JPH0511488A - 画像形成方法 - Google Patents

画像形成方法

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JPH0511488A
JPH0511488A JP3185235A JP18523591A JPH0511488A JP H0511488 A JPH0511488 A JP H0511488A JP 3185235 A JP3185235 A JP 3185235A JP 18523591 A JP18523591 A JP 18523591A JP H0511488 A JPH0511488 A JP H0511488A
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JP
Japan
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toner
fixing
compound
group
isocyanate
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Pending
Application number
JP3185235A
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English (en)
Inventor
Shinichiro Yasuda
晋一朗 安田
Kuniyasu Kawabe
邦康 河辺
Mitsuhiro Sasaki
三普 佐々木
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Publication date
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Priority to US08/167,814 priority patent/US5436104A/en
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Abstract

(57)【要約】 【構成】感光体を帯電させる帯電工程と、前記感光体を
露光する露光工程と、前記感光体上に形成された静電潜
像にトナーを付着させてトナー像を形成させる現像工程
と、形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写工
程、および転写されたトナー像を記録媒体に定着する定
着工程とからなる画像形成方法において、所定の熱特性
を有する熱解離型カプセルトナーを用い、定着工程が転
写された記録媒体上のトナーを無端型発熱フィルムによ
り予熱した後、加圧定着することを特徴とする画像形成
方法。 【効果】定着工程において、トナーを予熱してから加圧
定着を行う為、低温でかつ低線圧での定着が可能とな
る。従って、定着装置及びその周辺には耐熱仕様の部材
が不要となり安価な材料が使用でき、また細線のつぶ
れ、画像のにじみが軽減され高画質となり、かつ定着ロ
ーラの寿命も長くなる等の効果が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は普通紙複写機やレーザプ
リンタ及び普通紙ファクシミリ等に用いられる画像形成
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、複写機やレーザビームプリンタ等
において画像を形成する場合、一般にカールソン方式が
用いられている(米国特許明細書2,221,776 、 2,297,6
91及び2,357,809 号、"Electrophotography:p22-p41,R.
M.Shaffert 1965,The Focal Press )。図2に従来の画
像形成方法の概念図を示すが、従来の方法においては光
学的手段によって感光体上に形成された静電潜像は先ず
現像工程で現像された後、転写工程で記録紙等の記録媒
体に転写され、次いで定着工程で一般に熱と圧力で定着
され画像が形成される。そして、上記感光体は繰り返し
使用する為、その回転に伴って転写後の残存トナーを清
掃するクリーニング装置が設置されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
画像形成方法においては、静電潜像を形成してから記録
媒体に定着させる迄の工程の中で定着装置の発熱体の温
度が非常に高温であり、且つ大きな圧力を必要とした。
一方、感光体および現像装置は室温に保持される必要が
ある為、定着部と感光体および現像装置とはかなりの距
離を置く必要があり、そのため装置が大型化する原因と
なっていた。さらに発生する熱を強制的に系外に排除す
る事が必要であったが、強制放熱装置により発生する音
はオフィス等では無視できない騒音である。
【0004】また、定着工程は単独で存在し200℃前
後の高い温度である為、定着器周辺には高価な耐熱性樹
脂、耐熱性ゴム等の耐熱性部材が必要であった。一方、
高温で定着すると紙のカール、ジャムり等のトラブルが
発生し易く、紙の厚みによっては紙が熱を吸収する為、
定着不良を起こす事も指摘されている。また、定着温度
が高いと、設定温度になるまでに時間がかかりクイック
印字ができない為、ファクシミリの様なクイック印字が
要求される装置には不向きであった。
【0005】これらの問題点を解消するため、従来より
120℃以下の低温定着を行う装置として、例えばコー
ルドプレス方式が知られているが、この場合定着温度は
低いものの線圧が通常4kg/cm以上といった高線圧とな
り、逆に4kg/cm以下といった低線圧で定着する定着装
置として、例えばヒートローラ方式が知られているが、
この場合定着温度が120℃以上の高温となるなどの問
題が指摘されている。このように低温定着が可能でかつ
低線圧で定着できる定着装置の開発が期待されている
が、未だ見いだされていないのが実情である。
【0006】また、この画像形成に不可欠に使用するト
ナーも、従来から熱可塑性の樹脂に着色剤、電荷調整
剤、離型剤等の添加剤を分散させ微粒化したものを用い
ている為、貯蔵安定性の問題からトナーに使用する熱可
塑性の樹脂の分子量、軟化点に制限があり、更なる低温
定着性を追求するには限界があった。これらの観点から
新しい定着システムを用いた画像形成方法とそれに適応
したトナーの開発が要望されている。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは前
記課題を解決するために、低温溶融性のトナー殻材につ
いて検討した。その結果、界面重合法にて製造した熱解
離型カプセルトナーが120℃未満で溶融することを見
出し、さらにこのカプセルトナーを利用した画像形成方
法について検討し、本発明に至った。
【0008】即ち、本発明の画像形成方法は感光体を帯
電させる帯電工程と、前記感光体を露光する露光工程
と、前記感光体上に形成された静電潜像にトナーを付着
させてトナー像を形成させる現像工程と、形成されたト
ナー像を記録媒体に転写する転写工程および転写された
トナー像を記録媒体に定着する定着工程とからなる画像
形成方法において、該トナーが少なくとも着色剤を含有
する熱溶融性芯材と、その芯材の表面を被覆するよう設
けた外殻とにより構成されるカプセルトナーであって、
該外殻の主成分が、(1) 1価のイソシアネート化合物及
び/又はイソチオシアネート化合物をイソシアネート化
合物及び/又はイソチオシアネート化合物全体の0〜30
モル%、(2) 2価以上のイソシアネート化合物及び/又
はイソチオシアネート化合物をイソシアネート化合物及
び/又はイソチオシアネート化合物全体の100 〜70モル
%と、(3) イソシアネート基及び/又はイソチオシアネ
ート基と反応する活性水素を1個有する化合物をイソシ
アネート基及び/又はイソチオシアネート基と反応する
化合物全体の0〜30モル%、(4) イソシアネート基及び
/又はイソチオシアネート基と反応する活性水素を2個
以上有する化合物をイソシアネート基及び/又はイソチ
オシアネート基と反応する化合物全体の100 〜70モル%
のうち、 (1)+(2) のモル数と (3)+(4) のモル数との
比が1:1〜1:20の範囲で反応させてなる樹脂よりな
り、当該樹脂中全イソシアネート基及び/又はイソチオ
シアネート基が関与する結合のうち、その数において少
なくとも30%以上のものが熱解離性を示す結合であるカ
プセルトナーであり、定着工程が転写された記録媒体上
のトナーを無端型発熱フィルムにより予熱した後、加圧
定着することを特徴とする画像形成方法である。また、
転写された記録媒体上のトナーへの予熱温度が40〜1
20℃である画像形成方法である。また、定着工程にお
ける線圧が0.5〜4kg/cmである画像形成方法で
ある。
【0009】ここで熱解離性を示す結合とは、フェノー
ル性ヒドロキシル基及び/又はチオール基とイソシアネ
ート基及び/又はイソチオシアネート基の反応に由来す
る結合であることが好ましい。具体的には、前記(1) の
1価のイソシアネート化合物としては、イソシアン酸エ
チル、イソシアン酸オクチル、イソシアン酸2−クロロ
エチル、イソシアン酸クロロスルホニル、イソシアン酸
シクロヘキシル、イソシアン酸n−ドデシル、イソシア
ン酸ブチル、イソシアン酸n−ヘキシル、イソシアン酸
ラウリル、イソシアン酸フェニル、イソシアン酸m−ク
ロロフェニル、イソシアン酸4−クロロフェニル、イソ
シアン酸p−シアノフェニル、イソシアン酸 3,4−ジク
ロロフェニル、イソシアン酸o−トリル、イソシアン酸
m−トリル、イソシアン酸p−トリル、イソシアン酸p
−トルエンスルホニル、イソシアン酸1−ナフチル、イ
ソシアン酸o−ニトロフェニル、イソシアン酸m−ニト
ロフェニル、イソシアン酸p−ニトロフェニル、イソシ
アン酸フェニル、イソシアン酸p−ブロモフェニル、イ
ソシアン酸o−メトキシフェニル、イソシアン酸m−メ
トキシフェニル、イソシアン酸p−メトキシフェニル、
イソシアナト酢酸エチル、イソシアナト酢酸ブチル、イ
ソシアン酸トリクロロアセチル等の1価のイソシアネー
ト化合物等が挙げられる。
【0010】前記(2) の2価以上のイソシアネート化合
物としては、例えば、2,4 −トリレンジイソシアネー
ト、2,4 −トリレンジイソシアネートの二量体、2,6 −
トリレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシア
ネート、m−キシリレンジイソシアネート、4,4'−ジフ
ェニルメタンジイソシアネート、1,5 −ナフチレンジイ
ソシアネート、3,3'−ジメチル−ジフェニル−4,4'−ジ
イソシアネート、3,3'−ジメチル−ジフェニルメタン−
4,4'−ジイソシアネート、メタフェニレンジイソシアネ
ート、トリフェニルメタン−トリイソシアネート、ポリ
メチレンフェニルイソシアネート等の如き芳香族イソシ
アネート化合物、ヘキサメチレンジイソシアネート、ト
リメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイ
ソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート等の如き脂
肪族イソシアネート化合物、イソホロンジイソシアネー
ト、4,4'−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネー
ト)、メチルシクロヘキサン−2,4(又は2,6)ジイソシア
ネート、1,3 −(イソシアネートメチル)シクロヘキサ
ン等の如き脂環族イソシアネート化合物、トリレンジイ
ソシアネート3モルとトリメチロールプロパン1モルと
の付加体等の如きイソシアネート化合物等が挙げられ
る。またイソチオシアネート基を有する化合物として
は、イソチオシアン酸フェニル、キシリレン−1,4 −ジ
イソチオシアネート、エチリジンジイソチオシアネート
等の化合物等が挙げられる。中でも芳香環にイソシアネ
ート基が直接結合している化合物がウレタン結合生成
後、熱解離温度を下げるのに効果があり、好ましく用い
られる。
【0011】前記(1) の1価のイソシアネート化合物及
び/又はイソチオシアネート化合物は外殻樹脂の分子量
調整も兼ねてイソシアネート化合物及び/又はイソチオ
シアネート化合物全体の30モル%迄用いることができる
が、30モル%を超えるとカプセルトナーの保存安定性が
悪化し好ましくない。
【0012】前記(3) のイソシアネート基及び/又はイ
ソチオシアネート基と反応する活性水素を1個有する化
合物としては、メチルアルコール、エチルアルコール、
プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチル
アルコール、イソブチルアルコール、t−ブチルアルコ
ール、ペンチルアルコール、ヘキシルアルコール、シク
ロヘキシルアルコール、ヘプチルアルコール、オクチル
アルコール、ノニルアルコール、デシルアルコール、ラ
ウリルアルコール、ステアリルアルコール等の脂肪族ア
ルコール、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾー
ル、p−クレゾール、4−ブチルフェノール、2−sec
−ブチルフェノール、2−tert−ブチルフェノール、3
−tert−ブチルフェノール、4−tert−ブチルフェノー
ル、ノニルフェノール、イソノニルフェノール、2−プ
ロペニルフェノール、3−プロペニルフェノール、4−
プロペニルフェノール、2−メトキシフェノール、3−
メトキシフェノール、4−メトキシフェノール、3−ア
セチルフェノール、3−カルボメトキシフェノール、2
−クロロフェノール、3−クロロフェノール、4−クロ
ロフェノール、2−ブロモフェノール、3−ブロモフェ
ノール、4−ブロモフェノール、ベンジルアルコール、
1−ナフトール、2−ナフトール、2−アセチル−1−
ナフトール等の芳香族アルコール、ε−カプロラクタム
等のアミド類等の化合物が挙げられる。
【0013】中でも、下式(I)で表されるフェノール
誘導体が好ましく用いられる。
【化1】 (式中、R1 , R2 , R3 , R4 , R5 は、独立して
H、又は炭素数1〜9のアルキル基、アルケニル基、ア
ルコキシ基、アルカノイル基、カルボアルコキシ基若し
くはアリール基又はハロゲンを示す。)
【0014】前記(4) のイソシアネート基及び/又はイ
ソチオシアネート基と反応する活性水素を2個以上有す
る化合物の内、2価以上のアルコール化合物としては、
例えばカテコール、レゾルシン、ハイドロキノン、4−
メチルカテコール、4−t −ブチルカテコール、4−ア
セチルカテコール、3−メトキシカテコール、4−フェ
ニルカテコール、4−メチルレゾルシン、4−エチルレ
ゾルシン、4−t−ブチルレゾルシン、4−ヘキシルレ
ゾルシン、4−クロロレゾルシン、4−ベンジルレゾル
シン、4−アセチルレゾルシン、4−カルボメトキシレ
ゾルシン、2−メチルレゾルシン、5−メチルレゾルシ
ン、t−ブチルハイドロキノン、2,5 −ジ−t−ブチル
ハイドロキノン、2,5 −ジ−t−アミルハイドロキノ
ン、テトラメチルハイドロキノン、テトラクロロハイド
ロキノン、メチルカルボアミノハイドロキノン、メチル
ウレイドハイドロキノン、ベンゾノルボルネン−3,6 −
ジオール、ビスフェノールA、ビスフェノールS、3,3'
−ジクロロビスフェノールS、2,2'−ジヒドロキシベン
ゾフェノン、2,4 −ジヒドロキシベンゾフェノン、4,4'
−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2'−ジヒドロキシジ
フェニル、4,4'−ジヒドロキシジフェニル、2,2'−ジヒ
ドロキシジフェニルメタン、3,4 −ビス(p−ヒドロキ
シフェニル)ヘキサン、1,4 −ビス(2−(p−ヒドロ
キシフェニル)プロピル)ベンゼン、ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)メチルアミン、1,3 −ジヒドロキシナフ
タレン、1,4 −ジヒドロキシナフタレン、1,5 −ジヒド
ロキシナフタレン、2,6 −ジヒドロキシナフタレン、1,
5 −ジヒドロキシアントラキノン、2−ヒドロキシベン
ジルアルコール、4−ヒドロキシベンジルアルコール、
2−ヒドロキシ−3,5 −ジ−t−ブチルベンジルアルコ
ール、4−ヒドロキシ−3,5 −ジ−t−ブチルベンジル
アルコール、4−ヒドロキシフェネチルアルコール、2
−ヒドロキシエチル−4−ヒドロキシベンゾエート、2
−ヒドロキシエチル−4−ヒドロキシフェニルアセテー
ト、レゾルシンモノ−2−ヒドロキシエチルエーテル、
ヒドロキシヒドロキノン、ガリック酸、3,4,5 −トリヒ
ドロキシ安息香酸エチル等が挙げられる。中でも下式
(II)で表されるカテコール誘導体又は下式(III)で表
されるレゾルシン誘導体が好ましく用いられる。
【0015】
【化2】 (式中、R6 , R7 , R8 , R9 は、独立してH、又は
炭素数1〜6のアルキル基、アルケニル基、アルコキシ
基、アルカノイル基、カルボアルコキシ基若しくはアリ
ール基又はハロゲンを示す。)
【化3】 (式中、R10,R11, R12,R13は、独立してH、又は
炭素数1〜6のアルキル基、アルケニル基、アルコキシ
基、アルカノイル基、カルボアルコキシ基若しくはアリ
ール基又はハロゲンを示す。)
【0016】その他、イソシアネート基及び/又はイソ
チオシアネート基と反応するヒドロキシル基以外の官能
基を少なくとも1つ以上有し、フェノール性ヒドロキシ
ル基を少なくとも1つ有する化合物としては、例えば、
o−ヒドロキシ安息香酸、m−ヒドロキシ安息香酸、p
−ヒドロキシ安息香酸、5−ブロモ−2−ヒドロキシ安
息香酸、3−クロロ−4−ヒドロキシ安息香酸、4−ク
ロロ−2−ヒドロキシ安息香酸、5−クロロ−2−ヒド
ロキシ安息香酸、3,5 −ジクロロ−4−ヒドロキシ安息
香酸、3−メチル−2−ヒドロキシ安息香酸、5−メト
キシ−2−ヒドロキシ安息香酸、3,5 −ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシ安息香酸、4−アミノ−2−ヒドロキ
シ安息香酸、5−アミノ−2−ヒドロキシ安息香酸、2,
5 −ジニトロサリチル酸、スルホサリチル酸、4−ヒド
ロキシ−3−メトキシフェニル酢酸、カテコール−4−
カルボン酸、2,4 −ジヒドロキシ安息香酸、2,5 −ジヒ
ドロキシ安息香酸、2,6 −ジヒドロキシ安息香酸、3,4
−ジヒドロキシ安息香酸、3,5 −ジヒドロキシ安息香
酸、3,4 −ジヒドロキシフェニル酢酸、m−ヒドロキシ
桂皮酸、p−ヒドロキシ桂皮酸、2−アミノ−4−メチ
ルフェノール、2−アミノ−5−メチルフェノール、5
−アミノ−2−メチルフェノール、3−アミノ−2−ナ
フトール、8−アミノ−2−ナフトール、1−アミノ−
2−ナフトール−4−スルホン酸、2−アミノ−5−ナ
フトール−4−スルホン酸、2−アミノ−4−ニトロフ
ェノール、4−アミノ−2−ニトロフェノール、4−ア
ミノ−2,6 −ジクロロフェノール、o−アミノフェノー
ル、m−アミノフェノール、p−アミノフェノール、4
−クロロ−2−アミノフェノール、1−アミノ−4−ヒ
ドロキシアントラキノン、5−クロロ−2−ヒドロキシ
アニリン、α−シアノ−3−ヒドロキシ桂皮酸、α−シ
アノ−4−ヒドロキシ桂皮酸、1−ヒドロキシナフトエ
酸、2−ヒドロキシナフトエ酸、3−ヒドロキシナフト
エ酸、4−ヒドロキシフタル酸等が挙げられる。
【0017】また1分子中に1個以上のチオール基を有
するポリチオール化合物としては、エタンチオール、1
−プロパンチオール、2−プロパンチオール、チオフェ
ノール、ビス(2−メルカプトエチル)エーテル、1,2
−エタンジチオール、1,4 −ブタンジチオール、ビス
(2−メルカプトエチル)スルフィド、エチレングリコ
ールビス(2−メルカプトアセテート)、エチレングリ
コールビス(3−メルカプトプロピオネート)、2,2 −
ジメチルプロパンジオールビス(2−メルカプトアセテ
ート)、2,2 −ジメチルプロパンジオールビス(3−メ
ルカプトプロピオネート)、トリメチロールプロパント
リス(2−メルカプトアセテート)、トリメチロールプ
ロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、トリ
メチロールエタントリス(2−メルカプトアセテー
ト)、トリメチロールエタントリス(3−メルカプトプ
ロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(2
−メルカプトアセテート)、ペンタエリスリトールテト
ラキス(3−メルカプトプロピオネート)、ジペンタエ
リスリトールヘキサキス(2−メルカプトアセテー
ト)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカ
プトプロピオネート)、1,2 −ジメルカプトベンゼン、
4−メチル−1,2 −ジメルカプトベンゼン、3,6 −ジク
ロロ−1,2 −ジメルカプトベンゼン、3,4,5,6 −テトラ
クロロ−1,2 −ジメルカプトベンゼン、キシリレンジチ
オール、1,3,5 −トリス(3−メルカプトプロピル)イ
ソシアヌレートなどが挙げられる。
【0018】本発明に用いられる熱解離性外殻用樹脂に
おいて、熱解離する結合は、全イソシアネート基及び/
又はイソチオシアネート基が関与する結合の内、その数
で少なくとも30%以上必要で、好ましくは50%あれば良
い。この熱解離する結合が全イソシアネート基及び/又
はイソチオシアネート基が関与する結合の数の30%未満
では熱圧力定着時にカプセル外殻強度の低下が充分でな
く、芯材の優れた定着性能を引き出しきれない。
【0019】本発明におけるカプセルトナーにおいて
は、全イソシアネート基及び/又はイソチオシアネート
基が関与する結合の内、フェノール性ヒドロキシル基及
び/又はチオール基との反応による結合がその数で30%
を下回らない範囲でフェノール性ヒドロキシル基及び/
又はチオール基以外でイソシアネート基と反応する官能
基を有する化合物、例えばマロン酸エステル類、アセト
酢酸エステル類のような活性メチレン基含有化合物、メ
チルエチルケトンオキシムのようなオキシム類、カルボ
ン酸、ポリオール、ポリアミン、アミノカルボン酸、ア
ミノアルコール等を外殻形成物質として使用できる。
【0020】本発明において、前記(3) のイソシアネー
ト基及び/又はイソチオシアネート基と反応する活性水
素を1個有する化合物は、イソシアネート基及び/又は
イソチオシアネート基と反応する化合物全体の30モル%
迄用いる事ができるが、30モル%を超えるとカプセルト
ナーの保存安定性が悪化し好ましくない。また外殻を構
成するイソシアネート化合物及び/又はイソチオシアネ
ート化合物〔(1) +(2) 〕と、イソシアネート基及び/
又はイソチオシアネート基と反応する化合物〔(3) +
(4)〕のモル数の比は、未反応のイソシアネート基を残
存させないために、1:1〜1:20が好ましい。
【0021】カプセルトナーの製造において、外殻形成
は界面重合、in−situ重合により行われるのが好ましい
が、例えば芯物質としての母粒子と数平均粒子径が母粒
子の数平均粒子径の 1/8以下である外殻形成材料の子粒
子とを気流中で高速撹拌して外殻を形成するといった乾
式法にて行われてもよい。
【0022】外殻用樹脂は無触媒でも製造できるが、触
媒を使用する場合は、ジブチル錫ジラウレート等の錫系
触媒、1,4 −ジアザビシクロ〔2.2.2 〕オクタン、N,N,
N −トリス(ジメチルアミノプロピル)−ヘキサヒドロ
−S−トリアジン等のアミン系触媒等、公知のウレタン
触媒を使用することができる。
【0023】本発明におけるカプセルトナーの芯材に用
いられる樹脂としては、ガラス転移点(Tg)が10℃以上50
℃以下のポリエステル樹脂、ポリエステル・ポリアミド
樹脂、ポリアミド樹脂、ビニル樹脂等の熱可塑性樹脂が
挙げられ、ビニル樹脂が特に好ましい。ガラス転移点が
10℃未満ではカプセルトナーの保存安定性が悪化し、50
℃を越えるとカプセルトナーの定着強度が悪化し好まし
くない。
【0024】ビニル樹脂を構成する単量体としては、例
えば、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチ
レン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−
エチルスチレン、2,4 −ジメチルスチレン、p−クロル
スチレン、ビニルナフタレン等のスチレン若しくはスチ
レン誘導体、例えばエチレン、プロピレン、ブチレン、
イソブチレン等の如きエチレン系不飽和モノオレフィン
類、例えば塩化ビニル、臭化ビニル、弗化ビニル、酢酸
ビニル、プロピオン酸ビニル、ギ酸ビニル、カプロン酸
ビニル等の如きビニルエステル類、例えばアクリル酸、
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−
プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブ
チル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸t−ブチル、
アクリル酸アミル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリ
ル酸n−オクチル、アクリル酸イソオクチル、アクリル
酸デシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチル
ヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸メトキシ
エチル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸
グリシジル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸
フェニル、α−クロルアクリル酸メチル、メタクリル
酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタク
リル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタ
クリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタク
リル酸t−ブチル、メタクリル酸アミル、メタクリル酸
シクロヘキシル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリ
ル酸イソオクチル、メタクリル酸デシル、メタクリル酸
ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリ
ル酸ステアリル、メタクリル酸メトキシエチル、メタク
リル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸グリシジ
ル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミ
ノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル等の如き
エチレン性モノカルボン酸及びそのエステル、例えばア
クリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド
等の如きエチレン性モノカルボン酸置換体、例えばマレ
イン酸ジメチル等の如きエチレン性ジカルボン酸及びそ
の置換体、例えばビニルメチルケトン等の如きビニルケ
トン類、例えばビニルメチルエーテル等の如きビニルエ
ーテル類、例えばビニリデンクロリド等の如きビニリデ
ンハロゲン化物、例えば N−ビニルピロール、 N−ビニ
ルピロリドン等の如き N−ビニル化合物類がある。好ま
しくは、本発明に係る芯材用の樹脂を構成する成分の
内、樹脂の主骨格形成にスチレンもしくはスチレン誘導
体が好ましくは50〜90重量部、樹脂の軟化温度等の熱特
性の調節にエチレン性モノカルボン酸及びそのエステル
が好ましくは10〜50重量部用いられる。
【0025】本発明に係る芯材用の樹脂を構成する単量
体組成物中に架橋剤を添加する場合、公知の架橋剤を適
宜(必要に応じて2種以上組み合わせて)用いることが
できる。これらの架橋剤は、使用量が多いとトナーが熱
で溶融しにくくなり、熱定着性又は熱圧定着性が劣るこ
ととなる。また使用量が少ないと、熱圧力定着におい
て、トナーの一部が紙に完全に固着しないでローラー表
面に付着し、次の紙に転移するというオフセット現象を
防ぎにくくなる。更に、これらの架橋剤の使用量は、重
合性単量体を基準にして0.001〜15重量%(より好まし
くは0.1 〜10重量%) で使用するのが良い。芯材中には
必要に応じて、熱圧力定着における耐オフセット性を改
善する目的で、公知のオフセット防止剤を一種以上含有
せしめても良い。これらのオフセット防止剤の芯材中の
樹脂に対する割合は1〜20重量%が好ましい。
【0026】本発明におけるカプセルトナーの芯材中に
着色剤が含有されるが、従来のトナー用着色剤に用いら
れている染料、顔料等のすべてを使用できる。通常、芯
材中の樹脂 100重量部に対して1〜15重量部程度が使用
される。また、本発明におけるカプセルトナーの外殻材
料中には荷電制御剤として、従来よりトナーに用いられ
ているカルボキシル基又は窒素基を有する有機化合物の
金属錯体等の含金属染料、ニグロシンなどを適量添加し
てもよい。また、この荷電制御剤をトナーと混合して用
いることもできる。
【0027】本発明におけるカプセルトナーには、必要
に応じて、流動性向上剤、クリーニング性向上剤などを
用いることができる。更に現像性を調整するための添加
剤、例えばメタクリル酸メチルエステルの重合物の微粒
子粉末などを用いてもよい。更に調色、抵抗調整などの
ために少量のカーボンブラックを用いてもよい。本発明
におけるカプセルトナーの軟化点は、80℃以上150 ℃以
下であることが好ましいが、80℃未満では耐オフセット
性が悪化し、150 ℃を越えると定着強度が悪化し好まし
くない。なお、本発明におけるカプセルトナーの粒径は
別段制約を受けるものではないが、平均粒径は通常3〜
30μm とされる。カプセルトナーの外殻の厚みは0.01〜
1μm が好ましく、0.01μm 未満では耐ブロッキング性
が悪化し、1μm を超えると熱溶融性が悪化し好ましく
ない。
【0028】
【作用】本発明によれば、定着工程において、トナーを
予熱してから加圧定着を行う為、低温での定着が可能と
なる。従って、定着装置が簡素になり小型化・低価格化
が可能となる。さらに120℃以下の定着温度で定着を
行う為、定着装置及びその周辺には耐熱仕様の部材が不
要となり安価な材料が使用でき、また使用部材の寿命が
長くなるため低価格な印字装置が可能となる。また、定
着温度が非常に低いため紙のカールや紙づまりも発生し
難くなり省メンテナンスとなる。また、低温定着の可能
な所定の熱特性を有する熱解離型カプセルトナーを使用
するため、通常のトナーを使用する場合よりも定着用装
置内の発熱体の温度を低く設定できる。従って、機内に
電動ファン等の強制放熱装置を小さくすることができ又
は入れる必要がないので、騒音の低減が可能となる。さ
らに定着温度が低いので定着装置の昇温に必要な待ち時
間を短くすることが出来るため、クィック印字が可能と
なる。また、低線圧となることから細線のつぶれ、画像
のにじみが軽減され高画質となり、かつ定着ローラの寿
命も長くなる。
【0029】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら詳細に説明する。図1は本発明の画像形成方法の
概念図である。
【0030】1は導電性支持体上に感光層を設けたアモ
ルファスシリコン又は有機感光体等の感光体ドラムであ
る。感光体にはセレン系、シリコン系、有機系等の実用
化された感光体が例示され、何れを使用しても差し支え
ない。
【0031】7は帯電装置であり、感光体1に対向して
設けられている。帯電手段としては特に制限されるもの
ではなく、例えばコロナ帯電器、ブラシ帯電器又はロー
ラ帯電器等を利用することが出来る。
【0032】2は露光装置であり、感光体1に対向して
設置され、感光体面上に静電潜像を形成する装置であ
る。露光装置2としてはレーザ、LED又はELアレイ
等の光源を作像光学系と組み合わせて使用される。もし
くは一般に複写機に使用されている原稿の反射光を投影
する光学系等の装置を用いる事が出来る。
【0033】3は現像器であり、感光体1に対向して設
置され、感光体面上に形成した静電潜像をトナーで可視
化せしめる為の現像装置である。現像装置としては通常
使用されている2成分磁気ブラシ現像器、1成分磁気ブ
ラシ現像器、1成分非磁性現像器等いずれの現像器も使
用する事が出来る。
【0034】感光体上に形成された静電潜像に付着した
トナーは転写装置5bにて記録媒体6に転写される。転
写方法としては記録媒体の裏側にコロナイオンを与える
コロナ転写法、記録媒体の裏面に電圧を印加した導電性
ローラを押し当て、電圧により転写電界を形成するロー
ラ転写法、さらに記録媒体の搬送を兼ねた誘電ベルト転
写法等があるが、何れも本発明の方法に適用される。
【0035】転写工程後、感光体上に残存する微量なト
ナーを除去する為のクリーニングウェブなどのクリーニ
ング装置8が感光体1に対向して設置されている。
【0036】定着工程においては、まず転写された記録
媒体上のトナーが無端型発熱フィルムにより予熱され
る。発熱フィルムとしては記録媒体上のトナーを高々1
20℃迄加熱できるものであれば特に限定されるもので
はない。例えば、一般に面状発熱体として知られている
ものを用いることが出来る。即ち、ポリアミド樹脂、ポ
リアミドイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂等の樹脂
に、導電性カーボン、導電性無機粉、導電性チタン酸カ
リウムウィスカー等の導電性材料を分散させて成形させ
たものが挙げられる(特開昭52−10592号公報、
特開昭52−23740号公報、特開昭53−5795
号公報)。また、アルミ、ニッケル、ステンレス、ニク
ロム等の金属箔を抵抗発熱体として、写真エッチング
法、プレス加工、印刷等の方法により所定の温度特性を
満たすように回路パターンを絶縁性離型層上に作製した
ものも用いることができる(特開昭48−90243号
公報、特開昭48−90245号公報、特開昭49−1
15343号公報)。
【0037】本発明における無端型発熱フィルムとし
て、前記のもののうち、導電性材料の配合又は回路パタ
ーンにより発熱温度を自由に調整でき且つ遠赤外線を発
生するものは、加熱効率が良く極めて消費エネルギーが
小さく且つ昇温速度が速いため、好ましい発熱体であ
り、例えば特開昭56−19889号公報に記載の発熱
体が挙げられる。また、PTC特性(POSITIVE THERMO
CONDUCTIVITY:温度上昇にともない、抵抗が上昇する)
を有するものは、自己温度を調整する事が出来るため、
更に好ましい発熱体であり、例えば特開昭52−105
92号公報、特開昭53−5795号公報、特開昭54
−14034号公報に記載の発熱体が挙げられる。
【0038】発熱フィルムの具体的な一例として、図8
に概念的な断面構造を示すがアルミ蒸着した75μmの
フッ素樹脂フィルム(絶縁性離型層11d)のアルミ蒸
着面(導電層11c)にフィルム幅より狭く、導電性カ
ーボンを熱可塑性樹脂に分散した発熱体フィルム(発熱
層11b)をアルミ箔(導電層11a)に融着させた発
熱材料を発熱体フィルムがサンドイッチ構造になるよう
に貼り合わせて発熱フィルムとする。また、発熱フィル
ムを発熱させるには端子を2枚の導電性フィルム(11
aと11c)に取り通電させる事により発熱フィルムは
発熱層の抵抗と加圧電圧を調整する事により迅速に所望
の温度にまで達せしめる事が出来る。あるいは図9の如
く、発熱層11bと絶縁性離型層11dとを貼り合わせ
て発熱フィルムとし、端子11e、11fを設置して発
熱せしめる事も可能である。この場合の端子11eと端
子11f間の有効実効長は通常20〜400mm、好ま
しくは40〜200mmである。
【0039】このような発熱フィルムからなる無端型発
熱フィルムは、図7および図9に示すように例えば定着
ローラ(圧力ローラ)12aと支持ローラ16のように
少なくとも一対のローラにより張架されている。また、
無端型発熱フィルムの張架にさらに必要に応じてローラ
の数を増すこともでき、例えば図10に示すように張架
して用いられる。
【0040】定着される記録媒体上のトナーは、無端型
発熱フィルムと平行して定着部である定着ローラ(圧力
ローラ)12a、12bまで搬送される。例えば、図1
および図7に示す如く、搬送ベルト15により無端型発
熱フィルム11面に沿って平行に記録媒体6が搬送さ
れ、搬送中に記録媒体上に付着したトナーが無端型発熱
フィルムからの熱により予熱される。
【0041】このようにして予熱されたトナーを記録媒
体上に加圧定着する手段として、定着ローラ(圧力ロー
ラ)が用いられ、一対の定着ローラ(圧力ローラ)12
aおよび12bにより記録媒体が無端型発熱フィルムを
介して挟持されて定着される。即ち、12aおよび12
bは定着ローラ(圧力ローラ)であり、一定の線圧で記
録媒体を無端型発熱フィルムを介して加圧できるように
設置されている。定着ローラ(圧力ローラ)12a、1
2bは通常は高温で定着せしめる為、高価な耐熱性シリ
コーンゴム、テフロン樹脂等を使用するが、本発明では
120℃以上の軟化点を持つ弾性体であれば材料は何等
さしつかえない。例えば、ポリエステル樹脂、ナイロン
樹脂、耐熱性ポリウレタン、耐熱性合成ゴム等を使用す
る事が出来る。
【0042】定着装置には、定着工程後に無端型発熱フ
ィルム上に残存する微量なトナーを除去する為にクリー
ニングウェブ8bに代表されるクリーニング装置が設置
されている。クリーニングウェブ8bの配置場所は、残
留トナーの除去が可能であれば特に制限されるものでは
なく、例えば図1、図7、図9のように定着ローラ(圧
力ローラ)12aに対向して配置されてもよく、図10
に示すように支持ローラ16に対向して配置してもよ
い。感光体1、無端型発熱フィルム11、搬送ベルト1
5、定着ローラ(圧力ローラ)12aおよび12b、支
持ローラ16は、図示されていない所定の駆動手段によ
り、各図において示す方向に一定の周速で回転する。
【0043】一般にトナーは従来からのヒートローラ方
式で定着されるが、この方式ではニップ幅が広くできな
いため記録媒体がヒートローラ面に接触している時間は
非常に短く、熱と圧力が同時に非常に短い時間で供給さ
れる。そのため、ヒートローラの表面温度は非常に高温
にする必要がある。しかし、本発明では、記録媒体に転
写されたトナーは、無端型発熱フィルムからの予熱によ
り記録媒体上に付着したトナーの内部まで充分に昇温さ
れた後、定着ローラにより加圧され記録媒体に定着され
る。従って、従来のヒートローラ方式に比較して、非常
に低い定着温度と低い線圧でトナーを記録媒体に定着す
ることが出来る。特に本発明における熱解離型カプセル
トナーは外殻が熱によって緩み、ガラス転移点の低い芯
材が定着の役割をする為、その効果が非常に大きい。
【0044】次に、前記構成からなる本発明の画像形成
方法の各工程について説明する。図3は帯電工程、図4
は露光工程、図5は現像工程、図6は転写工程、図7〜
図10は定着工程を示す。
【0045】帯電工程においては図3に示すように例え
ばコロナ帯電器7により所定の電荷が感光体面上に均一
に与えられる。ここでは、正電荷に感度のある感光体を
例とし、導電性支持体1b面上に感光層1aが被覆され
感光体1を形成している。この感光層1aにコロナ帯電
器7により均一な電荷が印加され、感光層1aの表面上
にプラスの極性の帯電が行われる。
【0046】露光工程においては、図4に示すように該
感光体面に露光装置2から出た光が照射され、露光され
た部分のみ電荷がリークし感光層1aに静電潜像が形成
される。
【0047】現像工程においては、図5に示すように現
像器内で摩擦帯電されたトナーが回転スリーブ3aを通
して運ばれ、感光体面上の電荷に応じて感光体面上に付
着し現像する。現像工程には電荷の有る所にその電荷と
逆の極性のトナーがクーロン力で付着する正規現像と光
が照射され電荷が消された場所に付着せしめる反転現像
が有る。本発明の現像工程ではその何れにも使用できる
が図5では正規現像の例を図示した。
【0048】転写工程においては、図6に示すように感
光体面上のトナー画像は転写コロトロン、転写ローラ等
により、記録紙等の記録媒体6の背面から電荷を受け記
録媒体6に転写される。感光体面上に一部未転写のトナ
ーが残るが、図1に記載されている如く感光体に対向し
て設けられたクリーニングウエブなどのクリーニング装
置8により除去される。
【0049】定着工程においては、図1、図7で示すよ
うに記録媒体6が搬送ベルト15により無端型発熱フィ
ルム11面に沿って搬送されている間に、記録媒体6の
表面に転写されたトナー画像は無端型発熱フィルム11
からの熱により予め加熱された後、定着ローラ(圧力ロ
ーラ)12aおよび12bにより、記録媒体上のトナー
画像の付着した表面を無端型発熱フィルム面上に圧接さ
せてより強力に記録媒体6に定着される。
【0050】本発明において、搬送中の記録媒体上のト
ナーは通常40〜120℃の温度範囲で加熱される。4
0℃よりも低いとトナーの溶融が充分でなくなるので好
ましくない。また、120℃を超えると定着温度が高く
なり、前記のような従来法での問題点が生じてくる。ま
た、定着時の線圧は、一般に定着温度が低い程、高くす
る必要があり、従来法では通常4kg/cm以上の線圧
が必要とされている。しかし、本発明によれば定着温度
が高々120℃であるにも拘らず、線圧は通常0.5〜
4kg/cm、多くは2kg/cm未満で充分な定着強
度が得られるなど低線圧で定着できるので定着ローラの
耐用寿命も長くなる。また、記録媒体の面上に与える熱
は一般に高すぎると記録紙がカールし、低すぎるとトナ
ーの定着が不十分になり記録の保存が出来にくくなる
が、本発明においては前記のように40℃〜120℃で
定着出来るため、そのような問題は発生しにくい。ま
た、定着後に無端型発熱フィルム面上に残留したトナー
はクリーニングウェブ8bなどのクリーニング手段によ
り除去され、無端型発熱フィルムは繰り返し使用され
る。
【0051】一方、感光体1は現像、転写工程が終了す
ると、除電ランプなどの除電装置9によって残存の電荷
が中和され、再び帯電工程に戻り再使用される。尚、本
発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の
原理に基づいて各装置の種類、工程等の仕様変更は可能
である。次に、本発明におけるカプセルトナーを用いた
本発明の画像形成方法の試験例を示す。
【0052】カプセルトナーの製造例 スチレン70.0重量部、2−エチルヘキシルアクリレート
30.0重量部、ジビニルベンゼン1.0 重量部に、カーボン
ブラック「#44 」(三菱化成社製)10.0重量部、2,2'−
アゾビスイソブチロニトリル4.0 重量部、4,4'−ジフェ
ニルメタンジイソシアネート「Millionate MT 」(日本
ポリウレタン工業社製)9.5 重量部を添加し、アトライ
ター(三井三池化工機製)に投入し、10℃にて5時間分
散し、重合性組成物を得た。これを容量2リットルのガ
ラス製セパラブルフラスコにて予め調製したリン酸三カ
ルシウム4重量%の水性コロイド溶液800g中に30重量%
になる量だけ添加し、TKホモミキサー(特殊機化工業社
製)を用いて、5℃にて、回転数10000rpmで2分間乳化
分散させた。4つ口のガラス製の蓋をし、還流式冷却
管、温度計、窒素導入管付滴下ロート、ステンレススチ
ール製撹拌棒を取り付け、電熱マントル中に設置した。
レゾルシン22.0g 、マロン酸ジエチル3.6g、1,4 −ジア
ザビシクロ〔2.2.2 〕オクタン0.5g、イオン交換水40g
の混合溶液を調製し滴下ロートより、撹拌しながら、30
分かけて滴下した。その後、窒素下にて撹拌を続けなが
ら、80℃迄昇温し、10時間反応せしめた。冷却後、10%
塩酸水溶液にて分散剤を溶かし、濾過、水洗を経て、45
℃にて12時間、20mmHgで減圧乾燥し、風力分級機にて分
級し、平均粒径9μm の外殻が熱解離性ウレタン結合を
有する樹脂からなるカプセルトナーを得た。芯材中の樹
脂に由来するガラス転移点は30.2℃、また軟化点は130.
0 ℃であった。
【0053】参考トナー製造例 ポリエステル樹脂(ビスフェノール型ポリエステル樹
脂、軟化点135℃、Tg:65℃)100重量部にカ
ーボンブラック(三菱化成(株)製、MA8)7重量
部、ポリプロピレンワックス(三洋化成(株)製:ビス
コール660P)3重量部、電荷調整剤(保土ヶ谷化学
(株)製:アイゼンスピロンブラックTRH)2重量部
を混合後加圧ニーダーにて混練し、充分に分散した後、
微粉砕機と分級機にて粒度分布が5〜25μmの範囲で
平均粒径が10μmのトナーを製造した。得られたトナ
ー1kgに5gのコロイダルシリカ(日本アエロジル社
製:R972)を外添し、表面処理のされた参考トナー
を得た。
【0054】試験例1 前記のカプセルトナー製造例で製造されたトナー50g
を市販のフェライトキャリア1kgとV型ブレンダーで混
合し、現像剤1を得た。得られた現像剤1を市販の複写
機に入れ、未定着で画出しを行い、図7で示される本発
明における定着装置(ローラ径:20mmφ、線圧:
1.0kg/cm、発熱体フィルム有効実行長:50m
m)を用い、線速20mm/秒で定着温度を可変にして
定着性および非オフセット領域を測定した。その結果、
最低定着温度は80℃、非オフセット領域は70〜18
0℃であった。一方、前記の参考トナー製造例で製造さ
れたトナーを市販のフェライトキャリアーと混合し、現
像剤2を調整し、同様にして市販の複写機で同じ画出し
を行った後、本発明における定着装置を用い定着性およ
び非オフセット領域を測定したところ、最低定着温度は
110℃、非オフセット領域は100〜180℃であっ
た。
【0055】試験例2 試験例1で得られた現像剤1を市販の複写機に入れ、未
定着で画出しを行い、図2で示される通常の定着装置
(ローラ径:30mmφ、線圧:2.0kg/cm、ヒ
ートローラのアルミ面に50μmのテフロン加工したも
のを用い、圧力ローラは耐熱シリコーンゴムロールを用
いた)を用い、線速20mm/秒で定着温度を可変にし
て定着性および非オフセット領域を測定した。その結
果、最低定着温度は100℃、非オフセット領域は80
〜200℃であった。一方、試験例1で得られた現像剤
2を用いて、同様にして市販の複写機で同じ画出しを行
った後、定着装置を用い定着性および非オフセット領域
を測定したところ、最低定着温度は120℃、非オフセ
ット領域は100〜180℃であった。
【0056】これらの試験例から、従来からのヒートロ
ーラ方式の定着装置を用いた場合と比較して本発明にお
ける定着装置を用いることにより、最低定着温度の大幅
な低下を認めた。またこの効果は本発明における熱解離
型カプセルトナーを用いた場合に特に顕著であった。従
って本発明における定着装置に用いた場合、一対の定着
ローラ(圧力ローラ)には、高い耐熱性が要求されない
ため、耐熱温度が高々140℃以下の通常の安価な弾性
材料が使用できることが判明した。
【0057】
【発明の効果】本発明の画像形成方法によると、 (1) トナーを予熱してから加圧定着を行うため低温で定
着できる。 (2) 120℃以下の定着温度で定着を行う為、定着装置
が簡素になり小型化・低価格化が可能となる。 (3) 120℃以下の定着温度で定着を行う為、定着装置
及びその周辺には従来品の如く高い耐熱仕様の部材が不
要となり安価な材料が使用でき、低価格な印字装置とな
る。 (4) 120℃以下の定着温度で定着を行い、線圧も低く
出来る為、紙のカールが発生し難く, 紙づまりも発生し
難くなり省メンテナンスとなる。 (5) 120℃以下の定着温度と低線圧で定着を行う為、
定着装置及びその周辺の部材の寿命が長くなり省メンテ
ナンスとなる。 (6) 低温定着のトナーを使用する為、定着用装置内の発
熱体の温度が低く設定でき、温度上昇が小さい。従っ
て、機内に電動ファン等の強制放熱装置が小さくなるか
又は入れる必要がなく、騒音の低減ができる。 (7) 定着装置の昇温に必要な待ち時間が短く出来るた
め、クイック印字が出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成方法の概念図を示す。
【図2】従来の画像形成方法の概念図を示す。
【図3】本発明の画像形成方法における帯電工程を示す
概念図である。
【図4】本発明の画像形成方法における露光工程を示す
概念図である。
【図5】本発明の画像形成方法における現像工程を示す
概念図である。
【図6】本発明の画像形成方法における転写工程を示す
概念図である。
【図7】本発明の画像形成方法における定着工程を示す
概念図である。
【図8】本発明の画像形成方法の定着工程において用い
る無端型発熱フィルムの断面を示す概念図である。
【図9】本発明の画像形成方法における定着工程を示す
概念図である。
【図10】本発明の画像形成方法における定着工程を示
す概念図である。
【符号の説明】
1 感光体 1a 感光層 1b 導電性支持体 2 露光装置 3 現像器 3a 回転スリーブ 5b 転写装置 6 記録媒体(記録紙) 7 帯電装置 8 クリーニング装置 8a 回収トナーボックス 8b クリーニングウェブ 9 除電装置 10 トナー 11 無端型発熱フィルム 11a 導電層 11b 発熱層 11c 導電層 11d 絶縁性離型層 11e 端子 11f 端子 12a 定着ローラ(圧力ローラ) 12b 定着ローラ(圧力ローラ) 15 搬送ベルト 16 支持ローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 15/20 101 6830−2H

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】A 感光体を帯電させる帯電工程と、 B 前記感光体を露光する露光工程と、 C 前記感光体上に形成された静電潜像にトナーを付着
    させてトナー像を形成させる現像工程と、 D 形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写工程
    および E 転写されたトナー像を記録媒体に定着する定着工程
    とからなる画像形成方法において、該トナーが少なくと
    も着色剤を含有する熱溶融性芯材と、その芯材の表面を
    被覆するよう設けた外殻とにより構成されるカプセルト
    ナーであって、該外殻の主成分が、 (1) 1価のイソシアネート化合物及び/又はイソチオシ
    アネート化合物をイソシアネート化合物及び/又はイソ
    チオシアネート化合物全体の0〜30モル%、 (2) 2価以上のイソシアネート化合物及び/又はイソチ
    オシアネート化合物をイソシアネート化合物及び/又は
    イソチオシアネート化合物全体の100 〜70モル%と、 (3) イソシアネート基及び/又はイソチオシアネート基
    と反応する活性水素を1個有する化合物をイソシアネー
    ト基及び/又はイソチオシアネート基と反応する化合物
    全体の0〜30モル%、 (4) イソシアネート基及び/又はイソチオシアネート基
    と反応する活性水素を2個以上有する化合物をイソシア
    ネート基及び/又はイソチオシアネート基と反応する化
    合物全体の100 〜70モル% のうち、 (1)+(2) のモル数と (3)+(4) のモル数との
    比が1:1〜1:20の範囲で反応させてなる樹脂よりな
    り、当該樹脂中全イソシアネート基及び/又はイソチオ
    シアネート基が関与する結合のうち、その数において少
    なくとも30%以上のものが熱解離性を示す結合であるカ
    プセルトナーであり、定着工程が転写された記録媒体上
    のトナーを無端型発熱フィルムにより予熱した後、加圧
    定着することを特徴とする画像形成方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の熱解離性を示す結合が、
    フェノール性ヒドロキシル基及び/又はチオール基とイ
    ソシアネート基及び/又はイソチオシアネート基の反応
    に由来する結合であることを特徴とする請求項1記載の
    画像形成方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のカプセルトナー中、熱溶
    融性芯材の主成分が熱可塑性樹脂よりなり、当該樹脂に
    由来するガラス転移点が10〜50℃であることを特徴
    とする請求項1記載の画像形成方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のカプセルトナーの軟化点
    が80〜150℃であることを特徴とする請求項1記載
    の画像形成方法。
  5. 【請求項5】 転写された記録媒体上のトナーへの予熱
    温度が40〜120℃である請求項1〜4いずれか記載
    の画像形成方法。
  6. 【請求項6】 定着工程における線圧が0.5〜4kg
    /cmである請求項1〜5いずれか記載の画像形成方
    法。
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