JPH05203970A - カラー液晶表示素子用セル - Google Patents

カラー液晶表示素子用セル

Info

Publication number
JPH05203970A
JPH05203970A JP4032787A JP3278792A JPH05203970A JP H05203970 A JPH05203970 A JP H05203970A JP 4032787 A JP4032787 A JP 4032787A JP 3278792 A JP3278792 A JP 3278792A JP H05203970 A JPH05203970 A JP H05203970A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid crystal
crystal display
cell
void
thickness
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP4032787A
Other languages
English (en)
Inventor
Koyu Orimo
孝勇 織茂
Sumitaka Tatsuta
純隆 龍田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP4032787A priority Critical patent/JPH05203970A/ja
Publication of JPH05203970A publication Critical patent/JPH05203970A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 常圧下で液晶を注入しても、液晶層内に気泡
が存在しない液晶表示素子を製造することができる、カ
ラー液晶表示素子用セルを提供する。 【構成】 複数個の帯状電極(A)と配向膜とが設けら
れた基板(A)と、二色以上のカラーフィルターからな
るカラーユニット、帯状電極(B)及び配向膜からなる
積層体が設けられた基板(B)とが(何れか一方の基板
に補助電極が設けられている)、帯状電極(A)と帯状
電極(B)とが互いに交差するように配設され、配向膜
間に空隙が形成された液晶表示素子用セルであって、液
晶の注入方向がカラーフィルターの長手方向であり、空
隙の厚さが最大である区域の帯状電極(A)及び/又は
帯状電極(B)に、液晶の注入方向に沿った細長い突起
が設けられてなるカラー液晶表示素子用セル。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、常圧下で液晶を注入し
て、液晶層内に気泡が存在しない液晶表示素子を製造す
ることができる、カラー液晶表示素子用セルに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、時計、テレビ、パソコンディスプ
レイなどに使用されている液晶表示素子は、基本的に、
片面に少なくとも透明電極及び配向膜が設けられた透明
基板の二枚が、配向膜同士が対面するように配設され、
配向膜の間の空隙に液晶が封入された構造を有してい
る。そして、この液晶として種々の液晶が使用されてい
るが、最近では高速応答性を有する強誘電性液晶が期待
されている。
【0003】液晶表示素子の液晶を封入するセル内部
は、一般に10μm以下の薄いセル間隔(セルギャッ
プ)を有するものであり、特に高速応答性を発現するた
めには、1〜4μmという極めて薄いものが要求され
る。このような薄いセル内部に液晶を注入する方法とし
ては、従来、セル内部の空気を真空排気すると同時に液
晶材料中の溶存ガスを真空脱気して注入する方法が採ら
れている。
【0004】しかしながら、真空中で液晶をセル内部に
注入する方法に於ては、設備が複雑で高価であることの
他に、一般に多種類の液晶化合物からなる液晶組成物を
真空中に置くと、揮発し易い液晶化合物が選択的に揮発
し、液晶の注入操作中に液晶組成物の組成が変化して、
製造される液晶表示素子の性能が安定しない恐れがある
という問題点がある。
【0005】そのために、常圧下で液晶を注入すること
が望まれていたが、常圧下で液晶を前記のように極めて
薄い間隙のセル内部に注入すると、セル内部に空気が残
り、液晶層内に気泡(エアーポケット)を有する液晶表
示素子しか製造することができなかった。言うまでも無
く、液晶層内に気泡が存在すると、表示に欠落を生じ液
晶表示素子として実用できない。
【0006】本発明者らは、従来公知のカラー液晶表示
素子用セルに常圧下で液晶を注入する際の、液晶の挙動
について詳細に研究した結果、常圧下で液晶を注入する
とき液晶層内に気泡が形成されるのは、セルの構造に原
因があることを見出した。
【0007】一般に従来の液晶表示素子用セルは、液晶
表示素子用セルの一部を拡大して模式的に示した断面図
である図6に示すように構成されている。即ち、図6に
於いて、液晶表示素子用セル100は、透明基板101
(例えば、ガラス基板)の上にブラックマスク102、
カラーフィルター103、透明電極104(例えば、I
TO電極)、及び配向膜105がこの順で設けられた部
材と、透明基板106の上に、透明電極107及び配向
膜108がこの順で設けられた部材とから構成され、こ
れらは配向膜同士が対面し合うように、そして配向膜1
05と配向膜108との間に液晶を充填するための空隙
109が形成されて構成されている。なお、透明電極1
04及び透明電極107は帯状であって、液晶表示素子
用セル100の概略平面図である図7に示すように、互
いに交差するように配置されている。
【0008】図7は液晶表示素子用セル100の平面図
であり、図8は図7に於けるC−C線断面の一部拡大断
面図であり、図9は図7に於けるD−D線断面の一部拡
大断面図である。図8に於いて、液晶表示素子用セル1
00では、透明基板101の上にブラックマスク10
2、カラーフィルター103、透明電極104、及び配
向膜105がこの順で設けられた部材と、透明基板10
6の上に、透明電極107び配向膜108がこの順で設
けられた部材とが、配向膜105と配向膜108との間
に液晶を充填するための空隙109を形成するように構
成されている。
【0009】カラーフィルター103は詳細には、R
(赤)カラーフィルター103R、B(青)カラーフィ
ルター103B、及びG(緑)カラーフィルター103
Gが組み合わさってユニットを構成し、このユニットが
連続的に並んだ構成になっている。Rカラーフィルター
103R、Bカラーフィルター103B、及びGカラー
フィルター103Gの上には、それぞれ透明電極104
R、透明電極104B、及び透明電極104Gが設けら
れている。空隙109の厚さは、Rカラーフィルター1
03Rの領域の厚さtR が最も小さく、Gカラーフィル
ター103Gの領域の厚さtG が最も大きく、Bカラー
フィルター103Bの領域の厚さtB がそれらの間にあ
り、図8に於いて横方向に段階的に変化している。図9
に於いて、透明電極107の長手方向に沿った一端辺部
には補助電極110が設けられている。
【0010】図10は液晶表示素子用セル100の一部
拡大平面図であり、理解を容易にするために、補助電極
110と透明電極104のみを示している。図8を参照
して明らかなように、透明電極104Rの領域の空隙1
09Rの厚さtR が最も小さく、透明電極104Gの領
域の空隙109Gの厚さtG が最も大きく、透明電極1
04Bの領域の空隙109Bの厚さtB が厚さtR と厚
さtG との間になっている。なお、図6〜図10に於い
て、同じ参照番号は同じものを意味する。
【0011】上記のような構成を有する従来の液晶表示
素子用セルの空隙109に、常圧下で液晶を注入する際
の液晶の挙動について説明する。図10に於いて、矢印
の注入方向から液晶を液晶表示素子用セルの空隙に注入
する。前記のように液晶表示素子用セルの空隙の厚さは
非常に小さいので、液晶は毛細管現象により空隙内に進
入する。図10(1)に示すように、補助電極110の
回りの空隙の厚さが小さいので、液晶LCは先ず、補助
電極110(1) に沿って横に広がり、補助電極110
(1) 側から、厚さtR が最も小さい空隙109R11内へ
進行し、厚さtBが中間の空隙109B11内へも進行す
る。しかし、空隙109G11は厚さtG が大きいので殆
ど進行しない。
【0012】次の段階では、図10(2)に示すよう
に、空隙109R11の全部に液晶LCが充填され、その
先端が補助電極110(2) に達すると、液晶は補助電極
110(2) に沿って横に広がり、厚さtR が最も小さい
空隙109R12内へ進行する。このとき、空隙109B
11のかなりの部分に液晶が充填される(空隙109B11
に進入した液晶の一部は、空隙109R11の方へ移動す
る傾向がある)が、空隙109G11内への液晶の進入は
僅かに過ぎない。
【0013】更に液晶の注入が進行すると、図10
(3)に示すように、川上の空隙109B11及び空隙1
09G11への液晶LCの注入が終了するより前に、それ
より川下の空隙109R12及び空隙109B12への液晶
の進入が始まる。川上の空隙109B11及び空隙109
11の全部に液晶が充填されるよりも前に、川下の補助
電極110(2) の部分に液晶が先行しており、空隙10
9B11及び空隙109G11の先端部分に液晶が先行して
いるので、空隙109B11及び空隙109G11の液晶が
注入されない部分の気体は逃げ場が無くなり、空隙10
9B11及び空隙109G11の中に閉じ込められることに
なり、気泡となるのである。
【0014】更に液晶の注入が進行し、空隙109内の
液晶の先端が液晶表示素子用セルの後半部に達すると、
図10(4)に示すように、空隙109R1m内及び補助
電極110(m) 及び110(n) の周囲の部分に液晶LC
が充填されており、空隙109B1m及び空隙109G1m
には液晶が全く充填されていない状態になっている。そ
して更に液晶の注入が進行すると、図10(5)に示す
ように、空隙109R1mよりも液晶の進行が遅れている
空隙109R2m内へ、補助電極110(n) 側から液晶の
注入方向とは逆の方向に液晶が進入してくる。そして図
10(6)に示すように、逆流した液晶により空隙10
9R2mが充填されることがある。勿論、同時に空隙10
9R1n内への液晶の進入は行われる。なお、図10に於
いて、n=m+1である。
【0015】従来の液晶表示素子用セルに常圧下で液晶
を注入する場合には、液晶は上記のように挙動するの
で、空隙109Gのように空隙の厚さが大きい部分には
特に、空隙の厚さが中間程度の空隙109Bの部分にも
気泡が形成され易い。液晶表示素子用セルの大きさ、形
状、及び液晶の性質により、必ずしも全ての空隙109
G、109Bに気泡が形成されるわけではないが、多く
の空隙109G、109Bで気泡が形成され易いことに
変わりは無く、このような気泡が僅かでも形成されると
液晶表示素子として実用的ではない。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、常圧
下で液晶を注入しても、液晶層内に気泡が存在しない液
晶表示素子を製造することができる、カラー液晶表示素
子用セルを提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は、複数個の帯状
電極(A)及びその上に設けられた配向膜を有する基板
(A)と、二色以上のカラーフィルターからなる複数個
のカラーユニット、複数個の帯状電極(B)、そして配
向膜からなる積層体を有する基板(B)とを、帯状電極
(A)と帯状電極(B)とが互いに交差するように、か
つ配向膜同士がその間に空隙を形成するように配設して
なるカラー液晶表示素子用セルに於いて、何れか一方の
基板に、カラーユニット内の異なる色のカラーフィルタ
ーの並びの方向に伸びた細帯状の補助電極が設けられ、
液晶の注入方向が補助電極の長手方向に対して直交する
方向になる端辺部に液晶注入口が設けられ、空隙の厚さ
が、それぞれのユニットに対応する領域内で、カラーフ
ィルターに対応する区域で異なるように形成されてお
り、それぞれの該ユニットに対応する領域内の少なくと
も一個の区域で、何れか一方の帯状電極の表面にその一
端が基板の平面側から見て補助電極に接するか若しくは
重なる位置にあり液晶の注入方向に伸びる細長い突起が
設けられていることを特徴とするカラー液晶表示素子用
セルである。
【0018】本発明の好適な態様は下記の通りである。 (1)該突起が、それぞれの該ユニットに対応する領域
内で各カラーフィルターに対応する区域の全て又は空隙
の厚さが最小の区域を除く全ての区域に設けられてお
り、該突起の長さが、各カラーフィルターに対応する区
域の空隙の厚さに応じて、空隙の厚さが大きい区域に於
けるほど長くなるように変化していることを特徴とす
る、上記のカラー液晶表示素子用セル。
【0019】(2)上記ユニットが、R(赤)カラーフ
ィルター、B(青)カラーフィルター、及びG(緑)カ
ラーフィルターの組み合わせからなるユニットであるこ
とを特徴とする上記のカラー液晶表示素子用セル。
【0020】(3)片面に複数個の帯状電極(A)と該
帯状電極(A)に付設された細帯状の補助電極、そして
両電極の上に設けられた配向膜を有する基板Aと、二色
以上のカラーフィルターからなるカラーユニット、帯状
電極(B)、そして配向膜からなる積層体を片面に有す
る基板Bとが、帯状電極(A)と帯状電極(B)とが互
いに交差するように、かつ配向膜同士がその間に空隙を
形成するように配設してなり、液晶の注入方向が帯状電
極(B)の長手方向と同一になるように帯状電極(B)
の端部に対応する位置に液晶注入口を設けたカラー液晶
表示素子用セルであって、該空隙の厚さが、それぞれの
該ユニットに対応する領域内で、各カラーフィルターに
対応する区域毎に異なるように形成されており、それぞ
れの該ユニットに対応する領域内の、該空隙の厚さが最
大である区域で、帯状電極(A)の表面にその一端を補
助電極に接して液晶の注入方向に伸びる細長い突起が設
けられ、及び/又は、帯状電極(B)の表面にその一端
が基板の平面側から見て補助電極に接するか若しくは重
なる位置にあり液晶の注入方向に伸びる細長い突起が設
けられていることを特徴とする上記のカラー液晶表示素
子用セル。
【0021】先ず、本発明について、添付する図面を参
照して詳細に説明する。図1は、本発明のカラー液晶表
示素子用セルの一実施例の一部を拡大して模式的に示し
た断面図である。図1に於いて、液晶表示素子用セル1
は、透明基板2(例えば、ガラス基板)の上にブラック
マスク3、カラーフィルター4、帯状の透明電極(B)
5(例えば、ITO電極)、及び配向膜(B)6がこの
順で設けられ、一方透明基板7の上に、帯状の透明電極
(A)8び配向膜(A)9がこの順で設けられ、配向膜
(B)6と配向膜(A)9との間に液晶を充填するため
の空隙10が形成されて構成されている。
【0022】カラーフィルター4は詳細には、R(赤)
カラーフィルター4R、B(青)カラーフィルター4
B、及びG(緑)カラーフィルター4Gが組み合わさっ
てユニットUを構成し、このユニットUが連続的に並ん
だ構成になっている。Rカラーフィルター4R、Bカラ
ーフィルター4B、及びGカラーフィルター4Gの上に
は、それぞれ透明電極(B)5R、透明電極(B)5
B、及び透明電極(B)5Gが設けられている。空隙1
0の厚さは、Rカラーフィルター4Rの領域の厚さTR
が最も小さく、Gカラーフィルター4Gの領域の厚さT
G が最も大きく、Bカラーフィルター4Bの領域の厚さ
B がそれらの間にあり、図1に於いて横方向に段階的
に変化している。液晶表示素子用セル1内でこのユニッ
トUが複数個連なって、空隙10の厚さの変化が繰り返
されている。
【0023】図2は液晶表示素子用セル1の平面図であ
り、図1は図2に於けるA−A線断面の一部拡大断面図
である。図2に於いて、透明電極(A)8と透明電極
(B)5とは直交しており、透明電極(A)8の長手方
向の一端辺部には補助電極11が設けられている。液晶
表示素子用セル1の一端辺部には液晶注入口12が設け
られており、液晶は矢印で示す液晶注入方向に注入され
る。
【0024】図3は、図2に於けるB−B線断面の一部
拡大断面図である。図3に於いて、透明電極(A)8の
長手方向(紙面の表裏方向)に沿った一端辺部には、空
隙10内へ突出して補助電極11が設けられている。ま
た、透明電極(A)8の上には、一端が補助電極11に
接し、液晶の注入方向に伸び、透明電極(A)8の幅よ
りも短い長さを有する、細長い突起13が設けられてい
る。なお、図3に於いて、図2に於ける参照番号と同じ
参照番号は、図2について説明したものと同じものを意
味する。
【0025】図4は液晶表示素子用セル1の一部拡大平
面図であり、理解を容易にするために、透明電極(B)
5、補助電極11及び突起13のみを示している。図4
(1)は液晶を注入する前の液晶表示素子用セルを示
し、図4(2)〜(4)は、液晶表示素子用セルに液晶
が充填される際の液晶の挙動の変化を模式的に示す図で
ある。図1を参照して明らかなように、図4に於いて、
ユニットU内では、透明電極(B)5Rの領域の空隙1
0Rの厚さTR が最も小さく、透明電極(B)5Gの領
域の空隙10Gの厚さTG が最も大きく、透明電極
(B)5Bの領域の空隙10Bの厚さTB が、厚さTR
と厚さTG との間になっている。また、突起13は細長
い形状を有し、一端が補助電極11に接し、液晶の注入
方向に伸びている。最も大きい厚さTG を有する空隙1
0Gの部分の突起13Gは、中間の厚さTB を有する空
隙10Bの部分の突起13Bよりも長くなっており、最
も小さい厚さTR を有する空隙10Rの部分には突起が
設けられていない。即ち、空隙10の厚さが大きい程、
その区域に設けられた突起13が長くなるように、空隙
10の厚さに応じて突起の長さを変化させている。
【0026】次に、上記のような構成を有する本発明の
液晶表示素子用セルの空隙10に、常圧下で液晶を注入
する際の液晶の挙動について、図4(2)〜(4)を参
照して説明する。図4(2)〜(4)に於いて、矢印の
注入方向から液晶を液晶表示素子用セルの空隙10に注
入する。前記のように液晶表示素子用セルの空隙の厚さ
は非常に小さいので、液晶は毛細管現象により空隙内に
進入する。
【0027】図4(2)に示すように、液晶の注入を始
めると、補助電極11の回りの空隙の厚さが小さいの
で、液晶LCは先ず、補助電極11(1) に沿って横に広
がり、更に、突起13G11及び突起13B11に沿ってそ
れらの先端にまで広がる。次いで、空隙G11内へは補助
電極11(1) 及び突起13G11の方から液晶LCが進入
し、空隙B11内へは補助電極11(1) 及び突起13B11
の方から液晶LCが進入する。そして、空隙R11内へは
補助電極11(1) の方からのみ液晶LCが進入する。
【0028】前記のように、空隙10の厚さは、空隙1
0Rの厚さTR が最も小さく、空隙10Bの厚さTB
中間で、空隙10Gの厚さTG が最も大きくなっている
ので、空隙10内に突起が設けられていないと、図10
(3)に示すように液晶の空隙内への進入は、空隙10
R内へ最も速く、次に空隙10B内で、空隙G内へは最
も遅くなる。本発明の液晶表示素子用セルに於ては、前
記のように突起13G11が突起13B11よりも長くなっ
ており、空隙10Rには突起が設けられていないので、
各空隙10R、10B及び10Gへの液晶LCの進入は
バランスのとれたものとなり、図4(3)に示すように
各空隙10R11、10B11及び10G11へ同じような速
度で液晶が注入される。
【0029】続いて図4(4)に示すように、このよう
な状態で空隙10への液晶LCの注入が進行し、各空隙
10R11、10B11及び10G11に於いて、液晶LCの
先端は殆ど同時に補助電極11(2) に到達する。従っ
て、その際、各空隙10R11、10B11及び10G11
それぞれの川下に位置する補助電極11(2) の部分へ、
他の空隙から先行する液晶は殆ど無いので、特に補助電
極11(2) と空隙10B11及び10G11との間に気体が
残ることはなく、気泡は形成されない。そして、液晶L
が補助電極11(2) に達すると、液晶LCは更に突起1
3G12及び突起13B12に沿ってそれらの先端にまで広
がる。次いで、空隙G12内へは補助電極11(2) 及び突
起13G12の方から液晶LCが進入し、空隙B12内へは
補助電極11(2) 及び突起13B12の方から液晶LCが
進入する。そして、空隙R12内へは補助電極11(2)
方からのみ液晶LCが進入する。
【0030】以下、各空隙10R12、10B12及び10
12に於いて、前記の各空隙10R11、10B11及び1
0G11に於ける液晶の挙動と同様にして液晶が進入す
る。このような液晶の注入が繰り返されて、液晶表示素
子用セルの全ての空隙10に液晶が充填される。従っ
て、このとき空隙に気泡が形成されることは無い。
【0031】本発明の液晶表示素子用セルに於いて、図
3に示す突起13の代わりに、本発明の液晶表示素子用
セルの他の例の一部拡大断面図である図5に示すよう
に、透明電極(B)5の上に突起14を設けてもよい。
突起14は、その一端は基板の平面側から見て補助電極
11に接するか若しくは重なる位置にあり、液晶の注入
方向に伸びた細長い形状を有するものである。なお、図
5に於いて、図2に於ける参照番号と同じ参照番号は、
図2について説明したものと同じものを意味する。突起
13と同様に、最も大きい厚さTG を有する空隙10G
の部分の突起14Gは、中間の厚さTB を有する空隙1
0Bの部分の突起14Bよりも長くなっており、最も小
さい厚さTR を有する空隙10Rの部分には突起が設け
られていない。即ち、空隙10の厚さが大きい程、その
区域に設けられた突起14が長くなるように、空隙10
の厚さに応じて突起14の長さを変化させている。突起
14を有する液晶表示素子用セルに液晶を注入する際の
液晶の挙動は、突起13を有する液晶表示素子用セルに
ついて図4を参照して説明した液晶の挙動と同様であ
る。
【0032】本発明の液晶表示素子用セルは、突起13
と突起14との両方を設けたものであってもよい。
【0033】突起13は、必ずしも空隙10のカラーフ
ィルターに対応する区域の端辺部に相当する位置に設け
る必要はなく、また突起14は、必ずしも帯状電極
(B)の端辺部に設ける必要はなく、液晶の注入方向に
沿っている限り、帯状電極の任意の場所に設けることが
できる。また、突起13及び突起14の長さは一義的に
決めることはできず、突起の大きさ(幅及び高さ)、空
隙の厚さ、配向膜の性状、液晶の性質、液晶の注入条件
等に応じて、図4(4)に示すように各空隙内の液晶の
先端が川下の補助電極に殆ど同時に到着するように調節
することが必要である。突起13及び突起14の長さ
は、実験的に容易に決定することができる。一般に、各
ユニット内で厚さが最も小さい区域には突起13、14
を設ける必要はないが、所望により突起13、14を設
けてもよい。
【0034】空隙10R、空隙10B、及び空隙10G
は、図1に示したような厚さの関係になっていることに
限定されるものではなく、それぞれ任意の大きさであっ
てよい。また、空隙10R、空隙10B、及び空隙10
Gの配列順序も、図1に示したような順序になっている
ことに限定されるものではなく、それぞれ任意の順序で
あってよい。また、一個のユニット内に於けるカラーフ
ィルターの種類は、図に示した三色に限定されるもので
はなく、二色であっても四色以上であってもよい。
【0035】補助電極は、一般に、Al、Ni、Mo、
Cr、Ti、Ta等の材料から作られた、幅1〜100
μm、厚さ0.1〜1μm程度の大きさのもので、スパ
ッタリング、真空蒸着、メッキ、印刷のような方法で、
帯状電極(A)の上に形成することができる。
【0036】また、突起13及び突起14は、一般に、
Al、Ni、Mo、Cr、Ti、Ta、シール材等の材
料から作られた、幅1〜100μm、厚さ0.1〜1μ
m程度の大きさのもので、スパッタリング、真空蒸着、
メッキ、印刷のような方法で、帯状電極(A)又は帯状
電極(B)の上に形成することができる。
【0037】本発明の液晶表示素子用セルにおいて、補
助電極の構造及び液晶を封入する空隙の形状が前記のよ
うに規定されている他は、従来の液晶表示素子用セルに
使用されている基板、帯状電極、補助電極、配向膜、そ
の他の構成部品、液晶表示素子用セルのその他の構造、
それらの製造方法を使用することができる。例えば、本
発明の液晶表示素子用セルの二枚の基板のうち少なくと
も一方は、透明な帯状電極が設けられた透明な基板であ
り、上記例示した液晶表示素子用セルの構成以外に、絶
縁膜、平滑膜、配向膜同士を接合する点状の接合部など
を設けてもよく、ブラックマスクを除くこともできる。
【0038】
【実施例】次に、実施例により本発明を更に詳細に説明
する。
【0039】[実施例1]ガラス基板(100mm角)
上に、赤(R)、青(B)、緑(G)の三色のカラーフ
ィルターを注入口端部の画素が赤になるようにフォトリ
ソ法によりパターニング形成し、その上にポリイミド系
樹脂の保護膜をスピンコータによって厚さ2μmに形成
した。その上にセグメント電極(透明電極)をフォトリ
ソ法により幅130μmで、20μmの間隔にパターニ
ング形成し、その上にポリイミド系樹脂LQ−1800
(日立化成工業株式会社製)をスピンコータによって塗
布し乾燥後、ラビング処理して配向膜を形成して、基板
(A)を作成した。各画素上の表面形状を触針式表面粗
さ測定器で測定したところ画素上の高さは、R>B>G
の順になっていた。
【0040】また、別のガラス基板(100mm角)上
に、コモン電極(透明電極)をフォトリソ法により幅3
00μmにパターニング形成し、コモン電極の端部に、
図4(1)に示すような補助電極11及び突起13B及
び突起13Gを、スパッタ法によりNiから形成し、そ
の上に基板(A)と同様にして配向膜を形成して、基板
(B)を作成した。補助電極の形状は厚さ0.3μm、
幅60μmの帯状とし、突起13Bは、幅20μm、長
さ100μm、厚さ0.3μmとし、突起13Gは、幅
20μm、長さ300μm、厚さ0.3μmとした。
【0041】接合部を形成するために、一方の基板に接
合剤ストラクトボンドXN−5A(三井東圧株式会社
製)に1.8μmの真し球(触媒化成株式会社製)を練
り込んで10重量%に調整した接合剤を、基板を貼り合
わせたときに、接合部が補助電極及び突起上に重ならな
い位置にスクリーン印刷により点状に印刷した。
【0042】他方の基板周辺部には周辺シール剤を幅2
mmで形成し、同時にコモン電極取り出し口側の周辺シ
ールの一部を切り欠いて注入口を形成した。
【0043】このように形成された二枚の基板を配向膜
同士が対面し、それぞれの基板に設けられた透明電極が
直交するように合わせ、図4(1)に示すように補助電
極と突起とが画素の端部にくるように位置決めして、加
熱圧着させてセルを作成した。
【0044】このセルの注入口に液晶DOF0004
(大日本インキ株式会社製)を接触させ、ホットプレー
ト上でセル温度を100℃に保持して注入させ、液晶の
注入状況を反射型顕微鏡で観察したところ、図4(2)
〜(4)に示すように液晶が進行し、エアーポケットを
発生することなくギャップ内に液晶を充填することがで
きた。
【0045】
【発明の効果】本発明の液晶表示素子用セルは、常圧下
で液晶を注入しても、液晶層内に気泡を残すことなく円
滑に液晶を注入することができ、液晶層内に気泡が存在
しない液晶表示素子を製造することができるという顕著
な効果を奏する液晶表示素子用セルである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶表示素子用セルの一実施例の一部
を拡大して模式的に示した断面図である。
【図2】図1の液晶表示素子用セルの平面図である。
【図3】図2に於けるB−B線断面の一部拡大断面図で
ある。
【図4】図1の液晶表示素子用セルの一部拡大平面図で
ある。
【図5】液晶表示素子用セルの他の例の一部拡大断面図
である。
【図6】従来公知の液晶表示素子用セルの一実施例の一
部を拡大して模式的に示した断面図である。
【図7】図6の液晶表示素子用セルの平面図である。
【図8】図7に於けるC−C線断面の一部拡大断面図で
ある。
【図9】図7に於けるD−D線断面の一部拡大断面図で
ある。
【図10】図6の液晶表示素子用セルの一部拡大平面図
である。
【符号の説明】
1 液晶表示素子用セル 2 透明基板 3 ブラックマスク 4 カラーフィルター 5 透明電極(B) 6 配向膜(B) 7 透明基板 8 透明電極(A) 9 配向膜(A) 10 空隙 11 補助電極 12 液晶注入口 13 突起 14 突起 U ユニット 100 液晶表示素子用セル 101 透明基板 102 ブラックマスク 103 カラーフィルター 104 透明電極(B) 105 配向膜 106 透明基板 107 透明電極(A) 108 配向膜 109 空隙 110 補助電極

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数個の帯状電極(A)及びその上に設
    けられた配向膜を有する基板(A)と、二色以上のカラ
    ーフィルターからなる複数個のカラーユニット、複数個
    の帯状電極(B)、そして配向膜からなる積層体を有す
    る基板(B)とを、帯状電極(A)と帯状電極(B)と
    が互いに交差するように、かつ配向膜同士がその間に空
    隙を形成するように配設してなるカラー液晶表示素子用
    セルに於いて、何れか一方の基板に、カラーユニット内
    の異なる色のカラーフィルターの並びの方向に伸びた細
    帯状の補助電極が設けられ、液晶の注入方向が補助電極
    の長手方向に対して直交する方向になる端辺部に液晶注
    入口が設けられ、空隙の厚さが、それぞれのユニットに
    対応する領域内で、カラーフィルターに対応する区域で
    異なるように形成されており、それぞれの該ユニットに
    対応する領域内の少なくとも一個の区域で、何れか一方
    の帯状電極の表面にその一端が基板の平面側から見て補
    助電極に接するか若しくは重なる位置にあり液晶の注入
    方向に伸びる細長い突起が設けられていることを特徴と
    するカラー液晶表示素子用セル。
  2. 【請求項2】 該突起が、それぞれのユニットに対応す
    る領域内で各カラーフィルターに対応する区域の全て又
    は空隙の厚さが最小の区域を除く全ての区域に設けられ
    ており、該突起の長さが、各カラーフィルターに対応す
    る区域の空隙の厚さに応じて、空隙の厚さが大きい区域
    に於けるほど長くなるように変化していることを特徴と
    する、請求項1に記載のカラー液晶表示素子用セル。
JP4032787A 1992-01-23 1992-01-23 カラー液晶表示素子用セル Withdrawn JPH05203970A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4032787A JPH05203970A (ja) 1992-01-23 1992-01-23 カラー液晶表示素子用セル

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4032787A JPH05203970A (ja) 1992-01-23 1992-01-23 カラー液晶表示素子用セル

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05203970A true JPH05203970A (ja) 1993-08-13

Family

ID=12368565

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4032787A Withdrawn JPH05203970A (ja) 1992-01-23 1992-01-23 カラー液晶表示素子用セル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05203970A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001016646A1 (fr) * 1999-09-01 2001-03-08 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Panneau d'affichage a cristaux liquides et son procede de production
US6266121B1 (en) 1996-11-28 2001-07-24 Sharp Kabushiki Kaisha Liquid crystal display element and method of manufacturing same
US7057684B2 (en) * 2000-10-17 2006-06-06 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Liquid crystal display with varying thickness

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6266121B1 (en) 1996-11-28 2001-07-24 Sharp Kabushiki Kaisha Liquid crystal display element and method of manufacturing same
WO2001016646A1 (fr) * 1999-09-01 2001-03-08 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Panneau d'affichage a cristaux liquides et son procede de production
US7057684B2 (en) * 2000-10-17 2006-06-06 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Liquid crystal display with varying thickness

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20070024796A1 (en) Display panel, laminated substrate, liquid crystal cell and method of manufacturing laminated substrate
JP2001117103A (ja) 液晶表示装置及びその製造方法
JPS6290623A (ja) 強誘電性液晶素子
JPH07281195A (ja) 液晶表示装置及びその製造方法
TW200540503A (en) Liquid crystal display device having an injection hole for liquid crystal
US8149373B2 (en) Liquid crystal display
US6867840B2 (en) Method of manufacturing a liquid crystal display panel
CN110824781A (zh) 显示面板及其制备方法、显示装置
JP2000221506A (ja) 液晶表示装置
JP2006071750A (ja) 液晶表示装置
JPH05203970A (ja) カラー液晶表示素子用セル
JP2000338514A (ja) 液晶表示装置
JP4876470B2 (ja) 表示素子
KR100296873B1 (ko) 액정표시장치와그제조방법
JPH0497321A (ja) 液晶表示素子
JP3176431B2 (ja) 液晶表示装置
JPH10123571A (ja) 液晶表示装置及びその製造方法
JPS62192725A (ja) 液晶表示素子
JP3368144B2 (ja) 液晶素子
JPH02127613A (ja) 液晶表示素子の製造方法及び液晶表示素子製造用の空セル部材
JPH05203972A (ja) カラー液晶表示素子用セル
JP2007520745A (ja) 表示装置及び表示装置を製造する方法
JP2002055334A (ja) 高開口率を有するカラー型液晶表示装置
JPH04340927A (ja) 液晶表示素子
JPH06273777A (ja) 液晶パネル

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 19990408