JPH05205242A - 磁気記録媒体及びその製造方法 - Google Patents

磁気記録媒体及びその製造方法

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JPH05205242A
JPH05205242A JP4013890A JP1389092A JPH05205242A JP H05205242 A JPH05205242 A JP H05205242A JP 4013890 A JP4013890 A JP 4013890A JP 1389092 A JP1389092 A JP 1389092A JP H05205242 A JPH05205242 A JP H05205242A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高保磁力でしかも角形比が非常に高く、その
ため高出力及び高記録密度特性に優れた磁気記録媒体を
提供する。 【構成】 非磁性基板上に、Cr系非磁性下地層を介し
て、Pt20原子%以下を含有するCo−Cr−Ni−
B−Pt系合金磁性層、又は、Pt20原子%以下、T
a10原子%以下を含有するCo−Cr−Ni−B−T
a−Pt系合金磁性層を形成した磁気記録媒体。基板に
負のバイアス電圧を印加した状態でCo−Cr−Ni−
B−Pt系又はCo−Cr−Ni−B−Ta−Pt系合
金磁性層を形成する。 【効果】 特定の元素組成のCo−Cr−Ni−B−P
t系又はCo−Cr−Ni−B−Ta−Pt系磁性層に
よれば、高保磁力でしかも角形比が非常に高い磁気記録
媒体が得られる。Co−Cr−Ni−B−Pt系又はC
o−Cr−Ni−B−Ta−Pt系磁性層を、基板に負
のバイアス電圧を印加した状態でスパッタ成膜により形
成することにより、得られる磁気記録媒体の保磁力は著
しく高められる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気記録媒体及びその製
造方法に係り、特に、保磁力が著しく高く、しかも角形
比が非常に高い、高出力及び高記録密度特性に優れた磁
気記録媒体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、面内磁気記録媒体においては、そ
の高記録密度化達成のために、主に媒体の保磁力を高
め、ヘッドと媒体のスペーシングを小さくすることによ
って、線記録密度を増加させ、容量を上げてきた。将来
2000年には、1GB/inch2 以上の高密度記録
が期待されており、それを達成するために、媒体特性と
しては、2000Oeを超える更に高い保磁力、及び低
ノイズ(高信号対雑音(S/N)比)、高出力が要求さ
れている。
【0003】従来、高保磁力媒体としてCo(コバル
ト)合金にPt(プラチナ)を添加した磁性媒体が提案
されている。例えば、Co−Cr(クロム)合金にPt
を添加した磁性媒体として特開昭59−88806号で
1〜17原子%のCrを含むCo−Cr−Pt磁性層が
提案され、また特開平1−256017では、Co−C
r−Ta(タンタル)−Pt合金が提案されている。
【0004】また、保磁力Hcを高める目的で、Co−
Ni(ニッケル)−CrにPtを添加した磁性膜も特開
昭63−106917号にて提案されている。
【0005】しかして、Co−Cr−Pt合金でも更に
高密度記録のためにS/Nを改善することが求められて
おり、例えば、S/N比改善の目的でCr濃度を17%
以上としたCo−Cr−Pt磁性膜が提案されている
(USP4,789,598)。しかし、このものはC
r濃度を17%以上とするため、飽和磁束密度が小さく
なるという欠点がある。
【0006】一方、成膜条件からの高保磁力化について
の検討もなされており、例えば特開平2−161617
号、特開平2−162526号等にて提案がなされてい
る。
【0007】ところで、S/N比に関して比較すると、
Co−Ni−Cr−Pt合金は、Co−Ni−Cr合金
を基本としているため、Co−Cr合金を基本としたC
o−Cr−Pt合金よりノイズが大きくS/N比が劣
る。Co−Cr系磁性膜は粒界にCrが偏析しやすく、
Crが偏析することにより磁性粒子間の磁気的相互作用
が小さくなりノイズが低下すると言われている。なお、
このCrの偏析状態が保磁力と関係することは、特開平
3−224120号で記載されている。
【0008】しかし、Crが偏析すると磁性粒子間の相
互作用が弱くなり、そのため保磁力角形比が低下する。
【0009】また、例えば、IEEE TRANSAC
TIONS ON MAGNETICS,VOL.2
6.No.5,1990,P1578やJ.Appl.
Phys.67(9),1 May 4686(199
0)には、下地層Cr膜の膜厚を厚くしたり、スパッタ
時のアルゴン分圧を高めることによりCo−Cr−Pt
合金磁性層の粒子を分離すると、磁性層のノイズが更に
小さくなり、その際、保磁力角形比とノイズとにはある
関係が認められ、保磁力角形比が小さくなるとノイズが
小さくなることが記載されている。しかし、磁性粒子を
孤立化させると、保磁力角形比が低下するだけでなく、
粒子間の磁気的相互作用が弱まるため角形比も低下す
る。
【0010】一方、高密度記録を行うためには、現在の
誘導磁気ヘッドではギャップ長をより小さくする必要が
あるが、ギャップ長が小さくなると、書き込み深さが浅
くなり、磁性膜の厚みを薄くしないと十分な書き込みを
行なえない。しかし、磁性膜を薄くすると媒体の磁力が
小さくなり、十分な出力が得られなくなったり、S/N
比が小さくなるという問題が発生する。
【0011】従って、磁性膜が薄くても高い出力を得る
ためには、磁性膜の飽和磁束密度が大きい磁性層を用い
るか、角形比が大きい、つまり残留磁束密度の大きい磁
性膜が必要とされる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上述の如く、磁気記録
媒体の高保磁力化、高密度記録化のためには、あわせ
て、ノイズの低下及び高出力化を達成することが必要と
されるが、粒子間の磁気的相互作用が弱いCo−Cr系
磁性層では、ノイズの低下と高出力化との両方を達成す
ることは困難である。
【0013】また、前述の如く、Co−Ni−Cr−P
t合金では、ノイズが大きいという欠点があり、成膜条
件を適宜設定することにより、保磁力角形比を低下させ
ノイズを下げると、前述の如く角形比が低下し出力が小
さくなるという欠点がある。
【0014】本発明は上記従来の問題点を解決し、高保
磁力でしかも角形比が非常に高く、そのため高出力及び
高記録密度特性に優れた磁気記録媒体及びその製造方法
を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1の磁気記録媒体
は、非磁性基板上に、Crを主成分とする非磁性下地層
を介して、Co−Cr−Ni−B系合金磁性層を形成し
てなる磁気記録媒体において、該磁性層が、Ptを20
原子%以下含有することを特徴とする。
【0016】請求項2の磁気記録媒体は、非磁性基板上
に、Crを主成分とする非磁性下地層を介して、Co−
Cr−Ni−B系合金磁性層を形成してなる磁気記録媒
体において、該磁性層が、Ptを20原子%以下及びT
aを10原子%以下含有することを特徴とする。
【0017】請求項3の磁気記録媒体の製造方法は、非
磁性基板上に、Crを主成分とする非磁性下地層及びC
o−Cr−Ni−B系合金磁性層をスパッタ法により順
次形成する磁気記録媒体の製造方法において、非磁性基
板に負のバイアス電圧を印加した状態で、Ptを20原
子%以下含むCo−Cr−Ni−B−Pt系合金磁性層
を成膜することを特徴とする。
【0018】請求項4の磁気記録媒体の製造方法は、非
磁性基板上に、Crを主成分とする非磁性下地層及びC
o−Cr−Ni−B系合金磁性層をスパッタ法により順
次形成する磁気記録媒体の製造方法において、非磁性基
板に負のバイアス電圧を印加した状態で、Ptを20原
子%以下及びTaを10原子%以下含むCo−Cr−N
i−B−Ta−Pt系合金磁性層を成膜することを特徴
とする。
【0019】即ち、発明者らはCo−Cr合金にNi及
びBを添加した合金磁性体に、基板バイアスを印加しな
がらスパッタ成膜すると、著しく保磁力が増加すること
を見出し特開平3−49021号に提案した。しかし、
その保磁力は高々2000Oe程度であった。
【0020】そこで、この特開平3−49021号に提
案した合金系について更に保磁力を高めるべく検討を重
ねた結果、Co−Cr−Ni−B系合金に、更に所定量
のPt、或いはPt及びTaを添加することにより、保
磁力は2000Oeを超え、約3000Oe程度の高い
保磁力が得られること、更に、このような磁気記録媒体
は、高保磁力媒体でありながら、角形比は非常に高く、
そのため高出力及び高密度特性が得られることを見出
し、本発明を完成させた。
【0021】なお、本発明の方法において、非磁性基板
に負のバイアス電圧を印加した状態とは、非磁性基板に
プラズマ電位に対して相対的に低い電位を印加した状態
を指し、必ずしも接地電位に対して基板バイアス電位を
負にすることに限られず、基板は接地電位のままとし、
スパッタのプラズマ電位を接地電位よりも高くすること
により、基板をプラズマ電位に対して相対的に低い電位
としても良い。
【0022】以下に本発明を詳細に説明する。
【0023】本発明において、非磁性基板としては特に
制限はなく、通常、無電解めっき法により形成したNi
−P層を設けたアルミニウム合金板が用いられるが、そ
の他、銅、チタン等の金属基板、ガラス基板、セラミッ
ク基板、又は各種樹脂基板等を用いることもできる。
【0024】このような非磁性基板上に形成するCrを
主成分とする非磁性下地層(以下、「Cr系下地層」と
称することがある。)は、通常、その膜厚が100Å以
上、好ましくは300Å以上あれば良い。Cr系下地層
の膜厚の上限は特に制限はないが、生産性及び保磁力以
外の磁気特性、例えば角形性を考慮すれば、実用的には
3000Å以下が好ましい。
【0025】一般に、基板に磁性層を成膜する場合、磁
性層の保磁力を増加させるためにCr系下地層の膜厚を
1500〜3000Å程度にする必要があるが、磁性層
の好ましい成膜法として後述する、非磁性基板に負のバ
イアス電位を印加しながらスパッタ成膜する方法におい
ては、Cr系下地層の膜厚は磁性層の磁化容易軸を面内
に配向させるのに十分な膜厚であれば良く、Cr系下地
層は薄くても高い保磁力を容易に得ることができるので
1500Å以下であっても良い。
【0026】なお、このCr下地層はCrを主体とする
ものであれば良く、Crの結晶性を損なわない限りCr
以外の元素、例えばアルミニウム、銅、ケイ素等を数原
子%含んでいても良い。
【0027】Cr下地層を形成するスパッタ条件として
は特に制限はなく、通常のCr下地層が形成されるスパ
ッタ条件を採用することができる。基板バイアス電位は
印加しても印加しなくても良いが、印加した場合は磁気
特性が多少向上する。
【0028】本発明において、このようなCr系下地層
上に形成する合金磁性層は、Ptを20原子%以下含有
するCo−Cr−Ni−B−Pt系合金磁性層、又は、
Ptを20原子%以下、Taを10原子%以下含有する
Co−Cr−Ni−B−Ta−Pt系合金磁性層であ
る。好ましくは、Coを主成分とし、Niを通常40原
子%以下、好ましくは10〜35原子%、Crを通常5
〜26原子%、好ましくは6〜18原子%、Bを通常8
原子%以下、好ましくは0.005〜8.0原子%、P
tを20原子%以下、好ましくは1〜15原子%、或い
は更に、Taを10原子%以下、好ましくは0.005
〜5原子%、より好ましくは1〜5原子%含有するCo
−Cr−Ni−B−Pt又はCo−Cr−Ni−B−T
a−Pt系合金磁性層である。
【0029】このような磁性層組成において、Niの含
有量が40原子%までは、その含有量が多くなる程、得
られる磁気記録媒体の保磁力は増加する傾向にあるが、
40原子%を超えると保磁力の低下が認められる。Bも
保磁力の増加に有効であるが、その含有量が8原子%を
超えると保磁力増加効果がなくなる。Crの含有量が2
6原子%を超えると、得られる磁気記録媒体の飽和磁束
密度が小さくなり、あまり実用的でなく、6原子%未満
では保磁力増加効果が小さい。Pt含有量は20原子%
を超えると保磁力増加効果がなくなる。またTa含有量
は10原子%を超えると飽和磁束密度が小さくなり実用
的でなくなる。
【0030】なお、磁性層の成膜をアルゴン雰囲気にて
実施した場合、後述のように基板に負のバイアス電圧を
印加しながらスパッタ成膜を行うと、バイアス効果によ
り不可避的に磁性層中にアルゴンが混入される。その量
は約0.2〜1.5原子%程度と、基板にバイアス電位
を印加しない通常のスパッタ成膜の場合よりも多い。
【0031】このような磁性層の膜厚は磁気記録媒体と
して要求される特性により適宜決定すればよく、通常3
00〜1500Åとするのが好ましい。
【0032】このような本発明の磁気記録媒体は、例え
ば、本発明の方法に従って、スパッタ法により非磁性基
板上にCr系下地層及びCo−Cr−Ni−B−Pt系
又はCo−Cr−Ni−B−Ta−Pt系磁性層を成膜
することにより容易に製造される。
【0033】ここで、スパッタ法は、直流マグネトロン
スパッタ法、高周波マグネトロンスパッタ法のいずれで
も良いが、基板が非導電性基板の場合には高周波マグネ
トロンスパッタ法が好ましい。
【0034】また、本発明の方法においては、Co−C
r−Ni−B−Pt系又はCo−Cr−Ni−B−Ta
−Pt系合金磁性層は、非磁性基板に負のバイアス電位
を印加した状態でスパッタ法により成膜することにより
形成する。
【0035】このような本発明の方法において、スパッ
タ法による磁性層の成膜に際し、得られる磁気記録媒体
の保磁力は、成膜時に基板に印加する負のバイアス電位
の影響を顕著に受ける。高周波スパッタリング法を用い
た場合、負の基板バイアス電位が−40Vを超えると得
られる磁気記録媒体の保磁力が著しく増加する。ただ
し、負の基板バイアス電位が大き過ぎると、成膜された
磁性層の再スパッタリングが多くなると共に磁気特性も
低下するため、負の基板バイアス電位は約−40〜−2
50Vとするのが好ましい。
【0036】一方、直流スパッタリング法を用いた場合
は、負の基板バイアス電位は約−40〜−500Vが好
ましい範囲である。
【0037】なお、スパッタ法による成膜時のプラズマ
電位及びバイアス電位印加効果は、スパッタ装置の寸
法、形状等の幾何学的影響を受けるので、基板バイアス
電位値は絶対的な値ではなく、装置により最適範囲は異
なる。
【0038】また、基板バイアス電子は必ずしも接地電
位に対して負でなくてもよく、基板は接地電位のままプ
ラズマ電位を接地電位より高くすることにより相対的に
基板をプラズマ電位より負にしても良い。
【0039】本発明の方法において、得られる磁気記録
媒体の保磁力は、スパッタ成膜時の非磁性基板温度の影
響を顕著に受ける。即ち、基板温度が150℃以上にな
ると著しい保磁力の増加が認められる。従って、成膜時
の基板温度としては、150℃以上であることが望まし
い。なお、成膜時の基板温度の上限に関しては一概に規
定することは困難であるが、例えば、無電解Ni−Pめ
っきを施したアルミニウム合金基板の場合には、表面平
滑性の維持及びNi−Pめっきの酸化防止のため、通常
は、300℃以下とするのが好ましい。
【0040】また、スパッタ成膜時の圧力は、高真空の
方が、原子、イオン等の平均自由行程が増すため好まし
いが、1×10-3Torrを超える高真空においては、
通常のスパッタ装置では安定したプラズマ状態が維持し
難いため、実用的な範囲としては、1×10-3〜20×
10-3Torrが好ましい。
【0041】このような本発明の方法により得られる本
発明の磁気記録媒体は、磁性層の上に更に必要に応じて
炭素等の保護層及び/又は適宜の潤滑剤よりなる潤滑層
等を形成してなるものであっても良い。
【0042】
【作用】本発明に係る特定の元素組成のCo−Cr−N
i−B−Pt系又はCo−Cr−Ni−B−Ta−Pt
系磁性層によれば、高保磁力でしかも角形比が非常に高
い磁気記録媒体が得られる。
【0043】また、このようなCo−Cr−Ni−B−
Pt系又はCo−Cr−Ni−B−Ta−Pt系磁性層
を、基板に負のバイアス電圧を印加した状態でスパッタ
成膜により形成することにより、得られる磁気記録媒体
の保磁力は著しく高められる。
【0044】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をよ
り具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限
り、以下の実施例に限定されるものではない。
【0045】実施例1〜5,比較例1〜4 内径25mm、外径95mmのアルミニウム合金ディス
ク基板表面に、無電解めっきにより非磁性Ni−P層を
25μm厚さに成膜し、その表面を鏡面研磨し、更にほ
ぼ周方向に中心線平均粗さRa60Åのテキスチャー加
工を施した。この非磁性基板を高周波(13.56MH
z)マグネトロンスパッタ装置に装入し、1×10-6
orrまで真空排気した後、基板温度を250℃まで昇
温し、アルゴン分圧5×10-3Torrで、基板に直流
−100Vのバイアス電圧を印加しながらCr下地層を
約1000Åの厚さに成膜した。そして引続き、57原
子%Co−6.3原子%Cr−27原子%Ni−1.7
原子%B−8原子%Ptの組成のターゲットを用いて直
流−100Vのバイアス電圧を印加しながら、種々の磁
性層膜厚に成膜し、表1に示す残留磁化量Br・tの試
料を作製した(実施例1〜5)。
【0046】比較例1〜4として、62原子%Co−
6.8原子%Cr−29.3原子%Ni−1.9原子%
B組成のターゲットを用いたこと以外は上記と同様にし
て種々の磁性層厚みに成膜し、表1に示す残留磁化量B
r・tの試料を作製した。
【0047】得られた各磁気記録媒体の保磁力を試料振
動式磁力計で測定し、その結果を表1及び図1に示し
た。
【0048】なお、試料振動式磁力計による測定は最大
印加磁場10KOeで行った。表1及び図1より、Pt
添加により著しく保磁力が向上することが明らかであ
る。
【0049】
【表1】
【0050】比較例5〜8 磁性層の組成として73.5原子%Co−10原子%C
r−3.5原子%B−13原子%Ptの組成になるよう
に調整したターゲットを用いたこと以外は実施例1と同
様にして、種々の磁性層厚みの磁気記録媒体を成膜し
た。この様にして作製した磁気記録媒体の磁気特性を試
料振動式磁力計で、最大印加磁場10KOeにて測定
し、飽和磁化量、角形比、及び保磁力を表2に、実施例
1〜5で得た磁気記録媒体の結果と共に記載した。ま
た、飽和磁化量と角形比の関係を図2に示した。表2、
図2より本発明の磁気記録媒体の角形比が非常に高いこ
とが判る。従って、本発明の磁気記録媒体は、高出力で
あることが予測される。
【0051】
【表2】
【0052】実施例6 磁性層組成として55.2原子%Co−6.5原子%C
r−24.8原子%Ni−2.1原子%B−3.7原子
%Ta−7.7原子%Ptに成るように調整したターゲ
ットを用いたこと以外は、実施例1と同様な条件で、磁
性層の厚みが飽和磁化量として420gauss・μm
と成るように成膜した。得られた磁気記録媒体の磁気特
性は保磁力が3020Oeで角形比は0.96であり、
著しい高保磁力及び高角形比が得られた。
【0053】実施例7 実施例6において、直流マグネトロンスパッタ装置を使
用し、基板バイアス電圧として−200Vを印加したこ
と以外は同様にして成膜を行った。得られた磁気記録媒
体の保磁力は2850Oe、角形比は0.96であり、
実施例6と同様非常に高い保磁力及び角形比が得られ
た。
【0054】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の磁気記録媒
体及びその製造方法によれば、著しく高い保磁力及び角
形比を有し、このため、著しい高出力化及び高記録密度
化が可能な磁気記録媒体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1〜5及び比較例1〜4で得られた、磁
性層の残留磁化量と保磁力との関係を示すグラフであ
る。
【図2】実施例1〜5及び比較例5〜8で得られた、磁
性層の飽和磁化量と角形比との関係を示すグラフであ
る。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性基板上に、クロムを主成分とする
    非磁性下地層を介して、コバルト−クロム−ニッケル−
    ホウ素系合金磁性層を形成してなる磁気記録媒体におい
    て、該磁性層が、白金を20原子%以下含有することを
    特徴とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 非磁性基板上に、クロムを主成分とする
    非磁性下地層を介して、コバルト−クロム−ニッケル−
    ホウ素系合金磁性層を形成してなる磁気記録媒体におい
    て、該磁性層が、白金を20原子%以下及びタンタルを
    10原子%以下含有することを特徴とする磁気記録媒
    体。
  3. 【請求項3】 非磁性基板上に、クロムを主成分とする
    非磁性下地層及びコバルト−クロム−ニッケル−ホウ素
    系合金磁性層をスパッタ法により順次形成する磁気記録
    媒体の製造方法において、非磁性基板に負のバイアス電
    圧を印加した状態で、白金を20原子%以下含むコバル
    ト−クロム−ニッケル−ホウ素−白金系合金磁性層を成
    膜することを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
  4. 【請求項4】 非磁性基板上に、クロムを主成分とする
    非磁性下地層及びコバルト−クロム−ニッケル−ホウ素
    系合金磁性層をスパッタ法により順次形成する磁気記録
    媒体の製造方法において、非磁性基板に負のバイアス電
    圧を印加した状態で、白金を20原子%以下及びタンタ
    ルを10原子%以下含むコバルト−クロム−ニッケル−
    ホウ素−タンタル−白金系合金磁性層を成膜することを
    特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US5631094A (en) * 1994-01-28 1997-05-20 Komag, Incorporated Magnetic alloy for improved corrosion resistance and magnetic performance

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