JPH05201963A - 新規なビタミンd3類縁体 - Google Patents

新規なビタミンd3類縁体

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JPH05201963A
JPH05201963A JP4228437A JP22843792A JPH05201963A JP H05201963 A JPH05201963 A JP H05201963A JP 4228437 A JP4228437 A JP 4228437A JP 22843792 A JP22843792 A JP 22843792A JP H05201963 A JPH05201963 A JP H05201963A
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Katsuhiko Izeki
克彦 伊関
Takafumi Nagai
隆文 永井
Yoko Tanaka
洋子 田中
Nobuo Ikegawa
信夫 池川
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は新規なビタミンD3類縁体、更に詳
しくは、優れた薬理作用、特に生体内のカルシウム調節
作用および腫瘍細胞の分化誘導作用を有する新規ビタミ
ンD3類縁体を提供することを目的とする。 【構成】 本発明化合物は、一般式: 【化1】 (ただし、式中R1は水素原子およびR2は水酸基、また
はR1は水酸基およびR2は水素原子、Xは水素原子、水
酸基または水酸基の保護基で保護された水酸基、R3
水素原子または水酸基の保護基である)で表わされる新
規含フッ素ビタミンD3類縁化合物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は生体内カルシウムの調節
作用および腫瘍細胞の分化誘導作用を有する新規なビタ
ミンD3類縁体に関する。
【0002】
【従来の技術】ビタミンD3の生体内代謝産物であり、
活性型ビタミンD3として知られている1α,25−ジヒ
ドロキシビタミンD3が、腸からのカルシウム吸収促進
作用を有し、骨病変等の治療薬として有効であることが
知られている。また、最近この活性型ビタミンD3およ
びその類縁体に、癌化した細胞を正常細胞に戻す分化誘
導作用(田中弘文ら:生化学55巻,1323ページ,19
83年)が見出され、実際にこれらのうちの一部のもの
に癌の進行を阻止する作用(K.W.Colton,et.al.,Lan
cet,Jan. 28,188頁,1989年)が認められてい
る。しかし、活性型ビタミンD3類はカルシウム代謝に
対して強力な作用を有しており、この作用はビタミンD
3類を制癌剤として用いる場合好ましくない副作用であ
る。 一般式:
【化2】 (ただし、式中Rは水素原子または水酸基を示す。)で表
されるビタミンD3様活性を示す新規ビタミンD誘導体
が特開平3−68528号に記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題および課題を解決するた
めの手段】本発明者らは、カルシウム代謝および細胞分
化誘導に対する優れた作用を示す新規ビタミンD3類縁
化合物の創製を目的として研究を行い、所望の特性を有
するビタミンD3を見いだし、本発明を完成した。本発
明の目的は、薬理作用、特に細胞分化誘導作用に基づく
抗腫瘍作用を有する新規ビタミンD3類縁体を提供する
ことである。本発明の他の目的は、該ビタミンD3類縁
体の製造法を提供することである。これらの本発明の目
的および本発明によりもたらされる利点は、下記の記載
から当業者にとって明白である。
【0004】本発明で提供される新規ビタミンD3類縁
体は、一般式:
【化3】 (ただし、式中R1は水素原子およびR2は水酸基、また
はR1は水酸基およびR2は水素原子、Xは水素原子、水
酸基または水酸基の保護基で保護された水酸基、R3
水素原子または水酸基の保護基である)で表される。こ
こで、水酸基の保護基としては、トリメチルシリル基、
t−ブチルジメチルシリル基、t−ブチルジフェニルシリ
ル基等のシリルエーテル系の保護基が挙げられる。
【0005】前記一般式[I]で表される化合物の具体例
としては、 26,26,26,27,27,27−ヘキサフルオロ−2
4−ホモ−22S,25−ジヒドロキシビタミンD3[R1
がOH、R2がH、R3がHおよびXがHである化合物
[I]](化合物A1) 26,26,26,27,27,27−ヘキサフルオロ−2
4−ホモ−22R,25−ジヒドロキシビタミンD3[R1
がH、R2がOH、R3がHおよびXがHである化合物
[I]](化合物A2) 26,26,26,27,27,27−ヘキサフルオロ−2
4−ホモ−1α,22S,25−トリヒドロキシビタミン
3[R1がOH、R2がH、R3がHおよびXがOHであ
る化合物[I]](化合物B1) 26,26,26,27,27,27−ヘキサフルオロ−2
4−ホモ−1α,22R,25−トリヒドロキシビタミン
3[R1がH、R2がOH、R3がHおよびXがOHであ
る化合物[I]](化合物B2) 化合物A1または化合物A2の3−トリメチルシリルエー
テル 化合物A1または化合物A2の3−t−ブチルジメチルシ
リルエーテル 化合物A1または化合物A2の3−t−ブチルジフェニル
シリルエーテル 化合物B1または化合物B2の1α,3−ビス(トリメチル
シリルエーテル) 化合物B1または化合物B2の1α,3−ビス(t−ブチル
ジメチルシリル)エーテル 化合物B1または化合物B2の1α,3−ビス(t−ブチル
ジフェニルシリル)エーテル を挙げることができるが、これらに限定されるものでは
ない。
【0006】本発明化合物[I]は種々の方法で製造しう
るが、その最良の方法の一例を以下に示す。即ち、一般
式[II]:
【化4】 (ただし、式中、R4はOR6およびR5は水素原子、また
はR4は水素原子およびR5はOR6、R6は水酸基の保護
基である)で表されるケトン体と、一般式[III]:
【化5】 (ただし、式中、R7は水酸基の保護基、Yは水素原子ま
たはR7Oを表し、Phはフェニルを意味する)で表され
るホスフィンオキシドから誘導されるアニオンとをカッ
プリング反応に供し、必要に応じて脱保護することによ
って得られる。ホスフィンオキシドのアニオンへの誘導
は塩基の存在で達せられ、用いられる塩基としてはn−
ブチルリチウム等のアルキルリチウムが好ましい。
【0007】化合物[II]と化合物[III]の上記カッ
プリング反応は、低温、例えば−100℃〜−50℃、
好ましくは−80℃〜−20℃で、不活性雰囲気下(例
えばアルゴン雰囲気下)にて、エーテル系溶媒(例えばジ
エチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)など)中
で10分〜24時間、好ましくは30分〜2時間行う。
得られる生成物[I]をシリカゲルクロマトグラフィーな
どの公知の方法によって精製することができる。化合物
[I]からの水酸基の脱保護は公知の方法で行うことがで
きる。
【0008】一般式[II]における水酸基の保護基R6
はt−ブチルジメチルシリル基等のシリル系保護基やア
セチル基等のアシル系保護基が好ましい。一般式[II
I]における水酸基の保護基R7はt−ブチルジメチルシ
リル基等のシリル系保護基が好ましい。上記カップリン
グ反応に使用される出発化合物[III]の製造法は、バ
ギオリニら(E.G.Baggiolini et al.), J.Am.Che
m.Soc., 104巻、2945頁、1982年および特
開平2−250844号等に開示されている。一方、も
う一つの出発物質[III]は下記の反応工程で製造する
ことができる。
【化6】
【化7】 (ただし、式中R4およびR5は前記と同意義、R8および
9はそれぞれ水酸基の保護基である)
【0009】上記反応工程に従って、出発物質[II]を
製造することができる。まず、化合物(1)をグリニャー
ル試薬と反応させて化合物(2)を得、該化合物(2)の水
酸基を通常の方法を用いて水酸基の保護基で保護する。
得られる化合物(3)をヘキサフルオロアセトンと反応さ
せて化合物(4)を得、該化合物(4)から水酸基の保護基
9を除去し、得られる化合物(5)を酸化する。得られ
る化合物(6)をパラジウム/炭素の存在下に水素添加
し、次いで得られる化合物(7)を還元して化合物(8)を
得る。化合物(8)は2種の異性体(22S−異性体およ
び22R−異性体)の混合物である。各異性体を単離し
た後、それらの水酸基を保護して化合物(9)を得る。化
合物(9)から水酸基の保護基R8を除去して化合物(1
0)を得、最後に化合物(10)を酸化する。上記反応工
程の詳細な反応条件は後記参考例1〜13に記載する。
以下、実施例、試験例により本発明を具体的に説明する
が、本発明はそれらに限定されるものではない。また、
実施例、試験例に挙げる各化合物には番号が付けられる
が、この番号は前記反応工程において各化合物に付した
化合物番号がそのまま対応している。
【0010】
【実施例】実施例1 1−1 .化合物[II]と化合物[III]のヴィティッヒ
反応による26,26,26,27,27,27−ヘキサフ
ルオロ−24−ホモ−1α,22S,25−トリヒドロキ
シビタミンD3(化合物B1)の1α,3,22S−トリス(t
−ブチルジメチルシリル)エーテルの合成 R7がt−ブチルジメチルシリルであり、Yがt−ブチ
ルジメチルシリルオキシである化合物[III](320m
g)の無水テトラヒドロフラン(8ml)溶液にn−ブチルリ
チウム(2.5M,ヘキサン溶液)を−78℃で滴下し、反
応混合液を同温度で5分間撹拌する。反応混合物に無水
テトラヒドロフラン(1ml)中の参考例10で得られるR
4がt−ブチルジメチルシリルオキシ、R5が水素原子で
ある化合物[II](27mg)の溶液を一度に加える。混合
物を室温まで暖め、次いで10分間撹拌する。反応混合
物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで
抽出する。酢酸エチル層を水洗し、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥する。溶媒留去後、残渣をカラムクロマトグラ
フィー(SiO2、溶離液;n−ヘキサン:酢酸エチル=2
0:1)で精製し、標記化合物(28.3mg、収率63.2
%)を無色粘稠性物質で得る。1 H−NMR(CDCl3)δ:0.03(3H,s),0.06(6
H,s),0.54(3H,s),0.83〜0.93(3H,m),0.
88(9H,s),0.88(9H,s),0.89(9H,s),1.1
2〜2.08(19H,m),2.21(1H,d−d,J=13.
8,7.4Hz),2.45(1H,d−d,J=13.8,4.7H
z),2.75〜2.90(1H,m),3.02(1H,bs),3.5
5〜3.77(1H,m),4.10〜4.27(1H,m),4.3
3〜4.45(1H,m),4.85〜4.90(1H,m),5.1
7〜5.23(1H,m),6.02(1H,d,J=11.4H
z),6.24(1H,d,J=11.4Hz)。 IR(ニート):3416,2930cm-1
【0011】1−2.脱シリル化による26,26,26,
27,27,27−ヘキサフルオロ−24−ホモ−1α,
22S,25−トリヒドロキシビタミンD3(化合物B1)
の合成 実施例1−1で得た化合物B1のトリス(t−ブチルジメ
チルシリル)エーテル(26.3mg)の無水テトラヒドロフ
ラン溶液(1ml)に、テトラ(n−ブチル)アンモニウムフ
ルオリドのテトラヒドロフラン溶液(1M、0.3ml)を
室温で滴下し、混合物を室温で12.5時間撹拌する。
反応混合液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸
エチルで抽出する。有機層を水洗し、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥する。溶媒留去後、残渣をカラムクロマトグ
ラフィー(SiO2、溶離液;n−ヘキサン:酢酸エチル=
1:1)で分離し、標記化合物B1(15.58mg、収率9
5.8%)を無色針状結晶で得る。1 H−NMR(CD3OD)δ:0.58(3H,s),0.92
(3H,d,J=6.5Hz),1.20〜2.35(20H,m),
2.40〜2.62(1H,m),2.75〜2.95(1H,m),
3.60〜3.78(1H,m),4.00〜4.25(1H,m),
4.25〜4.45(1H,m),4.57(1H,bs),4.90
〜5.00(1H,m),5.27〜5.34(1H,m),6.09
(1H,d,J=11.2Hz),6.33(1H,d,J=11.2
Hz)。 IR(KBr):3420,2940cm-1
【0012】実施例2 26,26,26,27,27,27−ヘキサフルオロ−2
4−ホモ−22S,25−ジヒドロキシビタミンD3(化
合物A1)の合成 R7がt−ブチルジメチルシリルであり、Yが水素原子
である化合物[III]を用いる以外は実施例1と同様の
方法により、化合物A1を無色粉末固体で得る(収率6
2.0%)。1 H−NMR(CD3OD)δ:0.56(3H,s),0.91
(3H,d,6.7Hz),1.20〜2.60(24H,m),2.8
5(1H,m),3.65(1H,m),3.76(1H,m),4.74
(1H,bs),5.03(1H,bs),6.03(1H,d,J=1
1.0Hz),6.22(1H,d,J=11.0Hz)。 IR(KBr):3374,2947,1211,1047cm
-1
【0013】実施例3 3−1 .化合物[II]と化合物[III]のヴィティッヒ
反応による26,26,26,27,27,27−ヘキサフ
ルオロ−24−ホモ−1α,22R,25−トリヒドロキ
シビタミンD3(化合物B2)の1α,3,22R−トリス(t
−ブチルジメチルシリル)エーテルの合成 R7がt−ブチルジメチルシリルであり、Yがt−ブチ
ルジメチルシリルオキシである化合物[III](452m
g)の無水テトラヒドロフラン(11ml)溶液にn−ブチル
リチウム(2.5M,ヘキサン溶液)を−78℃で滴下し、
反応混合液を同温度で5分間撹拌する。反応混合物に無
水テトラヒドロフラン(1.5ml)中の参考例13で得ら
れるR4が水素原子、R5がt−ブチルジメチルシリルオ
キシである化合物[II](43.85mg)の溶液を一度に
加える。混合物を室温まで暖め、次いで10分間撹拌す
る。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、
酢酸エチルで抽出する。酢酸エチル層を水洗し、無水硫
酸マグネシウムで乾燥する。溶媒留去後、残渣をカラム
クロマトグラフィー(SiO2、溶離液;n−ヘキサン:酢
酸エチル=20:1)で精製し、標記化合物(43.3mg、
収率58.9%)を無色粘稠性物質で得る。1 H−NMR(CD3OD)δ: 0.06(3H,s)、0.09
(15H,s)、0.56(3H,s)、0.86〜1.05(3
H,m)、0.89(9H,s)、0.90(18H,s)、1.10
〜2.08(20H,m)、2.15〜2.29(1H,m)、2.
40〜2.53(1H,m)、2.77〜2.92(1H,m)、
3.64〜3.76(1H,m)、4.18〜4.30(1H,
m)、4.38〜4.47(1H,m)、4.82〜4.90(1
H,m)、5.18〜5.24(1H,m)、6.07(1H,d,J
=11.4Hz)、6.25(1H,d,J=11.4Hz)。 IR(ニート): 3421、2929、2857cm-1
【0014】3−2.脱シリル化による26,26,26,
27,27,27−ヘキサフルオロ−24−ホモ−1α,
22R,25−トリヒドロキシビタミンD3(化合物B2)
の合成 実施例3−1で得た化合物B2のトリス(t−ブチルジメ
チルシリル)エーテル(43.3mg)と酸性イオン交換樹脂
(50W−4X)(1.5g)のメタノール溶液(15ml)を室
温で24時間撹拌する。イオン交換樹脂を濾別し、酢酸
エチルで洗う。溶媒留去後、残渣をカラムクロマトグラ
フィー(SiO2、溶離液;n−ヘキサン:酢酸エチル=1:
1)で精製し、標記化合物B2(25.36mg、収率95
%)を無色針状結晶で得る。1 H−NMR(CD3OD)δ: 0.59(3H,s)、0.93
(3H,d,J=6.8Hz)、1.15〜2.10(20H,
m)、2.20〜2.33(1H,m)、2.45〜2.60(1
H,m)、2.80〜2.93(1H,m)、3.57〜3.70
(1H,m)、4.07〜4.22(1H,m)、4.32〜4.4
1(1H,m)、4.85〜5.00(1H,m)、5.27〜5.
35(1H,m)、6.10(1H,d,J=11.4Hz)、6.
32(1H,d,J=11.4Hz)。 IR(KBr): 3438、2947、1214cm-1
【0015】参考例1 化合物(1)のグリニャール反応によるR8がベンジルで
ある化合物(2)の合成 R8がベンジルである化合物(1)(327mg)の無水ジエ
チルエーテル(3ml)溶液に、アリルマグネシウムブロミ
ド−テトラヒドロフラン溶液(2M、2ml)を0℃で滴下
し、混合物を1時間撹拌する。反応混合液を飽和塩化ア
ンモニウム水溶液中に加え、ジエチルエーテルで抽出す
る。エーテル層を水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾燥
する。溶媒留去後、残渣をカラムクロマトグラフィー
(SiO2、n−ヘキサン:塩化メチレン=1:1)で精製
し、2種類のジアステレオマー、化合物(2−1)(17
6mg、収率47.2%)と化合物(2−2)(147mg、収
率39.4%)をそれぞれ無色油状物で得る。2−1の物
性値は次の通りである。1 H−NMR(CDCl3)δ:0.92(3H,d,J=5.9H
z),0.97(3H,s),1.10〜2.40(16H,m),3.
64〜3.80(2H,m),4.36(1H,d,J=12.3H
z),5.02〜5.21(2H,m),5.64〜5.87(1H,
m),7.17〜7.50(5H,m)。 IR(ニート):3421,2938,2865cm-1。 2−2の物性値は次の通りである。1 H−NMR(CDCl3)δ:0.93(3H,d,J=6.8H
z),0.99(3H,s),1.00〜2.29(16H,m),3.
64〜3.78(2H,m),4.36(1H,d,J=12.4H
z),4.63(1H,d,J=12.4Hz),5.03〜5.21
(2H,m),5.66〜6.00(1H,m),7.18〜7.42
(5H,m)。 IR(ニート):3406,2937,2864cm-1
【0016】参考例2 化合物(2)のアセチル化によるR8がベンジルであり、
9がアセチルである化合物(3)の合成 参考例(1)で得た化合物(2−1)(176mg)、無水酢酸
(204mg)およびピリジン(1ml)の混合物を室温で13
時間撹拌する。反応混合液をジエチルエーテルで抽出
し、エーテル層を希塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム溶
液、および飽和食塩水で洗い、無水硫酸マグネシウムで
乾燥する。溶媒留去後、残渣をカラムクロマトグラフィ
ー(SiO2、溶離液;n−ヘキサン:塩化メチレン=2:
1)で精製し、化合物(3)(185mg、収率94.5%)を
無色油状物で得る。1 H−NMR(CDCl3)δ:0.96(3H,s),0.97(3
H,d,J=6.4Hz),1.05〜2.09(14H,m),2.0
3(3H,s),2.20(1H,d−d−d,J=7.0,7.0,1
3.0Hz),2.39(1H,d−d−d,J=7.0,7.0,1
3.0Hz),3.66〜3.73(1H,m),4.35(1H,d,
J=12.3Hz),4.61(1H,d,J=12.3Hz),4.
97〜5.14(2H,m),5.59〜5.83(1H,m),7.
17〜7.38(5H,m)。 IR(ニート):2940,2867,1735cm-1
【0017】参考例3 化合物(3)とヘキサフルオロアセトンのエン反応による
8がベンジルであり、R9がアセチルである化合物(4)
の合成 参考例2で得た化合物(3)(1.20g)のベンゼン溶液
(10mg)にステンレスオートクレーブ中、ヘキサフルオ
ロアセトン(1ml)を封じ、150℃で39時間加熱す
る。放冷後、パージし、反応混合液をジエチルエーテル
で抽出する。溶媒留去後、残渣をカラムクロマトグラフ
ィー(SiO2、溶離液;n−ヘキサン:酢酸エチル=10:
1)で精製し、化合物(4)(1.267g、収率73.7%)
を無色針状結晶で得る。 mp134.8°〜135.9℃。1 H−NMR(CDCl3)δ:0.96(3H,d,J=6.7H
z),0.96(3H,s),1.08〜2.11(14H,m),2.
08(3H,s),2.71(2H,d,J=7.2Hz),3.41
(1H,s),3.65〜3.80(1H,m),4.35(1H,d,
J=12.3Hz),4.61(1H,d,J=12.3Hz),5.
50(1H,d−t,J=15.6,5.1Hz),5.71(1H,
d−d,J=15.6,5.2Hz),7.19〜7.40(5H,
m)。 IR(KBr):3364,2932,1720cm-1
【0018】参考例4 化合物(4)の加水分解によるR8がベンジルである化合
物(5)の合成 参考例3で得た化合物(4)(1.195g)とK2CO3(1.
38g)のメタノール溶液(15ml)を室温で48時間撹拌
する。反応混合液を水中に加え、ジエチルエーテルで抽
出する。エーテル層を水洗し、無水硫酸マグネシウムで
乾燥する。溶媒留去後、残渣をカラムクロマトグラフィ
ー(SiO2、溶離液;n−ヘキサン:酢酸エチル=2:1)
で精製し、化合物(5)(1.0186g、収率92.4%)
を無色針状結晶で得る。 mp130.0〜130.5℃。1 H−NMR(CDCl3)δ:0.87(3H,d,J=6.4H
z),0.97(3H,s),1.06〜2.10(14H,m),2.
73(2H,d,J=7.5Hz),3.26(1H,bs),3.69
〜3.78(1H,m),4.33(1H,bs),4.36(1H,d,
J=12.3Hz),4.63(1H,d,J=12.3Hz),5.
66(1H,d−t,J=15.5,7.5Hz),5.79(1H,
d−d,J=15.5,3.7Hz),7.18〜7.44(5H,
m)。 IR(KBr):3535,3114,2945cm-1
【0019】参考例5 化合物(5)の酸化によるR8がベンジルである化合物
(6)の合成 ピリジン(2.4g)の無水塩化メチレン溶液(15ml)にア
ルゴン気流下、三酸化クロム(1.2g)を室温で加え、混
合物を15分間撹拌する。この混合物に参考例4で得た
化合物(5)をアルゴン気流下で加え、混合物を室温で1
0分間撹拌する。反応混合液の上澄をデカンテーション
により取り、さらに残渣をジエチルエーテルで洗う。有
機層を合わせ、水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾燥す
る。溶媒留去後、残渣をカラムクロマトグラフィー(Si
2、溶離液;n−ヘキサン:酢酸エチル=10:1)で精
製し、化合物(6)(963mg、収率96%)を無色油状物
で得る。1 H−NMR(CDCl3)δ:1.00(3H,s),1.11(3
H,d,J=6.9Hz),1.00〜2.10(12H,m),2.
73(1H,q−d,J=6.9,9.9Hz),2.86(2H,d,
J=7.6Hz),3.68〜3.78(1H,m),4.35(1
H,d,J=12.3Hz),4.48(1H,bs),4.61(1
H,d,J=12.3Hz),6.31(1H,d,J=15.6H
z),6.89(1H,d−t,J=15.6,7.6Hz),7.20
−7.43(5H,m)。 IR(ニート):3299,2936,1686,1660c
m-1
【0020】参考例6 化合物(6)の還元によるR8がベンジルである化合物
(7)の合成 参考例5で得た化合物(6)(464mg)を5%Pd−C(2
0mg)を触媒としてメタノール(20ml)中、水素雰囲気
下で1時間撹拌する。触媒を濾過して除去し、溶媒留去
後、残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、溶離
液;n−ヘキサン:酢酸エチル=5:1)で精製し、化合物
(7)(446.7mg、収率96%)を無色油状物で得る。1 H−NMR(CDCl3)δ:0.98(3H,s),1.09(3
H,d,J=6.8Hz),1.05〜2.12(16H,m),2.
40〜2.78(4H,m),3.68−3.77(1H,m),4.
35(1H,d,J=12.3Hz),4.62(1H,d,J=1
2.3Hz),7.20〜7.45(5H,m)。 IR(ニート):3283,2936,1694cm-1
【0021】参考例7 化合物(7)の還元によるR8がベンジルである化合物
(8)の合成 参考例6で得た化合物(7)(446.7mg)のエタノール
溶液(1ml)に水素化ホウ素ナトリウム(33.4mg)を加
え、混合物を室温で2.5時間撹拌する。反応混合液を
氷水中に加え、ジエチルエーテルで抽出する。エーテル
層を水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾燥する。溶媒留
去後、残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、溶離
液;塩化メチレン:アセトニトリル=50:1)で精製
し、化合物(8)の2種類のジアステレオマー(22S−
化合物および22R−化合物)をそれぞれ303mg(収率
67%)および104mg(収率23%)得る。それぞれの
物性値は次の通り。 主生成物(22S−化合物):無色針状結晶、 mp156.9〜157.6℃、1H−NMR(CD3COC
3)δ:0.91(3H,d,J=6.5Hz),0.97(3H,
s),1.10〜2.13(19H,m),3.24(1H,d,J=
5.6Hz),3.60〜3.80(2H,m),4.35(1H,d,
J=12.3Hz),6.54(1H,s),7.14〜7.45
(5H,m)、 IR(KBr):3536,2942cm-1。 他方の異性体(22R−化合物):無色針状結晶、 mp142.3〜144.0℃、1 H−NMR(CD3CN)δ:0.87(3H,d,J=6.7
Hz),0.94(3H,s),1.00〜2.10(19H,m),
2.87(1H,d,J=4.4Hz),3.50〜3.68(1
H,m),3.68〜3.80(1H,m),4.32(1H,d,J=
12.1Hz),4.59(1H,d,J=12.1Hz),5.95
(1H,bs),7.10〜7.44(5H,m)、 IR(KBr):3512,3156,2932cm-1
【0022】参考例8 22S−化合物(8)のt−ブチルジメチルシリル化によ
る、R4がt−ブチルジメチルシリル、R5が水素原子、
およびR8がベンジルである22S−化合物(9)の合成 参考例7で得た22S−化合物(8)(164mg)の無水塩
化メチレン溶液に2,6−ルチジン(284μl)およびt
−ブチルジメチルシリルトリフレート(267μl)を0
℃で加え、混合物を室温で13時間撹拌する。反応混合
液を氷水中に加え、塩化メチレンで抽出する。塩化メチ
レン層を水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾燥する。溶
媒留去後、残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2
溶離液;n−ヘキサン:塩化メチレン=1:1)で精製し、
22S−化合物(9)(200mg、収率100%)を無色粘
稠性物質で得る。1 H−NMR(CDCl3)δ:0.03(3H,s),0.05(3
H,s),0.88(9H,s),0.88(3H,d,J=5.7H
z),0.96(3H,s),1.05〜2.07(20H,m),3.
05(1H,s),3.58〜3.75(2H,m),4.36(1
H,d,J=12.4Hz),4.62(1H,d,J=12.4H
z),7.19〜7.43(5H,m)。 IR(ニート):3385,2932,2859cm-1
【0023】参考例9 22S−化合物(9)の加水分解による脱ベンジル化によ
る、R4がt−ブチルジメチルシリル、R5が水素原子で
ある22S−化合物(10)の合成 参考例8で得た22S−化合物(9)(200mg)を5%P
d−C(10mg)を触媒として、メタノール中(10ml)、
水素雰囲気下、室温、常圧で13時間撹拌する。触媒を
濾過して除去し、濾液を濃縮し、残渣をカラムクロマト
グラフィー(SiO2、溶離液;n−ヘキサン:塩化メチレ
ン=5:1)で精製し、22S−化合物(10)(162m
g、収率95%)を無色針状結晶で得る。 mp116.1℃〜117.0℃。1 H−NMR(CDCl3)δ:0.03(3H,s),0.04(3
H,s),0.85(3H,d,J=6.1Hz),0.88(9H,
s),0.92(3H,s),1.04〜2.10(20H,m),3.
56〜3.71(1H,m),4.03〜4.15(1H,m),4.
27(1H,bs)。 IR(KBr):3504,2956,1463cm-1
【0024】参考例10 22S−化合物(10)の酸化によるR4がt−ブチルジ
メチルシリル、R5が水素原子である化合物22S−[I
I]の合成 参考例9で得た22S−化合物(10)(160mg)の無水
塩化メチレン溶液をピリジニウムクロロクロメート(2
16mg)の無水塩化メチレン懸濁液に滴下し、混合物を
室温で2時間撹拌する。反応混合物をジエチルエーテル
で抽出し、エーテル層を水洗し、無水硫酸マグネシウム
で乾燥する。溶媒留去後、残渣をカラムクロマトグラフ
ィー(SiO2、溶離液;n−ヘキサン:酢酸エチル=5:
1)で精製し、22S−化合物[II](152mg、収率9
5%)を無色針状結晶で得る。 mp128.6℃〜130℃。1 H−NMR(CD3OD)δ:0.08(3H,s),0.09
(3H,s),0.65(3H,s),0.91(9H,s),0.95
(3H,d,J=6.4Hz),1.20〜2.63(20H,m),
3.66〜3.78(1H,m)。 IR(KBr):3243,2961,1698cm-1
【0025】参考例11 22R−化合物(8)のt−ブチルジメチルシリル化によ
る、R4が水素原子、R5がt−ブチルジメチルシリルオ
キシ、およびR8がベンジルである22R−化合物(9)
の合成 参考例7で得た22R−化合物(8)(313mg)の無水塩
化メチレン溶液に2,6−ルチジン(284μl)およびt
−ブチルジメチルシリルトリフレート(267μl)を0
℃で加え、混合物を室温で13時間撹拌する。反応混合
液を氷水中に加え、塩化メチレンで抽出する。塩化メチ
レン層を水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾燥する。溶
媒留去後、残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2
溶離液;n−ヘキサン:塩化メチレン=1:1)で精製し、
22R−化合物(9)(380mg、収率100%)を無色粘
稠性物質で得る。1 H−NMR(CDCl3)δ: 0.03(3H,s)、0.05
(3H,s)、0.88(3H,d,J=6.8Hz)、0.88(9
H,s)、0.96(3H,s)、0.81〜2.09(19H,
m)、3.09(1H,s)、3.58〜3.76(2H,m)、4.
34(1H,d,J=12.3Hz)、4.62(1H,d,J=1
2.3Hz)、7.28〜7.43(5H,m)。 IR(ニート): 3422、2932、2860cm-1
【0026】参考例12 22R−化合物(9)の加水分解による脱ベンジル化によ
る、R4が水素原子、R5がt−ブチルジメチルシリルオ
キシである22R−化合物(10)の合成 参考例11で得た22R−化合物(9)(326.8mg)を
5%Pd−C(20mg)を触媒として、メタノール中(15
ml)、水素雰囲気下、室温、常圧で13時間撹拌する。
触媒を濾過して除去し、濾液を濃縮し、残渣をカラムク
ロマトグラフィー(SiO2、溶離液;n−ヘキサン:塩化
メチレン=5:1)で精製し、22R−化合物(10)(2
08mg、収率74%)を無色粘稠性物質として得る。1 H−NMR(CDCl3)δ: 0.03(3H,s)、0.04
(3H,s)、0.82〜0.99(3H,m)、0.89(9H,
s)、0.92(3H,s)、0.99〜2.12(20H,m)、
3.58〜3.71(1H,m)、4.04〜4.19(1H,
m)、4.35(1H,bs)。 IR(ニート):3286、2950、1464cm−1
【0027】参考例13 22R−化合物(10)の酸化によるR4が水素原子、R
5がt−ブチルジメチルシリルである22R−化合物[I
I]の合成 参考例12で得た22R−化合物(10)(208mg)の無
水塩化メチレン溶液をピリジニウムクロロクロメート
(260mg)の無水塩化メチレン懸濁液に滴下し、混合物
を室温で4時間撹拌する。反応混合物をジエチルエーテ
ルで抽出し、エーテル層を水洗し、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥する。溶媒留去後、残渣をカラムクロマトグラ
フィー(SiO2、溶離液;n−ヘキサン:酢酸エチル=5:
1)で精製し、22R−化合物[II](183mg、収率8
8%)を無色針状結晶で得る。 m.p.: 144〜146℃。1 H−NMR(CDCl3)δ: 0.03(6H,s)、0.64
(3H,s)、0.88(9H,s)、0.94(3H,d,J=6.
7Hz)、1.17〜2.50(19H,m)、3.15(1H,
s)、3.58〜3.69(1H,m)。19 F−NMR(CDCl3)ppm: −76.80(q,J=9.3
Hz)、−77.15(q,J=9.3Hz)。 IR(KBr): 3420、2959、2858、169
8cm-1
【0028】試験例1 血清中カルシウム濃度に対する本発明化合物の作用 試験方法 ビタミンD欠乏ラットの作成および血清中のカルシウム
濃度の測定を森内により述べられている方法(ビタミン
学実験法[I]脂溶性ビタミン、日本ビタミン学会編、東
京化学同人、120〜135頁)に従って行った。すな
わち、ウイスターラット(日本SLCより購入、1群5
匹)を低カルシウム(0.02%)、ビタミンDフリー食で
約3週間飼育した。血清中のカルシウム濃度が6mg/dl
以下に低下していることを確認後、溶媒(95%プロピ
レングリコール+5%エタノール)のみ0.1mlあるいは
検体(前記溶媒0.1mlに試験化合物650ピコモルを溶
解したもの)0.1mlを連日背部皮下に投与した。最初の
投与の翌日から投与3〜4日後に採血し、血清中のカル
シウム量を定量した。得られたデータの平均値を下記表
1に示した。
【0029】試験化合物 1.1α,25−ジヒドロキシビタミンD3 2.26,26,26,27,27,27−ヘキサフルオロ−
24−ホモ−1α,22S,25−トリヒドロキシビタミ
ンD3(本発明化合物B1) 3.26,26,26,27,27,27−ヘキサフルオロ−
24−ホモ−1α,22R,25−トリヒドロキシビタミ
ンD3(本発明化合物B2)
【0030】試験結果
【表1】 試験化合物 血清中カルシウム濃度(mg/dl) なし(溶媒のみ) 4.5 1α,25−ジOH−ビタミンD3 6.9 化合物B1 5.5 化合物B2 5.6 上記表1の結果から、化合物B1およびB2は、1α,2
5−ジヒドロキシビタミンD3と比較して、血清中カル
シウム濃度上昇抑制作用を示すことがわかる。
【0031】試験例2 細胞分化誘導作用 試験方法 ヒト結腸癌由来の継代細胞(HT−29)を組織培養用2
4穴プレートに接種し、コウシ血清を10%添加したR
PMI/1640で培養した。約24時間後培養上清を
取り去り、2×10-3Mの酪酸ナトリウムおよび1α,
25−ジヒドロキシビタミンD3あるいは本発明化合物
であるビタミンD3類縁体を含む培養液を添加し(培養液
交換)、炭酸ガス培養器内(37℃、5%炭酸ガス−95
%空気)にて静置培養した。2日毎に同じ組成の培養液
交換を行い、7日目に粘液産生細胞の数および細胞の形
態をAugeronらの方法(Cancer Res., 44、396
1(1984))によって観察した。粘液産生は正常の大
腸(結腸)細胞で見られるが、癌化したこのHT−29細
胞では殆ど認められない。従って、癌細胞HT−29が
分化誘導された正常細胞の形質を発現するようになった
ことの定量的マーカーとして粘液産生細胞数を計測し、
細胞数200に対する百分率を求めた。
【0032】試験結果
【表2】 活性試験測定値 試験化合物 濃度(M) 粘液産生細胞(%) なし(溶媒のみ) 0 22 1α,25−ジヒドロキシビタミンD3 10-7 92 1α,25−ジヒドロキシビタミンD3 10-8 48 1α,25−ジヒドロキシビタミンD3 10-9 20 化合物B1 10-7 94 化合物B1 10-8 93 化合物B1 10-9 75 化合物B2 10-7 94 化合物B2 10-8 69化合物B2 10-9 40 上記表2の結果から、本発明化合物により、公知の1
α,25−ジヒドロキシビタミンD3と比較して、より多
くのHT−29細胞が粘液産生細胞へ分化誘導されてい
ることがわかる。
フロントページの続き (72)発明者 田中 洋子 アメリカ合衆国12054ニューヨーク州デル マー、パックスウッド・ロード72番 (72)発明者 池川 信夫 東京都武蔵野市吉祥寺東町2−21−5

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式[I]: 【化1】 (ただし、式中R1は水素原子およびR2は水酸基、また
    はR1は水酸基およびR2は水素原子、Xは水素原子、水
    酸基または水酸基の保護基で保護された水酸基、R3
    水素原子または水酸基の保護基である)で表されるビタ
    ミンD3類縁体。
  2. 【請求項2】 水酸基の保護基がトリメチルシリル、t
    −ブチルジメチルシリルおよびt−ブチルジフェニルシ
    リルからなる群から選ばれる請求項1記載の化合物。
  3. 【請求項3】 26,26,26,27,27,27−ヘキ
    サフルオロ−24−ホモ−1α,22S,25−トリヒド
    ロキシビタミンD3;26,26,26,27,27,27−
    ヘキサフルオロ−24−ホモ−1α,22R,25−トリ
    ヒドロキシビタミンD3;26,26,26,27,27,2
    7−ヘキサフルオロ−24−ホモ−1α,22S,25−
    トリヒドロキシビタミンD3の1α,3−ビス(トリメチ
    ルシリル)エーテル;26,26,26,27,27,27−
    ヘキサフルオロ−24−ホモ−1α,22R,25−トリ
    ヒドロキシビタミンD3の1α,3−ビス(トリメチルシ
    リル)エーテル;26,26,26,27,27,27−ヘキ
    サフルオロ−24−ホモ−1α,22S,25−トリヒド
    ロキシビタミンD3の1α,3−ビス(t−ブチルジメチ
    ルシリル)エーテル;26,26,26,27,27,27−
    ヘキサフルオロ−24−ホモ−1α,22R,25−トリ
    ヒドロキシビタミンD3の1α,3−ビス(t−ブチルジ
    メチルシリル)エーテル;26,26,26,27,27,2
    7−ヘキサフルオロ−24−ホモ−1α,22S,25−
    トリヒドロキシビタミンD3の1α,3−ビス(t−ブチ
    ルジフェニルシリル)エーテル;および26,26,26,
    27,27,27−ヘキサフルオロ−24−ホモ−1α,
    22R,25−トリヒドロキシビタミンD3の1α,3−
    ビス(t−ブチルジフェニルシリル)エーテルから選ばれ
    る請求項1記載の化合物。
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