の吸引機の
2種類の吸引機によって本実施例の吸引手段が構成され
ている。
【0022】ここで、上述した各吸着部材30、31の
材質は、吸着するワークの材質や剛性に応じて適宜定め
られるものであるが、硬質吸着部材30についてはワー
クを吸着した際に変形が生じないようにワークよりも剛
性が高いことが必要であり、このため、先に挙げた金属
材料の他、プラスチックやセラミックスなどの硬質材料
が好適に用いられる。一方、軟質吸着部材31について
は、ワークを吸着した際に容易に変形するようにワーク
よりも相当剛性を低くしておく必要があり、従って、先
に挙げたゴムの他、ナイロン樹脂などの軟質材料が好適
に用いられる。
【0023】次に、以上のように構成されたワークの回
収装置1の動作を説明する。本実施例においては、回収
装置1のベース2がスライシングマシンのベース等に固
定されることにより、吸着盤4の吸着面32、40がス
ライシングマシンのテーブル上に載置されたシリコン単
結晶棒の端面と対向せしめられる。そして、送りネジ1
5が回動されることにより、吸着盤4が吸着盤ホルダ1
1及びガイドブラケット12を伴って回収装置1の前後
方向へ移動せしめられ、これにより吸着面32が切断前
のシリコン単結晶棒の端面に当接せしめられる。なお、
この段階では、ガイドブラケット12内のスライダ17
は、その自重と吸着盤4の重量とを受けてその移動範囲
の最下端に位置している。このため、スライダ17の位
置を検出する下限リミットスイッチ29からは検出信号
が出力されず、従って、第1のエアーシリンダ5もその
動作を停止した状態に保持される。
【0024】以上によって吸着盤4が所定位置に設置さ
れた後、スライシングマシンが起動されてシリコン単結
晶棒がその上方に位置する切断刃に向けて移動せしめら
れ、これによりシリコン単結晶棒の切断が開始される。
そして、この切断開始と同時に吸着盤4の軟質吸着部材
31の吸引孔41と接続された吸引機が起動されて、吸
着面32に当接するシリコン単結晶棒の端面と吸着面4
0との間の空気が吸引される。このため、シリコン単結
晶棒の端部から切断されつつあるワークの表面と吸着面
40との間に吸引力が発生し、この吸引力によって切断
途中のワークが軟質吸着部材31に吸着され保持され
る。
【0025】軟質吸着部材31がワークを保持した状態
では、ワークがスライシングマシンのテーブルの動作に
伴って上方へ移動するため、軟質吸着部材31及びこれ
と一体化された硬質吸着部材30、ステイ33及びスラ
イダ17はすべてワークの動作に追従してレール16上
を上方へ移動する。そして、スライダ17が上昇を続け
てその可動範囲の上端近傍に達すると、上限リミットス
イッチ28がこれを検知して検出信号を出力し、これに
より第1のエアーシリンダ5が起動されてスライダ9が
上方へ移動せしめられて可動支持部材3が上方へ押し上
げられる。
【0026】ここで、第1のエアーシリンダ5の移動速
度は、スライシングマシンの素材送り速度よりも幾分高
く設定されているので、スライダ9の上方への移動によ
って可動支持部材3のベースプレート10は、吸着盤ホ
ルダ11、ガイドブラケット12及びレール16を伴っ
てワークよりも速く上方へ移動する。一方、吸着盤4
は、レール16に対して移動自在に設けられているの
で、第1のエアーシリンダ5による可動支持部材3の上
昇運動の影響を受けることなく依然としてワークに追従
する。しかも、ワークの移動速度が第1のエアーシリン
ダ5の作動速度より低いため、第1のエアーシリンダ5
による可動支持部材3の上昇時、吸着盤4及びスライダ
17はレール16に対して相対的に下降することにな
る。
【0027】吸着盤4及びスライダ17がレール16に
対して相対的に下降を続け、その可動範囲の下端近傍に
達すると、下限リミットスイッチ29がこれを検出して
検出信号の出力を停止する。これにより、第1のエアー
シリンダ5への圧縮空気の供給が打ち切られて可動支持
部材3の上昇が停止する。そして、可動範囲の下端近傍
まで達した吸着盤4及びスライダ17は、依然としてワ
ークに追従しつつ可動支持部材3に対しては上方へ相対
移動する。そして、スライダ17が再度可動範囲の上端
近傍まで移動したならば、再び第1のエアーシリンダ5
が起動されてスライダ17等がレール16の下方へ相対
移動し、以下、同様に可動支持部材3が第1のエアーシ
リンダ5によって断続的に押し上げられつつ、スライダ
17がレール16上を往復動することにより、切断開始
時から切断終了に至るまで吸着盤4がワークに追従して
上方へ移動する。
【0028】ワークの切断が終了段階に近付くと、硬質
吸着部材30の吸引孔35と連通する吸引機が起動され
て凹部底面34aとワーク表面との間の空気が吸引され
る。このため、切断開始時から軟質吸着部材31に継続
的に吸引保持されたワークは硬質吸着部材30に吸着さ
れ保持される。そして、ワークの切断が終了したなら
ば、第2のエアーシリンダ22が起動されてそのピスト
ンロッド23がシリンダチューブ24内へ引き込まれ
る。このため、吸着盤4及びガイドブラケット12がピ
ン20を中心に回収装置1の後方へ向かって回動し、吸
着面32、40が上方へ向けられる。これにより、吸着
面32に吸着保持されたワークがスライシングマシンの
切断刃から引き剥され、回収装置1の後方へ送り出され
て回収される。
【0029】以上のように、本実施例の回収装置1によ
れば、ワークの切断開始と同時に軟質吸着部材31がワ
ークを吸着して保持するので、ワークの反りによる回収
漏れが防止される。しかも、軟質吸着部材31は、ゴム
などの可撓性材料から成形されることによってワークよ
りも遥かに剛性が低くされているため、吸着面40とワ
ーク表面との間に発生する吸引力によって軟質吸着部材
31が弾性変形し、ワークに変形は生じない。従って、
切断刃の変形もなく、ワークは高い平面度を維持しつつ
切断されてゆく。
【0030】一方、切断終了間際には硬質吸着部材30
がワークを吸着して保持し、しかもこの硬質吸着部材3
0は、アルミニウム等の硬質材料から成形されることに
よってワークよりも遥かに剛性が高くなっているので、
単結晶棒から切り出されたワークは容易に切断刃から引
き剥されて回収される。ちなみに、硬質吸着部材30を
設けることなく軟質吸着部材31のみでワークを最後ま
で保持した場合には、切断時に供給されたクーラントを
介して切断刃に強固に吸着したワークを切断刃から引き
剥すことが困難で、軟質部材31がいたずらに変形して
最終的にはワークが落下する可能性が高い。
【0031】なお、本実施例では硬質吸着部材30に接
続される吸引機と、軟質吸着部材31に接続される吸引
機とを別個独立に設けたので、いずれか一方の吸着部材
30、31の吸引力を変化させても、他方の吸着部材3
1、30の吸着力に変化が生じないという効果が得られ
る。
【0032】本実施例では、特にシリコン単結晶棒から
切断されるワークを回収する回収装置を例に挙げて説明
したが、本発明はこのような用途に限定されず、その他
種々の材料から切断されるワークの回収に適用し得るも
のである。また、吸着盤4における各吸着部材30、3
1の配置もあくまで一例を示したに過ぎず、これらの配
置は吸着対象によって当然に変更されるものである。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、この発明のワーク
の吸着装置によれば、切断開始と同時に軟質材料からな
る第1の吸着部がワークを吸着して保持する一方で、ワ
ークの切断がほぼ終了した後には硬質材料からなる第2
の吸着部がワークを吸着して保持するので、素材から切
り出されるワークを切断開始時から切断終了後に至るま
で継続的に吸着保持して確実に回収できるという優れた
効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るワークの回収装置の正
面図である。
【図2】図1の回収装置を同図の矢印II方向から見た状
態を示す図である。
【図3】図1のIII−III線における断面図である。
【図4】図1のIV−IV線における断面図である。
【符号の説明】
1 ワークの回収装置 4 吸着盤 32,40 吸着面 30 硬質吸着部材(第2の吸着部) 31 軟質吸着部材(第1の吸着部)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 素材から切り出されるワークの表面と接
    離可能な吸着面を備えた吸着盤と、この吸着盤の上記吸
    着面と上記ワークの表面間の空気を吸引する吸引手段と
    を備えてなるワークの回収装置であって、 上記吸着盤は、軟質材料から形成される第1の吸着部
    と、この第1の吸着部よりも硬い材料から形成される第
    2の吸着部とを有していることを特徴とするワークの回
    収装置。
JP32613991A 1991-12-10 1991-12-10 ワークの回収装置 Withdrawn JPH05206247A (ja)

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