JPH05200893A - 表皮一体成形品 - Google Patents

表皮一体成形品

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JPH05200893A
JPH05200893A JP4014817A JP1481792A JPH05200893A JP H05200893 A JPH05200893 A JP H05200893A JP 4014817 A JP4014817 A JP 4014817A JP 1481792 A JP1481792 A JP 1481792A JP H05200893 A JPH05200893 A JP H05200893A
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molten
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powder layer
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Tsugio Minamida
次男 南田
Akitoshi Nozawa
明敏 野沢
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Tokai Chemical Industries Ltd
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Tokai Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】TPO製表皮などの、成形体と接着性の悪い表
皮であっても、接着剤などを用いることなく接着性を向
上させる。 【構成】粉末スラッシュ成形により形成された表皮1
と、表皮1の裏面側に形成された成形体2とからなる表
皮一体成形品において、表皮1裏面側の少なくとも一部
には表皮と溶着した半溶融粉末層11をもち、成形体2
は半溶融粉末層11の粉末どうしの間隙11aに浸入し
投錨効果により表皮1と一体的に結合していることを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、クラッシュパッド、コ
ンソールボックス、グラブボックス、アームレスト、ド
アトリム、ヘッドレストなど、各種自動車内装品として
用いられる表皮一体成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば自動車のクラッシュパッドとして
は、PVC(ポリ塩化ビニル)表皮と発泡ウレタン成形
体とから形成されたものが知られている。このようなク
ラッシュパッドを形成するには、粉末スラッシュ成形あ
るいは真空成形で先ず所定形状の表皮材を形成し、その
表皮材を成形型内に配置して基材を成形する一体成形法
が利用されている。 また、PVCは焼却時に塩化水素
を発生することから、近年問題となっている酸性雨など
の環境汚染の一因と考えられ、PVCに代わる材料とし
てPP(ポリプロピレン)、PE(ポリエチレン)、T
PO(サーモプラスチックオレフィン)などの使用が始
まっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで表皮材を成形
型内に配置して一体成形する場合、PVC表皮と軟質ウ
レタンフォームなどは接着性が比較的良好であるが、P
VC表皮と硬質ウレタンフォームなどとの接着性は良い
とはいえない。またオレフィン系の材料は一般に接着性
が悪いことが知られ、PVCの代替原料として有力なT
POも他樹脂との接着性が良くない。
【0004】そこで表皮材裏面側に接着剤を塗布した
り、プライマー処理したりする方法が行われている。し
かしこのような方法では、工数が多大となりコスト上昇
の一因となる。また、PVC表皮を接着剤で接着して用
いた場合、PVC表皮に含まれる可塑剤の移行による接
着力の低下が生じ、長期的な接着性の維持にも問題があ
る。
【0005】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、TPO製表皮などの、成形体と接着性の悪
い表皮であっても、接着剤などを用いることなく接着性
を向上させることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の表皮一体成形品は、粉末スラッシュ成形により形成
された表皮と、表皮が成形型内に配置され一体成形によ
り表皮の裏面側に形成された成形体と、からなる表皮一
体成形品において、表皮裏面側の少なくとも一部には表
皮と溶着した半溶融粉末層をもち、成形体は半溶融粉末
層の粉末どうしの間隙に浸入し半溶融粉末層を介して表
皮と一体的に結合していることを特徴とする。
【0007】表皮は粉末スラッシュ成形により形成さ
れ、その材質はPVC,TPO,PP,PEなど特に制
限されない。また成形体の材質も、従来用いられている
各種樹脂材料を用いることができる。本発明の最大の特
徴は、表皮裏面側の少なくとも一部に表皮と溶着した半
溶融粉末層をもつところにある。すなわち半溶融粉末層
は構成する粉末どうしの間に間隙をもち、一体成形時に
は液状成形材料がその間隙に浸入するため、成形体は投
錨効果により半溶融粉末層と一体的に結合している。ま
た半溶融粉末層は表皮と一体的に溶着している。したが
って成形体は半溶融粉末層を介して表皮と一体的に結合
し、接着性が確保されている。
【0008】表皮と半溶融粉末層の材質は、同一でもよ
いし異なる材料を用いることもできる。ただ異なる材料
の場合は、溶着可能な材質の組合せを選択することが必
要である。また半溶融粉末層は、表皮の裏面側の全面に
形成してもよいし、接着性が必要な部分にのみ部分的に
形成することもできる。半溶融粉末層を形成するには、
表皮の形成時に形成することができる。すなわち粉末ス
ラッシュ成形時に、所定の肉厚の溶融層を形成した後に
付着した粉末成形材料が半溶融の状態で固化するように
成形条件を調整すればよい。このとき溶融層とは異なる
材質の粉末を供給すれば、半溶融粉末層を表皮と異なる
材質とすることができる。
【0009】半溶融粉末層をもつ表皮を型内に配置して
成形体を形成する場合、成形材料は半溶融粉末層の間隙
に浸入可能な粘度をもてばよく、射出成形、圧縮成形、
発泡成形、押出成形などの種々の成形方法を利用するこ
とができる。
【0010】
【作用】本発明の表皮一体成形品では、表皮裏面側の少
なくとも一部に表皮と溶着した半溶融粉末層をもち、そ
の半溶融粉末層を構成する粉末どうしの間には網状の間
隙が形成されている。そしてその間隙に成形材料が浸入
して固化し、成形体は投錨効果により半溶融粉末層と一
体的に結合している。したがって成形体は半溶融粉末層
を介して表皮と一体的に結合しているので、表皮と成形
体は強固に接着した状態となる。
【0011】
【実施例】以下、実施例により具体的に説明する。図1
に本発明の一実施例の表皮一体成形品を示す。この表皮
一体成形品は自動車のグラブボックスの蓋であり、TP
O(PP/EPDM・住友化学工業(株)製)からなる
表皮1と、表皮1裏面側に形成された発泡成形体2と、
樹脂製基材3とから構成されている。
【0012】表皮1は、図2に拡大して示すように、溶
融層10と半溶融粉末層11とから構成されている。溶
融層10は粉末スラッシュ成形時にTPO粉末が完全に
溶融して形成された部分であり、均一な皮膜状となって
いる。また溶融層10の表側表面には、粉末スラッシュ
成形型の型面の模様が転写されて形成されたシボ模様1
0aを有している。
【0013】一方、半溶融粉末層11は、溶融したTP
O粉末と未溶融のTPO粉末、及び一部分が溶融したT
PO粉末が混在し、未溶融の部分どうしの間などに網状
の間隙11aが形成されている。なお、溶融層10と半
溶融粉末層11との境界は明瞭なものではなく、溶融層
10の溶融部分が徐々に半溶融となって不明瞭な境界と
なり、両者は一体的に溶着している。
【0014】発泡成形体2は軟質ウレタンフォームから
形成され、半溶融粉末層11の間隙11aに浸入して投
錨効果により一体的に結合している。また基材3はAB
S樹脂から形成され、発泡成形体2と一体的に結合して
全体の形状を保持している。以下に上記表皮一体成形品
の製造方法を説明する。
【0015】先ずTPO粉末(平均粒径150μm)か
ら、粉末スラッシュ成形法により表皮1を形成する。す
なわち、粉末収納箱にTPO粉末を収納し、その粉末収
納箱の上部開口に加熱されたスラッシュ成形型を気密に
重ねる。そして粉末収納箱とスラッシュ成形型を一体的
に回転させる。すると粉末収納箱中のTPO粉末は、ス
ラッシュ成形型の型面に落下して溶融付着する。そして
さらなる回転により付着しなかったTPO粉末は粉末収
納箱中に回収される。その後スラッシュ成形型は粉末収
納箱から分離され、余熱により型面に付着したTPO粉
末が溶融して溶融樹脂膜となり、冷却されて表皮1が形
成される。
【0016】ちなみに従来の粉末スラッシュ成形では、
できるだけ薄い膜厚で所定の物性を得るために、付着し
た樹脂粉末を完全に溶融させている。例えば上記の工程
においては、粉末収納箱と一体化されたスラッシュ成形
型を右方向へ2回転させ、その後左方向へ1回転させた
後分離して2分間保持して溶融させ、スラッシュ成形型
裏面側から冷却して固化後脱型している。このときの表
皮1は全て溶融層10から構成され、その膜厚は図3
(図3中の●)に示すように0.8〜1.0mmであ
る。
【0017】本実施例では、スラッシュ成形型の加熱温
度と、粉末収納箱と一体化されたスラッシュ成形型の回
転条件を変化させることにより、表皮1に半溶融粉末層
11を形成する。加熱温度は190℃,210℃,23
0℃の3水準とし、回転条件は右へ2回転後左へ2回転
の条件(図3中の□)と、右へ3回転後左へ2回転の条
件(図3中の○)の2水準とした。そして溶融層10と
半溶融粉末層11のそれぞれの膜厚をダイアルゲージに
より測定し、結果を図3に示す。
【0018】図3より、上記の条件で粉末スラッシュ成
形した場合、溶融層10は0.9〜1.2mmの膜厚と
なり、半溶融粉末層11は0.1〜0.6mmの膜厚と
なることがわかる。なお、この実施例ではスラッシュ成
形型の加熱温度と回転条件を調整することにより半溶融
粉末層11を形成したが、分離後の余熱保持時間を調整
したり、スラッシュ成形型の温度を制御しても半溶融粉
末層11を形成することができる。またスラッシュ成形
型に局部的に冷風を吹き付けたり、スラッシュ成形型の
肉厚を局部的に意図的に変化させて熱容量を異ならせた
りすることで、スラッシュ成形型の温度を局部的に制御
することにより部分的に半溶融粉末層11を形成するこ
とも容易にできる。
【0019】上記のようにして得られた半溶融粉末層1
1をもつ表皮1を、発泡成形型の一方の型面に沿うよう
に配置する。一方、他方の型面には別に射出成形などで
形成されたABS製基材3を配置する。そして型締め
後、表皮1と基材3との間に所定量の発泡ウレタン樹脂
を注入し、発泡成形を行う。発泡ウレタン樹脂は発泡し
ながら半溶融粉末層11の間隙11aに浸入し、間隙1
1a内部を充填して発泡固化する。一方、発泡ウレタン
樹脂は、基材3とは接着性が良好である。したがって形
成された発泡成形体2は、基材3と一体的に接合されて
いるとともに、半溶融粉末層11と投錨効果により一体
的に結合され、表皮1と一体的に結合されている。
【0020】ここで、膜厚が0〜0.4mmの範囲で異
なる半溶融粉末層11をもつ表皮1を用いてそれぞれ発
泡成形を行い、表皮1と発泡成形体2との接着強度を測
定した。測定方法は、得られた成形体から幅25mmの
短冊状試料を切り取り、表皮1を角度180°,速度2
00mm/minで発泡成形体2から引き剥がすのに要
する力を測定した。その結果を表1に示す。
【0021】
【表1】 表1より、半溶融粉末層11が無い場合には表皮1は成
形体2と全く接着していないが、半溶融粉末層11の膜
厚が大きくなるにつれて接着力が増大していることが明
らかである。
【0022】
【発明の効果】すなわち本発明の表皮一体成形品によれ
ば、接着剤やプライマを用いなくとも表皮と成形体とは
強固に接着している。したがって製造の工数が低減さ
れ、コストの低減を図ることができる。またPVC表皮
を用い可塑剤が移行しても接着性は低下しないので、接
着性を長期間維持できる。さらにTPOなど接着性の良
くない材料であってもPVCと同様に用いることがで
き、選択の自由度が拡大される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の表皮一体成形体の断面図で
ある。
【図2】図1の要部拡大断面図である。
【図3】本発明の一実施例の表皮一体成形体の表皮を形
成する条件を示す説明図である。
【符号の説明】
1:表皮 2:発泡成形体
3:基材 10:溶融層 11:半溶融粉末層 11
a:間隙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29C 43/20 7365−4F 45/14 7344−4F 45/16 7344−4F 47/02 7717−4F 47/06 7717−4F // B29L 9:00 4F 31:58 4F

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粉末スラッシュ成形により形成された表
    皮と、該表皮が成形型内に配置され一体成形により該表
    皮の裏面側に形成された成形体と、からなる表皮一体成
    形品において、 該表皮裏面側の少なくとも一部には該表皮と溶着した半
    溶融粉末層をもち、該成形体は該半溶融粉末層の粉末ど
    うしの間隙に浸入し該半溶融粉末層を介して該表皮と一
    体的に結合していることを特徴とする表皮一体成形品。
JP4014817A 1992-01-30 1992-01-30 表皮一体成形品 Expired - Lifetime JP2686688B2 (ja)

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JP2686688B2 JP2686688B2 (ja) 1997-12-08

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10228862A1 (de) * 2002-06-27 2004-02-12 Lucobit Ag Verfahren zur Herstellung einer Kunststoffplatte und Kunststoffplatte
EP1577073A1 (en) * 2004-02-18 2005-09-21 Lankhorst Recycling Products B.V. Method and apparatus for manufacturing an elongate reinforced plastic construction part, and reinforced plastic construction part manufactured with such an apparatus
KR101592794B1 (ko) * 2014-12-12 2016-02-12 현대자동차주식회사 크래쉬패드

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US10532547B2 (en) 2014-12-12 2020-01-14 Hyundai Motor Company Crash pad having coating agent in foaming layer and interrupting film between foaming layer and crash pad skin

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