JPH05204269A - 定着方法 - Google Patents

定着方法

Info

Publication number
JPH05204269A
JPH05204269A JP4034432A JP3443292A JPH05204269A JP H05204269 A JPH05204269 A JP H05204269A JP 4034432 A JP4034432 A JP 4034432A JP 3443292 A JP3443292 A JP 3443292A JP H05204269 A JPH05204269 A JP H05204269A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat
fixing
toner
roller
isocyanate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4034432A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinichiro Yasuda
晋一朗 安田
Kuniyasu Kawabe
邦康 河辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP4034432A priority Critical patent/JPH05204269A/ja
Priority to EP19930100934 priority patent/EP0552785A3/en
Publication of JPH05204269A publication Critical patent/JPH05204269A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/20Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat
    • G03G15/2003Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat
    • G03G15/2014Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat using contact heat
    • G03G15/2053Structural details of heat elements, e.g. structure of roller or belt, eddy current, induction heating
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G13/00Electrographic processes using a charge pattern
    • G03G13/20Fixing, e.g. by using heat
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G9/00Developers
    • G03G9/08Developers with toner particles
    • G03G9/093Encapsulated toner particles
    • G03G9/09307Encapsulated toner particles specified by the shell material
    • G03G9/09314Macromolecular compounds
    • G03G9/09328Macromolecular compounds obtained otherwise than by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • Fixing For Electrophotography (AREA)
  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】熱解離型カプセルトナーにより形成されるトナ
ー画像をヒートローラ型定着装置により定着させる方法
において、該ヒートローラに設けた一様な厚さの導電性
エラストマー層を通電し、発生する熱により130℃以
下で加熱定着させることを特徴とする定着方法。 【効果】本発明の定着方法によると、130℃以下の定
着温度で定着を行う為、定着装置が簡素になり小型化・
低価格化が可能となる。また定着装置及びその周辺には
従来のごとき高い耐熱仕様の部材が不要となり安価な材
料が使用でき、低価格な印字装置となる。さらに線圧も
低く出来る為、紙のカールが発生し難く、紙つまりも発
生し難くなり省メンテナンスとなる等の種々の効果が得
られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は普通紙複写機やレーザプ
リンタ及び普通紙ファクシミリ等に用いられる、熱解離
型カプセルトナー用の定着方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従
来、複写機やレーザビームプリンタ等に於いて画像を形
成する場合、一般にカールソン方式が用いられている
(米国特許明細書 2,221,776、2,297,691 及び2,357,80
9号、Electrophotography: p22-p41, R. M. Shaffert 1
965, The Focal Press)。従来の画像形成方法では、光
学的手段によって形成された静電潜像は先ず現像工程で
現像された後、転写工程で記録紙等の記録媒体に転写さ
れ、更に定着工程で一般に熱と圧力で定着され画像が形
成される。感光体は繰り返し使用する為、その回転に伴
って転写後の残存トナーを清掃する為、クリーニング装
置が設置されている。
【0003】しかしながら、このような従来の画像形成
方法においては、静電潜像を形成してから記録媒体に転
写した後、定着工程で定着させる迄の工程において、定
着工程での消費エネルギーは他の各工程のそれに比較し
て非常に大きく、定着装置には非常に高温が必要とさ
れ、且つ大きな圧力を必要とした。一方、感光体及び現
像装置は室温に保持される必要がある為、定着装置と感
光体及び現像装置とはかなりの距離を置く必要があり、
その為装置が大型化する原因となっていた。更に発生す
る熱を強制的に排除する必要があったが、強制放熱装置
により発生する音はオフィスでは無視できない騒音であ
る。
【0004】一般に定着工程は単独で存在し、200℃
前後の高い温度で定着する為、定着装置周辺には高価な
耐熱性樹脂、耐熱性ゴム等の耐熱性部材が必要であっ
た。又、高温で定着する為、紙のカール、ジャムリ等の
トラブルが発生し易く不具合が発生するばかりでなく、
定着温度が高いと、設定温度になるまでに時間がかかり
クイック印字が出来ない為、ファクシミリの様なクイッ
ク印字が要求されるシステムには不向きであった。
【0005】これらの問題を解決する方策としては、従
来より100℃以下の低温定着を行う装置として、例え
ばコールドプレス方式が知られている。しかし、この場
合定着温度は低いものの線圧が通常4Kg/cm以上と
いった高線圧となり、装置が重くなるばかりでなく、画
像の光沢、紙の変形、不十分な定着強度等の問題があ
る。加熱定着装置のヒートローラの熱源に従来から使用
されている石英ヒータ、ニクロム線等の代わりに面発熱
体を使用し、クイック印字、省エネルギー定着を試みて
いるものも知られている(特開昭58−196562号
公報、特開平1−150183号公報、特開平1−26
0475号公報参照)。しかしながら、200℃に近い
高温での定着温度を設定している為、温度ムラを避ける
必要からシリンダー内に発熱体を入れ使用する方式であ
り、昇温速度が遅く、又エネルギー効率も悪い。
【0006】このような問題の対策として通電効果を向
上させる方法として、発熱層を螺旋上にスリットを形成
させるとか、高温でのトナーの離型性が不十分な場合
は、加熱ローラ外周に高価なイミド系樹脂、フッ素系樹
脂等の耐熱性保護層を設ける必要があった。その為、装
置が煩雑になり、且つ装置が高価になる等の問題があっ
た。
【0007】また、従来の定着装置における弾性体ロー
ラの半径とニップ幅の関係は、一般にローラの半径が1
5mmから50mm程度であり、そのニップ幅は3mm
から高々10mm程度である。従って、弾性体ローラ半
径に比してニップ幅の比率は通常0.05から高々0.
20迄であり、180℃〜200℃での永久圧縮歪の非
常に小さい高価な弾性体が用いられている。これらの理
由は、トナーの定着は通常ヒートローラ表面温度が20
0℃に近い温度で行われ、且つ高線圧をかけることによ
りトナーを記録紙等に溶融接着させる為である。即ち、
トナーをヒートローラによる熱で溶融しつつ、高線圧で
記録紙に該トナーを融着せしめるには、ヒートローラか
らトナーへの熱伝導時間を長くとる為にニップ幅を大き
くする方が好ましいが、同時に熱により軟化したトナー
を紙面のパルプ繊維間に押し込みトナーと紙との接着強
度を上げる為に線圧も大きくする事が不可欠となるから
である。
【0008】しかしながら、このように従来よりヒート
ローラ表面温度は200℃に近い高温が必要とされるた
め、種々な耐熱性弾性体の中から高温での永久圧縮歪の
小さいものが選んで使用されているが、前記のように高
温でかつ高線圧により大きな塑性変形を加えると、永久
圧縮歪が大きくなり、線圧に振れが発生し、定着不良が
生じる原因になるばかりでなく、駆動系に負荷が大きく
なり故障の原因になる恐れがあるのが実情である。これ
らの観点からも新しい小型の定着装置とそれに適応した
トナーが必要であった。このような期待に応えるものと
して、トナーとして熱解離型カプセルトナーの利用の有
効性が評価されつつある。熱解離型カプセルトナーと
は、熱により殻の構造が弱くなる性質を有する殻と、低
温で低線圧の圧力により定着させることのできる芯材を
内包するトナーである。本発明は以上に述べたような問
題点を解決するものであり、熱解離型カプセルトナーを
用いての信頼性が高く、低消費エネルギーの定着方法を
提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、(1)
熱解離型カプセルトナーにより形成されるトナー画像を
ヒートローラ型定着装置により定着させる方法におい
て、該ヒートローラに設けた一様な厚さの導電性エラス
トマー層を通電し、発生する熱により130℃以下で加
熱定着させることを特徴とする定着方法、(2)導電性
エラストマーの固有抵抗値が、100Ω・cm以下であ
り、最高発熱温度が150℃以下である前記(1)記載
の定着方法、(3)熱解離型カプセルトナーの殻材の主
成分が、熱解離性ウレタン結合、チオールウレタン結
合、又はs−チオウレタン結合の少なくとも1つ以上の
結合を有する樹脂で構成されている前記(1)または
(2)記載の定着方法、(4)前記(3)記載の該殻材
の主成分である熱解離性ウレタン樹脂が、全イソシアネ
ート基及び/又はイソチオシアネート基が関与する結合
の内、フェノール性ヒドロキシル基及び/又はチオール
基との反応による結合がその数で30%以上のものであ
る前記(3)記載の定着方法、並びに(5)熱解離型カ
プセルトナーの軟化点が、80℃〜150℃である前記
(1)〜(4)いずれか記載の定着方法、に関する。
【0010】本発明で用いるトナーは熱解離型カプセル
トナーである。熱解離型カプセルトナーとは、熱により
殻の構造が弱くなる性質の殻を有し、低温で圧力により
定着させることができる芯材を内包するトナーである。
即ち、熱により殻の構造が変化し、圧力を加えられた時
点で芯材が放出されて定着される。
【0011】このようなカプセルトナーは、通常次のよ
うな製造方法により容易に得ることができる。(1)芯
物質をポリマー非水溶液またはポリマーエマルジョン中
に分散させた後この分散液を噴霧乾燥するスプレードラ
イ法(噴霧乾燥法)、(2)イオン性ポリマーコロイド
の混合水溶液中から芯物質の周囲に相分離をおこさせ単
純エマルジョンから複合エマルジョンを経てマイクロカ
プセルを作る相分離法(コアセルベーション法)、
(3)芯物質溶液または分散液をW/OまたはO/W型
乳化系に分散し、同時に界面に殻材用モノマー(A)を
集め、次の工程で界面にてモノマー(B)とモノマー
(A)が反応する界面重合法、他にin situ重合
法、液中硬化被覆法、気中懸濁被覆法、静電合体法、真
空蒸着被覆法等が挙げられる。本発明においては、なか
でも界面重合法やスプレードライ法により製造されたカ
プセルトナーが好ましく用いられる。界面重合法では芯
材と殻材の機能分離が容易であるばかりでなく、水系で
均一なトナーが製造でき、且つ芯材に低軟化点の物質を
使用できる等、トナーの定着性の面で好ましい性質を有
するトナーを得ることができる。
【0012】殻材としてはスチレン系樹脂(特開昭48
−80407号公報)、ポリアミド系樹脂(特開昭58
−66948号公報)、エポキシ系樹脂(特開昭59−
148066号公報)、ポリウレタン系樹脂(特開昭5
7−179860号公報)、ポリウレア系樹脂(特開昭
62−150262号公報)等多数のものが考案されて
いる。また、芯材に含有される熱圧力定着性物質として
は、ガラス転移点(Tg)が10℃以上50℃以下のポ
リエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステルポリア
ミド樹脂、ビニル樹脂等の熱可塑性樹脂が挙げられる。
【0013】芯材の熱特性に対して、殻材の構造及び熱
特性がトナー全体の定着性に著しく関与するが、前記の
殻材に使用できる樹脂群のうち特定のポリウレタンは熱
解離性であり、貯蔵安定性、低温定着性の両面を兼ね備
えていることから、本発明における画像形成方法におい
ては非常に好ましい材料である。このような殻材の主成
分としては、熱解離性ウレタン結合、チオールウレタン
結合、又はs−チオウレタン結合の少なくとも1つ以上
の結合を有する樹脂で構成されている。さらに、この殻
材の主成分である熱解離性ウレタン樹脂は、全イソシア
ネート基及び/又はイソチオシアネート基が関与する結
合の内、フェノール性ヒドロキシル基及び/又はチオー
ル基との反応による結合がその数で30%以上のもので
ある。例えばイソシアネート化合物及び/又はイソチオ
シアネート化合物とフェノール性ヒドロキシル基及び/
又はチオール基等を有する化合物との反応により得られ
る樹脂が好ましく用いられる(特願平3−14231
号)。
【0014】さらに詳しくは、例えばカプセルトナーが
少なくとも着色剤を含有する熱溶融性芯材と、その芯材
の表面を被覆するよう設けた外殻とにより構成されるカ
プセルトナーであって、該外殻の主成分が、(1) 1価の
イソシアネート化合物及び/又はイソチオシアネート化
合物をイソシアネート化合物及び/又はイソチオシアネ
ート化合物全体の0〜30モル%、(2) 2価以上のイソシ
アネート化合物及び/又はイソチオシアネート化合物を
イソシアネート化合物及び/又はイソチオシアネート化
合物全体の100 〜70モル%と、(3) イソシアネート基及
び/又はイソチオシアネート基と反応する活性水素を1
個有する化合物をイソシアネート基及び/又はイソチオ
シアネート基と反応する化合物全体の0〜30モル%、
(4) イソシアネート基及び/又はイソチオシアネート基
と反応する活性水素を2個以上有する化合物をイソシア
ネート基及び/又はイソチオシアネート基と反応する化
合物全体の100 〜70モル%のうち、 (1)+(2) のモル数
と (3)+(4) のモル数との比が1:1〜1:20の範囲で
反応させてなる樹脂よりなり、当該樹脂中全イソシアネ
ート基及び/又はイソチオシアネート基が関与する結合
のうち、その数において少なくとも30%以上のものが熱
解離性を示す結合であるカプセルトナーが挙げられる。
【0015】ここで熱解離性を示す結合とは、フェノー
ル性ヒドロキシル基及び/又はチオール基とイソシアネ
ート基及び/又はイソチオシアネート基の反応に由来す
る結合であることが好ましい。具体的には、前記(1) の
1価のイソシアネート化合物としては、イソシアン酸エ
チル、イソシアン酸オクチル、イソシアン酸2−クロロ
エチル、イソシアン酸クロロスルホニル、イソシアン酸
シクロヘキシル、イソシアン酸n−ドデシル、イソシア
ン酸ブチル、イソシアン酸n−ヘキシル、イソシアン酸
ラウリル、イソシアン酸フェニル、イソシアン酸m−ク
ロロフェニル、イソシアン酸4−クロロフェニル、イソ
シアン酸p−シアノフェニル、イソシアン酸 3,4−ジク
ロロフェニル、イソシアン酸o−トリル、イソシアン酸
m−トリル、イソシアン酸p−トリル、イソシアン酸p
−トルエンスルホニル、イソシアン酸1−ナフチル、イ
ソシアン酸o−ニトロフェニル、イソシアン酸m−ニト
ロフェニル、イソシアン酸p−ニトロフェニル、イソシ
アン酸フェニル、イソシアン酸p−ブロモフェニル、イ
ソシアン酸o−メトキシフェニル、イソシアン酸m−メ
トキシフェニル、イソシアン酸p−メトキシフェニル、
イソシアナト酢酸エチル、イソシアナト酢酸ブチル、イ
ソシアン酸トリクロロアセチル等の1価のイソシアネー
ト化合物等が挙げられる。
【0016】前記(2) の2価以上のイソシアネート化合
物としては、例えば、2,4 −トリレンジイソシアネー
ト、2,4 −トリレンジイソシアネートの二量体、2,6 −
トリレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシア
ネート、m−キシリレンジイソシアネート、4,4'−ジフ
ェニルメタンジイソシアネート、1,5 −ナフチレンジイ
ソシアネート、3,3'−ジメチル−ジフェニル−4,4'−ジ
イソシアネート、3,3'−ジメチル−ジフェニルメタン−
4,4'−ジイソシアネート、メタフェニレンジイソシアネ
ート、トリフェニルメタン−トリイソシアネート、ポリ
メチレンフェニルイソシアネート等の如き芳香族イソシ
アネート化合物、ヘキサメチレンジイソシアネート、ト
リメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイ
ソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート等の如き脂
肪族イソシアネート化合物、イソホロンジイソシアネー
ト、4,4'−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネー
ト)、メチルシクロヘキサン−2,4(又は2,6)ジイソシア
ネート、1,3 −(イソシアネートメチル)シクロヘキサ
ン等の如き脂環族イソシアネート化合物、トリレンジイ
ソシアネート3モルとトリメチロールプロパン1モルと
の付加体等の如きイソシアネート化合物等が挙げられ
る。またイソチオシアネート基を有する化合物として
は、イソチオシアン酸フェニル、キシリレン−1,4 −ジ
イソチオシアネート、エチリジンジイソチオシアネート
等の化合物等が挙げられる。中でも芳香環にイソシアネ
ート基が直接結合している化合物がウレタン結合生成
後、熱解離温度を下げるのに効果があり、好ましく用い
られる。
【0017】前記(1) の1価のイソシアネート化合物及
び/又はイソチオシアネート化合物は外殻樹脂の分子量
調整も兼ねてイソシアネート化合物及び/又はイソチオ
シアネート化合物全体の30モル%迄用いることができる
が、30モル%を超えるとカプセルトナーの保存安定性が
悪化し好ましくない。
【0018】前記(3) のイソシアネート基及び/又はイ
ソチオシアネート基と反応する活性水素を1個有する化
合物としては、メチルアルコール、エチルアルコール、
プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチル
アルコール、イソブチルアルコール、t−ブチルアルコ
ール、ペンチルアルコール、ヘキシルアルコール、シク
ロヘキシルアルコール、ヘプチルアルコール、オクチル
アルコール、ノニルアルコール、デシルアルコール、ラ
ウリルアルコール、ステアリルアルコール等の脂肪族ア
ルコール、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾー
ル、p−クレゾール、4−ブチルフェノール、2−sec
−ブチルフェノール、2−tert−ブチルフェノール、3
−tert−ブチルフェノール、4−tert−ブチルフェノー
ル、ノニルフェノール、イソノニルフェノール、2−プ
ロペニルフェノール、3−プロペニルフェノール、4−
プロペニルフェノール、2−メトキシフェノール、3−
メトキシフェノール、4−メトキシフェノール、3−ア
セチルフェノール、3−カルボメトキシフェノール、2
−クロロフェノール、3−クロロフェノール、4−クロ
ロフェノール、2−ブロモフェノール、3−ブロモフェ
ノール、4−ブロモフェノール、ベンジルアルコール、
1−ナフトール、2−ナフトール、2−アセチル−1−
ナフトール等の芳香族アルコール、ε−カプロラクタム
等のアミド類等の化合物が挙げられる。
【0019】中でも、下式(I)で表されるフェノール
誘導体が好ましく用いられる。
【化1】 (式中、R1 , R2 , R3 , R4 , R5 は、独立して
H、又は炭素数1〜9のアルキル基、アルケニル基、ア
ルコキシ基、アルカノイル基、カルボアルコキシ基若し
くはアリール基又はハロゲンを示す。)
【0020】前記(4) のイソシアネート基及び/又はイ
ソチオシアネート基と反応する活性水素を2個以上有す
る化合物の内、2価以上のアルコール化合物としては、
例えばカテコール、レゾルシン、ハイドロキノン、4−
メチルカテコール、4−t −ブチルカテコール、4−ア
セチルカテコール、3−メトキシカテコール、4−フェ
ニルカテコール、4−メチルレゾルシン、4−エチルレ
ゾルシン、4−t−ブチルレゾルシン、4−ヘキシルレ
ゾルシン、4−クロロレゾルシン、4−ベンジルレゾル
シン、4−アセチルレゾルシン、4−カルボメトキシレ
ゾルシン、2−メチルレゾルシン、5−メチルレゾルシ
ン、t−ブチルハイドロキノン、2,5 −ジ−t−ブチル
ハイドロキノン、2,5 −ジ−t−アミルハイドロキノ
ン、テトラメチルハイドロキノン、テトラクロロハイド
ロキノン、メチルカルボアミノハイドロキノン、メチル
ウレイドハイドロキノン、ベンゾノルボルネン−3,6 −
ジオール、ビスフェノールA、ビスフェノールS、3,3'
−ジクロロビスフェノールS、2,2'−ジヒドロキシベン
ゾフェノン、2,4 −ジヒドロキシベンゾフェノン、4,4'
−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2'−ジヒドロキシジ
フェニル、4,4'−ジヒドロキシジフェニル、2,2'−ジヒ
ドロキシジフェニルメタン、3,4 −ビス(p−ヒドロキ
シフェニル)ヘキサン、1,4 −ビス(2−(p−ヒドロ
キシフェニル)プロピル)ベンゼン、ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)メチルアミン、1,3 −ジヒドロキシナフ
タレン、1,4 −ジヒドロキシナフタレン、1,5 −ジヒド
ロキシナフタレン、2,6 −ジヒドロキシナフタレン、1,
5 −ジヒドロキシアントラキノン、2−ヒドロキシベン
ジルアルコール、4−ヒドロキシベンジルアルコール、
2−ヒドロキシ−3,5 −ジ−t−ブチルベンジルアルコ
ール、4−ヒドロキシ−3,5 −ジ−t−ブチルベンジル
アルコール、4−ヒドロキシフェネチルアルコール、2
−ヒドロキシエチル−4−ヒドロキシベンゾエート、2
−ヒドロキシエチル−4−ヒドロキシフェニルアセテー
ト、レゾルシンモノ−2−ヒドロキシエチルエーテル、
ヒドロキシヒドロキノン、ガリック酸、3,4,5 −トリヒ
ドロキシ安息香酸エチル等が挙げられる。中でも下式
(II)で表されるカテコール誘導体又は下式(III)で表
されるレゾルシン誘導体が好ましく用いられる。
【0021】
【化2】 (式中、R6 , R7 , R8 , R9 は、独立してH、又は
炭素数1〜6のアルキル基、アルケニル基、アルコキシ
基、アルカノイル基、カルボアルコキシ基若しくはアリ
ール基又はハロゲンを示す。)
【化3】 (式中、R10,R11, R12,R13は、独立してH、又は
炭素数1〜6のアルキル基、アルケニル基、アルコキシ
基、アルカノイル基、カルボアルコキシ基若しくはアリ
ール基又はハロゲンを示す。)
【0022】その他、イソシアネート基及び/又はイソ
チオシアネート基と反応するヒドロキシル基以外の官能
基を少なくとも1つ以上有し、フェノール性ヒドロキシ
ル基を少なくとも1つ有する化合物としては、例えば、
o−ヒドロキシ安息香酸、m−ヒドロキシ安息香酸、p
−ヒドロキシ安息香酸、5−ブロモ−2−ヒドロキシ安
息香酸、3−クロロ−4−ヒドロキシ安息香酸、4−ク
ロロ−2−ヒドロキシ安息香酸、5−クロロ−2−ヒド
ロキシ安息香酸、3,5 −ジクロロ−4−ヒドロキシ安息
香酸、3−メチル−2−ヒドロキシ安息香酸、5−メト
キシ−2−ヒドロキシ安息香酸、3,5 −ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシ安息香酸、4−アミノ−2−ヒドロキ
シ安息香酸、5−アミノ−2−ヒドロキシ安息香酸、2,
5 −ジニトロサリチル酸、スルホサリチル酸、4−ヒド
ロキシ−3−メトキシフェニル酢酸、カテコール−4−
カルボン酸、2,4 −ジヒドロキシ安息香酸、2,5 −ジヒ
ドロキシ安息香酸、2,6 −ジヒドロキシ安息香酸、3,4
−ジヒドロキシ安息香酸、3,5 −ジヒドロキシ安息香
酸、3,4 −ジヒドロキシフェニル酢酸、m−ヒドロキシ
桂皮酸、p−ヒドロキシ桂皮酸、2−アミノ−4−メチ
ルフェノール、2−アミノ−5−メチルフェノール、5
−アミノ−2−メチルフェノール、3−アミノ−2−ナ
フトール、8−アミノ−2−ナフトール、1−アミノ−
2−ナフトール−4−スルホン酸、2−アミノ−5−ナ
フトール−4−スルホン酸、2−アミノ−4−ニトロフ
ェノール、4−アミノ−2−ニトロフェノール、4−ア
ミノ−2,6 −ジクロロフェノール、o−アミノフェノー
ル、m−アミノフェノール、p−アミノフェノール、4
−クロロ−2−アミノフェノール、1−アミノ−4−ヒ
ドロキシアントラキノン、5−クロロ−2−ヒドロキシ
アニリン、α−シアノ−3−ヒドロキシ桂皮酸、α−シ
アノ−4−ヒドロキシ桂皮酸、1−ヒドロキシナフトエ
酸、2−ヒドロキシナフトエ酸、3−ヒドロキシナフト
エ酸、4−ヒドロキシフタル酸等が挙げられる。
【0023】また1分子中に1個以上のチオール基を有
するポリチオール化合物としては、エタンチオール、1
−プロパンチオール、2−プロパンチオール、チオフェ
ノール、ビス(2−メルカプトエチル)エーテル、1,2
−エタンジチオール、1,4 −ブタンジチオール、ビス
(2−メルカプトエチル)スルフィド、エチレングリコ
ールビス(2−メルカプトアセテート)、エチレングリ
コールビス(3−メルカプトプロピオネート)、2,2 −
ジメチルプロパンジオールビス(2−メルカプトアセテ
ート)、2,2 −ジメチルプロパンジオールビス(3−メ
ルカプトプロピオネート)、トリメチロールプロパント
リス(2−メルカプトアセテート)、トリメチロールプ
ロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、トリ
メチロールエタントリス(2−メルカプトアセテー
ト)、トリメチロールエタントリス(3−メルカプトプ
ロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(2
−メルカプトアセテート)、ペンタエリスリトールテト
ラキス(3−メルカプトプロピオネート)、ジペンタエ
リスリトールヘキサキス(2−メルカプトアセテー
ト)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカ
プトプロピオネート)、1,2−ジメルカプトベンゼン、
4−メチル−1,2 −ジメルカプトベンゼン、3,6 −ジク
ロロ−1,2 −ジメルカプトベンゼン、3,4,5,6 −テトラ
クロロ−1,2 −ジメルカプトベンゼン、キシリレンジチ
オール、1,3,5 −トリス(3−メルカプトプロピル)イ
ソシアヌレートなどが挙げられる。
【0024】本発明に用いられる熱解離性外殻用樹脂に
おいて、熱解離する結合は、全イソシアネート基及び/
又はイソチオシアネート基が関与する結合の内、その数
で少なくとも30%以上必要で、好ましくは50%あれば良
い。この熱解離する結合が全イソシアネート基及び/又
はイソチオシアネート基が関与する結合の数の30%未満
では熱圧力定着時にカプセル外殻強度の低下が充分でな
く、芯材の優れた定着性能を引き出しきれない。
【0025】本発明におけるカプセルトナーにおいて
は、全イソシアネート基及び/又はイソチオシアネート
基が関与する結合の内、フェノール性ヒドロキシル基及
び/又はチオール基との反応による結合がその数で30%
を下回らない範囲でフェノール性ヒドロキシル基及び/
又はチオール基以外でイソシアネート基と反応する官能
基を有する化合物、例えばマロン酸エステル類、アセト
酢酸エステル類のような活性メチレン基含有化合物、メ
チルエチルケトンオキシムのようなオキシム類、カルボ
ン酸、ポリオール、ポリアミン、アミノカルボン酸、ア
ミノアルコール等を外殻形成物質として使用できる。
【0026】本発明において、前記(3) のイソシアネー
ト基及び/又はイソチオシアネート基と反応する活性水
素を1個有する化合物は、イソシアネート基及び/又は
イソチオシアネート基と反応する化合物全体の30モル%
迄用いる事ができるが、30モル%を超えるとカプセルト
ナーの保存安定性が悪化し好ましくない。また外殻を構
成するイソシアネート化合物及び/又はイソチオシアネ
ート化合物〔(1) +(2) 〕と、イソシアネート基及び/
又はイソチオシアネート基と反応する化合物〔(3) +
(4) 〕のモル数の比は、未反応のイソシアネート基を残
存させないために、1:1〜1:20が好ましい。
【0027】熱解離型カプセルトナーの製造において、
外殻形成は界面重合、in−situ重合により行われるのが
好ましいが、例えば芯物質としての母粒子と数平均粒子
径が母粒子の数平均粒子径の 1/8以下である外殻形成材
料の子粒子とを気流中で高速撹拌して外殻を形成すると
いった乾式法にて行われてもよい。
【0028】外殻用樹脂は無触媒でも製造できるが、触
媒を使用する場合は、ジブチル錫ジラウレート等の錫系
触媒、1,4 −ジアザビシクロ〔2.2.2 〕オクタン、N,N,
N −トリス(ジメチルアミノプロピル)−ヘキサヒドロ
−S−トリアジン等のアミン系触媒等、公知のウレタン
触媒を使用することができる。
【0029】本発明における熱解離型カプセルトナーの
芯材に用いられる樹脂としては、ガラス転移点(Tg)が10
℃以上50℃以下のポリエステル樹脂、ポリエステル・ポ
リアミド樹脂、ポリアミド樹脂、ビニル樹脂等の熱可塑
性樹脂が挙げられ、ビニル樹脂が特に好ましい。ガラス
転移点が10℃未満ではカプセルトナーの保存安定性が悪
化し、50℃を越えるとカプセルトナーの定着強度が悪化
し好ましくない。
【0030】ビニル樹脂を構成する単量体としては、例
えば、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチ
レン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−
エチルスチレン、2,4 −ジメチルスチレン、p−クロル
スチレン、ビニルナフタレン等のスチレン若しくはスチ
レン誘導体、例えばエチレン、プロピレン、ブチレン、
イソブチレン等の如きエチレン系不飽和モノオレフィン
類、例えば塩化ビニル、臭化ビニル、弗化ビニル、酢酸
ビニル、プロピオン酸ビニル、ギ酸ビニル、カプロン酸
ビニル等の如きビニルエステル類、例えばアクリル酸、
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−
プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブ
チル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸t−ブチル、
アクリル酸アミル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリ
ル酸n−オクチル、アクリル酸イソオクチル、アクリル
酸デシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチル
ヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸メトキシ
エチル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸
グリシジル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸
フェニル、α−クロルアクリル酸メチル、メタクリル
酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタク
リル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタ
クリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタク
リル酸t−ブチル、メタクリル酸アミル、メタクリル酸
シクロヘキシル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリ
ル酸イソオクチル、メタクリル酸デシル、メタクリル酸
ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリ
ル酸ステアリル、メタクリル酸メトキシエチル、メタク
リル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸グリシジ
ル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミ
ノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル等の如き
エチレン性モノカルボン酸及びそのエステル、例えばア
クリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド
等の如きエチレン性モノカルボン酸置換体、例えばマレ
イン酸ジメチル等の如きエチレン性ジカルボン酸及びそ
の置換体、例えばビニルメチルケトン等の如きビニルケ
トン類、例えばビニルメチルエーテル等の如きビニルエ
ーテル類、例えばビニリデンクロリド等の如きビニリデ
ンハロゲン化物、例えば N−ビニルピロール、 N−ビニ
ルピロリドン等の如き N−ビニル化合物類がある。好ま
しくは、本発明に係る芯材用の樹脂を構成する成分の
内、樹脂の主骨格形成にスチレンもしくはスチレン誘導
体が好ましくは50〜90重量部、樹脂の軟化温度等の熱特
性の調節にエチレン性モノカルボン酸及びそのエステル
が好ましくは10〜50重量部用いられる。
【0031】本発明に係る芯材用の樹脂を構成する単量
体組成物中に架橋剤を添加する場合、公知の架橋剤を適
宜(必要に応じて2種以上組み合わせて)用いることが
できる。これらの架橋剤は、使用量が多いとトナーが熱
で溶融しにくくなり、熱定着性又は熱圧定着性が劣るこ
ととなる。また使用量が少ないと、熱圧力定着におい
て、トナーの一部が紙に完全に固着しないでローラー表
面に付着し、次の紙に転移するというオフセット現象を
防ぎにくくなる。更に、これらの架橋剤の使用量は、重
合性単量体を基準にして0.001 〜15重量%(より好まし
くは0.1 〜10重量%) で使用するのが良い。芯材中には
必要に応じて、熱圧力定着における耐オフセット性を改
善する目的で、公知のオフセット防止剤を一種以上含有
せしめても良い。これらのオフセット防止剤の芯材中の
樹脂に対する割合は1〜20重量%が好ましい。
【0032】本発明における熱解離型カプセルトナーの
芯材中に着色剤が含有されるが、従来のトナー用着色剤
に用いられている染料、顔料等のすべてを使用できる。
通常、芯材中の樹脂 100重量部に対して1〜15重量部程
度が使用される。
【0033】また、本発明における熱解離型カプセルト
ナーの外殻材料中には荷電制御剤として、従来よりトナ
ーに用いられているカルボキシル基又は窒素基を有する
有機化合物の金属錯体等の含金属染料、ニグロシンなど
を適量添加してもよい。また、この荷電制御剤をトナー
と混合して用いることもできる。
【0034】本発明における熱解離型カプセルトナーに
は、必要に応じて流動性向上剤、クリーニング性向上剤
などを用いることができる。更に現像性を調整するため
の添加剤、例えばメタクリル酸メチルエステルの重合物
の微粒子粉末等を用いてもよい。更に調色、抵抗調整等
のために少量のカーボンブラックを用いてもよい。本発
明における熱解離型カプセルトナーの軟化点は、80℃以
上150 ℃以下であることが好ましいが、80℃未満では耐
オフセット性が悪化し、150 ℃を越えると定着強度が悪
化し好ましくない。なお、本発明における熱解離型カプ
セルトナーの粒径は別段制約を受けるものではないが、
平均粒径は通常3〜30μm とされる。カプセルトナーの
外殻の厚みは0.01〜1μm が好ましく、0.01μm 未満で
は耐ブロッキング性が悪化し、1μm を超えると熱溶融
性が悪化し好ましくない。
【0035】次に、前記のような熱解離型カプセルトナ
ーを用いての本発明の定着方法について、図面を参照し
ながら詳細に説明する。図1は本発明に使用される電子
写真プロセスの概略図である。1は導電性支持体上に感
光層を設けたアモルファスセレン、アモルファスシリコ
ン又は有機感光体等の感光体ドラムである。2は帯電装
置であり、感光体ドラムに対向して設置され、通常用い
られているコロトロンによる帯電、導電性ローラによる
ローラ帯電、導電性ブラシによるブラシ帯電等が用いら
れる。3は露光装置であり、感光体ドラムに対向して設
置され、感光体面上に静電潜像を形成する装置である。
露光装置としては半導体レーザ、LED又はELアレイ
等の光源を作像光学系と組み合わせて使用される。もし
くは一般に複写機に使用されている原稿の反射光を投影
する光学系等の装置を用いる事が出来る。
【0036】4は現像装置であり、感光体面上に形成さ
れた静電潜像をトナーで可視化せしめる為の装置であ
る。現像装置としては通常使用されている2成分磁気ブ
ラシ現像器、1成分磁気ブラシ現像器、1成分非磁性現
像器の何れの現像器も使用する事が出来る。現像装置の
内部で帯電されたトナー6が現像スリーブ14を経て感
光体面上の静電潜像を可視化する。5は転写装置であ
り、帯電装置2と同じ機能を持ちほぼ同じ機構が採用さ
れる。感光体1表面上に現像剤によって作像された可視
像は転写工程で、記録媒体7面上に転写される。11は
クリーニング装置であり、クリーニング装置によって転
写工程で転写されなかった約5%から20%の未転写ト
ナーが感光体表面から除去される。
【0037】8はヒートローラ、9は圧力ローラであ
り、記録媒体に転写されたトナー画像はこれらの一対の
ローラからなる定着装置を経由して、記録媒体7面上に
トナーが定着される。10は放熱器であり、通常は定着
装置から発生する高熱を強制的に印字装置内から排出す
る為の駆動系、ファンが必要であるが、本発明のように
定着装置の発熱温度が低く放熱量が少ないと、図示され
る様なスリット又はハニカム等の簡単な放熱装置で間に
合う事が多い。
【0038】本発明における定着装置は、導電性エラス
トマー層を有するヒートローラ8および弾性体又は剛体
である圧力ローラ9で構成される。具体的には、例えば
図1に示すように回転軸Aの周囲に設けた絶縁層12
と、その上に設けた発熱層13である導電性エラストマ
ー層とからなるヒートローラ8、および弾性体である圧
力ローラ9で構成される。また、図2に示すように回転
軸Aの周囲に弾性発熱体21である導電性エラストマー
層とその上に設けた導電層22、離型層23からなるヒ
ートローラ8、および弾性体である圧力ローラ9で構成
される。また、図3に示すように回転軸Aの周囲に弾性
発熱体31である導電性エラストマー層とその上に設け
た離型層32からなるヒートローラ8、および弾性体で
ある圧力ローラ9で構成される。また、図4に示すよう
に回転軸Aの周囲に弾性発熱体41である導電性エラス
トマー層からなるヒートローラ8、および剛体である圧
力ローラ9で構成される。
【0039】導電性エラストマー層の固有抵抗値は10
0Ω・cm以下であり、好ましくは1〜100Ω・cm
である。固有抵抗値が100Ω・cm以上であると、高
電荷を印加しないと該エラストマー層の温度が十分に上
がらない為、ヒートローラが設定の定着温度にならない
恐れがあるばかりでなく、設定温度になるにも時間がか
かり過ぎる場合も多い。又、固有抵抗値が1Ω・cm以
下であると昇温速度が速すぎる為、温度コントロールが
困難となるばかりでなく、高温になって定着ローラを含
め、定着装置を破損する恐れがあり好ましくない。ま
た、本発明で用いられる導電性エラストマー層に発生す
る温度は、最高発熱温度で150℃以下である。
【0040】本発明における定着装置で用いる導電性エ
ラストマーとしては、テトラフルオロエチレンプロピレ
ン系、フッ化ビニリデン系、シリコーン系、フルオロシ
リコーン系等のフッ素系又はシリコーン系の耐熱性エラ
ストマーばかりでなく、アクリル系、ニトリル系、エピ
クロルヒドリン系、及びエチレンプロリレン・非共役ジ
エン三元共重合体(EPDM)等の汎用エラストマー、
又条件によってはネオプレン系、ブタジエン系又はイソ
プレン系のエラストマーも使用可能である。
【0041】また、本発明における定着装置で用いる導
電性エラストマーは、該弾性体に導電性カーボン、導電
性無機粉、導電性チタン酸カリウムウィスカー等の導電
性材料を分散させて成形されたものを使用する。また、
ポリピロール、ポリチオフェン、ポリパラフェニレン、
ポリアニリン等の有機高分子又はアントラセンとテトラ
シアノキノリン、ピレンとテトラシアノエチレン等のチ
ャージトランスファーコンプレックスを該弾性体に分散
させてなる導電層を設けてもよい。さらに、ヒートロー
ラには場合によってはトナーのヒートローラへの粘着を
防止する為に、シリコンオイル塗布か又はポリエチレン
テレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカ
ーボネート、ナイロン、テフロン、PFA等のフィルム
等で離型層を設けてもよい。
【0042】また、従来の定着装置における弾性体ロー
ラの半径とニップ幅の関係は、前記のようにローラ半径
に比してニップ幅の比率は、通常0.05から高々0.
20迄であるが、本発明における定着装置においては、
弾性体ローラ半径に比してニップ幅の比率は大きく、弾
性体ローラ半径の0.2以上、好ましくは0.25〜
0.8に調整される。ローラ半径に対するニップ幅の比
率をローラ半径の0.2以上とすることにより、定着の
際にトナーに与える熱量が大きくなり、より低い定着温
度で定着することができる。この効果はローラ半径が1
5mm以下、特に10mm以下の場合に非常に大きい。
【0043】また、一般に定着装置に用いられる圧力ロ
ーラのゴム硬度は、周速が遅くローラ半径が小さいもの
では弾性体はJIS規格のAスケールで40〜90度の
ものを用い、周速が大きくローラ半径の大きなものでは
Cスケールのゴム硬度計で40〜90度のものが使用さ
れている。しかし、本発明においてはこれら一対のロー
ラの内、少なくとも一方のローラのゴム硬度が、JIS
硬度のAスケールで90度以下、好ましくは20〜90
度であるものが用いられる。弾性体ローラのゴム硬度が
Aスケールで90度以上であると、ローラ間のニップを
所定の幅に設計する時、線圧が高くなり過ぎ、小さいロ
ーラ半径の場合、ローラの回転軸の歪から中央と両端で
の圧力差が発生し、定着性の偏差が発生する。また、2
0度以下であると設定のニップ幅で十分な線圧が得られ
ないため、充分なトナーの記録媒体への定着が得られな
い。又、所定の線圧を得ようとするとローラの圧力変形
が大きくなり過ぎ、作動中に駆動系の負荷が大きくな
り、定着装置のローラの回転に支障が発生する恐れがあ
る。
【0044】このように本発明においては、少なくとも
一方のローラにゴム硬度が低い材料を用いるが、図2に
示す如くヒートローラ、圧力ローラとも低ゴム硬度の材
料を用いても良い。また、図3に示す如く、ヒートロー
ラ側には、熱負荷による劣化等を考慮し、ゴム硬度の高
い弾性体を用いても良い。また、図4の如く、ヒートロ
ーラ側には低ゴム硬度の材料を用いて広いニップ幅を取
り、圧力ローラ側は安価で丈夫な材料を用いる事を目的
として、ヒートローラ側を低ゴム硬度の材料を用い、圧
力ローラ側はSUSのような鋼材をPETフィルム等で
絶縁処理したものを用いてもよい。その場合、ヒートロ
ーラ表面が導電性であればヒートローラ表面に絶縁性の
シートで保護膜を設ける必要がある。
【0045】本発明における定着装置は、130℃以下
の定着温度でトナーを加熱し、小さいローラ半径でも十
分に広いニップ幅が得られ、且つ歪が大きくとも永久歪
が発生しないように非常に低い線圧で定着できる定着装
置である。即ち、本発明における定着装置における線圧
は、0.1〜4.0kg/cm、好ましくは0.2〜
3.0kg/cmである。
【0046】本発明における定着装置におけるヒートロ
ーラの発熱方法としては、図1のように回転軸の周囲に
絶縁層を設け、その上に発熱層である導電性エラストマ
ー層を設けている場合、通電する手段として、ヒートロ
ーラ両端に導電性ブラシ等を接触させ印加させることに
より行うことができる。更に印加効果を上げるため、ロ
ーラの両端面に導電性塗料を塗布してもよい。また、図
2に示されるような場合、回転軸と導電性エラストマー
層との間に電荷を印加する方法等であってもよい。この
ようにして本発明における定着装置は、前記のようなヒ
ートローラと圧力ローラが相互に接触回転し、搬送され
てきた記録媒体上のトナー画像を接触面間で、導電性エ
ラストマー層を通電することにより発生した熱により、
130℃以下の定着温度で加熱定着することができる。
なお、ヒートローラと圧力ローラは、図示されていない
所定の駆動手段により各図で示す方向に一定の周速で相
互に接触回転する。ローラの周速は特に限定されること
はなく、適宜選択される。
【0047】このように本発明の定着方法によれば、定
着工程に於いて、搬送中の記録媒体上に付着した熱解離
型カプセルトナーを130℃以下の定着温度で定着を行
う為、定着装置及びその周辺には耐熱仕様の部材が不要
となり安価な材料が使用でき、又使用部材の寿命が長く
なるため長寿命となり、低価格な印字装置が可能とな
る。また、130℃以下の定着温度で定着を行い、線圧
も低く出来る為、紙のカールが発生し難く、紙つまりも
発生し難くなり省メンテナンスとなる。また、低温定着
である為、定着装置内の発熱体の温度が低く設定でき、
温度上昇が小さい為、機内に電動ファン等の強制放熱装
置が小さくなるか又は入れる必要がなく、騒音の低減が
できる。さらに、定着装置の昇温に必要な待ち時間が短
く出来るため、クイック印字が可能となり、ファクシミ
リ等のクイック印字が必要な分野にも適用出来る。
【0048】
【実施例】以下、実施例および比較例により本発明をさ
らに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例等によ
りなんら限定されるものではない。
【0049】製造例1 熱解離型カプセルトナーの製造
例 スチレン70.0重量部、2−エチルヘキシルアクリレート
30.0重量部、ジビニルベンゼン1.0 重量部に、カーボン
ブラック「#44 」(三菱化成社製)10.0重量部、2,2'−
アゾビスイソブチロニトリル4.0 重量部、4,4'−ジフェ
ニルメタンジイソシアネート「Millionate MT 」(日本
ポリウレタン工業社製)9.5 重量部を添加し、アトライ
ター(三井三池化工機製)に投入し、10℃にて5時間分
散し、重合性組成物を得た。これを容量2リットルのガ
ラス製セパラブルフラスコにて予め調製したリン酸三カ
ルシウム4重量%の水性コロイド溶液800g中に30重量%
になる量だけ添加し、TKホモミキサー(特殊機化工業社
製)を用いて、5℃にて、回転数10000rpmで2分間乳化
分散させた。4つ口のガラス製の蓋をし、還流式冷却
管、温度計、窒素導入管付滴下ロート、ステンレススチ
ール製撹拌棒を取り付け、電熱マントル中に設置した。
レゾルシン22.0g 、マロン酸ジエチル3.6g、1,4 −ジア
ザビシクロ〔2.2.2 〕オクタン0.5g、イオン交換水40g
の混合溶液を調製し滴下ロートより、撹拌しながら、30
分かけて滴下した。その後、窒素下にて撹拌を続けなが
ら、80℃迄昇温し、10時間反応せしめた。冷却後、10%
塩酸水溶液にて分散剤を溶かし、濾過、水洗を経て、45
℃にて12時間、20mmHgで減圧乾燥し、風力分級機にて分
級し、平均粒径9μm の外殻が熱解離性ウレタン結合を
有する樹脂からなる熱解離型カプセルトナーを得た。芯
材中の樹脂に由来するガラス転移点は30.2℃、また軟化
点は130.0 ℃であった。
【0050】製造例2 熱解離型カプセルトナーの製造
例 スチレン75重量部、n−ブチルアクリレート25重量部よ
りなる軟化点75.3℃、ガラス転移点40.5℃の共重合体10
0 重量部を銅フタロシアニン「 SumikaprintCyanine Bl
ue GN-O 」(住友化学社製)6重量部、ポリプロピレン
ワックス「Bi- scol 550p 」(三洋化成社製)5重量部
と共に予備混合を行い、2軸の押出し機にて溶融混練
し、冷却後、粉砕した。この混練物を40重量部、スチレ
ン50重量部、n−ブチルアクリレート15重量部、2,2'−
アゾビス(2,4 −ジメチルバレロニトリル)3重量部、
2,4 −トリレン−ジイソシアネート3モルとトリメチロ
ールプロパン1モルとの付加体「タケネートD-102 」
(武田薬品工業社製)9.0 重量部、キシリレン−1,4 −
ジイソチオシアネート0.5 重量部と混合し、重合性組成
物を得た。これを容量2リットルのガラス製セパラブル
フラスコにて予め調製したリン酸三カルシウム4重量%
の水性コロイド溶液800g中に30重量%になる量だけ添加
し、TKホモミキサーを用いて、5℃にて回転数10000rpm
で2分間乳化分散させた。
【0051】4つ口のガラス製の蓋をし、還流式冷却
管、温度計、窒素導入管付滴下ロート、ステンレススチ
ール製撹拌棒を取り付け電熱マントル中に設置した。4
−アセチルカテコール27.4g 、マロン酸ジメチル4.0g、
1,2 −エタンジチオール0.8g、1,4 −ジアザビシクロ
〔2.2.2 〕オクタン0.5g、イオン交換水40g の混合溶液
を調製し、滴下ロートより、撹拌しながら30分かけて滴
下した。その後、窒素下にて撹拌を続けながら、80℃迄
昇温し、10時間反応せしめた。冷却後、10%塩酸水溶液
にて分散剤を溶かし、濾過、水洗を経て、45℃にて12時
間、20mmHgで減圧乾燥し、風力分級機にて分級し、平均
粒径9μm の外殻が熱解離性ウレタン結合を有する樹脂
からなる熱解離型カプセルトナーを得た。このカプセル
トナー100 重量部に、疎水性シリカ微粉末「アエロジル
R-972」(アエロジル社製)0.4 重量部を加えて混合
し、本発明に係るカプセルトナーを得た。芯材中の樹脂
に由来するガラス転移点は35.4℃、又、軟化点は133.5
℃であった。
【0052】実施例1 製造例1で製造された熱解離型カプセルトナーを0.5
%のシリカR972(日本アエロジル社製)で処理をし
た後、このトナー50gを市販のフェライトキャリア1
kgと混合し現像剤を得た。一方、市販の複写機を改造
し、図1に準じた装置を作製し、定着部のヒートローラ
と圧力ローラは図2に準じて製作した。即ち、ヒートロ
ーラ、圧力ローラの直径は共に20mm、ゴム硬度はA
スケール硬度計でヒートローラでは60度、圧力ローラ
では40度である。ヒートローラは、ヒートローラの回
転軸に絶縁層としてシリコーン樹脂を塗布し、その上に
カーボンブラックを練り込み導電性を付与したシリコー
ン樹脂で成形したものを用い、体積固有抵抗は3Ω・c
mである。圧力ローラは、シリコン系発泡ゴムを使用し
た弾性体から成っている。
【0053】該定着装置の線圧は0.3kg/cm、ニ
ップ幅は3mmであり、両端は導電性ブラシで印加され
ている。ニップ幅は東芝シリコーン(株)製のロールニ
ップテスターにて測定した。ニップ幅とローラ半径の比
率は0.30である。上記現像剤を用い、改造された複
写機にて画出しを行い、定着温度を測定したところ、周
速25mm/秒にて80℃でも充分な定着強度を有して
おり、150℃でもホットオフセットは発生しなかっ
た。更に、定着温度80℃で5万枚まで連続の画出しを
行ったが、画像上に定着装置に起因する欠陥は見あたら
なかった。又、ヒートローラ、圧力ローラに通常使用す
る剥離爪を用いなかったが、定着後の記録媒体の搬出
に、記録紙のローラへの巻き付き、ジャムり、しわ等の
紙の変形などの不具合は起こらなかった。
【0054】実施例2 製造例2で製造された熱解離型カプセルトナーを0.5
%のシリカR972(日本アロジル社製)で処理をした
後、このトナー50gを市販のフェライトキャリア1k
gと混合し現像剤を得た。該現像剤を前記の実施例1と
同じ装置、同じ評価方法で定着温度を測定した所、周速
25mm/秒にて80℃でも充分な定着強度を有してお
り、150℃でもホットオフセットは発生しなかった。
更に、定着温度80℃で1万枚まで連続の画出しを行っ
たが、画像上に定着装置に起因する欠陥は見あたらなか
った。又、ヒートローラ、圧力ローラに通常使用する剥
離爪を用いなかったが、定着後の記録媒体の搬出に、記
録紙のローラへの巻き付き、ジャムり、しわ等の紙の変
形などの不具合は起こらなかった。
【0055】比較例 製造例1で製造された熱解離型カプセルトナーを0.5
%のシリカR972(日本アエロジル社製)で処理をし
た後、このトナー50gを市販のフェライトキャリア1
kgと混合し現像剤を得た。該現像剤を市販の複写機に
使用している定着装置を温度と、ローラ回転速度可変に
改造した。ヒートローラはアルミニュームシリンダーに
フッ素樹脂がコートされローラ半径30mm、シリンダ
ー内部に石英ヒータが内蔵されている。圧力ローラのゴ
ム硬度はAスケール硬度計で80度であり、ローラ半径
は20mm、線圧は0.5kg/cm、ニップ幅は3m
mである。ニップ幅とローラ半径の比率は0.15であ
る。上記現像剤を用い、複写機にて画出しを行い、定着
温度を測定したところ、周速25mm/秒にて80℃で
も充分な定着強度を有していたが、120℃でホットオ
フセットが発生した。
【0056】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように本発明の定
着方法によると、 (1)130℃以下の定着温度で定着を行う為、定着装
置が簡素になり小型化・低価格化が可能となる。 (2)130℃以下の定着温度で定着を行う為、定着装
置及びその周辺には従来のごとき高い耐熱仕様の部材が
不要となり安価な材料が使用でき、低価格な印字装置と
なる。 (3)130℃以下の定着温度で定着を行い、線圧も低
く出来る為、紙のカールが発生し難く、紙つまりも発生
し難くなり省メンテナンスとなる。 (4)130℃以下の定着温度と低線圧で定着を行う
為、定着装置及びその周辺の部材の寿命が長くなり省メ
ンテナンスとなる。 (5)低温定着のトナーを使用する為、定着装置内の発
熱体の温度が低く設定でき、温度上昇が小さく、機内に
電動ファン等の強制放熱装置が小さくなるか又は入れる
必要がなく、騒音の低減ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明における定着装置を使用した画像
形成方法の概略図である。
【図2】図2は本発明における定着装置の一例を示す概
略図である。
【図3】図3は本発明における定着装置の一例を示す概
略図である。
【図4】図4は本発明における定着装置の一例を示す概
略図である。
【符号の説明】
8 ヒートローラ 9 圧力ローラ 12 絶縁層 13 発熱層 21 弾性発熱体 22 導電層 23 離型層 31 弾性発熱体 32 離型層 41 弾性発熱体

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱解離型カプセルトナーにより形成され
    るトナー画像をヒートローラ型定着装置により定着させ
    る方法において、該ヒートローラに設けた一様な厚さの
    導電性エラストマー層を通電し、発生する熱により13
    0℃以下で加熱定着させることを特徴とする定着方法。
  2. 【請求項2】 導電性エラストマーの固有抵抗値が、1
    00Ω・cm以下であり、最高発熱温度が150℃以下
    である請求項1記載の定着方法。
  3. 【請求項3】 熱解離型カプセルトナーの殻材の主成分
    が、熱解離性ウレタン結合、チオールウレタン結合、又
    はs−チオウレタン結合の少なくとも1つ以上の結合を
    有する樹脂で構成されている請求項1または2記載の定
    着方法。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の該殻材の主成分である熱
    解離性ウレタン樹脂が、全イソシアネート基及び/又は
    イソチオシアネート基が関与する結合の内、フェノール
    性ヒドロキシル基及び/又はチオール基との反応による
    結合がその数で30%以上のものである請求項3記載の
    定着方法。
  5. 【請求項5】 熱解離型カプセルトナーの軟化点が、8
    0℃〜150℃である請求項1〜4いずれか記載の定着
    方法。
JP4034432A 1992-01-23 1992-01-23 定着方法 Pending JPH05204269A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4034432A JPH05204269A (ja) 1992-01-23 1992-01-23 定着方法
EP19930100934 EP0552785A3 (en) 1992-01-23 1993-01-21 Method for forming fixed images

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4034432A JPH05204269A (ja) 1992-01-23 1992-01-23 定着方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05204269A true JPH05204269A (ja) 1993-08-13

Family

ID=12414063

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4034432A Pending JPH05204269A (ja) 1992-01-23 1992-01-23 定着方法

Country Status (2)

Country Link
EP (1) EP0552785A3 (ja)
JP (1) JPH05204269A (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE69329811T2 (de) * 1992-09-01 2001-08-16 Kao Corp Kapseltoner zur Wärme- und Druck-Fixierung und Verfahren zu dessen Herstellung
JPH06148924A (ja) * 1992-10-30 1994-05-27 Kao Corp 現像方法
US5536612A (en) * 1993-03-10 1996-07-16 Kao Corporation Encapsulated toner for heat-and-pressure fixing and method for production thereof
US5571652A (en) * 1993-09-01 1996-11-05 Kao Corporation Encapsulated toner for heat-and-pressure fixing and method for producing the same
US5567567A (en) * 1993-11-05 1996-10-22 Kao Corporation Method for producing encapsulated toner for heat-and-pressure fixing and encapsulated toner obtained thereby
DE69519758T2 (de) * 1994-03-09 2001-08-02 Kao Corp Kapseltoner für Wärme- und Druckfixierung
JP2004280083A (ja) * 2003-02-27 2004-10-07 Canon Inc 像加熱装置

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59189381A (ja) * 1983-04-12 1984-10-26 Fuji Xerox Co Ltd 複写機の熱定着装置
JPS6230280A (ja) * 1985-07-31 1987-02-09 Tokai Rubber Ind Ltd 加熱ロ−ル装置
US4814819A (en) * 1986-10-13 1989-03-21 Hitachi Metals, Ltd. Heat-fixing apparatus
JPS6486185A (en) * 1987-06-08 1989-03-30 Oki Electric Ind Co Ltd Fixing roller and its manufacture
JPH01118173A (ja) * 1987-10-30 1989-05-10 Sharp Corp 電子写真装置の定着装置
JP2584833B2 (ja) * 1988-07-21 1997-02-26 キヤノン株式会社 低温軽圧定着方法
US5225308A (en) * 1990-04-11 1993-07-06 Kao Corporation Encapsulated toner for heat-and-pressure fixing
DE69219203T2 (de) * 1991-05-30 1997-08-07 Kao Corp Verfahren zum Erzeugen von fixierten Bildern

Also Published As

Publication number Publication date
EP0552785A3 (en) 1993-10-06
EP0552785A2 (en) 1993-07-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5225308A (en) Encapsulated toner for heat-and-pressure fixing
US5229243A (en) Capsulated toner for heat pressure fixation
EP0516062B1 (en) Method of forming fixed images
JPH05204269A (ja) 定着方法
US5436104A (en) Method of forming fixed images using heated belt
US5350658A (en) Method of forming fixed images comprising simultaneous transfer and fixing of image
JPH0511488A (ja) 画像形成方法
JPH05107796A (ja) 画像形成方法
JPH0511651A (ja) 定着装置
JPH04353865A (ja) 画像形成方法
JPH05197190A (ja) 画像形成方法
WO1992022018A1 (en) Method of forming fixed images
JPH04353864A (ja) 画像形成方法
JPH05100467A (ja) 現像方法
JPH04369656A (ja) 画像形成方法
JPH0572794A (ja) 画像形成方法
JPH04353863A (ja) 画像形成方法
JPH05107929A (ja) 現像方法
JPH0545921A (ja) 画像形成方法
JPH05107797A (ja) 現像方法
JPH054456A (ja) 粉体インク及び印刷装置
JPH06258960A (ja) 画像形成方法
JPH05107931A (ja) 現像方法
JPH05204238A (ja) 現像方法
JPH04342264A (ja) 熱圧力定着用カプセルトナー